JP3791402B2 - リニア振動モータの駆動制御方法及び駆動制御装置 - Google Patents

リニア振動モータの駆動制御方法及び駆動制御装置 Download PDF

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    • H02P25/02Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of AC motor or by structural details characterised by the kind of motor
    • H02P25/032Reciprocating, oscillating or vibrating motors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁石(又は永久磁石)からなる固定子と、永久磁石(又は電磁石)を備えて往復振動自在に支持されている可動子とを備えるリニア振動モータの駆動制御装置及び駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニア振動モータにおいては、特開平8−331826号公報に示すような供給電力の制御を行っていた。すなわち、リニア振動モータは、電磁石(又は永久磁石)からなる固定子と、永久磁石(又は電磁石)を備えて往復振動自在にばね支持されている可動子とを備え、可動子の変位または速度または加速度のを検出する検出手段と、該検出手段の出力に応じて電磁石の巻線への供給電力を制御する制御手段とから構成される駆動制御装置において、前記制御手段は、前記検出手段によって検出された移動方向に応じた方向に電流を流すことで、前記可動子の振動を妨げないように駆動制御を行っていた。この制御においては、移動方向反転時点から往復振動の中心点までの間を電力の供給開始タイミングとすることが示されている。この駆動制御方法を第1の駆動制御方法という。
【0003】
また、特開平10−243622号公報には、可動子の動きが検出できない場合に、予め設定された固定周波数で可動子を駆動する駆動制御方法が開示されている。なお、上記固定周波数は、可動子の動きが検出できる場合に検出されていた周波数を用いることが示されている。この駆動制御方法を第2の駆動制御方法という。
【0004】
更に、特開2001−16892号公報には、電磁石を構成する巻線に発生する誘導電圧を検出することによって可動子の動き(変位、速度または加速度)を検出する方法が開示されている。この方法では、可動子の動きに起因する誘導電圧のみを検出するために可動子の移動方向が反転すると予測される期間において前記巻線に電流を流さない期間(オフ期間という)を設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の第1の駆動制御方法では、電磁石の巻線へ電流を供給する時間幅が小さい場合には、電流供給を開始するのに最適なタイミングを選ぶことができるが、時間幅が大きい場合には、可動子の振動に対する効率特性の点から、可動子を効率良く駆動させることが困難である。
【0006】
また、上記の第2の駆動制御方法では、可動子を駆動するタイミングを変更した場合等においては、制御手段を含めたリニア振動モータ全体の共振周波数が変化し、可動子の動きが検出できる場合に、検出されていた周波数と前記共振周波数とが異なるため、効率的な駆動が困難となる。
【0007】
更に、上記の可動子の動きを検出する方法では、可動子の移動方向が反転すると予測される期間においてオフ期間を設けているため、オフ期間中は前記巻線に電流を流すことができず、可動子を効率良く駆動させることが困難である。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、可動子の動きを検出しながらも、効率良く可動子の駆動を行うことの可能な駆動制御方法及び駆動制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の駆動制御装置は、電磁石(又は永久磁石)からなる固定子と、永久磁石(又は電磁石)を備えて往復振動自在に支持されている可動子とを備えるリニア振動モータの駆動制御装置であって、電磁石を構成する巻線への駆動電力の供給を制御して可動子を往復振動させる制御手段と、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出する検出手段とを備え、前記制御手段は、検出手段での検出結果を用いて可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始することを特徴としている。
【0010】
請求項18に記載の駆動制御方法は、電磁石(又は永久磁石)からなる固定子と、永久磁石(又は電磁石)を備えて往復振動自在に支持されている可動子とを備えるリニア振動モータの駆動制御方法であって、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出し、検出手段での検出結果を用いて可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石への電力の供給を開始することを特徴としている。
【0011】
上記の発明によれば、可動子の移動方向反転時点以前から電流が供給されるため、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、電磁誘導により可動子の移動方向反転時点までに急激に増加される。その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が強力に磁化されることになる。そこで可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石が強力に磁化されるため、効率の良い駆動制御が行われる。
【0012】
請求項2に記載の駆動制御装置は、請求項1に記載の駆動制御装置であって、前記検出手段が、可動子の振動に伴って誘導電圧を発生する誘導電圧発生手段を備えることを特徴としている。
【0013】
上記の発明によれば、誘導電圧発生手段に、可動子の振動に伴って誘導電圧が発生されるため、この誘導電圧を用いて可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出することが可能となる。
【0014】
請求項3に記載の駆動制御装置は、請求項2に記載の駆動制御装置であって、前記制御手段が、前記誘導電圧が最大または最小となる時点から所定時間後に、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴としている。
【0015】
上記の発明によれば、可動子の移動速度が最大になるとき、電磁石を構成する巻線に発生する誘導電圧は最大(一の方向への移動)または最小(逆の方向への移動)の値をとるため、この時点から所定時間後に、固定子又は可動子の電磁石への電力の供給が開始されるため、可動子の移動方向反転時点以前から電流を供給することが実現され、効率的に駆動制御が行われる。
【0016】
請求項4に記載の駆動制御装置は、請求項2に記載の駆動制御装置であって、前記制御手段が、前記誘導電圧が所定の電圧以下に移行する時点あるいは所定の電圧以上に移行する時点から所定時間後に、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴としている。
【0017】
上記の発明によれば、電磁石を構成する巻線に発生する誘導電圧が所定の電圧以下に移行する時点あるいは所定の電圧以上に移行する時点から所定時間後に、固定子又は可動子の電磁石への電力の供給が開始されるため、可動子の移動方向反転時点以前から電流を供給することが実現され、効率的に駆動制御が行われる。さらに、可動子の振幅に応じて誘導電圧が所定の電圧以下に移行する時点あるいは所定の電圧以上に移行する時点が異なってくるが、振幅が大きい場合には移動方向の反転するタイミングに近づき、振幅が小さい場合にはこのタイミングから離れるため、電流供給開始のタイミングが変化し、前記所定の電圧と前記所定時間との値を適正に設定することによって、移動方向の反転するタイミングと電流供給開始のタイミングが適正に調整される。
【0018】
請求項5に記載の駆動制御装置は、請求項2〜4のいずれかに記載の駆動制御装置であって、前記検出手段が、前記誘導電圧発生手段に発生する電圧を用いて前記誘導電圧を求める誘導電圧算出手段を備えることを特徴としている。
【0019】
上記の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、誘導電圧発生手段に発生する電圧を用いて誘導電圧が求められるため、この誘導電圧を用いて可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出することが可能となる。
【0020】
請求項6に記載の駆動制御装置は、請求項5に記載の駆動制御装置であって、前記誘導電圧算出手段が、前記誘導電圧発生手段に発生される電圧と前記巻線に流れる電流とを用いて前記誘導電圧を演算式により算出することを特徴としている。
【0021】
