JP3792495B2 - 電子レンジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の食品を同時に加熱調理する場合に好適する電子レンジに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
電子レンジにおいて、例えば種類の異なった食品を同時にあたため調理をする場合、従来では、使用者が、ターンテーブル上に複数の食品を載置した状態で、手動で加熱時間を設定し、様子を見ながら加熱するようにしていた。しかしながら、食品の温まり方は食品の種類や分量の影響を受けるため、一部の食品が加熱し過ぎになったり、加熱不足になったりし勝ちで、全ての食品を、食するのに適した温度に加熱することは難しいものであった。
【0003】
また、食品の重量を重量センサにより検出し、その検出結果に基づき加熱時間を自動的に設定して加熱調理を行う自動調理機能を備えたものもあるが、全体の重量に基づいて加熱時間を設定するのみであるため、やはり一部の食品が加熱し過ぎになったり、加熱不足になったりし勝ちであった。
【0004】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の食品を同時に加熱調理する場合に、加熱し過ぎや加熱不足になることを極力防止できる電子レンジを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、食品を収容する加熱室と、この加熱室内に設けられ、食品を載置して回転する回転載置体と、前記加熱室内にマイクロ波を供給して食品を加熱するマイクロ波発生手段と、前記回転載置体上の複数の場所の温度を検出する赤外線温度センサと、複数の食品を同時に加熱する指示を行う指示手段と、表示手段と、報知手段と、前記指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、前記赤外線温度センサの検出による複数の場所の温度変化に基づき各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する予想到達時間算出手段と、この予想到達時間算出手段により算出された各場所の予想到達時間に基づき加熱時間を決定する加熱時間決定手段と、各場所の予想到達時間が前記加熱時間を基準とする所定の範囲内にある場合は、前記加熱時間経過時に全食品同時に加熱を終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能を有すると共に、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の下限時間より短いものがある場合に、その下限時間より短い予想到達時間が経過したときに一部の食品の加熱が終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能と、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の上限時間より長いものがある場合に、前記加熱時間経過時に追加加熱をする必要があることを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能との少なくとも一方の機能を有する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0006】
上記した構成において、指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合、食品を載せた回転載置体を回転させると共に、マイクロ波発生手段により食品の加熱を開始し、赤外線温度センサにより、回転載置体上の複数の場所の温度を検出し、各場所の温度変化に基づき、各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する。そして、算出された各場所の予想到達時間に基づき加熱時間を決定する。この加熱時間は、例えば各場所の予想到達時間の平均値とする。
【0007】
そして、各場所の予想到達時間が前記加熱時間を基準とする所定の範囲内にある場合は、加熱時間経過時には各場所の温度が設定温度に近い温度、換言すれば全ての食品が、食するのに適切な温度範囲になっていると予想される。従って、この場合は、加熱時間経過時に加熱を終了し、全食品同時に加熱を終了したことを表示手段により表示若しくは報知手段により報知する。
【0008】
また、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の下限時間より短いものがある場合、その場所は、加熱時間まで加熱すると加熱し過ぎとなることが予想される。このため、その下限時間より短い予想到達時間が経過したときに、一旦加熱を終了し、一部の食品の加熱が終了したことを表示手段により表示若しくは報知手段により報知することで、加熱し過ぎとなることを防止できる。
【0009】
また、これとは逆に、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の上限時間より長いものがある場合、その場所は、加熱時間まで加熱しても加熱不足となることが予想される。このため、加熱時間経過時に追加加熱をする必要があることを表示手段により表示若しくは報知手段により報知することで、加熱不足となることを防止できる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明とは、指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合における制御手段の制御内容が異なっている。すなわち、制御手段は、赤外線温度センサによるある場所の検出温度が、前記加熱時間を基準とする所定の下限時間よりも早く設定温度に到達した場合に、一部の食品の加熱が終了したことを表示手段により表示若しくは報知手段により報知する機能を有することを特徴としている。
【0011】
指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、赤外線温度センサによるある場所の検出温度が、前記加熱時間を基準とする所定の下限時間よりも早く設定温度に到達した場合、その場所は、加熱時間まで加熱すると加熱し過ぎとなることが予想される。このため、制御手段は、赤外線温度センサによる検出温度が設定温度に到達した時点で、一旦加熱を終了し、一部の食品の加熱が終了したことを表示手段により表示若しくは報知手段により報知することで、加熱し過ぎとなることを防止する。
この請求項2の発明の場合、赤外線温度センサにより食品の温度を直接検出し、その検出温度で判断するので、正確に制御できる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1の発明とは、指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合における制御手段の制御内容が異なっている。すなわち、制御手段は、加熱時間経過時に、赤外線温度センサによるある場所の検出温度が設定温度を基準とする所定の下限温度より低い場合に、追加加熱をする必要があることを表示手段により表示若しくは報知手段により報知する機能を有することを特徴としている。
【0013】
指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、加熱時間経過時に、赤外線温度センサによるある場所の検出温度が設定温度を基準とする所定の下限温度より低い場合、その場所は追加加熱をする必要がある。このため、制御手段は、このような場合、加熱時間経過時に、追加加熱を行う必要がある食品があることを表示手段により表示若しくは報知手段により報知することで、加熱不足となることを防止する。
この請求項3の発明の場合も、請求項2の発明と同様に、赤外線温度センサにより食品の温度を直接検出し、その検出温度で判断するので、正確に制御できる。
【0014】
