JP3796046B2 - 有機物処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、厨芥(生ごみ)等の有機物を微生物により分解処理する有機物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
担体(多くはおがくず等の木質細片)に培養される微生物により厨介等の有機物を分解する有機物処理装置は、処理槽内を微生物の活動に適した環境に保つことが重要である。そこで、従来から、処理槽の内部に外気を取り込むファンと処理槽の内部を加熱するヒータを備え、ファンとヒータにより、処理槽内の空気量及び水分量を適正に保つと共に、処理槽内を目標温度に保つようにしている。なお、処理槽内には外気が取り込まれるため、処理槽内を目標温度に保つためには、ヒータの温度制御に際して外気温度を考慮する必要がある。
【0003】
一般的には、外気温度が所定温度より低い場合に、ヒータ芯線上に配設されたサーミスタ等の温度検知部によりヒータをON/OFF制御するようにしているため、処理槽内担体に供給する熱量は略一定になる。
【0004】
従って、外気温度が低い冬季等では、冷えた外気が処理槽内に供給されるためヒータから供給される熱量では不足し、処理槽内担体の温度が低下するので、微生物の活動が低下し、有機物処理効率が悪化する欠点がある。
【0005】
また、外気温度がヒータへの通電の要否を判別する基準となる所定温度より多少低い春や秋等には、ヒータから過度に供給される熱量により、処理槽内担体の温度は高くなり過ぎるので、微生物の活動が低下し、有機物処理効率が悪化すると共に、ヒータの電気代を無駄に消費する欠点がある。
【0006】
このような欠点を解消した有機物処理装置として、特開平9−290237号公報(B09B 3/00)に記載されたものがある。これは、処理槽内に外気を取り込む空気流路に臨ませたヒータの温度検知部をヒータ芯線より所定間隔(当該装置では27mm)離したものであり、こうすることにより、温度検知部が吸気口から流入してくる外気の影響を受けやすくしている。外気温度が低くなると、温度検知部が冷やされるため、ヒータの通電率が上がり、逆に外気温度が高くなるとヒータの通電率が下がり、あたかも外気温度検知部を備えているような働きをするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一定量の担体に対して厨介等の有機物の投入量が少ないときは、処理槽内全体の水分量(含水率)が少なくなるため、乾燥を防ぐ目的で水分蒸発量を抑制するように制御する必要がある。厨介等の有機物の投入量によって水分蒸発量を制御するための方法としては、ヒータの温度設定値を変えたり、ファンによる換気量を減らすなどの方法があるが、換気量を減らす場合にはファンの間欠運転を行うことが多い。従来技術では、投入量が少ない時にファンを間欠運転するようにしている。
【0008】
この方法では、外気温度が低くなり、吸気口から冷たい空気が流入してくると、温度検知部が冷やされてヒータが連続通電となるのであるが、連続通電となる状態というのは、温度検知部が温度設定値に達していないことを示す。仮に、この状態の時にファンが間欠運転となり、ファンのON時間が短くなると、ヒータは無制御状態(連続通電状態)に等しいため、ヒータ表面温度は、空気の流れがないこともあり、どんどん上昇し危険温度(100℃以上)まで達するという不具合を生じる。
【0009】
図16は、上記の温度検知部の温度設定値を31℃として、外気温度が高い時と外気温度が低い時のヒータ表面温度の変化をグラフ化したものである。破線は外気温度が高い時を示し、実線は外気温度が低い時を示しており、それぞれの凹凸はファンの間欠運転によるもので、凹部分はファンON時、凸部分はファンOFF時である。
【0010】
すなわち、有機物の投入量が少ない場合、ファンを間欠運転として水分蒸発量を抑える制御とするが、この時、外気温度が低いと、ヒータの温度検知部が冷やされ、更に、気流がファンの間欠運転により流入と停止を繰り返すため、ヒータ表面温度が危険温度(100℃以上)まで上昇しやすくなる。
【0011】
