JP3795415B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高当選ゲーム終了後にある条件の下で特別ゲームを行う遊技機の制御方法、遊技機の制御プログラム、および遊技機に関する。
【0002】
(用語の定義)本明細書では、特に断らない限り次の各号の用語は、それぞれ次の意味をあらわす。
(1)「役」とは、図柄の組み合わせのうち遊技価値を与えるものをいう。なお、役の名称は「赤7役」、「プラム役」、「ベル役」などと呼ぶ。
(2)「賞群」とは、1つ若しくは複数の役の集まり又は役となる特定図柄の組み合わせ以外の役とは異なる遊技価値を与える複数の図柄組み合わせの集まりをいう。なお、1つの役からなる賞群の場合は、形式的に役と賞群とは等しいものとなる。賞群の名称は「BB賞」、「RB賞」、「小役賞1(又はスイカ賞)」、「小役賞2(又はベル賞)」、「小役賞3(チェリー賞)」、「再遊技賞」などという。役(特定図柄組み合わせ)がないにも拘わらず、遊技価値を得ることができる図柄の組み合わせも賞群である。
(3)「遊技価値」とは、遊技者が得る価値をいう。なお、賞群又は役によって定まる遊技価値には配当、高当選ゲーム(例えば、BBゲーム)への移行および再遊技等がある。
(4)「乱数抽出」とは、数列発生器から発生する複数の数値の中から1つの数値をサンプリングするまでのことをいう。
(5)「テーブル(賞群抽選テーブル)」とは、複数の賞群毎に定められている数値の幅(抽選区分)の集まりをいう。
(6)「内部抽選」とは、乱数抽出の結果サンプリングされた数値と賞群抽選テーブルを用いて当選又はハズレを決定することをいう。
(7)「当選」とは、いずれかの賞群に応じて入賞する権利が発生することをいう。
(8)「ハズレ」とは、入賞する権利が発生しないことをいう。
(9)「入賞」とは、内部抽選によって当選した後、有効な入賞ライン上に役が揃うことをいう。
(10)「当選フラグ」とは、当選の結果発生した「入賞する権利」を記憶したデータをいう。
(11)「当選フラグの持ち越し」とは、当選したにも拘わらず入賞しなかったゲームのフラグが次のゲームでも消去されていないことをいう。
(12)「ベット(BET)操作」とは、遊技価値によって入賞ラインを有効化する操作をいう。なお、このベット操作には、遊技価値媒体を遊技機に供給する(例えば、メダル投入口からメダルを投入する)方法と、クレジットされている遊技価値媒体を機械操作で供給する(例えば、クレジットされているメダルをBETボタンで供給する)方法および両方法を併用する方法がある。再遊技賞で始まるゲームでのベット操作は、前ゲームで有効化された入賞ラインと同じ入賞ラインが自動的に有効化されることで行われる。
(13)「ゲーム」とは、ベット操作から次のベット操作が可能になるまでの期間の1回の遊技またはその遊技の繰り返しをいう。
(14)「通常ゲーム」とは、内部抽選によって複数の賞群およびハズレのいずれかが抽選されるゲームをいう。
(15)「高当選ゲーム」とは、当選率が通常ゲームより高い通常ゲームをいう。例えば、BBゲームである。
(16)「ジャック(JAC)ゲーム」とは、内部抽選によって1の賞群かハズレのいずれかが抽選されるゲームをいう。
(17)「報知ゲーム」とは、当選した特定の賞群に関連した情報を常に遊技者に報知するゲームをいう。
(18)「再遊技当選高確率ゲーム」とは、ハズレをなくす、あるいは少なくするかわりに再遊技(リプレイ)賞の当選確率を高くしたゲームをいう。
(19)「CTゲーム」とは、停止操作のみで少なくとも1つのリールを停止して、特定の賞群の中の役の入賞の有無を決めるゲームをいう。
(20)「引込み制御」とは、何らかの賞群の当選フラグが成立した場合、その賞群に対応する図柄を有効化された入賞ライン上に揃えようとするリールの制御のことをいう。具体的には、遊技者によってリールの停止操作がされた瞬間の入賞ライン上の図柄から4図柄先までの間に当選に係る賞群に対応する図柄がある場合は、有効化された入賞ライン上にその図柄が揃うようにリールの停止位置を制御する。
【0003】
【従来の技術】
従来の遊技機には、遊技者が得る利益に応じてノーマルBB賞およびスーパーBB賞というように、階級化された複数のBB賞を有しているものがある。このような遊技機では、まず、通常ゲーム中にBB賞に入賞するとノーマルBB賞に対応するゲーム(ノーマルBBゲーム)が行われる。このノーマルBBゲームでは、当選に係る小役賞に入賞するための情報は常に提供されるわけではなく、ある確率でしか提供されない。このため、遊技者は、上記各小役賞のうちいずれか一つを勘で選択し、その小役賞に対応する図柄を有効化された入賞ライン上に揃えることを試みる。当選に係る小役賞に入賞すると、例えば、15枚の払出が行われる。
【0004】
このノーマルBBゲームが終了すると、報知ゲームを行うための抽選が行われる。この報知ゲームでは、再遊技賞(リプレイ)が高確率で当選するテーブルに基づいて内部抽選が行われる。また、内部抽選によりいずれかの小役賞が当選すると、その小役賞に関する情報を遊技者に報知する。このため、メダル(またはその他の遊技価値媒体)を減らすことなくBB賞に入賞するチャンスを広げることができる。また、複数種類の小役賞のいずれか一つに当選すると、その小役賞に入賞するための情報が報知されるため、遊技者は当選に係る小役賞に入賞しやすくなる。当選に係る小役賞に入賞すると、例えば、8枚の払出が行われる。
【0005】
上記のような報知ゲーム中にBB賞に当選すると、報知ゲーム終了後にBB賞に入賞したときに、スーパーBB賞に対応するゲーム(スーパーBBゲーム)が行われる。つまり、報知ゲーム中に当選したBB賞は、報知ゲーム終了後にBB賞に入賞したときに、ノーマルBB賞ではなく、スーパーBB賞になるのである。スーパーBBゲームでは、当選に係る小役賞に入賞するための情報が遊技者に報知されるため、遊技者は報知された情報に基づいて当選に係る小役賞に対応する図柄を狙うことができる。このため、スーパーBBゲームでは、遊技者は高い確率で当選に係る小役賞に入賞することができ、高い配当を受けることが可能となる。当選に係る小役賞に入賞すると、例えば、15枚の払出が行われる。
【0006】