請求項4の発明は、食品を収容する加熱室と、この加熱室内に設けられ、食品を載置して回転する回転載置体と、前記加熱室内にマイクロ波を供給して食品を加熱するマイクロ波発生手段と、前記回転載置体上の複数の場所の温度を検出する赤外線温度センサと、前記回転載置体上に載置された食品の重量を検出する重量検出手段と、複数の食品を同時に加熱する指示を行う指示手段と、表示手段と、報知手段と、前記指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、前記赤外線温度センサの検出による複数の場所の温度変化に基づき各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する予想到達時間算出手段と、前記重量検出手段による検出重量に基づき加熱時間を決定する加熱時間決定手段と、各場所の予想到達時間が前記加熱時間を基準とする所定の範囲内にある場合は、前記加熱時間経過時に全食品同時に加熱を終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能を有すると共に、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の下限時間より短いものがある場合に、その下限時間より短い予想到達時間が経過したときに一部の食品の加熱が終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能と、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の上限時間より長いものがある場合に、前記加熱時間経過時に追加加熱をする必要があることを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能との少なくとも一方の機能を有する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0015】
この請求項4の発明は、重量検出手段を備えていて、この重量検出手段による検出重量に基づき加熱時間を決定するようにした点が、請求項1の発明とは異なっている。
この請求項4の発明において、指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合、まず、重量検出手段により食品の重量を検出し、食品を載せた回転載置体を回転させると共に、マイクロ波発生手段により食品の加熱を開始し、赤外線温度センサにより、回転載置体上の複数の場所の温度を検出し、各場所の温度変化に基づき、各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する。また、上記重量検出手段による検出重量に基づき加熱時間を決定する。
【0016】
そして、各場所の予想到達時間が前記加熱時間を基準とする所定の範囲内にある場合は、加熱時間経過時には各場所の温度が設定温度に近い温度、換言すれば全ての食品がほぼ適切な温度になっていると予想される。従って、この場合は、加熱時間経過時に加熱を終了し、全食品同時に加熱を終了したことを表示手段により表示若しくは報知手段により報知する。
【0017】
また、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の下限時間より短いものがある場合、その場所は、加熱時間まで加熱すると加熱し過ぎとなることが予想される。このため、その下限時間より短い予想到達時間が経過したときに、一旦加熱を終了し、一部の食品の加熱が終了したことを表示手段により表示若しくは報知手段により報知することで、加熱し過ぎとなることを防止できる。
【0018】
また、これとは逆に、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の上限時間より長いものがある場合、その場所は、加熱時間まで加熱しても加熱不足となることが予想される。このため、加熱時間経過時に追加加熱をする必要があることを表示手段により表示若しくは報知手段により報知することで、加熱不足となることを防止できる。
【0023】
請求項5の発明は、赤外線温度センサにより温度を検出する際に、検出する場所として食品がある場所に限定することを特徴とする。
食品以外の場所の温度も検出していると、加熱不足の部分と誤判定するなどのデメリットがある。このため、各場所の温度を検出する場合、食品以外の場所の温度データを除くことは制御の精度を向上させることが可能になる。
この場合、請求項6の発明のように、加熱開始時の温度に基づき食品がある場所を限定することができる。
加熱開始時に所定温度、例えば3℃以下の部分がある場合には、冷凍食品があると判定することで、食品の位置を限定できる。
【0024】
請求項7の発明は、制御手段は、全食品が同時に加熱終了した場合と、一部の食品のみが先に加熱終了した場合とで報知手段による報知音を異ならせることを特徴とする。これによれば、使用者は、報知音により、全食品が同時に加熱終了した場合と、一部の食品のみが先に加熱終了した場合とを区別することができる。
請求項8の発明は、制御手段は、全食品が同時に加熱終了した場合と、追加加熱する必要がある食品がある場合とで報知手段による報知音を異ならせることを特徴とする。これによっても、使用者は、報知音により、全食品が同時に加熱終了した場合と、追加加熱する必要がある食品がある場合とを区別することができる。
【0025】
請求項9の発明は、制御手段は、一部の食品が先に加熱終了した場合、その食品が加熱室の扉側へ至った位置で止まるように回転載置体を制御することを特徴とする。これによれば、使用者が扉を開けた際に、先に加熱が終了した食品が扉の近くにあるので、その食品を容易に取り出すことができるようになる。
請求項10の発明は、制御手段は、追加加熱をする必要がある食品がある場合、その食品が加熱室の扉側とは反対側へ至った位置で止まるように回転載置体を制御することを特徴とする。これによれば、使用者が扉を開けた際に、追加加熱が必要な食品は扉側とは反対側(加熱室の奥側)に位置されているので、他の加熱が終了した食品を容易に取り出すことができる。
【0026】
請求項11の発明は、制御手段は、一部の食品が先に加熱終了した場合、その食品の場所を表示手段により表示することを特徴とする。これによれば、使用者は、その表示を見ることでどの食品が加熱終了したかが分かるので、加熱が終了した食品を容易に取り出すことができる。
請求項12の発明は、制御手段は、追加加熱をする必要がある食品がある場合、その食品の場所を表示手段により表示することを特徴とする。これによれば、使用者は、その表示を見ることでどの食品が加熱不足のものかが分かるので、加熱が終了した食品を容易に取り出すことができる。
【0027】
請求項13の発明は、制御手段は、追加加熱をする必要がある食品がある場合に、所定時間追加加熱の指示がない場合は、追加加熱の設定を取り消すことを特徴とする。これによれば、所定時間追加加熱の指示がない場合、追加加熱の設定を自動的に取り消すことによって、例えば食品がないのに誤って加熱してしまうということを防止できる。
【0028】
請求項14の発明は、請求項4の発明において、制御手段は、加熱を停止した際に、重量検出手段の検出結果により全食品が取り出されたことを検出した場合、以後の設定を取り消すことを特徴とする。これによれば、誤って食品なしで加熱するということを防止できる。
【0029】
請求項15の発明は、赤外線温度センサは、一つのパッケージに複数個の赤外線温度検出素子を有した構成であることを特徴とする。これによれば、赤外線温度センサの構造がコンパクトになり、例えば、食品の温度を検出するために加熱室に形成する孔も小さくでき、ひいてはマイクロ波の漏れを抑えることも可能となる。
【0030】
請求項16の発明は、加熱室にはマイクロ波発生手段によるマイクロ波を当該加熱室内へ導く励振口が形成されていて、制御手段は、回転載置体上の最も温度が高い部分が前記励振口近傍を周回するときに、前記マイクロ波発生手段の出力を低下またはマイクロ波発生手段による加熱を停止させる制御を行うことを特徴とする。これによれば、温度が高い部分の温度上昇を緩和して、他の部分との温度差を小さくできるようになる。
【0031】