上記の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、誘導電圧発生手段に発生される電圧と電磁石を構成する巻線に流れる電流とを用いて演算式により算出されるため、誘導電圧発生手段に発生される電圧から誘導電圧以外の成分(巻線に流れる電流に伴って発生する相互誘導電圧等)が除かれ、誘導電圧を容易に求めることが可能となる。
【0022】
請求項7に記載の駆動制御装置は、請求項6に記載の駆動制御装置であって、前記誘導電圧算出手段が、前記巻線への前記誘導電圧を算出する演算式を複数の演算式の中から前記巻線に流れる電流の状態に応じて選択することを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、誘導電圧を算出する演算式が予め準備されている複数の演算式の中から、電磁石を構成する巻線に流れる電流の状態に応じて選択されるため、誘導電圧発生手段に発生される電圧から誘導電圧以外の成分(巻線に流れる電流に伴って発生する相互誘導電圧等)が更に正確に除かれ、誘導電圧が更に正確に求められる。
【0024】
請求項8に記載の駆動制御装置は、請求項6または7に記載の駆動制御装置であって、前記誘導電圧算出手段が、前記巻線に流れる電流が略零である期間中は、前記誘導電圧発生手段に発生される電圧から前記誘導電圧を求めることを特徴としている。
【0025】
上記の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、電磁石を構成する巻線に流れる電流が略零である期間中は、誘導電圧発生手段に発生される電圧から誘導電圧が求められ、電磁石を構成する巻線に流れる電流が略零で無い期間中は、電磁石を構成する巻線に印加される電圧と電磁石を構成する巻線に流れる電流とを用いて誘導電圧が演算式により算出されるため、誘導電圧が更に正確に求められる。
【0026】
請求項9に記載の駆動制御装置は、請求項5〜8のいずれかに記載の駆動制御装置であって、前記検出手段が、前記誘導電圧を正規化する正規化手段と、正規化された誘導電圧が予め設定された所定の電圧レベルに一致したタイミングを基準タイミングとして検出する基準検出手段とを備え、前記制御手段が、前記基準タイミングに基づいて電磁石への電力の供給を行なうことを特徴としている。
【0027】
上記の発明によれば、正規化手段によって、誘導電圧が正規化され、基準検出手段によって、正規化された誘導電圧が予め設定された所定の電圧レベルに一致したタイミングが基準タイミングとして検出される。そして、制御手段によって、基準タイミングに基づいて電磁石への電力の供給が行なわれる。従って、可動子の振動の振幅の大小に拘らず、予め設定された所定の電圧によって規定される振動の所定の位相において基準タイミングが検出されるため、的確なタイミングで駆動制御が行なわれる。
【0028】
請求項10に記載の駆動制御装置は、請求項5〜9のいずれかに記載の駆動制御装置であって、前記前記誘導電圧発生手段は、前記巻線から構成されることを特徴としている。
【0029】
上記の発明によれば、誘導電圧発生手段が、電磁石を構成する巻線から構成されるため、簡素な構造で誘導電圧発生手段が実現される。
【0030】
請求項11に記載の駆動制御装置は、請求項2〜4のいずれかに記載の駆動制御装置であって、前記誘導電圧発生手段が前記巻線から構成され、前記検出手段が、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを用いて可動子の振幅を検出する振幅検出手段を備え、前記制御手段が、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴としている。
【0031】
上記の発明によれば、誘導電圧発生手段が電磁石を構成する巻線から構成されるため、簡素な構造で誘導電圧発生手段が実現される。また、振幅検出手段によって、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを用いて可動子の振幅が検出され、制御手段によって、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始される。当該リニア振動モータが電気カミソリ等に適用される際には、可動子の振幅を所定の範囲に制御する必要があり、可動子の振幅が所定の振幅(第1の所定値)以下である場合には、振幅を増大させる必要がある。この場合、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されるため、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、可動子の移動方向反転時点までに急激に増加される。その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が強力に磁化されることになる。そこで可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石が強力に磁化されるため、効率の良い駆動制御が行われ、振幅が増大される。
【0032】
請求項12に記載の駆動制御装置は、請求項11に記載の駆動制御装置であって、前記制御手段が、可動子の振幅が前記第1の所定値以下である場合に、所定時間継続して、可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始すると共に、供給可能な最大電力を前記巻線に供給することを特徴としている。
【0033】
上記の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、所定時間継続して、可動子の移動方向が反転する前の時点で電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されると共に、供給可能な最大電力が電磁石を構成する巻線に供給される。当該リニア振動モータが電気カミソリ等に適用される際には、可動子の振幅を所定の範囲に制御する必要があり、可動子の振幅が所定の振幅(第1の所定値)以下である場合には、振幅を増大させる必要がある。この場合、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されると共に供給可能な最大電力が電磁石を構成する巻線に供給されるため、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、電磁誘導により可動子の移動方向反転時点までに更に急激に増加される。
【0034】
その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が更に強力に磁化されることになる。そこで可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石が更に強力に磁化されるため、効率の良い駆動制御が行われ、振幅が迅速に増大される。なお、上記所定時間の間に限定して供給可能な最大電力を供給することによって、検出手段による可動子の変位等の検出ができない場合であっても、振幅が過剰に増大することが防止される。
【0035】
請求項13に記載の駆動制御装置は、請求項2〜4のいずれかに記載の駆動制御装置であって、可動子を強駆動にするか否かを選択する駆動選択手段を備え、前記誘導電圧発生手段が前記巻線から構成され、前記制御手段が、前記駆動選択手段によって強駆動が選択された場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴としている。
【0036】
上記の発明によれば、誘導電圧発生手段が電磁石を構成する巻線から構成されるため簡素な構造で誘導電圧発生手段が実現される。駆動選択手段によって、可動子を強駆動にするか否かが選択され、制御手段によって、駆動選択手段により強駆動が選択された場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されるため、例えば駆動選択手段がユーザの操作を受け付けて可動子を強駆動にするか否かが選択される場合には、ユーザが所望する時に強駆動を選択することができ、操作性が向上される。
【0037】
請求項14に記載の駆動制御装置は、請求項11に記載の駆動制御装置であって、前記制御手段が、可動子の振幅が第2の所定値以下である場合に、供給可能な最大電力を前記巻線に供給することを特徴としている。
【0038】
上記の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅が第2の所定値以下である場合に、供給可能な最大電力が電磁石を構成する巻線に供給されるため、振幅が小さい場合に更に強力に駆動されて、振幅が更に迅速に増大される。
【0039】
請求項15に記載の駆動制御装置は、請求項11に記載の駆動制御装置であって、可動子の振幅に基づいて前記巻線に供給する電力を段階的に変更することを特徴としている。
【0040】
上記の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅に基づいて電磁石を構成する巻線に供給する電力が段階的に変更されるため、例えば、振幅が所定の範囲にあることが望ましい場合等には、振幅が小さい程巻線に供給する電力が段階的に増大され、使用者にとって違和感のない(駆動条件の変化を感じない)特性の駆動制御が行なわれる。
【0041】
