JP3796290B2 - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、インダクタ及びインピーダなどの電子部品、及び電子部品の製造方法に属し、特にパワーライン用として、各種の電源用平滑チョークコイル、DC/DCコンバータ用の電圧変換チョークコイル、及びそれらのノイズ防止用のコイル等として用いられる電子機器及びその製造方法に属する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の市場ではパーソナル/ポータブル化に伴い、小型化と薄型化とが推進されている。これら市場の要求に伴いコンデンサ、抵抗素子とならび電子回路における3大受動素子であるインダクタ(またはインピーダ)も、SMD(Surface Mounting Device;サーフェイス マウンテイングディバイス「表面実装装置」)化や、印刷方式による巻線(被覆銅線を用いた巻線)レス化、または、巻線用コアレス化等の工夫により小型化、薄型化がなされている。
【0003】
しかし、パワーライン用SMDとして実用化されているインダクタ(またはインピーダ)は、巻線ボビンや組み合わせのクリアランス等のインダクタンス(またはインピーダンス)に寄与しない無駄な空間が小型化を妨げているため、低背丈化が進んだ部品でも6mm程度にとどまっている。その上、磁気回路が開磁路構成であるため、漏洩磁束が渦電流を誘発し不要の発熱が起こったり、電子回路の誤動作を招くことが少なからず生じている。
【0004】
これらは、さらに市場要求により低背丈化が進められている。たとえば、上記課題の改善とともに低背丈化されたSMDコイルがある。
【0005】
図4は従来のSMDコイルを示している。SMDコイルは、巻線1とEI型コア8と、樹脂ケース3とを有している。巻線1及びEI型コア8は、これらの周囲で樹脂ケース3によって封止されている。さらに樹脂ケース3の一対の外側面及び一対の外側面から底面には一対の電極4がそれぞれ設けられている。巻線1は、ドーナツ状を呈しており、この巻線1の内側を含む周囲をEI型コア8が取り囲む様に配設されている。さらに、巻線1は電極4のそれぞれに接続されている。巻線1とEI型コア8との間には、若干の隙間(クリアランス)9がある。これはEI型コア8に被覆銅線で巻線されたコイルを挿入するため、組み合わせ用のクリアランスであり構造上必要とされている。
【0006】
このようなSMDコイルEI型コア8は、金属磁性微粉末と被覆銅線とを用い、巻線ボビンレスで一体型閉磁路構造とし、さらに一般の圧粉ダストコアに使用される粉末と比較して粒径を細かくすることで渦電流を低減しなおかつ磁芯部の比透磁率の広帯域化をはかり、背丈が3mm以下で大インダクタンス、高電流、高飽和耐量を実現している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記金属磁性微粉末と被覆銅線を用いた巻線ボビンレスの形状を呈する一体型閉磁路構造であるSMDコイルの磁芯は、例えばEI型コア8の様な形状に形成されたコアに被覆銅線で巻線されたコイルを挿入する構造となっているため、組み合わせのクリアランスにより、インダクタンスに寄与しないスペースが残る。
【0008】
また、EI型コア8は、これらの組み合わせ間による隙間に起因する磁気損失によって透磁率の減少も少なからず生じている。
【0009】
さらに小型化、薄型化を実現する場合、磁芯部に用いる磁性体の改善がある。一般的に磁性体の比透磁率とインダクタンスとの関係は、式(1)で表される。
【0010】
L=4π・μe ・N2 ・Ae/le・10-9(H) …式(1)
ここで、μe は実効比透磁率、Nは巻数、Aeは実効断面積(cm2 )、leは実効平均磁路長(cm)である。
【0011】
式(1)の関係式から、仮に同じ大きさでインダクタンスを大きくする場合、空いているスペースに磁性体を挿入し実効断面積を大きくする。または、磁性体の比透磁率を大きくすれば良い。
【0012】
また、インピーダンスと磁性体の比透磁率との関係は、式(2)で表される通りで、本課題においてはインダクタンスと同様である。(但し、電気及び磁気特性や設計条件等における詳細な説明は省く)
ここで、μ0 は真空の透磁率、lnは自然対数、lは磁芯長、ODは磁芯の外径、IDは磁芯の内径、Nは巻数、ωは角速度、μe (μe ′−jμe ″)は複素比透磁率である。
【0013】
本発明の課題は、上記のクリアランスをゼロとした、つまり巻線と磁芯とを一体成形化する構成とすること、及び/または比透磁率の異なる磁性体を組み合わせ、見かけ上の比透磁率を大きくすることで、同じ外形寸法で大きいインダクタンス(またはインピーダンス)を得る電子部品及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の他の課題は、同じインダクタ(またはインピーダ)を更に小型化した電子部品及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、少なくとも巻線と、磁芯と、電極とから成る電子部品において、該磁芯が表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末と有機結合剤とからなる複合磁性体層と、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末と、有機結合剤とからなる複合磁性体層の2層からなることを特徴とする電子部品が得られる。
