JP3791166B2 - 無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開昭58−203260号公報に、従来の一般的な無段変速機の油圧制御装置が開示されている。これは、伝動ベルトが巻き掛けられた有効径が可変のプーリを備えたベルト式無段変速機の油圧制御装置であり、電磁弁の作動に応じて、増速側と減速側の2位置に切り換えられる流量制御弁を有している。
【0003】
しかし、最近では、従来に比して更に精密な制御が要求されており、そのために、増速用と減速用の流量制御弁を別々に備えるようになっている。そして、各流量制御弁を制御するために増速用と減速用の電磁弁が設けられている。流量制御弁は、流量制御弁内を直線的に移動するスプールによって、その内部が制御圧室とばね室とに分けられている。ばね室に設けられたばねによってスプールは制御圧室側へ付勢される一方、制御圧室には制御圧が導入されるようになっている。制御圧室に導入される制御圧と、ばね室に配置されたばねのばね力とのバランスにより作動油の流量が制御される。
【0004】
この作動油は、油圧源のポンプより吐出されたものを所定のライン圧に調圧したものであり、増速時には増速用流量制御弁を通じてベルト式無段変速機の入力軸側可変プーリに供給され、減速時には、該入力軸側可変プーリより減速用流量制御弁を通じてドレンされる。
【0005】
前記ライン圧は又、調圧弁により減圧され、この減圧された油圧が出力軸側可変プーリに供給される。
【0006】
各電磁弁がオフの場合には、増速用及び減速用流量制御弁のスプールは、ともに、ばねによって入力軸側可変プーリとの連通を遮断する位置にある。
【0007】
増速用の電磁弁がオンになると制御圧が増速用流量制御弁の制御圧室へ導入され、ばね力に抗してスプールが移動し、入力軸側可変プーリと連通し、作動油が入力軸側可変プーリに供給される。これにより、入力軸側可変プーリが、駆動され伝動ベルトの有効径が増大し、増速が達成される。
【0008】
減速用の電磁弁がオンになると制御圧が減速用流量制御弁の制御圧室へ導入され、ばね力に抗してスプールが移動し、入力軸側可変プーリと連通し、作動油が入力軸側可変プーリから減速用流量制御弁を通じてドレンされる。これにより、伝動ベルトの有効径が減少する方向に入力軸側可変プーリが駆動され、減速が達成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような増速用、減速用2つの流量制御弁及びこれらを制御する2つの電磁弁を有する従来の油圧制御装置においては、一方の電磁弁が故障した場合、例えばオン状態で故障した場合には、急増速又は急減速モードで固定されてしまう。このとき他方の電磁弁をオンにすると、各流量制御弁はともに入力軸側可変プーリと連通し、2つの流量制御弁間が連通した状態となる。そして減速用流量制御弁から作動油がドレンされ、ライン圧の低下が発生し、出力軸側可変プーリに供給される油圧が低下する。その結果、伝動ベルトにスリップが生じ、エンジン駆動力の伝達効率が悪化するという問題がある。
【0010】
又、このような完全な故障に至らない場合であっても、何らかの原因で流量制御弁の「閉じ」性能が損なわれると、意図した変速の実現や安定した非変速状態の維持が困難になるという問題が発生する。
【0011】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、増速用と減速用の2つの流量制御弁の各々を制御する各電磁弁のうちの一方が故障しても、急増速や急減速状態となるのを防止し、又、伝動ベルトにスリップが発生するのを防止すると共に、より安定した変速制御を実現することのできる無段変速機の油圧制御装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、制御圧室に導入される制御圧とばね室に配置されたばねの付勢力とのバランスにより制御され、それぞれ増速用、減速用に用いられる2つの流