JP3793281B2 - カメラのブレ撮影防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光により得られた画像を例えば電子的に現像する記録媒体を使用するカメラに関し、特にその画像のブレを防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影レンズにより得られた光学像を電子的に現像することができる写真材料が知られており、例えば特開平5−2280号公報には、静電情報記録媒体と電荷保持媒体とを組み合わせた記録媒体が開示されている。この明細書では、このような記録媒体を電子現像型記録媒体と呼び、また電子現像型記録媒体を用いるカメラを電子現像型カメラと呼ぶ。
【0003】
電子現像型カメラにおいてカラー画像を得る手段として、電子現像型記録媒体を3つの記録領域に分割するとともに、各記録領域の前方に例えばレッド、グリーンおよびブルーのカラーフィルタ要素を設け、各記録領域を1つずつ撮影光学系の光路内に配置させて撮影する構成が可能である。すなわち、このような構成では、1つの被写体像を撮影するために3つの記録領域を順次露光する必要があり、この撮影の間カメラを静止させておかなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上述した撮影動作ではカメラ本体を三脚に固定することが望ましい。しかし、せっかく三脚を用意した場合であっても、カメラ本体を三脚にしっかりと固定しない状態で撮影動作を行ったりすることも考えられる。
【0005】
本発明は、カメラ本体を三脚に固定した状態であるか否かをチェックするとともに、三脚に完全に固定しない状態での撮影を防止することができるカメラのブレ撮影防止装置を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカメラのブレ撮影防止装置は、三脚を固定するための三脚ネジが螺合可能なネジ取付け部を有するカメラ本体と、ネジ取付け部の近傍に配設され、三脚ネジがネジ取付け部のネジ孔に螺着された状態においてネジ取付け信号を出力するネジ検出手段と、ネジ取付け信号が出力されていない間、シャッタレリーズを禁止するシャッタ制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】
ネジ検出手段は例えば、三脚ネジに押圧された状態でネジ取付け信号を出力するタクトスイッチ、あるいは三脚ネジが干渉した状態で前記ネジ取付け信号を出力するフォトインタラプタである。
【0008】
本発明のブレ撮影防止装置は、カメラ本体の振動を検出可能なブレ検出器を備えていてもよく、この場合、シャッタ制御手段はカメラ本体の振動が検出されているとき、シャッタレリーズを禁止する。ブレ検出器は、ネジ検出手段がネジ取付け信号を出力していない状態であってもシャッタレリーズを禁止可能である。ブレ検出器は例えば角速度センサであり、角速度センサは例えば圧電振動ジャイロである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態を適用したスチルビデオカメラの外観図である。このスチルビデオカメラは電子現像型カメラであり、電子現像型記録媒体によって画像を現像するように構成されている。
【0010】
カメラ本体50の前面の略中央には撮影光学系である交換レンズ51を装着するためのレンズマウント52が形成されている。レンズマウント52の側方には交換レンズ51を取り外すとき押下される取外しボタン53が設けられ、またレンズマウント52の左上方にはホワイトバランス調整用窓54が配設されている。カメラ本体50の上面の略中央には、ストロボを装着するためのストロボシュー55が設けられ、ストロボシュー55の側方にはレリーズボタン56が設けられている。カメラ本体50の側面には、外部のコンピュータ等に画像データを送信するための通信コネクタ57が設けられている。一方、カメラ本体50の下面には、電子現像型記録媒体(図示せず)をカメラ本体50内に装着するためのスロット(図示せず)が形成されている。
【0011】
