JP6743833B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品に関する。
従来、チョークコイル等のコイル部品において、より高い透磁率を実現し、より高いインダクタンスを取得することを目的として、扁平形状の磁性材料が用いられている。
特許文献1には、少なくとも巻線と、磁芯と、電極とから成る電子部品において、磁芯が表面に酸化被膜を有する偏平状及び/または針状の軟磁性体粉末と有機結合剤とからなる複合磁性体層であることを特徴とする電子部品が開示されている。
特許文献2には、軟磁性金属材料から構成される磁性体部と、磁性体部に埋設されたコイル導体と、磁性体部の対向する側面に設けられた一対の外部電極とを含んで成るコイル型電子部品であって、磁性体部の側面部の少なくとも一部が、扁平率が0.50以上である扁平軟磁性金属材料を含み、この扁平軟磁性金属材料がコイル軸方向に配向していることを特徴とするコイル型電子部品が開示されている。
特開平9−306715号公報 特開2015−88522号公報
しかしながら、本発明者らの検討により、扁平形状の磁性材料を用いた磁性体層の比抵抗が低いことが要因となって、外部電極間の電気的短絡や外部電極形成時のめっき延び等のめっき不良が発生し得るという問題があることがわかった。
本発明の目的は、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良が抑制され、かつインダクタンスが向上したコイル部品を提供することにある。
本発明者らは、扁平金属磁性材料を含む磁性体層をコイル導体の上下に配置し、かつ扁平金属磁性材料を含む磁性体層と外部電極との間に球形金属磁性材料を含む磁性体層を設けることにより、外部電極間の電気的短絡および外部電極形成時のめっき延び等のめっき不良を抑制することができ、かつインダクタンスが向上し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の一の要旨によれば、素体と、素体に埋設されたコイル導体と、素体の表面に設けられた外部電極とを含むコイル部品であって、
素体は、球形金属磁性材料を含む第1磁性体層と、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層および第3磁性体層とを含み、
コイル導体の少なくとも巻回部は、コイル導体の軸方向において第2磁性体層と第3磁性体層との間に位置し、
上述の軸に直交する方向において、第2磁性体層および第3磁性体層の幅が、コイル導体の巻回部の外径以上であり、
第2磁性体層および第3磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、扁平金属磁性材料の扁平面がコイル導体の軸に対して直交するように配向し、
第2磁性体層および第3磁性体層と外部電極との間に、第1磁性体層が存在する、コイル部品が提供される。
本発明に係るコイル部品は、上記特徴を備えることにより、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良が抑制され、かつインダクタンスが向上する。
図1は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品を模式的に示す斜視図である。 図2は、外部電極を省略した、図1に示すコイル部品の透過斜視図である。 図3は、図1に示すコイル部品の、LT面に平行な切断面を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第1変形例を示す断面図である。 図5は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第2変形例を示す断面図である。 図6は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第3変形例を示す断面図である。 図7は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第4変形例を示す断面図である。 図8は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第5変形例を示す断面図である。 図9は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第6変形例を示す断面図である。 図10は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第7変形例を示す断面図である。 図11は、シミュレーションで求めたインダクタンス値を示すグラフである。 図12は、磁性材料の充填率と比抵抗との関係を示すグラフである。 図13は、扁平金属磁性材料を含む磁性体層と素体の上面との間の距離と、外部電極間の絶縁抵抗との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るコイル部品について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明に係るコイル部品および各構成要素の形状および配置等は、以下に説明する実施形態および図示される構成に限定されるものではない。
本発明の一の実施形態に係るコイル部品1の斜視図を図1に模式的に示し、コイル部品1の素体2の透過斜視図を図2に示し、コイル部品1の断面図を図3に示す。
図1〜図3に示されるように、本実施形態のコイル部品1は、略直方体形状を有している。コイル部品1は、概略的には、素体2と、素体2に埋設されたコイル導体3と、素体2の表面に設けられた外部電極4および5を含む。素体2において、図3における図面左右側の面を「端面」と称し、図面上側の面を「上面」と称し、図面下側の面を「下面」と称し、図面手前側の面を「前面」と称し、図面奧側の面を「背面」とよぶ。また、端面、前面および背面は、単に「側面」ともよぶ。素体2は、球形金属磁性材料を含む第1磁性体層と、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層および第3磁性体層とを含む。素体2の内部には、コイル導体3が埋設されている。ここで、コイル導体3において、巻線の巻回方向に沿った面をコイル導体3の「側面」と称し、巻線の厚み方向に沿った面をコイル導体3の「端面」とよぶ。本実施形態において、コイル導体3の最外層にある平角線の主表面により構成される、コイル導体3の軸に平行な面が側面18であり、各層の平角線の側面により構成される、コイル導体3の軸に垂直な面が端面16、17である。また、外部電極4および5はそれぞれ、素体2の表面(両端面23および24)に設けられる。図1〜3に示す構成において、外部電極4および5はそれぞれ、素体2の端面23、24から、下面26の一部にまで延在している。即ち、外部電極4および5はL字電極である。尤も、本実施形態に係るコイル部品1において、外部電極4および5の形状および配置は図1および3に示すものに限定されない。コイル導体3の両端(末端14および15)はそれぞれ、素体2の端面23、24において外部電極4および5に電気的に接続されている。
