JP3793394B2 - 車両用エンジン始動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等のエンジンを始動できる車両用エンジン始動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用エンジン始動装置は、キーを持つ運転者が車室内に設けられた操作部材を押し込み操作すると、車両内に搭載される送受信装置からキーにリクエスト信号が送信される。そのリクエスト信号をキーが受信すると、キーは予め設定されたIDコードを送受信装置に送信する。そして、そのIDコードと送受信装置に予め登録されたIDコードと一致するか否かの照合を行い、一致が確認されたときには、エンジンを始動するための操作部材が操作可能になる。この操作部材は、LOCK位置、ACC(アクセサリ)位置、ON(イグニッションオン)位置、ST(スタータ駆動)位置に切り換えできるようになっている。操作部材は、IDコードが一致したときのみLOCK位置から他の位置に回動できるようになっている。従って、運転者は、メカニカルキーをキー挿入口に差し込むことなく、操作部材を回動させることにより、イグニッションスイッチをオンしてエンジンを始動させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の車両用エンジン始動装置においては、その内部構造が複雑であるため、操作部材等の装着が難しいという問題があった。
【0004】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、組み付けを容易に行うことができる車両用エンジン始動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、ボディ内に、その軸線周りに回動可能でかつエンジンを始動させるための操作部材と、この操作部材の回動に連動してイグニッションスイッチを作動させる連動部材とをそれぞれ挿入し、前記操作部材及び連動部材を所定の位置に保持する位置決め手段を設け、前記位置決め手段は、ボディの端部に形成された開口部を塞ぐ蓋部材と、その蓋部材に突設されるとともに、前記操作部材及び連動部材が正常に装着されているときのみボディに対して係合可能な係合部材とから構成されていることをその要旨としている。
【0006】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用エンジン始動装置において、前記ボディの内周面には、前記係合部材が係入されるガイド溝がボディの軸線方向に沿って延設されていることをその要旨としている。
【0007】
請求項3に記載の発明では、ボディの軸線周りに回動可能でかつエンジンを始動させるための操作部材と、前記操作部材の回動に連動してイグニッションスイッチを作動させる連動部材と、前記ボディに設けられたキー挿入口を開閉可能な開閉部材と、前記キー挿入口を閉止する方向へ開閉部材を弾性的に付勢する第1付勢部材と、前記操作部材を回動操作不能な待機位置と、回動操作可能な押圧位置とをとり得るようにし、同操作部材を待機位置側に弾性的に付勢する第2付勢部材とを備え、前記各部材をそれぞれボディの軸線方向に挿入して組み付けたことをその要旨としている。
【0009】
以下、本発明の「作用」について説明する。
【0010】
請求項1に記載の発明によると、ボディ内に操作部材及び連動部材を挿入する。その後、位置決め手段により、操作部材及び連動部材を所定の位置に保持する。そのため、車両用エンジン始動装置の組付けを簡単に行うことができる。また、ボディ内に操作部材及び連動部材が正常に装着されていない場合には、ボディに係合部材が係合されない。これに対して、ボディ内に操作部材及び連動部材が正常に装着されている場合には、ボディに係合部材が係合される。従って、操作部材及び連動部材の装着状態を検知することが可能になる。
【0011】
請求項2に記載の発明によると、ボディの内周面に延設されたガイド溝に係合部材がガイドされる。そのため、ボディに位置決め手段を取り付ける際に、係合部材の位置がずれない。
【0012】
請求項3に記載の発明によると、操作部材、連動部材、開閉部材、第1付勢部材、第2付勢部材がボディの軸線方向に挿入されているため、車両用エンジン始動装置を簡単に組み付けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車のエンジン始動装置に具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1,図2に示すように、運転席前方のインストルメントパネルに設けられているエンジン始動装置11は、略円筒状のボディ12を備えている。ボディ12の内部には、その軸線周りに回動可能かつ軸線方向に沿って移動可能な操作部材としてのノブ13が挿入されている。ノブ13の外端部(図1の右側)は、ボディ12の外端開口部12aから突出されている。
