JP3764648B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理室内の温度を複数のエリア毎に検出する温度センサを備えた加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
上記加熱調理器には検出温度の最高値を調理物の表面温度と認識し、表面温度が仕上り温度に到達することに基づいて調理を終了させる構成のものがある。この構成の場合、調理物の表面温度分布にばらつきがある場合には最高温部が設定温度に到達した時点で調理が終了するので、調理物に局所的な加熱不足が生じる虞れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、調理物の表面温度分布にばらつきがある場合でも調理物を均一に加熱できる加熱調理器を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の加熱調理器は、調理物が収納される調理室と、前記調理室内の温度を複数のエリア毎に検出する温度センサと、前記温度センサの複数の全ての検出温度の平均値を検出する手段と、前記複数の全ての検出温度から最大値および最小値を検出する手段と、前記検出温度の最大値と平均値との偏差に調理定数を乗じることに基いて高温用の補正量を算出する手段と、前記検出温度の平均値を前記高温用の補正量に応じて補正することに基いて高温判定値を設定する手段と、前記検出温度の最小値と平均値との偏差に調理定数を乗じることに基いて低温用の補正量を算出する手段と、前記検出温度の平均値を前記低温用の補正量に応じて補正することに基いて低温判定値を設定する手段と、前記複数の全ての検出温度のうちから前記高温判定値以上であるものの平均値である高温平均温度を検出する手段と、前記複数の全ての検出温度のうちから前記低温判定値以下であるものの平均値である低温平均温度を検出する手段と、前記高温平均温度と前記低温平均温度との差を設定値と比較する手段と、前記高温平均温度と前記低温平均温度との差が設定値より小さいときには前記複数の全ての検出温度の平均値を調理物の表面温度に設定する手段と、前記高温平均温度と前記低温平均温度との差が設定値以上であるときには前記複数の全ての検出温度の平均値を仕上り温度と比較する手段と、前記複数の全ての検出温度の平均値が仕上り温度より大きいときには低温平均温度の検出結果を調理物の表面温度に設定する手段と、前記複数の全ての検出温度の平均値が仕上り温度以下であるときには高温平均温度の検出結果を調理物の表面温度に設定する手段と、前記表面温度の設定結果を仕上り温度と比較することに基いて調理物の加熱内容を制御する手段とを備えたところに特徴を有している。
上記手段によれば、温度センサの検出温度を平均化することに基づいて調理物の表面温度が検出される。このため、調理物の表面温度が仕上り温度に到達した時点で温度のばらつき量が仕上り温度を基準とする許容範囲内に抑えられるので、調理物が均一に加熱される。しかも、温度センサの検出温度の中から調理物に関するものが平均化されるので、表面温度の算出結果に調理物以外の要素が混在することが防止される。このため、表面温度の算出結果が正確化されるので、仕上り温度に忠実な仕上り状態が得られる。また、温度センサの検出温度を平均化することに基づいて調理物の表面温度が算出される。このため、調理物の表面温度が仕上り温度に到達した時点で温度のばらつき量が仕上り温度を基準とする許容範囲内に抑えられるので、調理物が均一に加熱される。しかも、温度センサの検出温度を判定値と比較することに基づいて調理物に関する有効なものが選別され、有効な検出温度が平均化されることに基づいて表面温度が算出されるので、表面温度の算出結果に調理物以外の要素が混在することが防止され、仕上り温度に忠実な仕上り状態が得られる。また、調理板等の非調理物が調理の進行に伴って昇温したときには判定値が非調理物の昇温に伴って高くなる。このため、非調理物の昇温が判定値に敏感に反映されるので、検出温度と判定値との比較に基づいて調理物に関する有効な温度が正確に選別され、調理物の表面温度が正確に検出される。また、判定値を補正することに基づいて調理内容や調理物等に応じた適切な判定値が設定されるので、判定値と検出温度との比較に基づいて調理物に関する有効な温度が一層正確に選別され、調理物の表面温度が一層正確に検出される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。まず、図3の(a)において、キャビネット1は前面が開口する箱状をなすものであり、キャビネット1の内部には調理室2が形成されている。この調理室2内の底部には耐熱ガラス製の調理板3が固定されており、調理板3の上面には調理物が載置される。また、キャビネット1の前端部には扉4が左側辺部を中心に回動可能に装着されており、調理室2の前面は扉4の回動操作に基づいて開閉される。
