JP3796890B2 - ミシンの糸通し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、針棒と平行に配設された糸通し軸を下降させて回動させることで、糸通し軸の下端部に取付けられたフックにより縫針の針穴に糸通しを行うようにしたミシンの糸通し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ミシンにより加工布に縫目を形成する縫製作業に際して、縫針の針穴に簡単に糸通しが可能な糸通し装置を装備したミシンが実用に供されるとともに、その糸通し装置として種々提案されている。
例えば、特開平4─227298号公報には、針棒として構成された筒状のサポート内に管状要素が上下動可能に支持されるととも、その管状要素内にロッドが上下動可能に支持され、糸通しに際してロッドを押し下げると、先ず管状要素がその管状要素に形成した立て長のスリットで許容される距離だけ下降され、更にロッドがプレートに形成した平行四辺形状の把動路の縦スリット分だけ下降するときにフックが前方に突出して、縫針の針孔に糸が挿通されるようにした糸通し装置が提案されている。
【0003】
更に、実開平6─55585号公報には、上端で揺動可能に支持された支持枠に、中段部に位置決めブロックを取付けた針棒と、下端部にフックを取付けた糸通し軸とが上下動可能に支持され、糸通し軸は、それに取付けたガイドブロックと支持枠に形成した所定ストロークの縦溝との係合と、糸通し軸のピンのガイドブロックの窪みへの係合を介して回転不能に構成され、ガイドブロックが位置決め部材に当接するまで糸通し軸を下降させ、更に糸通し軸を押し下げることで糸通し軸の回動が許可されるので、フックが縫針の針穴を挿通して糸通しできるようにした糸通し装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平4─227298号公報に記載の糸通し装置においては、針棒を3重構造にし、しかも管状要素の下端部に、平行四辺形状の把動路を形成したプレートや、フックを支持するスライダ等を内蔵したケースを取付けているので、糸通し装置が複雑構造でしかも大型化し、組付けが煩雑化すること、ジグザグ縫いの為には、機枠に上端部を揺動可能に枢支させた針棒台に針棒を支持することになるが、大型のケースを取付けた針棒の下端部の重量が大きいので、針棒台を高速揺動できないこと、また針棒台の枢支部を最上位置の針棒よりも上側に設けることになり、ミシンアーム部の頭部(顎部)の縦方向寸法が大型化すること、などの問題がある。
【0005】
また、実開平6─55585号公報に記載の糸通し装置においては、支持枠には、糸通し軸を上側の待機位置からフック部が略縫針の目孔に対応する位置まで下降できるように、ガイドブロックの上下動を許容する所定ストロークの縦溝が形成されているので、針棒台の剛性が低下するという問題がある。そこで、剛性を向上させる為に針棒台の板厚を厚くする場合には、針棒台の重量が大きくなり、針棒台の高速揺動が困難になるという問題がある。更に、針棒台の枢支部が最上位置の針棒よりも上側に設けられているので、ミシンアーム部の頭部の縦方向寸法が大型化するという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、針棒台の剛性を確保しつつ、簡単な構成で且つ小型化を図り、しかもミシンアーム部の縦方向寸法を小型化できる糸通し装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のミシンの糸通し装置は、ミシンの針棒の付近に配設された鉛直姿勢の糸通し軸と、この糸通し軸の下端部に付設されたフックとを備え、糸通し軸を下降させてから回動させフックを針穴に挿通させて糸通しを行う糸通し装置において、糸通し軸を昇降可能に支持する針棒台と、糸通し軸に固着された水平方向に伸張するピンと、糸通し軸が昇降可能に挿通され且つピンを昇降可能に案内する縦スリットを有する第1ガイド部材と、糸通し軸が昇降可能に挿通され、第1ガイド部材に相対昇降不能且つ相対回動自在に係合され且つピンを昇降可能に案内する縦スリットとこの縦スリットの下端部から水平方向に延びる横スリットとを有する第2ガイド部材と、第2ガイド部材に固着された水平のピン部材および針棒台に形成されピン部材を昇降可能に案内する縦向き係合部と、糸通し軸を上方へ付勢する第1弾性部材および第1,第2ガイド部材を上方へ付勢する第2弾性部材と、第1ガイド部材に形成され、針棒に固着された位置決め部材に当接して第1ガイド部材の回動を規制するとともに、ピンが2つの縦スリットの下端にあって、かつ位置決め部材に対して所定の位置にあるとき回動規制を解除する規制部とを備えたものである。ここで、第2弾性部材のバネ力を第1弾性部材のバネ力より大きく設定してもよい。
