JP3793086B2 - ピンセット - Google Patents
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Description
本発明は、公知のようにそれぞれの一端が互いに結合され、他端が手技による閉接圧力の作用により互いに一時的に閉接させることのできる2本の脚を有したピンセットに関する。
【0002】
この種のピンセットは、ずっと以前から、たとえばドイツ実用新案登録第85 31 382号公報、スイス特許第376 064号公報およびヨーロッパ特許出願公開第0 849 048号公報に記載されているような多くのタイプのものが知られている。こうしたピンセットは基本的に大抵スチール製の2本の脚からなっており、該脚はそれぞれ一端が溶接、ろう付けまたはリベット締めで互いに結合されている。
【0003】
ドイツ特許第28 22 706号公報に詳細に記載されているように、ピンセットの閉接に要される力すなわち手技による最小閉接圧力はピンセットの良好な挟掴を保証するのに充分なものでなければならないが、ただしその操作に疲労を生ずるほど高いものであってはならない。換言すればピンセットは過度に“柔軟”であっても過度に“強剛”であってもならない。通例の鍛造による、したがって高価なピンセットを使い捨てピンセットに替えるため、前記明細書中で提案されたピンセットは薄板から作製される。つまり当該薄板からピンセット脚をなす形材が形成され、該ピンセット脚形材がたとえばシーム溶接または点溶接によって互いに結合されることによりピンセットが作製される。これはこうした加工に付することのできる素材たとえばスチール製の薄板が使用されなければならないことを意味している。
【0004】
重量およびコストの点から見て、こうしたピンセットが軽金属からなり、それにもかかわらず公知の鍛造ピンセットと同じ重要な機械的特性を有ししかも簡単かつ経済的に製造できるとすれば望ましいことであろう。
【0005】
そこで本発明の第一の目的は鍛造ピンセットと同じ重要な機械的特性を有する軽金属製ピンセットを提供することである。本発明の第二の目的はこうした軽金属ピンセットの経済的な製造方法を提案することである。
【0006】
米国特許第5 192 106号明細書にはコンパクトディスク(CD)取扱い用のやっとこが記載されており、該用具はばね鋼、プラスチック、アルミニウム、銅、真ちゅうまたは複合材料から作製され、CDを外側の縁でも中央の穴の端でも掴むことができる。いずれの機能時にもこの用具はピンセットを操作する場合のように脚端が閉じられることはない。したがってこの種のやっとこは必然的に機械的特性の点でも形態の点でもピンセットとは相違している。
【0007】
ドイツ特許第198 11 033号公報は複数部分から構成される手術目的用の管状柄を有した鉗子を記載しており、その連結・連接棒は操作グリップ、柄および掴持具と同様にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、窒化アルミニウムにより被覆されている。
【0008】
本出願人の知る限り、従来の技術は、有用な、つまり重要な機械的特性を有する軽金属製ピンセットはいかなる性状を有していなければならないかあるいはそうしたピンセットは以下にして経済的に製造することができるかを明らかにする内容を含んでいない。
【0009】
本発明を結果するにいたった本出願人の研究および実験によれば前記目的は−リベット締め、溶接または接着による軽金属製ピンセット脚の結合は問題を孕んでおり、結合個所が不充分となってコストを要する方法(保護ガス溶接)を必要とするかまたは結合個所が充分に強固でないかもしくはその温度耐性が充分でないために−材料交換によって単純に達成できるものではないことが判明した。
【0010】
ドイツ特許第295 12 216号公報に記載されている、曲げ変形によって達成されるスチール製ピンセットの“一体性”は軽金属製ピンセットの場合にはこの素材の材料特性の点からして問題にはなり得ず、フライス削りされたばねが使用される点からしても本発明の趣旨の一体性を実現するものではない。
