JPH0845724A - 圧粉コア - Google Patents
圧粉コアInfo
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- JPH0845724A JPH0845724A JP6195860A JP19586094A JPH0845724A JP H0845724 A JPH0845724 A JP H0845724A JP 6195860 A JP6195860 A JP 6195860A JP 19586094 A JP19586094 A JP 19586094A JP H0845724 A JPH0845724 A JP H0845724A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 保磁力が低く、損失が小さく、しかも飽和磁
化が大きい圧粉コアを提供する。また、このような圧粉
コアの機械的強度を向上させる。 【構成】 P含有率が0.5〜1.5重量%であるFe
−P合金粉末の圧粉コア。バインダとしてシリコーン樹
脂と有機チタンとを用いる。
化が大きい圧粉コアを提供する。また、このような圧粉
コアの機械的強度を向上させる。 【構成】 P含有率が0.5〜1.5重量%であるFe
−P合金粉末の圧粉コア。バインダとしてシリコーン樹
脂と有機チタンとを用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電気・電子機器に
用いられる圧粉コアに関する。
用いられる圧粉コアに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子機器の小型化がすす
み、小型で高効率の圧粉コアが要求されている。小型化
のためには強磁性金属粉末を圧粉したコア、特に、飽和
磁化の高い純鉄粉末を圧粉したコアが好ましい。しか
し、純鉄粉末を圧粉したコアは保磁力が大きいため、ヒ
ステリシス損失が大きくなり、抵抗率が低いため渦電流
損失も大きくなる。一方、Fe−Si粉末やセンダスト
(Fe−Al−Si)粉末を圧粉したコアは、保磁力が
低く抵抗率が高いが、飽和磁化が小さいためコアの小型
化が難しい。
み、小型で高効率の圧粉コアが要求されている。小型化
のためには強磁性金属粉末を圧粉したコア、特に、飽和
磁化の高い純鉄粉末を圧粉したコアが好ましい。しか
し、純鉄粉末を圧粉したコアは保磁力が大きいため、ヒ
ステリシス損失が大きくなり、抵抗率が低いため渦電流
損失も大きくなる。一方、Fe−Si粉末やセンダスト
(Fe−Al−Si)粉末を圧粉したコアは、保磁力が
低く抵抗率が高いが、飽和磁化が小さいためコアの小型
化が難しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保磁
力が低く、損失が小さく、しかも飽和磁化が大きい圧粉
コアを提供することであり、他の目的は、このような圧
粉コアの機械的強度を向上させることである。
力が低く、損失が小さく、しかも飽和磁化が大きい圧粉
コアを提供することであり、他の目的は、このような圧
粉コアの機械的強度を向上させることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)のいずれかの構成により達成される。 (1)P含有率が0.5〜1.5重量%であるFe−P
合金粉末が圧粉されたものであることを特徴とする圧粉
コア。 (2)Fe−P合金粉末とシリコーン樹脂と有機チタン
との混合物が圧粉されたものである上記(1)の圧粉コ
ア。 (3)圧粉後に、450〜800℃で焼鈍処理が施され
たものである上記(2)の圧粉コア。
(1)〜(3)のいずれかの構成により達成される。 (1)P含有率が0.5〜1.5重量%であるFe−P
合金粉末が圧粉されたものであることを特徴とする圧粉
コア。 (2)Fe−P合金粉末とシリコーン樹脂と有機チタン
との混合物が圧粉されたものである上記(1)の圧粉コ
ア。 (3)圧粉後に、450〜800℃で焼鈍処理が施され
たものである上記(2)の圧粉コア。
【0005】
【作用および効果】Fe−P粉末を圧粉したものである
本発明のコアは、純鉄粉末を圧粉したコアよりも保磁力
が小さく、また、抵抗率が高い。そして、Fe−Si粉
末やセンダスト粉末を圧粉したコアよりも飽和磁化が高
い。
本発明のコアは、純鉄粉末を圧粉したコアよりも保磁力
が小さく、また、抵抗率が高い。そして、Fe−Si粉
末やセンダスト粉末を圧粉したコアよりも飽和磁化が高
い。
【0006】本発明の好ましい態様では、Fe−P粉末
を圧粉する際に、絶縁剤およびバインダとしてシリコー
ン樹脂を用い、シリコーン樹脂の架橋剤として有機チタ
ンを用いる。シリコーン樹脂は絶縁性に優れ、耐熱性が
高い。このため、圧粉後に、Fe−P粉末のストレスを
十分に解放して保磁力を低下させるために高温の焼鈍処
理を施した場合でもFe−P粒子間の絶縁が十分に保た
れ、渦電流損失の増大および透磁率の周波数特性の劣化
が抑えられる。シリコーン樹脂は焼鈍処理により硬化す
るため、コアの機械的強度が高くなり、有機チタンを添
加することにより、コアの機械的強度はいっそう高くな
る。
を圧粉する際に、絶縁剤およびバインダとしてシリコー
ン樹脂を用い、シリコーン樹脂の架橋剤として有機チタ
ンを用いる。シリコーン樹脂は絶縁性に優れ、耐熱性が
高い。このため、圧粉後に、Fe−P粉末のストレスを
十分に解放して保磁力を低下させるために高温の焼鈍処
理を施した場合でもFe−P粒子間の絶縁が十分に保た
れ、渦電流損失の増大および透磁率の周波数特性の劣化
が抑えられる。シリコーン樹脂は焼鈍処理により硬化す
るため、コアの機械的強度が高くなり、有機チタンを添
加することにより、コアの機械的強度はいっそう高くな
る。
【0007】なお、特開平3−53506号公報には、
継電器、磁気スイッチなどのコアや、ドットプリンター
用のヘッドヨーク材に適用されるFe−P合金軟質磁性
焼結体の製造方法が記載されている。しかし、同公報記
載のFe−P合金は焼結体なので、渦電流損失が著しく
大きくなってしまう。
継電器、磁気スイッチなどのコアや、ドットプリンター
用のヘッドヨーク材に適用されるFe−P合金軟質磁性
焼結体の製造方法が記載されている。しかし、同公報記
載のFe−P合金は焼結体なので、渦電流損失が著しく
大きくなってしまう。
【0008】また、特開昭61−154014号公報に
は、電気的絶縁体である無機高分子を結着剤とした磁性
粉の圧縮成形体からなる圧粉磁心が開示されている。同
公報の実施例では、無機高分子としてポロシロキサン樹
