JP3795652B2 - 光ディスク駆動装置のレーザパワー制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光源から出射される光量を記録コード周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置に係り、特に、光源の半導体レーザ(レーザダイオード)等の発光パワーを制御するレーザパワー制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−RW(コンパクトディスク・リライタブル)などの相変化型光ディスクは、高密度記録が可能なディスクであり、情報の記録、消去、初期化が行われている。
また、この相変化型光ディスクの情報の記録方法については、各種の方式が提案されている。
例えば、オーバライトを行うのに適する情報の記録方法として、ディスク上に非晶質化マークを形成するために、レーザビームを短い単一または複数のパルスで照射したり(特開昭63−266632号公報)、同様に、ディスク上に非晶質化マークを形成するため、あるいは結晶化するために、高い周波数のパルス列でレーザビームを照射する(特開平1−119921号公報)などの記録方法が知られている。
ここで、相変化型光ディスクにおける記録方法について、簡単に説明する。
【0003】
図9は、相変化型光ディスクにおける記録方法の原理を説明する図で、(1) は記録情報とレーザパワーとの関係、(2) は記録情報に対応するトラック上の記録状態を示す。図において、Ppは非晶質化レベル、Peは結晶化レベル、Prは読み出しレベルを示す。
【0004】
相変化型光ディスクの場合、情報の記録に際しては、ディスクのトラック上にレーザスポットを照射し、レーザパワーを記録情報に応じて変化させることにより、ディスクの記録膜上に結晶化領域と非晶質化したマークを形成することによって行われる。
この状態を、図9(1) に示しており、記録コード(情報コード)の「0」のレベルに対応して、レーザパワーを結晶化レベルPeとすることにより、記録膜が結晶化されて、結晶化領域が形成される。
【0005】
これに対して、記録コードの「1」のレベルに対応して、レーザパワーを非晶質化レベルPpと読み出しレベルPrとの間で、パルス状に変化させることにより、記録膜が非晶質化されて、非晶質化マークが形成される。
このような記録動作によって、図9(2) に示したように、トラック上に記録コードの「1」のレベルに対応する非晶質化マークが形成される。
ここで、3つのレベルの関係は、Pp(非晶質化レベル)>Pe(結晶化レベル)>Pr(読み出しレベル)である。
【0006】
このようにして、相変化型光ディスクには、記録コードの「0」のレベルに対応する結晶化領域と、記録コードの「1」のレベルに対応する非晶質化マークとが形成される。
そのため、レーザパワーとしては、記録コードの「0」のレベルに対応する(中間の)結晶化レベルPeと、記録コードの「1」のレベルを形成するための(最高の)非晶質化レベルPpと、(最低の)読み出しレベルPr、の計3つのレベルで制御する必要がある。
【0007】
ところで、CD−RWなどの相変化型光ディスクのように、レーザスポットを高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録あるいは消去、初期化を行う光ディスク駆動装置においては、レーザパワーの変化も高周波であり、高速になる。
そのため、検出帯域の限られた出射光量検出器を使用すると、正確な出射光量を検出することが困難になる。
そして、このような不正確に検出された出射光量に基いて出射光量を調整しても、光量の正確な調整は難かしいので、安定化させることも困難である。
その結果、情報の記録、消去、初期化等の処理が不完全なものになる、というケースが生じる。
また、正確な出射光量を検出するために、広帯域の出射光量検出器を使用すると、高価な受光素子やアンプ等を必要とするのでコストアップになる。
【0008】
このような不都合を解決する方法として、この出願の発明者は、安価で簡単な構成によって、レーザダイオードの出射光量を安定化させることにより、情報の信頼性の高い光ディスク駆動装置について提案した(特開平9−171631号公報)。
この光ディスク駆動装置のレーザパワー制御装置では、光源を非パルス状に駆動する期間を設け、この期間中にレーザの発光パワーを検出して、発光パワーを制御するようにしている。
このように発光パワーを制御すれば、検出帯域の限られた出射光量検出器を使用しても、正確な出射光量の検出が可能である。
【0009】
しかし、レーザダイオードの発光パワーの検出において、非パルス状の期間のレーザダイオードは記録パワー(前記の非晶質化レベル:Pp)であり、このように高い発光パワーを光ディスクに照射して発光パワーの制御を行うと、光ディスクが劣化する、という問題があり、相変化型光ディスクにおいては、非パルス状の光の記録パワーによる照射は、光ディスクの特性を著しく劣化させるので、情報の信頼性の高いデータの記録、再生あるいは消去が行えない、という問題を生じる。
そこで、中間レベルの結晶化レベルPeのパワー制御(設定)は、記録情報が「0」の非パルス状の期間に行って、最適な結晶化レベルPeの重畳電流Ieを検出し、最適な非晶質化レベルPpの重畳電流Ipは、非パルス状の期間に検出された結晶化レベルPeの重畳電流Ieに比例した値の電流に調整することにより設定し、読み出しレベルPrの駆動電流Irは、ローパスフィルタによって平滑化された検出出力を使用して、非晶質化レベルPpと最も低い読み出しレベルPrとの平均パワーレベルを検知することによって設定する光ディスク駆動装置のレーザパワー制御装置について、すでに提案した(特開平9−288840号公報)。
このように、パルス状オン/オフ期間におけるローパスフィルタの出力を検出して発光パワーを制御することによって、検出帯域が比較的狭くて安価な出射光量検出器を使用しても、正確なパワー制御が可能になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
先の従来の技術で説明したように、検出帯域が比較的狭くて安価な出射光量検出器を使用しても、正確なパワー制御が可能な光ディスク駆動装置のレーザパワー制御装置は、すでに知られている。
しかし、光源を非パルス状に駆動する期間を設け、この期間中にレーザの発光パワーを検出して、発光パワーを制御する光ディスク駆動装置(前出の特開平9−171631号公報)や、パルス状オン/オフ期間におけるローパスフィルタの出力を検出して発光パワーを制御する光ディスク駆動装置(前出の特開平9−288840号公報)では、出射光量検出と、正確な出射光量の制御のための回路がやや複雑であり、改良の余地がある。
この発明では、レーザスポットを記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、再生、消去あるいは初期化を行う光ディスク装置において、検出帯域が比較的狭く、安価な出射光量検出器を使用する簡単な構成によって、レーザダイオードの出射光量を安定化させると共に、信頼性の高い情報の記録を可能にすることを課題としている(請求項1から請求項5の発明)。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の光ディスク駆動装置は、レーザパワー制御装置として、前記光源に第1レベルの電流を印加する電流印加手段と、前記第1レベルの電流に第2レベルの電流を重畳する第1電流重畳手段と、前記第1レベルの電流と前記第2レベルの電流に第3レベルの電流を重畳する第2電流重畳手段と、前記第2レベルの電流をオン/オフ制御する第1スイッチ手段と、前記第3レベルの電流をオン/オフ制御する第2スイッチ手段と、記録コードに応じて、前記第1スイッチ手段にパルス状の第1のオン/オフ制御信号を与える第1のパルス発生手段と、記録コードに応じて、前記第2スイッチ手段に前記第1のオン/オフ制御信号と同じタイミングで、かつ同相でパルス状の第2のオン/オフ制御信号を与える第2のパルス発生手段と、前記第1のオン/オフ制御信号と前記第2のオン/オフ制御信号の出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号を発生するタイミング手段と、前記タイミング信号の発生期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第1のサンプルホールド手段と、前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第2のサンプルホールド手段と、前記第1のサンプルホールド手段の出力に応じて、前記第1レベルの電流を調整する第1調整手段と、前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第2レベルの電流を調整する第2調整手段と、前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第3レベルの電流を調整する第3調整手段とを有している。
