JP3795696B2 - 建設機械用キャブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベルまたは油圧クレーン等に好適に用いられる建設機械用キャブに関し、特に、冷気または暖気を室内に供給する空調ユニットを装備した建設機械用キャブに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械としての油圧ショベルは、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けられた作業装置とから大略構成されている。また、上部旋回体のフレーム上には運転室としてのキャブが設けられている。
【0003】
そして、この種の従来技術による建設機械用キャブは、フレーム上に設けられ内部に運転室を画成するキャブボックスと、該キャブボックス内に位置して床板上に設けられた運転席と、該運転席の後側に位置して前記床板上に設けられた空調ユニット等とから構成されている(例えば、特開平8−258540号公報、特開平9−316933号公報等)。
【0004】
また、キャブボックス内には運転席の後側に位置して、空調ユニット等を外側から覆うリアカバーが設けられ、該リアカバーは例えば左,右方向に2分割される構造となっている。そして、これらの左,右のリアカバーは、キャブボックスの床板等にそれぞれボルト等を用いて着脱可能に設置され、例えば空調ユニットの外気フィルタ等を交換するときには、前記ボルトを緩めて左,右のリアカバーの片方を取外す構成としている。
【0005】
ここで、リアカバーはキャブボックス内で運転席の後側部位に配設された化粧板の役目を果たし、空調ユニット等を上側から覆うことによってキャブ内の美観を向上させると共に、空調ユニット等を外部の塵埃等から保護する機能を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、運転席の後側に設置した空調ユニットを保護するためキャブボックス内に左,右分割式のリアカバーを設け、空調ユニットの外気フィルタを交換するときには、キャブボックスの運転席後側で左,右のリアカバーの片方を取外すことにより行う構成としている。
【0007】
このため、外気フィルタの交換時には、リアカバーをキャブボックスの床板等に固定している複数本のボルトを取外し、この状態で左,右のリアカバーの片方を相手方のリアカバーから分離するように取出す必要があり、フィルタの交換作業に多大な労力と時間を費やすという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、リアカバーのリアカバー本体から上カバーを取外すだけで外気フィルタの交換作業を容易に行うことができ、フィルタ交換時の作業性を向上できるようにした建設機械用キャブを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、建設機械のフレーム上に設けられ内部に運転室を画成するキャブボックスと、該キャブボックス内に位置して床板上に設けられた運転席と、該運転席の後側に配設され前記キャブボックス内に冷気または暖気を供給する空調ユニットと、前記運転席の後側で該空調ユニットを覆うリアカバーとを備えてなる建設機械用キャブに適用される。
【0010】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記リアカバーを、前記空調ユニットを上側から覆い外気フィルタ交換用の開口部が設けられたリアカバー本体と、該リアカバー本体の開口部に着脱可能に設けられ外気フィルタの交換時に前記開口部を開,閉する上カバーとから構成し、該上カバーには、前記空調ユニットからの冷気または暖気を前記キャブボックス内に向けて吹出す吹出口を設けると共に、上端側が該吹出口を囲んで取付けられ下端側が前記空調ユニットの送風口に着脱可能に接続される通気ダクトを設ける構成としたことにある。
【0011】
このように構成することにより、上カバーをリアカバー本体の開口部から簡単に取外すことができ、上カバーを取外した状態では外気フィルタの交換作業を開口部を通じて容易に行うことができる。そして、リアカバー本体の開口部を上カバーで閉じたときには、上カバーと一体の通気ダクトを下端側で空調ユニットの送風口に接続でき、空調ユニットからの冷気または暖気を上カバーの吹出口を通じてキャブボックス内に供給することができる。一方、リアカバー本体の開口部から上カバーを取外したときには、上カバーと一体の通気ダクトをリアカバー本体内から抜取ることができ、この状態で外気フィルタの交換作業等を容易に行うことができる。