脂を用い、これを溶解した溶液に非晶質合金粉末を浸し
た後、リング状コアに成形し、150℃で20分、25
0℃で30分熱処理を行なって溶剤をとばし、420℃
で60分間の硬化処理を施している。同公報記載の方法
は、無機高分子を用いる点でシリコーン樹脂と有機チタ
ンとを用いる本発明とは異なる。このため、同公報記載
の方法で製造されたコアは、本発明によるコアよりも機
械的強度が劣る。
は、電気的絶縁体である無機高分子を結着剤とした磁性
粉の圧縮成形体からなる圧粉磁心が開示されている。同
公報の実施例では、無機高分子としてポロシロキサン樹
脂を用い、これを溶解した溶液に非晶質合金粉末を浸し
た後、リング状コアに成形し、150℃で20分、25
0℃で30分熱処理を行なって溶剤をとばし、420℃
で60分間の硬化処理を施している。同公報記載の方法
は、無機高分子を用いる点でシリコーン樹脂と有機チタ
ンとを用いる本発明とは異なる。このため、同公報記載
の方法で製造されたコアは、本発明によるコアよりも機
械的強度が劣る。
【0009】特開昭62−247004号公報には、金
属圧粉磁心の製造に際して、金属磁性粉末の表面を絶縁
性酸化物を形成し得る金属を含有する有機金属カップリ
ング剤にて被覆処理し、該処理粉末に結着剤としての合
成樹脂を混合してから、加圧成形した後、熱処理を施す
ことによって絶縁性金属酸化物被膜を生成せしめる方法
が開示されている。同公報には、有機金属カップリング
剤として、SiO2 のように絶縁性の酸化物を形成し得
る金属を含有するシラン系、チタン系、クロム系等のカ
ップリング剤が開示されている。また、結着剤として、
カップリング剤分子中の有機官能基反応性のある樹脂を
用いることにより、金属粉末への樹脂の均一被覆がなさ
れ、成形性が向上する旨と、成形ひずみを除去するため
の熱処理の際に、加熱途上の200〜300℃で官能基
がとび、耐熱性に優れた絶縁酸化被膜が形成され、絶縁
抵抗を維持しつつ従来より高い温度での熱処理によって
より透磁率が高められる旨の記載がある。同公報の実施
例では、合金粉末をガンマアミノプロピルトリエトキシ
シランの水溶液で処理、乾燥した後、エポキシ樹脂を均
一に混合し、圧粉成形の後に500〜900℃で熱処理
している。この方法は酸化被膜を形成するものなので、
シリコーン樹脂と有機チタンとを用いる本発明とは異な
り、粒子間の絶縁性とコアの機械的強度の双方を共に向
上させることはできない。
属圧粉磁心の製造に際して、金属磁性粉末の表面を絶縁
性酸化物を形成し得る金属を含有する有機金属カップリ
ング剤にて被覆処理し、該処理粉末に結着剤としての合
成樹脂を混合してから、加圧成形した後、熱処理を施す
ことによって絶縁性金属酸化物被膜を生成せしめる方法
が開示されている。同公報には、有機金属カップリング
剤として、SiO2 のように絶縁性の酸化物を形成し得
る金属を含有するシラン系、チタン系、クロム系等のカ
ップリング剤が開示されている。また、結着剤として、
カップリング剤分子中の有機官能基反応性のある樹脂を
用いることにより、金属粉末への樹脂の均一被覆がなさ
れ、成形性が向上する旨と、成形ひずみを除去するため
の熱処理の際に、加熱途上の200〜300℃で官能基
がとび、耐熱性に優れた絶縁酸化被膜が形成され、絶縁
抵抗を維持しつつ従来より高い温度での熱処理によって
より透磁率が高められる旨の記載がある。同公報の実施
例では、合金粉末をガンマアミノプロピルトリエトキシ
シランの水溶液で処理、乾燥した後、エポキシ樹脂を均
一に混合し、圧粉成形の後に500〜900℃で熱処理
している。この方法は酸化被膜を形成するものなので、
シリコーン樹脂と有機チタンとを用いる本発明とは異な
り、粒子間の絶縁性とコアの機械的強度の双方を共に向
上させることはできない。
【0010】特開昭62−247005号公報には、金
属圧粉磁心の製造に際して、金属磁性粉末の表面をテト
ラヒドロキシシランSi(OH)4 にて被覆処理した
後、さらにこれを加熱してSiO2 被膜を生成する方法
と、このようにしてSiO2 被膜を生成した後、結着剤
として合成樹脂を混合してから加圧成形、熱処理する方
法とが開示されている。同公報には、SiO2 被膜が圧
粉成形時にも粒子間絶縁抵抗の劣化が少なく、成形性が
あり引き続き施される熱処理の温度を上昇させて透磁率
を高めても周波数特性が劣化しない旨が記載されてい
る。同公報の実施例では、まず、Si(OH)4 のアル
コール溶液に合金粉末を浸漬した後、250℃にて加熱
し、粉末表面にSiO2 の被膜を生成している。そし
て、この粉末を直接圧粉成形するか、エポキシ樹脂を混
合した後に圧粉成形し、さらに、500〜900℃で熱
処理している。この方法は粒子表面にSiO2 被膜を形
成し、その後に圧粉成形するものであり、シリコーン樹
脂と有機チタンとを用いる本発明とは異なる。したがっ
て、同公報記載の方法では、本発明のように粒子間の絶
縁性とコアの機械的強度の双方を共に向上させることは
できない。
属圧粉磁心の製造に際して、金属磁性粉末の表面をテト
ラヒドロキシシランSi(OH)4 にて被覆処理した
後、さらにこれを加熱してSiO2 被膜を生成する方法
と、このようにしてSiO2 被膜を生成した後、結着剤
として合成樹脂を混合してから加圧成形、熱処理する方
法とが開示されている。同公報には、SiO2 被膜が圧
粉成形時にも粒子間絶縁抵抗の劣化が少なく、成形性が
あり引き続き施される熱処理の温度を上昇させて透磁率
を高めても周波数特性が劣化しない旨が記載されてい
る。同公報の実施例では、まず、Si(OH)4 のアル
コール溶液に合金粉末を浸漬した後、250℃にて加熱
し、粉末表面にSiO2 の被膜を生成している。そし
て、この粉末を直接圧粉成形するか、エポキシ樹脂を混
合した後に圧粉成形し、さらに、500〜900℃で熱
処理している。この方法は粒子表面にSiO2 被膜を形
成し、その後に圧粉成形するものであり、シリコーン樹
脂と有機チタンとを用いる本発明とは異なる。したがっ
て、同公報記載の方法では、本発明のように粒子間の絶
縁性とコアの機械的強度の双方を共に向上させることは
できない。
【0011】特開平3−291305号公報には、形状
異方性軟磁性合金粉末の製造方法が開示されている。こ
の方法では、合金粉末を機械的粉砕し、得られた合金粉
末にシリコンオイルを0.5〜5.0重量%混合した
後、熱処理する。この方法において、シリコンオイル混
合後に熱処理を施すのは、シリコンオイルからケイ素酸
化物被膜を生成させて合金粉末相互の結着を防ぎ、後工