そこで、本願発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、ヒータの温度検知部をヒータ芯線より所定間隔離すことによる利点は生かしながら、有機物の投入量が少なくファンを間欠運転するなどして換気量を減らした時に、外気温度が低くてもヒータ表面温度が危険温度まで上昇しないようにすることができる有機物処理装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本願発明は、有機物を分解する微生物の担体を収納し、投入される厨芥等の有機物を分解処理する処理槽と、該処理槽を覆う本体ケースと、該本体ケースに形成された吸気口と、前記処理槽に形成された吸込口と、前記本体ケースと処理槽との間に形成され、前記吸気口と吸込口とを連通する空気流路と、前記吸気口、空気流路、吸込口を介して処理槽内に外気を取り込むファンと、前記処理槽外壁に前記空気流路に臨ませて配設されたヒータと、該ヒータの近傍に装着された温度検知部と、該温度検知部の出力と予め設定された温度設定値との差に基づいてヒータを制御すると共に、有機物の投入量が所定量より少ないときに投入量に応じて設定された換気量に基づいてファンの風量を制御する制御部とを備えた有機物処理装置において、外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
また、有機物を分解する微生物の担体を収納し、投入される厨芥等の有機物を分解処理する処理槽と、該処理槽を覆う本体ケースと、該本体ケースに形成された吸気口と、前記処理槽に形成された吸込口と、前記本体ケースと処理槽との間に形成され、前記吸気口と吸込口とを連通する空気流路と、前記吸気口、空気流路、吸込口を介して処理槽内に外気を取り込むファンと、前記処理槽外壁に前記空気流路に臨ませて配設されたヒータ芯線を有するヒータと、前記ヒータ芯線の近傍に装着された温度検知部と、該温度検知部の出力と予め設定された温度設定値との差に基づいてヒータを制御すると共に、有機物の投入量が所定量より少ないときに投入量に応じて設定された換気量に基づいてファンの風量を制御する制御部とを備えた有機物処理装置において、外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
また、有機物を分解する微生物の担体を収納し、投入される厨芥等の有機物を分解処理する処理槽と、該処理槽を覆う本体ケースと、該本体ケースに形成された吸気口と、前記処理槽に形成された吸込口と、前記本体ケースと処理槽との間に形成され、前記吸気口と吸込口とを連通する空気流路と、前記吸気口、空気流路、吸込口を介して処理槽内に外気を取り込むファンと、前記処理槽外壁に前記空気流路に臨ませて配設されたシート状の基材にヒータ芯線を埋設したヒータと、前記シート状の基材と処理槽外壁との間のヒータ芯線近傍に装着された温度検知部と、該温度検知部の出力と予め設定された温度設定値との差に基づいてヒータを制御すると共に、有機物の投入量が所定量より少ないときに投入量に応じて設定された換気量に基づいてファンの風量を制御する制御部とを備えた有機物処理装置において、外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
さらに、前記切換部は、有機物の投入量と前記外気温度検知部により検知される外気温度とに応じて、換気量と温度設定値を切り換えることを特徴とするものである。
【0016】
また、前記外気温度検知部は、本体ケース内において前記ヒータ部分を通らない空気流路に設けたことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は本実施形態を正面から見た縦断面図、図2は右側面から見た縦断面図、図3〜図6は要部切欠断面図、図7は底面図、図8は上面図、図9及び図10は横断面図である。
【0019】
本実施形態において厨介等の有機物を分解処理する処理槽1は、分割成形される上部槽2と下部槽3とを密着結合して構成され、おがくず等の木質細片からなる微生物担体4を収納して、上面開口より厨芥等の有機物が投入されるものである。