【0012】
また、請求項2の発明は、空調ユニットは、外気または内気を吸込み熱交換した後の冷気または暖気を送風する送風機と、該送風機の外気取入口側に着脱可能に設けられた外気フィルタとを有し、リアカバー本体の開口部は該外気フィルタの上方に位置し該外気フィルタを前記リアカバー本体の外部から交換するための交換口を構成している。
【0013】
これにより、空調ユニットの送風機は外気、内気を吸込みつつ、この空気を空調ユニットの熱交換器等で冷却または加温し、これによる冷気または暖気をキャブボックス内へと送風することができる。そして、外気取入口側に設けた外気フィルタに目詰まり等が発生したときには、リアカバー本体の開口部を外気フィルタ用の交換口として、外気フィルタの交換作業を上方から簡単に行うことができる。
【0014】
また、請求項3の発明は、リアカバー本体の開口部はキャブボックスの左,右方向に細長く延びる横長の筒形状をなし、上カバーはリアカバー本体の開口部に外側から嵌合する構成としている。
【0015】
これにより、空調ユニットの外気フィルタをキャブボックスの左,右方向に配置した場合でも、リアカバー本体の開口部を外気フィルタの横幅よりも大きい横長の開口とすることができ、フィルタの交換作業を開口部を通じて円滑に行うことができる。そして、上カバーによりリアカバー本体の開口部を閉じるときには、上カバーを開口部に対し外側から嵌合させることによって、リアカバー本体内への水浸入を防ぐことができる。
【0016】
さらに、請求項4の発明によると前記通気ダクトは、上端側が前記上カバーの吹出口を下側から囲むように前記上カバーに一体的に取付けられ、下端側が前記上カバーから下向きに垂下される構成としている。
【0017】
これにより、通気ダクトの上端側を上カバーに一体的に取付けて前記上カバーの吹出口を下側から囲むように配置することができ、通気ダクトの下端側を前記上カバーから下向きに垂下させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による建設機械用キャブを油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図5に従って詳細に説明する。
【0019】
図中、1は下部走行体、2は該下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体で、該上部旋回体2は旋回フレーム3を有し、該旋回フレーム3上には、後述のキャブ10と、キャブ10の後側に位置し、原動機および油圧ポンプ(図示せず)等を収容した建屋カバー4と、該建屋カバー4の後側に位置するカウンタウェイト5等とが設けられている。
【0020】
6は旋回フレーム3の前部中央に俯仰動可能に設けられた作業装置で、該作業装置6はブーム7、アーム8およびバケット9等から構成されている。そして、作業装置6はブーム7、アーム8を俯仰動させつつ、バケット9を回動させることにより、土砂等の掘削作業を行うものである。
【0021】
10は運転室を画成するために旋回フレーム3上に設けられたキャブで、該キャブ10は、図2に示す如く箱形状をなしたキャブボックス11と、該キャブボックス11内に設けられた後述の運転席13およびリアカバー22等とによって構成されている。
【0022】
ここで、キャブボックス11は、例えば薄肉の鋼板(金属パネル)にプレス加工を施して互いの接合部を溶接することにより、上面部11A、前面部11B、後面部11C、左,右の側面部11D,11E(図3参照)および床板11Fを有する箱状体として形成されている。そして、キャブボックス11の前面部11B、後面部11Cおよび左,右の側面部11D,11Eは、その下端側が床板11Fの周囲を外側から取囲む構成となっている。
【0023】
また、キャブボックス11には、例えば左側の側面部11Dにドア12が設けられ、車両の運転者は該ドア12を開閉することにより、キャブ10内へと乗降可能となっている。そして、キャブボックス11の内部には、後述する運転席13の前側および左,右両側部位等に複数の操作レバー(いずれも図示せず)等が配設され、運転者はこれらの操作レバーを傾転操作することにより下部走行体1、作業装置6等を作動させる。