程における解砕、粉砕工程を短縮するためである。同公
報の実施例では、まず、粗粉砕粉末を、ステンレスボー
ルおよびエタノールを用いて湿式でボールミル粉砕し、
平均直径が約40μm で厚さが1μm の円板状粒子から
なる偏平化粉末を作製している。そして、トルエンに溶
解したシリコンオイルと前記粉末とを混合して乾燥した
後、空気中で470℃まで昇温し、さらに最高温度50
0〜900℃で熱処理を施している。この実施例では空
気中で470℃まで昇温する際に、シリコンオイルから
ケイ素酸化物被膜を生成していると考えられる。同公報
には、このようにして製造した形状異方性軟磁性合金粉
末を圧粉コアに適用する旨の記載はない。同公報記載の
方法は、ケイ素酸化物被膜を形成するものであり、その
効果が合金粉末相互の結着を防ぐというものであること
から、たとえこの粉末を圧粉コアの製造に適用したとし
ても、圧粉コアの機械的強度の向上に寄与しないことは
明らかである。
異方性軟磁性合金粉末の製造方法が開示されている。こ
の方法では、合金粉末を機械的粉砕し、得られた合金粉
末にシリコンオイルを0.5〜5.0重量%混合した
後、熱処理する。この方法において、シリコンオイル混
合後に熱処理を施すのは、シリコンオイルからケイ素酸
化物被膜を生成させて合金粉末相互の結着を防ぎ、後工
程における解砕、粉砕工程を短縮するためである。同公
報の実施例では、まず、粗粉砕粉末を、ステンレスボー
ルおよびエタノールを用いて湿式でボールミル粉砕し、
平均直径が約40μm で厚さが1μm の円板状粒子から
なる偏平化粉末を作製している。そして、トルエンに溶
解したシリコンオイルと前記粉末とを混合して乾燥した
後、空気中で470℃まで昇温し、さらに最高温度50
0〜900℃で熱処理を施している。この実施例では空
気中で470℃まで昇温する際に、シリコンオイルから
ケイ素酸化物被膜を生成していると考えられる。同公報
には、このようにして製造した形状異方性軟磁性合金粉
末を圧粉コアに適用する旨の記載はない。同公報記載の
方法は、ケイ素酸化物被膜を形成するものであり、その
効果が合金粉末相互の結着を防ぐというものであること
から、たとえこの粉末を圧粉コアの製造に適用したとし
ても、圧粉コアの機械的強度の向上に寄与しないことは
明らかである。
【0012】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
に説明する。
【0013】本発明の圧粉コアは、Fe−P合金粉末と
バインダとを混合し、混合物を圧粉した後、焼鈍処理を
施して製造される。
バインダとを混合し、混合物を圧粉した後、焼鈍処理を
施して製造される。
【0014】本発明で用いるFe−P合金粉末は、P含
有率が0.5〜1.5重量%、好ましくは0.6〜1.
0重量%である。P含有率が低すぎるとFeと同様に低
抵抗となり、また、粉砕しにくくなるので粉末の保磁力
が高くなってしまい、コア損失が大きくなる。一方、P
含有率が高すぎると飽和磁化が不十分となる。
有率が0.5〜1.5重量%、好ましくは0.6〜1.
0重量%である。P含有率が低すぎるとFeと同様に低
抵抗となり、また、粉砕しにくくなるので粉末の保磁力
が高くなってしまい、コア損失が大きくなる。一方、P
含有率が高すぎると飽和磁化が不十分となる。
【0015】Fe−P合金粉末の平均粒径は、好ましく
は150μm 以下、より好ましくは100μm 以下であ
る。平均粒径が大きすぎると渦電流損失が大きくなって
しまう。平均粒径の下限は特にないが、通常は10μm
以上であることが好ましい。平均粒径が小さすぎると圧
縮密度を十分に高くすることができず、高い磁束密度の
コアが得られなくなる。また、粉末が酸化されやすくな
り、酸化膜の形成により応力が発生して保磁力が大きく
なってしまう。なお、この平均粒径は、重量平均粒径D
50である。重量平均粒径D50とは、粉末中の粒子を小径
のものから積算し、粉末全体の50重量%となったとき
の粒径である。粒径はレーザー散乱法により測定する。
は150μm 以下、より好ましくは100μm 以下であ
る。平均粒径が大きすぎると渦電流損失が大きくなって
しまう。平均粒径の下限は特にないが、通常は10μm
以上であることが好ましい。平均粒径が小さすぎると圧
縮密度を十分に高くすることができず、高い磁束密度の
コアが得られなくなる。また、粉末が酸化されやすくな
り、酸化膜の形成により応力が発生して保磁力が大きく
なってしまう。なお、この平均粒径は、重量平均粒径D
50である。重量平均粒径D50とは、粉末中の粒子を小径
のものから積算し、粉末全体の50重量%となったとき
の粒径である。粒径はレーザー散乱法により測定する。
【0016】Fe−P合金粉末の製造方法は特に限定さ
れず、焼結体を粉砕する方法、水アトマイズ法、ガスア
トマイズ法等のアトマイズ法や、冷却基体を用いた急冷
凝固法、還元法などから適宜選択すればよい。水アトマ
イズ法では、ノズルから流下させた原料合金の溶湯に高
圧水を噴射して冷却し、凝固・粉末化する。粉末化は、
粉末の酸化を防ぐために非酸化性雰囲気中で行なうこと
が好ましい。
れず、焼結体を粉砕する方法、水アトマイズ法、ガスア
トマイズ法等のアトマイズ法や、冷却基体を用いた急冷
凝固法、還元法などから適宜選択すればよい。水アトマ
イズ法では、ノズルから流下させた原料合金の溶湯に高
圧水を噴射して冷却し、凝固・粉末化する。粉末化は、
粉末の酸化を防ぐために非酸化性雰囲気中で行なうこと
が好ましい。
【0017】なお、本発明では、必要に応じてFe−P
合金粒子を偏平化してもよい。トロイダル状のコアや、
E型のコア半体であってすべての足が直方体状であるも
のなどでは、使用時の磁路方向に対し垂直な方向に加圧
して成形するいわゆる横押し成形が可能である。横押し
成形では、圧粉コア中において偏平粒子の主面を磁路と
ほぼ平行とすることが容易であるため、偏平状粒子を用
いることにより容易に透磁率を向上させることができ
る。偏平化手段は特に限定されないが、ボールミル、ロ
ッドミル、振動ミル、アトリションミル等の圧延・剪断
作用をもつ手段を用いることが好ましい。偏平化率は特
に限定されないが、通常、アスペクト比(径/厚さ)で
5〜25程度とすることが好ましい。
合金粒子を偏平化してもよい。トロイダル状のコアや、
E型のコア半体であってすべての足が直方体状であるも
のなどでは、使用時の磁路方向に対し垂直な方向に加圧
して成形するいわゆる横押し成形が可能である。横押し
成形では、圧粉コア中において偏平粒子の主面を磁路と
ほぼ平行とすることが容易であるため、偏平状粒子を用