【0011】
弾性を有する把持具は米国特許第3 115 360号明細書から知られており、該把持具は、長手方向に延びる凹所を有するアルミニウム製の管状構造体からなる。
最後に、はさみ具は米国特許第4 318 313号明細書から知られており、打ち抜かれた金属シートとクランプからなりクランプ上を摺動するように構成されている。
本発明は一つの実施形態において、冒頭に述べた類のピンセット、すなわちそれぞれの一端は互いに結合され、他端は手技による閉接圧力の作用により互いに一時的、可逆的に閉接させることのできる2本の脚を有したピンセットに関する発明であり、該ピンセットが長手方向に対してほぼ横断する切断によって軽金属形材から形成された要素から構成され、かつ一体的に形成されていることをその特徴としている。
【0012】
ピンセットと関連してここで使用される“一体性”という概念の趣旨は2本の脚をなす軽金属がそれらの脚の共通の頭頂部でも完全に均質であり、したがって両者は機械的に結合されているのでも溶接によって結合されているのでもなく、ましてろう付けまたは接着によって結合されているのでもないという意味である。換言すれば本発明によるピンセットは(鍛造ピンセットのように互いに結合された2本の部材からなるのではなく)単一の一体素材からなり、一般に付加的な機能部品を有していない。したがって付加的なばね要素の使用は排除されており、とりわけ本発明によるピンセットのばね弾性が本来完全に充分なものであることからしてもそうである。
【0013】
ここで“基本的に軽金属からなる”との趣旨はピンセットのいっさいの基本的部分が軽金属からなっているという意味である。ただしこのことはトップコート、装飾あるいはたとえば電気絶縁用のプラスチック被膜ないし被覆等の使用を排除するものではない。
【0014】
本発明によるピンセットの閉接圧力(閉接力)は一般に少なくとも約120gf、好ましくは少なくとも約150gf、典型的には少なくとも約200gfに達する必要のあることが判明した。ここでは便宜上、対象を挟掴するための付加的な圧力をまだ加えずに、静止状態において互いに離反している脚の“下”端を互いにちょうど接触させるためにピンセットに加えられなければならない人力による最小圧力が閉接圧力と称される。ここで脚間の繋ぎ部を形成する頭頂部は脚の“上”端または“近位”端と称され、したがって反対側ないし頭頂部に対して“遠位”の端部は“下”端と称される。閉接圧力はピンセット脚のレジリエンスないし復元力を表わすものでもあり、通常の条件下で実際にピンセットを任意の長さの時間にわたって使用した場合にも有意的な変化を生じてはならないであろう。
【0015】
“約”という言葉を冠した数値記載はここおよび以下において記載数値からの±15%の許容偏差を表わすこととする。
【0016】
閉接圧力(すなわち、閉接力)はたとえば郵便秤を用い、ピンセットの自重とピンセット脚の遠位端を互いにちょうど接触させるために要される荷重との差の値を観察することにより、本発明の目的にとって充分な精度で比較的簡単に測定することができる。
【0017】
ピンセットの通常の操作時、したがって手技操作時において対象の挟掴に使用される手技圧力は通例、閉接圧力を何倍も上回っている。それゆえ本発明によるピンセットの操作性にとって重要なことはピンセットが通常それに加えられる直接の、つまり用具もしくは補助具なしに達成され得るあらゆる手技圧力に耐えて塑性永久変形を生じないことである。
【0018】
これは量的に言えば、閉接圧力の何倍にも達する、典型的には少なくとも閉接圧力の10倍にも達する手技圧力時にピンセットに実際なんらの塑性永久変形も観察されないということを意味する。
【0019】
本発明による軽金属製または軽合金製のピンセットにおいて閉接圧力も永久変形を招来しない最大圧力も共に比較的わずかな局所的な材料肥厚によってコントロールできることが見出された。