請求項16に記載の駆動制御装置は、請求項11に記載の駆動制御装置であって、前記制御手段が、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始すると共に、可動子の移動方向が反転する後の時点で前記巻線への電力の供給を開始する場合よりも高い周波数で前記巻線に電力を供給することを特徴としている。
【0042】
上記の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されると共に、可動子の移動方向が反転する後の時点で巻線への電力の供給を開始する場合よりも高い周波数で巻線に電力が供給される。一方、可動子の移動方向が反転する前の時点で、巻線への電力の供給が開始される場合には、可動子の移動方向が反転する後の時点で巻線への電力の供給が開始される場合よりも、制御系を含めた可動子の共振周波数が増加する。そこで、この共振周波数に対応する周波数で巻線に電力が供給されるため、効率的な駆動が行なわれる。
【0043】
請求項17に記載の駆動制御装置は、請求項1〜16に記載の駆動制御装置であって、可動子が、交番磁界を受けて回動すべく軸支された回転体と、前記回転体の軸を挟んで対向する位置に取り付けられ前記回転体の回転力が伝播されて互いに逆方向に往復移動可能な2本の振動体とを備えることを特徴としている。
【0044】
上記の発明によれば、可動子が、交番磁界を受けて回動すべく軸支された回転体と、前記回転体の軸を挟んで対向する位置に取り付けられ前記回転体の回転力が伝播されて互いに逆方向に往復移動可能な2本の振動体とを備えるため、可動子を構成する回転体が交番磁界を受けて回動され、これに取り付けられた2本の振動体が回転体の軸を挟んで逆方向に往復移動されるリニア振動モータにおいて、可動子を構成する2本の振動体の移動方向反転時点以前から電流が供給されるため、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、振動体の移動方向反転時点までに急激に増加される。その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が強力に磁化されることになる。そこで可動子を構成する2本の振動体の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石が強力に磁化されるため、効率の良い駆動制御が行われる。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態:請求項1及び請求項2に記載の実施形態の一例)
図1は、本発明の第1実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。リニア振動モータAは、電磁石11を備えた固定子1と、N,S極の永久磁石20を並列に備えた可動子2と、可動子2がバネ部材4を介して固定子1に対して往復運動(振動)可能に連結されると共に固定子1が設けられているフレーム3とを備え、リニア振動モータAの駆動制御装置Bは、電磁石11に供給する電流を制御する制御部5と、フレーム3に固定され可動子2の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出するためのセンシング用巻線62と可動子2に固定され磁極の並びが可動子2の往復運動の方向と一致しているセンシング用磁石61とからなるセンサ6(誘導電圧発生手段に相当する)と、センサ6の信号の処理を行ない可動子2の変位、速度、加速度の内少なくとも1つに変換する検出部7とを備えている。
【0046】
また、固定子1には電磁石11が設けられ、制御部5から電磁石11へ供給される電流の方向によって、N極とS極が反転するように設計されている。可動子2の往復運動(振動)に伴って、センシング用磁石61からの磁束であってセンシング用巻線62に鎖交する磁束の変化に応じて、すなわち、電磁誘導によって、センシング用巻線62に誘導電流(または誘導電圧)が誘起され、該誘導電流(または誘導電圧)が検出部7に入力され、検出部7によって、可動子2の変位、速度、加速度の内少なくとも1つに変換され、これを用いて制御部5は、電磁石11に電流を供給するタイミング、パルス幅、電流の流れる方向を制御している。この制御により電磁石11を磁化し、永久磁石20との間に働く吸引力又は反発力を利用して可動子2に振動エネルギを付与するのである。
【0047】
このリニア振動モータAにおいては、可動子2は、可動子2自体の重量と、フレーム3との接続に用いられている復帰用の付勢部材としてのバネ部材4のバネ定数とによって決定する機械的な共振周波数を有し、制御部5において電力の供給を行なう場合に、この共振周波数に合致した周波数で電流供給を行なうと効率良く可動子を駆動(振動)させることができる。
【0048】
センサ6に誘起される誘導電流(または誘導電圧)は、可動子2の振幅の大きさや位置、振動の速度、振動の方向等に応じて変化する。つまり、可動子2がその往復運動の振幅の一端に達した時(可動子2が静止した時)、磁石61は静止して、巻線62に対する磁石61による鎖交磁束数の変化がなくなるために、センサ6の誘導電流(または誘導電圧)は零となる。一方、振幅中央位置に達した時(可動子2の移動速度が最大となる時)、磁石61は最大速度となり、鎖交磁束数の変化が最大となるために、センサ6の誘導電流(または誘導電圧)の絶対値も最大となる。つまり、一の方向に移動しており振幅中央位置に達した時に誘導電流は最大となり、逆の方向にしており振幅中央位置に達した時に誘導電流は最小となる。従って、誘導電流(または誘導電圧)の絶対値の最大となるタイミングを検出すれば可動子2の速度が最大となるタイミングを検出することができる。また、上記零点を移動方向反転時点(死点到達時点)として検出することができるため、センサ6の誘導電流(または誘導電圧)の極性から可動子2の移動方向を検出することができる。センサ6は、センシング用磁石61を、N,S極並列タイプとすることで、可動子2の移動方向が異なる場合には異極の信号として検出できる。
【0049】
検出手段として、上記第1実施形態では、移動方向と移動方向反転時点と位置(速度または加速度)の全てを検出することができるセンシング用磁石29とセンシング用巻線62との組み合わせで構成されるセンサ6を用いて、センサ6の誘導電流(または誘導電圧)の値から速度を検出していたが、誘導電流(または誘導電圧)が零となる点の時間間隔から速度を検出するようにしてもよい。上記零点は、磁石61の磁力のばらつきや、磁石61と巻線62との間のギャップのばらつき等に影響されることなく確実に移動方向反転時点を検出することができるものであり、従って、零点の時間間隔から可動子2の速度をより正確に検出することができる。
【0050】
図2は、第1実施形態の制御部5の動作を説明するための波形図の一例である。(a)は可動子2の変位を、(b)は電磁石11に供給する電流を示している。リニア振動モータの可動子2は、時間と共に図1における左右方向に移動し、縦軸に変位をとり、横軸に時間をとると、可動子2の変位は(a)に示すように正弦波状となる。ここでは、便宜上、+方向(例えば、図1の右方向)と−方向(例えば、図1の左方向)へ移動するとした場合、−方向へ移動していた可動子が+方向へ移動方向を変えるタイミングがある。例えば、図2(a)の左端の縦線がそのタイミングに当たる。本発明の第1実施形態では、このタイミング以前の時点t0から電力の供給を開始する。従来は、図10に示すように移動方向が反転する時点以降の時点から電力の供給を始めていた。ただし、図10において、(a)は可動子2の変位を、(b)は電磁石11を構成する巻線に発生する誘導電圧を、(c)は電磁石11に供給する電流を示している。
【0051】
可動子2の往復運動(振動)において、固定子1の電磁石11の強さによって可動子2が受け取るエネルギは変化する。また、エネルギを受け取るタイミングによって効率が異なるため、より効率の高いタイミングで電磁石11への電流を大きくし電磁石11の磁力を強くすることが、可動子2の振幅を大きくすることに有効である。正弦波状の振動をしている可動子2においては、移動方向が反転する時点から往復振動の中心点までの間においてエネルギを供給する方法が効率的であるため、このタイミングで電流が大きくなるように可動子の移動方向が反転する前の時点から電力の供給を開始するのである。
【0052】
一方、移動方向が反転した後から電力の供給を始めた場合、電磁石11を構成する巻線は自己インダクタンスを有するため、図10に示すように、電流は急激に立ち上がらず、ノコギリ波状となる。これに対して、移動方向が反転する前から電力の供給を開始した場合、可動子2の永久磁石20からの磁束の減少状態に起因する電磁誘導によって、図2に示すように、電流は急激に立ちあがり、それにつれて電磁石11の磁力も急激に大きくなる。その結果、効果的に電磁石11の磁力を強く出来るため、可動子2の移動方向とは逆向きの電磁石11の磁力を強くすることによって、可動子2の移動が微小時間だけ妨げられることになるものの、移動方向が反転する以前から電力の供給を始めた方が、方向反転時に既に電流レベルが高くなっていることからトータル的には効率の高い駆動制御を行なうことができるのである。
【0053】