カメラ本体50内であって底部の略中央には、ネジ取付け部58が設けられている。ネジ取付け部58は筒状の部材であり、その内部には、カメラ本体50に三脚を固定するための三脚ネジ(図示せず)が螺合可能なネジ孔が形成されている。ネジ取付け部58の近傍には、三脚ネジが取り付けられているか否かを検出するためのネジ検出器59が配設されている。
【0012】
図2は第1実施形態の電子現像型カメラのブロック図である。
システムコントロール回路20はマイクロコンピュータであり、本電子現像型カメラの全体の制御を行う。
【0013】
撮影光学系12には複数のレンズ群の他、絞り12aが設けられている。撮影光学系12の後方には、相互に一体的に連結された3つの電子現像型記録媒体30a、30b、30cが配設され、撮影光学系12と各電子現像型記録媒体30a〜30cの間にはクイックリターンミラー21が設けられている。クイックリターンミラー21の上方にはファインダ光学系23のピント板23aが配設されている。クイックリターンミラー21と電子現像型記録媒体30a〜30cの間には回転色フィルタ45とシャッタ22が設けられ、回転色フィルタ45はシャッタ22の前方に位置している。
【0014】
回転色フィルタ45は図3に示すように円板状を呈し、軸心45aから放射線状に延びる分割線によって、Rフィルタ45b、Gフィルタ45cおよびBフィルタ45dに分割されている。回転色フィルタ45は回転色フィルタ駆動回路46により、軸心45aの周りに回転駆動される。すなわち回転色フィルタ45は3つの電子現像型記録媒体30a〜30cの前方に配設され、各電子現像型記録媒体30a〜30cに対して、それぞれレッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の色成分の光線を導く。
【0015】
電子現像型記録媒体30a〜30cは、シャッタ22の後方すなわち回転色フィルタ45とは反対側に設けられ、図3に示すように3つの電子現像型記録媒体30a〜30cが上下方向に連結されている。電子現像型記録媒体30a〜30cは媒体移送駆動回路47により上下方向に変位可能である。例えばRフィルタ45bが上方位置に定められている時、ひとつの電子現像型記録媒体30aがRフィルタ45bの後方に位置し、この状態で、Rの色成分に対応した画像がその電子現像型記録媒体30aによって現像される。
【0016】
絞り12a、クイックリターンミラー21およびシャッタ22は、それぞれアイリス駆動回路24、ミラー駆動回路25およびシャッタ駆動回路26によって駆動され、これらの回路24、25、26は露出制御回路27により制御される。露出制御回路27はシステムコントロール回路20から出力される指令信号に従って動作する。すなわち、露出制御時、測光センサ28からの出力信号に基づく露出制御回路27の制御に従って、絞り12aはアイリス駆動回路24により開度を調整される。
【0017】
クイックリターンミラー21は通常、被写体を観察する位置であるダウン位置(実線により示される傾斜状態)に定められ、撮影光学系12を通過した光をファインダ光学系23に導いているが、撮影動作時、露出制御回路27の制御に従い、ミラー駆動回路25によって上方に回動せしめられ、退避位置であるアップ位置(破線により示される水平状態)に定められる。シャッタ22は電子現像型記録媒体30a〜30cに導かれる光路を開閉するものであり通常閉塞しているが、撮影動作時、露出制御回路27の制御に従って、シャッタ駆動回路26によって所定時間開放され、これにより撮影光学系12を通過した光が電子現像型記録媒体30a〜30cの受光面に照射される。
【0018】
電子現像型記録媒体30a〜30cは記録媒体駆動回路41の制御に基づいて電圧を印加される。この電圧印加の間に露光されることによって各電子現像型記録媒体30a〜30cには、撮影光学系12および回転色フィルタ45を介して結像されたR,G,Bの色成分に対応する画像が、可視像としてそれぞれ現像される。なお記録媒体駆動回路41は、システムコントロール回路20から出力される指令信号に従って動作する。
【0019】