量制御弁と、各々の流量制御弁にそれぞれ導入される前記制御圧を発生する増速用、減速用の2つの電磁弁と、を備えた無段変速機の油圧制御装置において、前記各電磁弁のうちの一方の電磁弁からの制御圧を、該一方の電磁弁に対応する流量制御弁の前記制御圧室の他、他方の流量制御弁の前記ばね室にも導入するように油路を形成するとともに、前記各電磁弁のうち、いずれか一方の電磁弁がオン状態で故障した場合に、他方の電磁弁をオンとすることにより、前記各電磁弁のうちの一方の電磁弁からの制御圧を、他方の流量制御弁の前記ばね室に導入し、該他方の流量制御弁を閉じるように形成したことにより、前記課題を解決したものである。
【0013】
本発明によれば、前記2つの電磁弁のうちの一方が故障した場合、例えば、増速用電磁弁がオン状態で故障したときでも、減速用電磁弁をオンとすれば、減速用電磁弁の制御圧が増速用流量制御弁のばね室に導入されるため、増速用流量制御弁は閉じられ、急増速されるのを防止することができる。
【0014】
又、増速用電磁弁の制御圧を減速用流量制御弁のばね室に導入することにより(増速用電磁弁はオンとなっているため)減速用流量制御弁も閉じられ、共に閉となるため、現状の変速段が維持され、急増速及び急減速を抑さえることができ、ライン圧の低下を招くこともなくベルトスリップを防止することができる。
【0015】
更に、この種の装置においては、流量制御弁の特に閉じ方向の性能が高いことが要求されるが、本発明によれば、各流量制御弁の閉じる方向への付勢力が、油圧及びばねの双方によって得られるため、より確実にスプールを閉じることができ、それだけ装置の信頼性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明が適用されるベルト式無段変速機周辺の概略を表わす構成図である。
【0018】
図1において、図示しないエンジンの回転が、トルクコンバータ10、前後進切換装置12、ベルト式無段変速機(CVT)14、減速ギヤ装置16、差動歯車装置18を介してアクスルシャフト20に伝達される。
【0019】
トルクコンバータ10は、ポンプインペラ10a、タービンランナ10b、ステータ10c及びロックアップクラッチ10dを備えている。ポンプインペラ10aは、エンジンのクランク軸22と接続されている。タービンランナ10bは、トルクコンバータ出力軸24と接続されている。エンジンの回転は、クランク軸22からポンプインペラ10a、タービンランナ10bを経てトルクコンバータ出力軸24へ伝達される。
【0020】
ロックアップクラッチ10dの背面側10eの油圧を高め、ロックアップクラッチ10dをトルクコンバータ10のフロントカバー10fに係合させると、クランク軸22の回転がロックアップクラッチ10dを介して直接トルクコンバータ出力軸24に伝えられる。又、ロックアップクラッチ10dの前面側10gの油圧を高めると、ロックアップクラッチ10dがフロントカバー10fから離れ、ロックアップが解除される。
【0021】
前後進切換装置12は、前進ギヤ段及び後進ギヤ段を択一的に切り換える。前後進切換装置12は、トルクコンバータ出力軸24とCVT14の入力軸26との間において同心的に設けられている。
【0022】
前後進切換装置12は、いわゆるダブルプラネタリ式として構成され、サンギヤ12s、キャリア12c、リングギヤ12rを備える。サンギヤ12sは、トルクコンバータ出力軸24に連結されている。各キャリア12cは前進用クラッチ28を介してトルクコンバータ出力軸24に連結されると共に、CVT14の入力軸26に連結されている。又、リングギヤ12rは後進用ブレーキ12bに連結されている。
【0023】
CVT14は、プライマリプーリ(入力軸側プーリ)30、セカンダリプーリ(出力軸側プーリ)32及びV字型断面の無端ベルト34を備え、CVT14の入力軸26からプライマリプーリ30へ導入された動力を、無端ベルト34を介してセカンダリプーリ32からCVT14の出力軸36へ伝達する。
【0024】