他の遊技機でも、ノーマルBB賞およびスーパーBB賞というように、階級化された複数のBB賞を有し、例えば上記と同様に、報知ゲーム中にBB賞に入賞するとスーパーBB賞に入賞となるものがある。また、通常ゲーム中にBB賞に対応する図柄を有効化された入賞ライン上に特定の揃え方(例えば、「赤7」をクロスに揃える)で揃えた場合にもスーパーBB賞に入賞することができる場合がある。このような遊技機では、BBゲーム中は予め定められた小役賞が高確率で当選し、そして当選した小役賞に入賞するための各ストップボタンの操作順序が抽選で決められる。従って、内部抽選により当選した小役賞に入賞するためには、有効化された入賞ライン上に当選した小役賞に対応する図柄が揃い、しかも各ストップボタンの操作順序が抽選により決定された操作順序に合致しなければならない。この遊技機におけるスーパーBBゲームでは、当選に係る小役賞に入賞するための各リールの停止順序が報知されるため、遊技者は目押しをする必要がなく、確実に当選に係る小役賞に入賞することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の遊技機では、階級化された複数のBB賞が設けられていたとしても、BB賞に当選すると、どのような階級のBB賞であるかが遊技者は容易に把握することができた。例えば、通常ゲーム中にBB賞に当選すると、ノーマルBBゲームが実施されると画一的に決められていた。また、通常ゲーム中にBB賞に対応する図柄を有効化された入賞ライン上に特定の揃え方で揃えるとスーパーBBゲームが実施されることが明らかであった。このため、遊技者は、BB賞に当選してもその後のゲーム展開を見通すことが容易であったため、ゲームに対し、あまり期待感を高めることができなかった。
【0008】
遊技機のゲーム性をさらに向上させるために、BB賞に当選したときにどのような階級のBB賞であるか、そしてBBゲーム終了後にどのようなゲーム展開となるのかを遊技者に期待させるような工夫をすることが望まれる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、BB賞に当選したとき、どの階級のBB賞であるのか、そしてBBゲーム終了後のゲーム展開はどのようになるのかについて遊技者の期待感を高めることができる遊技機の制御方法、遊技機の制御プログラム、および遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、複数の図柄を複数列に可変表示するリールユニットと、スタートレバーを有し、前記可変表示を開始させるスタート部と、遊技者による停止操作を契機として前記可変表示を前記各列に停止表示させる停止装置と、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームのうち、階級が上位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第1抽選区分、階級が下位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第2抽選区分、および階級が下位の高当選ゲームのみが実行される第3抽選区分の3つの抽選区分から構成されたテーブルのデータが格納された記憶装置と、ゲーム毎に内部抽選を行う一方、前記内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、当選した当該ゲームにおいて、前記テーブルに基づいて、いずれか一つの高当選ゲームを決定する抽選を行い、この抽選の結果、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、前記特別ゲームを行うゲーム回数を決定する抽選装置と、前記高当選ゲーム終了後に、前記抽選装置の抽選結果に応じて、前記特別ゲームを行う制御部と、を備え、前記抽選装置は、前記高い遊技価値を付与する賞に入賞する前に、前記抽選区分の抽選を実行し、前記特別ゲームを行う区分に決定したときは、前記ゲーム回数を決定することを特徴としている。
【0011】
このように、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームのうち、階級が上位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第1抽選区分、階級が下位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第2抽選区分、および階級が下位の高当選ゲームのみが実行される第3抽選区分の3つの抽選区分から構成されたテーブルに基づいて抽選を行なうので、簡易な方法で内部処理を行うことができる。また、内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、当選した当該ゲームにおいて、前記テーブルに基づいて、いずれか一つの高当選ゲームを決定する抽選を行なうので、遊技者に対して、どの階級のBB賞に当選したのかについて期待感を高めることができる。この抽選の結果、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、前記特別ゲームを行うゲーム回数を決定するので、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、遊技者の射幸心を煽ることができる。この結果、特別ゲームが実施される場合と実施されない場合とが生じ得るので、特別ゲームの実施について、遊技者にスリル感じさせることができる。以上 により、ゲーム性を向上させ、遊技者にゲームに対する強い興味を感じさせることが可能となる。
【0012】
また、本発明の遊技機において、前記特別ゲームは、前記内部抽選により当選した特定の賞群に関連した情報を遊技者に報知する報知ゲーム、または、ハズレをなくすあるいは少なくするかわりに再遊技賞の当選確率を高くした再遊技当選高確率ゲームであることを特徴としている。
【0013】
このように、内部抽選により当選した特定の賞群に関連した情報を遊技者に報知する報知ゲーム、またはハズレをなくす、あるいは少なくするかわりに再遊技(リプレイ)賞の当選確率を高くした再遊技当選高確率ゲームを行なうので、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、当選した賞群に入賞する可能性が高くなる。これにより、遊技者は高い配当を受ける可能性も高くなるので、遊技者の射幸心を煽ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係るスロットマシンには、小役賞よりも高い遊技価値を付与する賞としてBB賞が設けられている。さらに、このBB賞は、遊技者が得る利益に応じて複数の階級に分けられている。具体的には、ノーマルBB賞とスーパーBB賞である。ノーマルBB賞に対応するノーマルBBゲームでは、当選に係る小役賞に入賞するための情報が、抽選で決められた確率で遊技者に報知される。確率値は、例えば0%である。(なお、この場合はノーマルBBゲームでは当選に係る小役賞に入賞するための情報は報知されないこととなる。)ここでいう報知とは、具体的には、各リールの停止順序を報知する押し順ナビゲーションや、有効化された入賞ライン上に揃えるべき図柄を報知する目押しナビゲーションである。一方、スーパーBB賞に対応するスーパーBBゲームでは、当選に係る小役賞に入賞するための情報が遊技者に100%の確率で報知される。具体的には、押し順ナビゲーションや、目押しナビゲーションである。このため、スーパーBBゲームでは、遊技者は報知された情報に基づいて当選に係る小役賞に対応する図柄を狙うことができる。その結果、スーパーBBゲーム中には、遊技者は高い確率で当選に係る小役賞に入賞することができ、高い配当を受けることが可能となる。このように、本実施の形態では、スーパーBB賞とノーマルBB賞とでは、報知の比率が異なるように構成されている。これらのBB賞に入賞すると、次回以降、例えば払出枚数が15枚の複数種類の小役賞が高確率で当選し得る抽選テーブルに基づいて内部抽選が行われる。