【0009】
キャビネット1の前端部には扉4の右側部に位置して操作パネル5が固定されており、キャビネット1の内部には、図3の(b)に示すように、操作パネル5の後方に位置して機械室6が形成されている。また、調理室2の右側壁にはパンチングメタル状の励振口(図示せず)が設けられており、機械室6内には励振口の周縁部に位置して導波管7が固定されている。この導波管7にはマグネトロン8が固定されており、マグネトロン8の発振時には導波管7から励振口を通して調理室2内にマイクロ波が照射される。
【0010】
キャビネット1内にはスタラモータ9(図4参照)が固定されている。このスタラモータ9の回転軸には調理室2内の天井部に位置してスタラファン(図示せず)が連結されており、スタラモータ9の駆動時にはスタラファンが回転することに基づいて調理室2内のマイクロ波を撹拌する。また、機械室6内にはファンモータ10(図4参照)が固定されている。このファンモータ10の回転軸には冷却ファン(図示せず)が連結されており、ファンンモータ10の駆動時には冷却ファンが回転することに基づいてマグネトロン8等の電装部品に冷却風を供給する。
【0011】
調理室2の左側壁には、図2の(a)に示すように、孔状のセンサ窓11が形成されており、キャビネット1内にはセンサ窓11の左方に位置してセンサユニット12が固定されている。このセンサユニット12は調理物の表面温度を検出する温度センサに相当するものであり、次のように構成されている。
【0012】
<センサユニット12について>
センサ窓11の左方には、図2の(c)に示すように、センサケース13が固定されている。このセンサケース13内にはセンサ基板14が固定されており、センサ基板14には16個の赤外線センサ15が「4行×4列」に搭載されている。また、センサケース13にはレンズ16が固定されている。このレンズ16は、図2の(b)に示すように、調理板3上に各赤外線センサ15の検出視野Ei(iは1〜16の整数)を確定するものであり、検出視野E1 〜E16は、図2の(a)および(b)に破線で示すように、調理板3の略全域を網羅するように設定されている。センサユニット12は以上のように構成されている。
【0013】
機械室6内にはマイクロコンピュータを主体に構成された制御装置17(図4参照)が固定されており、マグネトロン8とスタラモータ9とファンモータ10とは、図4に示すように、駆動回路18を介して制御装置17に電気的に接続されている。尚、制御装置17は平均化手段と温度検出手段と加熱制御手段とに相当するものである。
【0014】
制御装置17は不揮発性メモリに相当するEPROM19を有しており、EPROM19には、図6に示すように、メニューテーブルが記録されている。このメニューテーブルは複数の調理メニューが記録されたものであり、各調理メニューはメニューナンバーと加熱出力と仕上り温度とから構成されている。
【0015】
操作パネル5には、図5に示すように、3個のオートキー20が押圧操作可能に装着されており、各オートキー20の後方にはオートスイッチ21(図4参照)が装着されている。これら各オートスイッチ21は前方のオートキー20が操作されることに基づいてオンされるものであり、図4に示すように、制御装置17に電気的に接続されている。
【0016】
オートスイッチ21にはメニューナンバー「A1」〜「A3」が割付けられており、制御装置17はオートスイッチ21のオンを検出すると、オートスイッチ21に応じたメニューナンバーを取得し、図6のメニューテーブルからメニューナンバーに応じた加熱出力および仕上り温度を取得する。
【0017】
操作パネル5には、図5に示すように、液晶表示器22が装着されている。この液晶表示器22は、図4に示すように、駆動回路18を介して制御装置17に電気的に接続されており、制御装置17は図6のメニューテーブルから加熱出力および仕上り温度を取得すると、液晶表示器20に調理情報として表示する。
【0018】
操作パネル5には、図5に示すように、出力温度キー23が押圧操作可能に装着されている。この出力温度キー23の後方には出力温度スイッチ24(図4参照)が装着されており、出力温度キー23の操作時には出力温度スイッチ24がオンされる。この出力温度スイッチ24は、図4に示すように、制御装置17に電気的に接続されており、制御装置17は調理情報の表示状態で出力温度スイッチ24からのオン信号を検出すると、オン信号の検出毎に出力設定モードおよび温度設定モードに交互に切換わる。