【0012】
請求項2の光ディスク駆動装置は、請求項1の光ディスク駆動装置において、第1調整手段が、第1の所定レベル信号と第1のサンプルホールド手段の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて第1レベルの電流を増減させ、第2調整手段が、第2の所定レベル信号と第2のサンプルホールド手段の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて第2レベルの電流を増減させるようにしている。
【0013】
請求項3の光ディスク駆動装置は、請求項2の光ディスク駆動装置において、第3調整手段は、第3レベルの電流が、第2調整手段によって調整された第2レベルの電流に比例した値となるように調整する。
【0014】
請求項4の光ディスク駆動装置は、請求項1の光ディスク駆動装置において、第2のサンプルホールド手段が、第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の期間が所定期間以上となる期間中の光量検出手段の出力を保持するようにしている。
【0015】
請求項5の光ディスク駆動装置は、請求項1の光ディスク駆動装置において、前記第2のサンプルホールド手段は、前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の内、記録コードの最長反転期間に相当する期間の前記光量検出手段の出力を保持するようにしている。
請求項6のレーザパワー制御装置は、半導体レーザ等の光源と、前記光源の出射光量を検出する光量検出手段とを備え、前記光源から出射される光量を記録コード周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置に使用されるレーザパワー制御装置であって、前記光源に第1レベルの電流を印加する電流印加手段と、前記第1レベルの電流に第2レベルの電流を重畳する第1電流重畳手段と、前記第1レベルの電流と前記第2レベルの電流に第3レベルの電流を重畳する第2電流重畳手段と、前記第2レベルの電流をオン/オフ制御する第1スイッチ手段と、前記第3レベルの電流をオン/オフ制御する第2スイッチ手段と、記録コードに応じて、前記第1スイッチ手段にパルス状の第1のオン/オフ制御信号を与える第1のパルス発生手段と、記録コードに応じて、前記第2スイッチ手段に前記第1のオン/オフ制御信号と同じタイミングで、かつ同相でパルス状の第2のオン/オフ制御信号を与える第2のパルス発生手段と、前記第1のオン/オフ制御信号と前記第2のオン/オフ制御信号の出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号を発生するタイミング手段と、前記タイミング信号の発生期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第1のサンプルホールド手段と、前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第2のサンプルホールド手段と、前記第1のサンプルホールド手段の出力に応じて、前記第1レベルの電流を調整する第1調整手段と、前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第2レベルの電流を調整する第2調整手段と、前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第3レベルの電流を調整する第3調整手段とを備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
この第1の実施の形態は、請求項1の発明に対応しているが、請求項2から請求項5の発明にも関連しており、請求項1の発明が基本発明である。
この第1の実施の形態では、検出帯域が比較的狭くて安価な出射光量検出器を使用した簡単な構成によって、レーザダイオードの出射光量を安定化させることにより、3つのパワーレベルの設定、すなわち、最も低い読み出しレベルPrだけでなく、中間の結晶化レベルPeや、最も高い非晶質化レベルPpの正確な制御を可能にしており、特に、結晶化レベルPeの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irに結晶化レベルPeの電流Ieを重畳し、非晶質化レベルPpの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irと結晶化レベルPeの電流Ieに、非晶質化レベルPpの電流Ipを重畳する点に特徴を有している。
【0017】
具体的にいえば、第1の実施の形態では、情報コードCが「1」レベルの期間のパルス状の発光部分でも、正確な光量検出を可能にするために、結晶化レベルPeの電流Ieのオン/オフ制御信号(後出の図1のSWe)と非晶質化レベルPpの電流Ipのオン/オフ制御信号(SWp)の出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号(SHr)を発生させ、このタイミング信号(SHr)の発生期間中に、出射光量検出電圧(Vd)を第1の回路で保持し、また、電流Ieのオン/オフ制御信号(SWe)がオン状態で、電流Ipのオン/オフ制御信号(SWp)がオフ状態の期間中の出射光量検出電圧(Vd)を第2の回路で保持する。
そして、先の第1の回路に保持された値に応じて、読み出しレベルPrの電流Irを調整し、第2の回路に保持された値に応じて、結晶化レベルPeの電流Ieと非晶質化レベルPpの電流Ipを調整する。
最初に、全体の構成を説明する。
【0018】
図1は、この発明の光ディスク駆動装置について、そのレーザパワー制御装置の要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。図において、1はレーザダイオード、2はフォトディテクタ、3はアンプ、4はIpスイッチ、5はIp電流源、6はIeスイッチ、7はIe電流源、8はIr電流源、9〜11は第1から第3のD/Aコンバータ、12はマイクロコントローラ、13と14は第1と第2のコンパレータ、15と16は第4と第5のD/Aコンバータ、17と18は第1と第2のサンプルホールド回路、19と20は第1と第2のアンドゲート回路、21はインバータ、22と23は第1と第2のパルスジェネレータ、24と25は第1と第2のタイミング回路、26はエンコーダを示し、Iは実際にレーザダイオード1に印加される電流、Irは読み出しレベルPrの駆動電流、Ieは結晶化レベルPeとするために電流Irに重畳する電流で、Ie′は電流Ieがスイッチングされた電流、Ipは非晶質化レベルPpとするために電流Irと電流Ieに重畳する電流で、Ip′は電流Ipがスイッチングされた電流、Cは情報コード(記録コード)、SWeはIeスイッチ6のオン/オフ制御信号、SWpはIpスイッチ4のオン/オフ制御信号、SHrは第1のタイミング回路24から出力される第1のサンプルホールド回路17のサンプルタイミング信号、SHeは第2のサンプルホールド回路18のサンプルタイミング信号、Trは第5のD/Aコンバータ16から出力される所定電圧、Teは第4のD/Aコンバータ15から出力される所定電圧、Vdはアンプ3の出射光量検出電圧を示す。
【0019】
レーザダイオード1の出射光は、図示しないレンズにより集光されてディスク上に照射されるが、この出射光の一部は、フォトディテクタ2にも照射されて、その出力がアンプ3により増幅され、出射光量の検出に用いられる。
このレーザダイオード1には、3つの電流源(Ip電流源5,Ie電流源7,Ir電流源8)からの電流が印加されるが、その内の2つの電流源(Ip電流源5,Ie電流源7)からの電流は、Ipスイッチ4とIeスイッチ6によってそれぞれオン/オフされる。