【0015】
また、スーパーBBゲーム終了後には必ず特別ゲームが行われ、ノーマルBBゲーム終了後にはある確率(例えば、約1/5、すなわち約20%)で特別ゲームが行われる。この特別ゲームは、例えば、内部抽選により当選した特定の賞群に関連した情報を100%の確率で遊技者に報知する報知ゲームである。報知の内容は、具体的には、押し順ナビゲーションや、目押しナビゲーションである。このように、押し順ナビゲーションや、目押しナビゲーションを行うので、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、当選した賞群に入賞する可能性が高くなる。これにより、遊技者は高い配当を受ける可能性も高くなるので、遊技者の射幸心を煽ることができる。
【0016】
なお、報知ゲーム以外に、ハズレをなくす、あるいは少なくするかわりに再遊技(リプレイ)賞の当選確率を高くした再遊技当選高確率ゲームや、停止操作のみで特定の賞群の中の役の入賞の有無を決めるCTゲームとしてもよい。
【0017】
本実施の形態では、BB賞を決定する際、スーパーBB賞またはノーマルBB賞のいずれか一つのBBゲームと、それに付加し得る特別ゲーム(報知ゲーム)とをテーブルから抽選で決める。これにより、簡易な方法で内部処理を行うことができる。また、このテーブルは、階級が上位のスーパーBBゲームには報知ゲームが必ず付加されるように構成されているので、スーパーBBゲームに当選すると、遊技者は非常に有利な状況下でゲームを行うことができる。また、ノーマルBBゲームにはある確率(例えば、約1/5、すなわち約20%)で報知ゲームが付加される。すなわち、ノーマルBBゲーム終了後には、必ずしも報知ゲームが実施されるわけではない。このため、ノーマルBBゲームに当選した場合は、遊技者に報知ゲームが付加されたのかどうかについてスリルを感じさせることができる。
【0018】
以下、本実施の形態に係るスロットマシンの具体的構成について説明する。ただし、本発明はスロットマシンに限定されるわけではない。本発明は、遊技者が自らの意思で遊技価値媒体(例えば、メダル)を投入してゲームのスタートのタイミングを決めることができ、かつ、遊技者が自らの意思で各回胴(リール)の停止タイミングおよび停止順序を決めることができるすべての装置(ゲームを行う装置)に適用可能である。また、本実施の形態では、遊技価値媒体として、メダルを例にとって説明するが、本発明は、これに限定する趣旨ではなく、パチンコ玉その他の遊技価値を与え得るすべての媒体が該当する。
【0019】
図1において、スロットマシン1は、筐体2と、この筐体2の前面に開閉自在に取り付けられる前面パネル3とから構成される。前面パネル3の背後には3個のリール4、5、6が3列に並設されている。各リール4〜6の外周面には種々の図柄が描かれており、これらの図柄は、各リールに設けられた図示しないバックライトによって背後から照射され、3コマ分ずつ図柄表示窓7、8、9から観察される。
【0020】
これらの図柄表示窓7〜9には、合計5本の入賞ラインが記されている。すなわち、横中央ラインP1が1本、横上下ラインP2が2本、斜めラインP3が2本である。スロットマシン遊技は、遊技者がBET操作によって有効な入賞ラインを特定することによって開始される。このBET操作は、後述するメダル投入口10にメダルを投入するか、または貯留メダル投入ボタン21によって貯留しているメダルをBETすることによって行われる。また、これらのBET操作を併用することによってもBETは可能となっている。同図に示すように、1BETでは横中央ラインP1のみが有効な入賞ラインとなる。2BETでは横中央ラインP1と横上下ラインP2とが有効な入賞ラインとなる。3BETでは横中央ラインP1と、横上下ラインP2と、2本の斜めラインP3とが有効な入賞ラインとなる。
【0021】
筐体2の前面にはメダル投入口10と、投入したメダルが詰まった等の場合に、メダルを返却するメダル返却ボタン10aとが設けられている。スタートレバー11は、各リール4〜6の回転を開始させる操作を行うレバーである。ストップボタン12、13、14は、各リール4〜6毎に設けられ、回転中の各リール4〜6の回転を個別に停止させる。各リール4〜6は、遊技者によるスタートレバー11の操作に応じて回転し、各図柄表示窓7〜9には図柄が列方向に回転移動表示される。各リール4〜6が、一定の回転速度に到達すると、各リール4〜6に対応して設けられた各ストップボタンの操作が有効となる。遊技者は、回転移動する図柄を観察しながら各ストップボタンを操作し、各リール4〜6の回転を停止させ、所望の図柄をいずれかの入賞ライン上に表示させることを試みる。各リール4〜6は、各ストップボタンの操作タイミングに応じて回転が停止する。この停止時にいずれかの入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが表示されると、その図柄の組み合わせに応じた入賞が得られる。
【0022】
前面パネル3の下方には、メダル払い出し口15とメダル受皿16とが設けられ、前面パネル3の上方には、ゲームの演出のために駆動する遊技演出表示器17が設けられている。遊技演出表示器17は、例えば、LCDまたは各種ランプ類から構成される。本実施の形態では、LCDを採用した例を示す。また、前面パネル3の上方には、ボーナスゲーム表示器18が設けられている。ボーナスゲーム表示器18は、LEDで構成され、BB(ビッグ・ボーナス)賞、またはRB(レギュラー・ボーナス)賞の当選または入賞、ゲームの演出、エラー発生時および打ち止め時を表示する。スピーカ19は、音声案内、音楽、効果音等を発生させる。
【0023】