プライマリプーリ30及びセカンダリプーリ32は、それぞれ軸方向に移動可能な可動側プーリ半体30a及び32aと、固定側プーリ半体30b及び32bとからなっている。可動側プーリ半体30a、32aが軸方向に移動することにより、無端ベルト34がプライマリプーリ30及びセカンダリプーリ32に巻き掛かる部分の回転半径が変化し、CVT14の変速比が変化する。
【0025】
プライマリプーリ30の可動側プーリ半体30a及びセカンダリプーリ32の可動側プーリ半体32aの軸方向への移動は、油圧によって制御される。この油圧を制御するのが、本発明に係る油圧制御装置である。
【0026】
図2に、本実施形態に係る油圧制御装置の全体構成を示し、そのうち、特に前記CVT14の可動側プーリ半体30a及び32aの制御に係る変速制御部50を図3に拡大して示す。
【0027】
図2に示す油圧回路のうち、まずCVT14の制御に係る部分について概略説明する。
【0028】
油圧ポンプ52は、戻し油路R2を通じてオイルタンク54内へ還流した作動油を図示せぬストレイナを介して吸入し、油路R1へ吐出する。油路R1には、所定圧以上の異常昇圧を防止するためのリリーフ弁56が設けられている。
【0029】
この油路R1内のライン圧PL1 は、ライン圧制御弁58により制御される。ライン圧PL1 は、油路R1を介してベルト押圧油圧制御弁60のポート60bへ導かれる。ベルト押圧油圧制御弁60は、このライン圧PL1 を無端ベルト34の張力に依存して制御しベルトスリップを防止するのに必要な最小の油圧となるように、減圧して、油路R3を介してセカンダリプーリ32の可動側プーリ半体32aの油圧シリンダへ送り出す。
【0030】
ライン圧制御弁58とベルト押圧油圧制御弁60を制御するために、リニアソレノイド弁72が設けられている。リニアソレノイド弁72が出力する制御圧(被制御圧)は、油路R8からセーフティバルブ74を通り油路R9を介して、それぞれライン圧制御弁58及びベルト押圧油圧制御弁60のパイロットポート58a及び60aに導かれる。
【0031】
リニアソレノイド弁72の被制御圧はカットバックバルブ76により2段階に切り換えられる。リニアソレノイド弁72には2つのフィードバックポート72a及び72bがある。フィードバックポート72aのみを用いる場合には、リニアソレノイド弁72の被制御圧は高圧となり、フィードバックポート72a及び72bの両方を用いるときは低圧に制御される。この切換えは、カットバックバルブ76のポート76aに導入される油圧を電磁弁78でオン・オフ制御することによって行われる。
【0032】
変速制御部50は、プライマリプーリ30の可動側プーリ半体30aの油圧シリンダの油圧を制御する。変速制御部50は、増速用流量制御弁62及び減速用流量制御弁64と、増速用電磁弁66及び減速用電磁弁68とから主に構成される。
【0033】
増速用流量制御弁62は、油路R4を通じてライン圧PL1 の供給を受け、これを油路R5を通じてプライマリプーリ30へ供給する。減速用流量制御弁64は、油路R5から分岐した油路R6を通じてプライマリプーリ30の油を排出する。増速用流量制御弁62及び減速用流量制御弁64は、それぞれ増速用電磁弁66及び減速用電磁弁68によって制御される。
【0034】
油路R1には、ライン圧PL1 を常に一定の油圧となるように調整して出力するための一定圧制御弁70が設けられている。一定圧制御弁70によって一定に維持された油圧は、油路R7を通じて増速用電磁弁66及び減速用電磁弁68に導かれる。増速用電磁弁66及び減速用電磁弁68はオンのとき、この油圧を制御圧として、それぞれ増速用流量制御弁62及び減速用流量制御弁64に導入する。詳しくは図3を用いて、後述する。
【0035】
次に、前後進切換装置12の制御に係る部分について説明する。
【0036】
前後進切換装置12の制御に係る部分は、前後進切換装置12の前進用クラッチ28と後進用ブレーキ12bの基圧を制御するクラッチ圧制御弁80と、この油圧を前進用クラッチ28及び後進用ブレーキ12bへと振り分けるマニュアルバルブ82及び2つのアキュムレータ84、86を含む。