【0020】
上記下部槽3の背面側と前面側上部には、後述する本体ケースとの間に形成される空気流路に臨ませて面状ヒータ5,5が装着されており、これらの面状ヒータ5,5が装着されていない下部槽3底面前側には、交換時期に達した担体4を取り出すための開口6が形成されている。
【0021】
上記各面状ヒータ5は、矩形シート状の基材5aに、長手方向に複数回折り返したヒータ芯線5bを埋設して構成されているが、背面側の面状ヒータ5の長手方向端部には、前述した従来技術と同様にヒータ芯線5bが埋設されない低温部を形成し、当該ヒータ5の温度を検知するサーミスタ7aを空気流路に臨ませ且つヒータ芯線5bから所定間隔離して、低温部と処理槽1との間に挾持している。
【0022】
上記のようにサーミスタ7aをヒータ芯線5bから所定間隔離して装着することにより、サーミスタ7aのヒータ温度検知感度を鈍らせ、ヒータ芯線5bの温度のみならず、処理槽1外壁の温度変化及び空気流路の温度変化も検知するようにし、検知した温度と後述する温度設定値との差に基づいて、処理槽1内を微生物の活動最適温度範囲内(35℃〜60℃)に維持するように制御している。
【0023】
一方、上部槽2の上端縁には、適宜の幅を内側に折り返し、矩形に開口する折り返し部8が形成されている。この折り返し部8には、処理槽1内に外気を吸入するための複数の吸込口9が設けられている。上記各吸込口9は、処理槽1外面と後述する本体ケースとの間に形成した空気流路を介して、下ケース11底面後方に設けた吸気口12に連通している。
【0024】
上記下ケース11は合成樹脂製で、前記処理槽1を載置するようになっており、処理槽1を覆う上ケース13とで本体ケースを構成している。下ケース11の両側には脚部14,14が形成され、両脚部14によって下ケース11底面と設置面の間に間隙を形成すると共に、一方の幅広の脚部14内には電動機15を収納している。
【0025】
上記電動機15は、処理槽1の一側面に装着された金属製の保持板16に取り付けられ、同じく保持板16に取り付けられた減速機構部17により当該電動機15の回転を減速して、処理槽1内に回転自在に配設された攪拌体18を回転駆動するようになっている。
【0026】
この攪拌体18は、後述する制御部によって前記電動機15を制御することにより、例えば30分周期で2分間ずつ間欠運転され、さらに2分間のうち1分間ずつ正逆回転駆動される。
【0027】
上記攪拌体18は、処理槽1両側壁を貫通し、処理槽1に固定された軸受19に回転自在に軸支された攪拌軸20と、この攪拌軸20に固定された4本の攪拌翼21とから構成されている。
【0028】
上記4本の攪拌翼21は、攪拌軸20の軸方向には等間隔に取り付けられているが、軸回りには、図2に示すように、各攪拌翼21間の成す角が一箇所だけ鈍角となるように取り付けられている。ちょうど、軸方向及び軸回りに等間隔に取り付けられた5本のうちの1本を取り除いて、軸方向は等間隔となるようにしたものである。
【0029】
一般的に攪拌翼21は攪拌軸20の軸回りに等間隔に取り付けられるが、本実施形態では上記のような変則的な構成とすることにより、製品梱包時に、袋詰めされた担体4を処理槽1内の攪拌体18上に収納する際に、攪拌翼21が邪魔にならないので、収納しやすくなり、梱包作業が簡単になる。
【0030】
一方、上部槽2の下端周縁には、上ケース13内壁に近接する突状部22が形成され、外面からの押圧による上ケース13の変形を当該突状部22で受けることにより防止するようになっている。
【0031】
上記突状部22は前記減速機構部17が設けられた側が幅広に形成され、この幅広部分には、複数の通気孔22aが形成されており、本体ケースの上下部間での通気がこれらの通気孔22aに集中して生じるようになっている。従って、下ケース11底面側の吸気口12から吸い込まれる外気のほとんどは前記面状ヒータ5と本体ケース間の空気流路を通った後、これらの通気孔22aを介して上部槽2側に吸引され、上部槽2上端縁の折り返し部8に形成された複数の吸込口9から処理槽1内に取り込まれる。
【0032】