図3は、本発明の第1実施形態の駆動制御装置と従来の駆動制御装置との差異を説明するための波形図の一例である。ただし、(a)は可動子2の変位を、(b)は電磁石11を構成する巻線に発生する誘導電圧を、(c)は駆動エネルギが可動子2の振動エネルギに変換される変換効率係数(変換効率係数の説明は後述する)を、(d)は本発明の第1実施形態の駆動制御装置を用いて電磁石11に供給される電流を、(e)は従来の駆動制御装置を用いて電磁石11に供給される電流を示している。前記変換効率係数の正負の符号は、電磁石11に供給される電流の正負の符号と比較して、両者が一致する場合は正の変換効率であり、両者が一致しない場合は負の変換効率であることを意味している。ここで、変換効率が負である状態とは、電磁石11に電流が供給されることによって、可動子2の振動が妨げられている状態である。例えば、(d)において、電流が立ち上がる近傍においては、電磁石11に供給される電流が正である時点で、変換効率係数が負である場合があり、この時には、電磁石11に電流が供給されることによって、可動子2の振動が妨げられていることを意味している。
【0054】
また、前記変換効率係数の正負の符号と、電磁石11に供給される電流の正負の符号とが一致する場合には、変換効率係数が大きい程、また、電流が大きい程、効率が良い。逆に、前記変換効率係数の正負の符号と、電磁石11に供給される電流の正負の符号とが一致しない場合には、変換効率係数が大きい程、また、電流が大きい程、効率が悪い。なお、トータルの効率は、∫(変換効率係数)×(電磁石11に供給される電流)dtに比例する。ここで、tは時間である。図3より、本発明の第1実施形態の駆動制御装置を用いる場合((d)の場合)は、電流の立ち上がり初期に変換効率係数の正負の符号と、電磁石11に供給される電流の正負の符号とが一致しない状態となり、エネルギのロスを生じるが、(c)に示すように反転直後のように変換効率係数の絶対値の大きな時間に大きな電流を流すことができるため、トータル的には従来の駆動制御装置よりも効率の良い駆動制御が可能となる。
【0055】
なお、可動子2の質量とバネ部材4のバネ定数とによって決定する機械共振周波数と、本発明の第1実施形態の駆動制御装置とを考慮すると、図4に示すように片方向だけの電流を与えることによって、モータを駆動することも可能である。ただし、(a)は可動子2の変位であり、(b)は電磁石11に供給する電流である。
【0056】
(第2実施形態:請求項3に記載の実施形態の一例)
一方、特開2001−16892号公報に開示されているモータ巻線に発生する誘導電圧を利用して駆動検知を行なう場合にも、本発明の駆動制御装置を適用することが可能である。図5は、特開2001−16892号公報に開示されているモータ巻線に発生する誘導電圧を利用して駆動検知を行なう場合に、本発明の駆動制御装置(第2実施形態の駆動制御装置)を適用する場合のリニア振動モータA1及び駆動制御装置B1の構成図の一例である。リニア振動モータA1の構成は、図1に示した第1実施形態のリニア振動モータAと同様である。駆動制御装置B1は、変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出する検出部71と、可動子2の電磁石11の巻線に供給する電流を制御する制御部51とを備えている。ただし、検出部71が、電磁石11を構成する巻線の両端に発生する誘導電流(または誘導電圧)を用いて、可動子2の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出している点が異なっている。
【0057】
このため、電磁石11を構成する巻線へ駆動のための電流を供給している間は正しい検出が出来ず、電流の流れないオフ期問を設けて、この期間内に検出を行なっている。ところが、特開2001−16892号公報において開示されている制御方法は、移動方向が反転する時点を検出し、このタイミング以降に電磁石11への電力の供給を行うものであるため、このままの制御方法では移動方向が反転する以前のタイミングから電流を供給することは不可能である。
【0058】
図6は、特開2001−16892号公報に開示されているモータ巻線に発生する誘導電圧を利用して駆動検知を行なう場合に、本発明の駆動制御装置B1(第2実施形態の駆動制御装置)を適用する場合の波形図の一例である。(a)は可動子2の変位を、(b)は電磁石11を構成する巻線に発生する誘導電圧を、(c)は電磁石11に供給する電流を示している。この図においては、可動子2の変位が零となる往復運動(振動)の中心点のタイミングの前後においてオフ期問を設定している。このタイミングは可動子2の移動速度が最大となるため、電磁石11を構成する巻線に発生する誘導電流(または誘導電圧)は最大または最小となる。これを利用して、制御部51(図5参照)は、誘導電流(または誘導電圧)が最大または最小となった時点から所定時間T1が経過した時点から電力の供給を開始することによって、モータの駆動を行なうものである。
【0059】
検出部71(図5参照)による誘導電流(または誘導電圧)の最大、最小の検出は、電圧の検出を繰り返し、直前の電圧との差の極性が反転したことで判断できる。また、時間は内蔵タイマを利用すればよい。さらに、所定時間T1を可動子2の往復運動(振動)の1/4周期より短い時間に設定すれば移動方向の反転するタイミングよりも前の時点から電力の供給を開始することができる。なお、電磁石11を構成する巻線は、請求項2での誘導電圧発生手段に相当する。
【0060】
(第3実施形態:請求項4に記載の実施形態の一例)
図7は、第3実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。第4実施形態のリニア振動モータA2及びリニア振動モータA2の駆動制御装置B2の構成は、図5に示す第2実施形態の構成と同様である。ただし、駆動制御装置B2を構成する検出部72による変位、速度、加速度の内少なくとも1つの検出の方法が駆動制御装置B1を構成する検出部71とは異なっている。図8及び図9は、第3実施形態の駆動制御装置B2の波形図の一例である。図8は、可動子2の振幅が小さい場合であり、図9は、可動子2の振幅が大きい場合である。ただし、図8及び図9において、(a)は可動子2の変位を、(b)は電磁石11を構成する巻線に発生する誘導電圧を、(c)は電磁石11に供給する電流を示している。
【0061】
図8及び図9に示すように、検出部72は電磁石11を構成する巻線に発生する誘導電圧と所定の電圧V0とを比較して、誘導電圧が所定の電圧V0を上回った時点を検出し、制御部52はこの時点から所定時間T2が経過した時点から電力の供給を開始することによって、モータの駆動を行なうものである。
【0062】
可動子2の振幅に応じて所定の電圧V0を上回るタイミングが異なってくるが、振幅が大きい場合(図9参照)には移動方向の反転するタイミングに近づき、振幅が小さい場合(図8参照)にはこのタイミングから離れるため、時間T2を変更しなくても電流供給開始のタイミングが変化する。そこで、電圧V0と時間T2との値を適正な値に設定することによって、移動方向の反転するタイミングと電流供給開始のタイミングを適正に調整することが可能である。
【0063】
すなわち、振幅可動子2の振幅が大きい場合には、電流を供給する時間を短くし、逆に、振幅可動子2の振幅が小さい場合には、電流を供給する時間を長くするという制御が行なわれ、効率的な駆動制御が実現される。一方、所定の電圧V0の値が過大である場合には、巻線に発生する誘導電圧が所定の電圧V0まで達しないこともあり、制御できなくなる可能性もある。なお、本実施形態においては所定の電圧V0を上回るタイミングを用いる場合について説明したが、所定の電圧V0を下回るタイミングを用いる形態でもよい。
【0064】
なお、本発明の駆動制御装置は以下の形態をとることができる。
(A)第1〜第3実施形態においては、固定子が永久磁石を備え可動子が電磁石を備える場合について説明したが、逆に可動子が永久磁石を備え固定子が電磁石を備える形態すなわち、電磁石(又は永久磁石)を備えた固定子と永久磁石(又は電磁石)を備えた可動子であればよい。
(B)第1〜第3実施形態においては、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出するためのセンサとしてセンシング用巻線を用いる場合について説明したが、近接センサとして、さらに磁気感応素子等を用いる形態でもよいし、特開平8−331826号公報に開示されている可動子に設けられたスリットと発光素子及び受光素子を備えて固定子に設けられたフォトセンサとを用いる形態でもよい。
【0065】
(第4実施形態:請求項5〜10に記載の実施形態の一例)
図11は、本発明の第4実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。第4実施形態のリニア振動モータA5及びリニア振動モータA3の駆動制御装置B3の構成は、第2実施形態と同様である。ただし、駆動制御装置B3を構成する検出部73(誘導電圧検出手段、正規化手段、基準検出手段に相当する)による変位、速度、加速度の内少なくとも1つの検出の方法が駆動制御装置B2を構成する検出部72とは異なっている。また、制御部53は、可動子2の電磁石11の巻線に電流を供給するタイミング等を制御する駆動制御部531と、駆動制御部531の指令に基づいて可動子2の電磁石11の巻線に電流を供給する制御出力部532とを備えている。
【0066】