【0016】
また、本発明によれば、前記複合磁性体と前記巻線との間に絶縁性高分子層からなるバッファ層を設けたことを特徴とする電子部品が得られる。
【0017】
また、本発明によれば、少なくとも巻線と、磁芯と、電極とから成る電子部品の製造方法において、該磁芯が表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末と有機結合剤とからなる複合磁性体層と、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末と、有機結合剤とからなる複合磁性体層の2層からなり、前記巻線と前記磁芯とを一体に成形して成形体を作ることを特徴とする電子部品の製造方法が得られる。
【0018】
また、本発明によれば、前記複合磁性体と前記巻線との間に絶縁性高分子層からなるバッファ層を設け、前記巻線、前記磁芯及び前記バッファ層を一体に成形して成形体を作ることを特徴とする電子部品の製造方法が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の電子部品およびその製造方法の各実施の形態例について説明する。
【0028】
図1は、本発明の電子部品としてのインダクタ(又はインピーダ)の第1の実施の形態例を示している。図1を参照して、第1の実施の形態例のおけるインダクタは、ドーナツ状を呈している巻線(コイル)1と、磁芯2と、これらの周囲を封止している樹脂ケース3とを含む。さらに樹脂ケース3の一対の外側面及び一対の外側面から底面には一対の電極4が設けられている。なお、図1では、一対の外側面うち一方の外側面から底面に向けた1つの電極4のみを示している。
【0029】
上記インダクタ(又はインピーダ)の構成はSMDコイルであって、ドーナツ状の巻線1の内側を含む周囲を、磁芯2が取り囲む様に配設されている。
【0030】
磁芯2は、図2(a)の説明で後述する第1の複合磁性体層Aに相当するものである。この磁芯2は巻線1と隙間無く配設されている。さらに巻線1は、樹脂ケース3の両端に配設されている電極4に接続されている。
【0031】
図2(a)は、図1に示したSMDコイルを縦方向で断面した状態を示している。図1及び図2(a)を参照して、巻線1と樹脂ケース3の間には、表面に酸化被膜を有する偏平状の軟磁性体粉末5と有機結合剤6とからなる第1の複合磁性体層Aが隙間無く配設されている。
【0032】
図2(b)は、図1の構成に基づく本発明の第2の実施の形態である電子部品としてのインダクタを示している。図2(b)を参照して、磁芯2として巻線1の回りを覆うように表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末7と有機結合剤6とからなる第2の複合磁性体層Bが図2(b)に示した複合磁性体層Aの内側に配設されている。即ち、、第2の複合磁性体Bと樹脂ケース3との間に表面に酸化被膜を有する偏平状の軟磁性体粉末5と有機結合剤6とからなる第1の複合磁性体層Aが配設され磁芯2として2層構造となっている。
【0033】
上述したように、本発明の第1及び第2の実施の形態例では、少なくとも巻線(コイル)1と磁芯2と電極4からインダクタ(又はインピーダ)が構成されている。以下に第1及び第2の実施の形態例で説明した磁芯2の各種の構成例について詳述する。
【0034】
構成例1として、磁芯2は、表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末5と有機結合剤6とからなる第1の複合磁性体層Aによって構成されている。
【0035】
構成例2として、磁芯2は、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末7と有機結合剤6とからなる第2の複合磁性体層Bによって構成されている。
【0036】
構成例3として、磁芯2は、表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末5と有機結合剤6とからなる第1の複合磁性体層Aと、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末7と有機結合剤6とからなる第2の複合磁性体層Bとの2層から構成されている。
【0037】
構成例1、2及び3で説明したインダクタ(又はインピーダ)においては、巻線1と磁芯2とが一体に成形されて成形体が作られる。
【0038】