前面パネル3に設けられた複数のランプ20は、点灯、消灯、または点滅することによって、メダル投入枚数に応じて有効化された入賞ラインの表示、各リール4〜6を回転可能であることの表示、入賞の表示などのゲームに関する表示を行う。また、貯留メダル投入ボタン21は、図示しないメダル貯留装置に貯留されているメダルを所定の枚数だけ使用するボタンであり、貯留メダル投入ボタン22は、図示しないメダル貯留装置に貯留されているメダルを最大規定枚数使用するためのボタンである。メダル貯留枚数表示部23は、図示しないメダル貯留装置に貯留されているメダルの枚数を表示する。入賞回数表示部24は、BB賞またはRB賞の入賞の際に入賞回数や残り回数などを表示する。メダル払い出し枚数表示部25は、メダル払い出し枚数などを表示する。メダル貯留枚数表示部23、入賞回数表示部24およびメダル払い出し枚数表示部25は、例えば、LEDで構成されている。精算ボタン26は、貯留されているメダルの精算を行い、施錠装置27は、回す方向によって、打ち止め解除やドアの解錠を行う。ラベル28には、スロットマシン1の形式やメーカー名などが記載される。
【0024】
図2において、本実施の形態に係るスロットマシンは、電気的に、メイン基板Aとサブ基板Bとから構成される。メイン基板Aにおいて、CPU30は、ROM31およびRAM32を備え、予め設定されたプログラムに従ってスロットマシンの制御動作を行う。ROM31には、スロットマシン1の動作を制御する制御プログラムの他、賞群の事前決定(内部抽選)を行うために使用する賞群抽選テーブル、後述する各リールの停止順序を決定するための抽選テーブル、および報知ゲームを行うための抽選テーブルが格納されている。これらのROM31およびRAM32は記憶装置を構成し、CPU30、ROM31およびRAM32は制御部を構成する。
【0025】
また、CPU30には、基準クロックパルスを発生するクロック発生回路33と、一定の乱数を発生させる乱数発生回路34とが接続されている。CPU30、ROM31、RAM32および乱数発生回路34は抽選装置を構成する。CPU30から送出される制御信号は、出力ポート35を介して、メダルの払い出しを行うメダル払い出し装置36と、スロットマシン1の3個のリール4〜6を回転させるモータを駆動するリールモータ制御回路37とに出力される。リール4〜6およびリールモータ制御回路37は、リールユニットを構成する。
【0026】
また、メダルの適否を判別するメダル判別装置38、払い出すメダル数をカウントする払い出しメダルカウンタ40、リールの回転を開始させるスタートレバー41、およびリールの回転を停止させるストップボタン42から出力された信号は、入力ポート43を介してCPU30に入力される。これらのCPU30およびスタートレバー41はスタート部を構成し、CPU30およびストップボタン42は、停止装置を構成する。CPU30から出力される信号は、サブ基板Bへの信号送出タイミングを制御する送出タイミング制御回路45からの制御を受けて、データ送出回路46を介してサブ基板Bへ出力される。
【0027】
サブ基板Bでは、データ送出回路46から出力された信号はデータ入力回路47に入力される。データ入力回路47に入力された信号は、CPU48で処理される。CPU48には、基準クロックパルスを発生するクロック発生回路49と、各種プログラムおよび画像データが記録されたROM50と、RAM51とが接続されている。画像に関するデータは、CPU48から画像処理等を行う表示回路52を介して液晶表示器53に出力される。液晶表示器53では、文字、静止画、動画等が表示される。また、音声に関するデータは、CPU48から音声処理等を行うサウンドLSI54を介してアンプ回路56に出力される。サウンドLSI54は、音声ROM55から必要な音声データを抽出して音声データの処理を行う。アンプ回路56で増幅等の処理を受けた音声データは、音声の調整を行う音声調整回路57を介してスピーカ58に出力される。
【0028】
次に、スロットマシン1の動作について説明する。図3から図5は、スロットマシン1の動作を制御する制御プログラムのメインフローである。ゲームは、遊技者によるBET操作によって開始される。まず、BET操作がされたかどうかを判断する(ステップS1)。ここでは、遊技者は、メダルを3枚投入することができる。メダルを3枚投入することにより、図1に示す5本の入賞ラインが有効化される。すなわち、横中央ラインP1が1本、横上下ラインP2が2本、斜めラインP3が2本である。BET操作がされないときは、ステップS1の判断を繰り返す。BET操作がされた場合は、スタートレバー11が操作されたかどうかを判断する(ステップS2)。スタートレバー11が操作されないときは、ステップS2の判断を繰り返し、操作されたときは、BET操作を禁止し(ステップS3)、入賞ラインを確定する。
【0029】
次に、ゲーム態様(通常ゲーム、BBゲーム、またはRBゲーム)に応じた抽選テーブルを設定し(ステップS4)、内部抽選を行う(ステップS5)。ステップS5における内部抽選は、図6に示すフローチャートに従って行われる。まず、内部抽選により当選したのがBB賞であるのか、それともBB賞以外の賞(ハズレを含む)であるのかを判断する(ステップT1)。BB賞以外の賞である場合は、ステップS5にリターンとなる。一方、ステップT1において、当選したのがBB賞である場合は、特別ゲーム抽選を行う(ステップT2)。この特別ゲーム抽選は、例えば、図7に示す抽選テーブルに基づいて行われる。
【0030】
本実施の形態では、BB賞当選時に、スーパーBB賞またはノーマルBB賞のいずれか一つのBBゲームとそれに付加し得る特別ゲーム(報知ゲーム)とを図7に示すテーブルから抽選で決める。これにより、簡易な方法で内部処理を行うことができる。また、このテーブルは、階級が上位のスーパーBBゲームには特別ゲームが必ず付加されるように構成されている。従って、スーパーBBゲームに当選すると、遊技者は非常に有利な状況下でゲームを行うことができる。また、ノーマルBBゲームにはある確率で特別ゲームが付加される。すなわち、ノーマルBBゲーム終了後には、必ずしも特別ゲームが実施されるわけではない。ノーマルBBに特別ゲームが付加される確率は、約1/5、すなわち約20%である。
【0031】
遊技者は、BB賞に当選して、特別ゲームの抽選によりスーパーBB賞に当選すると必ず特別ゲームが付加されることを把握できるが、ノーマルBB賞に当選した場合は、ノーマルBBゲームが終わってみないと特別ゲームが付加されたのかは把握できない。これにより、ノーマルBBゲームに当選した場合は、遊技者に特別ゲームが付加されたのかどうかについてスリルを感じさせることができる。
【0032】