【0015】
ノブ13の外周面には段差部13aが形成されている。その段差部13aがボディ12の内周面に形成された段部12cに当接されることにより、ノブ13は外側(図1の右側)への位置ずれが規制される。ノブ13の外端部には、その突出部分を覆うカバー14が設けられている。ノブ13の外端部中央及びカバー14の先端中央部には、長方形状のキー挿入口15が形成されている。
【0016】
図6に示すように、ノブ13は、それを回動操作することにより、LOCK位置、ACC(アクセサリ)位置、ON(イグニッションオン)位置、ST(スタータ駆動)位置に切り換えられる。そして、図7に示すキー42から送信されるIDコード信号が、予め登録してあるIDコードと一致するか否かを照合し、一致が確認されたときのみ、ノブ13がLOCK位置から他の位置に切り換え操作可能となっている。
【0017】
キー42には、トランスポンダ、アンテナコイル、コンデンサ、IC等(いずれも図示せず)が内蔵されている。前記ICには車両側のIDコードと同じIDコードが記憶されている。車両内に搭載される図示しない送受信装置から送信されるリクエスト信号を受信すると、キー挿入口15にキー42を挿入することなく、予め設定されたIDコードがキー42に内蔵した発信器から送受信装置に送信される。リクエスト信号は、キー42を持つ運転者がノブ13を押し込むことにより送信されるようになっている。
【0018】
又、キー42がキー挿入口15に挿入されたとき、トランスポンダは、車両側に設けた図示しない磁気発生装置からの磁気を受け、アンテナコイルに発生した電流をコンデンサに蓄電する。そして、その蓄電された電圧が所定値以上に達すると、トランスポンダに予め設定された特定のIDコードが発信されるようになっている。
【0019】
ノブ13にはシャッタ収容孔16が形成され、その内部にはボディ12の軸線方向に沿って移動可能な開閉部材としてのシャッタ17が収容されている。このシャッタ17は光透過性を有する合成樹脂材料によって形成されている。シャッタ17は、キー挿入口15を開く開口位置(図7に示す位置)と、キー挿入口15を閉じる閉止位置(図1に示す位置)とを取り得るようになっている。
【0020】
図3(a),(b)、図5に示すように、ノブ13の外周面ほぼ中央部には、前記シャッタ収容孔16に連通する収容孔19が形成されている。収容孔19には合成樹脂製の移動体20がノブ13の径方向に沿って摺動可能に設けられている。移動体20の先端部(図3(a)の上側)には傾斜面20aが形成されている。移動体20は、その中央部に取付部としてのバネ取付孔20bが形成されており、全体がほぼ四角枠状に形成されている。バネ取付孔20bには弾性体としての圧縮バネ21が設けられている。この圧縮バネ21の一端は移動体20の内側面に当接され、他端は前記収容孔19の内側に突設された突部22に当接されている。そして、この圧縮バネ21の弾性力により、移動体20の先端はボディ12の内周面に押圧されている。
【0021】
ボディ12の外端開口部12aには、その軸線方向に沿って延びる案内溝23が形成され、その案内溝23には移動体20の先端部分が係入されている。案内溝23の内奥部には、前記移動体20に形成された傾斜面20aと平行である傾斜面23aが形成されている。そして、ノブ13を待機位置(図3(a)に示す位置)から、押圧位置(図4(a)に示す位置)に押し込むことにより、移動体20は案内溝23に沿って移動し、その先端部が圧縮バネ21の弾性力に抗して案内溝23内から抜け出る。この動作に伴い、移動体20はその基端が収容孔19からシャッタ収容孔16内に突出するようになっている。この突出状態において、移動体20の基端が前記シャッタ17に形成された係合部としての係合凹部24に移動配置されることにより、シャッタ17が閉止位置にロックされる。従って、本実施形態においては、移動体20と圧縮バネ21とからロック手段が構成されている。
【0022】
なお、ノブ13が待機位置に配置され、かつシャッタ17が開口位置に配置されている場合において、係合凹部24に隣接するように、シャッタ17に形成された突起17dは、移動体20の延長線上に配置されないようになっている。よって、キー挿入口15にキー42を挿入した状態で、ノブ13を押し込んでも、シャッタ17に形成された突起17dに移動体20が当たらないので、ノブ13を待機位置から押圧位置に移動させることができる。
【0023】
図1に示すように、ボディ12の内端部には、合成樹脂からなる位置決め手段としての位置決めストッパ27が設けられている。この位置決めストッパ27には連動部材としてのロータ28が回動可能に支持されている。ロータ28の中央部に設けられた支軸28aは位置決めストッパ27に貫通され、その支軸28aの先端はボディ12に固定されたイグニッションスイッチ29に駆動連結されている。
【0024】