各電子現像型記録媒体30a〜30cに対する電圧印加のタイミングは、測光センサ28からの出力信号に基づいて制御される。測光センサ28はR,G,Bの各測光値を検出するように構成されており、これらの測光値に基づいて、システムコントロール回路20では、各電子現像型記録媒体30a〜30cに対する電圧印加の時間の長さと開始時間が演算される。この演算結果に基づき、3つの電圧印加スイッチ42a、42b、42cの開閉が制御されて各電子現像型記録媒体30a、30b、30cに対する電圧印加が制御される。この電圧印加の開始時間の制御によって、各電子現像型記録媒体30a〜30cの感度が調整され、R,G,Bの色成分に対する適正露光が得られる。
【0020】
システムコントロール回路20には、ネジ検出器59とカメラブレ検出器60とが接続されている。ネジ検出器59は、三脚ネジがネジ取付け部58のネジ孔に螺着された状態において、システムコントロール回路20に対してネジ取付け信号を出力する。カメラブレ検出器60はカメラ本体50の振動を検出するために設けられ、例えば圧電振動ジャイロ等の角速度センサであり、カメラ本体50の振動の角速度に対応した信号をシステムコントロール回路60に対して出力する。
【0021】
システムコントロール回路20にはレリーズボタン56に連動してオンオフするレリーズスイッチ14が接続され、レリーズスイッチ14の操作によって撮像動作が行われる。またシステムコントロール回路20には、この電子現像型カメラの種々の設定状態等を表示するための表示素子18が接続され、またストロボ13を駆動するストロボ駆動回路19が接続されている。
【0022】
図4は電子現像型記録媒体30の記録領域の構成を示す図であり、これは特開平5−2280号公報に開示されたものと基本的に同じである。
【0023】
すなわち電子現像型記録媒体30は静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32を備え、電源33によって電圧を印加される。静電情報記録媒体31は、基板34、電極層35、無機酸化物層36および光導電層37を積層して成り、光導電層37は電荷発生層37aと電荷輸送層37bを重合させて構成される。電荷保持媒体32は、液晶支持体38と液晶電極層39の間に例えばスメクティック液晶等のメモリ性を有する液晶40を封入して構成される。静電情報記録媒体31の電荷輸送層37bと電荷保持媒体32の液晶支持体38とは微小間隙をもって対向している。
【0024】
電源33と記録媒体駆動回路41はカメラ本体11に設けられ、電子現像型記録媒体30がカメラの所定位置に装着されると通電可能となり、記録媒体駆動回路41の制御に基づいて、電源33により所定の電圧が電子現像型記録媒体30に印加される。電極層35と液晶電極層39の間、すなわち静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32に電圧が印加された状態で静電情報記録媒体31が露光されると、静電情報記録媒体31には、画像に応じた電荷が発生する。この電荷に応じて、液晶40に作用する電界の強さが変化するため、液晶40には、その画像が可視像として表示され、被写体像が現像される。この電荷保持媒体32はメモリ性を有する液晶表示素子であり、現像された可視像は電界を除去しても保持される。この液晶表示素子は、加熱装置(図示せず)を用いて所定の温度に加熱することにより、現像された可視像を消去させることもでき、その場合は繰り返し同一記録媒体を用いることもできる。
【0025】
図5はネジ取付け部58とネジ検出器59の構成の一例を示している。ネジ取付け部58は、カメラ本体50の底板50aに設けられ、カメラ本体50内に突出している。図5(a)に示されるように、ネジ取付け部58の内周壁面にはネジ孔58aが形成され、また図5(b)に示されるように、ネジ孔58aには三脚ネジ61が螺合される。
【0026】