【0037】
クラッチ圧制御弁80は、リニアソレノイド88によって発生される制御圧によって制御される。リニアソレノイド88は、前記一定圧制御弁70の制御圧(一定圧)を基圧として、これを大気圧から該一定圧の間の制御圧に制御する。クラッチ圧制御弁80の制御圧は、油路R10を通りマニュアルバルブ82のポート82aに導かれる。
【0038】
マニュアルバルブ82は、運転者のシフト操作によりそのスプール82sの位置が切り換えられ、ポート82aが、ポート82bと連通したり、ポート82cと連通したり、あるいはどちらとも連通が遮断されたりする。シフト位置がDレンジの場合には、ポート82aとポート82cが連通し、油路R11を通じて、制御圧が前進用クラッチ28へ送られる。又、シフト位置がRレンジの場合には、ポート82aとポート82bとが連通し、油路R12を通じて、制御圧が後進用ブレーキ12bへ送られる。
【0039】
次に、ロックアップクラッチ10dの制御に係る部分について説明する。
【0040】
ロックアップ制御の基圧(ロックアップクラッチ10dの背面側10e、前面側10gに導入される油圧の基圧)は、ライン圧制御弁58のドレン側に設置されたセカンダリ圧制御弁90によって制御される。
【0041】
この制御圧は、油路R13を介してロックアップリレーバルブ92及びロックアップコントロールバルブ94に導かれる。ロックアップリレーバルブ92のオン(図の右側)、オフ(図の左側)はポート92aに導かれる電磁弁78の信号圧によって制御される。
【0042】
ロックアップリレーバルブ92は、オンのときロックアップ係合、オフのときロックアップ解放となる。又、ロックアップコントロールバルブ94は、電磁弁96の信号圧によって制御され、ロックアップ係合時において、ロックアップクラッチ10dの背面側10eの油圧を制御して、スムーズな係合・解放やスリップ制御を行う。
【0043】
最後に、各潤滑部の制御に係る部分について説明する。
【0044】
ロックアップ係合時にロックアップクラッチ10dの背面側10eに油圧を送る油路R14に絞りを介してクーラ圧制御弁98を設ける。そして、このクーラ圧制御弁98によって制御された油圧を油路R15を介してクーラ99へ送り、更に各潤滑部へ油圧を供給する。
【0045】
以下、変速制御部50について詳しく説明する。図3は、変速制御部50の拡大図である
増速用流量制御弁62は、4つのポート62a、62b、62c、62d、図の上下に移動するスプール62s、スプール62sを図の下方に付勢するばね62f、ばね62fが設置されているばね室62g及び制御圧が導入される制御圧室62hを有している。増速用電磁弁66は、3つのポート66a、66b、66cを有している。増速用電磁弁66がオンのとき(図の右側)、ポート66aと66bとが連通する。そして増速用電磁弁66は、一定周期でオンとオフを繰り返すデューティ制御により、一定圧制御弁70により一定に調圧された油圧を大気圧から一定圧の間で制御し、制御圧として増速用流量制御弁62のポート62aから制御圧室62hに導入する。又、増速用電磁弁66がオフのとき(図の左側)、ポート66bと66cとが連通し、制御圧室62hの油圧がポート66cよりドレンされ大気圧まで減圧される。
【0046】
増速用流量制御弁62のポート62aから増速用電磁弁66よりの制御圧が制御圧室62hに導入されると、この制御圧によってスプール62sは上方に押圧される。一方、ばね室62gのばね62fによってスプール62sは下方に押圧されており、これらの力のバランスにより、油路R4を通じてポート62cから導入されたライン圧が制御され、ポート62dから油路R5を介してプライマリプーリ30へ供給される。
【0047】