本明細書において、コイル部品1の長さを「L」、幅を「W」、厚み(高さ)を「T」とよぶ(図1および図2を参照)。本明細書において、素体の前面21および背面22に平行な面を「LT面」、端面23、24に平行な面を「WT面」、上面25および下面26に平行な面を「LW面」とよぶ。
本実施形態に係るコイル部品1において、素体2は、球形金属磁性材料を含む第1磁性体層6と、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層71および第3磁性体層72とを含む。
(第1磁性体層)
第1磁性体層6は、球形金属磁性材料を含み、かつ扁平金属磁性材料を含まない。第1磁性体層6が扁平金属磁性材料を含まないことで、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良を抑制することができる。なお、本明細書において、「球形」とは、金属磁性材料の長径aと短径bとの比で定義されるアスペクト比(a/b)が1以上10以下であることを意味し、「扁平」とは、金属磁性材料のアスペクト比(a/b)が50以上150以下であることを意味する。第1磁性体層6は、球形金属磁性材料に加えて、樹脂材料を含む。第1磁性体層6は、球形金属磁性材料および樹脂材料のコンポジット材料で構成されてよい。第1磁性体層6は、比透磁率が15以上、好ましくは20以上、より好ましくは30以上である。
球形金属磁性材料を構成する金属磁性材料としては、磁性を有するものであれば特に限定されず、例えば、鉄、コバルト、ニッケルもしくはガドリニウム、またはこれらの1種または2種以上を含む合金が挙げられる。好ましくは、金属磁性材料は、鉄または鉄合金である。鉄は、鉄そのものであってもよく、鉄誘導体、例えば錯体であってもよい。かかる鉄誘導体としては、特に限定されないが、鉄とCOの錯体であるカルボニル鉄、好ましくはペンタカルボニル鉄が挙げられる。特に、オニオンスキン構造(粒子の中心から同心球状の層を形成している構造)のハードグレードのカルボニル鉄(例えば、BASF社製のハードグレードのカルボニル鉄)が好ましい。鉄合金としては、特に限定されないが、例えば、Fe−Ni系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Si系合金、Fe−Co系合金、Fe−Cr系合金、Fe−Cr−Al系合金、Fe−Cr−Si系合金、各種Fe基アモルファス合金、各種Fe基ナノ結晶合金等が挙げられる。上記合金は、さらに、他の副成分としてB、C等を含んでいてもよい。副成分の含有量は、特に限定されないが、例えば0.1重量%以上5.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以上3.0重量%以下であり得る。上記金属磁性材料は、1種のみであっても、2種以上であってもよい。
好ましい態様において、球形金属磁性材料は、好ましくは0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の平均粒径を有する。球形金属磁性材料の平均粒径を0.5μm以上とすることにより、球形金属磁性材料の取り扱いが容易になる。また、球形金属磁性材料の平均粒径を10μm以下とすることにより、球形金属磁性材料の充填率をより大きくすることが可能になり、第1磁性体層6の磁気的特性が向上する。
本明細書において、「平均粒径」とは、磁性体層の断面のSEM(走査型電子顕微鏡)画像における粒子の円相当径の平均を意味する。例えば、平均粒径は、コイル部品1を切断して得られた断面について、複数箇所(例えば5箇所)の領域(例えば130μm×100μm)をSEMで撮影し、このSEM画像を画像解析ソフト(例えば、旭化成エンジニアリング株式会社製、A像くん(登録商標))を用いて解析して、500個以上の球形金属磁性材料について円相当径を求め、その平均を算出することにより得ることができる。
球形金属磁性材料の表面は、絶縁材料の被膜(以下、単に「絶縁被膜」ともいう)により覆われていてもよい。この場合、球形金属磁性材料の表面は、球形金属磁性材料間の絶縁性を高めることができる程度に絶縁被膜に覆われていればよい。即ち、球形金属磁性材料の表面は、球形金属磁性材料の表面の一部だけ絶縁被膜に覆われていてもよく、全面が覆われていてもよい。また、絶縁被膜の形状は、特に限定されず、網目状であっても、層状であってもよい。好ましい態様において、球形金属磁性材料は、その表面の30%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは100%の領域が絶縁被膜により覆われる。球形金属磁性材料の表面を絶縁被膜で覆うことにより、第1磁性体層6内部の比抵抗を高くすることができる。
絶縁被膜の厚みは、特に限定されないが、好ましくは1nm以上100nm以下、より好ましくは3nm以上50nm以下、さらに好ましくは5nm以上30nm以下、例えば10nm以上30nm以下または5nm以上20nm以下であり得る。絶縁被膜の厚みをより大きくすることにより、第1磁性体層6の比抵抗をより高くすることができる。また、絶縁被膜の厚みをより小さくすることにより、第1磁性体層6中の球形金属磁性材料の量をより多くすることができ、第1磁性体層6の磁気的特性が向上し、第1磁性体層6の小型化を図ることが容易になる。
第1磁性体層6に含まれる樹脂材料としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。第1磁性体層6は、樹脂材料を1種類のみ含んでよく、あるいは2種類以上の樹脂材料を含んでもよい。
上記態様において、第1磁性体層6における球形金属磁性材料の含有量は、第1磁性体層6全体に対して、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であり得る。また、第1磁性体層6における球形金属磁性材料の含有量の上限は特に限定されないが、第1磁性体層6全体に対して、好ましくは99.5重量%以下であり得る。
第1磁性体層6における球形金属磁性材料の充填率は、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上、さらにより好ましくは70%以上であり得る。また、第1磁性体層6における球形金属磁性材料の充填率の上限は特に限定されないが、当該充填率は、95%以下、90%以下、85%以下、80%以下であり得る。第1磁性体層6における球形金属磁性材料の充填率を高くすることにより、第1磁性体層6の透磁率が高くなり、より高いインダクタンスを得ることが可能になる。