ネジ検出器59はタクトスイッチであり、本体59aと押圧部59bを有し、押圧部59bは押圧されることにより本体59a内に嵌入される。ネジ検出器59はカメラ本体50内に設けられた固定枠62に支持バネ63を介して連結され、ネジ取付け部58の突出端部に対向させて設けられている。支持バネ63のバネ力は、本体59aと押圧部59bの間を連結するバネのバネ力よりもかなり大きく、実質的に伸縮しない。すなわち、図5(b)に示されるように三脚ネジ61がネジ孔58aに螺着された状態において、押圧部59bは三脚ネジ61に押圧されて本体59a内に入り込む。この状態において、三脚ネジ61が取り付けられていることを示す信号(ネジ取付け信号)がネジ検出器59からシステムコントロール回路20に対して出力される。
【0027】
図6はネジ検出器59の構成の他の例を示している。このネジ検出器59はフォトインタラプタであり、隙間59cを挟んで発光素子と受光素子(図示せず)が設けられている。隙間59cは、図6(a)に示されるようにネジ取付け部58の突出端部に対向しており、図6(b)に示されるように三脚ネジ61がネジ孔58aに螺着された状態において、三脚ネジ61の先端が隙間59c内に入り込んで発光素子と受光素子の間に干渉し、これによりネジ取付け信号がネジ検出器59からシステムコントロール回路20に対して出力される。
【0028】
図7〜図9は撮影動作のフローチャートである。これらの図を参照して、本実施形態の作用を説明する。
【0029】
ステップ101においてレリーズスイッチ14がオン状態に切り換えられたことが検出されると、ステップ102において、ネジ検出器59からネジ取付け信号が出力されているか否か、すなわち三脚ネジ61がネジ取付け部58に装着されているか否かが判定される。三脚ネジ61が装着されていない場合、ステップ101へ戻る。すなわちネジ取付け信号が出力されていない間、シャッタレリーズが禁止される。
【0030】
これに対して三脚ネジ61が装着されている場合、ステップ103へ進み、カメラブレが発生しているか否かが判定される。この判定は、カメラブレ検出器60から出力される信号に基づいて行われ、カメラ本体50の振動の角速度が所定値よりも大きいとき、再びステップ101が実行される。すなわちカメラ本体50の振動が検出されているとき、シャッタレリーズは禁止される。
【0031】
ステップ103においてカメラブレが発生していないと判定されたとき、ステップ104において、測光センサ28からの出力信号が検出される。次いでステップ105では、R,G,Bの測光値に基づいて露出演算が行われ、絞り12aの開度とシャッタスピード(露出時間)が求められ、また露出演算の結果に基づいて、3つの電子現像型記録媒体30a〜30cに対する電圧印加が演算される。
【0032】
ステップ106では、記録媒体駆動回路41の駆動が開始される。ステップ107では、クイックリターンミラー21がダウン状態からアップ状態に変化し、また絞り12aの開度が全開状態から所定開度まで変化する。なお、回転色フィルタ45と電子現像型記録媒体30a〜30cの初期状態として、Rフィルタ45bが上方位置に定められるとともに、このRフィルタ45bの後方に、Rの色成分の画像を現像するための電子現像型記録媒体30aが配置されているものとする。
【0033】
ステップ108ではシャッタ22が開放される。ステップ109では電子現像型記録媒体30aに対応した電圧印加スイッチ42aがオン状態に定められ、電子現像型記録媒体30aへの電圧印加が開始される。ステップ110では、ステップ108におけるシャッタ22の開放から、ステップ105において求められた露出時間が経過したか否かが判定される。露出時間が経過すると、ステップ111においてシャッタ22が閉塞される。次いでステップ112において、ステップ109における電圧印加スイッチ42aのオンから所定の印加時間が経過したことが確認されると、電圧印加スイッチ42aがオフ状態に定められる。これにより、電子現像型記録媒体30aにはRの色成分に対応した画像が現像される。
【0034】