【0008】
糸通し動作しないときには、糸通し軸は第1弾性部材により上方の待機位置に位置し、第1,第2ガイド部材は第2弾性部材により所定の高さ位置に保持されている。そして、糸通しに際して操作レバーを操作して糸通し軸を第1弾性部材のバネ力に抗して、フックが縫針の針穴近傍まで下降させることにより、糸通し軸に固着された水平方向に伸張するピンは、第1,第2ガイド部材の縦スリットにより夫々案内されて縦スリットの下端まで移動する。この移動中においては、第2ガイド部材は、ピン部材が針棒台の縦向き係合部に係合することで回動規制され、糸通し軸のピンが第1,第2ガイド部材の縦スリットにより夫々係合することで、糸通し軸の回動が規制されている。
【0009】
ところで、ピンが第1ガイド部材の縦スリットの下端に移動したとき、ピンはその縦スリットに連続する横スリットにより回動できるようになるが、第1ガイド部材の規制部が位置決め部材に当接することで、第2ガイド部材が回動できないことから、結果的に糸通し軸の回動が阻止される。糸通し軸を更に下降させると、第2ガイド部材のピン部材が針棒台の縦向き係合部で案内されるとともに、糸通し軸のピンと両縦スリットとの係合を介してこれら第1,第2ガイド部材が第2弾性部材のバネ力に抗して下降する。そして、フックが針穴に対応する位置まで糸通し軸及び第1,第2ガイド部材が下降したときには、規制部が位置決め部材に対して所定の位置にあることで回動規制が解除されて、ピンが横スリットにより回動できるようになり、フックが針穴を挿通して糸通しが実行される。
【0010】
請求項2のミシンの糸通し装置は、請求項1の発明において、前記第1,第2弾性部材は糸通し軸に外装されたものである。
この場合、第1,第2弾性部材は糸通し軸に外装されているので、これら第1,第2弾性部材を設ける余分なスペースを省略でき、糸通し装置をコンパクト化することができる。その他、請求項1と同様の作用を奏する。
請求項3のミシンの糸通し装置は、請求項1または2の発明において、前記第1,第2弾性部材は第1,第2ガイド部材の上下両側に配設されたものである。この場合には、これら第1,第2弾性部材を、第1,第2ガイド部材の上下両側に対応するように糸通し軸に外装するだけなので、組み付け性が向上する。その他、請求項1または2と同様の作用を奏する。
【0011】
請求項4のミシンの糸通し装置は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記針棒台は、その上端部に固定された2又部材を介してミシン機枠に揺動可能に支持されたものである。
この場合には、針棒台はその上端部において、2又部材により揺動可能に支持されるので、ジグザグ縫いなどのときに揺動することができる。その他、請求項1〜3の何れか1項と同様の作用を奏する。
【0012】
請求項5のミシンの糸通し装置は、請求項4の発明において、前記糸通し軸の上端部分が2又部材で画定される隙間を挿通しているものである。
この場合には、糸通し軸の上端部分を2又部材で画定される隙間に挿通させることにより、針棒台の上端部を糸通し軸の上端よりも低くできるので、その低くできる分に相当してミシンアーム部の縦方向寸法を小さくすることができる。その他、請求項4と同様の作用を奏する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施形態は、針棒上下動機構や針棒揺動機構などを備えた電子制御式ジグザグミシンに設けられた糸通し装置に本発明を適用した場合のものである。