構成例4として、磁芯は、表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末5と有機結合剤6からなる第1の複合磁性体層Aであり、かつ第1の複合磁性体層Aと巻線1との間に絶縁性高分子層からなるバッファ層が設けられている。
【0039】
構成例5として、磁芯2は、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末7と有機結合剤6とからなる第2の複合磁性体層Bであり、かつ巻線1と第2の複合磁性体層Bの間に絶縁性高分子層からなるバッファ層が設けられている。
【0040】
構成例6として、磁芯2は、表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末5と有機結合剤6とからなる第1の複合磁性体層Aと、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末7と有機結合剤6とからなる第2の複合磁性体層Bの2層からなり、かつ巻線1と第1の複合磁性体層Aとの間に絶縁性高分子層からなるバッファ層が設けられている。
【0041】
構成例4、5及び6で説明したインダクタ(又はインピーダ)においては、巻線1と磁芯2と、絶縁性高分子層とからなるバッファ層が一体に成形されて成形体が作られる。
【0042】
第1及び第2の実施の形態例において、磁芯2に用いる偏平状及び/または針状及び/または球状の軟磁性体は、表面に酸化被膜を有する軟磁性体粉末5、7と有機結合剤6とからなる第1及び第2の複合磁性体A及びBである。この軟磁性体粉末5又は7は、本来、導電性物質である軟磁性金属を微細粉末化して、絶縁性の有機結合剤6と混練して、有機結合剤6中に軟磁性体粉末5又は7を分散させることによって絶縁膜を成している。
【0043】
また、軟磁性体粉末5又は7の形状のうち偏平状及び針状のうち少なくとも一つの形状とすることによって、形状磁気異方性が出現し、高周波領域において磁気共鳴に基づく透磁率が増大している。
【0044】
したがって、これら第1及び第2の複合磁性体A及びBを磁芯2として使用することによって、より大きなインダクタンスが得られる。さらに、軟磁性体は上述した通り有機結合剤6中に軟磁性体粉末5又は7を分散させた構造を有しているため、表面抵抗は106 〜108 Ωと高いので、巻線1と一体に成形することが可能である。
【0045】
また、粉末の充填率が高い場合においても個々の粒子が電気的に隔離された状態で存在することになり、良導性のバルク体にみられるような渦電流損失による周波数特性の劣化は少ない。つまり巻線1とのクリアランスを無くし、実効断面積を大きくすることが可能である。
【0046】
したがって、従来と同じ体積でより大きなインダクタンスを得ること、及び/または透磁率が大きい偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末5、7と有機結合剤6とからなる第1及び第2の複合磁性体層A及びBを用いた磁芯2とすれば、従来と同じインダクタを小型化にしても実現可能である。
【0047】
上述したように、第1及び第2の複合磁性体層A及びBは,表面に酸化被膜を有している構造をもっているため、接触による導通がないので巻線1とのクリアランスを設ける必要がない。つまり、一体成形が可能であるため、磁芯2部における実効断面積を大きくとれるのでインダクタンス値を大きくとれるとともに、閉磁路構成となるため磁気的な損失が低減される。
【0048】
第1及び第2の複合磁性体層A及びBは、上述したように、表面に酸化被膜を有する軟磁性体粉末5又は7が有機結合剤6中に均一に分散されている。軟磁性体粉末5又は7は、高周波透磁率の大きな鉄アルミ珪素合金(センダスト)、鉄ニッケル合金(パーマロイ)を代表的素材としてあげることができる。
【0049】
なお、偏平状及びまたは針状粉におけるアスペクト比は十分大きい(おおよそ5:1以上)ことが望ましい。有機結合剤6としては、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、ニトリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム等の熱可塑性樹脂あるいはそれらの共重合体、エポキン樹脂、フェノール樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂等の熱硬化性樹脂等をあげることができる。
【0050】
尚、第1及び第2の複合磁性体A及びBの構成材料等は、使用目的により磁芯2に用いる磁性体を構成する軟磁性体層の構造や、軟磁性材料の種類等を選択する。例えば、チョークコイルに使用する場合は、交流電流によるコアの発熱及び電力損失を抑えるため低損失特性を有する磁性体を選定する。また、ノイズ防止用コイルに使用する場合は、高鉄損特性を有する磁性体を選定すれば良い。
【0051】