まず、Ir電流源8は、レーザダイオード1に対して、レーザパワーを読み出しレベルPrにするために必要な電流Irを印加する(最低のレベル)。
次に、結晶化レベルPeの駆動時には、Ipスイッチ4とIeスイッチ6の2つのスイッチの内、Ieスイッチ6のみが動作され、Ieスイッチ6がオン時には、Ir電流源8からの電流IrとIe電流源7からの電流Ieが、レーザダイオード1に印加される。
【0020】
この場合には、このIe電流源7からの電流Ieは、Ieスイッチ6によってオン/オフ制御された電流Ie′として、読み出しレベルPrの電流Irに重畳される形でレーザダイオード1に印加される。
したがって、この結晶化レベルPeの駆動時には、レーザパワーを結晶化レベルPeとするために必要な電流Ir+Ie′が、レーザダイオード1に印加される(中間のレベル)。
また、非晶質化レベルPpの駆動時には、先の結晶化レベルPeの電流Ir+Ieに、Ip電流源5からの電流Ipが重畳される形でレーザダイオード1に印加される。
すなわち、この場合には、Ieスイッチ6とIpスイッチ4が動作され、Ieスイッチ6とIpスイッチ4とが共にオンのときには、Ir電流源8からの電流Irに、Ie電流源7からの電流IeとIp電流源5からの電流Ipとが重畳されて、電流Ir+Ie+Ipがレーザダイオード1に印加される。
【0021】
他方、Ieスイッチ6とIpスイッチ4とが共にオフのときは、Ir電流源8からの電流Irのみが、レーザダイオード1に印加される。
このIp電流源5からの電流は、Ipスイッチ4によってオン/オフ制御されたスイッチング電流Ip′として、結晶化レベルPeの電流Ir+Ieに重畳される形でレーザダイオード1に印加される。
したがって、この非晶質化レベルPpの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irに、(結晶化レベルPeの駆動時の)Ieスイッチ6のオン/オフにより生成されたスイッチング電流Ie′と、Ipスイッチ4のオン/オフにより生成されたスイッチング電流Ip′とが重畳された電流Ir+Ie′+Ip′が、レーザダイオード1に印加される(最高のレベル)。
【0022】
すでに述べたように、この第1の実施の形態では、結晶化レベルPeの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irに結晶化レベルPeの電流Ieを重畳し、非晶質化レベルPpの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irと結晶化レベルPeの電流Ieに、非晶質化レベルPpの電流Ipを重畳することによって、フォトディテクタ、検出アンプの帯域が限られている場合でも、読み出しレベルPr、結晶化レベルPe、非晶質化レベルPpの各出射レーザパワーが正確に検出できるようにしている。
次に、第1の実施の形態による動作を、タイミングチャートによって詳しく説明する。
【0023】
図2は、図1に示した光ディスク駆動装置について、その動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図1の符号位置に対応しており、Pは電流Iによるレーザパワー、期間aは情報コードCが「0」レベルの期間、期間bは情報コードCが「1」レベルの期間、期間cはサンプルタイミング信号SHrが「H」となる期間を示す。
【0024】
最初に、情報コードの「0」レベルに対応するレーザパワー(図2のP)の結晶化レベルPeの制御と、情報コードの「1」レベルに対応する非晶質化レベルPpの制御(非晶質化レベルPpと読み出しレベルPrとの間でパルス状に変化させるパワー制御)について述べる。
先の図1の光ディスク駆動装置において、記録データは、エンコーダ26によって所定のデータ変調が行われ、情報コード(記録コード)Cに変換される。
データ変調の方式として、CD−RWなどの相変化型光ディスクでは、一般にEFM変調が使用される。
【0025】
第1のパルスジェネレータ22と第2のパルスジェネレータ23は、情報コードCのレベルに応じてオン/オフ動作を行う。
この第1と第2のパルスジェネレータ22,23のオン/オフ動作により、Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWeとIpスイッチ4のオン/オフ制御信号SWpとが生成されるが、そのために、第1のパルスジェネレータ22と第2のパルスジェネレータ23の出力側には、第1のアンドゲート回路19と第2のアンドゲート回路20がそれぞれ接続されている。
【0026】
第1のパルスジェネレータ22の出力は、第1のアンドゲート回路19の一方に入力され、また、第2のパルスジェネレータ23の出力は、第2のアンドゲート回路20の一方に入力される。
また、第1のアンドゲート回路19と、第2のアンドゲート回路20の他方の入力には、インバータ21を介して、通常「H」の信号が与えられている。
したがって、通常、第1のパルスジェネレータ22と第2のパルスジェネレータ23の出力が、そのまま2つのオン/オフ制御信号、すなわち、Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWeと、Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWpとして出力される。
【0027】
まず、情報コードCが「0」レベルの期間(図2の期間a)では、一方の第1のパルスジェネレータ22から出力される制御信号SWeは「H」レベル、他方の第2のパルスジェネレータ23から出力される制御信号SWpは「L」レベルとなる。
そのため、Ieスイッチ6だけがオン状態となり、レーザダイオード1に印加される電流Iとして、Ir電流源8からの電流IrとIe電流源7からの電流Ieの、Ir+Ieが供給される。
したがって、レーザダイオード1のレーザパワー(出射パワー)Pは、結晶化レベルPeとなる。
【0028】
次に、情報コードCが「1」レベルの期間(図2の期間b)では、第1のパルスジェネレータ22と第2のパルスジェネレータ23からの出力は、同じタイミングでパルス状に変化する。
そのため、この場合には、2つのオン/オフ制御信号SWe,SWpも、同じタイミングでパルス状に変化され、Ieスイッチ6およびIpスイッチ4は、同時にパルス状にオン/オフ動作を行う。
すなわち、この図2の期間bは、レーザダイオード1には、両スイッチ6,4がオフのときには電流Irが、両スイッチがオンのときには電流Ir+Ie+Ipが印加されることになる。
したがって、レーザダイオード1のレーザパワー(出射パワー)Pは、読み出しレベルPrと非晶質化レベルPpとの間でパルス状に変化される。
以上の動作により、図1の光ディスク駆動装置によれば、情報コードの「0」レベルに対応して、レーザパワー(図2のP)を結晶化レベルPeに制御し、情報コードの「1」レベルに対応して、レーザパワーを非晶質化レベルPpと読み出しレベルPrとの間でパルス状に変化させるパワー制御(非晶質化レベルPpの制御)が実現される。
【0029】
ところで、アンプ3の光量検出電圧Vdは、レーザパワーPに比例した値となるが、フォトディテクタ2、アンプ3の応答帯域が限られているため、情報コードCが「1」レベルの期間(期間b)のパルス状の発光部分では、正確な光量検出ができない。
なお、情報コードCが「0」レベルの期間(期間a)では、レーザパワーPは結晶化レベルPeであり、非パルス状となるため、光量検出電圧Vdは、図2のVdに示すように、結晶化レベルPeに比例した値となる。
そこで、この第1の実施の形態では、情報コードCが「1」レベルの期間(期間b)のパルス状の発光部分でも、正確な光量検出を可能にするために、Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWeと、Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWpの出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号SHrを発生させて、このタイミング信号SHrの発生期間中に、アンプ3の出射光量検出電圧Vdを第1のサンプルホールド回路17によって保持する。