この電子制御式ジグザグミシン1においては、ベッド部2の右端部には脚柱部3が立設され、この脚柱部3の上端から左方に延びるアーム部4はベッド部2の上方に対向するように水平に配設され、このアーム部4の左端部の頭部には針棒25を上下駆動する針棒上下動機構20設けられている。
【0014】
前記アーム部4内には、玉軸受け5を介してダイキャスト製のフレーム6(機枠に相当する)に回転可能に支持された水平な主軸7が配設され、ミシンモータ8で駆動されるタイミングプーリ9と主軸7に固着されたタイミングプーリ10とにタイミングベルト11が掛装され、主軸7はミシンモータ8の駆動により、両タイミングプーリ9,10とタイミングベルト11とを介して所定回転方向に回転駆動される。
次に、針棒上下動機構20は、通常の機構と同様なので簡単に説明する。
【0015】
図1〜図5に示すように、アーム部4の頭部には、板部材を折り曲げ形成された針棒台21が上下方向向きに配設されている。その針棒台21は、基本的には相互に直交する前壁部21aと側壁部21bとで構成されるとともに、前壁部21aの下端部分が水平に折り曲げられて下支持部21cが形成され、また前壁部21aの上端部分が折り曲げられて上支持部21dが形成され、更に側壁部21bの上端部には枢支部21eが形成されている。その枢支部21eには、図4に示すように、前方が開放した平面視略コ字状の2又部材22がピン23で回動可能に固定され、その2又部材22は水平な支持軸24でフレーム6に揺動可能に支持されている。
【0016】
そして、針棒25はこれら上下両支持部21c,21dで上下動可能に支持され、針棒25の下端には縫針26が取付けられている。一方、主軸7の左端部には天秤クランク27が固着され、その天秤クランク27にクランクピンを介して針棒クランク28が回動自在に連結され、針棒クランク28の下端部が針棒25の中段部に針棒抱き29により連結されている。これにより、ミシンモータ8の回転により主軸7と天秤クランク27が回転駆動され、針棒クランク28の上下動により針棒25が上下に駆動される。
【0017】
ところで、前記針棒台21には、揺動レバー30が連結され、ジグザグ縫いの際には、その揺動レバー30が図示外の揺動駆動機構により針棒25の上下動と調時して左右方向に揺動されるようになっている。
一方、前記脚柱部3には、鉛直向きの縦軸35が配設され、その縦軸35の上端部には傘歯車36が固着されるとともに、この傘歯車36に噛合する傘歯車37が主軸7に固定されている。そして、その縦軸35には、図示を省略するが、ベッド部2に設けられた糸輪捕捉用釜が連結され、縫針26の上下動と糸輪捕捉用釜との協働により加工布に縫目が形成されるようになっている。
【0018】
次に、縫針26の針穴26aに糸を通す糸通し装置40について、図1〜図5に基づいて説明する。
前記針棒25に隣接して設けられた鉛直姿勢の糸通し軸41は、針棒台21の両支持部21c,21dにより上下動自在に支持されるとともに、図4に示すように、その上端部が2又部材22で画定される隙間を挿通して配設され、その高さ方向中段部より高い位置に水平なピン42が固定されるとともに、図2、図5に示すように、その下端部には糸通し軸41を操作する操作レバー43が固定されるとともに、糸を係合するフック45及び糸案内板46,47とを有するフック部材44が付設されている。そして、針棒25には、針棒抱き29の直ぐ上側に、糸通し軸41の下降位置を位置決めする位置決め部材48が固定されている。
【0019】
ところで、針棒台21の両支持部21c,21dの間に対応する糸通し軸41には、図5、図7に示すように、縦方向に所定長さを有する内側の第1ガイド部材50と外側の第2ガイド部材51とが2重構造として昇降可能に挿通されている。
前記第1ガイド部材50は、糸通し軸41が挿通する上下1対の水平壁50aと、これら水平壁50aの略左半部分に亙って一体的に形成された側壁50bとから構成され、上側の水平壁50aには後側に突出して、位置決め部材48に上側から当接する当接部50cが形成されている。
【0020】
前記側壁50bの後端には、その下端から、当接部50cの直ぐ下側にギャップ50dを除いた高さ位置まで回動規制の為の規制部50eが形成されている。ここで、そのギャップ50dは、位置決め部材48の先端部の突出部48a(図7参照)の板厚に相当する高さ寸法であり、第1ガイド部材50の回転規制を解除する為のものである。更に、側壁50bの左側面部には、糸通し軸41のピン42を昇降可能に案内する所定長さを有する縦スリット50fが形成されている。