ロータ28の外周面には、その軸線方向に沿って延びる係合溝31が形成され、この係合溝31にはノブ13の内端に形成された突出部32が係合されている。この係合により、ノブ13とロータ28とは一体的に回動するようになっている。従って、ノブ13を回動すると、ロータ28を介してイグニッションスイッチ29がオンするようになっている。
【0025】
ロータ28の中央部には、内側バネ収容部33が形成され、その内部には第1付勢部材としての小径圧縮スプリング34が収容されている。この小径圧縮スプリング34の一端は内側バネ収容部33の内奥面に当接され、他端は前記シャッタ17の内端部に突設された張出し部35に係止されている。そして、小径圧縮スプリング34の弾性力により、シャッタ17は図3(a)に示す閉止位置に常に付勢されている。
【0026】
ロータ28における内側バネ収容部33の外側箇所には、外側バネ収容部36が形成され、その内部には第2付勢部材としての大径圧縮スプリング37が収容されている。この大径圧縮スプリング37の一端は外側バネ収容部36の内奥面に当接され、他端はノブ13の内端面に当接されている。そして、大径圧縮スプリング37の弾性力により、ノブ13は図3(a)に示す待機位置側に付勢されている。
【0027】
図8〜図10に示すように、前記位置決めストッパ27は、ボディ12の内端側開口部12bを塞ぐ円板状の蓋部材51を備えている。この蓋部材51の外周面には、180゜反対側に配置された2つの係合腕(係合部材)52a,52bが一体的に形成されている。各係合腕52a,52bは、その基端を中心に自身の弾性力に抗して傾動可能となっている。各係合腕52a,52bが傾動し易くなるようにするために、その基端部付近における蓋部材51の厚みは他の部分よりも薄くなっている。
【0028】
各係合腕52a,52bは、ボディ12の軸線方向に沿って延びており、ボディ12の内周面に形成されたガイド溝53a,53bにそれぞれ摺動可能に係合されている。各係合腕52a,52bの先端部外側面には、傾斜面を有する爪部54a,54bがそれぞれ突設されている。各爪部54a,54bは前記各ガイド溝53a,53bの内奥面に形成された係止孔55a,55bに係合可能となっている。この係合により、ボディ12に対して位置決めストッパ27が固定される。これにより、ノブ13及びロータ28等が所定の位置に位置決め保持されるようになっている。
【0029】
図2,図7に示すように、ノブ13の外周面には、2つのレバー収容穴38が対向して凹設され、その内部にはレバー39が軸40を中心にして回動可能に収容されている。各レバー39の先端にはフック部39aがそれぞれ形成され、そのレバー39はキー42の先端部に突設された係止突部42aの両側部に係合可能となっている。そして、そのフック部39aは、レバー収容穴38内に収容されたバネ41の弾性力により、キー42の係止突部42aをその両側から挟み込むようになっている。
【0030】
なお、キー42が電池切れした場合には、キー42からIDコード信号を送信できなくなるため、キー42に内蔵された図示しないトランスポンダを用いてエンジンの始動を行う。即ち、電池等の電源を必要としないトランスポンダには予め車両側のIDコードと同じIDコードが記憶されており、電池が切れた場合には、キー挿入口15にキー42の係止突部42aを挿入することにより、トランスポンダから発信される。IDコードが一致すると、ノブ13を回動操作してエンジンを始動させることができる。
【0031】
次に、上記のように構成されたエンジン始動装置11を組み付けるには次のように行う。
シャッタ17及びレバー39を組み付けたノブ13を、ボディ12の内端開口部12bから挿入し、その外端部をボディ12の外端開口部12aから突出させる。次いで、両圧縮スプリング34,37を組み付けたロータ28をボディ12の内端開口部12bから挿入する。これにより、小径圧縮スプリング34の先端部が、シャッタ17に形成された張出し部35に当接される。又、大径圧縮スプリング37の先端部が、ノブ13の内端面に当接される。
【0032】
その後、位置決めストッパ27をボディ12の内端開口部12bから挿入する。そして、各係合腕52a,52bを各ガイド溝53a,53bに沿ってスライドさせながら、位置決めストッパ27をボディ12の外端側に移動させる。位置決めストッパ27の蓋部材51が所定の位置に到達すると、各係合腕52a,52bに設けた爪部54a,54bが、係合腕52a,52bに形成した係止孔55a,55bに係合する。この係合により、ボディ12に対して位置決めストッパ27が固定され、ノブ13及びロータ28等が所定の位置に位置決め保持される。
【0033】
なお、装着不良により、ノブ13及びロータ28が所定の位置に配置されていない場合には、爪部54a,54bが係止孔55a,55bに係合することはない。従って、位置決めストッパ27は固定されなくなる。
【0034】