請求項17の発明は、加熱室にはマイクロ波発生手段によるマイクロ波を当該加熱室内へ導く励振口が形成されていて、制御手段は、回転載置体上の最も温度が低い部分が前記励振口近傍を周回するときに、前記マイクロ波発生手段の出力を増大させる制御を行うことを特徴とする。これによれば、温度が低い部分の温度上昇を早くして、他の部分との温度差を小さくできるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例について、図1ないし図10を参照して説明する。まず、図2において、電子レンジの本体1は外箱2と内箱3とから構成されていて、その内箱3の内部は加熱室4とされている。加熱室4の底部には、図3に示すように、ターンテーブルモータ5により回転される回転網6が設けられており、この回転網6上に、食品が載置される回転載置体を構成するターンテーブル7が着脱可能に載置されるようになっている。上記ターンテーブルモータ5は、商用電源の周波数と同期する同期モータから構成されていて、一定速度で回転し得るように構成されている。また、このターンテーブルモータ5は、ターンテーブル7上に載置されたものの重量を検出するための重量検出手段を構成する重量センサ8の機能も備えている。
【0033】
上記内箱3の右側の空間部は機械室9とされている。内箱3の右側壁の機械室9側には、マイクロ波発生手段を構成するマグネトロン10が導波管11を介して配設されている。内箱3の右側壁には、導波管11と連通する励振口12が形成されていて、マグネトロン10において発生したマイクロ波が、導波管11を通り、励振口12から加熱室4内に供給されるようになっている。
【0034】
また、内箱3の右側壁の上部にはセンサ口3aが形成されていて、このセンサ口3aの機械室9側に位置させて、赤外線温度センサ13が配設されている。この赤外線温度センサ13は、図5に示すように、ケース14内に複数、例えば5個のサーモパイルからなる赤外線温度検出素子15a〜15eを備えていると共に、ケース14の開口部にレンズ16を備えて構成されている。
【0035】
この赤外線温度センサ13は、上記5個の赤外線温度検出素子15a〜15eにより、図6に示すように、上記ターンテーブル7の中心部から半径方向の領域を5個に区分した箇所の温度を検出する構成となっている。図6に、それら赤外線温度検出素子15a〜15eの検出視野を符号S1〜S5で示している。この赤外線温度センサ13の検出視野S1〜S5は、ターンテーブル7の中心部から半径方向となるように配置されているので、ターンテーブル7が1回転することによりターンテーブル7上の各部の温度を測定することができる。また、ターンテーブル7を回す上記ターンテーブルモータ5は同期モータであるため、ターンテーブル7の回転周期を一定にでき、従って、一定時間ごと、例えばターンテーブル7の1/16周期ごとに各検出視野S1〜S5のデータを読み込むことによって、5×16=80箇所のターンテーブル7上の決まった位置の温度を測定することができる。
【0036】
上記本体1の前面には、加熱室4を開閉する扉17が設けられていると共に、この扉17の右横に操作パネル18が設けられている。この操作パネル18には、図4に示すように、表示手段を構成する表示器19が設けられていると共に、スイッチ群20、温度や時間を設定するための設定ダイヤル21が設けられている。スイッチ群20には、スタートスイッチ20a、指示手段を構成するセットメニュースイッチ20b、取消スイッチ20cなどが含まれている。セットメニュースイッチ20bは、複数の食品を加熱調理する際に使用される。
【0037】
次に図7において、電気的構成について説明する。制御装置22は、マイクロコンピュータを主体に構成されたもので、上記操作パネル18の裏側に設けられている。この制御装置22は、加熱調理全般について制御すると共に、後述するように、予想到達時間算出手段、加熱時間決定手段、及び制御手段としても機能するものである。制御装置22の入力ポートには、上記赤外線温度センサ13の各赤外線温度検出素子15a〜15e、重量センサ8、及びスイッチ入力部23が接続されている。スイッチ入力部23は、上記操作パネル18におけるスイッチ群20のスイッチがオンされたときに、該当するスイッチ信号を出力するものである。
【0038】
制御装置22の出力ポートには、前記表示器19と、操作パネル18の裏側に設けられた報知手段を構成するブザーからなる報知器24が接続され、また、電源回路25を介して前記マグネトロン10が接続され、さらに、前記ターンテーブルモータ5が接続されている。上記マグネトロン10の電源回路25はインバータ回路を含んだ構成であり、マグネトロン10は出力が変えられる構成となっている。従って、制御装置22は、スイッチ入力部23からの信号と、赤外線温度センサ13及び重量センサ8からの信号と、予め備えた制御プログラムとに基づき、表示器19や報知器24、マグネトロン10、並びにターンテーブルモータ5を制御するようになっている。
【0039】
次に、上記制御装置22が行う加熱調理制御について、図8及び図9のフローチャート、並びに図1の説明図を参照しながら説明する。
複数の食品を同時にあたため調理する場合、使用者は、加熱室4内のターンテーブル7上に複数の食品を載置し、扉17を閉じた状態で、操作パネル18のセットメニュースイッチ20bを操作する。すると、制御装置22は、図8のフローチャートをスタートさせる。まず、ステップA1で、初期設定をする。この場合、予め記憶していた加熱終了温度を、設定温度Tset (例えば75℃)として設定する。次に、ステップA2で、スタートスイッチが操作されるまで待機し、スタートスイッチ20aが操作されると、ステップA3へ移行し、電源回路25を介してマグネトロン10を駆動させると共に、ターンテーブルモータ5によりターンテーブル7を回転させる。このうち、ターンテーブル7が回転されることにより当該ターンテーブル7上の食品が回転され、また、マグネトロン10が駆動されることによりマイクロ波が加熱室4内に供給され、そのマイクロ波によりターンテーブル7上の食品の加熱が開始される。
【0040】
そして、ステップA4において、赤外線温度センサ13により温度の検出を開始する。この温度の検出は、ターンテーブル7を回転させながら、前述したように単位時間ごと、例えばターンテーブル7の1/16周期ごとに、各赤外線温度検出素子15a〜15eの温度データを読み込むことによって行う。この場合、赤外線温度センサ13の一回の検出視野S1〜S5は5箇所であり、ターンテーブル7が1回転すると、図6に示したような80箇所(5×16=80)の温度を測定できる。これにより、ターンテーブル7上の温度分布の検出ができる。
【0041】
ステップA5で、ターンテーブル7が1回転したと判定されたら、ステップA6において、各検出視野の温度のうち、例えば3℃以下の場所がある場合には、その場所は、例えば冷凍食品或いは解凍した食品があるとし、食品がある場所であると記憶する。
【0042】
この後、加熱が進行し、各視野の温度データのうちの最高温度が、第1の所定の温度T1を超えた場合には(ステップA7において判断)、各視野の温度上昇値が所定値以上の場所を食品がある場所であると記憶し、以降の処理では、食品ありの場所のみで行う。この場合、80の視野数のうち、視野数nを食品ありの場所に限定する。ちなみに、ターンテーブル7上の食品が載置されていない部分は、温度上昇値が小さいため、温度上昇値が所定値以下の場所は食品がないと判定できる。
【0043】
そして、ステップA9において、各視野の温度をT1i(i=1〜n)として記憶させ、時間の計測を開始する(ステップA10)。この後、さらに加熱が進行し、各視野の温度データのうちの最高温度が、第2の所定の温度T2(例えば50℃)を超えた場合には(ステップA11において判断)、各視野の温度をT2i(i=1〜n)として記憶させ(ステップA12)、時間の計測を終了し、その間の経過時間をt1とする(ステップA13)。
【0044】
そして、各視野において、検出場所の温度が上記設定温度Tset に到達するまでの予想到達時間t0i(i=1〜n)を算出する(ステップA14)。ここで、図1に示すように、i番目の視野において、後に記憶した温度T2iと、先に記憶した温度T1iと、これらの間の経過時間t1とから温度上昇勾配を計算できる。また、i番目の視野の現在の温度(後に記憶した温度T2i)と、前記温度上昇勾配から、そのi番目の視野の場所の温度が設定温度Tset に到達するまでの予想到達時間t0iを計算できる。加熱時間と温度上昇はほぼ比例関係にあるので、i番目の視野の場所の予想到達時間t0iは次の式で計算できる。