同様に、減速用流量制御弁64は、4つのポート64a、64b、64c、64d、図の上下に移動するスプール64s、スプール64sを図の下方に付勢するばね64f、ばね64fが設置されているばね室64g及び制御圧が導入される制御圧室64hを有している。又、減速用電磁弁68は、3つのポート68a、68b、68cを有し、増速用電磁弁66と同様な働きをし、一定圧制御弁70からの基圧を、デューティ制御により大気圧から一定圧の間に制御して、減速用流量制御弁64のポート64aを通じて制御圧室64hに導入する。
【0048】
減速用流量制御弁64は、ポート64aから制御圧室64hに導入された制御圧がスプール64sを上方へ押す力と、ばね64fがスプール64sを下方へ押す力とのバランスから、ポート64cとポート64dとの連通状態を制御する。ポート64cとポート64dが連通するとき、プライマリプーリ30の可動側プーリ半体30aのシリンダの作動油が油路R5を介し、ポート64dから排出される。
【0049】
又、本実施形態においては、増速用電磁弁66のポート66bから送り出される制御圧を増速用流量制御弁62の制御圧室62hに導入すると共に、この制御圧を油路R16を介して減速用流量制御弁64のポート64bからばね室64gに導入する。同様に、減速用電磁弁68のポート68bから送り出される制御圧を、減速用流量制御弁64のポート64aから制御圧室64hに導入すると共に、この制御圧を油路R17を介して増速用流量制御弁62のポート62bからばね室62gに導入している。
【0050】
なお、油圧回路の構成は、以上説明したものに限定されるものではなく、例えば図4に示すように、リニアソレノイド弁72のフィードバックポートをフィードバックポート72aの1つのみとし、カットバックバルブ76から油路R18を介してベルト押圧油圧制御弁60のポート60cへ油圧を導入するとともに、油路R19を介してライン圧制御弁58のポート58bへ油圧を導入して、各制御弁60及び58のフィードバックポートを2段階に切り換えるように構成してもよい。
【0051】
あるいは、図5に示すように、上と同様にリニアソレノイド弁72のフィードバックポートをフィードバックポート72aの1つのみとし、油圧を上昇させる必要が生じた場合には、ロックアップコントロールバルブ94の制御用の電磁弁96の信号圧を、ロックアップリレーバルブ92を介してリニアソレノイド弁72のポート72cに導くように構成してもよい。
【0052】
以下、本実施形態の作用を説明する。
【0053】
図3に示すように、CVT14の変速比を制御する変速制御部50において、増速用電磁弁66の制御圧が増速用流量制御弁62のポート62aから、その制御圧室62hに導入されると共に、減速用流量制御弁64のばね室64gに導入され、又、減速用電磁弁68の制御圧が、減速用流量制御弁64のポート64aから制御圧室64hに導入されると共に、増速用流量制御弁62のばね室62gにも導入されている。
【0054】
これにより、増速電磁弁66がオンで増速用流量制御弁62がオンのとき(図の左側)は、減速用流量制御弁64のばね室64gに導入された増速用電磁弁66の制御圧がばね64fと共にスプール64sを下方に押すため、確実にスプール64sはポート64cを閉じる。その結果、増速側への変更の際には、制御圧がプライマリプーリ30へ供給され、制御圧が低下することなく確実な増速側への変更が行われる。
【0055】
又減速用電磁弁68がオンで、減速用流量制御弁64がオンのとき(図の左側)は、増速用流量制御弁62のばね室62gに導入された減速用電磁弁68の制御圧がばね62fと共にスプール62sを下方に押すため、確実にスプール62sはポート62dを閉じる。その結果、減速側への変更の際には、プライマリプーリ30から油圧がドレンされ、減速側への変更が確実に行われる。
【0056】