続いて、ボディ12の内端開口部12bからイグニッションスイッチ29を、その端面が蓋部材51の側面に当接する位置まで挿入する。この挿入により、位置決めストッパ27の蓋部材51から突出しているロータ28の支軸28aにイグニッションスイッチ29が連結される。
【0035】
又、メンテナンス等により、ノブ13、ロータ28等を取り外すには、イグニッションスイッチ29をボディ12から抜き出した後、各係合腕52a,52bをボディ12の中心側に傾動させる。この傾動により、各係止孔55a,55bに対する各爪部54a,54bの係合を解除する。その状態で位置決めストッパ27を取り付ける方向とは反対方向にスライドさせ、ボディ12から取り出す。その後、組み付け順序とは反対の順序でロータ28やノブ13等の部材をボディ12内から取り出す。
【0036】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1) ボディ12内には、その内端開口部12bからノブ13、ロータ28が順に挿入されている。そして、ノブ13及びロータ28は、位置決めストッパ27により定位置に保持されるようになっている。そのため、ノブ13及びロータ28ががたつくのを防止することができるとともに、簡単に装着することができる。この結果、エンジン始動装置11の組み付け作業が容易になる。
【0037】
(2) 位置決めストッパ27は、ボディ12の内端開口部12bを塞ぐ蓋部材51と、ボディ12に係脱可能な係合腕52a,52bとから構成されている。そして、ノブ13及びロータ28が正常に装着されていない場合には、爪部54a,54bが係止孔55a,55bに係合されない。この結果、ボディ12に位置決めストッパ27を固定することができないので、ノブ13、ロータ28等の装着状態を検知することができる。又、ボディ12の内端部は、蓋部材51によりボディ12が閉塞されているので、ボディ12の外端開口部12aはノブ13により閉塞され、内端開口部12bは蓋部材51により閉塞されている。そのため、ボディ12の内部にに塵埃等が入りにくくなる。
【0038】
(3) ボディ12の内周面には、係合腕52a,52bが係入されるガイド溝53a,53bがボディ12の軸線方向に沿って延設されている。この構成により、係合腕52a,52bがガイド溝53a,53bによってガイドされながら、位置決めストッパ27はボディ12に挿入される。そのため、爪部54a,54bの位置が予め決められた状態で、位置決めストッパ27をボディ12内に挿入することができる。従って、位置決めストッパ27を所定量挿入しさえすれば、位置決めストッパ27を回動させることなく、爪部54a,54bを係止孔55a,55bに係合することができる。よって、ボディ12に位置決めストッパ27を簡単に固定することができる。
【0039】
(4) ノブ13、ロータ28、シャッタ17、小径圧縮スプリング34、大径圧縮スプリング37がそれぞれボディ12の軸線方向に沿ってそれ挿入されている。そのため、車両用エンジン始動装置の組付け易さを向上することができる。
【0040】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では、蓋部材51に係合腕52a,52bを2つ設けた。この数に限定されることなく、係合腕を1つ又は3つ以上に変更してもよい。
【0041】
・ 前記実施形態では、係合腕52a,52bをボディ12の軸線方向に沿って延設した。この構成以外にも、係合腕52a,52bを省略し、爪部54a,54bを蓋部材51の外周面に突設するだけの構成にしてもよい。
【0042】
・ 前記実施形態では、各係合腕52a,52bに爪部54a,54bを形成し、その爪部54a,54bをガイド溝53a,53bに形成した係止孔55a,55bに係合できるようにした。この構成以外にも、爪部54a,54bと係止孔55a,55bとの位置関係を逆にしてもよい。すなわち、係合腕52a,52bに係止孔を形成し、ガイド溝53a,53bに爪部を形成してもよい。
【0043】
・ 前記実施形態では、IDコード信号を送信する送信機のみを備えたキー42を用いた。これ以外に、送信機がないキー溝付きメカニカルキー、又はキー溝と送信機両方を備えたキーに変更してもよい。
【0044】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。
(1) 請求項1、2のいずれかにおいて、前記係合部材は複数個設けられていることを特徴とする車両用エンジン始動装置。この構成にすれば、位置決め手段を安定した状態でボディに取付け固定することができる。
【0045】
(2) 請求項1、2、前記(1)のいずれかにおいて、前記係合部材はボディの軸線方向に沿って延設されている。この構成によれば、ボディに対する位置決め手段の着脱を簡単に行うことができる。
【0046】