【0045】
【数1】
そして、n個の視野の予想到達時間の平均値を残り加熱時間trAとし、この残りの加熱時間trAは次の式で計算し、決定する(ステップA12)。
【0046】
【数2】
ここで、一般に、食品を加熱する場合の設定温度Tset は75℃、飲食するのに適した温度範囲(可食温度範囲)は60℃〜90℃であるとされている。この場合、第2の所定の温度T2を50℃とすると、上記加熱時間trAの間に、平均で25℃上昇することになり、その加熱時間trAの40%の時間(0.4×trA)で10℃上昇し(50℃→60℃)、また、加熱時間trAの160%の時間(1.6×trA)で40℃上昇(50℃→90℃)することになる。従って、予想到達時間t0iが、(0.4×trA)≦t0i≦1.6×trAの範囲に入っている場合には、加熱時間trA加熱することで、該当する場所の食品は可食温度範囲とされる60℃〜90℃になると予想される。また、予想到達時間t0iが、t0i<(0.4×trA)の場合(この場合、(0.4×trA)が、加熱時間trAを基準とする所定の範囲の下限時間に相当)には、加熱時間trA加熱すると、該当する場所の食品は可食温度範囲の90℃を超えてしまうことが予想される。また、予想到達時間t0iが、(1.6×trA)<t0iの場合(この場合、(1.6×trA)が、加熱時間trAを基準とする所定の範囲の上限時間に相当)には、加熱時間trA加熱しても、該当する場所の食品は可食温度範囲の60℃に到達しないことが予想される。
【0047】
そこで、本実施例においては、各視野の予想到達時間t0iが、加熱時間trAを基準とした所定の範囲((0.4×trA)≦t0i≦(1.6×trA))に入るか否かによって、図9のように加熱を制御する。
【0048】
ステップA16において、予想到達時間t0iが(0.4×trA)(加熱時間trAを基準とする所定の範囲の下限時間)より短いのものがあるか否かを判断し、ないと判断された場合(「NO」)には、ステップA17へ移行し、今度は、予想到達時間t0iが(1.6×trA)(加熱時間trAを基準とする所定の範囲の上限時間)より長いものがあるか否かを判断し、ないと判断された場合(「NO」)には、各視野の予想到達時間t0iが、加熱時間trAを基準とした所定の範囲((0.4×trA)≦t0i≦(1.6×trA))に入っていると判定したことになる。
【0049】
この場合には、ステップA18へ移行し、ステップA15で決定された加熱時間trA加熱する。加熱時間trA経過したらステップA19へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブルモータ5を停止させてターンテーブル7の回転を停止し、全食品同時に加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。この場合、報知器24による報知音は、例えば「ピー、ピー」とする。この報知器24による報知音、及び表示器19による表示に基づき、使用者は全食品同時に加熱終了したことが分かるので、扉17を開けてターンテーブル7上の食品を全て取り出す。取り出された食品は、全て可食温度範囲(60℃〜90℃)に温められている。
【0050】
これに対して、上記ステップA16において、予想到達時間t0iが(0.4×trA)より短いものがあると判断された場合には、「YES」に従ってステップA20へ移行し、該当する視野についての予想到達時間t0i加熱する。その予想到達時間t0i経過したらステップA21へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、加熱終了した場所が扉17側となるようにターンテーブル7を停止させ、一部の食品が加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。この場合、報知器24による報知音は、例えば「ピッ、ピッ、ピッ」とし、上記ステップA19の場合(全食品同時に加熱終了した場合)とは報知音を異ならせる。また、この場合、表示器19の表示は、例えば図10(b)のように、先に温まった(加熱終了した)食品26aの位置を点灯させて表示する。
【0051】
この報知器24による報知音、及び表示器19による表示に基づき、使用者は、一部の食品が加熱終了したことが分かるので、扉17を開けてその加熱終了した食品を取り出す。これにより、加熱し過ぎとなることを防止できる。そして、制御装置22は、再スタートの指示があるまで待機する(ステップA22)。使用者が扉17を閉めた状態で、スタートスイッチ20aを押圧操作すると、制御装置22は、再スタートの指示があったと判断し、ステップA23へ移行し、マグネトロン10を再度駆動させて加熱を再開すると共に、ターンテーブルモータ5によりターンテーブル7を回転させる。
【0052】
この後、ステップA24において、予想到達時間t0iが(1.6×trA)より長いものがあるか否かを判断し、ないと判断された場合には、「YES」に従ってA25へ移行し、加熱時間trA加熱する。加熱時間trA経過したらステップA26へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブルモータ5を停止させてターンテーブル7の回転を停止し、全食品の加熱が終了したことを報知器24により報知する。この場合の報知器24による報知音は、ステップA19の場合と同様に例えば「ピー、ピー」とする。
【0053】
また、上記ステップA17において、予想到達時間t0iが(1.6×trA)より長いものがあると判断された場合には、「YES」に従ってステップA27へ移行し、加熱時間trA加熱する。加熱時間trA経過したらステップA28へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、追加加熱が必要な場所(加熱不足の場所)が扉17とは反対側の奥側となるようにターンテーブル7を停止させ、追加加熱の必要な食品があることを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。この場合、報知器24による報知音は、例えばステップA21の場合と同様に「ピッ、ピッ、ピッ」とし、上記ステップA19の場合(全食品同時に加熱終了した場合)とは報知音を異ならせる。また、この場合、表示器19の表示は、例えば図10(c)のように、加熱不足の食品(追加加熱が必要な食品)26bの位置を点滅させて表示する。
【0054】
この報知器24による報知音及び表示器19による表示に基づき、使用者は、一旦加熱は終了したが、追加加熱が必要な食品があることが分かるので、扉17を開けて、追加加熱が必要な食品(奥側に位置した食品)を残し、他の加熱が終了した食品を取り出す。そして、制御装置22は、再スタートの指示があるまで待機する(ステップA29)。使用者が扉17を閉めた状態で、スタートスイッチ20aを押圧操作すると、制御装置22は、再スタートの指示があったと判断し、ステップA30へ移行し、マグネトロン10を再度駆動させて加熱を再開すると共に、ターンテーブルモータ5によりターンテーブル7を回転させる。この後、ステップA31において、追加加熱が必要な食品の視野のうちの最長の予想到達時間t0i分加熱する。その最長の予想到達時間t0iが経過したら、ステップA26へ移行する。これにより、加熱不足になることを防止できる。
なお、ステップA24において、予想到達時間t0iが(1.6×trA)より長いものがあるか否かを判断し、あると判断された場合には、「NO」に従ってステップA27へ移行することになる。
【0055】
上記した第1実施例によれば、次のような効果を得ることができる。
複数の食品を同時に加熱調理する場合に、ターンテーブル7を回転させると共に、マグネトロン10により加熱を開始し、赤外線温度センサ13により、ターンテーブル7上の複数の場所の温度を検出し、各場所の温度変化に基づき、各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間t0i(i=1〜n)を算出し、算出された各場所の予想到達時間t0iに基づき加熱時間trAを決定する。そして、各場所の予想到達時間t0iが前記加熱時間trAを基準とする所定の範囲内にある場合((0.4×trA)≦t0i≦(1.6×trA))は、加熱時間trA経過時に加熱を終了し、全食品同時に加熱を終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示することで、全ての食品を、食するのに適切な温度範囲に加熱できる。この場合、加熱時間trAを基準とする下限時間と上限時間との間に幅を持たせているので、複数の食品が同時に終了する割合が高くなり、途中で一部の食品を出したり、追加加熱をする面倒さを低減できる利点がある。