【0020】
これは場合によっては相当程度の製造技術コストを要することになるであろうが、そうしたコストは本発明の第二の目的に応じた本発明による方法を適用することによって回避することができる。
【0021】
この一体的軽金属ピンセットの製造方法は本発明のもう一つの実施形態を表わしており、作製されるべきピンセットにほぼ一致した断面形状を有した軽金属押出し形材を製造し、該形材をその長手(もしくは軸)方向に対して少なくともほぼ横方向に寸断して多数のピンセットないしピンセット素材片を得ることを特徴としている。
【0022】
“長手方向に対して少なくともほぼ横方向”という規定は約15°までの偏差(約75°までの切断角度ないし1/6の偏差に該当)を含むこととする。
【0023】
これには好ましい実施形態において閉じた形材が使用される。該形材は横方向に寸断する前または後に、爪を形成するため下端を斜めに切断して両脚を切り離すことができる。
【0024】
ピンセットの形状に少なくともほぼ一致した断面形状を有した軽金属押出し形材は本発明のさらなる実施形態を表わしている。こうした形材は好ましくは閉じた形材として形成されており、換言すれば該形材は半径方向に閉じた空間を擁している。ここで“半径方向”とは押出し形材の軸方向ないし長手方向(たとえば押出し成形形材の押出し方向)に対して垂直に走る方向を意味している。これとは異なり本発明によるピンセットの長手方向はピンセットの上端から下端に向かって走っている。
【0025】
“押出し形材”とはここでは押出し成形または引抜きによって得られるような、定まった断面形状と任意の長さとを有した半製品として理解される。本発明による押出し形材は基本的に、専門家にとって押出し形材の製造に適したものとして知られているかまたは専門家によってそのために適切であると見なされ得る組成の軽金属からなっている。
【0026】
本発明によるピンセット製造用の半製品として押出し形材材料を使用することは何よりも先ず経済性の理由からして好ましい特徴である旨を付言しておかなければならない。根本的には本発明による軽金属ピンセットを個品として作製することも、押出し成形および/または引抜きとは異なる方法で形材材料を製造することも可能であると考えられる。
【0027】
軽金属の特性からして本発明による形材は各種の成形法たとえば引抜きないしプレスによって得ることも可能である。本発明による軽金属ピンセットは根本的には−ただし通例、製造コストは著しく高くなるが−たとえば鋳造、型鍛造またはその他の個品製造方法によって個別に製造することも可能であることから、軽金属形材を用いた作製法は経済的理由からして好ましい方法ではあるが、機能的には−得られる金属構造の特性が押出し成形形材および/または引抜き形材の特性と同等なものである限り−必ずしも絶対的なものではない。
【0028】
非常に好適な特性を有した軽金属製ピンセットを提供するとともにそうしたピンセットを製造するための製造技術的に好適な方法を見出すという本発明の目的の解決は驚くべきものであり、従来の技術水準からは決して容易に考え付くものではなかった。
【0029】
ピンセットの製造は本発明によってまさに劇的な方法で単純化することができる。本発明以前には鍛造ピンセットの有する重要な特性を備えたピンセットの製造には基本的にオートメ化による生産を事実上論外とする多数の製造工程が必要であったが、本発明によればピンセットの製造は本発明による押出し形材である単一の半製品の製造と多数のピンセットへの該半製品の寸断とに帰着されることになる。しかもこの2つの工程は広範にかつ−閉じた形材材料を使用すれば−以下にさらに詳しく説明するように実質的に完全にオートメ化することが可能である。
【0030】
ただしこれはたとえば特定の形状の脚下端を作製するためおよび/または機械的、物理的または化学的ないし電気化学的方法による表面加工を行なうため等の追加加工を排除するものではない。
【0031】