また、Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWeがオン状態で、Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWpがオフ状態の期間中のアンプ3の出射光量検出電圧Vdを、第2のサンプルホールド回路18によって保持する。
【0030】
そして、第1のコンパレータ13とマイクロコントローラ12と第1のD/Aコンバータ9により、第1のサンプルホールド回路17の出力に応じて、Ir電流源8からの電流Irを調整する。
また、第2のコンパレータ14とマイクロコントローラ12と第2のD/Aコンバータ10により、第2のサンプルホールド回路18の出力に応じて、Ie電流源7からの電流Ieを調整すると共に、第2のコンパレータ14とマイクロコントローラ12と第3のD/Aコンバータ11により、第2のサンプルホールド回路18の出力に応じてIp電流源5からの電流Ipを調整するように構成している。
この場合の各電流Ir,Ie,Ipの調整動作については、第2から第5の実施の形態で具体的に説明する。
この第1の実施の形態では、以上のように構成することによって、検出帯域が比較的狭くて安価な出射光量検出器を使用しても、レーザダイオードの出射光量を安定化させることが可能になるので、情報の信頼性の高い光ディスク駆動装置が実現される。
【0031】
ここで、この第1の実施の形態(請求項1の発明)の光ディスク駆動装置を、図1の装置の構成と対照すると、次のようになる。
半導体レーザ等の光源(図1のレーザダイオード1)と、前記光源(レーザダイオード1)の出射光量を検出する光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)とを備え、前記光源(レーザダイオード1)から出射される光量を記録コード周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、
レーザパワー制御装置として、
前記光源(レーザダイオード1)に第1レベルの電流(Ir)を印加する電流印加手段(Ir電流源8)と、
前記第1レベルの電流(Ir)に第2レベルの電流(Ie)を重畳する第1電流重畳手段(Ie電流源7)と、
前記第1レベルの電流(Ir)と第2レベルの電流(Ie)に第3レベルの電流(Ip)を重畳する第2電流重畳手段(Ip電流源5)と、
前記第2レベルの電流(Ie)をオン/オフ制御する第1スイッチ手段(Ieスイッチ6)と、
前記第3レベルの電流(Ip)をオン/オフ制御する第2スイッチ手段(Ipスイッチ4)と、
記録コードに応じて、前記第1スイッチ手段(Ieスイッチ6)にパルス状の第1のオン/オフ制御信号(SWe)を与える第1のパルス発生手段(第1のパルスジェネレータ22)と、
記録コードに応じて、前記第2スイッチ手段(Ipスイッチ4)にパルス状の第2のオン/オフ制御信号(SWp)を与える第2のパルス発生手段(第2のパルスジェネレータ23)と、
前記第1と第2のオン/オフ制御信号(SWe,SWp)の出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号(SHr)を発生するタイミング手段(第1のタイミング回路24,第1のアンドゲート回路19,第2のアンドゲート回路20)と、
前記タイミング信号(SHr)の発生期間中の前記光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第1のサンプルホールド手段(第1のサンプルホールド回路17)と、
前記第1のオン/オフ制御信号(SWe)がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号(SWp)がオフ状態の期間中の前記光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第2のサンプルホールド手段(第2のサンプルホールド回路18)と、
前記第1のサンプルホールド手段(第1のサンプルホールド回路17)の出力に応じて、前記第1レベルの電流(Ir)を調整する第1調整手段(第1のコンパレータ13,マイクロコントローラ12,第1のD/Aコンバータ9)と、
前記第2のサンプルホールド手段(第2のサンプルホールド回路18)の出力に応じて前記第2レベルの電流(Ie)を調整する第2調整手段(第2のコンパレータ14,マイクロコントローラ12,第2のD/Aコンバータ10)と、
前記第2のサンプルホールド手段(第2のサンプルホールド回路18)の出力に応じて前記第3レベルの電流(Ip)を調整する第3調整手段(第2のコンパレータ14,マイクロコントローラ12,第3のD/Aコンバータ11)、
とから構成されている光ディスク駆動装置である。
【0032】
第2の実施の形態
この第2の実施の形態は、請求項2の発明に対応しているが、請求項1と請求項3の発明にも関連している。
先の第1の実施の形態では、結晶化レベルPeの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irに結晶化レベルPeの電流Ieを重畳し、非晶質化レベルPpの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irと結晶化レベルPeの電流Ieに、非晶質化レベルPpの電流Ipを重畳することによって、フォトディテクタ、検出アンプの検出帯域が比較的狭くて安価な出射光量検出器を使用した簡単な構成で、読み出しレベルPr、結晶化レベルPe、非晶質化レベルPpの各出射レーザパワーの正確な検出を可能にし、レーザダイオードの出射光量を安定化させる場合について説明した。
この第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した光ディスク駆動装置において、読み出しレベルPrの電流Irと、結晶化レベルPeの電流Ieの調整が具体的に行えるように構成した点に特徴を有している。
【0033】
ハード構成は、先の図1と同様であり、また、タイミングチャートも、先の図2と基本的に同様である。
簡単にいえば、先の図1の光ディスク駆動装置において、第1のコンパレータ13とマイクロコントローラ12と第1のD/Aコンバータ9(第1調整手段)が、第5のD/Aコンバータ16から出力される所定電圧Trと第1のサンプルホールド回路17の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて読み出しレベルPrの電流Irを増減させ、第2のコンパレータ14とマイクロコントローラ12と第2のD/Aコンバータ10(第2調整手段)が、第4のD/Aコンバータ15から出力される所定電圧Teと第2のサンプルホールド回路18の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて結晶化レベルPeの電流Ieを増減させる構成である。
【0034】
図2に示したSHeは、情報コードCが「0」レベルの期間(図2の期間c)に出力されるサンプルタイミング信号SHeである。
第2のタイミング回路25は、情報コードCが「0」レベルの期間(図2の期間a)に、サンプルタイミング信号SHeを出力する。
第2のサンプルホールド回路18は、サンプルタイミング信号SHeに対応して光量検出電圧Vdをサンプリングする。
その結果、第2のサンプルホールド回路18の出力には、常に結晶化レベルPeに比例した検出電圧が得られる。
【0035】
マイクロコントローラ12は、予め、第4のD/Aコンバータ15を介して、レーザパワーが所望の結晶化レベルとなった場合に検出される検出電圧に等しい所定電圧Teを、第2のコンパレータ14の一方の入力端子に入力しておく。
第2のコンパレータ14は、第2のサンプルホールド回路18の出力を、先の所定電圧Teと比較し、結晶化レベルPeが所望のレベルより低いときは「H」レベルの出力、高いときには「L」レベルの出力を発生する。
マイクロコントローラ12は、第2のコンパレータ14の出力レベルを読み取り、「H」レベルのときは、第2のD/Aコンバータ10の設定値を増加させ、Ie電流源7がレーザダイオード1に印加する電流Iを増加させる。
逆に、「L」レベルのときは、第2のD/Aコンバータ10の設定値を減少させて、Ie電流源7がレーザダイオード1に印加する電流Iを減少させる。
【0036】
このようなマイクロコントローラ12の制御によって、第2のコンパレータ14の出力の読み取りと、読み取り結果に応じた第2のD/Aコンバータ10の設定値とを、所定時間ごと(例えば10msecごと)に繰り返し行う。