一方、上記とは反対側の幅狭の突状部22と本体ケース間の隙間22bを介しても僅かな通気が生じ、下ケース11底面側の吸気口12から吸い込まれた外気の一部は面状ヒータ5が装着されていない下部槽3側壁と本体ケース間の空気流路を通り上記隙間22bを介して上部槽2側に吸引される。本実施形態では、これを有効利用して、上記幅狭の突状部22上の中央部に外気温度検知用のサーミスタ7bを取り付けることにより、面状ヒータ5の影響を受けず、かつ本体ケース内であるので戸外設置時の直射日光等の影響も受けない正確な外気温度を検知できるようにしている。
【0033】
また、上部槽2の前記折り返し部8により形成される開口縁には、上ケース13の天板から垂下された投入シュート23が差し込まれて、担体4や有機物の投入口24が形成されている。この投入口24は、上ケース13の上面にヒンジ等により取り付けられた上蓋25により開閉自在に覆われており、図示しない検出手段により開閉状態を検出できるようになっている。
【0034】
上記上蓋25の裏面には、発泡樹脂製のシール体26が装着され、上ケース13天面の投入口24周縁に当接して、処理槽1内の悪臭が投入口24を介して外部に漏れたり、投入口24を介して処理槽1内に虫などが侵入するのを防止している。
【0035】
一方、前記減速機構部17の上方には、制御基板27が支持板28上に搭載されて配設されている。支持板28は、一側が上部槽2の折り返し部8に装着されると共に、他側が前記幅広の突状部22に形成された支持脚29により支持されている。制御基板27には、処理槽1内の空気を強制的に外部に排出する換気ファン30と前記面状ヒータ5及び電動機15等を制御する制御部が実装されている。
【0036】
また、支持板28には、制御基板27と換気ファン30とを仕切るリブ(図示せず)が形成され、このリブは制御基板27及び換気ファン30を覆うカバー32に当接している。
【0037】
上記制御基板27が設けられた側の投入シュート23には、処理槽1に連通する排気口33が形成され、処理槽1内の空気はここから処理槽1外に排出するようになっている。また、上ケース13の背面側には外部に連通する排出口34が形成されている。これらの排気口33と排出口34は前記支持板28、カバー32等により形成された排気流路35で連通しており、この排気流路35内に配設された換気ファン30により処理槽1内の空気を外部に排出するようになっている。
【0038】
上記排気口33には、フィルター36が着脱自在に装着され、攪拌体18の攪拌動作により舞い上がって飛散する担体等の微粉が換気ファン30に付着するなどの不都合を防止している。
【0039】
上記換気ファン30は、制御基板27上に実装された制御部により制御される。本実施形態では、後述するように、厨介等の有機物の投入量に応じて予め設定される換気量(%)に基づき、連続運転と2種類の間欠運転の3段階の制御が行われる。
【0040】
一方、下部槽3の底面前側に形成された担体4取り出し用の開口6は、引き出し式のシャッタ37により開閉自在に閉塞されている。上記開口6下部の下ケース11には排出路38が設けられており、開口6より前面に処理槽1内の担体4を取り出す取出口39を設けることにより、担体4の取り出し作業性を容易にしている。この取出口39は外装カバー40により開閉自在に覆われている。
【0041】
また、本実施形態では、前記制御基板27の上部に位置する上ケース13天面に、厨介等の有機物の投入量に応じて、図11に示すような「強」、「標準」、「弱」の3段階の運転モードを切り換え操作するスイッチ41と、それぞれの運転状態を点燈表示する3個のLED等からなる表示部42等を有する操作表示部43が設けられている。上記スイッチ41と表示部42は制御基板27に接続され、制御基板27を覆うカバー32に取り付けられて、上ケース13天面の操作表示部43に配設されている。
【0042】
本装置では、厨介等の有機物の処理量(投入量)とそれに対する適正換気量とが図12に示すような関係にあることから、処理量が最大の1200g相当のときは換気量100%(ファン連続運転)、処理量が標準的な700g相当のときは換気量50%(ファンON/OFF比が1対1のファン間欠運転)、処理量が少量の300g相当のときは換気量20%(ファンON/OFF比が1対4のファン間欠運転)の3段階に設定できるようにしている。