すでに簡単に触れたように、本発明による好ましい実施形態のピンセットはピンセットの重要な機械的特性(すなわち充分に高い閉接圧力ならびに塑性永久変形に対する高度な耐性)をコントロールするため頭頂部および/または脚下端近傍に材料強化部または肥厚部を有している。
【0032】
ここで“肥厚”とはピンセット脚の通常の厚さが局所的に増大された状態として理解される。典型的にはこうした個所は脚の通常の厚さより少なくとも20%増した厚さを有している。脚の“通常の”厚さとは、換言すれば、ピンセット下端(手技作業端)とピンセット上端(頭頂部)とのあいだのピンセットの大半部における基準厚さである。脚の肥厚部の範囲は一般に最大でピンセット全長の約三分の一(33%)に制限されかつピンセット下端近傍に配置され、両脚において実際に同一の形状となされている。
【0033】
本発明によるピンセットの脚は互いに閉接することのできる下端が公知の方法で爪状および/または尖端状に形成されていてよい。脚は上下両端のあいだの領域において通例角柱状の、好ましくはほぼ長方形状の断面を有し、該断面の高さは脚の通常の厚さと同じであり、その幅は通常の厚さの少なくとも2倍以上に達する。
【0034】
頭頂部は好ましい実施形態において、すでに簡単に触れたように、少なくとも約20%肥厚させられ、大半の場合に内側は丸み付けられた面として形成されている。ただしこれは、さらに以下に説明するように、使用される軽金属の組織構造、殊に結晶性が材料肥厚なしでも充分な閉接圧力を保証する限り必ずしも絶対的なものではない。場合によって設けられる脚の肥厚部はほとんどの場合に脚の下側三分の一の領域、すなわち挟掴端の近傍で通常の手技操作時に圧力が作用する領域に配置される。好ましい実施形態において脚の肥厚部は脚の塑性永久変形をもたらし得るような手技圧力がかかる際に互いにぴったり接するように形成されている。これによって耐変形性は、当然のことながら手技によって加えられる最大圧力を遥かに上回っているが、常温での軽金属の変形をもたらす力ないしは圧力のレベルにまで引き上げられることとなる。
【0035】
以下図面に基づいて本発明によるピンセットの好ましい、ただし本発明を制限するものと解されてはならない実施形態を説明する。各図は以下のとおりである。
【0036】
図1は詳細に言えば、ピンセット10ないし一連の好ましくは少なくともほぼ同一の幅を有した形材片を得るために形材を形材長手方向に対して少なくともほぼ垂直に寸断ないし切断することによってピンセットが作製された軽金属形材の概略的な側面図を表わしている。
【0037】
脚12、14は爪状に形成された一端121、141から頭頂部13まで延びており、該頭頂部において両脚は互いに一体的連続的に繋がっている。頭頂部13は、頭頂Sをとおるピンセット10の長手軸断面の厚さを頭頂部13に繋がる脚12、14の厚さよりも少なくとも20%増しの厚さとすることにより、肥厚部として形成されていてよい。好ましい実施形態において符号130で表示された頭頂部13の内側面Iは円弧状ないし半円状に彎曲させられている。他方、外側面の形状は同様に彎曲させられているかまたは頭頂部において頭頂部13の充分な厚さが保証されている限り別様に選択されてもよい。この場合、脚端121、141はたとえばベベル端、尖り端または斜め尖り端を形成するために加工によってさらに別の所望の形態にすることができることは言うまでもないが、このことは本発明にとって本質的なものとは見なされない。
【0038】
脚12、14には爪状脚端121、141の近傍または頭頂部13の近傍に肥厚部171、172ないし151、152を設け、過大な手技操作圧力の作用時にピンセット10の変形を制限し、これによって塑性永久変形を防止する実質的に任意のレベルの耐性を達成することができる。
【0039】
図2では脚22、24は頭頂Sに向かってテーパをなす頭頂部23において互いに一体的に繋がっており、この場合にも内側面Iはまたも円弧状ないし半円状に形成されている。ただしこのことは同じく好ましい条件ではあるが、絶対的な条件ではない。というのも図3に示したように脚32、24が頭頂部33で互いに一体的に繋がり、該頭頂部の頭頂Sと内側面Iとがそれぞれ鋭角をなしている本発明によるピンセットの実施形態も可能だからである。