したがって、レーザダイオード1に印加される電流Iが制御され、レーザパワーの結晶化レベルPeが所望のレベルに調整される。
しかしながら、すでに述べたように、フォトディテクタ2、アンプ3の応答帯域は限られているため、情報コードCが「1」レベルの期間(図2の期間b)のパルス状の発光部分では正確な光量検出ができない。
そのため、図2の期間bの「1」レベルの間に、光量検出電圧Vdには、読み出しレベルPrや、非晶質化レベルPpに比例した検出レベルは現われない。
【0037】
そこで、第2の実施の形態では、マイクロコントローラ12が、所定時間ごと(例えば1secごと)に、第1のタイミング回路24に対してサンプリング発生要求信号を出力する。
第1のタイミング回路24は、このサンプリング発生要求信号を受信すると、所定の時間幅を有するサンプルタイミング信号SHrを出力する。
図2のSHrは、期間cに、サンプルタイミング信号SHrが出力された状態を示している。
第1のタイミング回路24から出力されたサンプルタイミング信号SHrは、インバータ21を通過した後、2つのアンドゲート回路、すなわち、第1のアンドゲート回路19と第2のアンドゲート回路20の他方の入力へ与えられる。
したがって、サンプルタイミング信号SHrが、期間cで「H」レベルとなると、情報コードCの状態に関係なく、オン/オフ制御信号SWe,SWpは共に「L」レベルとなる。
そのため、Ieスイッチ6とIpスイッチ4は共にオフ状態となり、レーザダイオード1には電流Irのみが印加されるので、レーザダイオード1のレーザパワー(出射レベル)Pは、読み出しレベルPrとなる。
【0038】
また、この第1のタイミング回路24から出力されるサンプルタイミング信号SHrは、第1のサンプルホールド回路17にも入力される。
第1のサンプルホールド回路17は、サンプルタイミング信号SHrに対応して、光量検出電圧Vdをサンプリングする。
この場合には、第1のサンプルホールド回路17の出力は、読み出しレベルPrに比例した検出電圧として検知される。
このように、所定時間ごとに、レーザダイオード1の出射レベルを非パルス状に読み出しレベルPrとし、この期間cに、光量検出電圧Vdをサンプリングすることによって、読み出しレベルPrを検出することが可能となる。
【0039】
詳しくいえば、マイクロコントローラ12は、予め、第5のD/Aコンバータ16を介して、レーザパワーが所望の読み出しレベルPrとなった場合に検出される検出電圧に等しい所定電圧Trを、第1のコンパレータ13の一方の入力端子に入力しておく。
第1のコンパレータ13は、第1のサンプルホールド回路17の出力を、この所定電圧Trと比較し、読み出しレベルPrが所望のレベルより低いときには「H」レベル、高いときには「L」レベルを出力する。
マイクロコントローラ12は、サンプリング発生要求信号を出力し、第1のサンプルホールド回路17によって光量検出電圧(アンプ3の出射光量検出電圧Vd)のサンプリングが行われた後、第1のコンパレータ13の出力レベルを読み取り、「H」レベルのときは、第1のD/Aコンバータ9の設定値を増加させて、Ir電流源8からレーザダイオード1に印加する電流Iを増加させる。
【0040】
逆に、「L」レベルのときは、第1のD/Aコンバータ9の設定値を減少させて、Ir電流源8からレーザダイオード1に印加する電流Iを減少させる。
このようなマイクロコントローラ12の制御によって、サンプリング発生要求信号の出力、第1のコンパレータ13の出力レベルの読み取り、読み取り結果に応じた第1のD/Aコンバータ9の設定を、所定時間ごと(例えば10msecごと)に繰り返し行う。
したがって、レーザダイオード1に印加される電流Iが制御され、レーザパワーの結晶化レベルPeが所望のレベルに調整される。
【0041】
ここで、この第2の実施の形態を、先の図1に示した光ディスク駆動装置と対比すれば、第1調整手段(第1のコンパレータ13,マイクロコントローラ12,第1のD/Aコンバータ9)は、第1の所定レベル信号(第5のD/Aコンバータ16から出力される所定電圧Tr)と第1のサンプルホールド手段(第1のサンプルホールド回路17)の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて第1レベルの電流(読み出しレベルPrの電流Ir)を増減させ、第2調整手段(第2のコンパレータ14,マイクロコントローラ12,第2のD/Aコンバータ10)は、第2の所定レベル信号(第4のD/Aコンバータ15から出力される所定電圧Te)と第2のサンプルホールド手段(第2のサンプルホールド回路18)の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて第2レベルの電流(結晶化レベルPeの電流Ie)を増減させる構成である。
【0042】
第3の実施の形態
この第3の実施の形態は、請求項3の発明に対応しているが、請求項1と請求項2の発明にも関連している。
先の第2の実施の形態では、読み出しレベルPrの電流Irと、結晶化レベルPeの電流Ieとを調整するための具体的な構成について説明した。
この第3の実施の形態では、さらに、非晶質化レベルPpの電流Ipを調整する点に特徴を有している。
【0043】
ハード構成は、先の図1と同様であり、また、タイミングチャートも、先の図2と基本的に同様である。
図2に示したSHrは、期間cに出力されるサンプルタイミング信号SHrである。
マイクロコントローラ12は、先の第2の実施の形態で述べたように、結晶化レベルPeの調整動作に従って、第2のコンパレータ14の出力レベルを読み取り、読み取り結果に応じた第2のD/Aコンバータ10の設定を、所定時間ごと(例えば10msecごと)に繰り返し行い、レーザパワーの結晶化レベルPeを所望のレベルに調整する。
また、マイクロコントローラ12は、第2のD/Aコンバータ10に対する設定値に、所定比率を掛けた設定値を第3のD/Aコンバータ11に設定する。
その結果、非晶質化レベルPpの駆動時に、Ip電流源5がレーザダイオード1に印加する電流Ipは、Ie電流源7が印加する電流Ieに所定比率を掛けた値となる。
この関係を、次に図3によって説明する。
【0044】
図3は、図1に示した光ディスク駆動装置について、第3の実施の形態によるレーザダイオード1の電流IとレーザパワーPとの関係を示す特性図である。図の横軸はレーザダイオード1の電流I、縦軸はレーザパワーPであり、▲1▼と▲2▼はそれぞれ異なる特性曲線、Ith1とIth2は電流のしきい値を示す。
【0045】
この図3に示すように、レーザダイオード1の電流IとパワーPの特性は、周囲温度等の影響によって、特性曲線▲1▼や▲2▼のように変化する。
しかし、しきい値電流Ith1,Ith2以上では、ほぼ直線的な特性である。
そこで、特性曲線の傾きが変化しても、読み出しレベルPrの電流Irと、結晶化レベルPeの電流Ieは、それぞれ一定のレベルが得られるように調整しておく。
この場合に、非晶質化レベルPpの電流Ipを、結晶化レベルPeの電流Ieに対して一定の比率に調整しておけば、レーザダイオード1に電流Ir+Ie+Ipが印加された場合、一定の出射レベルPpが得られる。
【0046】
以上のように、この第3の実施の形態では、非晶質化レベルPpの電流Ipと結晶化レベルPeの電流Ieとの比率を、所望の非晶質化レベルPpが得られるような値に予め設定しておく。
したがって、所望の非晶質化レベルPpが得られるようにしている。
以上に説明した非晶質化レベルPpの電流Ipの調整時の動作を、フローチャートで説明する。
【0047】
図4は、この発明の光ディスク駆動装置について、レーザパワーの制御時における主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#1〜#5はステップを示す。
【0048】
このレーザパワーの制御は、図1のマイクロコントローラ12によって実行される。
ステップ#1で、所望のレーザパワーの結晶化レベルPeと読み出しレベルPrに対応する所定電圧を発生する第4のD/Aコンバータ15と、第5のD/Aコンバータ16の初期設定を行う。
この第4と第5のD/Aコンバータ15,16には、先に述べたように、それぞれ出力電圧が所定電圧Te、Trとなるようなデータが設定される。
ステップ#2で、電流Ir,Ie,Ipの各電流源8,7,5の電流値を調整する第1から第3のD/Aコンバータ9〜11の初期設定を行う。ここで、初期値は、例えば「0」などの値である。