【0024】
13はキャブボックス11内に位置して床板11F上に設けられた運転席で、該運転席13は図2に示す如く床板11F上のほぼ中央部に配設され、運転者は運転席13に着席した状態で前記操作レバー等を手動操作するものである。
【0025】
14は運転席13の後側に位置してキャブボックス11内に設けられた空調ユニットで、該空調ユニット14は図2、図4および図5に示す如く、キャブボックス11の左,右方向に延び、空調ユニット14の外枠を構成するユニットケース15と、該ユニットケース15の一端(流入)側に設けられモータ16Aによって回転駆動される送風機16と、該送風機16の流入側に設けられ、内気取入口(図示せず)と外気取入口17Aとを有し該外気取入口17Aがキャブボックス11の後面部11C側に開口した流入ダクト17と、送風機16よりも下流側に位置してユニットケース15の長さ方向中間部に配設された熱交換器18と、該熱交換器18の下流側に位置してユニットケース15の他端(流出)側に設けられた送風ダクト19等とにより構成されている。
【0026】
ここで、ユニットケース15内に設けた熱交換器18は、例えば蒸発器(冷却器)としてのエバポレータと、加温器としてのヒータコア(いずれも図示せず)等とから構成されている。そして、送風機16から送り出される空気は前記エバポレータで冷却またはヒータコアで加温された後に、図4に示す下流側の送風ダクト19内へと送出される。
【0027】
そして、該送風ダクト19にはキャブボックス11内に冷気または暖気を供給する複数の送風口19A(1本のみ図示)が設けられ、そのうちの1本の送風口19Aは後述の通気ダクト27と連通すべく上向きに開口している。
【0028】
また、空調ユニット14の流入ダクト17は、図4および図5に示す如くキャブボックス11の後面部11C側から送風機16側に向けて前,後方向に延び、その途中部位には外気取入口17Aに近い位置にフィルタ装着部17Bが設けられている。そして、該フィルタ装着部17Bの上面側は左,右方向で細長の開口となり、この開口を通じてフィルタ装着部17Bには後述の外気フィルタ20が上下方向(図4中の矢示A方向)に交換可能に装着されている。
【0029】
20は流入ダクト17のフィルタ装着部17Bに設けられた外気フィルタで、該外気フィルタ20は、図4に示す如く横長の矩形状フィルタとして形成され、フィルタ装着部17B内で流入ダクト17の途中部位を遮るように配設されている。また、外気フィルタ20の上端側には把手20Aが設けられ、外気フィルタ20は把手20Aを用いてフィルタ装着部17Bに着脱可能に取付けられる。そして、外気フィルタ20は、送風機16により流入ダクト17の外気取入口17Aから図5中の矢示B方向に吸込まれる外気を清浄化するため、空気中に含まれる塵埃等のダストを除去するものである。
【0030】
21は運転席13の後側に位置して床板11F上に設けられた支持台で、該支持台21はキャブボックス11内で空調ユニット14を前側から部分的に取囲むように配設され、少なくとも空調ユニット14の前面側および上面側等を覆う構成となっている。そして、支持台21上にはコントローラ等の制御機器(図示せず)が配置されている。また、支持台21は剛性を有する金属パネル等で形成され、後述のリアカバー22が固定される取付台も兼ねている。
【0031】
22は運転席13の後側に位置してキャブボックス11内に設けられたリアカバーで、該リアカバー22は、例えば樹脂材料等を用いて図2ないし図4に示すように成形され、空調ユニット14を上側から覆う大きさに形成されたリアカバー本体23と、後述の上カバー25とから上,下に2分割される構成となっている。
【0032】
そして、リアカバー本体23は、平坦面形状をなすセンタカバー部23Aと、該センタカバー部23Aの左,右両側に配設された凸湾曲状のサイドカバー部23B,23Bと、該各サイドカバー部23B間に位置してセンタカバー部23Aの後端側に一体形成され、角筒状をなして上向きに立上がった開口部23Cとにより大略構成されている。
【0033】