【0019】
操作パネル5には、図5に示すように、「1」〜「0」のテンキー25が押圧操作可能に装着されている。これら各テンキー25の後方にはテンスイッチ26(図4参照)が装着されており、各テンキー25の操作時には後方のテンスイッチ26がオンされる。これら各テンスイッチ26は、図4に示すように、制御装置17に電気的に接続されており、制御装置17は出力設定モード時にテンスイッチ26からのオン信号を検出すると、テンスイッチ26からのオン信号に基づいて加熱出力を変更し、変更結果を表示器22に表示する。また、温度設定モード時にテンスイッチ26からのオン信号を検出すると、テンスイッチ26からのオン信号に基づいて仕上り温度を変更し、変更結果を表示器22に表示する。
【0020】
操作パネル5には、図5に示すように、メモリキー27が押圧操作可能に装着されている。このメモリキー27の後方にはメモリスイッチ28(図4参照)が装着されており、メモリキー27の操作時にはメモリスイッチ28がオンされる。このメモリスイッチ28は、図4に示すように、制御装置17に電気的に接続されており、制御装置17は調理情報の表示状態でメモリスイッチ28からのオン信号を検出すると、図6のメニューテーブルに加熱出力および仕上り温度の変更結果を上書きする。
【0021】
操作パネル5には、図5に示すように、スタートキー29が押圧操作可能に装着されている。このスタートキー29の後方にはスタートスイッチ30(図4参照)が装着されており、スタートキー29の操作時にはスタートスイッチ30がオンされる。このスタートスイッチ30は、図4に示すように、制御装置17に電気的に接続されており、制御装置17は調理情報の表示状態でスタートスイッチ30からのオン信号を検出すると、マグネトロン8を設定出力で駆動することに基づいて加熱調理を開始する。このとき、スタラモータ9を駆動することに基づいてマイクロ波を撹拌し、ファンモータ10を駆動することに基づいて冷却風を生成する。
【0022】
制御装置17には16個の赤外線センサ15が電気的に接続されており、制御装置17は加熱調理時に16個の赤外線センサ15からの出力信号に基づいて調理物の表面温度を検出する。そして、表面温度が仕上り温度に到達したことを検出すると、マグネトロン8とスタラモータ9とファンモータ10とを駆動停止させることに基づいて加熱調理を終える。
【0023】
制御装置17には駆動回路18を介してブザー31が電気的に接続されている。このブザー31は機械室6内に固定されたものであり、制御装置17はマグネトロン8〜ファンモータ10を駆動停止させると、ブザー31を鳴動させることに基づいて調理終了を報知する。
【0024】
次に上記構成の作用について説明する。尚、下記動作は制御装置17がROM32(図4参照)に予め記録された制御プログラムに基づいて実行するものである。制御装置17はスタートキー29の操作を検出すると、図1の(a)のステップS1へ移行し、マグネトロン8とスタラモータ9とファンモータ10とを駆動することに基づいて加熱調理を開始する。そして、ステップS2へ移行し、下記手順で調理物の表面温度を検出する。
【0025】
<温度検出処理について>
制御装置17は図1の(b)のステップS11へ移行し、16個の赤外線センサ15からの出力信号V1 〜V16に基づいて検出視野E1 〜E16の温度T1 〜T16を検出する。そして、ステップS12へ移行し、温度T1 〜T16の平均値Tave(=ΣTi/16)を検出する。
【0026】
制御装置17は平均温度Taveを検出すると、ステップS13へ移行し、検出温度Tiの最大値Tmaxおよび最小値Tminを検出する。そして、ステップS14へ移行し、下記▲1▼式を演算することに基づいて高温判定温度Thを検出する。
Th=Tave+(Tmax−Tave)×0.5 ……▲1▼
【0027】
制御装置17は高温判定温度Thを検出すると、ステップS15へ移行し、16個の検出温度Tiを高温判定温度Thと比較する。そして、16個の検出温度Tiのうち高温判定温度Th以上であるものの平均値Thaveを検出する(高温平均温度の検出)。
【0028】
制御装置17は高温平均温度Thaveを検出すると、ステップS16へ移行し、下記▲2▼式を演算することに基づいて低温判定温度Tlを検出する。次に、ステップS17へ移行し、16個の検出温度Tiを低温判定温度Tlと比較する。そして、16個の検出温度Tiのうち低温判定温度Tl以下であるものの平均値Tlaveを検出する(低温平均温度の検出)。