ステップT2において特別ゲーム(報知ゲーム)の抽選がなされると、スーパーBBゲームまたはノーマルBBゲーム終了直後に行う特別ゲームのゲーム回数nを決定する(ステップT3)。このゲーム回数nは、10〜20回、多いものだとそれ以上である。次に、累計加算処理によって特別ゲームの総ゲーム数Nを決定する(ステップT4)。すなわち、特別ゲーム中にBB賞に当選し、ステップT2における特別ゲームの抽選を行って新たに加算する特別ゲームのゲーム回数nに、当該時点で未消化の特別ゲームのゲーム回数を加算して、当該時点以降において実施すべき特別ゲームのゲーム数Nを求める。ステップT4の後、ステップS5へリターンする。なお、特別ゲームとして、報知ゲーム以外に、再遊技当選高確率ゲームやCTゲームとしてもよいことは上述の通りである。
【0033】
ステップS5における内部抽選により当選またはハズレが決定し、当選した場合は、当選フラグがセットされ(ステップS6)、報知演出が行われる(ステップS7)。この報知演出は、図8に示すフローチャートに基づいて行われる。
【0034】
報知演出では、図8に示すように、まずBB賞に当選したかどうかを判断する(ステップA1)。BB賞に当選した場合は、BB賞に当選したことを報知して(ステップA2)、ステップS7へリターンする。一方、ステップA1において、BB賞に当選しなかった場合は、RB賞またはベル賞に当選したかどうかを判断する(ステップA3)。なお、ここではJAC当選を含むものとする。RB賞またはベル賞に当選しなかった場合は、ステップS7へリターンする。ステップA3において、RB賞またはベル賞に当選した場合は、各ストップボタンの操作順序(押し順)を抽選により決定する(ステップA4)。すなわち、本実施の形態では、遊技者が当選したRB賞(JACを含む)またはベル賞に入賞するためには、ステップA4で決定された各ストップボタンの操作順序に合致するように各ストップボタンを操作しなければならない。この停止順序は、図9に示すように決めることができる。
【0035】
図9に入賞するための各リールの停止順序(各ストップボタンの操作順序)を示す。内部抽選によってRB賞(JAC当選を含む)またはベル賞が当選した場合、図9に示すテーブルから各リールの停止順序が抽選で決定される。例えば、図9の「左1」が抽選で決定されると、左、中、右の停止順序に合致するように各リールを停止させることが入賞の条件となる。また、例えば、図7の「中2」が抽選で決定されると、中、右、左の停止順序に合致するように各リールを停止させることが入賞の条件となる。
【0036】
次に、BBゲーム(RBゲームも含む)中であるかどうかを判断し(ステップA5)、BBゲーム(RBゲームも含む)中である場合は、RB賞(JACを含む)またはベル賞に当選したことを報知すると共に、ステップA4における抽選で決定した押し順を報知して(ステップA6)、ステップS7へリターンする。各ストップボタンの操作順序の報知手法としては、停止させるべきリールをバックライトによって背後から照射することにより点灯させる。その他のリールは点灯させない。例えば、図10に示すように、左端のリール4を停止させるべきである場合は、リール4のみをバックライトで照射する。これにより、遊技者は、どのリールを停止させるべきであるかを容易に把握することができ、停止させるべきリールに対応するストップボタンを容易に操作することができる。
【0037】
ステップA5において、BBゲーム(RBゲームも含む)でない場合は、報知ゲーム中であるかどうかを判断する(ステップA7)。報知ゲーム中である場合は、RB賞(JACを含む)またはベル賞に当選したことを報知すると共に、ステップA4における抽選で決定した押し順を報知して(ステップA6)、ステップS7へリターンする。報知ゲーム中でない場合は、RB賞(JACを含む)またはベル賞が当選したことを報知して(ステップA8)、ステップS7へリターンする。
【0038】
なお、本実施の形態では、上記のように、ベル賞およびRB賞(JACを含む)を、押し順を報知する対象の賞群としているが、これは単なる例示であって、本発明はこれに限定されるわけではない。すなわち、押し順を報知する対象の賞群は、ベル賞のみでも良いし、RB賞以外の他の賞群を含めてもよい。入賞するためにいわゆる目押しを要する賞群を含ませることによって遊技者の技術が試され、スリルあるゲームとすることもできる。
【0039】
次に、図3に示すステップS8において、各リールの停止制御を行うためのリール停止データ群を選択し、各リールの回転を開始する(ステップS9)。次に、リール回転の停止処理を行う(ステップS10)。このリール回転の停止処理は、図11および図12R>2に示すフローチャートに基づいて行われる。ここでは、図13に示す図柄表示窓100を参照しながら説明する。なお、図13では、内部抽選により、「7−7−7」の図柄組み合わせに対応する賞群が当選しているものとする。まず、1回目のストップボタンが操作されたかどうかを判断する(ステップR1)。1回目のストップボタンが操作されない場合は、ステップR1における判断を繰り返し、1回目のストップボタンが操作された場合は、押下された停止ボタンの番号を取得する(ステップR2)。例えば、図13において、左端のストップボタン101が押下された場合は、その番号を取得する。次に、停止操作直後の図柄番号を取得する(ステップR3)。このように停止操作直後の図柄の番号を取得することにより、入賞ラインの候補を決定する。また、メダルのBET枚数により入賞ライン候補を決定する。さらに、これらの候補が複数存在する場合は、抽選により候補を決定する。
【0040】
次に、入賞ラインを決定する(ステップR4)。図13に示すように、ここでは、右下がりの斜めライン104が入賞ラインとして決定されたものとする。次に、第1停止テーブルを決定し(ステップR5)、この第1停止テーブルとステップR3で取得した図柄番号により進みコマ数を取得する(ステップR6)。図13に示すように、左端のリールは、図柄「7」が入賞ライン上で停止するためには、進みコマ数が2コマとなる。次に進みコマ数通りに第1リール(最初に停止操作がされたリール)の停止処理を行う(ステップR7)。
【0041】
次に、2回目のストップボタンが操作されたかどうかを判断する(ステップR8)。2回目のストップボタンが操作されない場合は、ステップR8における判断を繰り返し、2回目のストップボタンが操作された場合は、押下された停止ボタンの番号を取得する(ステップR9)。例えば、図13において、右端のストップボタン103が押下された場合は、その番号を取得する。次に、停止操作直後の図柄番号を取得し(ステップR10)、第2・第3停止テーブルを決定する(ステップR11)。本実施の形態に係るスロットマシン1は、3つのリールを有しているので、第2番目のリールを停止するための第2停止テーブルが決定した段階で、第3停止テーブルも決定される。
【0042】
次に、第2停止テーブルと、ステップR10において取得した図柄番号により進みコマ数を取得する(ステップR12)。例えば、図13において、右端のリールは、図柄「7」が入賞ライン上で停止するためには、進みコマ数が3コマとなる。次に、進みコマ数通りに第2リール(第2番目に停止操作がされたリール)の停止処理を行う(ステップR13)。