また、開口部23Cは、図4に示す如くキャブボックス11の左,右方向に細長く延びる横長の筒形状に形成され、外気フィルタ20用の交換口を構成すべく外気フィルタ20よりも大なる開口寸法を有している。そして、外気フィルタ20の交換時には、作業者が開口部23Cから腕等を挿入して外気フィルタ20を上方に取出し得るようになっている。さらに、開口部23Cの外側面には係止溝23Dが形成され、該係止溝23Dには上カバー25が係脱可能に係止されるものである。
【0034】
ここで、リアカバー本体23は、図5に示すようにキャブボックス11の後面部11C等に設けた取付具24等を介してキャブボックス11に取付けられ、この状態で空調ユニット14および支持台21を上側から覆うものである。また、リアカバー22のリアカバー本体23は、キャブボックス11内で運転席13の後側部分に配設された化粧板の役目を上カバー25と共に果たし、空調ユニット14や支持台21等を上側から覆うことによってキャブ10内の美観を向上させる機能を有している。
【0035】
25はリアカバー本体23と共にリアカバー22を構成する上カバーで、該上カバー25はリアカバー本体23と同様の樹脂材料により有蓋の角筒状に形成され、例えば横長の矩形状をなし後述の各吹出口26が形成された蓋部25Aと、該蓋部25Aの外縁側から下向きに突出し、リアカバー本体23の開口部23Cに外側から嵌合する角筒部25Bとにより構成されている。
【0036】
また、角筒部25Bの内面側には前記係止溝23Dに係脱可能に係止される係止突起25Cが一体形成され、該係止突起25Cにより上カバー25は開口部23C上に着脱可能に被着される。そして、上カバー25は空調ユニット14の外気フィルタ20を交換するとき等に、図5に示す如くリアカバー本体23の開口部23Cから上向きに取外され、開口部23Cを開,閉するものである。
【0037】
26,26,…は上カバー25の蓋部25Aに形成された空調用の吹出口で、該各吹出口26は図3、図4に示すように例えば合計4個の矩形状開口からなり、その内側には送風方向を調整するルーバ(図示せず)等が取付けられている。そして、各吹出口26は空調ユニット14からの冷気または暖気を、キャブボックス11内へと図4中の矢示C方向に吹出させるものである。
【0038】
27は上カバー25に設けられた通気ダクトで、該通気ダクト27は上端側が横長の嵌合口部27Aとなり、該嵌合口部27Aは蓋部25Aの裏面側に抜止め状態で嵌合されている。そして、通気ダクト27は嵌合口部27A側が各吹出口26を下側から囲むように上カバー25に一体的に取付けられ、上カバー25から図5に示す如く下向きに垂下される構成となっている。
【0039】
また、通気ダクト27の下端側は先細り状の接続口部27Bとなり、該接続口部27Bは図4、図5に示す如く送風ダクト19の送風口19Aに着脱可能に接続される。そして、空調ユニット14の送風口19Aから送風される冷気または暖気は通気ダクト27により矢示C方向に導かれ、上カバー25の各吹出口26からキャブボックス11内へと吹出すように供給されるものである。
【0040】
本実施の形態による油圧ショベルは上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0041】
まず、作業現場等では下部走行体1を作動させて車両を前,後進させる。そして、土砂等の掘削作業時には作業装置6のブーム7、アーム8を俯仰動させつつ、バケット9を回動させることにより、該バケット9の先端側で土砂等を掘削する。
【0042】
また、キャブ10内の居住性を高めるために空調ユニット14を作動させたときには、送風機16が駆動されることにより流入ダクト17の内気取入口側からキャブ10内の空気が内気となってユニットケース15内に吸込まれる。また、流入ダクト17の外気取入口17A側からは外気が矢示B方向に吸込まれ、吸込んだ空気中のダスト等は外気フィルタ20で除去される。
【0043】
この場合、外気フィルタ20等で清浄化された空気は、送風機16により図4に示すユニットケース15内へと送出され、該ユニットケース15内の熱交換器18で冷却または加温された後に、冷気または暖気となって下流側の送風ダクト19内へと流通して行く。
【0044】
そして、送風ダクト19からの冷気または暖気は、リアカバー22の外部へと送風されると共に、その一部が図4に示す送風口19Aから通気ダクト27内へと矢示C方向に導かれ、上カバー25の各吹出口26からキャブボックス11内へと送風される。