【0056】
また、各場所の予想到達時間t0iの中に前記加熱時間trAを基準とする所定の範囲の下限時間(0.4×trA)より短いものがある場合には、該当する場所の予想到達時間t0iが経過したときに、一旦加熱を終了し、一部の食品の加熱が終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示することで、加熱し過ぎとなることを防止できる。また、これとは逆に、各場所の予想到達時間t0iの中に前記加熱時間trAを基準とする所定の範囲の上限時間(1.6×trA)より長いものがある場合には、加熱時間trA経過時に追加加熱をする必要があることを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示することで、加熱不足となることを防止できる。従って、複数の食品を同時に加熱調理する場合に、加熱し過ぎや加熱不足になることを極力防止できる。
【0057】
また、上記した実施例においては、加熱時間trAを決定するまでは、赤外線温度センサ13による温度データを用いているが、加熱時間trAを決定した後は、その加熱時間trAと、予想した予想到達時間t0iとに基づいて加熱を制御するようにしているので、食品から蒸気が発生しても、加熱制御にその蒸気による影響を受けないという利点がある。
【0058】
また、上記した実施例においては、赤外線温度センサ13により温度を検出する際に、検出する場所として食品がある場所に限定するようにしているので、食品以外の場所の温度データを除くことになり、制御の精度を向上させることが可能になる。
【0059】
全食品が同時に加熱終了した場合と、一部の食品のみが先に加熱終了した場合とで報知器24による報知音を異ならせるようにしているので、使用者は、報知音により、全食品が同時に加熱終了した場合と、一部の食品のみが先に加熱終了した場合とを区別することができる。
【0060】
また、全食品が同時に加熱終了した場合と、追加加熱する必要がある食品がある場合とで報知器24よる報知音を異ならせるようにしているので、これによっても、使用者は、報知音により、全食品が同時に加熱終了した場合と、追加加熱する必要がある食品がある場合とを区別することができる。
【0061】
一部の食品が先に加熱終了した場合、その食品が加熱室4の扉17側となるようにターンテーブル7を止めるようにしているので、使用者が扉17を開けた際に、先に加熱が終了した食品が扉17の近くにあることになり、その食品を容易に取り出すことができるようになる。しかも、その加熱が終了した食品の場所を表示器19により表示するようにしているので、使用者は、その表示を見ることでどの食品が加熱終了したかが分かりやすく、加熱が終了した食品を容易に取り出すことができる。
【0062】
また、追加加熱をする必要がある食品がある場合、その食品が加熱室4の扉17側とは反対の奥側となるようにターンテーブル7を止めるようにしているので、使用者が扉17を開けた際に、追加加熱が必要な食品以外の、他の加熱が終了した食品を容易に取り出すことができるようになる。しかも、追加加熱をする必要がある食品の場所を表示器19により表示するするようにしているので、使用者は、その表示を見ることでどの食品が加熱不足のものかが分かりやすく、加熱が終了した食品を容易に取り出すことができる。
【0063】
赤外線温度センサ13は、一つのパッケージに複数個の赤外線温度検出素子15a〜15eを有した構成としているので、赤外線温度センサ13の構造がコンパクトになり、例えば、食品の温度を検出するために加熱室4に形成するセンサ孔3aも小さくでき、ひいてはマイクロ波の漏れを抑えることも可能となる。
【0064】
なお、上記した第1実施例において、図9のフローチャートのステップA29において、追加加熱が必要な場合に、再スタートの指示(スタートスイッチ20aの押圧操作)が所定時間ない場合、制御装置22により、以後の設定を自動的に取り消すようにしても良い。このようにした場合には、例えば食品がないのに誤って加熱してしまうということを防止できる。
【0065】
また、同図9のフローチャートのステップA22において、再加熱が必要な場合に、再スタートの指示(スタートスイッチ20aの押圧操作)が所定時間ない場合も、制御装置22により、以後の設定を自動的に取り消すようにしても良い。このようにした場合も、例えば食品がないのに誤って加熱してしまうということを防止できる。
【0066】
さらに、上記した実施例において、報知手段として音声報知装置を設けた場合、その音声報知装置により例えば次のように報知することができる。
図9のステップA21(一部の食品のみが加熱終了した場合)では、「扉を開けて手前の食品を取り出して下さい。残りの食品を温める時は、スタートボタンを押して下さい。」と報知する。
ステップA28(追加加熱が必要な食品がある場合)では、「奥の食品はまだ温まっていませんので、他の食品を取り出してから、スタートボタンを押して下さい。」と報知する。
そして、ステップA19,A26(加熱を終了する場合)では、「全部の食品の加熱が終了しました。」と報知する。
このようにした場合には、使用者にとって一層分かりやすくなる。
【0067】
図11は本発明の第2実施例を示したものであり、この第2実施例は、上記した第1実施例とは次の点が異なっている。
すなわち、複数の食品を同時に加熱する場合において、加熱時間trAを算出して決定したステップ15(図8参照)の次のステップとして、図11のステップA32及びA33を実行する。これらステップA32及びA33においては、加熱時間trAを基準とする所定の下限時間(0.4×trA)まで加熱する間に、赤外線温度センサ13による温度検出により、設定温度Tset (75℃)に到達した場所があるか否かを判断し、下限時間(0.4×trA)まで加熱する間に、設定温度Tset (75℃)に到達した場所がないと判断された場合には、ステップA32の「YES」に従ってステップA34へ移行し、ステップA15において決定された加熱時間trAが経過するまで加熱する。
【0068】
そして、加熱時間trAが経過したらステップA35へ移行し、ここで、赤外線温度センサ13による温度検出により、検出視野のうちで設定温度Tset (75℃)を基準とする所定の下限温度、例えば60℃未満の場所があるか否かを判断する。60℃未満の場所がないと判断された場合には、「NO」に従ってA19へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブルモータ5を停止させてターンテーブル7の回転を停止し、全食品同時に加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
【0069】
上記ステップA32及びA33において、下限時間(0.4×trA)まで加熱する間に、設定温度Tset (75℃)に到達した場所があった場合には、ステップA33で「YES」に従ってステップA21へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、加熱終了した場所が扉17側となるようにターンテーブル7を停止させ、一部の食品が加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
【0070】
この報知器24による報知音、及び表示器19による表示に基づき、使用者は、一部の食品が加熱終了したことが分かるので、扉17を開けてその加熱終了した食品を取り出す。これにより、加熱し過ぎとなることを防止できる。そして、制御装置22は、再スタートの指示があるまで待機し(ステップA22)、使用者が扉17を閉めた状態で、スタートスイッチ20aを押圧操作すると、再スタートの指示があったと判断し、ステップA23へ移行し、マグネトロン10を再度駆動させて加熱を再開すると共に、ターンテーブルモータ5によりターンテーブル7を回転させる。