本発明の各実施形態による第1及び第2の複合磁性体層A及びBを磁芯2に用いた場合の効果を検証するために、予め準備した空芯コイルを樹脂ケース3に挿入した状態に、表面に酸化被膜を有する軟磁性体粉末5又は7として酸化処理を施した平均粒径10μm、アスペクト比が5以上の偏平状Fe−Al−Si合金の微粉末を70wt%、6ナイロン30wt%を加熱混練し、シリンジにおいて注入し成形を行った。軟磁性体粉末は酸素分圧20%の窒素−酸素混合ガス雰囲気中で気相酸化処理を施し、表面に酸化被膜が形成されていることを確認した。
【0052】
これら第1及び第2の複合磁性体層A及びBに関する詳細な説明については本出願人が先に提案した特願平7−183911号の明細書中で述べている。
【0053】
それら得られたインダクタのインダクタンスとインピーダンスをインピーダンスアナライザにおいて特性を確認した結果を図3(a)及び図3(b)に示した。
【0054】
図3(a)はインダクタンスの周波数特性を示している。図3(b)はインピーダンスの周波数特性を示している。なお、比較用として、図6に示した球状圧粉体であるEI型コア8を用いたインダクタ及び、球状圧粉体であるEI型コア8を用いたインダクタのコアと巻線1との隙間9に複合磁性体を注入したインダクタの特性も測定した。図3(a)及び図3(b)において、▲1▼は従来品(球状圧粉体)、▲2▼は球状圧粉体+複合磁性体、▲3▼は複合磁性体を示している。
【0055】
以下、表1をも参照して説明する。表1は、本検証に用いた磁性材料の比透磁率とその磁気共鳴周波数fr、およびインダクタのインダクタンス値Lsと共振周波数foを示している。
【0056】
【表1】
【0057】
図3(a)から分かるように、インダクタンスは、巻線1とコア8の隙間に複合磁性体を注入した場合には、▲1▼従来品の球状圧粉体のインダクタンスLs 120(μH)に比べて約20μHの増加がみられた。また、複合磁性体を注入したインダクタは、220(μH)のインダクタンスが得られた。
【0058】
図3(b)に示したインピーダンスもインダクタンスの上昇とともに高い値が得られた。したがって、本検証の結果、共振周波数は多少低下するものの、同じ体積で従来品である圧粉体のEI型コア8を用いたものに比べて約100(μH)高いインダクタンスが得られた。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の複合磁性体を磁芯として用いることで、巻線と一体に成形が可能となり、従来品と同一体積において大きなインダクタンス及びインピーダンスを得ることが可能であり、さらに多層化が可能なため比透磁率の異なる磁性体を組み合わせることでより大きな値を得る事が可能である。
【0060】
また、同じインダクタンスとインピーダンスを、より小型化したインダクタ及びインピーダにおいて実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例を示すインダクタ(又はインピーダ)の一部を断面した斜視図である。
【図2】(a)は、図1に示したインダクタの縦断面図、(b)は、第2の実施の形態例を示す断面図である。
【図3】(a)は、インダクタンスの周波数特性を示す特性図、(b)は、インピーダンスの周波数特性を示す特性図である。
【図4】従来のインダクタとして磁芯にEIコアを使用した場合の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 巻線
2 磁芯
3 樹脂ケース
4 電極
5 表面に酸化被膜を有する偏平状軟磁性体粉末
6 有機結合剤
7 表面に酸化被膜を有する球状軟磁性体粉末
8 EI型コア
9 巻線とEI型コアと間の隙間
A 第1の複合磁性体層
B 第2の複合磁性体層
Claims (4)
- 少なくとも巻線と、磁芯と、電極とから成る電子部品において、該磁芯が表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末と有機結合剤とからなる複合磁性体層と、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末と、有機結合剤とからなる複合磁性体層の2層からなることを特徴とする電子部品。
- 請求項1記載の電子部品において、前記複合磁性体と前記巻線との間に絶縁性高分子層からなるバッファ層を設けたことを特徴とする電子部品。
- 少なくとも巻線と、磁芯と、電極とから成る電子部品の製造方法において、該磁芯が表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末と有機結合剤とからなる複合磁性体層と、表面に酸化被膜を有する球状の軟磁性体粉末と、有機結合剤とからなる複合磁性体層の2層からなり、前記巻線と前記磁芯とを一体に成形して成形体を作ることを特徴とする電子部品の製造方法。
- 請求項3記載の電子部品の製造方法において、前記複合磁性体と前記巻線との間に絶縁性高分子層からなるバッファ層を設け、前記巻線、前記磁芯及び前記バッファ層を一体に成形して成形体を作ることを特徴とする電子部品の製造方法。
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