本明細書において、「充填率」とは、磁性体層の断面のSEM画像における粒子の占める面積の割合を意味する。例えば、充填率は、コイル部品1をワイヤーソー(メイワフォーシス株式会社製DWS3032−4)で製品中央部付近を切断し、LT面の略中央部が露出するようにする。得られた断面に対して、イオンミリングを行い(株式会社日立ハイテク社製イオンミリング装置IM4000)、切断によるダレを除去し、観察用の断面を得る。断面の複数箇所(例えば5箇所)の所定の領域(例えば130μm×100μm)をSEMで撮影し、このSEM画像を画像解析ソフト(例えば、旭化成エンジニアリング株式会社製、A像くん(登録商標))を用いて解析して、領域中における球形金属磁性材料が占める面積の割合を求めることにより得ることができる。
一の態様において、第1磁性体層6は、さらに他の物質粒子を含んでいてもよい。他の物質の粒子を含ませることにより、磁性体層を製造する際の流動性を調整することができる。
(第2磁性体層および第3磁性体層)
第2磁性体層71および第3磁性体層72は、扁平金属磁性材料を含む。第2磁性体層71および第3磁性体層72は、扁平金属磁性材料に加えて、球形金属磁性材料を含んでもよい。第2磁性体層71および第3磁性体層72は、扁平金属磁性材料に加えて、樹脂材料を含む。第2磁性体層71および第3磁性体層72は、扁平金属磁性材料および樹脂材料のコンポジット材料で構成されてよい。第2磁性体層71および第3磁性体層72は、比透磁率が40以上、好ましくは60以上、より好ましくは80以上である。
扁平金属磁性材料を構成する金属磁性材料は、磁性を有するものであれば特に限定されず、球形金属磁性材料を構成する金属磁性材料として上述した材料と同様のものであってよい。扁平金属磁性材料は、球形金属磁性材料と同一の組成を有してよく、異なる組成を有してもよい。
好ましい態様において、扁平金属磁性材料は、好ましくは1μm以上200μm以下、より好ましくは5μm以上100μm以下、さらに好ましくは10μm以上70μm以下の平均粒径を有する。扁平金属磁性材料の平均粒径を10μm以上とすることにより、扁平金属磁性材料の取り扱いが容易になる。また、扁平金属磁性材料の平均粒径を70μm以下とすることにより、扁平金属磁性材料の充填率をより大きくすることが可能になり、磁性体層の磁気的特性が向上する。また、短径の長さは、0.12μm以上7μm以下が好ましく、より好ましくは0.12μm以上5μm以下である。長径の長さは、30μm以上200μm以下が好ましく、例えば、40μm以上90μm以下である。
扁平金属磁性材料の表面は絶縁被膜により覆われていてもよい。扁平金属磁性材料の表面に形成される絶縁被膜の形状および厚みは、上述した球形金属磁性材料の表面に形成される絶縁被膜と同様のものであってよい。なお、絶縁被膜を形成しない方が透磁率は高くなるが、比抵抗は低くなるため、短絡やめっき不良が起こりやすくなる傾向にある。これに対し、本実施形態に係るコイル部品は、扁平金属磁性材料を含む磁性体層(第2磁性体層71および第3磁性体層72)と外部電極との間に、球形金属磁性材料を含む磁性体層(第1磁性体層6)が存在することにより、短絡やめっき不良の発生を抑制することができる。そのため、絶縁被膜を形成しない扁平金属磁性材料を用いて透磁率を高くすると同時に、短絡やめっき不良の発生を抑制することができる。
第2磁性体層71および第3磁性体層72に含まれる樹脂材料は特に限定されるものではなく、第1磁性体層6に含まれる樹脂材料として上述した材料と同様のものであってよい。第2磁性体層71および第3磁性体層72に含まれる樹脂材料は、第1磁性体層6に含まれる樹脂材料と同一の組成を有してよく、異なる組成を有してもよい。
上記態様において、第2磁性体層71および第3磁性体層72それぞれにおける扁平金属磁性材料の含有量は、第2磁性体層71および第3磁性体層72それぞれの全体に対して、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であり得る。また、第2磁性体層71および第3磁性体層72における扁平金属磁性材料の含有量の上限は特に限定されないが、第2磁性体層71および第3磁性体層72それぞれの全体に対して、好ましくは99.5重量%以下であり得る。
第2磁性体層71および第3磁性体層72それぞれにおける扁平金属磁性材料の充填率は、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上、さらにより好ましくは70%以上であり得る。また、第2磁性体層71および第3磁性体層72それぞれにおける扁平金属磁性材料の充填率の上限は特に限定されないが、当該充填率は、80%以下、75%以下、70%以下、65%以下であり得る。第2磁性体層71および第3磁性体層72における扁平金属磁性材料の充填率を高くすることにより、第2磁性体層71および第3磁性体層72の透磁率が高くなり、より高いインダクタンスを得ることが可能になる。
一の態様において、第2磁性体層71および第3磁性体層72は、さらに他の物質粒子を含んでいてもよい。他の物質の粒子を含ませることにより、磁性体層を製造する際の流動性を調整することができる。
なお、第2磁性体層71と第3磁性体層とは、同一の組成を有してよく、互いに異なる組成を有してもよい。
第2磁性体層71および第3磁性体層72は、コイル導体3の少なくとも巻回部がコイル導体3の軸方向において第2磁性体層71と第3磁性体層72との間に位置するように配置される。第2磁性体層71および第3磁性体層72に含まれる扁平金属磁性材料は、扁平金属磁性材料の扁平面がコイル導体3の軸に対して直交するように配向している。扁平金属磁性材料は、形状異方性により扁平面内の透磁率が大きくなる。ここで、「扁平面」とは、扁平金属磁性材料の長径を含む面を意味する。第2磁性体層71および第3磁性体層72において、扁平金属磁性材料の扁平面がコイル導体3の軸に対して直交するように配向していることにより、扁平金属磁性材料の扁平面は、第2磁性体層71および第3磁性体層72を通る磁束と平行となる。このように透磁率の高い扁平面方向が磁束と平行となることにより、コイル部品のインダクタンスを向上させることができる。上述したように、扁平金属磁性材料のアスペクト比は50以上150以下である。アスペクト比が上記範囲内であると、透磁率を高くすることができ、高いインダクタンス値を達成することができる。
本実施形態に係るコイル部品1において、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、外部電極4、5との間に、第1磁性体層6が存在する。第1磁性体層6は、球形金属磁性材料を含み、かつ扁平金属磁性材料を含まない。球形金属磁性材料を含む磁性体層は、扁平金属磁性材料を含む磁性体層と比較して比抵抗が高くなる傾向にある。そのため、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、外部電極4、5とが接触すると、外部電極間の電気的短絡やめっき不良が発生しやすくなるおそれがある。これに対し、本実施形態に係るコイル部品1においては、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、外部電極4、5との間に比抵抗の低い球形金属磁性材料を含む第1磁性体層6が存在することにより、外部電極4、5と、第2磁性体層71および第3磁性体層72とが直接接触しないこととなる。このように外部電極4、5と、第2磁性体層71および第3磁性体層72とを離間して配置することにより、外部電極間の電気的短絡や外部電極形成時のめっき延び等のめっき不良の発生を抑制することができる。