【0021】
一方、前記第1ガイド部材50の外側に当接状に設けられた第2ガイド部材51は、糸通し軸41が挿通する上下1対の水平壁51aと、これら水平壁51aの略左半部分に亙って一体的に形成された側壁51bとから構成され、側壁51bの左側面部には、その上端部において左方向きのピン部材52が固着され、針棒台21の側壁部21bには、ピン部材52を昇降可能に案内する縦スリット21f(縦向き係合部に相当する)が形成されている。更に、そのピン部材52の下側には、ピン42を昇降可能に案内する所定長さを有する縦スリット51cが、第1ガイド部材50の縦スリット50fに対向状に形成されるとともに、その縦スリット51cの下端部から水平に延びる横スリット51dが形成されている。
【0022】
即ち、第2ガイド部材51は第1ガイド部材50に対して相対昇降不能に且つ相対回動可能であり、第2ガイド部材51はピン部材52と縦スリット21fとの係合を介して回動不能に且つその縦スリット21fの長さに相当して昇降可能であり、糸通し軸41は、そのピン42とこれら2つの縦スリット50f,51cとの係合を介して回動不能に且つこれら縦スリット50f,51cの長さに相当して昇降可能になっている。但し、ピン42が第2ガイド部材51の横スリット51dに位置し且つ第1ガイド部材50が回動可能なときに限って、糸通し軸41は所定の糸通し方向に回動可能になる。
【0023】
前記糸通し軸41の上端のEリング53と針棒台21の上支持部21dとの間の糸通し軸41には、糸通し軸41を上方へ付勢する第1圧縮コイルバネ54(第1弾性部材に相当する)が外装されるとともに、針棒台21の下支持部21cと第2ガイド部材51との間の糸通し軸41には、これら第1,第2ガイド部材50,51を上方へ付勢する第2圧縮コイルバネ55(第2弾性部材に相当する)が外装されている。ここで、第2圧縮コイルバネ55のバネ力は第1圧縮コイルバネ54のバネ力よりも大きく設定されている。これにより、糸通し動作が行われないときには、図2、図3に示すように、糸通し軸41は第1圧縮コイルバネ54により操作レバー43の基端部が下支持部21cに下側から当接するように上方に移動した待機位置に位置している。
【0024】
そして、糸通し軸41がその待機位置に位置しているときには、第1,第2ガイド部材50,51は、第2圧縮コイルバネ55により第2ガイド部材51の上端が上支持部21dに下側から当接するように上方に移動した上昇位置に位置している。
次に、このように構成された糸通し装置40の作動について説明する。
糸通しに際しては、図2、図3に示すように、糸通し軸41は前述したように、上昇した待機位置に位置しており、ピン42と第1,第2ガイド部材50,51の縦スリット50f,51cとの係合を介して、また第2ガイド部材51のピン部材52と針棒台21の縦スリット21fとの係合を介して回動不能になっている。
【0025】
そして、操作レバー43を第1圧縮コイルバネ54のバネ力に抗して押し下げることにより、ピン42が縦スリット50f,51cに案内されてこれら縦スリット50f,51cの下端まで下降するので、糸通し軸41はその待機位置から、図9に示すように、糸通し可能な位置よりも若干上側の途中位置まで下降する。このとき、第1,第2ガイド部材50,51は第2圧縮コイルバネ55により夫々その上昇位置に保持され、ピン部材52は縦スリット21fの略上縁に対応している。また、位置決め部材48の突出部48aが第1ガイド部材50の規制部50eに当接しているので、糸通し軸41の回動が規制されている。
【0026】
次に、糸通し軸41を更に押し下げることにより、ピン42が縦スリット50f,51cの下縁に係合しながら第1,第2ガイド部材50,51が第2圧縮コイルバネ55のバネ力に抗して下降するので、糸通し軸41はその途中位置から、図10に示すように、第1ガイド部材50の当接部50cが位置決め部材48の突出部48aに当接する糸通し位置まで下降する。このとき、図8に示すように、突出部48aは第1ガイド部材50のギャップ50dに対応するとともに、ピン42が横スリット51dに対応することから、糸通し軸41の回動規制が解除される。