いることにより容易に透磁率を向上させることができ
る。偏平化手段は特に限定されないが、ボールミル、ロ
ッドミル、振動ミル、アトリションミル等の圧延・剪断
作用をもつ手段を用いることが好ましい。偏平化率は特
に限定されないが、通常、アスペクト比(径/厚さ)で
5〜25程度とすることが好ましい。
【0018】一方、横押し成形が不可能なコア、例え
ば、E型のコア半体であっても足の断面外形の少なくと
も一部が弧状であるものなど(いわゆるEPC型コアや
ER型コアに用いるコア半体など)では、成形時の加圧
方向が足の軸方向(磁路方向)と一致するいわゆる縦押
し成形を用いる。縦押し成形では、偏平状粒子を用いる
利点はないため、水アトマイズ法やガスアトマイズ法な
どで得られる不定形状や球状の粒子をそのまま用いるこ
とが好ましい。
ば、E型のコア半体であっても足の断面外形の少なくと
も一部が弧状であるものなど(いわゆるEPC型コアや
ER型コアに用いるコア半体など)では、成形時の加圧
方向が足の軸方向(磁路方向)と一致するいわゆる縦押
し成形を用いる。縦押し成形では、偏平状粒子を用いる
利点はないため、水アトマイズ法やガスアトマイズ法な
どで得られる不定形状や球状の粒子をそのまま用いるこ
とが好ましい。
【0019】Fe−P合金粉末とバインダとを混合する
工程において用いるバインダは特に限定されないが、高
温の焼鈍処理に耐えること、また、コアの機械的強度向
上効果が高いことから、シリコーン樹脂を用いることが
好ましい。
工程において用いるバインダは特に限定されないが、高
温の焼鈍処理に耐えること、また、コアの機械的強度向
上効果が高いことから、シリコーン樹脂を用いることが
好ましい。
【0020】シリコーン樹脂は、オルガノシロキサン結
合を有するオルガノポリシロキサンであり、狭義には、
3次元網目構造を有するオルガノポリシロキサンであ
る。本発明で用いるシリコーン樹脂は特に限定されない
が、狭義のシリコーン樹脂は必ず用いる。ただし、シリ
コーンオイルやシリコーンゴム等の広義のシリコーン樹
脂を併用してもよい。使用する全シリコーン樹脂中にお
ける狭義のシリコーン樹脂の割合は、好ましくは50重
量%以上とし、より好ましくは狭義のシリコーン樹脂だ
けを用いる。シリコーン樹脂は、通常、ジメチルポリシ
ロキサンを主成分とするが、メチル基の一部が他のアル
キル基またはアリール基で置換されていてもよい。
合を有するオルガノポリシロキサンであり、狭義には、
3次元網目構造を有するオルガノポリシロキサンであ
る。本発明で用いるシリコーン樹脂は特に限定されない
が、狭義のシリコーン樹脂は必ず用いる。ただし、シリ
コーンオイルやシリコーンゴム等の広義のシリコーン樹
脂を併用してもよい。使用する全シリコーン樹脂中にお
ける狭義のシリコーン樹脂の割合は、好ましくは50重
量%以上とし、より好ましくは狭義のシリコーン樹脂だ
けを用いる。シリコーン樹脂は、通常、ジメチルポリシ
ロキサンを主成分とするが、メチル基の一部が他のアル
キル基またはアリール基で置換されていてもよい。
【0021】シリコーン樹脂とFe−P合金粉末とを混
合するときには、固体状または液状のシリコーン樹脂を
溶液化して混合してもよく、液状のシリコーン樹脂を直
接混合してもよいが、溶液化して用いる場合には成形前
に溶媒を乾燥させる必要があるため、好ましくは溶液化
せずに液状のシリコーン樹脂を直接混合する。液状のシ
リコーン樹脂の粘度は、25℃において好ましくは10
〜10000CP、より好ましくは1000〜9000
CPである。粘度が低すぎても高すぎても、Fe−P合
金粒子表面に均一な被膜を形成することが難しくなる。
合するときには、固体状または液状のシリコーン樹脂を
溶液化して混合してもよく、液状のシリコーン樹脂を直
接混合してもよいが、溶液化して用いる場合には成形前
に溶媒を乾燥させる必要があるため、好ましくは溶液化
せずに液状のシリコーン樹脂を直接混合する。液状のシ
リコーン樹脂の粘度は、25℃において好ましくは10
〜10000CP、より好ましくは1000〜9000
CPである。粘度が低すぎても高すぎても、Fe−P合
金粒子表面に均一な被膜を形成することが難しくなる。
【0022】シリコーン樹脂の混合量は、Fe−P合金
粉末に対し好ましくは0.5〜5重量%、より好ましく
は1〜3重量%である。シリコーン樹脂の混合量が少な
すぎると、Fe−P合金粒子間の絶縁性が不十分とな
り、また、コアの機械的強度も不十分となる。シリコー
ン樹脂の混合量が多すぎると、コア中の非磁性領域の比
率が高くなって透磁率が低くなってしまう。また、シリ
コーン樹脂が少なすぎても多すぎても、コアの密度が低
くなる傾向がある。
粉末に対し好ましくは0.5〜5重量%、より好ましく
は1〜3重量%である。シリコーン樹脂の混合量が少な
すぎると、Fe−P合金粒子間の絶縁性が不十分とな
り、また、コアの機械的強度も不十分となる。シリコー
ン樹脂の混合量が多すぎると、コア中の非磁性領域の比
率が高くなって透磁率が低くなってしまう。また、シリ
コーン樹脂が少なすぎても多すぎても、コアの密度が低
くなる傾向がある。
【0023】バインダとしてシリコーン樹脂を用いる場
合、架橋剤として有機チタンを添加する。有機チタンを
添加することにより、コアの機械的強度がさらに向上す
る。
合、架橋剤として有機チタンを添加する。有機チタンを
添加することにより、コアの機械的強度がさらに向上す
る。
【0024】本発明で用いる有機チタンとは、チタンの
アルコキシドおよびキレートから選択される少なくとも
1種であり、シリコーン樹脂の架橋剤として使用できる
ものである。
アルコキシドおよびキレートから選択される少なくとも
1種であり、シリコーン樹脂の架橋剤として使用できる
ものである。
【0025】アルコキシドは、モノマーであってもオリ
ゴマーないしポリマーであってもよく、これらを併用し
てもよい。アルコキシドとしては、例えば、アルキル基
の炭素数が1〜8のテトラアルコキシチタン、具体的に
は、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブト
キシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタ
ンが好ましく、これらのうち、テトラ−i−プロポキシ
チタン、テトラ−n−ブトキシチタンがより好ましく、
テトラ−n−ブトキシチタンが最も好ましい。特に、下
記化1で表わされるテトラ−n−ブトキシチタンのオリ
ゴマーないしポリマーが好ましい。
ゴマーないしポリマーであってもよく、これらを併用し