【0043】
また、図11に示したように、上記厨介等の有機物の投入量(換気量)に応じて、面状ヒータ5をその温度検知用サーミスタ7aを用いて制御するための温度設定値が決められており、さらに外気温度検知用サーミスタ7bによって検知される外気温度に応じて高低の2種類の温度設定値が切り換えられるようになっている。切り換える際の外気温度は本実施形態では13℃としており、外気温度が13℃より高い時は高い方の温度設定値に、外気温度が13℃以下の時は低い方の温度設定値に切り換わるようになっている。
【0044】
具体的には、図11に示すように、強運転の時は換気量100%であるので、温度設定値は高低とも35℃で変わらないが、標準運転の時は換気量50%で、高い方の温度設定値が31℃、低い方の温度設定値が25℃となり、弱運転の時は換気量20%で、高い方の温度設定値が31℃、低い方の温度設定値が21℃となる。
【0045】
さて、以上の構成において、本装置の使用時には、予め一定量の微生物担体4を処理槽1内に投入しておく。そして、厨芥等の有機物を処理するときは、上蓋25を開けて投入口24から処理槽1内に厨芥等の有機物を投入し、投入量に応じて操作表示部43の運転モードスイッチ41を「強」、「標準」、「弱」のいずれかに設定して、対応する表示部42が点灯するのを確認してから上蓋25を閉じる。上蓋25を閉じると、これを図示しない検出手段が検出し、その出力に基づいて制御基板27上に実装された制御部が面状ヒータ5、電動機15及び換気ファン30への通電制御を開始する。
【0046】
ここで、厨芥等の有機物の投入量が本装置処理量の最大である1200g相当の時(強運転モード時)は、従来と同様に、電動機15への通電制御により、攪拌体18が間欠的に正逆回転して担体4と有機物とを攪拌混合すると共に、外気温度に係わらず温度設定値を35℃とした面状ヒータ5への通電制御により、処理槽1内の温度を微生物の活性化に最適な範囲に維持して、担体4に培養される微生物により有機物を二酸化炭素と水に分解して堆肥化する。
【0047】
また、換気量100%とした換気ファン30への連続通電制御により、処理槽1内の湿った空気を外部へ排出し、処理槽1内が加湿状態となるのを防止すると共に、処理槽1内の空気が外部に排出されるのに伴い、下ケース11に形成した吸気口12から本体ケース内に外気を取り入れ、処理槽1上部に形成された吸込口9から処理槽1内に微生物の活性化に必要な酸素を供給する。
【0048】
一方、厨芥等の有機物の投入量が標準の700g相当の時(標準運転モード時)は、換気ファン30を換気量50%(ファンON/OFF比が1対1)の間欠運転とすると共に、外気温度検知用サーミスタ7bの検知温度に応じて、外気温度が13℃より高い時は、ヒータ温度検知用サーミスタ7aの温度設定値を31℃とし、外気温度が13℃以下と低い時は温度設定値を25℃として、外気温度が低い時のファン間欠運転によるヒータ表面温度の上昇を抑えるように、面状ヒータ5の通電制御を行う。
【0049】
さらに、厨芥等の有機物の投入量が少量の300g相当の時(弱運転モード時)は、換気ファン30を換気量20%(ファンON/OFF比が1対4)の間欠運転とすると共に、外気温度検知用サーミスタ7bの検知温度に応じて、外気温度が13℃より高い時は、ヒータ温度検知用サーミスタ7aの温度設定値は31℃のままであるが、外気温度が13℃以下と低い時は温度設定値を更に低い21℃として、外気温度が低い時の換気量20%のファン間欠運転によるヒータ表面温度の急上昇を抑えるように、面状ヒータ5の通電制御を行う。
【0050】
上記において、ヒータ表面温度が最も危険温度(100℃以上)に上昇し易い弱運転時について、外気温度が高い時と低い時のヒータ表面温度の変化を測定してグラフ化すると図13に示すようになり、外気温度が低い時のヒータ表面温度(実線図示)を外気温度が高い時のヒータ表面温度(破線図示)とほぼ同じにできて、危険温度(100℃以上)に達しないようになった。
【0051】