又、各電磁弁66、68のどちらか一方、例えば、増速用電磁弁66がオン状態で故障したとすると、増速用流量制御弁62がオンのままとなり、プライマリプーリ30へ油圧が送られ続け急増速状態で固定されてしまう。そこで、減速用電磁弁68をオンとすると、減速用電磁弁68の制御圧が増速用流量制御弁62のばね室62gに導入され、スプール62sを下に押し下げ、増速用流量制御弁62のポート62dが閉じられ、プライマリプーリ30への油圧供給が中止される。一方、増速用電磁弁66がオンのままとなっているため、増速用電磁弁66の制御圧が減速用流量制御弁64のばね室64gに導入されており、減速用流量制御弁64も閉じられたままとなる。そのため、プライマリプーリ30から油圧が減圧されることはない。また、ポート62dが油路R6、ポート64cを介してドレンポート64dに直結されることによってライン圧系がドレン側と直結され、ライン圧PL1 自体が低下してしまうという事態が発生するのも防止できる。
【0057】
従って、各流量制御弁62、64は共に閉じられ、CVT14はそのときの変速比が固定され、急増速や急減速が防止される。又、ライン圧PL1 の低下もないため、セカンダリプーリ32へ供給されるベルト押圧油圧も低下しないためベルトスリップも防止される。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、増速用又は減速用の電磁弁のうち一方がオン状態で故障しても、他方の電磁弁をオンとすれば、CVTが現状の変速比で固定され、急増速や急減速を抑えることができ、ライン圧の低下を防ぎベルトスリップも防止することができる。又、流量制御弁の閉じる方向への付勢力が、油圧とばねの双方によって得ることができるため、より確実にスプールを閉じることができ、それだけ装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるベルト式無段変速機の概略を示す構成図
【図2】本実施形態に係る無段変速機の油圧制御装置の全体構成を示す回路図
【図3】図2のうち、特に変速制御に係る部分を拡大して示す構成図
【図4】無段変速機の油圧制御装置の他の回路構成を示す回路図
【図5】同じく無段変速機の油圧制御装置の他の回路構成を示す回路図
【符号の説明】
10…トルクコンバータ
12…前後進切換装置
14…ベルト式無段変速機(CVT)
16…減速ギヤ装置
18…差動歯車装置
20…アクスルシャフト
22…クランク軸
24…トルクコンバータ出力軸
26…入力軸
28…前進用クラッチ
30…プライマリプーリ
32…セカンダリプーリ
34…無端ベルト
36…出力軸
50…変速制御部
52…油圧ポンプ
54…オイルタンク
56…リリーフ弁
58…ライン圧制御弁
60…ベルト押圧油圧制御弁
62…増速用流量制御弁
64…減速用流量制御弁
66…増速用電磁弁
68…減速用電磁弁
70…一定圧制御弁
72…リニアソレノイド弁
74…セーフティバルブ
76…カットバックバルブ
78…電磁弁
80…クラッチ圧制御弁
82…マニュアルバルブ
84、86…アキュムレータ
88…リニアソレノイド
90…セカンダリ圧制御弁
92…ロックアップリレーバルブ
94…ロックアップコントロールバルブ
96…電磁弁
98…クーラ圧制御弁
99…クーラ

Claims (1)

  1. 制御圧室に導入される制御圧とばね室に配置されたばねの付勢力とのバランスにより制御され、それぞれ増速用、減速用に用いられる2つの流量制御弁と、
    各々の流量制御弁にそれぞれ導入される前記制御圧を発生する増速用、減速用の2つの電磁弁と、
    を備えた無段変速機の油圧制御装置において、
    前記各電磁弁のうちの一方の電磁弁からの制御圧を、該一方の電磁弁に対応する流量制御弁の前記制御圧室の他、他方の流量制御弁の前記ばね室にも導入するように油路を形成するとともに、
    前記各電磁弁のうち、いずれか一方の電磁弁がオン状態で故障した場合に、他方の電磁弁をオンとすることにより、前記各電磁弁のうちの一方の電磁弁からの制御圧を、他方の流量制御弁の前記ばね室に導入し、該他方の流量制御弁を閉じるように形成したことを特徴とする無段変速機の油圧制御装置。
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