てもよい。アルコキシドとしては、例えば、アルキル基
の炭素数が1〜8のテトラアルコキシチタン、具体的に
は、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブト
キシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタ
ンが好ましく、これらのうち、テトラ−i−プロポキシ
チタン、テトラ−n−ブトキシチタンがより好ましく、
テトラ−n−ブトキシチタンが最も好ましい。特に、下
記化1で表わされるテトラ−n−ブトキシチタンのオリ
ゴマーないしポリマーが好ましい。
【0026】
【化1】
【0027】上記化1において、nは、好ましくは10
以下の整数であり、より好ましくはn=2、4、7、1
0であり、さらに好ましくはn=4である。nが大きい
と架橋反応の速度が低くなる傾向がある。
以下の整数であり、より好ましくはn=2、4、7、1
0であり、さらに好ましくはn=4である。nが大きい
と架橋反応の速度が低くなる傾向がある。
【0028】キレートとしては、ジ−n−プロポキシ・
ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ
・ビス(トリエタノールアミナト)チタンが好ましい。
ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ
・ビス(トリエタノールアミナト)チタンが好ましい。
【0029】これらの有機チタンのうち、上記した各種
アルコキシドを用いることが好ましい。上記アルコキシ
ドは、常温で液体であるため混合する際に液状のシリコ
ーン樹脂と共に直接混合でき、また、加水分解速度が適
当であり、入手も容易である。
アルコキシドを用いることが好ましい。上記アルコキシ
ドは、常温で液体であるため混合する際に液状のシリコ
ーン樹脂と共に直接混合でき、また、加水分解速度が適
当であり、入手も容易である。
【0030】有機チタンの混合量は、シリコーン樹脂の
混合量に対し、好ましくは10〜70重量%、より好ま
しくは25〜50重量%である。有機チタンの混合量が
少なすぎると、コアの機械的強度をさらに向上させる効
果が不十分となる。一方、混合量が多すぎても機械的強
度は顕著には向上せず、コアの透磁率が低くなってしま
う。
混合量に対し、好ましくは10〜70重量%、より好ま
しくは25〜50重量%である。有機チタンの混合量が
少なすぎると、コアの機械的強度をさらに向上させる効
果が不十分となる。一方、混合量が多すぎても機械的強
度は顕著には向上せず、コアの透磁率が低くなってしま
う。
【0031】なお、シリコーン樹脂以外にも、従来の圧
粉コアに用いられている水ガラス等が使用可能である
が、水ガラスは300℃程度を超える温度では分解して
絶縁性を保てなくなるため、高温の焼鈍処理が不可能で
あり、磁気特性向上が難しい。
粉コアに用いられている水ガラス等が使用可能である
が、水ガラスは300℃程度を超える温度では分解して
絶縁性を保てなくなるため、高温の焼鈍処理が不可能で
あり、磁気特性向上が難しい。
【0032】Fe−P合金粉末とシリコーン樹脂と有機
チタンとを混合した後、混合物に乾燥処理を施すことが
好ましい。乾燥処理では、好ましくは50〜300℃、
より好ましくは50〜150℃の温度範囲に保持する。
処理温度が低すぎると、シリコーン樹脂の接着性が弱く
ならないためFe−P合金粉末が凝集しやすくなって成
形性が低下し、処理温度が高すぎると、シリコーン樹脂
の接着性が弱くなりすぎてコアの機械的強度向上効果が
不十分となる。処理時間、すなわち、上記温度範囲内を
通過する時間あるいは上記温度範囲内の一定の温度に保
持する時間は、好ましくは0.5〜2時間とする。処理
時間が短すぎるとシリコーン樹脂の接着性が弱くなら
ず、処理時間が長すぎるとシリコーン樹脂の接着性が弱
くなりすぎる。乾燥処理は比較的低温で行なうので、非
酸化雰囲気中で行なう必要はなく、空気中で行なってよ
い。
チタンとを混合した後、混合物に乾燥処理を施すことが
好ましい。乾燥処理では、好ましくは50〜300℃、
より好ましくは50〜150℃の温度範囲に保持する。
処理温度が低すぎると、シリコーン樹脂の接着性が弱く
ならないためFe−P合金粉末が凝集しやすくなって成
形性が低下し、処理温度が高すぎると、シリコーン樹脂
の接着性が弱くなりすぎてコアの機械的強度向上効果が
不十分となる。処理時間、すなわち、上記温度範囲内を
通過する時間あるいは上記温度範囲内の一定の温度に保
持する時間は、好ましくは0.5〜2時間とする。処理
時間が短すぎるとシリコーン樹脂の接着性が弱くなら
ず、処理時間が長すぎるとシリコーン樹脂の接着性が弱
くなりすぎる。乾燥処理は比較的低温で行なうので、非
酸化雰囲気中で行なう必要はなく、空気中で行なってよ
い。
【0033】乾燥処理後、圧粉前に、前記混合物に潤滑
剤を添加することが好ましい。潤滑剤は、成形時の粒子
間の潤滑性を高めたり、金型からの離型性を向上させた
りするために用いられる。潤滑剤には、圧粉コアに通常
用いられている各種のものを選択でき、例えば、ステア
リン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム
等の高級脂肪酸、その塩、あるいはワックスなど、常温
で固体の有機潤滑剤や、二硫化モリブデン等の無機潤滑
剤などから適宜選択すればよい。潤滑剤の混合量は種類
によっても異なるが、常温で固体の有機潤滑剤ではFe
−P合金粉末に対し好ましくは0.1〜1重量%とし、
無機潤滑剤ではFe−P合金粉末に対し好ましくは0.
1〜0.5重量%とする。潤滑剤の混合量が少なすぎる
と添加による効果が不十分となり、混合量が多すぎる
と、コアの透磁率が低くなってしまう他、コアの強度が
低くなってしまう。
剤を添加することが好ましい。潤滑剤は、成形時の粒子
間の潤滑性を高めたり、金型からの離型性を向上させた
りするために用いられる。潤滑剤には、圧粉コアに通常
用いられている各種のものを選択でき、例えば、ステア
リン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム
等の高級脂肪酸、その塩、あるいはワックスなど、常温
で固体の有機潤滑剤や、二硫化モリブデン等の無機潤滑
剤などから適宜選択すればよい。潤滑剤の混合量は種類
によっても異なるが、常温で固体の有機潤滑剤ではFe
−P合金粉末に対し好ましくは0.1〜1重量%とし、
無機潤滑剤ではFe−P合金粉末に対し好ましくは0.