【0049】
ステップ#3で、次の図5のフローに示すタイマ割り込み処理Aの起動間隔を設定する。このタイマ割り込み処理Aでは、電流Ie,Ipの調整を行う。
この割り込み処理Aの起動間隔は、例えば10msecに設定され、以降、10msecごとにタイマ割り込みが発生し、割り込みごとにタイマ割り込み処理Aが起動される。
ステップ#4で、後出の図6のフローに示すタイマ割り込み処理Bの起動間隔を設定する。
この割り込み処理Bの起動間隔は、例えば1secに設定され、以降、1secごとにタイマ割り込みが発生し、割り込みごとにタイマ割り込み処理Bが起動される。
【0050】
ステップ#5で、レーザパワー制御を継続するか否かチェックする。
このチェックは、図4のフロー終了まで、ステップ#5をループするが、実際の処理においては、ループ中にタイマ割り込み処理A,Bが設定時間ごとに起動される。
次に、電流Ie、電流Ipの調整を行うタイマ割り込み処理Aについて、フローチャートで説明する。
【0051】
図5は、図4に示したタイマ割り込み処理Aについて、詳細な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#11〜#15はステップを示す。
【0052】
タイマ割り込み処理Aが起動されると、ステップ#11で、第2のコンパレータ14の出力レベルが読み込まれる。
第2のコンパレータ14の出力レベルは、先に述べたように、結晶化レベルPeが所望のレベルより低いときは「H」レベルであり、高いときは「L」レベルである。
ステップ#12で、第2のコンパレータ14の出力レベルが判定され、「H」レベルのときは、ステップ#13に進み、Ie電流源7の電流値を調整する第2のD/Aコンバータ10の設定値を更新する。
ステップ#13で、すでに設定された第2のD/Aコンバータ10に対する設定値に「1」を加えた値が再設定される。この結果、電流値Ieが増加されて、結晶化レベルPeは上昇する。
【0053】
また、出力レベルを判定した結果、「L」レベルのときは、ステップ#14へ進む。
ステップ#14では、すでに設定された第2のD/Aコンバータ10に対する設定値から「1」を引いた値が再設定される。この結果、電流値Ieが減少されて、結晶化レベルPeは低下する。
【0054】
ステップ#15では、Ip電流源5の電流値を調整する第3のD/Aコンバータ11の設定値を更新する。
第3のD/Aコンバータ11には、先のステップ#13やステップ#14で第2のD/Aコンバータ10に対して設定された値に、所定係数Kを掛けた値を設定する。
この係数Kを、所望の非晶質化レベルPpが得られるような値に予め決めておくことによって、所望の非晶質化レベルPpが得られる。
以上のステップ#11〜#15の処理によって、結晶化レベルPeの電流Ieと、非晶質化レベルPpの電流Ipが、所望の値に調整され、所望の非晶質化レベルPpのパワーが得られる。
最後に、電流Irの調整を行うタイマ割り込み処理Bについて、フローチャートで説明する。
【0055】
図6は、図4に示したタイマ割り込み処理について、詳細な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#21〜#26はステップを示す。
【0056】
先の図4のタイマ割り込み処理Bが起動されると、ステップ#21で、マイクロコントローラ12は、第1のタイミング回路24に対してサンプリング発生要求信号を出力する。
ステップ#22では、第1のタイミング回路24がサンプルタイミング信号SHrを出力し、第1のサンプルホールド回路17が検出電圧Vdのサンプリングを行うまで、時間待ち(待機状態)となる。
ステップ#23で、第1のコンパレータ13の出力レベルが読み込まれる。
この第1のコンパレータ13の出力レベルは、先に述べたように、読み出しレベルPrが所望のレベルより低いときは「H」レベルであり、高いときは「L」レベルである。
ステップ#24で、第1のコンパレータ13の出力レベルが判定され、「H」のときは、ステップ#25へ進み、Ir電流源8の電流値を調整する第1のD/Aコンバータ9の設定値を更新する。
【0057】
ステップ#25では、すでに設定された第1のD/Aコンバータ9に対する設定値に「1」を加えた値を再設定する。この結果、電流値Irが増加されて、読み出しレベルPrは上昇する。
また、出力レベルを判定した結果、「L」レベルのときは、ステップ#26へ進む。
ステップ#26では、すでに設定された第1のD/Aコンバータ9に対する設定値から「1」を引いた値を再設定する。この結果、電流値Irが減少されて、読み出しレベルPrは低下する。
【0058】
ここで、この第3の実施の形態を、先の図1に示した光ディスク駆動装置と対比すれば、第2の実施の形態で説明した光ディスク駆動装置において、第3調整手段(第2のコンパレータ14,マイクロコントローラ12,第3のD/Aコンバータ11)は、第3レベルの電流(非晶質化レベルPpの電流Ip)が、第2調整手段(第2のコンパレータ14,マイクロコントローラ12,第2のD/Aコンバータ10)によって調整された第2レベルの電流(結晶化レベルPeの電流Ie)に比例した値となるように調整するように構成している。
したがって、非晶質化レベルPpのレーザパワーについては直接検出を行わないが、調整された電流Ieに、所定比率(例えば係数K)を掛けた電流Ipを印加するように制御するので、非晶質化レベルPpを所望レベルに正確に調整することが可能になり、記録される情報の信頼性を向上させることができる。
【0059】
第4の実施の形態
この第4の実施の形態は、請求項4の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
この第4の実施の形態では、先の第1の実施の形態で説明した光ディスク駆動装置において、第2のサンプルホールド回路18が、Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWeがオン状態で、Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWpがオフ状態の期間が所定期間以上となる期間中のアンプ3の出射光量検出電圧Vdを保持する点に特徴を有している。
ハード構成は、先の図1と同様であり、また、タイミングチャートも、先の図2と基本的に同様である。
先の図1に示した第2のタイミング回路25は、情報コードCが「0」レベルの期間(図2の期間a)が所定期間以上となる場合だけ、サンプルタイミング信号SHeを出力する。
【0060】
図7は、図1に示した光ディスク駆動装置について、第4の実施の形態による第2のタイミング回路25の動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図2と同様であり、a1〜a5は情報コードCが「0」レベルの期間を示す。
【0061】
この図7には、情報コードCが「0」レベルの期間が5T以上のとき、第2のタイミング回路25がサンプルタイミング信号SHeを出力する場合を示している。
図7の場合には、情報コードCが「0」レベルの期間は、a1からa5までの5つの期間であるが、これらの期間a1〜a5の内、「0」レベルの期間が5T以上は、期間a3(5T)と期間a5(6T)の部分だけである。
したがって、サンプルタイミング信号SHeは、図7のSHeに示すように、期間a3と期間a5に出力されることになる。
この図7には、Vdとして、光量検出電圧Vdの波形も示している。
従来の装置では、フォトディテクタ2やアンプ3の検出帯域が比較的低い場合には、情報コードCが「0」レベルの期間、すなわち、レーザパワーが結晶化レベルPeで非パルス状となっている状態でも、その期間が短いときは、光量検出電圧Vdの整定が十分に行われず、結晶化レベルPeに比例した電圧が検出できない場合がある。
しかし、その期間が十分に長いときは、光量検出電圧Vdの整定が十分に行われ、結晶化レベルPeに比例した電圧が検出可能である。
【0062】
この第4の実施の形態では、光量検出電圧Vdが十分に整定するように、情報コードCの「0」レベルの期間が所定期間以上となる場合だけ、サンプルタイミング信号SHeが出力されるので、第2のサンプルホールド回路18には、結晶化レベルPeに比例した検出電圧がサンプリングされる。