Tl=Tave−(Tave−Tmin)×0.5 ……▲2▼
【0029】
制御装置17は低温平均温度Tlaveを検出すると、ステップS18へ移行する。そして、高温平均温度Thaveと低温平均温度Tlaveとの差ΔTを検出し、差ΔTを設定値ΔTo(例えば5°C)と比較する。ここで、「ΔT<ΔTo」を検出したときにはステップS19へ移行し、ステップS12で検出した全体の平均温度Taveを調理物の表面温度Tsに設定する。
【0030】
制御装置17はステップS18で「ΔT≧ΔTo」を検出すると、ステップS20へ移行し、ステップS12で検出した平均温度Taveと仕上り温度Toとを比較する。ここで、「平均温度Tave>仕上り温度To」を検出したときにはステップS21へ移行し、ステップS17で検出した低温平均温度Tlaveを調理物の表面温度Tsに設定する。また、「平均温度Tave≦仕上り温度To」を検出したときにはステップS22へ移行し、ステップS15で検出した高温平均温度Thaveを調理物の表面温度Tsに設定する。
【0031】
制御装置17は調理物の表面温度Tsを設定すると、図1の(a)のステップS3へ移行し、仕上り温度Toと表面温度Tsとを比較する。ここで、「仕上り温度To>表面温度Ts」を検出したときにはステップS2に復帰し、表面温度Tsを再検出する。また、「仕上り温度To≦表面温度Ts」を検出したときにはステップS4へ移行する。そして、マグネトロン8とスタラモータ9とファンモータ10とを駆動停止させることに基づいて加熱調理を終え、ブザー31を鳴動させることに基づいて調理終了を報知する。
【0032】
図7は「仕上り温度To=50°C」で室温の調理物を加熱した場合の温度変動を示す実験結果であり、調理開始時には検出温度Tiが25°C程度の室温に集中している。これら各検出温度Tiは時間の経過に応じて上昇するが、調理物に関する検出温度Tiは温度上昇率が高く、調理板3に関する検出温度Tiは温度上昇率が低くなる。この場合には検出温度Tiの平均値Taveが仕上り温度Toより小さくなるので、高温平均温度Thaveに基づいて調理終了が判定される。
【0033】
図8は「仕上り温度To=18°C」で10°C程度の調理物を加熱した場合の温度変動を示す実験結果であり、調理開始時には検出温度Tiが10°C程度の調理物の温度と20°C程度の室温との2か所に分散し、時間の経過に応じて同程度の割合で上昇する。この場合には検出温度Tiの平均値Taveが仕上り温度Toより大きくなるので、低温平均温度Tlaveに基づいて調理終了が判定される。
【0034】
上記実施例によれば、センサユニット12の検出温度Tiを平均化することに基づいて調理物の表面温度Tsを算出した。このため、調理物の表面温度Tsが仕上り温度Toに到達した時点で温度のばらつき量が仕上り温度Toを基準とする許容範囲内に抑えられるので、調理物が均一に加熱される。しかも、検出温度Tiを高温判定値Thまたは低温判定値Tlと比較することに基づいて調理物に関する有効なものを選別し、調理物の検出温度Tiを平均化することに基づいて表面温度Tsを算出したので、表面温度Tsの算出結果に調理板3の温度が混在することが防止され、仕上り温度Toに忠実な仕上り状態が得られる。
【0035】
また、高温判定値Thおよび低温判定値Tlを検出温度Tiの平均値Taveに基づいて設定したので、調理板3が調理の進行に伴って昇温したときには高温判定値Thおよび低温判定値Tlが調理板3の昇温に伴って高くなる。このため、調理板3の昇温が高温判定値Thおよび低温判定値Tlに敏感に反映されるので、検出温度Tiと高温判定値Thとを比較したり、検出温度Tiと低温判定値Tlとを比較することに基づいて調理物に関する検出温度Tiが正確に選別され、調理物の表面温度Tsが正確に検出される。
【0036】
また、検出温度Tiの最高値Tmaxと平均値Taveとの差に調理定数「0.5」を乗じたり、検出温度Tiの最低値Tminと平均値Taveとの差に調理定数「0.5」を乗じることに基づいて補正量を算出し、平均値Taveを補正量に応じて補正することに基づいて高温判定値Thおよび低温判定値Tlを設定した。このため、調理内容や調理物等に応じた適切な高温判定値Thおよび低温判定値Tlが得られるので、調理物に関する検出温度Tiが一層正確に選別され、調理物の表面温度Tsが一層正確に検出される。尚、調理定数「0.5」は実験的に得られたものである。
【0037】