1〜0.5重量%とする。潤滑剤の混合量が少なすぎる
と添加による効果が不十分となり、混合量が多すぎる
と、コアの透磁率が低くなってしまう他、コアの強度が
低くなってしまう。
【0034】なお、潤滑剤は、通常、乾燥処理後に混合
するが、乾燥処理の際の加熱に耐えられる潤滑剤を用い
る場合には、潤滑剤を乾燥処理前に添加してもよい。
するが、乾燥処理の際の加熱に耐えられる潤滑剤を用い
る場合には、潤滑剤を乾燥処理前に添加してもよい。
【0035】圧粉工程では、所望のコア形状に成形す
る。本発明が適用されるコア形状は特に限定されず、い
わゆるトロイダル型、EE型、EI型、ER型、EPC
型、ドラム型、ポット型、カップ型等の各種形状のコア
の製造に本発明は適用できるが、本発明のコアは圧粉コ
アであるため、複雑形状のコアとすることができ、例え
ば図1および図2に示されるような形状のコアとするこ
とができる。図示されるコアは、ハードディスクドライ
ブ等に適用されるブラシレスモータのステータコアであ
る。このステータコアは、スロット2に巻線が巻かれ、
磁極3からの漏洩磁束を利用する構成である。このた
め、トロイダルコア等の閉磁路として用いるコアに比
べ、巻線による銅損が大きくなってしまう。しかし、本
発明の圧粉コアはコア損失が小さいため、回路全体の損
失を低く抑えることができる。図示されるステータコア
は、スロット2の高さ方向の寸法を磁極3の高さ方向の
寸法よりも小さく構成してあるので、多数の磁束を利用
することができ、かつ小型化が可能である。このような
ステータコアの寸法は、適用対象に応じて適宜決定すれ
ばよいが、通常、内径が3〜20mm程度、径方向に測定
したスロット長さが5〜15mm程度であり、スロット数
は7〜40程度である。
る。本発明が適用されるコア形状は特に限定されず、い
わゆるトロイダル型、EE型、EI型、ER型、EPC
型、ドラム型、ポット型、カップ型等の各種形状のコア
の製造に本発明は適用できるが、本発明のコアは圧粉コ
アであるため、複雑形状のコアとすることができ、例え
ば図1および図2に示されるような形状のコアとするこ
とができる。図示されるコアは、ハードディスクドライ
ブ等に適用されるブラシレスモータのステータコアであ
る。このステータコアは、スロット2に巻線が巻かれ、
磁極3からの漏洩磁束を利用する構成である。このた
め、トロイダルコア等の閉磁路として用いるコアに比
べ、巻線による銅損が大きくなってしまう。しかし、本
発明の圧粉コアはコア損失が小さいため、回路全体の損
失を低く抑えることができる。図示されるステータコア
は、スロット2の高さ方向の寸法を磁極3の高さ方向の
寸法よりも小さく構成してあるので、多数の磁束を利用
することができ、かつ小型化が可能である。このような
ステータコアの寸法は、適用対象に応じて適宜決定すれ
ばよいが、通常、内径が3〜20mm程度、径方向に測定
したスロット長さが5〜15mm程度であり、スロット数
は7〜40程度である。
【0036】圧粉条件は特に限定されず、Fe−P合金
粉末の種類や粒子形状、寸法、目的とするコア形状やコ
ア寸法、コア密度などに応じて適宜決定すればよいが、
通常、最大圧力は6〜20t/cm2 程度、最大圧力に保持
する時間は0.1秒間〜1分間程度とする。
粉末の種類や粒子形状、寸法、目的とするコア形状やコ
ア寸法、コア密度などに応じて適宜決定すればよいが、
通常、最大圧力は6〜20t/cm2 程度、最大圧力に保持
する時間は0.1秒間〜1分間程度とする。
【0037】圧粉後、焼鈍処理を施し、コアとしての磁
気特性を向上させる。焼鈍処理は、粉末化や圧粉の際に
Fe−P合金粒子に生じたストレスを解放するためのも
のであり、粒子を機械的に偏平化した場合には、それに
よるストレスも解放することができる。また、焼鈍処理
によりシリコーン樹脂が硬化し、圧粉体の密度が増大し
て機械的強度が向上する。
気特性を向上させる。焼鈍処理は、粉末化や圧粉の際に
Fe−P合金粒子に生じたストレスを解放するためのも
のであり、粒子を機械的に偏平化した場合には、それに
よるストレスも解放することができる。また、焼鈍処理
によりシリコーン樹脂が硬化し、圧粉体の密度が増大し
て機械的強度が向上する。
【0038】焼鈍処理の条件は、Fe−P合金粉末の種
類や、成形条件、偏平化条件などに応じて適宜決定すれ
ばよいが、シリコーン樹脂と有機チタンとを添加した場
合、処理温度は好ましくは450〜800℃、より好ま
しくは500〜800℃、さらに好ましくは600〜7
60℃である。処理温度が低すぎると焼鈍が不十分とな
ってヒステリシス損失が大きくなりやすく、高すぎると
Fe−P合金粉末が焼結しやすくなり、Fe−P合金粒
子間の絶縁性が劣化して渦電流損失が大きくなりやす
い。処理時間、すなわち、上記温度範囲内を通過する時
間あるいは上記温度範囲内の一定の温度に保持する時間
は、好ましくは10分間〜1時間とする。処理時間が短
すぎると焼鈍効果が不十分となりやすく、長すぎるとF
e−P合金粉末が焼結しやすくなる。
類や、成形条件、偏平化条件などに応じて適宜決定すれ
ばよいが、シリコーン樹脂と有機チタンとを添加した場
合、処理温度は好ましくは450〜800℃、より好ま
しくは500〜800℃、さらに好ましくは600〜7
60℃である。処理温度が低すぎると焼鈍が不十分とな
ってヒステリシス損失が大きくなりやすく、高すぎると
Fe−P合金粉末が焼結しやすくなり、Fe−P合金粒
子間の絶縁性が劣化して渦電流損失が大きくなりやす
い。処理時間、すなわち、上記温度範囲内を通過する時
間あるいは上記温度範囲内の一定の温度に保持する時間
は、好ましくは10分間〜1時間とする。処理時間が短
すぎると焼鈍効果が不十分となりやすく、長すぎるとF
e−P合金粉末が焼結しやすくなる。
【0039】焼鈍処理は、Fe−P合金粉末の酸化を防
ぐために非酸化性雰囲気中で行なうことが好ましい。シ
リコーン樹脂と有機チタンとを添加し、焼鈍処理を非酸
化性雰囲気中で行なった場合、コア中には、通常、シリ
コーン樹脂および有機チタンが存在する。これは、FT
−IR(フーリエ変換赤外分光)透過法等の分析方法に
より確認することができる。
ぐために非酸化性雰囲気中で行なうことが好ましい。シ
リコーン樹脂と有機チタンとを添加し、焼鈍処理を非酸
化性雰囲気中で行なった場合、コア中には、通常、シリ
コーン樹脂および有機チタンが存在する。これは、FT
−IR(フーリエ変換赤外分光)透過法等の分析方法に
より確認することができる。
【0040】焼鈍処理後、必要に応じ、巻線との絶縁性
を確保するための絶縁膜形成、巻線、コア半体同士の組
み付け、ケース装入などを行なう。
を確保するための絶縁膜形成、巻線、コア半体同士の組
み付け、ケース装入などを行なう。
【0041】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