ステップ114では回転色フィルタ45が回転移送され、また電子現像型記録媒体30a〜30cが上方向に移送される。回転色フィルタ45が約120度回転移送され、かつ電子現像型記録媒体30a〜30cの移送が完了して、Gの色成分の画像を現像するための電子現像型記録媒体30bがGフィルタ45cの後方に配置されると、ステップ115〜120においてGの画像が得られる。すなわち、ステップ115ではシャッタ22が開放され、ステップ116では電圧印加スイッチ42bがオン状態に定められる。ステップ117において露出時間が経過したことが確認されると、ステップ118においてシャッタ22が閉塞する。またステップ119において、ステップ116における電圧印加スイッチ42bのオンから所定の印加時間が経過したことが確認されると、ステップ120において電圧印加スイッチ42bがオフ状態に定められる。これにより、電子現像型記録媒体30bにはGの色成分に対応した画像が現像される。
【0035】
次いで、同様にBの色成分の画像が現像される。すなわち、ステップ121では回転色フィルタ45が回転移送され、また電子現像型記録媒体30a〜30cが上方向に移送されて、Bの色成分の画像を現像するための電子現像型記録媒体30cがBフィルタ45cの後方に配置される。ステップ122ではシャッタ22が開放され、ステップ123では電圧印加スイッチ42cがオン状態に定められる。ステップ124において露出時間が経過したことが確認されると、ステップ125においてシャッタ22が閉塞する。ステップ126において、電圧印加スイッチ42cがオン状態に定められてから所定の印加時間が経過したことが確認されると、ステップ127において電圧印加スイッチ42cがオフ状態に定められる。これにより電子現像型記録媒体30cにはBの色成分に対応した画像が現像される。
【0036】
Bの画像の現像が終了すると、ステップ128においてミラー21がダウン状態に変化するとともに絞り12aが全開状態まで開放する。またステップ129では、記録媒体駆動回路41が停止され、ステップ130では回転色フィルタ45と電子現像型記録媒体30a〜30cが初期位置に向かって移送され、この撮影動作ルーチンは終了する。
【0037】
図10は、カメラブレ検出動作のルーチンのフローチャートである。このカメラブレ検出動作ルーチンは、図7のステップ104における測光値検出が開始された後、一定時間毎に割り込み処理される。
【0038】
ステップ201では、カメラブレ検出器60からの出力信号に基づいて、カメラブレが発生しているか否かが判定される。カメラブレが発生していないとき、このルーチンは直ちに終了するが、カメラブレが発生しているとき、ステップ202以下が実行され、撮影動作すなわちシャッタレリーズが禁止される。
【0039】
まずステップ202では、カメラブレが発生しているために撮影を中止する旨のメッセージが表示素子18によって表示される。ステップ203では電圧印加スイッチ42a、42b、42cがオフ状態に定められ,ステップ204では記録媒体駆動回路41が停止される。次いでステップ205ではシャッタ22が閉塞され、ステップ206ではミラー21がダウン状態に変化するとともに絞り12aが全開状態まで開放する。またステップ207では、回転色フィルタ45と電子現像型記録媒体30a〜30cが初期位置に向かって移送される。これによりカメラブレ検出動作ルーチンは終了する。
【0040】
以上のように本実施形態によれば、三脚ネジ61が締めつけられていないためにカメラ本体50が三脚に固定されていない場合には、撮影動作が禁止されるので、R,G,Bの画像を記録する際にカメラ本体50が振動することはなくなり、鮮明なカラー画像を得ることができる。また三脚ネジ61が締めつけられた状態であっても、カメラブレ検出器60によってカメラブレが検出された場合には、撮影動作が禁止される。すなわち例えば、三脚ネジ61が締結されいていても三脚の固定が不十分であるためにカメラブレが発生した場合、撮影開始前であればシャッタレリーズが禁止され、また撮影動作が開始した後であれば撮影動作が中止される。
【0041】
なお、図10のカメラブレ検出動作のルーチンと同様に、三脚ネジ61が締めつけられているか否かを検出するルーチンを一定時間毎に割り込み処理するように構成してもよい。すなわち三脚ネジ検出ルーチンでは、図10のステップ201に相当するステップにおいて、ネジ取付け信号に基づいて、三脚ネジ61が締めつけられているか否かをチェックし、その他のステップは図10と同様である。