すなわち、以上のように制御することにより、外気温度が例えば−5℃の時に弱運転とすると、従来は、温度設定値が外気温度に関係なく一定の31℃であったため、図16に示したように外気温度が低いとヒータ表面温度が100℃を超えていたが、本実施形態のように外気温度が低い時にヒータ温度設定値を切り換えることにより、図13に示したように、ヒータ表面温度を外気温度に関係なくほぼ一定とすることができ、ヒータ表面温度が危険温度まで上昇するのを防ぐことができる。
【0052】
また、本実施形態では、1つの運転モードスイッチ41による1回の操作で、換気量と温度設定値の両方を切り換え設定することができるので、操作が非常に簡単となる。
【0053】
また、本装置は一般的に戸外に設置されるが、外気温度検知用のサーミスタ7bを、本体ケース内において面状ヒータ5の影響を受けない空気流路に設けたので、直射日光等の影響も受けずに、正確な外気温度を検出することができる。
【0054】
また、本実施形態では、攪拌体18の各回転翼21の成す角が一箇所だけ鈍角となるように構成しているので、製品梱包時に、図14,図15に示すように袋詰めされて処理槽1内に収納される担体4を攪拌翼21が邪魔とならずに収納しやすくなる。これなら、収納袋4aの破れ等を防ぐために、攪拌翼21と担体収納袋4aの間に介挿される段ボール材45等も入れやすくなり、梱包作業がかなり簡単になる。
【0055】
なお、上記実施形態では、シート状の基材5aにヒータ芯線5bを埋設した面状ヒータ5を用いているが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ヒータ芯線のみを処理槽1外壁に配設したもの等、各種のヒータに適用可能である。
【0056】
また、上記実施形態では、換気ファン30の間欠運転により風量(換気量)を制御しているが、換気ファン30の回転数を低下させることにより風量(換気量)を制御するものであっても良い。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことにより、ヒータの温度検知部をヒータ芯線より所定間隔離すことによる利点は生かしながら、有機物の投入量が少なくファンを間欠運転するなどして換気量を減らした時に、外気温度が低くてもヒータ表面温度が危険温度まで上昇しないようにすることができる。
【0058】
さらに、前記切換部は、有機物の投入量と前記外気温度検知部により検知される外気温度とに応じて、換気量と温度設定値を切り換えるようにしたことにより、1回の操作で、換気量と温度設定値の両方を切り換え設定できるので、操作が非常に簡単となる。
【0059】
また、前記外気温度検知部は、本体ケース内においてヒータ部分を通らない空気流路に設けたことにより、本装置が戸外に設置されても、直射日光等の影響も受けずに、正確な外気温度を検出することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態を正面から見た縦断面図。
【図2】同じく、右側面から見た縦断面図。
【図3】同じく、背面から見た一部切欠断面図。
【図4】同じく、正面から見た一部切欠断面図。
【図5】同じく、左側面から見た一部切欠断面図。
【図6】同じく、右側面から見た一部切欠断面図。
【図7】同じく、底面図。
【図8】同じく、上面図。
【図9】同じく、上蓋と上ケース天板部分を取り除いた状態を示す横断面図。
【図10】同じく、上蓋と制御基板の支持板部分を取り除いた状態を示す横断面図。
【図11】本実施形態の各運転モードにおける換気量(%)と温度設定値の高低値を示す図。
【図12】本実施形態における厨介等の有機物の処理量と適正換気量(%)の関係を示す図。
【図13】本実施形態における外気温度が高い時と低い時のヒータ表面温度の変化を示す図。
【図14】本実施形態における製品梱包時の袋詰め担体の収納状態を側面側から見た縦断面図。
【図15】同じく、製品梱包時の袋詰め担体の収納状態を正面側から見た縦断面図。
【図16】従来技術における外気温度が高い時と低い時のヒータ表面温度の変化を示す図。
【符号の説明】
1 処理槽
2 上部槽
3 下部槽
4 担体
5 面状ヒータ
5a 基材
5b ヒータ芯線