図12は、検出部73及び制御部53の構成図の一例である。制御出力部532は、固定子1の電磁石11を構成する巻線に直列に接続された抵抗値rのプローブ抵抗R1と、固定子1の電磁石11を構成する巻線に電流を供給するための電源電圧がEBの直流電源ACEと、逆流防止用のダイオードDAD(DBD、DCD、DDD)とスイッチDAS(DBS、DCS、DDS)とが並列接続されて構成された4つのスイッチング回路DA、DB、DC、DDとから構成されている。ただし、ダイオードDAD、DBD、DCD及びDDDは、略同一の特性を有するものであって、その順方向電圧降下は電圧VFであるものとする。
【0067】
スイッチング回路DAは、一端が直流電源ACEの正側に接続され、他端が抵抗R1の固定子1の電磁石11を構成する巻線側ではない端子に接続されている。スイッチング回路DBは、一端が直流電源ACEの正側に接続され、他端が固定子1の電磁石11を構成する巻線のプローブ抵抗R1側ではない端子に接続されている。スイッチング回路DCは、一端が直流電源ACEの負側に接続され、他端が抵抗R1の固定子1の電磁石11を構成する巻線側ではない端子に接続されている。スイッチング回路DDは、一端が直流電源ACEの負側に接続され、他端が固定子1の電磁石11を構成する巻線の抵抗R1側ではない端子に接続されている。
【0068】
検出部73は、プローブ抵抗R1の固定子1の電磁石11を構成する巻線側ではない端子の電位Vaと、プローブ抵抗R1の固定子1の電磁石11を構成する巻線側の端子の電位Vbと、固定子1の電磁石11を構成する巻線のプローブ抵抗R1側ではない端子の電位Vcとを検出し、電位Va、Vb、Vcを用いて演算によって固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端に発生する可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧を算出するものである。駆動制御部531は、スイッチング回路DA、DB、DC、DDを構成するスイッチDAS、DBS、DCS、DDSのON/OFFを制御するものである。
【0069】
図13は、検出部73及び制御部53の動作を説明する波形図の一例である。図13の横軸は時間であって、(O)は可動子2の位置であり、(G')は固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端に可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧であり、(A)はスイッチDASのON/OFFであり、(B)はスイッチDBSのON/OFFであり、(C)はスイッチDCSのON/OFFであり、(D)はスイッチDDSのON/OFFであり、(E)は固定子1の電磁石11を構成する巻線に流れる電流であり、(F)は固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端間の電圧であり、(G)は検出部73によって算出された固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端に可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧の算出値であり、(H)は(G)の誘導電圧の算出値を正規化したものである。駆動制御部531は、(A)〜(D)に示すタイミングでスイッチDAS、DBS、DCS及びDDSのON/OFFを制御するものである。
【0070】
(G)に示す正規化後の誘導電圧と所定の基準電圧V01とが一致するタイミング(基準タイミング)T01は、可動子2の振動の振幅の大小に拘らず、可動子2の振動の所定の位相となる。そこで、検出部73にて、この基準タイミングT01を検出して、制御部53が基準タイミングT01に基づいて電磁石11の巻線に電流を供給することによって、的確なタイミングで駆動制御が行なわれる。
【0071】
スイッチDAS、DBS、DCS及びDDSのON/OFFに伴って固定子1の電磁石11を構成する巻線に流れる電流値が変化する。図14〜図17は、巻線に流れる電流の状態を説明するための回路図である。図14〜図17において、電磁石11を構成する巻線は等価抵抗MRと等価コイルMLと等価電圧源MVとが直列に接続された等価回路ECMで表わされており、巻線を流れる電流(プローブ抵抗R1を流れる電流)iは時間tの関数としてi(t)と表わされている。
【0072】
図14は、スイッチDAS及びDCSがONで、スイッチDBS及びDDSがOFFの場合(図13の(F)図における期間T11の場合)の回路図であり、図15は、スイッチDCSがONで、スイッチDAS、DBS及びDDSがOFFの場合(図13の(F)図における期間T12の場合)の回路図であり、図16は、スイッチDAS〜DDSが全てOFFであって巻線に電流が流れている場合(図13の(F)図における期間T13の場合)の回路図であり、図17は、スイッチDAS〜DDSが全てOFFであって巻線に電流が流れていない場合(図13の(F)図における期間T14の場合)の回路図である。
【0073】
図14〜図17を用いて、検出部73によって、電位Va、Vb、Vcを用いて固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端に可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧を算出する方法を説明する。図14において、スイッチDAS及びDCSがONで、スイッチDBS及びDDSがOFFであるため、電流i(t)は、電源ACE、スイッチDAS、プローブ抵抗R1、等価回路ECM及びスイッチDCSを経路として図の矢印のように流れる。そこで、次式((1−1)及び(1−2)式)が成立する。
【0074】
【数1】
Figure 0003791402
【0075】
ここで、Asinωtは固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端に可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧である。(1−1)及び(1−2)式を用いて電流i(t)を消去すると、誘導電圧Asinωtは次式((2)式)で与えられる。
【0076】
【数2】
Figure 0003791402
【0077】
図15において、スイッチDCSがONで、スイッチDBS、DCS及びDDSがOFFであり、等価コイルELに蓄積されたエネルギが残存しているため、電流i(t)は、ダイオードDDD、プローブ抵抗R1、等価回路ECM及びスイッチDCSを経路として図の矢印のように流れる。そこで、次式((3−1)、(3−2)及び(3−3)式)が成立する。
【0078】
【数3】
Figure 0003791402
【0079】
(3−1)、(3−2)及び(3−3)式を用いて電流i(t)及び電位Vcを消去し、誘導電圧Asinωtは次式((4)式)で与えられる。
【0080】
【数4】
Figure 0003791402
【0081】
図16において、スイッチDAS〜DDSが全てOFFであるが、等価コイルELに蓄積されたエネルギが残存しているため、電流i(t)は、電源ACE、ダイオードDCD、等価回路ECM、プローブ抵抗R1及びダイオードDADを経路として電源電圧EBとは逆の向きに図の矢印のように流れる。そこで、次式((5−1)、(5−2)及び(5−3)式)が成立する。
【0082】
【数5】
Figure 0003791402
【0083】
(5−1)、(5−2)及び(5−3)式を用いて電流i(t)及び電位Vcを消去し、誘導電圧Asinωtは次式((6)式)で与えられる。
【0084】
【数6】
Figure 0003791402
【0085】
図17において、スイッチDAS〜DDSが全てOFFであるため、電流i(t)は、流れない。そこで、次式((7−1)及び(7−2)式)が成立する。
【0086】
【数7】
Figure 0003791402
【0087】
(7−1)及び(7−2)式を用いて電流i(t)を消去し、誘導電圧Asinωtは次式((8)式)で与えられる。
【0088】
【数8】
Figure 0003791402
【0089】
すなわち、検出部73は、電磁石11を構成する巻線に流れる電流(プローブ抵抗R1に流れる電流)i(t)に基づいて、(2)、(4)、(6)及び(8)式を切り換えて使用して、電位Va、Vb、Vcを用いて固定子1の電磁石11を構成する巻線の両端に可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧を算出するものである。つまり、検出部73は、電磁石11を構成する巻線の両端に発生する電圧から、電磁石11を構成する巻線の等価回路ECMの等価抵抗MR及び等価コイルMLに発生する電圧を減算することによって、可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧を算出するものである。
【0090】
なお、第4実施形態においては、検出部73が電磁石11を構成する巻線の両端に発生する電圧から可動子2の振動に起因して発生する誘導電圧を算出する場合について説明したが、検出部73が電磁石11を構成する巻線とは別に可動子2の振動に起因して誘導電圧発生するサーチコイルを適所に配設する形態でもよい。この場合には、サーチコイルの両端に発生する電圧、プローブ抵抗R1の両端に発生する電圧、電磁石11を構成する巻線とサーチコイルとの相互結合係数及び可動子2を構成する永久磁石20とサーチコイルとの結合係数を用いて、誘導電圧を算出することができる。また、サーチコイルを電磁石11を構成する巻線の外周側に配設すると、永久磁石20とサーチコイルとの結合係数が電磁石11を構成する巻線とサーチコイルとの相互結合係数と比例するため計算が簡略化される。