【0045】
これにより、キャブボックス11内には運転席13の後側から冷気または暖気が供給され、室内の温度が適温に調整される。なお、運転席13の前側からも他のダクト(図示せず)等を通じて冷気または暖気を供給できる。
【0046】
ところで、土砂の掘削作業時等には車両の周囲で土埃りが激しく、このときの塵埃等はダストとなって流入ダクト17内へと外気取入口17Aから吸込まれることが多いため、外気フィルタ20には外気中のダストが付着して目詰まりを起こし易くなる。そして、外気フィルタ20に多量のダストが付着したような場合には、空調ユニット14の送風機16による外気の吸込効率が低下するため、外気フィルタ20の交換作業を行う必要が生じる。
【0047】
そこで、このような場合にはリアカバー22の上カバー25をリアカバー本体23の開口部23Cから図5に示す如く取外し、作業者は開口部23Cを開いた状態で腕等をリアカバー本体23内へと挿入して外気フィルタ20の把手20Aを掴み、外気フィルタ20を流入ダクト17のフィルタ装着部17Bから引抜くと共に、開口部23Cの外側へと矢示A方向に取出す。
【0048】
そして、新品の外気フィルタ20または洗浄後の外気フィルタ20を開口部23C側からフィルタ装着部17Bに装着し、フィルタ交換作業の終了時には再び上カバー25を開口部23Cに上側から被着して上カバー25の係止突起25Cを開口部23Cの係止溝23Dに係脱可能に係止させる。この場合、上カバー25の着脱作業はメンテナンス作業者等が手作業により簡単に行うことができ、特別な工具等を使用する必要がなくなる。
【0049】
かくして、本実施の形態によれば、キャブボックス11の床板11F上には運転席13の後側に位置して空調ユニット14を設けると共に、該空調ユニット14を外側から保護するリアカバー22を設ける構成としている。そして、このリアカバー22を、空調ユニット14を上側から覆う大きさに形成され、上端側に上向きの開口部23Cが設けられたリアカバー本体23と、該リアカバー本体23の開口部23Cに着脱可能に設けられた上カバー25とから構成している。
【0050】
これにより、リアカバー22をリアカバー本体23と上カバー25とから上,下に2分割可能な構成とすることができ、リアカバー本体23の開口部23Cを上カバー25によって開いた状態では、開口部23C内を上側から覗くようにしてリアカバー22内の点検作業を容易に行うことができる。
【0051】
そして、リアカバー22内の空調ユニット14に設けた外気フィルタ20に目詰まり等が発生するときには、リアカバー本体23の開口部23Cをフィルタ用の交換口として、外気フィルタ20の交換作業を上方から簡単に実行でき、メンテナンス時の作業性を確実に向上できる。
【0052】
また、リアカバー22の上カバー25には、空調ユニット14からの冷気または暖気をキャブボックス11内に向けて吹出す複数の吹出口26,26,…を設けると共に、該各吹出口26側に冷気または暖気を導く通気ダクト27を一体的に設け、該通気ダクト27の下端側には送風ダクト19の送風口19Aに着脱可能に接続される接続口部27Bを設ける構成としている。
【0053】
これにより、リアカバー本体23の開口部23Cを上カバー25で閉じたときには、上カバー25と一体の通気ダクト27を下端側の接続口部27Bで送風口19Aに簡単に接続でき、空調ユニット14からの冷気または暖気を上カバー25の各吹出口26を通じてキャブボックス11内へと円滑に供給することができる。
【0054】
一方、リアカバー本体23の開口部23Cから上カバー25を取外したときには、上カバー25と一体の通気ダクト27をリアカバー本体23内から抜取ることにより、この状態で開口部23Cの開口面積を大きく確保でき、外気フィルタ20の交換作業等を容易に行うことができる。
【0055】
また、リアカバー本体23の開口部23Cはキャブボックス11の左,右方向に細長く延びる横長の筒形状をなし、該開口部23Cには上カバー25の角筒部25Bが外側から嵌合する構成としているので、開口部23Cを外気フィルタ20の横幅よりも大きい横長の開口とすることができ、外気フィルタ20の交換作業を開口部23Cを通じて円滑に実施できる。
【0056】