をさらに詳細に説明する。
【0042】平均粒径45μm のFe粉末と平均粒径3
2μm のFe−P粉末(P含有率25重量%)とを、P
/(Fe+P)が0.85重量%となるように混合し、
メカニカルアロイイング法により合金化した後、圧縮成
形した。得られた成形体を水素ガスを含む窒素ガス雰囲
気中において1300℃で5時間加熱し、焼結反応によ
り合金化を進めた後、ジョークラッシャーミル、ブラウ
ンミルおよび振動ミルを使用して粉砕し、平均粒径D50
が75μm のFe−P合金粉末を得た。
2μm のFe−P粉末(P含有率25重量%)とを、P
/(Fe+P)が0.85重量%となるように混合し、
メカニカルアロイイング法により合金化した後、圧縮成
形した。得られた成形体を水素ガスを含む窒素ガス雰囲
気中において1300℃で5時間加熱し、焼結反応によ
り合金化を進めた後、ジョークラッシャーミル、ブラウ
ンミルおよび振動ミルを使用して粉砕し、平均粒径D50
が75μm のFe−P合金粉末を得た。
【0043】このFe−P合金粉末に、シリコーン樹脂
と有機チタンとを自動乳鉢により混合し、100℃で1
時間乾燥した。シリコーン樹脂には、無溶剤型シリコー
ン樹脂(トーレ・シリコーン社製SR2414、25℃
における粘度2000〜8000CP)を用い、有機チ
タンには、前記した化1の化合物でn=4のもの(日曹
社製TBTポリマーB−4)を用いた。Fe−P合金粉
末に対するシリコーン樹脂の混合量は2.4重量%と
し、シリコーン樹脂に対する有機チタンの添加量は33
重量%とした。
と有機チタンとを自動乳鉢により混合し、100℃で1
時間乾燥した。シリコーン樹脂には、無溶剤型シリコー
ン樹脂(トーレ・シリコーン社製SR2414、25℃
における粘度2000〜8000CP)を用い、有機チ
タンには、前記した化1の化合物でn=4のもの(日曹
社製TBTポリマーB−4)を用いた。Fe−P合金粉
末に対するシリコーン樹脂の混合量は2.4重量%と
し、シリコーン樹脂に対する有機チタンの添加量は33
重量%とした。
【0044】乾燥後、潤滑剤を混合した。潤滑剤には、
Fe−P合金粉末に対し0.4重量%のステアリン酸亜
鉛を用いた。
Fe−P合金粉末に対し0.4重量%のステアリン酸亜
鉛を用いた。
【0045】次いで、乾燥物を加圧成形し、トロイダル
状(外径17.5mm、内径10.2mm、高さ6mm)の圧
粉体を得た。成形圧力は、10t/cm2 とし、加圧時間は
10秒間とした。
状(外径17.5mm、内径10.2mm、高さ6mm)の圧
粉体を得た。成形圧力は、10t/cm2 とし、加圧時間は
10秒間とした。
【0046】この圧粉体に、Ar雰囲気中において75
0℃で0.5時間の焼鈍処理を施して、トロイダルコア
No. 3とした。
0℃で0.5時間の焼鈍処理を施して、トロイダルコア
No. 3とした。
【0047】また、P含有率の異なるFe−P合金粉末
を用い、その他はトロイダルコアNo. 3と同様にして、
表1に示すトロイダルコアを作製した。さらに、比較の
ために、Fe−P合金粉末に替えてFe粉末(平均粒径
D5075μm 、水アトマイズ法により製造)またはFe
−Si粉末(平均粒径D50100μm 、Si含有率6重
量%)を用い、その他はトロイダルコアNo. 3と同様に
して表1に示すトロイダルコアを作製した。
を用い、その他はトロイダルコアNo. 3と同様にして、
表1に示すトロイダルコアを作製した。さらに、比較の
ために、Fe−P合金粉末に替えてFe粉末(平均粒径
D5075μm 、水アトマイズ法により製造)またはFe
−Si粉末(平均粒径D50100μm 、Si含有率6重
量%)を用い、その他はトロイダルコアNo. 3と同様に
して表1に示すトロイダルコアを作製した。
【0048】各トロイダルコアについて、100Hzにお
ける初透磁率(μi)、100 Oeの磁界を印加したと
きの磁束密度(B100 )、保磁力(Hc )、10kHz 、
100mTにおけるヒステリシス損失(Ph)、渦電流損
失(Pe)およびコア損失(Pt)を求めた。結果を表
1に示す。なお、表1では、Pt=Ph+Peとしてあ
る。
ける初透磁率(μi)、100 Oeの磁界を印加したと
きの磁束密度(B100 )、保磁力(Hc )、10kHz 、
100mTにおけるヒステリシス損失(Ph)、渦電流損
失(Pe)およびコア損失(Pt)を求めた。結果を表
1に示す。なお、表1では、Pt=Ph+Peとしてあ
る。
【0049】
【表1】
【0050】表1に示されるように、Fe−P合金粉末
を用いた本発明のコアは、Fe粉末を用いた比較コアよ
りも保磁力が低く、ヒステリシス損失Phが著しく低く
なっており、しかも、B100 の低下は小さく、Fe−S
i粉末を用いた比較コアよりも著しく高いB100 が得ら
れている。B100 が高いと、モータのステータコアに適
用した場合に高トルクが得られる。なお、トロイダルコ
アNo. 1に用いたFe−P合金粉末は、P含有率が低い
ために粉砕が困難であった。このため、保磁力が高くな
って損失が大きくなっている。
を用いた本発明のコアは、Fe粉末を用いた比較コアよ
りも保磁力が低く、ヒステリシス損失Phが著しく低く
なっており、しかも、B100 の低下は小さく、Fe−S
i粉末を用いた比較コアよりも著しく高いB100 が得ら
れている。B100 が高いと、モータのステータコアに適
用した場合に高トルクが得られる。なお、トロイダルコ
アNo. 1に用いたFe−P合金粉末は、P含有率が低い
ために粉砕が困難であった。このため、保磁力が高くな
って損失が大きくなっている。
【0051】比較のために、絶縁作用をもつバインダと
して水ガラスとガラス粉末との混合物を用いたトロイダ
ルコアも製造した。水ガラスとガラス粉末との混合物
は、水ガラス単独よりも耐熱性が高い材料である。ガラ
ス粉末には、平均粒径3μm のPbO−SiO2 −B2
O3 (軟化点430℃)を用い、水ガラスおよびガラス
粉末の添加量は、Fe−P合金粉末に対しそれぞれ1.
5重量%とした。まず、ガラス中にガラス粉末を分散し
てバインダ液を調製した。次に、表1のトロイダルコア
No. 3に用いたFe−P合金粉末と前記バインダ液とを
混練した後、乾燥し、解砕を行なった後、上記と同様に
して潤滑剤添加、成形および焼鈍を行なってトロイダル
コアを製造した。この結果、焼鈍温度を500℃以上と
したときには全損失が680kW/m3 以上となり、Fe−
P合金粒子間の絶縁が破壊されていることが明らかであ
った。
して水ガラスとガラス粉末との混合物を用いたトロイダ
ルコアも製造した。水ガラスとガラス粉末との混合物
は、水ガラス単独よりも耐熱性が高い材料である。ガラ
ス粉末には、平均粒径3μm のPbO−SiO2 −B2
O3 (軟化点430℃)を用い、水ガラスおよびガラス
粉末の添加量は、Fe−P合金粉末に対しそれぞれ1.