【0043】
次に、図12に示すように、3回目のストップボタンが操作されたかどうかを判断する(ステップR14)。3回目のストップボタンが操作されない場合は、ステップR14における判断を繰り返し、3回目のストップボタンが操作された場合は、押下された停止ボタンの番号を取得する(ステップR15)。例えば、図1313において、真中のストップボタン102が押下された場合は、その番号を取得する。次に、停止操作直後の図柄番号を取得し(ステップR16)、第3停止テーブルとステップR16で取得した図柄番号により進みコマ数を取得する(ステップR17)。例えば、図13において、真中のリールは、図柄「7」が入賞ライン上で停止するためには、進みコマ数が1コマとなる。次に、進みコマ数通りに第3リール(第3番目に停止操作がされたリール)の停止処理を行い(ステップR18)、図3に示すステップS10にリターンする。
【0044】
ステップS10におけるリール回転停止処理が終了すると、ベル賞に入賞したかどうかを判断する(ステップS11)。すなわち、ステップS5における内部抽選によりベル賞に当選しており、さらにステップS10におけるリール回転停止処理により、有効化された入賞ライン上にベル図柄が揃い、各ストップボタンの操作順序が抽選により決定された操作順序に合致しているかどうかを判断する。その結果、ベル賞に入賞した場合は、ベル入賞処理が行われる(ステップS12)。
【0045】
一方、ステップS11において、ベル賞に入賞しなかった場合は、チェリー賞またはスイカ賞に入賞したかどうかを判断する(ステップS13)。すなわち、ステップS5における内部抽選により、チェリー賞またはスイカ賞に当選しており、さらにステップS10におけるリール回転停止処理により、有効化された入賞ライン上にチェリー図柄またはスイカ図柄が揃ったかどうかを判断する。チェリー賞またはスイカ賞に入賞した場合は、メダルの払出処理がなされ(ステップS14)、ステップS15に移行する。チェリー賞またはスイカ賞に入賞しなかった場合は、直接ステップS15に移行する。
【0046】
次に、RBゲーム中であるかどうかを判断する(ステップS15)。ここでは、BBゲーム中である場合を含む。RBゲーム中である場合は、RBゲーム終了判断処理がなされる(ステップS14)。このRBゲーム終了判断処理は、図14に示すフローチャートに基づいて行われる。まず、JAC入賞したかどうかを判断する(ステップB1)。すなわち、ステップS5における内部抽選によりJAC賞に当選しており、さらにステップS10におけるリール回転停止処理により、有効化された入賞ライン上にJAC賞に対応する図柄(例えば、「プラム−プラム−プラム」)が揃い、各ストップボタンの操作順序が抽選により決定された操作順序に合致しているかどうかを判断する。JAC入賞していない場合は、ステップB5へ移行し、入賞した場合は、JAC入賞回数減算処理を行う(ステップB2)。すなわち、JAC入賞回数から1を減算する。次に、JAC入賞回数が0回であるかどうかを判断し(ステップB3)、0回である場合はステップB8へ移行する。一方、0回でない場合は、残りのJAC入賞回数を表示する(ステップB4)。
【0047】
次に、JACゲーム回数減算処理を行う(ステップB5)。すなわち、JACゲーム回数から1を減算する。残りのJACゲーム回数が0であるかどうかを判断し(ステップB6)、0でない場合は、残りのJACゲーム回数を表示して(ステップB7)、ステップS16にリターンする。一方、ステップB6において、残りのJACゲーム回数が0である場合は、RBゲーム中フラグをクリアする(ステップB8)。次に、BBゲーム中であるかどうかを判断し(ステップB9)、BBゲーム中でない場合は、ステップS16にリターンする。BBゲーム中である場合は、RB入賞回数減算処理を行う(ステップB10)。すなわち、RB入賞回数から1を減算する。次に、残りのRB入賞回数が0であるかどうかを判断し(ステップB11)、0でない場合はRB入賞回数を表示して(ステップB12)、ステップS16にリターンする。一方、ステップB11において、残りのRB入賞回数が0である場合は、BBゲーム中フラグをクリアし(ステップB13)、ステップS16にリターンする。
【0048】
また、ステップS15において、RBゲーム中でない場合は、RB賞に入賞したかどうかを判断する(ステップS17)。すなわち、ステップS5における内部抽選によりRB賞に当選しており、さらにステップS10におけるリール回転停止処理により、有効化された入賞ライン上にRB賞に対応する図柄(例えば、「BAR−BAR−BAR」)が揃い、各ストップボタンの操作順序が抽選により決定された操作順序に合致しているかどうかを判断する。その結果、RB賞に入賞した場合は、RBゲーム開始処理が行われる(ステップS18)。このRBゲーム開始処理は、図15に示すフローチャートに基づいて行われる。RBゲーム開始処理は、RBゲーム中フラグをセットし(ステップC1)、JAC入賞回数を設定する(ステップC2)。このJAC入賞回数は、例えば、8回に設定することが可能である。次に、JACゲーム回数を設定する(ステップC3)。このJACゲーム回数は、例えば、12回に設定することが可能である。ステップC3の後は、ステップS18にリターンする。そして、ステップS18におけるRBゲーム開始処理が終了すると、ステップS23へ移行する。
【0049】
また、ステップS17において、RB賞に入賞しなかった場合は、BBゲーム中であるかどうかを判断する(ステップS19)。BBゲーム中である場合は、BBゲーム終了判断処理がなされる(ステップS20)。このBBゲーム終了判断処理は、図16に示すフローチャートに基づいて行われる。まず、BBゲーム数減算処理を行う(ステップD1)。すなわち、BBゲーム数から1を減算する。次に、残りのBBゲーム回数が0であるかどうかを判断する(ステップD2)。残りのBBゲーム回数が0でない場合は、残りのBBゲーム回数を表示して(ステップD3)、ステップS20にリターンする。一方、残りのBBゲーム回数が0である場合は、BBゲーム中フラグをクリアし(ステップD4)、ステップS20にリターンする。ステップS20におけるBBゲーム終了判断処理が終了すると、ステップS23に移行する。
【0050】
また、ステップS19において、BBゲーム中でない場合は、BB賞に入賞したかどうかを判断する(ステップ21)。BB賞に入賞すると、BBゲーム開始処理がなされる(ステップS22)。このBBゲーム開始処理は、図17に示すフローチャートに基づいて行われる。まず、BBゲーム中フラグをセットし(ステップE1)、RB入賞回数を設定する(ステップE2)。このRB入賞回数は、例えば、2回に設定することができる。次に、BBゲーム回数を設定する(ステップE3)。このBBゲーム回数は、例えば、30回に設定することができる。ステップE3の後は、ステップS22にリターンする。そして、ステップS22におけるBBゲーム開始処理が終了すると、ステップS23へ移行する。