そして、上カバー25により開口部23Cを閉じるときには、上カバー25の角筒部25Bを開口部23Cに対して外側から嵌合させることにより、リアカバー本体23内への水浸入も良好に防ぐことができる。
【0057】
即ち、油圧ショベルの作業現場等では土埃りが激しく、これらは塵埃となってキャブ10内に入り込んでくるため、例えばリース業者またはレンタル業者等は掘削作業等の終了後に、キャブ10内に水道水等を放水して水洗浄を行うことが多い。しかし、リアカバー本体23の開口部23Cを上カバー25で閉塞することにより、このような洗浄水等が開口部23Cからリアカバー本体23内に浸入するのを防止できる。
【0058】
従って、本実施の形態によれば、運転席13の後側に位置してキャブボックス11内に設けた空調ユニット14をリアカバー22により保護でき、室内の美観を向上できると共に、リアカバー22のリアカバー本体23から上カバー25を取外すだけで、外気フィルタ20の交換作業等を容易に行うことができ、フィルタ交換時の作業性を確実に向上させることができる。
【0059】
なお、前記実施の形態では、図5に例示したようにキャブボックス11の後面部11C等に取付具24を設け、リアカバー本体23を取付具24等を介してキャブボックス11に取付けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例えば支持台21に対してリアカバー本体23をボルト等で固定する構成としてもよい。
【0060】
また、前記実施の形態では、建設機械用キャブを油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば油圧クレーン、ホイールローダ等の建設機械用キャブに適用してもよい。また、浚渫船等の船体上に上部旋回体と作業装置とを備えた型式の建設機械キャブ等にも適用できるものである。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1に記載の発明によれば、運転席の後側で空調ユニットを覆うリアカバーを、空調ユニットを上側から覆い外気フィルタ交換用の開口部が設けられたリアカバー本体と、該リアカバー本体の開口部に着脱可能に設けられ外気フィルタの交換時に前記開口部を開,閉する上カバーとから構成し、該上カバーには、前記空調ユニットからの冷気または暖気をキャブボックス内に向けて吹出す吹出口を設けると共に、上端側が該吹出口を囲んで取付けられ下端側が前記空調ユニットの送風口に着脱可能に接続される通気ダクトを設ける構成としているため、リアカバーのリアカバー本体から上カバーを取外すだけで外気フィルタの交換作業等を短時間で行うことができ、フィルタ交換時の作業性を確実に向上させることができる。また、リアカバー本体の開口部を上カバーによって開いた状態では、リアカバー本体内の点検作業等も容易に行うことができる。そして、上カバーには前記吹出口と通気ダクトとを設ける構成としているので、前記リアカバー本体の開口部を上カバーで閉じたときには、上カバーと一体の通気ダクトを下端側で空調ユニットの送風口に接続でき、空調ユニットからの冷気、暖気を上カバーの吹出口を通じてキャブボックス内に供給することができる。一方、リアカバー本体の開口部から上カバーを取外したときには、上カバーと一体の通気ダクトをリアカバー本体内から抜取ることができ、この状態で開口部を大きく開口させることにより、外気フィルタの交換作業等を容易に行うことができる。
【0062】
また、請求項2に記載の発明は、空調ユニットが送風機および外気フィルタ等を有し、該外気フィルタの上方にはリアカバー本体の開口部を配置すると共に、該開口部によって外気フィルタをリアカバー本体の外部から交換するための交換口を構成しているので、空調ユニットの送風機により外気取入口側から外気を吸込みつつ、この外気を空調ユニットの熱交換器等で冷却または加温し、冷気または暖気をキャブボックス内へと送風することができる。そして、外気取入口側に設けた外気フィルタに目詰まり等が発生したときには、リアカバー本体の開口部をフィルタ用の交換口として、外気フィルタの交換作業を上方から簡単に行うことができる。
【0063】