コイル導体3の軸に直交する方向において、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅は、コイル導体3の巻回部の外径以上である。ここで、「巻回部の外径」とは、コイル導体3の側面18で構成されるコイル導体3の巻回部の外周の径を意味する。図3に示すように、コイル導体3の軸に直交する方向において、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅は、コイル導体3の巻回部の外径と同じであることが好ましい。このように第2磁性体層71および第3磁性体層72を配置することで、素体2の上面25側および下面26側における、コイル導体3近傍の磁束密度が集中する領域に効率よく扁平金属磁性材料を配置することができ、効率的にインダクタンス向上効果を得ることができる。
本実施形態に係るコイル部品1において、素体2の、コイル導体3の軸に直交する表面(即ち上面25および下面26)の少なくとも一つが、第1磁性体層6で構成されることが好ましい。このような構成により、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層71および第3磁性体層72と外部電極4、5とを十分に離間して配置することができ、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良の発生をより一層効果的に抑制することができる。図3に示す構成においては、素体2の、コイル導体3の軸に直交する表面(上面25および下面26)の両方が、第1磁性体層6で構成されている。この構成により、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良を更に抑制することができる。
本実施形態に係るコイル部品1において、第2磁性体層71および第3磁性体層72の少なくとも一方は、素体2の内部に設けられることが好ましい。このような構成により、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層71および第3磁性体層72と外部電極4、5とを十分に離間して配置することができ、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良の発生をより一層効果的に抑制することができる。図3に示す構成においては、第2磁性体層71および第3磁性体層72の両方が素体2の内部に設けられている。この構成により、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良を更に抑制することができる。
好ましくは、図3に示すように、第2磁性体層71および第3磁性体層72は素体2の内部に設けられ、素体2の表面全体が第1磁性体層6で構成される。このような構成により、比抵抗の低い第2磁性体層および第3磁性体層が素体2の表面に露出しないので、外部電極4、5と第2磁性体層および第3磁性体層との離間距離を十分に確保することができ、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良の発生を更に効果的に抑制することができる。
図3に示す構成においては、第2磁性体層71および第3磁性体層72の両方が素体2の内部に設けられ、かつコイル導体3の軸に直交する方向において、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅は、コイル導体3の巻回部の外径と同じである。図3に示す構成は、より効率的にインダクタンス向上効果を得ることができると同時に、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良の発生をより効果的に抑制することができる。
図3に示すように、第2磁性体層71はコイル導体3の端面16と接触するように配置されることが好ましい。同様に、第3磁性体層72は、コイル導体3の端面17と接触するように配置されることが好ましい。このような配置により、コイル導体3近傍の磁束密度が集中する領域に効率よく扁平金属磁性材料を配置することができ、より一層効率的にインダクタンス向上効果を得ることができる。
好ましい態様によれば、コイル導体3の軸方向において、第2磁性体層71および第3磁性体層72の外側に第1磁性体層6が存在する。この場合、第2磁性体層71および第3磁性体層72の外側に存在する第1磁性体層6の厚みは、好ましくは20μm以上、より好ましくは80μm以上であり、好ましくは140μm以下である。なお、図3において、第2磁性体層71の外側に存在する第1磁性体層6の厚みを例として符号「T」で示す。第2磁性体層71および第3磁性体層72の外側に存在する第1磁性体層6の厚みを20μm以上、より好ましくは80μm以上とすることで、外部電極が設けられる素体2の表面における比抵抗値を高くすることができ、外部電極間の短絡およびめっき不良の発生をより一層効果的に抑制することができる。また、第2磁性体層71および第3磁性体層72の外側に存在する第1磁性体層6の厚みを140μm以下とすることで、外部電極間の短絡およびめっき不良の発生を抑制しつつ、コイル部品1を小型化することができる。
(コイル導体)
コイル導体3は素体2に埋設されており、コイル導体3の少なくとも巻回部は、コイル導体3の軸方向において第2磁性体層71と第3磁性体層72との間に位置する。本実施形態において、図2および図3に示されるように、コイル導体3は、軸が素体2の上下方向に向くように配置される。コイル導体3は、その両末端14、15が、素体2の端面23、24に引き出され、外部電極4、5に電気的に接続されている。
コイル導体3を構成する導電性材料としては、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル等が挙げられる。好ましくは、導電性材料は銅である。コイル導体3は、導電性材料を1種類のみ含んでよく、あるいは2種類以上含んでもよい。
コイル導体3は、導線や、導電ペースト、または導電性材料の箔から形成することができるが、導線で形成した方がコイル部品1の直流抵抗を下げることができて好ましい。導線は、丸線であっても、平角線であってもよいが、好ましくは平角線である。平角線を用いることにより、導線を隙間無く巻回すことが容易になる。
一の態様において、コイル導体3を形成する導線は、絶縁性物質で被覆されていることが好ましい。コイル導体3を形成する導線を絶縁性物質で被覆することにより、コイル導体と磁性体層との絶縁をより確実にすることができ、コイル部品1の信頼性を向上させることができる。なお、当然ながら、導線の外部電極4、5に接続される部分には絶縁性物質は存在せず、導線が露出している。