【0027】
このときに、図6、図10に示すように、糸駒(図示略)から延びる上糸60を糸案内板46に係合させて縫針26の手前を通るように右方へ水平状に引き出しておく。そして、操作レバー43をその糸通し位置において平面視にて時計回り方向に、ピン部材52が横スリット51dの端部に移動するまで所定の角度だけ回動させることにより、上糸60は二股状の糸案内板47で位置決めされながら、フック45が縫針26の針穴26aに挿通して上糸を引っ掛けるので、操作レバー43を元の位置まで反時計回り方向に回動させることにより、上糸を針穴26aに糸通しすることができる。その後操作レバー43の操作を止めることにより、糸通し軸41は第1圧縮コイルバネ54によりその待機位置まで一気に上昇する。
【0028】
このように、電子制御式ジグザグミシン1に設けられた糸通し装置40においては、針棒25と糸通し軸41を昇降可能に支持する針棒台21と、糸通し軸41に固着された水平のピン42と、第1ガイド部材50と、第2ガイド部材51と、第2ガイド部材51に固着された水平のピン部材52および針棒台21に形成されピン部材52を昇降可能に案内する縦スリット21fと、糸通し軸41を上方へ付勢する第1圧縮コイルバネ54および第1,第2ガイド部材50,51を上方へ付勢する第1圧縮コイルバネ55と、第1ガイド部材50に形成された規制部50eとを設けたので、針棒台21のデッドスペースを有効利用して第1,第2ガイド部材50,51を設けることで糸通し装置40を簡単な構成で且つ小型化を図れる。また、これら第1,第2ガイド部材50,51に縦スリット50f,51cを設けた分、針棒台21の縦スリット21fを小型化でき、針棒台21の剛性を向上させることができる。
【0029】
また、第1,第2圧縮コイルバネ54,55は、第1,第2ガイド部材50,51の上下両側に対応するように糸通し軸41に外装されているので、これら第1,第2弾性部材を設ける余分なスペースを省略でき、糸通し装置をコンパクト化でき、更に組み付け性が向上する。
また、針棒台21はその上端部において2又部材22により揺動可能に支持され、しかも糸通し軸41の上端部分が2又部材22で画定される隙間を挿通しているので、ジグザグ縫いが可能になる上、針棒台21の上端部を糸通し軸41の上端よりも低くでき、その低くできる分に相当してミシンアーム部4の縦方向寸法を小さくすることができる。
【0030】
ここで、前記実施形態の変更態様として、次のように構成してもよい。
1) 前記針棒台21に形成される縦スリット21fに代えて、第2ガイド部材51のピン部材52が係合する凹部を形成してもよい。
2) 前記第1,第2ガイド部材50,51は軽量金属製であってもよく、また合成樹脂製であってもよい。
更に、本発明は前記実施形態に限定して解釈されるべきではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、前記実施形態の各部の機構に、既存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。
【0031】
【発明の効果】
請求項1のミシンの糸通し装置によれば、ミシンの針棒の付近に配設された鉛直姿勢の糸通し軸と、この糸通し軸の下端部に付設されたフックとを備え、糸通し軸を下降させてから回動させフックを針穴に挿通させて糸通しを行う糸通し装置において、糸通し軸を昇降可能に支持する針棒台と、糸通し軸に固着された水平に伸張するピンと、第1ガイド部材と、第2ガイド部材と、第2ガイド部材に固着された水平のピン部材および針棒台に形成されピン部材を昇降可能に案内する縦向き係合部と、糸通し軸を上方へ付勢する第1弾性部材および第1,第2ガイド部材を上方へ付勢する第2弾性部材と、第1ガイド部材に形成された規制部とを設けたので、針棒台のデッドスペースを有効利用して第1,第2ガイド部材を設けることで糸通し装置を簡単な構成で且つ小型化を図れる。また、これら第1,第2ガイド部材に縦スリットを設けた分、針棒台の縦向き係合部を小型化でき、針棒台の剛性を向上させることができる。
【0032】