また、請求項3に記載の発明によると、リアカバー本体の開口部をキャブボックスの左,右方向に細長く延びる横長の筒形状とし、リアカバー本体の開口部には上カバーを外側から嵌合させる構成としているので、空調ユニットの外気フィルタをキャブボックスの左,右方向に配置した場合に、リアカバー本体の開口部を外気フィルタの横幅よりも大きい横長の開口とすることができ、フィルタの交換作業を開口部を通じて円滑に行うことができる。そして、上カバーによりリアカバー本体の開口部を閉じるときには、上カバーを開口部に対し外側から嵌合させることによって、リアカバー本体内への水浸入を防ぐことができる。
【0064】
さらに、請求項4に記載の発明によると、通気ダクトは、上端側が上カバーの吹出口を下側から囲むように前記上カバーに一体的に取付けられ、下端側が前記上カバーから下向きに垂下される構成としているので、リアカバー本体の開口部を上カバーで閉じたときには、上カバーと一体の通気ダクトを下端側で空調ユニットの送風口に接続でき、空調ユニットからの冷気、暖気を上カバーの吹出口を通じてキャブボックス内に供給することができる。一方、リアカバー本体の開口部から上カバーを取外したときには、上カバーと一体の通気ダクトをリアカバー本体内から抜取ることができ、この状態で開口部を大きく開口させることにより、外気フィルタの交換作業等を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による建設機械用キャブを備えた油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】図1中のキャブを拡大して示す一部破断の正面図である。
【図3】キャブ内の後部側に配設したリアカバー等を拡大して示す斜視図である。
【図4】リアカバーの上カバーと外気フィルタとの位置関係等を示す図2中の矢示IV−IV方向からみた拡大断面図である。
【図5】リアカバーの開口部から上カバーを取外した状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
2 上部旋回体
3 旋回フレーム(フレーム)
6 作業装置
10 キャブ
11 キャブボックス
11F 床板
13 運転席
14 空調ユニット
16 送風機
17 流入ダクト
17A 外気取入口
17B フィルタ装着部
19A 送風口
20 外気フィルタ
22 リアカバー
23 リアカバー本体
23C 開口部
25 上カバー
26 吹出口
27 通気ダクト

Claims (4)

  1. 建設機械のフレーム上に設けられ内部に運転室を画成するキャブボックスと、該キャブボックス内に位置して床板上に設けられた運転席と、該運転席の後側に配設され前記キャブボックス内に冷気または暖気を供給する空調ユニットと、前記運転席の後側で該空調ユニットを覆うリアカバーとを備えてなる建設機械用キャブにおいて、
    前記リアカバーは、前記空調ユニットを上側から覆い外気フィルタ交換用の開口部が設けられたリアカバー本体と、該リアカバー本体の開口部に着脱可能に設けられ外気フィルタの交換時に前記開口部を開,閉する上カバーとから構成し
    該上カバーには、前記空調ユニットからの冷気または暖気を前記キャブボックス内に向けて吹出す吹出口を設けると共に、上端側が該吹出口を囲んで取付けられ下端側が前記空調ユニットの送風口に着脱可能に接続される通気ダクトを設ける構成としたことを特徴とする建設機械用キャブ。
  2. 前記空調ユニットは、外気または内気を吸込み熱交換した後の冷気または暖気を送風する送風機と、該送風機の外気取入口側に着脱可能に設けられた外気フィルタとを有し、前記リアカバー本体の開口部は該外気フィルタの上方に位置し該外気フィルタを前記リアカバー本体の外部から交換するための交換口を構成してなる請求項1に記載の建設機械用キャブ。
  3. 前記リアカバー本体の開口部は前記キャブボックスの左,右方向に細長く延びる横長の筒形状をなし、前記上カバーはリアカバー本体の開口部に外側から嵌合する構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械用キャブ。
  4. 前記通気ダクトは、上端側が前記上カバーの吹出口を下側から囲むように前記上カバーに一体的に取付けられ、下端側が前記上カバーから下向きに垂下される構成としてなる請求項1,2または3に記載の建設機械用キャブ。
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