その結果、第4の実施の形態によれば、レーザパワーが非パルス状となる部分で、しかも、所定期間以上の情報コードCの「0」レベルの期間に、光量検出電圧をサンプリングしているので、光量検出電圧が充分に整定する期間だけサンプルタイミング信号が出力されることになり、先の第1の実施の形態に比べて、一層正確な結晶化レベルPeの検出が可能になる。
ここで、この第4の実施の形態を、図1に示した光ディスク駆動装置と対比すれば、第2のサンプルホールド手段(第2のサンプルホールド回路18)は、第1のオン/オフ制御信号(Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWe)がオン状態で、第2のオン/オフ制御信号(Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWp)がオフ状態の期間が所定期間以上となる期間中の光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する構成である。
【0063】
第5の実施の形態
この第5の実施の形態は、請求項5の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
この第5の実施の形態では、先の第1の実施の形態で説明した光ディスク駆動装置において、第2のサンプルホールド回路18が、Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWeがオン状態で、Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWpがオフ状態の内、記録コードの最長反転期間に相当する期間だけ、アンプ3の出射光量検出電圧Vdを保持する点に特徴を有している。
ハード構成は、先の図1と同様であり、また、タイミングチャートも、先の図2と基本的に同様である。
先の図1に示した第2のタイミング回路25は、情報コードCが「0」レベルの期間(図2の期間a)の内、情報コードの最大反転間隔に相当する期間だけ、サンプルタイミング信号SHeを出力する。
【0064】
図8は、図1に示した光ディスク駆動装置について、第5の実施の形態による第2のタイミング回路25の動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図2と同様である。
【0065】
この図8には、CDのEFMフレームフォーマットを示している。
情報コード(記録コード)にEFM変調されたコードを使用する場合、1EFMフレームは、588チャネルビットから構成されている。
そして、最初に、24チャネルビットの同期パタンが記録されている。
このようなCDのフォーマットでは、最大反転間隔である11Tの情報コードCが「0」の期間は、各EFMフレームに挿入されている同期パタン部において必ず出現する。
この同期パタン部において、情報コードCは、下方に示すように、11Tで反転される。
【0066】
第2のタイミング回路25は、その反転間隔が、最小3Tから最大11Tまでに設定されている。
そのため、第2のタイミング回路25は、この情報コードCが「0」レベルの期間の内、最大反転間隔に相当する期間だけ、サンプルタイミング信号SHeを出力する。
すなわち、サンプルタイミング信号SHeは、図8のSHeに示すように、反転間隔が11Tの期間に出力されることになる。
したがって、第2のサンプルホールド回路18には、結晶化レベルPeに比例した検出電圧がサンプリングされることになり、フォトディテクタ、検出アンプの帯域が限られている場合でも、結晶化レベルPeの出射レーザパワーを正確に検出することができる。
【0067】
以上のように、この第5の実施の形態は、先の第4の実施の形態の光ディスク駆動装置と同様に、アンプ3の出射光量検出電圧Vdが十分に整定するように、情報コードCの「0」レベルの期間が最大反転間隔に相当する期間だけ、サンプルタイミング信号SHeが出力される。
その結果、第5の実施の形態によれば、レーザパワーが非パルス状となる部分で、しかも、最大反転間隔に相当する期間に、光量検出電圧をサンプリングしているので、光量検出電圧が充分に整定する期間だけサンプルタイミング信号が出力されることになり、先の第1の実施の形態に比べて、より正確に結晶化レベルPeを検出することが可能になる。
ここで、この第5の実施の形態を、図1に示した光ディスク駆動装置と対比すれば、第2のサンプルホールド手段(第2のサンプルホールド回路18)は、第1のオン/オフ制御信号(Ieスイッチ6のオン/オフ制御信号SWe)がオン状態で、第2のオン/オフ制御信号(Ipスイッチ4のオン/オフ制御信号SWp)がオフ状態の内、記録コードの最長反転期間に相当する期間の光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する構成である。
【0068】
【発明の効果】
請求項1の光ディスク駆動装置では、結晶化レベルPeの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irに結晶化レベルPeの電流Ieを重畳し、非晶質化レベルPpの駆動時には、読み出しレベルPrの電流Irと結晶化レベルPeの電流Ieに、非晶質化レベルPpの電流Ipを重畳するようにしている。
具体的にいえば、読み出しレベルPrは、所定時間ごとに、レーザダイオードの出射レベルを非パルス状に読み出しレベルPrとし、この期間で光量検出電圧をサンプリングすることにより、正確な読み出しレベルPrを検出する。
そして、正確に検出された各レベルに基づいてレーザダイオードへの印加電流Ir、Ieの調整を行う。
したがって、フォトディテクタ、検出アンプの検出帯域が比較的狭く、安価な出射光量検出器を使用する場合でも、結晶化レベルPe、読み出しレベルPrの各出射レーザパワーの正確な検出が可能になる。
その結果、レーザダイオードを結晶化レベルPe、読み出しレベルPrのそれぞれ所望のレベルに正確に調整することができ、出射光量の安定化が可能になるので、記録される情報の信頼性を向上させることができる。
【0069】
請求項2の光ディスク駆動装置では、請求項1の駆動装置において、読み出しレベルPrの電流Irと、結晶化レベルPeの電流Ieを調整するための手段を具体的に構成している。
具体的には、結晶化レベルPeは、情報コードCが「0」レベルの期間において、レーザパワーが非パルス状となる部分で、光量検出電圧をサンプリングすることにより、正確な結晶化レベルPeが検出される。
したがって、請求項1の駆動装置による効果に加えて、レーザダイオードに印加される電流Iが制御され、レーザパワーの結晶化レベルPeを所望のレベルに調整することができる。
【0070】
請求項3の光ディスク駆動装置では、請求項2の駆動装置において、非晶質化レベルPpの電流Ipを調整するようにしている。
具体的にいえば、非晶質化レベルPpの電流Ipと結晶化レベルPeの電流Ieとの比率を、所望の非晶質化レベルPpが得られるような値に予め設定しておく。
この場合には、非晶質化レベルPpの出射レーザパワーは直接検出しないが、調整された電流Ieに所定比率を掛けた電流Ipが印加される。
したがって、請求項2の駆動装置による効果に加えて、非晶質化レベルPpを所望のレベルに正確に調整することができる。
【0071】
請求項4の光ディスク駆動装置では、請求項1の駆動装置において、光量検出電圧Vdが十分に整定するように、情報コードCの「0」レベルの期間が所定期間以上となる場合だけ、サンプルタイミング信号(SHe)が出力されるので、結晶化レベルPeに比例した検出電圧をサンプリングすることができる。
具体的には、レーザパワーが非パルス状となる部分で、しかも、所定期間以上の情報コードCの「0」レベルの期間に、光量検出電圧をサンプリングしているので、光量検出電圧が充分に整定する期間だけサンプルタイミング信号が出力される。
したがって、請求項1の駆動装置による効果に加えて、一層正確な結晶化レベルPeの検出が可能になる。
【0072】
請求項5の光ディスク駆動装置では、請求項1の駆動装置において、光量検出電圧Vdが十分に整定するように、情報コードCの「0」レベルの期間が最大反転間隔に相当する期間だけ、サンプルタイミング信号(SHe)が出力されるので、結晶化レベルPeに比例した検出電圧をサンプリングすることができる。
具体的には、レーザパワーが非パルス状となる部分で、しかも、最大反転間隔に相当する期間に、光量検出電圧をサンプリングしているので、光量検出電圧が充分に整定する期間だけサンプルタイミング信号が出力される。