【0051】
次に、図5に示すように、リプレイ賞に入賞したかどうかを判断し(ステップS23)、リプレイ賞に入賞した場合は、ステップS2に移行する。一方、リプレイ賞に入賞しなかった場合は、BB賞およびRB賞以外の当選フラグをクリアし(ステップS24)、BET操作禁止を解除する(ステップS25)。以上により、当該ゲームが終了する。なお、BB賞およびRB賞については、入賞しなかった場合は、当選フラグの持ち越しがなされる。
【0052】
本実施の形態では、スーパーBBゲームに当選した場合、またはノーマルBB賞および特別ゲームに当選した場合、BBゲーム終了直後に特別ゲーム(報知ゲーム)が行われる。すなわち、報知ゲーム中にベル賞が当選したときはベル賞が当選したことを報知すると共に、各ストップボタンの操作順序を報知する。このような報知ゲームのゲーム回数は、例えば、10〜20回、多いものだとそれ以上を1セットとして行うことができる。
【0053】
このように、内部抽選の結果、BB賞に当選した場合、遊技者が得る利益に応じて階級化されたスーパーBBゲームまたはノーマルBBゲームのいずれか一つを抽選で決定するので、遊技者に対して、どの階級のBB賞に当選したのかについて期待感を高めることができる。また、スーパーBBゲーム終了後は、特別ゲーム(報知ゲーム)を必ず行うので、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、遊技者の射幸心を煽ることができる。一方、ノーマルBBゲーム終了後は、ある確率(例えば、約1/5、すなわち約20%)で特別ゲームを行うので、特別ゲーム(報知ゲーム)が実施される場合と実施されない場合とが生じ得る。これにより、特別ゲームの実施について、遊技者にスリル感じさせることができる。以上により、ゲーム性を向上させ、遊技者にゲームに対する強い興味を感じさせることが可能となる。
【0054】
なお、上記の特別ゲームの抽選において、特別ゲームが高い確率で当選し得る高確率テーブルと、低い確率で当選し得る低確率テーブルとをある条件下で使い分けるようにしてもよい。
【0055】
また、以上のようなスロットマシンの特徴的な動作は、制御プログラムを実行することにより行われる。この制御プログラムは、コンピュータを備えた遊技機に、ゲーム毎に内部抽選を行う処理と、前記内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームからいずれか一つの高当選ゲームを抽選で決定する処理と、前記階級が上位の高当選ゲーム終了後は、特別ゲームを必ず行う一方、前記階級が下位の高当選ゲーム終了後は、ある確率で特別ゲームを行う処理とを実行させることを特徴としている。
【0056】
このように、内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームからいずれか一つの高当選ゲームを抽選で決定するので、遊技者に対して、どの階級のBB賞に当選したのかについて期待感を高めることができる。また、階級が上位の高当選ゲーム終了後は、特別ゲームを必ず行うので、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、遊技者の射幸心を煽ることができる。一方、階級が下位の高当選ゲーム終了後は、ある確率で特別ゲームを行うので、特別ゲームが実施される場合と実施されない場合とが生じ得る。これにより、特別ゲームの実施について、遊技者にスリル感じさせることができる。以上により、ゲーム性を向上させ、遊技者にゲームに対する強い興味を感じさせることが可能となる。
【0057】
また、本制御プログラムは、前記特別ゲームは、前記内部抽選により当選した特定の賞群に関連した情報を遊技者に報知する報知ゲームであることを特徴としている。
【0058】
このように、内部抽選により当選した特定の賞群に関連した情報を遊技者に報知するので、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、当選した賞群に入賞する可能性が高くなる。これにより、遊技者は高い配当を受ける可能性も高くなるので、遊技者の射幸心を煽ることができる。
【0059】
また、本制御プログラムは、前記高当選ゲームを抽選で決定する処理では、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームと、前記階級が上位の高当選ゲームには必ず付加され、階級が下位の高当選ゲームにはある確率で付加され、当該高当選ゲーム終了後予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームとから構成されるテーブルに基づいて抽選を行うことを特徴としている。
【0060】
このように、高当選ゲームを決定する際、階級化された複数種類の高当選ゲームからいずれか一つの高当選ゲームとそれに付加し得る特別ゲームとをテーブルから抽選で決めるので、簡易な方法で内部処理を行うことができる。また、このテーブルは、階級が上位の高当選ゲームには特別ゲームが必ず付加されるように構成されているので、上位の高当選ゲームに当選すると、遊技者は非常に有利な状況下でゲームを行うことができる。また、階級が下位の高当選ゲームにはある確率で特別ゲームが付加されるので、下位の高当選ゲームに当選した場合は、遊技者に特別ゲームが付加されたのかどうかについてスリルを感じさせることができる。
【0061】
以上説明した遊技機の制御プログラムは、ROM31、またはROM50に格納され、CPU30またはCPU48により読み込まれて実行される。