上述の絶縁性物質としては、特に限定されないが、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂が挙げられ、好ましくはポリアミドイミド樹脂である。
コイル導体3は、いずれのタイプのコイル導体も用いることができ、例えばα巻、エッジワイズ巻、渦巻(スパイラル)、螺旋巻き等のコイル導体を用いることができる。コイル導体3を導線で形成する場合、α巻やエッジワイズ巻が部品の小型化の点で好ましい。図2に示すコイル部品1において、コイル導体3は、α巻のコイル導体である。好ましい態様において、コイル導体3は、平角線をα巻きしたコイル導体であり得る。
一の態様において、コイル導体3は、素体の上面25から一方の端面16までの距離と、下面26から他方の端面17までの距離とが等しくなるように配置される。これにより素体全体がより均等にインダクタンスに寄与し、全体としてのインダクタンスが向上する。
(外部電極)
外部電極4、5はそれぞれ、素体2の表面に設けられ、コイル導体3の末端14、15に電気的に接続される。
一の態様において、図1および図3に示されるように、外部電極4、5はそれぞれ、コイル部品1の素体2の端面23および24、ならびに下面26の一部にL字電極(二面電極)として形成される。他の態様において、外部電極4、5は、コイル部品1の下面26の一部にのみ形成された底面電極であってもよい。外部電極4、5を素体2の表面にL字電極または底面電極として形成することにより、コイル部品を基板等に実装した際に、上方に位置する他の部品、例えば筐体、シールドなどと短絡することを防止することができる。
さらに他の態様において、外部電極4、5は、コイル部品1の素体2の端面23、24、ならびに前面21、背面22、上面25、下面26の一部に五面電極として形成されてもよい。
外部電極4、5は、導電性材料、好ましくはAu、Ag、Pd、Ni、SnおよびCuから選択される1種またはそれ以上の金属材料から構成される。
外部電極4、5は、単層であってよく、多層であってもよい。一の態様において、外部電極4、5が多層である場合、外部電極4、5は、AgまたはPdを含む層、Niを含む層、またはSnを含む層を含み得る。好ましい態様において、外部電極4、5は、AgまたはPdを含む層、Niを含む層、およびSnを含む層からなる。好ましくは、上述の各層は、コイル導体3側から、AgまたはPdを含む層、Niを含む層、Snを含む層の順で設けられる。好ましくは、AgまたはPdを含む層はAgペーストまたはPdペーストを焼き付けた層(即ち、熱硬化した層)であり、Niを含む層およびSnを含む層は、めっき層であり得る。
外部電極4、5の厚みは、特に限定されないが、例えば1μm以上20μm以下、好ましくは5μm以上10μm以下であり得る。
別の態様において、コイル部品1は、外部電極4、5を除いて、保護層により覆われていてもよい。保護層を設けることにより、基板等に実装した際に、他の電子部品と短絡することを防止することができる。
保護層を構成する絶縁性材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等の電気絶縁性が高い樹脂材料が挙げられる。
(コイル部品の製造方法)
次に、コイル部品1の製造方法について説明する。まず、金型にコイル導体を複数配置する。次に、これらのコイル導体上に、第1磁性体層のシートを重ね、次いで、一次プレスを行う。一次プレスにより、コイル導体の側面が第1磁性体層のシート中に埋め込まれ、コイル導体3の内部に第1磁性体層の一部が充填される。
次に、一次プレスにより得られたコイル導体が埋め込まれたシートを金型から外し、次いで、コイル導体の一方の端面が露出した面に、第2磁性体層のシートを重ね、さらにその上に第1磁性体層のシートを重ねて二次プレスを行う。その後、コイル導体の他方の端面が露出下面に、第3磁性体層のシートを重ね、さらにその上に第1磁性体層のシートを重ねて三次プレスを行う。これにより、複数の素体が含まれる集合コイル基板が得られる。上述した第1磁性体層のシート、第2磁性体層のシートおよび第3磁性体層のシートは、三次プレスにより一体となり、コイル部品1の素体2を形成する。
なお、第2磁性体層のシートおよび第3磁性体層のシートにおいて、扁平金属磁性材料の配向は、公知の方法を適宜採用することにより制御することができる。例えば、溶融した樹脂材料および扁平金属磁性材料の混合物をシート状に成形し、シートの主面に対して平行な方向のせん断力をかけることにより、扁平金属磁性材料の扁平面をシートの主面に対して平行な方向に配向させることができる。上述した方法において、せん断力に加えて磁場をかけることにより、扁平金属磁性材料の配向を制御してもよい。
次に、三次プレスにより得られた集合コイル基板を、それぞれの素体に分割する。得られた素体の対向する端面23、24のそれぞれには、コイル導体3の末端14、15が露出している。
次に、素体2の所定の箇所に、外部電極4、5を、例えば、めっき処理、好ましくは電解めっき処理により形成する。
好ましい態様において、めっき処理は、外部電極を形成する箇所に対応する素体表面にレーザーを照射した後に行われる。素体表面にレーザーを照射することにより、磁性体層を構成する樹脂材料の少なくとも一部が除去され、金属磁性材料が露出する。これにより、素体表面の電気抵抗が小さくなり、めっきを形成しやすくなる。
これにより本実施形態に係るコイル部品1が製造される。
なお、本実施形態に係るコイル部品の製造方法は、上述した製造方法に限定されず、上述の製造方法の一部を変更した方法や、別の方法によっても製造することができる。
(第1変形例)
次に、本発明の実施形態に係るコイル部品1の変形例について以下に説明する。図4は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第1変形例を示す断面図である。本変形例は、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、コイル導体3との間に、第1磁性体層6
が存在する点で図3に示す構成と異なる。図4に示すように第2磁性体層71および第3磁性体層72とコイル導体3とが離間している場合であっても、図3に示す構成と同様に、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良が抑制され、かつインダクタンスが向上する。
(第2変形例)
図5は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第2変形例を示す断面図である。本変形例は、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅が、コイル導体3の巻回部の外径より大きい点で図3に示す構成と異なる。このような構成によっても、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良が抑制され、かつインダクタンスが向上する。なお、図5において、第2磁性体層71および第3磁性体層72はそれぞれ、コイル導体の端面16、17と接触しているが、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、コイル導体3との間に、第1磁性体層6が存在してもよい。