【0071】
この後、加熱時間trAが経過するまで加熱し(ステップA36)、加熱時間trAが経過したらステップA37へ移行し、ここで、赤外線温度センサ13による温度検出により、検出視野のうちで設定温度Tset (75℃)を基準とした下限温度である60℃未満の場所がないか否かを判断する。60℃未満の場所がないと判断された場合には、「YES」に従ってA26へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブルモータ5を停止させてターンテーブル7の回転を停止し、全食品の加熱が終了したことを報知器24により報知する。
【0072】
ステップA34の加熱時間trA経過後において、上記ステップA35において、検出視野のうちで下限温度60℃未満の場所があると判断された場合は、「YES」に従ってステップA28へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、追加加熱が必要な場所(加熱不足の場所)が扉17とは反対側の奥側となるようにターンテーブル7を停止させ、追加加熱の必要な食品があることを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
【0073】
この報知器24による報知音、及び表示器19による表示に基づき、使用者は、一旦加熱は終了したが、追加加熱が必要な食品があることが分かるので、扉17を開けて、追加加熱が必要な食品(奥側に位置した食品)を残し、他の加熱が終了した食品を取り出す。そして、制御装置22は、再スタートの指示があるまで待機し(ステップA29)、使用者が扉17を閉めた状態で、スタートスイッチ20aを押圧操作すると、再スタートの指示があったと判断し、ステップA30へ移行し、マグネトロン10を再度駆動させて加熱を再開すると共に、ターンテーブルモータ5によりターンテーブル7を回転させる。この後、ステップA38において、追加加熱が必要な食品の場所の温度が設定温度Tset に到達したか否かを判断し、設定温度Tset に到達したら、「YES」に従ってステップA26へ移行する。これにより、加熱不足になることを防止できる。
なお、ステップA37において、検出視野のうちで下限温度60℃未満の場所があると判断された場合は、「NO」に従ってステップA28へ移行する。
【0074】
上記した第2実施例においては、特に次のような利点がある。加熱時間trAを決定した後において、赤外線温度センサ13により食品の温度を直接検出し、その検出温度と、加熱時間trAと、設定温度Tset と、設定温度Tset を基準とする下限温度とに基づいて加熱を制御するようにしているので、一層正確な制御を行うことができる。
【0075】
次に、本発明の第3実施例について、図12ないし図14を参照して説明する。この第3実施例は、重量センサ8による検出重量に基づき加熱時間を決定するようにした点が上記した第1実施例とは異なっている。具体的には次の点が異なっている。
すなわち、制御装置22は、図13において、ステップA2で、スタートスイッチ20aが操作されるまで待機し、スタートスイッチ20aが操作されると、ステップA40で、重量センサ8により、ターンテーブル7上に載置された食品の重量を測定し、これを記憶する。この後、第1実施例と同様にして、赤外線温度センサ13により温度の検出を開始し、各視野が設定温度Tset (75℃)に到達するまでの予想到達時間t0iを計算によって求める(ステップA4〜A14参照)。
【0076】
次に、ステップA41において、上記重量センサ8による検出重量に基づいて残りの加熱時間trBを算出する。この場合、加熱時間trBは、次式によって算出する。
trB=(K1×W+K2)−t2
ただし、K1,K2は定数、Wは重量センサによる検出重量、t2は、加熱開始から、赤外線温度センサ13の検出温度の最高温度が第2の所定温度を超えたと判断されたときまでの時間である。また、(K1×W+K2)は、検出した重量の食品を設定温度Tset (75℃)まで加熱するのに必要な総加熱時間である。
【0077】
ここで、第1実施例と同様に、食品を加熱する場合の設定温度Tset は75℃、飲食するのに適した温度範囲(可食温度範囲)は60℃〜90℃とし、第2の所定の温度T2を50℃とすると、上記加熱時間trBの間に、平均で25℃上昇することになり、その加熱時間trBの40%の時間(0.4×trB)で10℃上昇し(50℃→60℃)、また、加熱時間trBの160%の時間(1.6×trB)で40℃上昇(50℃→90℃)することになる。従って、予想到達時間t0iが、(0.4×trB)≦t0i≦1.6×trBの範囲に入っている場合には、加熱時間trB加熱することで、該当する場所の食品は可食温度範囲とされる60℃〜90℃になると予想される。また、予想到達時間t0iが、t0i<(0.4×trB)の場合(この場合、(0.4×trB)が、加熱時間trBを基準とする所定の範囲の下限時間に相当)には、加熱時間trB加熱すると、該当する場所の食品は可食温度範囲の90℃を超えてしまうことが予想される。また、予想到達時間t0iが、(1.6×trB)<t0iの場合(この場合、(1.6×trB)が、加熱時間trBを基準とする所定の範囲の上限時間に相当)には、加熱時間trB加熱しても、該当する場所の食品は可食温度範囲の60℃に到達しないことが予想される。
【0078】
そこで、本実施例においても、各視野の予想到達時間t0iが、加熱時間trBを基準とした所定の範囲((0.4×trB)≦t0i≦(1.6×trB))に入るか否かによって、図14のように加熱を制御する。この図14では、図9におけるステップA16,A17,A18,A24,A25,A27の加熱時間「trA」を、ステップA42〜A47において、それぞれ「trB」に置き換えたものとなっており、他は図9と同様となっているので、図9と異なっている部分を簡単に説明する。
【0079】
まず、ステップA42,A43において、各視野の予想到達時間t0iが、加熱時間trBを基準とした所定の範囲に入っているか否かを判定する。予想到達時間t0iが、(0.4×trB)(加熱時間trBを基準とする所定の範囲の下限時間)より短いのものがなく(ステップA42で「NO」)、しかも、(1.6×trB)(加熱時間trBを基準とする所定の範囲の上限時間)より長いものもないと判定された場合(ステップA43で「NO」)には、ステップA44へ移行して、ステップA41で決定された加熱時間trB加熱する。加熱時間trB経過したらステップA19へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブル7の回転を停止し、全食品同時に加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
【0080】
上記ステップA42において、予想到達時間t0iが(0.4×trB)より短いものがあると判断された場合には、「YES」に従ってステップA20へ移行して該当する視野についての予想到達時間t0i加熱し、この後ステップA21へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、加熱終了した場所が扉17側となるようにターンテーブル7を停止させ、一部の食品が加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。また、ステップA22で再スタートした後、加熱を再開すると共に、ターンテーブル7を回転させ(ステップA23)、予想到達時間t0iが(1.6×trB)より長いものがあるか否かを判断し(ステップA45)、ないと判断された場合には、「YES」に従ってA46へ移行して加熱時間trB加熱し、この後ステップA26へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブル7の回転を停止し、全食品の加熱が終了したことを報知器24により報知する。
【0081】