請求項2のミシンの糸通し装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、第1,第2弾性部材は糸通し軸に外装されているので、これら第1,第2弾性部材を設ける余分なスペースを省略でき、糸通し装置をコンパクト化することができる。
請求項3のミシンの糸通し装置によれば、請求項1または2と同様の効果を奏するが、これら第1,第2弾性部材を、第1,第2ガイド部材の上下両側に対応するように糸通し軸に外装するだけなので、組み付け性が向上する。
【0033】
請求項4のミシンの糸通し装置によれば、請求項1〜3の何れか1項と同様の効果を奏するが、針棒台はその上端部において、2又部材により揺動可能に支持されるので、ジグザグ縫いなどのときに揺動することができる。
請求項5のミシンの糸通し装置によれば、請求項4と同様の効果を奏するが、糸通し軸の上端部分が2又部材で画定される隙間を挿通しているので、針棒台の上端部を糸通し軸の上端よりも低くでき、その低くできる分に相当してミシンアーム部の縦方向寸法を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電子制御式ジグザグミシンの内部機構を部分的に示す正面図である。
【図2】糸通し装置の正面図である。
【図3】糸通し装置の側面図である。
【図4】糸通し装置の平面図である。
【図5】糸通し装置の分解斜視図である。
【図6】図2のF─F線横断平面図である。
【図7】図2のG─G線横断平面図である。
【図8】図7のH─H線縦断側面図である。
【図9】糸通し軸が途中位置まで下降したときの図2相当図である。
【図10】糸通し軸が糸通し位置まで下降したときの図2相当図である。
【符号の説明】
1 電子制御式ジグザグミシン
21 針棒台
21f 縦スリット
22 2又部材
25 針棒
40 糸通し装置
41 糸通し軸
42 ピン
43 操作レバー
45 フック
48 位置決め部材
48a 突出部
50 第1ガイド部材
50e 規制部
50f 縦スリット
51 第2ガイド部材
51c 縦スリット
51d 横スリット
52 ピン部材
54 第1圧縮コイルバネ
55 第2圧縮コイルバネ

Claims (5)

  1. ミシンの針棒の付近に配設された鉛直姿勢の糸通し軸と、この糸通し軸の下端部に付設されたフックとを備え、糸通し軸を下降させてから回動させフックを針穴に挿通させて糸通しを行う糸通し装置において、
    前記糸通し軸を昇降可能に支持する針棒台と、
    前記糸通し軸に固着された水平方向に伸張するピンと、
    前記糸通し軸が昇降可能に挿通され且つ前記ピンを昇降可能に案内する縦スリットを有する第1ガイド部材と、
    前記糸通し軸が昇降可能に挿通され、第1ガイド部材に相対昇降不能且つ相対回動自在に係合され且つ前記ピンを昇降可能に案内する縦スリットとこの縦スリットの下端部から水平方向に延びる横スリットとを有する第2ガイド部材と、
    前記第2ガイド部材に固着された水平のピン部材および前記針棒台に形成されピン部材を昇降可能に案内する縦向き係合部と、
    前記糸通し軸を上方へ付勢する第1弾性部材および第1,第2ガイド部材を上方へ付勢する第2弾性部材と、
    前記第1ガイド部材に形成され、針棒に固着された位置決め部材に当接して第1ガイド部材の回動を規制するとともに、ピンが2つの縦スリットの下端にあって、かつ位置決め部材に対して所定の位置にあるとき回動規制を解除する規制部と、
    を備えたことを特徴とするミシンの糸通し装置。
  2. 前記第1,第2弾性部材は糸通し軸に外装されたことを特徴とする請求項1に記載のミシンの糸通し装置。
  3. 前記第1,第2弾性部材は第1,第2ガイド部材の上下両側に配設されたことを特徴とする請求項1または2に記載のミシンの糸通し装置。
  4. 前記針棒台は、その上端部に固定された2又部材を介してミシン機枠に揺動可能に支持されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のミシンの糸通し装置。
  5. 前記糸通し軸の上端部分が2又部材で画定される隙間を挿通していることを特徴とする請求項4に記載のミシンの糸通し装置。
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