(第3変形例)
図6は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第3変形例を示す断面図である。本変形例は、素体2の、コイル導体3の軸に直交する表面のうち、外部電極が設けられていない面が、第2磁性体層71または第3磁性体層72で構成される点で、図3に示す構成と異なる。図6においては、外部電極が設けられていない素体2の上面25が、第2磁性体層71で構成されている。図6に示すように外部電極4、5がL字電極である場合、外部電極が設けられていない面を、扁平金属磁性材料を含む磁性体層で構成しても、扁平金属磁性材料を含む磁性体層と外部電極とが離間しているので、外部電極間の絶縁抵抗を確保することができる。本変形例は、コイル部品の製造が容易であり、かつ更に大きなインダクタンス向上効果が期待できるという利点を有する。なお、図6において、第2磁性体層71および第3磁性体層72はそれぞれ、コイル導体の端面16、17と接触しているが、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、コイル導体3との間に、第1磁性体層6が存在してもよい。また、本変形例では、第3磁性体層72の幅がコイル導体3の巻回部の外径より大きいが、第3磁性体層72の幅はコイル導体3の巻回部の外径と同じであってもよい。
(第4変形例)
図7は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第4変形例を示す断面図である。本変形例は、素体2の、コイル導体3の軸に直交する表面のうち、外部電極が設けられていない面が、第2磁性体層71または第3磁性体層72で構成される点で、図3に示す構成と異なる。図7においては、外部電極が設けられていない素体2の上面25が、第2磁性体層71で構成されており、さらに、素体2の両端面23、24において第2磁性体層71および第3磁性体層72が露出している。本変形例において、外部電極4、5は底面電極である。外部電極として底面電極を用いる場合、素体2の外部電極4、5を設ける面(素体2の下面26)のみを扁平金属磁性材料を含まない第1磁性体層6で構成することで、外部電極4、5と、第2磁性体層71および第3磁性体層72とを十分に離間して配置することができ、外部電極間の電気的短絡およびめっき不良の発生を十分に抑制することができる。本変形例は、コイル部品の製造が容易であり、かつ更に大きなインダクタンス向上効果が期待できるという利点を有する。なお、図7において、第2磁性体層71および第3磁性体層72はそれぞれ、コイル導体の端面16、17と接触しているが、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、コイル導体3との間に、第1磁性体層6が存在してもよい。
(第5変形例)
図8は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第5変形例を示す断面図である。本変形例は、第2磁性体層71および第3磁性体層72が、コイル導体3の軸方向においてコイル導体3と重なる部分にのみ設けられる点で、図3に示す構成と異なる。本変形例は、磁束密度が集中するコイル導体3の両端面の近傍領域にのみ扁平金属磁性材料を配置することで、効率的にインダクタンス向上効果を得ることができるという利点を有する。なお、図8において、第2磁性体層71および第3磁性体層72はそれぞれ、コイル導体の端面16、17と接触しているが、第2磁性体層71および第3磁性体層72と、コイル導体3との間に、第1磁性体層6が存在してもよい。
(第6変形例)
図9は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第6変形例を示す断面図である。本変形例は、素体2が、コイル導体3の巻回部の外側を囲む第4磁性体層73を更に含む点で第5変形例と異なる。なお、第4磁性体層73は、例えば図3〜7、10に示される変形例に更に設けてもよい。第4磁性体層73は扁平金属磁性材料を含み、第4磁性体層73に含まれる扁平金属磁性材料は、扁平金属磁性材料の扁平面がコイル導体3の軸に対して平行であるように配向しており、第4磁性体層73と外部電極4および5との間に、第1磁性体層6が存在する。第4磁性体層73において扁平金属磁性材料をこのように配向させることにより、第4磁性体層73内の扁平金属磁性材料の扁平面は、第4磁性体層73を通る磁束と平行となる。第4磁性体層73を設けることで、コイル部品1のインダクタンスを更に向上させることができる。また、第4磁性体層73と外部電極4および5との間に第1磁性体層6が存在することで、外部電極間の絶縁抵抗を確保することができる。なお、図9に示す構成において、第4磁性体層73は素体2の表面に露出していないが、第4磁性体層73と外部電極4および5との間の離間距離が十分確保されている限りにおいて、第4磁性体層73は素体2の表面に露出してもよい。
(第7変形例)
図10は、本発明の一の実施形態に係るコイル部品の第7変形例を示す断面図である。本変形例は、素体2が、コイル導体3の巻回部の内側に充填された第5磁性体層74を更に含む点で、図3に示す構成と異なる。なお、第5磁性体層74は、例えば図4〜9に示される変形例に更に設けてもよい。第5磁性体層74は扁平金属磁性材料を含み、第5磁性体層74に含まれる扁平金属磁性材料は、扁平金属磁性材料の扁平面がコイル導体3の軸に対して平行であるように配向しており、第5磁性体層74と外部電極4および5との間に、第1磁性体層6が存在する。第5磁性体層74において扁平金属磁性材料をこのように配向させることにより、第5磁性体層74内の扁平金属磁性材料の扁平面は、第5磁性体層74を通る磁束と平行となる。第5磁性体層74を設けることで、コイル部品1のインダクタンスを更に向上させることができる。また、第5磁性体層74と外部電極4および5との間に第1磁性体層6が存在することで、外部電極間の絶縁抵抗を確保することができる。また本変形例では、第2磁性体層71及び第3磁性体層72の幅がコイル導体3の巻回部の外径と同じになっているが、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅はコイル導体3の巻回部の外径よりも大きくてもよく、小さくてもよい。例えば、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅がコイル導体3の巻回部の外径よりも大きく、第2磁性体層71及び第3磁性体層72はコイル導体の端面16、17から露出してもよい。あるいは、第2磁性体層71および第3磁性体層72の幅はコイル導体3の巻回部の外径よりも小さく、第2磁性体層71および第3磁性体層72が、コイル導体3の軸方向においてコイル導体3と重なる部分にのみ設けられていてもよい。