【0091】
(第5実施形態:請求項11〜16に記載の実施形態の一例)
図18は、第5実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。第5実施形態のリニア振動モータA4及びリニア振動モータA4の駆動制御装置B4の構成は、図5に示す第2実施形態の構成と同様である。ただし、駆動制御装置B4を構成する検出部74が可動子2の振幅を検出することと、駆動制御装置B4を構成する制御部54が検出部74によって検出された可動子2の振幅が第1の所定値以下である場合に可動子2の移動方向が反転する前の時点から電磁石11を構成する巻線への電力の供給を開始すると共に電磁石11を構成する巻線に供給可能な最大電力を供給することとが異なっている。
【0092】
図19は、駆動制御装置B4の動作を説明するためのタイミングチャートの一例である。図の横軸は時間であって、(a)は可動子2の振幅が第1の所定値超である場合であり、(b)は、可動子2の振幅が第1の所定値以下である場合である。(a)に示すように、可動子2の振幅が第1の所定値超である場合には、制御部54は可動子の移動方向が反転した後の時点から電磁石11を構成する巻線への電力の供給を開始する。(b)に示すように、可動子2の振幅が第1の所定値以下である場合には、制御部54は可動子の移動方向が反転する前の時点から電磁石11を構成する巻線への電力の供給を開始する。
【0093】
図20は、可動子2の振幅が第1の所定値以下である場合の制御部54の動作を説明する波形図の一例である。図の横軸は時間であって、(a)は可動子2の変位であって、(b)は電磁石11を構成する巻線の電流値である。(b)に示すように、制御部54は可動子の移動方向が反転する前の時点から電磁石11を構成する巻線への電力の供給を開始すると共に供給可能な最大電力を供給する(この状態を強駆動という)。すなわち、電磁石11を構成する巻線に流れている電流がゼロの期間(オフ期間という)が殆どないように電力が供給されている。
【0094】
図21は、制御部54の動作を説明するタイミングチャートの一例である。図20に示すように強駆動にする場合には、オフ期間が殆ど無いため、検出部74によって可動子2の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出することが困難となる。そこで、図21に示すように、制御部54は、所定の時間(ここでは、所定のサイクル数NCに対応する期間)継続して、強駆動にするものである。
【0095】
すなわち、制御部54は、可動子2の振幅が第1の所定値以下である場合に、強駆動し、所定のサイクル数NCに対応する時間経過後に、電磁石11を構成する巻線への電力の供給を元の通常の状態に戻すものである。このように、所定時間の間に限定して強駆動にすることによって、検出部74による可動子2の変位等の検出ができない場合であっても、振幅が過剰に増大することが防止される。
【0096】
なお、上記第5実施形態においては、可動子2の振幅が第1の所定値以下である時に、強駆動にする場合について説明したが、例えば、駆動制御装置が使用者からの操作を受け付けて可動子を強駆動にするか否かを選択する駆動選択部(駆動選択手段に相当する)を備え、駆動選択部において強駆動が選択された時に、強駆動にする形態でもよい。この場合には、使用者の所望する時に強駆動にすることが可能となる。
【0097】
また、上記第5実施形態においては、可動子2の振幅が第1の所定値以下である時に強駆動を開始し、所定のサイクル数NCに対応する時間経過後に、電磁石11を構成する巻線への電力の供給を元の通常の状態に戻す(強駆動を終了する)場合について説明したが、可動子2の振幅が第1の所定値以下である時に強駆動を開始し、可動子2の振幅が第1の所定値超となった時に、電磁石11を構成する巻線への電力の供給を元の通常の状態に戻す形態でもよい。この場合には、確実に可動子2の振幅が所定の範囲内に制御される。
【0098】
図22は、可動子2の振幅に基づいて強振動する時間を制御する場合のタイミングチャートの一例である。横軸は時間であって、(a)は駆動出力の状態であり、(b)は可動子2の振幅である。なお、本実施形態のように可動子2の振幅の検出を検出部74が行なう形態でもよいし、検出部74とは別に可動子2の振幅を検出する振幅検出手段を設ける形態でもよい。この場合には、振幅検出手段はオフ期間に限定されず、常時振幅を検出することが可能となるため、更に正確な制御が行なわれる。
【0099】
上記第5実施形態においては、可動子2の振幅が第1の所定値以下である時に強駆動にする形態について説明したが、可動子の振幅が第1の所定値以下である時に、可動子2の移動方向が反転する前の時点で巻線への電力の供給を開始し、可動子2の振幅が第2の所定値以下(ここでは、(第1の所定値)>(第2の所定値)である)である時に、供給可能な最大電力を巻線に供給する形態でも良い。
【0100】
図23は、可動子2の振幅が第2の所定値以下である時に、供給可能な最大電力を巻線に供給する場合のタイミングチャートの一例である。横軸は時間であって、(a)は振幅が第1の所定値超である場合の駆動出力の状態であり、(b)は振幅が第1の所定値以下であり且つ第2の所定値超である場合の駆動出力の状態であり、(c)は振幅が第2の所定値以下である場合の駆動出力の状態である。
【0101】
(a)に示すように、振幅が第1の所定値超である場合は、通常の条件で駆動される。(b)に示すように、振幅が第1の所定値以下であり且つ第2の所定値超である場合は、可動子2の移動方向が反転する前の時点で巻線への電力の供給が開始される。(c)に示すように、振幅が第2の所定値以下である場合は、強駆動となる。このように、可動子の振幅が第1の所定値以下になると、可動子2の移動方向が反転する前の時点で巻線への電力の供給が開始され、可動子2の振幅が第2の所定値以下になると、供給可能な最大電力が巻線に供給されるため、効率的な駆動制御が行なわれる。
【0102】
また、上記第5実施形態においては、可動子2の振幅が第1の所定値以下である時に強駆動にする形態について説明したが、可動子の振幅が第1の所定値以下である時に、可動子2の移動方向が反転する前の時点で巻線への電力の供給を開始し、可動子2の振幅が第2の所定値(ここでは、(第1の所定値)>(第2の所定値)である)以下である時に、振幅が小さい程段階的に大きい電力を巻線に供給する形態でも良い。さらに、電力を段階的に変更すると共に電力の供給を開始するタイミングを効率の良好なタイミングに変更する形態でもよい。
【0103】
図24は、振幅が第2の所定値以下である時に、振幅が小さい程段階的に大きい電力を巻線に供給する場合のタイミングチャートの一例である。横軸は時間であって、(a)は振幅が第1の所定値超である場合の駆動出力の状態であり、(b)は振幅が第1の所定値以下であり且つ第2の所定値超である場合の駆動出力の状態であり、(c)は振幅が第2の所定値以下であり且つ第3の所定値(ただし、(第2の所定値)>(第3の所定値)である)超である場合の駆動出力の状態であり、(d)は振幅が第3の所定値以下であり且つ第4の所定値(ただし、(第3の所定値)>(第4の所定値)である)超である場合の駆動出力の状態であり、(e)は振幅が第4の所定値以下である場合の駆動出力の状態である。
【0104】
(a)に示すように、振幅が第1の所定値超である場合は、通常の条件で駆動される。(b)に示すように、振幅が第1の所定値以下であり且つ第2の所定値超である場合は、可動子2の移動方向が反転する前の時点で巻線への電力の供給が開始される。そして(b)〜(e)に示すように、振幅が第2〜4の所定値を境界として、振幅が小さい程段階的に(ここでは4段階に)大きい電力で駆動される。なお、図中の電力P1〜P4は、(P1<P2<P3<P4)を満たす関係にある。さらに、このように電力が段階的に変更されると共に電力の供給を開始するタイミングが効率の電力に応じて良好なタイミングに変更されている。
【0105】
この場合には、可動子2の振幅に基づいて電磁石11を構成する巻線に供給する電力及び電力の供給を開始するタイミングが段階的に変更されるため、使用者にとって違和感のない(駆動条件の変化を感じない)特性を有し且つ効率の良好な駆動制御が行なわれる。
【0106】
上記第5実施形態においては、第1及び第2実施形態と同様に、可動子2は、可動子2自体の重量とフレーム3との接続に用いられている復帰用の付勢部材としてのバネ部材4のバネ定数とによって決定する機械的な共振周波数を有し、制御部54は、この共振周波数に合致した周波数で電流供給を行なうものである。一方、通常の駆動状態から強駆動の状態に変化する場合には、制御部54を含めたリニア振動モータA4全体の共振周波数が変化して、変更前の共振周波数と変更後の共振周波数とが異なるため、一定の周波数で駆動制御を行なうと駆動効率が低下する場合がある。そこで、強駆動にする場合のリニア振動モータA4全体の共振周波数(f+α)を用いて、制御部54は、強駆動にする際にはこの共振周波数に合致した周波数で電流供給を行なう形態でもよい。
【0107】