【0040】
図4に示した頭頂部43の実施形態は頭頂部43で互いに一体的に繋がっている脚42、44が内側面Iへの移行部に本発明によるピンセットの所望の閉接圧力の設定に使用し得る凹みを有する本発明によるピンセットのさらなる一例を示している。
【0041】
図5に示した頭頂部53の総じて弧状の実施形態は説明のために脚52、54の繋ぎ部が肥厚されずに表わされている。こうした実施形態は通例好ましくなく、(図示されていないが)脚の下側領域の肥厚によってピンセットの変形が防止される必要があろう。ピンセット上端のこの種の形成は押出し成形された軽金属形材を前提としている。つまりそれは決して曲げによって形成されてはならない。というのも曲げは通例、金属組織の大幅な脆弱化を招来するからである。これとは異なり押出し形材は均質な組織を有している。適切な押出し成形法により、場合により、金属組織の強度向上を達成することが可能である。
【0042】
図6は約300%(肥厚倍率3)まで肥厚された上端61と、脚下端65、67の近傍が約200%(肥厚倍率2)まで肥厚された2本の脚62、64とを有した押出し形材60の断面を示している。押出し形材60の長手(もしくは軸)方向は図示面に対して垂直に延びており、横(もしくは半径)方向は図示面内にある。
【0043】
押出し形材60は閉じた形材であり、つまりそれは半径方向において全方位にわたって閉じた空間63を擁している。したがって形材下端69も閉じており、それゆえ完全なピンセットを製造するためには横方向切断(半径方向切断面)によって多数のピンセットないしピンセット素材片に寸断されなければならないだけでなく、横方向切断の前または後に軸方向にも切断して脚の切り離しが行なわれなければならない。
【0044】
図6に示した閉じた押出し形材60の下端69は一点鎖線Tによって示唆された軸方向に延びる切断面での切断によって閉じた形材が開かれるだけでなくそれと同時に静止状態において互いに間隔Aだけ離れた(“開いた”)挟掴面651、671を有した適切な形状のピンセット下端65、67が形成されるように構成されている。形材60から横方向ならびに長手方向の切断によって形成された本発明によるピンセットの手技操作(“閉接”)時には挟掴面651、671のあいだに楔状の隙間が残されており、該隙間は閉接圧力に達すると先ずその下端のみが閉じられ、手技圧力が増すにつれて初めて徐々に全面的に閉じられることになる。これは爪状の端部を有した公知のピンセットにおいてピンセットで挟掴される対象たとえば毛に対する良好な挟掴・挟持作用を実現するための公知の手段である。これは公知の鍛造ピンセットの場合には専門技能者による比較的時間のかかる研削加工を要するが、他方、本発明による方法にあっては簡単な切断工程でそれに充分である。
【0045】
図6に示した押出し形材60の実施形態において線Tによって示唆された切断面の角度αは約20°であるが、これはさらに広い範囲たとえば10°から80°までの限度内で変化させることが可能である。約15〜30°の角度範囲が多くの目的にとって好適である。
【0046】
好ましい実施形態において使用される脚の下側三分の一の領域の肥厚部66、68のあいだの間隔Dは実際に形材60の下端69における間隔Aに等しく、したがって形材60から作製されたピンセットの静止状態における挟掴面すなわち互いに間隔Aだけ離れている挟掴面651、671のあいだの間隔に等しい。これによって通常使用時におけるピンセットの塑性永久変形は実質的に排除される。図6に示した類の形材から製造された典型的なピンセットは全長約90mm、脚の厚さ約2mm、脚の幅約6mm、閉接圧力約200gで重量は2.5gである。一般的な寸法範囲は前記の値の二分の一から前記の値の2倍までの範囲である。同等な寸法と重要な特性とを有した公知の類の鍛造スチールピンセットの重量は少なくとも約6g、典型的には8〜9gである。