次に、本発明の実施形態に係るコイル部品の奏する作用効果について更に詳述する。扁平金属磁性材料は、その扁平度が高くなるほど、形状異方性により扁平面内の透磁率が大きくなる。しかし、扁平金属磁性材料の扁平度が高くなるほど、扁平面に対して垂直な方向の透磁率は小さくなる。一般に、粒子の透磁率は、その形状によって決まる反磁界係数に反比例する。ここで、扁平金属磁性材料の扁平面がxy面内にあり、扁平面に垂直な方向がz軸方向にある場合を考える。この場合、扁平面内の反磁界係数(Nd_x,Nd_y)は、扁平度(アスペクト比)が大きくなるにつれて小さくなる。一方、扁平面に垂直な方向の反磁界係数(Nd_z)は、扁平度(アスペクト比)が大きくなるにつれて大きくなる。例えば、アスペクト比が100の扁平金属磁性材料において、扁平面内方向の実効部透磁率は、球形の磁性材料の実効部透磁率と比較して約5倍に向上する。このとき、扁平金属磁性材料のNd_xおよびNd_yは、球形の磁性材料の1/5程度に低下する。一方、各方向の反磁界係数はNd_z+Nd_y+Nd_z=1の関係を満たす。したがって、扁平金属磁性材料のNd_zは、球形の磁性材料と比較して3.5倍程度に増加する。すなわち、扁平金属磁性材料の垂直方向の透磁率は、球形の磁性材料の約3/10倍となる。
扁平金属磁性材料をコイル部品に用いる場合、コイルの励磁磁界が扁平金属磁性材料の扁平面に対して垂直に印加される部分も存在し得る。そのため、扁平金属磁性材料の配置によっては、所望のインダクタンス向上の効果が得られない場合があり得る。
そこで、扁平金属磁性材料の好適な配置について、以下に説明する有限要素法電磁界シミュレーションによって検討を行った。検討に用いたモデルの概略図を図11(A)〜(D)に示し、各モデルについてシミュレーションで求めたインダクタンスを図11(E)に示す。なお、図11(D)に示す構造は、本発明の一の実施形態に係る図3に示すコイル部品の構造と同様のものである。
上述した扁平金属磁性材料の扁平面に対して垂直な方向の透磁率を考慮すると、図11(B)の構造では、球形の磁性材料を用いた(A)の構造と比較して、インダクタンスはむしろ低下した。これは、コイルの内部および外側における磁界の方向が、扁平面に対して垂直な方向、すなわち透磁率の低い方向であるからである。このことから、(A)の構造は、扁平金属磁性材料の配置として適切でないことがわかる。
一方、図11(C)および(D)の構造については、球形の磁性材料を用いた(A)の構造と比較して、高いインダクタンス向上効果が確認できた。このうち、(C)の構造は、素体の上面および下面の両方が、比抵抗値の低い扁平金属磁性材料を含む磁性体層で構成されているので、素体の耐電圧性が低下し、外部電極間の電気的短絡の可能性が高くなるという問題がある。これに対し、(D)の構造は、素体の表面全体が、比抵抗値の高い球形金属磁性材料を含む磁性体層で構成されているので、扁平金属磁性材料を含む層と、外部電極との電気的接触(電気回路を形成するような接触)を回避することができる。換言すれば、本実施形態に係る(D)の構造によれば、素体の上面および下面の両方が扁平金属磁性材料を含む層で構成される(C)の構造と同等の高いインダクタンスを達成しつつ、(C)の構造よりも外部電極間の電気的短絡およびめっき不良の発生が抑制されたコイル部品を実現することができる。
以下、本実施形態に係るコイル部品の具体的な構成例を用いて、本実施形態に係るコイル部品の絶縁性向上効果について説明する。
図12は、磁性材料の充填率と比抵抗との関係を示すグラフである。一般に、扁平金属磁性材料を金属フィラーとして用いた場合、球形の磁性材料と比較して、充填率は低くなるが、より高い透磁率を得ることができる。一方、同じ充填率で比較した場合、扁平金属磁性材料を含む磁性体層は、球形金属磁性材料を含む磁性体層と比較して比抵抗が小さくなる。
そこで、図3に示すように扁平金属磁性材料を含む層が配置されたコイル部品について、外部電極間の絶縁抵抗(IR)を計算した。計算において、素体の上面とコイルの端面との距離を170μmに固定し、扁平金属磁性材料を含む磁性体層の厚みを変化させることで、素体の上面と扁平金属磁性材料を含む磁性体層との距離を変化させた。球形の磁性材料の比抵抗を1×10Ω・cm、扁平金属磁性材料の比抵抗を1×10〜1*10Ω・cmとした。計算結果を図13に示す。図13より、素体上面と扁平金属磁性材料を含む層との距離が大きくなるにつれて、IRが高くなることがわかる。コイル部品の表面においては、素体の耐電圧性を考慮すると、10程度のIRが必要である。計算に用いた構成においては、扁平金属磁性材料のIRに応じて、素体の表面と扁平金属磁性材料を含む層との距離を70μm以上に設定することで、所望のIRを確保することが可能となる。
また、外部の電位差が生じた場合も、素体の表面は耐電圧がより高い球形の磁性材料で覆われているため、耐久電圧の低下を抑制することが可能である。さらに、図11に関連して説明したように、図3に示す構造のコイル部品は、耐久電圧の低下が抑制されるだけでなく、十分なインダクタンス向上効果をも得ることができる。これは、コイル部品において発生する磁束はコイルの近傍に集中するため、素体の表面近傍に存在する扁平金属磁性材料によるインダクタンス向上の効果は比較的小さいからである。また、素体の上面または下面と、側面とで形成される角の部分において、磁束の方向は、扁平金属磁性材料の扁平面に対して傾いている(平行でない)ので、この角の部分に扁平金属磁性材料を配置した場合、扁平金属磁性材料によるインダクタンス向上の効果は比較的小さいものとなる。
以上、本発明の一の実施形態に係るコイル部品について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した実施形態のコイル部品1において、各磁性体層はそれぞれ、単一の層から構成されているが、複数の磁性体シートを積層した積層体であってもよい。
本発明は以下の態様を含むが、これらの態様に限定されるものではない。
(態様1)
素体と、該素体に埋設されたコイル導体と、該素体の表面に設けられた外部電極とを含むコイル部品であって、
前記素体は、球形金属磁性材料を含む第1磁性体層と、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層および第3磁性体層とを含み、
前記コイル導体の少なくとも巻回部は、前記コイル導体の軸方向において前記第2磁性体層と前記第3磁性体層との間に位置し、
前記軸に直交する方向において、前記第2磁性体層および前記第3磁性体層の幅が、前記コイル導体の巻回部の外径以上であり、
前記第2磁性体層および前記第3磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、該扁平金属磁性材料の扁平面が前記コイル導体の軸に対して直交するように配向し、
前記第2磁性体層および前記第3磁性体層と前記外部電極との間に、前記第1磁性体層が存在する、コイル部品。
(態様2)
前記コイル導体を形成する導線が、絶縁性物質で被覆されている、態様1に記載のコイル部品。
(態様3)
前記素体の前記軸に直交する表面の少なくとも一つが、前記第1磁性体層で構成される、態様1または2に記載のコイル部品。