したがって、請求項1の駆動装置による効果に加えて、より正確に結晶化レベルPeを検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光ディスク駆動装置について、そのレーザパワー制御装置の要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示した光ディスク駆動装置について、その動作を説明するタイミングチャートである。
【図3】図1に示した光ディスク駆動装置について、第3の実施の形態によるレーザダイオード1の電流IとレーザパワーPとの関係を示す特性図である。
【図4】この発明の光ディスク駆動装置について、レーザパワーの制御時における主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図4に示したタイマ割り込み処理Aについて、詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図4に示したタイマ割り込み処理について、詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1に示した光ディスク駆動装置について、第4の実施の形態による第2のタイミング回路25の動作を説明するタイミングチャートである。
【図8】図1に示した光ディスク駆動装置について、第5の実施の形態による第2のタイミング回路25の動作を説明するタイミングチャートである。
【図9】相変化型光ディスクにおける記録方法の原理を説明する図である。
【符号の説明】
1……レーザダイオード、2……フォトディテクタ、3……アンプ、4……Ipスイッチ、5……Ip電流源、6……Ieスイッチ、7……Ie電流源、8……Ir電流源、9……第1のD/Aコンバータ、10……第2のD/Aコンバータ、11……第3のD/Aコンバータ、12……マイクロコントローラ、13……第1のコンパレータ、14……第2のコンパレータ、15……第4のD/Aコンバータ、16……第5のD/Aコンバータ、17……第1のサンプルホールド回路、18……第2のサンプルホールド回路、19……第1のアンドゲート回路、20……第2のアンドゲート回路、21……インバータ、22……第1のパルスジェネレータ、23……第2のパルスジェネレータ、24……第1のタイミング回路、25……第2のタイミング回路、26……エンコーダ
Claims (6)
- 半導体レーザ等の光源と、前記光源の出射光量を検出する光量検出手段とを備え、前記光源から出射される光量を記録コード周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、
レーザパワー制御装置として、
前記光源に第1レベルの電流を印加する電流印加手段と、
前記第1レベルの電流に第2レベルの電流を重畳する第1電流重畳手段と、
前記第1レベルの電流と前記第2レベルの電流に第3レベルの電流を重畳する第2電流重畳手段と、
前記第2レベルの電流をオン/オフ制御する第1スイッチ手段と、
前記第3レベルの電流をオン/オフ制御する第2スイッチ手段と、
記録コードに応じて、前記第1スイッチ手段にパルス状の第1のオン/オフ制御信号を与える第1のパルス発生手段と、
記録コードに応じて、前記第2スイッチ手段に前記第1のオン/オフ制御信号と同じタイミングで、かつ同相でパルス状の第2のオン/オフ制御信号を与える第2のパルス発生手段と、
前記第1のオン/オフ制御信号と前記第2のオン/オフ制御信号の出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号を発生するタイミング手段と、
前記タイミング信号の発生期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第1のサンプルホールド手段と、
前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第2のサンプルホールド手段と、
前記第1のサンプルホールド手段の出力に応じて、前記第1レベルの電流を調整する第1調整手段と、
前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第2レベルの電流を調整する第2調整手段と、
前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第3レベルの電流を調整する第3調整手段と
を備えたことを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 請求項1の光ディスク駆動装置において、
前記第1調整手段は、第1の所定レベル信号と前記第1のサンプルホールド手段の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて前記第1レベルの電流を増減させ、
前記第2調整手段は、第2の所定レベル信号と前記第2のサンプルホールド手段の出力レベルとを比較し、比較結果に応じて前記第2レベルの電流を増減させることを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 請求項2の光ディスク駆動装置において、
前記第3調整手段は、前記第3レベルの電流が、前記第2調整手段によって調整された前記第2レベルの電流に比例した値となるように調整することを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 請求項1の光ディスク駆動装置において、
前記第2のサンプルホールド手段は、前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の期間が所定期間以上となる期間中の前記光量検出手段の出力を保持することを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 請求項1の光ディスク駆動装置において、
前記第2のサンプルホールド手段は、前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の内、記録コードの最長反転期間に相当する期間の前記光量検出手段の出力を保持することを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 半導体レーザ等の光源と、前記光源の出射光量を検出する光量検出手段とを備え、前記光源から出射される光量を記録コード周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置に使用されるレーザパワー制御装置であって、
前記光源に第1レベルの電流を印加する電流印加手段と、
前記第1レベルの電流に第2レベルの電流を重畳する第1電流重畳手段と、
前記第1レベルの電流と前記第2レベルの電流に第3レベルの電流を重畳する第2電流重畳手段と、
前記第2レベルの電流をオン/オフ制御する第1スイッチ手段と、
前記第3レベルの電流をオン/オフ制御する第2スイッチ手段と、
記録コードに応じて、前記第1スイッチ手段にパルス状の第1のオン/オフ制御信号を与える第1のパルス発生手段と、
記録コードに応じて、前記第2スイッチ手段に前記第1のオン/オフ制御信号と同じタイミングで、かつ同相でパルス状の第2のオン/オフ制御信号を与える第2のパルス発生手段と、
前記第1のオン/オフ制御信号と前記第2のオン/オフ制御信号の出力を所定期間オフ状態とするタイミング信号を発生するタイミング手段と、
前記タイミング信号の発生期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第1のサンプルホールド手段と、
前記第1のオン/オフ制御信号がオン状態で、前記第2のオン/オフ制御信号がオフ状態の期間中の前記光量検出手段の出力を保持する第2のサンプルホールド手段と、
前記第1のサンプルホールド手段の出力に応じて、前記第1レベルの電流を調整する第1調整手段と、
前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第2レベルの電流を調整する第2調整手段と、
前記第2のサンプルホールド手段の出力に応じて前記第3レベルの電流を調整する第3調整手段と
を備えたことを特徴とするレーザパワー制御装置。
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