さらに、例えば、CD−ROMやDVDディスクなどの記録媒体に記録され、またはWEBページ上に送信可能な状態におかれることによって、単独で流通させることも可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の遊技機は、複数の図柄を複数列に可変表示するリールユニットと、スタートレバーを有し、前記可変表示を開始させるスタート部と、遊技者による停止操作を契機として前記可変表示を前記各列に停止表示させる停止装置と、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームのうち、階級が上位の高当選ゲー ム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第1抽選区分、階級が下位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第2抽選区分、および階級が下位の高当選ゲームのみが実行される第3抽選区分の3つの抽選区分から構成されたテーブルのデータが格納された記憶装置と、ゲーム毎に内部抽選を行う一方、前記内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、当選した当該ゲームにおいて、前記テーブルに基づいて、いずれか一つの高当選ゲームを決定する抽選を行い、この抽選の結果、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、前記特別ゲームを行うゲーム回数を決定する抽選装置と、前記高当選ゲーム終了後に、前記抽選装置の抽選結果に応じて、前記特別ゲームを行う制御部と、を備え、前記抽選装置は、前記高い遊技価値を付与する賞に入賞する前に、前記抽選区分の抽選を実行し、前記特別ゲームを行う区分に決定したときは、前記ゲーム回数を決定することを特徴としている。
【0063】
このように、遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームのうち、階級が上位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第1抽選区分、階級が下位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第2抽選区分、および階級が下位の高当選ゲームのみが実行される第3抽選区分の3つの抽選区分から構成されたテーブルに基づいて抽選を行なうので、簡易な方法で内部処理を行うことができる。また、内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、当選した当該ゲームにおいて、前記テーブルに基づいて、いずれか一つの高当選ゲームを決定する抽選を行なうので、遊技者に対して、どの階級のBB賞に当選したのかについて期待感を高めることができる。この抽選の結果、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、前記特別ゲームを行うゲーム回数を決定するので、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、遊技者にとって有利なゲーム展開となり、遊技者の射幸心を煽ることができる。この結果、特別ゲームが実施される場合と実施されない場合とが生じ得るので、特別ゲームの実施について、遊技者にスリル感じさせることができる。以上により、ゲーム性を向上させ、遊技者にゲームに対する強い興味を感じさせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るスロットマシンの前面を示す図である。
【図2】上記スロットマシンの電気的構成を示す図である。
【図3】上記スロットマシンの動作を示すフローチャートである。
【図4】上記スロットマシンの動作を示すフローチャートである。
【図5】上記スロットマシンの動作を示すフローチャートである。
【図6】上記スロットマシンの内部抽選の動作を示すフローチャートである。
【図7】BB賞当選時の抽選テーブルを示す図である。
【図8】上記スロットマシンの報知演出の動作を示すフローチャートである。
【図9】RB賞(JACを含む)またはベル賞当選時の入賞のための停止順序を決める抽選テーブルを示す図である。
【図10】リールの停止順序を報知する様子を示す図である。
【図11】上記スロットマシンのリール回転停止処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】上記スロットマシンのリール回転停止処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】リール回転停止処理の例を示す図である。
【図14】上記スロットマシンのRBゲーム終了判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図15】上記スロットマシンのRBゲーム開始処理の動作を示すフローチャートである。
【図16】上記スロットマシンのBBゲーム終了判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図17】上記スロットマシンのBBゲーム開始処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スロットマシン、2…筐体、3…前面パネル、4〜6…リール、11…スタートレバー、12〜14…ストップボタン、17…遊技演出表示器、18…ボーナスゲーム表示器、19…スピーカ、30…CPU、34…乱数発生回路、37…リールモータ制御回路、53…液晶表示器、57…音声調整回路、58…スピーカ。
Claims (2)
- 複数の図柄を複数列に可変表示するリールユニットと、
スタートレバーを有し、前記可変表示を開始させるスタート部と、
遊技者による停止操作を契機として前記可変表示を前記各列に停止表示させる停止装置と、
遊技者が得る利益に応じて階級化された複数種類の高当選ゲームのうち、階級が上位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第1抽選区分、階級が下位の高当選ゲーム終了後に予め定められたゲーム回数に到達するまで実施される特別ゲームを実行する第2抽選区分、および階級が下位の高当選ゲームのみが実行される第3抽選区分の3つの抽選区分から構成されたテーブルのデータが格納された記憶装置と、
ゲーム毎に内部抽選を行う一方、前記内部抽選の結果、高い遊技価値を付与する賞が属する賞群に当選した場合、当選した当該ゲームにおいて、前記テーブルに基づいて、いずれか一つの高当選ゲームを決定する抽選を行い、この抽選の結果、前記第1抽選区分または前記第2抽選区分に決定したときは、前記特別ゲームを行うゲーム回数を決定する抽選装置と、
前記高当選ゲーム終了後に、前記抽選装置の抽選結果に応じて、前記特別ゲームを行う制御部と、を備え、
前記抽選装置は、前記高い遊技価値を付与する賞に入賞する前に、前記抽選区分の抽選を実行し、前記特別ゲームを行う区分に決定したときは、前記ゲーム回数を決定することを特徴とする遊技機。 - 前記特別ゲームは、前記内部抽選により当選した特定の賞群に関連した情報を遊技者に報知する報知ゲーム、または、ハズレをなくすあるいは少なくするかわりに再遊技賞の当選確率を高くした再遊技当選高確率ゲームであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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