図25は、駆動周波数を変更する場合のタイミングチャートの一例である。図に示すように、強駆動を行なっている期間では、共振周波数(f+α)に合致した周波数で電流供給が行なわれ、その他の期間では、通常の駆動状態でのリニア振動モータA4全体の共振周波数fに合致した周波数で電流供給が行なわれる。このような制御を行なうと、強駆動を行なう場合にも駆動周波数とリニア振動モータA4全体の共振周波数とが合致した条件で駆動されるため、更に効率的な駆動が行なわれる。
【0108】
(第6実施形態:請求項17に記載の実施形態の一例)
図26は、第6実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。第6実施形態のリニア振動モータA5の駆動制御装置B5の構成は、図7に示す第3実施形態の構成と同様である。ただし、リニア振動モータA4は、固定子8と可動子9とを備え、可動子9が、交番磁界を受けて回動すべく軸支された回転体91と、回転体91の軸を挟んで対向する位置に取り付けられ回転体91の回転力が伝播されて互いに逆方向に往復移動可能な2本の振動体92とを備えている。
【0109】
電磁石91が固定子8(永久磁石)からの電磁力を受けて所定の回転角の範囲で周期的に回転方向が変化しながら回転駆動されることによって、電磁石91に接続された振動体92が図の左右方向に振動されるものである。可動子9を構成する2本の振動体92の移動方向反転時点以前から電流が供給されるため、電磁石91を構成する巻線へ流れる駆動電流は、振動体92の移動方向反転時点までに急激に増加される。その結果、駆動電流の大きさは電磁石91の強さと比例するため、電磁石91が強力に磁化されることになる。そこで可動子9を構成する2本の振動体92の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石91が強力に磁化されるため、効率の良い駆動制御が行われる。
【0110】
【発明の効果】
請求項1、18の発明によれば、可動子の移動方向反転時点以前から電流を供給するようにしたので、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、可動子の移動方向反転時点までに急激に増加され、その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が強力に磁化されることになる。このように可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石を強力に磁化することで、効率の良い駆動制御が実現できる。
【0111】
請求項2の発明によれば、誘導電圧発生手段に、可動子の振動に伴って誘導電圧を発生する構成としたので、この誘導電圧を用いて可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出することができる。
【0112】
請求項3の発明によれば、誘導電圧が最大または最小の値をとる時点から所定時間後に、固定子又は可動子の電磁石への電力の供給を開始するようにしたので、可動子の移動方向反転時点以前から電流を供給することが実現され、効率的な駆動制御が実現できる。
【0113】
請求項4の発明によれば、電磁石を構成する巻線に発生する誘導電圧が所定の電圧以下となる時点あるいは所定の電圧以上となる時点から所定時間後に、固定子又は可動子の電磁石への電力の供給が開始するようにしたので、可動子の移動方向反転時点以前から電流を供給することが実現され、効率的な駆動制御が実現できる。
【0114】
請求項5の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、誘導電圧発生手段に発生する電圧を用いて誘導電圧が求められるため、この誘導電圧を用いて可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出することができる。
【0115】
請求項6の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、誘導電圧発生手段に発生される電圧と電磁石を構成する巻線に流れる電流とを用いて演算式により算出されるため、誘導電圧を容易に求めることができる。
【0116】
請求項7の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、誘導電圧を算出する演算式が複数の演算式の中から電磁石を構成する巻線に流れる電流の状態に応じて選択されるため、誘導電圧を更に正確に求めることができる。
【0117】
請求項8の発明によれば、誘導電圧算出手段によって、電磁石を構成する巻線に流れる電流が略零である期間中は、誘導電圧発生手段に発生される電圧から誘導電圧が求められるため、誘導電圧を更に正確に求めることができる。
【0118】
請求項9の発明によれば、可動子の振動の振幅の大小に拘らず、予め設定された所定の電圧によって規定される振動の所定の位相において基準タイミングが検出されるため、的確なタイミングで駆動制御を行なうことができる。
【0119】
請求項10の発明によれば、誘導電圧発生手段が、電磁石を構成する巻線から構成されるため、簡素な構造で誘導電圧発生手段を実現することができる。
【0120】
請求項11の発明によれば、誘導電圧発生手段が電磁石を構成する巻線から構成されるため、簡素な構造で誘導電圧発生手段を実現することができる。また、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始する構成にしたので、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、可動子の移動方向反転時点までに急激に増加され、その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が強力に磁化されることになる。このように可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石を強力に磁化することで、効率の良い駆動制御が実現でき、振幅を増大することができる。
【0121】
請求項12の発明によれば、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されると共に供給可能な最大電力が電磁石を構成する巻線に供給されるようにしたので、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、可動子の移動方向反転時点までに更に急激に増加される。その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が更に強力に磁化されることになる。このように可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石を更に強力に磁化することで、効率の良い駆動制御が実現でき、振幅を迅速に増大することができる。なお、上記所定時間の間に限定して供給可能な最大電力を供給することによって、検出手段による可動子の変位等の検出ができない場合であっても、振幅が過剰に増大することを防止することができる。
【0122】
請求項13の発明によれば、誘導電圧発生手段が電磁石を構成する巻線から構成されるため簡素な構造で誘導電圧発生手段が実現される。駆動選択手段によって、可動子を強駆動にするか否かが選択され、制御手段によって、駆動選択手段により強駆動が選択された場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されるため、例えば駆動選択手段がユーザの操作を受け付けて可動子を強駆動にするか否かが選択される場合には、ユーザが所望する時に強駆動を選択することができ、操作性を向上することができる。
【0123】
請求項14の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅が第2の所定値以下である場合に、供給可能な最大電力が電磁石を構成する巻線に供給されるため、振幅が小さい場合に更に強力に駆動されて、振幅を更に迅速に増大することができる。
【0124】
請求項15の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅に基づいて電磁石を構成する巻線に供給する電力が段階的に変更されるため、例えば、振幅が所定の範囲にあることが望ましい場合等には、振幅が小さい程巻線に供給する電力が段階的に増大され、使用者にとって違和感のない(駆動条件の変化を感じない)特性の駆動制御を行なうことができる。
【0125】
請求項16の発明によれば、制御手段によって、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石を構成する巻線への電力の供給が開始されると共に、可動子の移動方向が反転する後の時点で巻線への電力の供給を開始する場合よりも高い周波数で巻線に電力を供給するようにしたので、効率的な駆動制御を行なうことができる。
【0126】
請求項17の発明によれば、可動子が、交番磁界を受けて回動すべく軸支された回転体と、前記回転体の軸を挟んで対向する位置に取り付けられ前記回転体の回転力が伝播されて互いに逆方向に往復移動可能な2本の振動体とを備えるため、可動子を構成する回転体が交番磁界を受けて回動され、これに取り付けられた2本の振動体が回転体の軸を挟んで逆方向に往復移動されるリニア振動モータにおいて、可動子を構成する2本の振動体の移動方向反転時点以前から電流が供給されるため、電磁石を構成する巻線へ流れる駆動電流は、可動子の移動方向反転時点までに急激に増加され、その結果、駆動電流の大きさは電磁石の強さと比例するため、電磁石が強力に磁化されることになる。このように可動子の往復運動、すなわち機械系共振において、効率の良いエネルギ供給のタイミングである移動方向反転時点から往復振動の中心点の間に電磁石を強力に磁化することで、効率の良い駆動制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。