【0047】
本発明による方法を実施するにあたっての軸方向面および半径方向面における軽金属製押出し形材の寸断・切断に適した方法は専門家には公知に属する。制限するものと解されてはならない例をあげれば機械的な切断および鋸引きならびにレーザービームを使用した切断法である。
【0048】
本発明との関連で“軽金属”と解されるのは典型的な密度が約4g/ml以下の金属、たとえばとくにアルミニウムとマグネシウムならびにこれらの軽金属同士の合金および/またはこれらの軽金属と他の合金成分との合金である。正確な合金組成は専門家が押出し形材の製造、とくに押出し成形法および/または引抜き法にとって必要とされる合金組成を承知しているかまたはそうした組成を簡単な方法で決定し得る限り問題ではない。特別な例をあげるならば主としてAlおよび/またはMgならびに大半の場合にSiも含有し、場合によってはその他の合金成分も含有した取引通例の合金である。この種の合金はたとえばタイプ名称F11、F21、F28、F31等で入手し得る、DIN 1748に適合した軽合金、同じくエビオナール、ペルナールの商標名で入手し得る合金である。通例の方法で表面酸化処理(“アルマイト処理”)することのできる軽金属が多くの目的にとって好適である。
【0049】
本発明による軽金属ピンセットの利点は通例のスチール製鍛造ピンセットに比べて密度と質量が僅かでかつ押出し形材材料から遥かに簡単に作製することができる点にあるだけでなく、軽金属たとえばとくにアルミニウムまたはアルミニウム合金製の製品の表面を酸化法によってとくに多様に構成することができ、着色の点でも表面特性(たとえば酸化アルミニウムの硬度に基づく)の点でも好適であることにある。
【0050】
一般に本発明はそれぞれ一端は頭頂部を形成し他端は手技閉接圧力の作用下で可逆的に互いに一時的に閉接させることのできる2本の脚を有した、基本的に軽金属製、好ましくはアルミニウム製または押出し成形可能なアルミニウム合金製のピンセットを提供する。ピンセットは好ましくは押出し成形された軽金属からなり、一体的に形成され、鍛造ピンセットと同じ重要な機械的特性、すなわち充分に高い閉接圧力、ピンセットで挟掴される対象に対する良好な挟掴・挟持作用および通常使用時において実質的に無制限な耐変形性を有する。ピンセットの製造にはほぼピンセットの形状の断面を有した好ましくは閉じた押出し形材を使用することができ、これにより製造の大幅な単純化が可能となる。
【0051】
専門家にとっては本発明の範囲内で数多くの修正が可能である旨看取することができよう。そうした修正とはたとえばピンセットの挟掴端、長さおよび幅をさまざまに形成することであり、これらは前記記載に基づいて専門的な知見の範囲内でそれぞれの要求に適合させることが可能である。本発明の保護範囲は以下の請求項から判明する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるピンセットないしピンセット製造用軽金属形材の側面図である。
【図2】 下部を省略した本発明によるピンセット頭頂部の各種の例を示す図である。
【図5】 下部を省略した本発明によるピンセット頭頂部の各種の例を示す図である。
【図6】 本発明による好ましい押出し形材の例を示す図である。
Claims (1)
- それぞれの一端が互いに結合され、他端(121、141)が手技による閉接力の作用により互いに一時的、可逆的に閉接させることができる2本の脚(12、14)を有し、前記閉接力が少なくとも120gfであるピンセットの製造方法であって、
作製されるべきピンセットに一致した断面形状を有する密度が4g/ml以下の軽金属押出し形材(60)を製造する工程と、
当該形材(60)を、当該形材(60)の長手方向に対して横方向に寸断して複数のピンセットまたはピンセット素材片を得る工程
とを含むピンセットの製造方法。
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