ステップA43またはステップA45で、予想到達時間t0iが(1.6×trB)より長いものがあると判断された場合には、ステップA47へ移行して加熱時間trB加熱し、この後ステップA28へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、追加加熱が必要な場所(加熱不足の場所)が扉17とは反対側の奥側となるようにターンテーブル7を停止させ、追加加熱の必要な食品があることを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
このような第3実施例においても、上記した第1実施例と同様な作用効果を得ることができる。
【0082】
上記した第3実施例において、図14のフローチャートのステップA21及びA28で加熱を一旦停止した後、再スタートの指示(スタートスイッチ20aの押圧操作)を待っている場合に、重量センサ8により食品の重量を検出し、その検出結果により、ターンテーブル7上の全食品が取り出されたことを検出した場合(ターンテーブル7上の食品の重量が「0」となった場合)、制御装置22により、以後の設定を自動的に取り消すようにしても良い。このようにした場合には、食品がないのに誤って加熱してしまうということを防止できる。
【0083】
図15は本発明の参考例を示したものであり、この参考例は上記した第3実施例とは次の点が異なっている。なお、この図15は、第2実施例の図11におけるステップA32,A34,A36の加熱時間「trA」を、ステップA48,A49,A50においてそれぞれ「trB」に置き換えたものとなっており、他は図11と同様となっている。
【0084】
まず、ステップA48及びA33において、加熱時間trBを基準とする所定の下限時間(0.4×trB)まで加熱する間に、赤外線温度センサ13による温度検出により、設定温度Tset (75℃)に到達した場所があるか否かを判断し、下限時間(0.4×trB)まで加熱する間に、設定温度Tset (75℃)に到達した場所がないと判断された場合には、ステップA48の「YES」に従ってステップA49へ移行し、ステップA41(図13参照)において決定された加熱時間trBが経過するまで加熱する。
【0085】
そして、加熱時間trBが経過したらステップA35へ移行し、ここで、赤外線温度センサ13による温度検出により、検出視野のうちで設定温度Tset (75℃)を基準とする所定の下限温度、例えば60℃未満の場所があるか否かを判断する。60℃未満の場所がないと判断された場合には、「NO」に従ってA19へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブル7の回転を停止し、全食品同時に加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
【0086】
上記ステップA48及びA33において、下限時間(0.4×trB)まで加熱する間に、設定温度Tset (75℃)に到達した場所があった場合には、ステップA33で「YES」に従ってステップA21へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、加熱終了した場所が扉17側となるようにターンテーブル7を停止させ、一部の食品が加熱終了したことを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。この後、ステップA22で再スタートした後、加熱を再開すると共に、ターンテーブル7を回転させ(ステップA23)、加熱時間trBが経過するまで加熱し(ステップA50)、加熱時間trBが経過したらステップA37へ移行し、ここで、赤外線温度センサ13による温度検出により、検出視野のうちで設定温度Tset (75℃)を基準とした下限温度である60℃未満の場所がないか否かを判断する。60℃未満の場所がないと判断された場合には、「YES」に従ってA26へ移行し、マグネトロン10による加熱を終了すると共に、ターンテーブル7の回転を停止し、全食品の加熱が終了したことを報知器24により報知する。
【0087】
上記ステップA35またはA37において、検出視野のうちで下限温度60℃未満の場所があると判断された場合は、ステップA28へ移行し、マグネトロン10による加熱を一旦停止すると共に、追加加熱が必要な場所(加熱不足の場所)が扉17とは反対側の奥側となるようにターンテーブル7を停止させ、追加加熱の必要な食品があることを報知器24により報知すると共に、表示器19により表示する。
このような参考例においても、上記した第2実施例と同様な作用効果を得ることができる。
【0088】
本発明は、上記した各実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
ターンテーブル7上の食品をマグネトロン10により加熱している際に、ターンテーブル7上の検出視野のうちで最も温度が高い場所が励振口12の近くに来た場合、マグネトロン10の出力を今までよりも低下、または一時停止させ、これとは逆に、ターンテーブル7上の検出視野のうちで最も温度が低い場所が励振口12の近くに来た場合、マグネトロン10の出力を今までよりも増大させるようにしても良い。このようにした場合には、温度が高い部分と低い部分との温度差を小さくすることが可能となる。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複数の食品を同時に加熱調理する場合に、加熱し過ぎや加熱不足になることを極力防止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、時間と温度との関係を示す図
【図2】扉を開放した状態での電子レンジの斜視図
【図3】電子レンジの縦断正面図
【図4】操作パネルの正面図
【図5】赤外線温度センサの縦断側面図
【図6】赤外線温度センサの検出視野を説明するためのターンテーブルの平面図
【図7】電気的構成のブロック図
【図8】制御装置の制御内容を示すフローチャートその1
【図9】制御装置の制御内容を示すフローチャートその2
【図10】表示器の表示例を示す正面図であり、(a)は加熱中の表示例、(b)は先に温まった食品がある場合の表示例、(c)は追加加熱が必要な場合(加熱不足の食品がある場合)の表示例
【図11】本発明の第2実施例を示す図9相当図
【図12】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図13】図8相当図
【図14】図9相当図
【図15】 本発明の参考例を示す図9相当図
【符号の説明】
図面中、1は本体、4は加熱室、5はターンテーブルモータ、7はターンテーブル(回転載置体)、8は重量センサ(重量検出手段)、10はマグネトロン(マイクロ波発生手段)、12は励振口、13は赤外線温度センサ、15a〜15eは赤外線温度検出素子、19は表示器(表示手段)、20bはセットメニュースイッチ(指示手段)、22は制御装置(予想到達時間算出手段、加熱時間決定手段、制御手段)、24は報知器(報知手段)、25は電源回路を示す。
Claims (17)
- 食品を収容する加熱室と、
この加熱室内に設けられ、食品を載置して回転する回転載置体と、
前記加熱室内にマイクロ波を供給して食品を加熱するマイクロ波発生手段と、
前記回転載置体上の複数の場所の温度を検出する赤外線温度センサと、
複数の食品を同時に加熱する指示を行う指示手段と、
表示手段と、
報知手段と、
前記指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、前記赤外線温度センサの検出による複数の場所の温度変化に基づき各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する予想到達時間算出手段と、
この予想到達時間算出手段により算出された各場所の予想到達時間に基づき加熱時間を決定する加熱時間決定手段と、