【0042】
図11は第2実施形態の電子現像型カメラのブロック図である。
この実施形態の第1実施形態と異なる点は、回転色フィルタ45に代えて、色分解プリズム29が設けられ、また電子現像型記録媒体30a、30b、30cが相互に独立に設けられていることである。色分解プリズム29はシャッタ22の前方に設けられている。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0043】
第2実施形態では、1つの被写体像を撮影するためにシャッタ22の開閉動作は1回であり、この間にR,G,Bの画像がそれぞれ電子現像型記録媒体30a、30b、30cに記録される。すなわち、1つの被写体像を撮影するために要する時間は、第1実施形態と比較して3分の1以下であり、カメラブレが生じる可能性は低い。
【0044】
図11〜図12は第2実施形態における撮影動作のフローチャートである。これらの図を参照して、本実施形態の作用を説明する。
【0045】
ステップ301においてレリーズスイッチ14がオン状態に切り換えられたことが検出されると、ステップ302において、カメラブレ検出器60から出力される信号に基づいて、カメラブレが発生しているか否かが判定される。カメラブレが発生しているとき、ステップ301へ戻り、すなわちシャッタレリーズが禁止される。これに対してカメラブレが発生していないとき、ステップ303において、測光センサ28からの出力信号である測光値が検出され、ステップ304において、R,G,Bの測光値に基づいて露出演算が行われる。すなわち絞り12aの開度とシャッタスピード(露出時間)が求められ、また露出演算の結果に基づいて、3つの電子現像型記録媒体30a〜30cに対する電圧印加が演算される。
【0046】
ステップ305ではストロボ13が発光されるか否かが判定される。ストロボ13を発光させない場合、ステップ306において撮影がスローシャッタで行われるか否か、すなわちシャッタスピードが例えば1/60秒よりも遅いか否かが判定される。撮影がスローシャッタで行われる場合、ステップ307が実行され、三脚ネジ61がネジ取付け部58に装着されているか否かが判定される。三脚ネジ61が装着されていない場合、ステップ301へ戻り、シャッタレリーズが禁止される。
【0047】
すなわち本実施形態では、撮影がスローシャッタで行われる場合、カメラブレが発生するおそれがあるため、ステップ307が実行されて三脚ネジ61の装着がチェックされる。
【0048】
これに対し、ステップ306において撮影がスローシャッタで行われないと判定された場合、カメラブレの発生のおそれはないため、三脚ネジ61の締結状態をチェックする必要はなく、ステップ307はスキップされる。一方ステップ305において、ストロボ13を用いた撮影を行おうとしていると判定された場合、ステップ308において、露出時間がストロボ同調スピード(1/125秒)に設定され、これもスローシャッタではないためステップ307はスキップされる。
【0049】
ステップ306、307または308の実行の後、ステップ309以下において撮影動作が行われる。
【0050】
ステップ309では記録媒体駆動回路41の駆動が開始される。ステップ310では、クイックリターンミラー21がダウン状態からアップ状態に変化し、また絞り12aの開度が全開状態から所定開度まで変化する。ステップ311ではシャッタ22が開放される。ステップ312では各電圧印加スイッチ42a、42b、42cがオン状態に定められ、電子現像型記録媒体30a、30b、30cへの電圧印加が開始される。ステップ313では、ステップ311におけるシャッタ22の開放から、ステップ304において求められた露出時間が経過したか否かが判定される。露出時間が経過すると、ステップ314においてシャッタ22が閉塞される。ステップ315において、ステップ312における電圧印加スイッチ42a、42b、42cのオンから所定の印加時間が経過したことが確認されると、電圧印加スイッチ42a、42b、42cがオフ状態に定められる。これにより、電子現像型記録媒体30a、30b、30cには、R,G,Bの色成分に対応した画像がそれぞれ現像される。