【図2】 第1実施形態の制御部の動作を説明するための波形図の一例である。
【図3】 本発明の第1実施形態の駆動制御装置と従来の駆動制御装置との差異を説明するための波形図の一例である。
【図4】 片方向だけの電流を与える場合の制御部の動作の波形図の一例である。
【図5】 本発明の第2実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。
【図6】 第2実施形態の駆動制御装置の動作を説明する波形図の一例である。
【図7】 本発明の第3実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。
【図8】 第3実施形態の駆動制御装置B2の波形図の一例である。。
【図9】 第3実施形態の駆動制御装置B2の波形図の一例である。
【図10】 従来の駆動制御方法を説明する波形図の一例である。
【図11】 本発明の第4実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。
【図12】 検出部及び制御部の構成図の一例である。
【図13】 検出部及び制御部の動作を説明する波形図の一例である。
【図14】 巻線に流れる電流の状態を説明するための回路図である。
【図15】 巻線に流れる電流の状態を説明するための回路図である。
【図16】 巻線に流れる電流の状態を説明するための回路図である。
【図17】 巻線に流れる電流の状態を説明するための回路図である。
【図18】 第5実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。
【図19】 駆動制御装置の動作を説明するためのタイミングチャートの一例である。
【図20】 可動子の振幅が第1の所定値以下である場合の制御部の動作を説明する波形図の一例である。
【図21】 制御部の動作を説明するタイミングチャートの一例である。
【図22】 可動子の振幅に基づいて強振動する時間を制御する場合のタイミングチャートの一例である。
【図23】 可動子2の振幅が第2の所定値以下である時に、供給可能な最大電力を巻線に供給する場合のタイミングチャートの一例である。
【図24】 振幅が第2の所定値以下である時に、振幅が小さい程段階的に大きい電力を巻線に供給する場合のタイミングチャートの一例である。
【図25】 駆動周波数を変更する場合のタイミングチャートの一例である。
【図26】 第6実施形態のリニア振動モータ及びリニア振動モータの駆動制御装置の構成図の一例である。
【符号の説明】
1 固定子
11 電磁石(誘導電圧発生手段)
2 可動子
20 永久磁石
3 フレーム
4 バネ部材
5、51、52、53、54 制御部(制御手段)
6 センサ(検出手段)
61 センシング用磁石(検出手段)
62 センシング用巻線(検出手段)
7、71、72、73、74 検出部(検出手段)
A、A1、A2、A3、A4、A5 リニア振動モータ
B、B1、B2、B3、B4、B5 駆動制御装置

Claims (18)

  1. 電磁石(又は永久磁石)からなる固定子と、永久磁石(又は電磁石)を備えて往復振動自在に支持されている可動子とを備えるリニア振動モータの駆動制御装置であって、電磁石を構成する巻線への駆動電力の供給を制御して可動子を往復振動させる制御手段と、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出する検出手段とを備え、前記制御手段は、検出手段での検出結果を用いて可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始することを特徴とする駆動制御装置。
  2. 前記検出手段は、可動子の振動に伴って誘導電圧を発生する誘導電圧発生手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の駆動制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記誘導電圧が最大または最小となる時点から所定時間後に、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴とする請求項2に記載の駆動制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記誘導電圧が所定の電圧以下に移行する時点あるいは所定の電圧以上に移行する時点から所定時間後に、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴とする請求項2に記載の駆動制御装置。
  5. 前記検出手段は、前記誘導電圧発生手段に発生する電圧を用いて前記誘導電圧を求める誘導電圧算出手段を備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の駆動制御装置。
  6. 前記誘導電圧算出手段は、前記誘導電圧発生手段に発生する電圧と前記巻線に流れる電流とを用いて前記誘導電圧を演算式により算出することを特徴とする請求項5に記載の駆動制御装置。
  7. 前記誘導電圧算出手段は、前記誘導電圧を算出する演算式を複数の演算式の中から前記巻線に流れる電流の状態に応じて選択することを特徴とする請求項6に記載の駆動制御装置。
  8. 前記誘導電圧算出手段は、前記巻線に流れる電流が略零である期間中は、前記誘導電圧発生手段に発生する電圧から前記誘導電圧を求めることを特徴とする請求項6または7に記載の駆動制御装置。
  9. 前記検出手段は、前記誘導電圧を正規化する正規化手段と、正規化された誘導電圧が予め設定された所定の電圧レベルに一致したタイミングを基準タイミングとして検出する基準検出手段とを備え、前記制御手段は、前記基準タイミングに基づいて電磁石への電力の供給を行なうことを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の駆動制御装置。
  10. 前記誘導電圧発生手段は、前記巻線から構成されることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の駆動制御装置。
  11. 前記誘導電圧発生手段は前記巻線から構成され、前記検出手段は、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを用いて可動子の振幅を検出する振幅検出手段を備え、前記制御手段は、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で、前記巻線への電力の供給を開始することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の駆動制御装置。
  12. 前記制御手段は、可動子の振幅が前記第1の所定値以下である場合に、所定時間継続して、可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始すると共に、供給可能な最大電力を前記巻線に供給することを特徴とする請求項11に記載の駆動制御装置。
  13. 可動子を強駆動にするか否かを選択する駆動選択手段を備え、前記誘導電圧発生手段は前記巻線から構成され、前記制御手段は、前記駆動選択手段によって強駆動が選択された場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の駆動制御装置。
  14. 前記制御手段は、可動子の振幅が第2の所定値以下である場合に、供給可能な最大電力を前記巻線に供給することを特徴とする請求項11に記載の駆動制御装置。
  15. 前記制御手段は、可動子の振幅に基づいて前記巻線に供給する電力を段階的に変更することを特徴とする請求11に記載の駆動制御装置。
  16. 前記制御手段は、可動子の振幅が第1の所定値以下である場合に、可動子の移動方向が反転する前の時点で前記巻線への電力の供給を開始すると共に、可動子の移動方向が反転する後の時点で前記巻線への電力の供給を開始する場合よりも高い周波数で前記巻線に電力を供給することを特徴とする請求項11に記載の駆動制御装置。
  17. 可動子は、交番磁界を受けて回動すべく軸支された回転体と、前記回転体の軸を挟んで対向する位置に取り付けられ前記回転体の回転力が伝播されて互いに逆方向に往復移動可能な2本の振動体とを備えることを特徴とする請求項1〜16に記載の駆動制御装置。
  18. 電磁石(又は永久磁石)からなる固定子と、永久磁石(又は電磁石)を備えて往復振動自在に支持されている可動子とを備えるリニア振動モータの駆動制御方法であって、可動子の変位、速度、加速度の内少なくとも1つを検出し、検出手段での検出結果を用いて可動子の移動方向が反転する前の時点で、電磁石への電力の供給を開始することを特徴とする駆動制御方法。
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