各場所の予想到達時間が前記加熱時間を基準とする所定の範囲内にある場合は、前記加熱時間経過時に全食品同時に加熱を終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能を有すると共に、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の下限時間より短いものがある場合に、その下限時間より短い予想到達時間が経過したときに一部の食品の加熱が終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能と、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の上限時間より長いものがある場合に、前記加熱時間経過時に追加加熱をする必要があることを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能との少なくとも一方の機能を有する制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子レンジ。 - 食品を収容する加熱室と、
この加熱室内に設けられ、食品を載置して回転する回転載置体と、
前記加熱室内にマイクロ波を供給して食品を加熱するマイクロ波発生手段と、
前記回転載置体上の複数の場所の温度を検出する赤外線温度センサと、
複数の食品を同時に加熱する指示を行う指示手段と、
表示手段と、
報知手段と、
前記指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、前記赤外線温度センサの検出による複数の場所の温度変化に基づき各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する予想到達時間算出手段と、
この予想到達時間算出手段により算出された各場所の予想到達時間に基づき加熱時間を決定する加熱時間決定手段と、
前記赤外線温度センサによるある場所の検出温度が、前記加熱時間を基準とする所定の下限時間よりも早く設定温度に到達した場合に、一部の食品の加熱が終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能を有する制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子レンジ。 - 食品を収容する加熱室と、
この加熱室内に設けられ、食品を載置して回転する回転載置体と、
前記加熱室内にマイクロ波を供給して食品を加熱するマイクロ波発生手段と、
前記回転載置体上の複数の場所の温度を検出する赤外線温度センサと、
複数の食品を同時に加熱する指示を行う指示手段と、
表示手段と、
報知手段と、
前記指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、前記赤外線温度センサの検出による複数の場所の温度変化に基づき各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する予想到達時間算出手段と、
この予想到達時間算出手段により算出された各場所の予想到達時間に基づき加熱時間を決定する加熱時間決定手段と、
前記加熱時間経過時に、前記赤外線温度センサによるある場所の検出温度が前記設定温度を基準とする所定の下限温度より低い場合に、追加加熱をする必要があることを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能を有する制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子レンジ。 - 食品を収容する加熱室と、
この加熱室内に設けられ、食品を載置して回転する回転載置体と、
前記加熱室内にマイクロ波を供給して食品を加熱するマイクロ波発生手段と、
前記回転載置体上の複数の場所の温度を検出する赤外線温度センサと、
前記回転載置体上に載置された食品の重量を検出する重量検出手段と、
複数の食品を同時に加熱する指示を行う指示手段と、
表示手段と、
報知手段と、
前記指示手段により複数の食品を同時に加熱する指示が行われた場合において、前記赤外線温度センサの検出による複数の場所の温度変化に基づき各場所が設定温度に到達するまでの予想到達時間を算出する予想到達時間算出手段と、
前記重量検出手段による検出重量に基づき加熱時間を決定する加熱時間決定手段と、
各場所の予想到達時間が前記加熱時間を基準とする所定の範囲内にある場合は、前記加熱時間経過時に全食品同時に加熱を終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能を有すると共に、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の下限時間より短いものがある場合に、その下限時間より短い予想到達時間が経過したときに一部の食品の加熱が終了したことを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能と、各場所の予想到達時間の中に前記加熱時間を基準とする所定の範囲の上限時間より長いものがある場合に、前記加熱時間経過時に追加加熱をする必要があることを前記表示手段により表示若しくは前記報知手段により報知する機能との少なくとも一方の機能を有する制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子レンジ。 - 赤外線温度センサにより温度を検出する際に、検出する場所として食品がある場所に限定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 加熱開始時の温度に基づき食品がある場所を限定することを特徴とする請求項5に記載の電子レンジ。
- 制御手段は、全食品が同時に加熱終了した場合と、一部の食品のみが先に加熱終了した場合とで報知手段による報知音を異ならせることを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、全食品が同時に加熱終了した場合と、追加加熱する必要がある食品がある場合とで報知手段による報知音を異ならせることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、一部の食品が先に加熱終了した場合、その食品が加熱室の扉側へ至った位置で止まるように回転載置体を制御することを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、追加加熱をする必要がある食品がある場合、その食品が加熱室の扉側とは反対側へ至った位置で止まるように回転載置体を制御することを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、一部の食品が先に加熱終了した場合、その食品の場所を表示手段により表示することを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、追加加熱をする必要がある食品がある場合、その食品の場所を表示手段により表示することを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、追加加熱をする必要がある食品がある場合に、所定時間追加加熱の指示がない場合は、追加加熱の設定を取り消すことを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 制御手段は、加熱を停止した際に、重量検出手段の検出結果により全食品が取り出されたことを検出した場合、以後の設定を取り消すことを特徴とする請求項4に記載の電子レンジ。
- 赤外線温度センサは、一つのパッケージに複数個の赤外線温度検出素子を有した構成であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子レンジ。
- 加熱室にはマイクロ波発生手段によるマイクロ波を当該加熱室内へ導く励振口が形成されていて、
制御手段は、回転載置体上の最も温度が高い部分が前記励振口近傍を周回するときに、前記マイクロ波発生手段の出力を低下またはマイクロ波発生手段による加熱を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子レンジ。 - 加熱室にはマイクロ波発生手段によるマイクロ波を当該加熱室内へ導く励振口が形成されていて、
制御手段は、回転載置体上の最も温度が低い部分が前記励振口近傍を周回するときに、前記マイクロ波発生手段の出力を増大させる制御を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子レンジ。
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