(3) 請求項1、2、前記(1)、(2)のいずれかにおいて、前記連動部材は、位置決め手段に軸支されていることを特徴とする車両用エンジン始動装置。この構成にすれば、連動部材を軸支するための部品が必要ないので、製造コストを低減することができる。
【0047】
(4) 請求項1、2、前記(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記操作部材の外端部は前記ボディから突出され、操作部材の外端部にはメカニカルキーが挿入されるキー挿入口が設けられていることを特徴とする車両用エンジン始動装置。
【0048】
(5) ボディ内に、その軸線周りに回動可能でかつエンジンを始動させるための操作部材と、この操作部材の回動に連動してイグニッションスイッチを作動させる連動部材とを設け、前記ボディの内端開口部から前記操作部材、連動部材の順で挿入し、その後ボディの内端開口部から位置決め手段を挿入し、前記操作部材及び連動部材を所定の位置に保持するようにしたことを特徴とする車両用エンジン始動装置の組み付け方法。この方法によれば、車両用エンジン始動装置の組み付けを簡単に行うことができる。
【0049】
(6) キーから車両に設けられた送受信装置にIDコードを送信し、そのIDコードと、前記送受信装置に予め登録されたIDコードと一致するか否かの照合を行い、一致が確認されたときに、エンジンを始動可能にした車両用エンジン始動装置であって、ボディ内に、その軸線周りに回動可能でかつエンジンを始動させるための操作部材と、この操作部材の回動に連動してイグニッションスイッチを作動させる連動部材とをそれぞれ挿入し、前記操作部材及び連動部材を所定の位置に保持する位置決め手段を設けたことを特徴とする車両用エンジン始動装置。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、車両用エンジン始動装置を簡単に組み付けることができる。
【0051】
また、操作部材及び連動部材の装着状態を検知することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ボディに位置決め手段を簡単に固定することができる。
【0052】
請求項3に記載の発明によれば、車両用エンジン始動装置を簡単に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態を示すエンジン始動装置の断面図。
【図2】ノブ、シャッタ、ロータ等を示す分解斜視図。
【図3】(a)はノブが待機位置にある場合の断面図、(b)は(a)の3b−3b断面図。
【図4】(a)はノブが押圧位置にある場合の断面図、(b)は(a)の4b−4b断面図。
【図5】シャッタや移動体等を示す分解斜視図。
【図6】エンジン始動装置の一部を示す正面図。
【図7】メカニカルキーをエンジン始動装置に差し込んだ状態を示す断面図。
【図8】位置決めストッパを組み付けた状態を示す断面図。
【図9】図8の9−9断面図。
【図10】位置決めストッパの斜視図。
【符号の説明】
12…ボディ、13…ノブ(操作部材)、17…シャッタ(開閉部材)、27…位置決めストッパ(位置決め手段)、28…ロータ(連動部材)、29…イグニッションスイッチ、34…小径圧縮スプリング(第1付勢部材)、37…大径圧縮スプリング(第2付勢部材)、51…蓋部材、52a,52b…係合腕(係合部材)、53a,53b…ガイド溝。
Claims (3)
- ボディ内に、その軸線周りに回動可能でかつエンジンを始動させるための操作部材と、この操作部材の回動に連動してイグニッションスイッチを作動させる連動部材とをそれぞれ挿入し、前記操作部材及び連動部材を所定の位置に保持する位置決め手段を設け、前記位置決め手段は、ボディの端部に形成された開口部を塞ぐ蓋部材と、その蓋部材に突設されるとともに、前記操作部材及び連動部材が正常に装着されているときのみボディに対して係合可能な係合部材とから構成されていることを特徴とする車両用エンジン始動装置。
- 前記ボディの内周面には、前記係合部材が係入されるガイド溝がボディの軸線方向に沿って延設されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジン始動装置。
- ボディの軸線周りに回動可能でかつエンジンを始動させるための操作部材と、
前記操作部材の回動に連動してイグニッションスイッチを作動させる連動部材と、
前記ボディに設けられたキー挿入口を開閉可能な開閉部材と、
前記キー挿入口を閉止する方向へ開閉部材を弾性的に付勢する第1付勢部材と、
前記操作部材を回動操作不能な待機位置と、回動操作可能な押圧位置とをとり得るようにし、同操作部材を待機位置側に弾性的に付勢する第2付勢部材とを備え、
前記各部材をそれぞれボディの軸線方向に挿入して組み付けたことを特徴とする車両用エンジン始動装置。
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