【0051】
ステップ317ではミラー21がダウン状態に変化するとともに絞り12aが全開状態まで開放する。またステップ318では、記録媒体駆動回路41が停止され、この撮影動作ルーチンは終了する。
【0052】
また第2実施形態においても、図10に示すカメラブレ検出動作ルーチンが実行されるが、回転色フィルタ45は設けられていないので、ステップ207は不要である。
【0053】
以上のように第2実施形態によれば、色分解プリズム29を用いるために撮影動作の時間が相対的に短く、カメラブレが生じにくい場合であっても、撮影がスローシャッタで行われる場合には三脚ネジ61の締めつけ状態が検出される。したがって、このような撮影動作であっても、カメラ本体50が振動することはなくなり、鮮明なカラー画像を得ることができる。
【0054】
また第2実施形態においても、カメラブレ検出動作ルーチン(図10参照)が実行されるため、第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、カメラ本体を三脚に固定した状態であるか否かをチェックすることができ、またカメラブレによる撮影ミスの発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を適用した電子現像型カメラの外観図である。
【図2】図1の電子現像型カメラの回路構成を示すブロック図である。
【図3】回転色フィルタと電子現像型記録媒体の位置関係を示す図である。
【図4】電子現像型記録媒体の構成を示す図である。
【図5】ネジ検出器の一例を示す図である。
【図6】ネジ検出器の他の例を示す図である。
【図7】撮影動作のフローチャートである。
【図8】撮影動作のフローチャートである。
【図9】撮影動作のフローチャートである。
【図10】カメラブレ検出動作のフローチャートである。
【図11】第2実施形態の電子現像型カメラのブロック図である。
【図12】第2実施形態における撮影動作のフローチャートである。
【図13】第2実施形態における撮影動作のフローチャートである。
【符号の説明】
50 カメラ本体
58 ネジ取付け部
58a ネジ孔
59 ネジ検出器
61 三脚ネジ
Claims (7)
- 三脚を固定するための三脚ネジが螺合可能なネジ取付け部を有するカメラ本体と、
前記ネジ取付け部の近傍に配設され、前記三脚ネジが前記ネジ取付け部のネジ孔に螺着された状態においてネジ取付け信号を出力するネジ検出手段と、
前記ネジ取付け信号が出力されていない間、シャッタレリーズを禁止するシャッタ制御手段と、
ストロボが発光されるか否かを判定するストロボ判定手段と、
前記ストロボを発光させないときに、撮影がスローシャッタで実行されるか否かを判定するスローシャッタ判定手段と、
前記ネジ検出手段は、前記スローシャッタ制御手段により撮影がスローシャッタで実行されると判定されたときのみに前記ネジ取付け信号を出力する
ことを特徴とするカメラのブレ撮影防止装置。 - 前記ネジ検出手段が、前記三脚ネジに押圧された状態で前記ネジ取付け信号を出力するタクトスイッチであることを特徴とする請求項1に記載のカメラのブレ撮影防止装置。
- 前記ネジ検出手段が、前記三脚ネジが干渉した状態で前記ネジ取付け信号を出力するフォトインタラプタであることを特徴とする請求項1に記載のカメラのブレ撮影防止装置。
- 前記カメラ本体の振動を検出可能なブレ検出器を備え、前記シャッタ制御手段は前記カメラ本体の振動が検出されているとき、シャッタレリーズを禁止することを特徴とする請求項1に記載のカメラのブレ撮影防止装置。
- 前記シャッタ制御手段は、前記ネジ検出手段がネジ取付け信号を出力していない状態であってもシャッタレリーズを禁止可能であることを特徴とする請求項4に記載のカメラのブレ撮影防止装置。
- 前記ブレ検出器が角速度センサであることを特徴とする請求項4に記載のカメラのブレ撮影防止装置。
- 前記角速度センサが圧電振動ジャイロであることを特徴とする請求項6に記載のカメラのブレ撮影防止装置。
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