また、検出温度Tiの最高値Tmaxおよび最低値Tmin間の差ΔTが設定範囲内に収まっているときには全ての検出温度Tiを有効なものとして表面温度Tsを算出した。このため、調理物が検出視野E1 〜E16を覆う大きなものであるときには調理板3の表面温度が検出されず、差ΔTが設定範囲内に収まる。そして、全ての検出温度Tiに基づいて表面温度Tsが算出されるので、表面温度Tsの検出結果が正確になる。また、調理開始時には調理板3の温度と調理物の温度とが同程度になり、差ΔTが設定範囲内に収まる。そして、全ての検出温度Tiに基づいて表面温度Tsが算出されるので、データ量の低下に基づいて表面温度Tsの検出精度が悪化することが防止される。
【0038】
尚、上記実施例においては、調理板3上に調理物を載置する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば回転皿上に調理物を載置し、回転皿をモータにより回転させながら調理物を加熱するように構成しても良い。この構成の場合、複数の赤外線センサ15を検出視野Eiが回転皿の軸心を径方向に横切るように一列に並べると良い。
また、上記実施例においては、調理物を加熱する加熱手段としてマグネトロン8を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば加熱手段としてヒータを用い、調理物をヒータの輻射熱または対流熱で加熱しても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、温度センサの検出温度を平均化することに基づいて調理物の表面温度を検出した。このため、調理物の表面温度が仕上り温度に到達した時点で温度のばらつき量が仕上り温度を基準とする許容範囲内に抑えられるので、調理物が均一に加熱される。しかも、温度センサの検出温度の中から調理物に関するものを平均化したので、表面温度の検出結果に調理物以外の要素が混在することが防止され、仕上り温度に忠実な仕上り状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図(aは制御装置の加熱処理内容を示すフローチャート、bは温度検出処理内容を示すフローチャート)
【図2】(a)は調理室を示す斜視図、(b)は赤外線センサの検出視野を示す調理室の上面図、(c)はセンサユニットの内部構成を示す断面図
【図3】(a)は電子レンジの外観を示す斜視図、(b)は電子レンジの横断面図
【図4】電気的構成を示すブロック図
【図5】操作パネルを示す前面図
【図6】メニューテーブルを示す図
【図7】センサユニットの検出温度を実験的に示す図
【図8】センサユニットの検出温度を実験的に示す図
【符号の説明】
2は調理室、12はセンサユニット(温度センサ)、17は制御装置(平均化手段,温度検出手段,加熱制御手段)を示す。
Claims (1)
- 調理物が収納される調理室と、
前記調理室内の温度を複数のエリア毎に検出する温度センサと、
前記温度センサの複数の全ての検出温度の平均値を検出する手段と、
前記複数の全ての検出温度から最大値および最小値を検出する手段と、
前記検出温度の最大値と平均値との偏差に調理定数を乗じることに基いて高温用の補正量を算出する手段と、
前記検出温度の平均値を前記高温用の補正量に応じて補正することに基いて高温判定値を設定する手段と、
前記検出温度の最小値と平均値との偏差に調理定数を乗じることに基いて低温用の補正量を算出する手段と、
前記検出温度の平均値を前記低温用の補正量に応じて補正することに基いて低温判定値を設定する手段と、
前記複数の全ての検出温度のうちから前記高温判定値以上であるものの平均値である高温平均温度を検出する手段と、
前記複数の全ての検出温度のうちから前記低温判定値以下であるものの平均値である低温平均温度を検出する手段と、
前記高温平均温度と前記低温平均温度との差を設定値と比較する手段と、
前記高温平均温度と前記低温平均温度との差が設定値より小さいときには前記複数の全ての検出温度の平均値を調理物の表面温度に設定する手段と、
前記高温平均温度と前記低温平均温度との差が設定値以上であるときには前記複数の全ての検出温度の平均値を仕上り温度と比較する手段と、
前記複数の全ての検出温度の平均値が仕上り温度より大きいときには低温平均温度の検出結果を調理物の表面温度に設定する手段と、
前記複数の全ての検出温度の平均値が仕上り温度以下であるときには高温平均温度の検出結果を調理物の表面温度に設定する手段と、
前記表面温度の設定結果を仕上り温度と比較することに基いて調理物の加熱内容を制御する手段と
を備えたことを特徴とする加熱調理器。
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