5重量%とした。まず、ガラス中にガラス粉末を分散し
てバインダ液を調製した。次に、表1のトロイダルコア
No. 3に用いたFe−P合金粉末と前記バインダ液とを
混練した後、乾燥し、解砕を行なった後、上記と同様に
して潤滑剤添加、成形および焼鈍を行なってトロイダル
コアを製造した。この結果、焼鈍温度を500℃以上と
したときには全損失が680kW/m3 以上となり、Fe−
P合金粒子間の絶縁が破壊されていることが明らかであ
った。
【0052】なお、表1に示すトロイダルコアNo. 3を
粉砕し、粉砕物について、クロロホルムを用いてソック
スレー抽出を行なった。抽出液の蒸発乾固物を、FT−
IR透過法により分析した。この結果、有機チタンの特
性吸収帯である2960cm-1、2930cm-1および28
70cm-1(以上はC−H伸縮振動)ならびに1460cm
-1および1370cm-1(以上はC−H変角振動)が認め
られた。また、1120〜1030cm-1にブロードなピ
ークが認められたが、これはシリコーン樹脂がさらに高
分子化したものと推定される。この結果から、焼鈍処理
後のコア中には、シリコーン樹脂および有機チタンが含
まれていることがわかる。
粉砕し、粉砕物について、クロロホルムを用いてソック
スレー抽出を行なった。抽出液の蒸発乾固物を、FT−
IR透過法により分析した。この結果、有機チタンの特
性吸収帯である2960cm-1、2930cm-1および28
70cm-1(以上はC−H伸縮振動)ならびに1460cm
-1および1370cm-1(以上はC−H変角振動)が認め
られた。また、1120〜1030cm-1にブロードなピ
ークが認められたが、これはシリコーン樹脂がさらに高
分子化したものと推定される。この結果から、焼鈍処理
後のコア中には、シリコーン樹脂および有機チタンが含
まれていることがわかる。
【0053】<ブラシレスモータにおけるコア損失の解
析>図1に示す形状で図2に示す寸法をもつブラシレス
モータ用ステータコアを作製した。形状および寸法以外
は、表1のトロイダルコアNo. 3およびNo. 5とそれぞ
れ同様とした。
析>図1に示す形状で図2に示す寸法をもつブラシレス
モータ用ステータコアを作製した。形状および寸法以外
は、表1のトロイダルコアNo. 3およびNo. 5とそれぞ
れ同様とした。
【0054】これらのステータコアをブラシレスモータ
に適用したときのコア損失を、以下に示すスピンダウン
測定法を用いて近似的に求めた。
に適用したときのコア損失を、以下に示すスピンダウン
測定法を用いて近似的に求めた。
【0055】まず、真空チャンバ内に、実際のモータと
同様な位置関係となるように、12極の内周着磁円筒状
磁石の内部にステータコアを配置した。そして、真空チ
ャンバ内を1×10-1Torr以下まで減圧した後、ステー
タコアを固定した状態で円筒状磁石を回転させ、回転数
が10000rpmに達したところで駆動力の伝達を停
止し、自然に減速させた。このときの減速率から、この
システムの全エネルギー損失を求めた。この全エネルギ
ー損失は実質的に、円筒状磁石回転機構の軸受による摩
擦(軸受損)、真空チャンバ内の気体による摩擦抵抗
(風損)およびコア損失(ヒステリシス損失+渦電流損
失)からなる。この実験では、軸受損は、ステータコア
を取り付けない状態で上記と同様にして円筒状磁石を回
転・減速させて、そのときの減速率を測定することによ
り求めた。また、風損は無視した。そして、軸受損を全
エネルギー損失から減じることにより、コア損失を求め
た。7200rpm、5400rpmおよび3600r
pmのそれぞれにおけるコア損失を表2に示す。
同様な位置関係となるように、12極の内周着磁円筒状
磁石の内部にステータコアを配置した。そして、真空チ
ャンバ内を1×10-1Torr以下まで減圧した後、ステー
タコアを固定した状態で円筒状磁石を回転させ、回転数
が10000rpmに達したところで駆動力の伝達を停
止し、自然に減速させた。このときの減速率から、この
システムの全エネルギー損失を求めた。この全エネルギ
ー損失は実質的に、円筒状磁石回転機構の軸受による摩
擦(軸受損)、真空チャンバ内の気体による摩擦抵抗
(風損)およびコア損失(ヒステリシス損失+渦電流損
失)からなる。この実験では、軸受損は、ステータコア
を取り付けない状態で上記と同様にして円筒状磁石を回
転・減速させて、そのときの減速率を測定することによ
り求めた。また、風損は無視した。そして、軸受損を全
エネルギー損失から減じることにより、コア損失を求め
た。7200rpm、5400rpmおよび3600r
pmのそれぞれにおけるコア損失を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】表2から、本発明をブラシレスモータのス
テータコアに適用した場合、損失低減効果が極めて高
く、また、回転数が高いほど損失低減効果が顕著となる
ことがわかる。
テータコアに適用した場合、損失低減効果が極めて高
く、また、回転数が高いほど損失低減効果が顕著となる
ことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータのステータコアの一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】実施例に用いたステータコアの寸法を示す平面
図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 P含有率が0.5〜1.5重量%である
Fe−P合金粉末が圧粉されたものであることを特徴と
する圧粉コア。 - 【請求項2】 Fe−P合金粉末とシリコーン樹脂と有
機チタンとの混合物が圧粉されたものである請求項1の
圧粉コア。 - 【請求項3】 圧粉後に、450〜800℃で焼鈍処理
が施されたものである請求項2の圧粉コア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6195860A JPH0845724A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 圧粉コア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6195860A JPH0845724A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 圧粉コア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0845724A true JPH0845724A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16348197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6195860A Withdrawn JPH0845724A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 圧粉コア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0845724A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09306715A (ja) * | 1996-05-15 | 1997-11-28 | Tokin Corp | 電子部品及びその製造方法 |
US5800636A (en) * | 1996-01-16 | 1998-09-01 | Tdk Corporation | Dust core, iron powder therefor and method of making |
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WO2000048211A1 (fr) | 1999-02-10 | 2000-08-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Materiau magnetique composite |
US6284060B1 (en) | 1997-04-18 | 2001-09-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic core and method of manufacturing the same |
US6940388B2 (en) | 2000-09-08 | 2005-09-06 | Tdk Corporation | Dust core |
JP2008135560A (ja) * | 2006-11-28 | 2008-06-12 | Toyota Motor Corp | 圧粉コアの製造方法、ステータコアおよびモータ |
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-
1994
- 1994-07-28 JP JP6195860A patent/JPH0845724A/ja not_active Withdrawn
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