(態様4)
前記第2磁性体層および前記第3磁性体層の少なくとも一方が、前記素体の内部に設けられる、態様1〜3のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様5)
前記第2磁性体層および前記第3磁性体層は前記素体の内部に設けられ、前記素体の表面全体が前記第1磁性体層で構成される、態様1〜4のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様6)
前記コイル導体の軸方向において、前記第2磁性体層および前記第3磁性体層の外側に前記第1磁性体層が存在し、該第2磁性体層および第3磁性体層の外側に存在する第1磁性体層の厚みが80μm以上である、態様1〜5のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様7)
前記軸に直交する方向において、前記第2磁性体層および前記第3磁性体層の幅が、前記コイル導体の巻回部の外径と同じである、態様1〜6のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様8)
前記第2磁性体層および前記第3磁性体層と、前記コイル導体との間に、前記第1磁性体層が存在する、態様1〜7のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様9)
前記第2磁性体層および前記第3磁性体層は、前記軸方向において前記コイル導体と重なる部分にのみ設けられる、態様1〜8のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様10)
前記素体の前記軸に直交する表面のうち、前記外部電極が設けられていない面が、前記第2磁性体層または前記第3磁性体層で構成される、態様1または2に記載のコイル部品。
(態様11)
前記素体が、前記コイル導体の巻回部の外側を囲む第4磁性体層を更に含み、
前記第4磁性体層は扁平金属磁性材料を含み、前記第4磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、該扁平金属磁性材料の扁平面が前記軸に対して平行であるように配向し、
前記第4磁性体層と前記外部電極との間に、前記第1磁性体層が存在する、態様1〜10のいずれか1つに記載のコイル部品。
(態様12)
前記素体が、前記コイル導体の巻回部の内側に充填された第5磁性体層を更に含み、
前記第5磁性体層は扁平金属磁性材料を含み、前記第5磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、該扁平金属磁性材料の扁平面が前記軸に対して平行であるように配向し、
前記第5磁性体層と前記外部電極との間に、前記第1磁性体層が存在する、態様1〜11のいずれか1つに記載のコイル部品。
本発明のコイル部品は、インダクタ等として幅広く様々な用途に使用され得る。
1 コイル部品
2 素体
3 コイル導体
4 外部電極
5 外部電極
6 第1磁性体層
71 第2磁性体層
72 第3磁性体層
73 第4磁性体層
74 第5磁性体層
14 コイル導体の末端
15 コイル導体の末端
16 コイル導体の端面
17 コイル導体の端面
18 コイル導体の側面
21 素体前面
22 素体背面
23 素体端面
24 素体端面
25 素体上面
26 素体下面

Claims (10)

  1. 素体と、該素体に埋設されたコイル導体と、該素体の表面に設けられた外部電極とを含むコイル部品であって、
    前記素体は、球形金属磁性材料を含む第1磁性体層と、扁平金属磁性材料を含む第2磁性体層および第3磁性体層とを含み、
    前記コイル導体の少なくとも巻回部は、前記コイル導体の軸方向において前記第2磁性体層と前記第3磁性体層との間に位置し、
    前記軸に直交する方向において、前記第2磁性体層および前記第3磁性体層の幅が、前記コイル導体の巻回部の外径以上であり、
    前記第2磁性体層および前記第3磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、該扁平金属磁性材料の扁平面が前記コイル導体の軸に対して直交するように配向し、
    前記第2磁性体層および前記第3磁性体層と前記外部電極との間に、前記第1磁性体層が存在し、
    前記素体の前記軸に直交する表面のうち、前記外部電極が設けられていない面が、前記第2磁性体層または前記第3磁性体層で構成される、コイル部品。
  2. 前記コイル導体を形成する導線が、絶縁性物質で被覆されている、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記素体の前記軸に直交する表面の少なくとも一つが、前記第1磁性体層で構成される、請求項1または2に記載のコイル部品。
  4. 前記第2磁性体層および前記第3磁性体層の少なくとも一方が、前記素体の内部に設けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコイル部品。
  5. 前記コイル導体の軸方向において、前記第2磁性体層または前記第3磁性体層の外側に前記第1磁性体層が存在し、該第2磁性体層または第3磁性体層の外側に存在する第1磁性体層の厚みが80μm以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載のコイル部品。
  6. 前記軸に直交する方向において、前記第2磁性体層または前記第3磁性体層の幅が、前記コイル導体の巻回部の外径と同じである、請求項1〜のいずれか1項に記載のコイル部品。
  7. 前記第2磁性体層および前記第3磁性体層と、前記コイル導体との間に、前記第1磁性体層が存在する、請求項1〜のいずれか1項に記載のコイル部品。
  8. 前記第2磁性体層および前記第3磁性体層は、前記軸方向において前記コイル導体と重なる部分にのみ設けられる、請求項1〜のいずれか1項に記載のコイル部品。
  9. 前記素体が、前記コイル導体の巻回部の外側を囲む第4磁性体層を更に含み、
    前記第4磁性体層は扁平金属磁性材料を含み、前記第4磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、該扁平金属磁性材料の扁平面が前記軸に対して平行であるように配向し、
    前記第4磁性体層と前記外部電極との間に、前記第1磁性体層が存在する、請求項1〜のいずれか1項に記載のコイル部品。
  10. 前記素体が、前記コイル導体の巻回部の内側に充填された第5磁性体層を更に含み、
    前記第5磁性体層は扁平金属磁性材料を含み、前記第5磁性体層に含まれる扁平金属磁性材料は、該扁平金属磁性材料の扁平面が前記軸に対して平行であるように配向し、
    前記第5磁性体層と前記外部電極との間に、前記第1磁性体層が存在する、請求項1〜のいずれか1項に記載のコイル部品。
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