7a ヒータ温度検知用サーミスタ
7b 外気温度検知用サーミスタ
9 吸込口
11 下ケース
12 吸気口
13 上ケース
15 電動機
17 減速機構部
18 攪拌体
20 攪拌軸
21 攪拌翼
22 突状部
22a 通気孔
22b 隙間
24 投入口
25 上蓋
27 制御基板(制御部)
30 換気ファン
33 排気口
34 排出口
35 排気流路
36 フィルター
41 運転モードスイッチ
42 表示部
43 操作表示部

Claims (5)

  1. 有機物を分解する微生物の担体を収納し、投入される厨芥等の有機物を分解処理する処理槽と、該処理槽を覆う本体ケースと、該本体ケースに形成された吸気口と、前記処理槽に形成された吸込口と、前記本体ケースと処理槽との間に形成され、前記吸気口と吸込口とを連通する空気流路と、前記吸気口、空気流路、吸込口を介して処理槽内に外気を取り込むファンと、前記処理槽外壁に前記空気流路に臨ませて配設されたヒータと、該ヒータの近傍に装着された温度検知部と、該温度検知部の出力と予め設定された温度設定値との差に基づいてヒータを制御すると共に、有機物の投入量が所定量より少ないときに投入量に応じて設定された換気量に基づいてファンの風量を制御する制御部とを備えた有機物処理装置において、
    外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことを特徴とする有機物処理装置。
  2. 有機物を分解する微生物の担体を収納し、投入される厨芥等の有機物を分解処理する処理槽と、該処理槽を覆う本体ケースと、該本体ケースに形成された吸気口と、前記処理槽に形成された吸込口と、前記本体ケースと処理槽との間に形成され、前記吸気口と吸込口とを連通する空気流路と、前記吸気口、空気流路、吸込口を介して処理槽内に外気を取り込むファンと、前記処理槽外壁に前記空気流路に臨ませて配設されたヒータ芯線を有するヒータと、前記ヒータ芯線の近傍に装着された温度検知部と、該温度検知部の出力と予め設定された温度設定値との差に基づいてヒータを制御すると共に、有機物の投入量が所定量より少ないときに投入量に応じて設定された換気量に基づいてファンの風量を制御する制御部とを備えた有機物処理装置において、
    外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことを特徴とする有機物処理装置。
  3. 有機物を分解する微生物の担体を収納し、投入される厨芥等の有機物を分解処理する処理槽と、該処理槽を覆う本体ケースと、該本体ケースに形成された吸気口と、前記処理槽に形成された吸込口と、前記本体ケースと処理槽との間に形成され、前記吸気口と吸込口とを連通する空気流路と、前記吸気口、空気流路、吸込口を介して処理槽内に外気を取り込むファンと、前記処理槽外壁に前記空気流路に臨ませて配設されたシート状の基材にヒータ芯線を埋設したヒータと、前記シート状の基材と処理槽外壁との間のヒータ芯線近傍に装着された温度検知部と、該温度検知部の出力と予め設定された温度設定値との差に基づいてヒータを制御すると共に、有機物の投入量が所定量より少ないときに投入量に応じて設定された換気量に基づいてファンの風量を制御する制御部とを備えた有機物処理装置において、
    外気温度を検知する外気温度検知部と、有機物の投入量が所定量より少ないときに、前記外気温度検知部により検知される外気温度に応じて予め設定された温度設定値を切り換える切換部とを備えたことを特徴とする有機物処理装置。
  4. 前記切換部は、有機物の投入量と前記外気温度検知部により検知される外気温度とに応じて、換気量と温度設定値を切り換えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の有機物処理装置。
  5. 前記外気温度検知部は、本体ケース内において前記ヒータ部分を通らない空気流路に設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の有機物処理装置。
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