JPH11182662A - ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JPH11182662A
JPH11182662A JP35092697A JP35092697A JPH11182662A JP H11182662 A JPH11182662 A JP H11182662A JP 35092697 A JP35092697 A JP 35092697A JP 35092697 A JP35092697 A JP 35092697A JP H11182662 A JPH11182662 A JP H11182662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
clutch
line pressure
shaft cylinder
input shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35092697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Soga
吉伸 曽我
Masami Sugaya
正美 菅谷
Takehito Hattori
勇仁 服部
Masafumi Nishigaya
雅文 西ヶ谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP35092697A priority Critical patent/JPH11182662A/ja
Publication of JPH11182662A publication Critical patent/JPH11182662A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト式無段変速機の油圧制御装置におい
て、ライン圧の不必要な上昇を抑制する。 【解決手段】 ライン圧を出力軸シリンダ圧に応じて制
御すると共に、前後進クラッチ油圧の制御範囲を入力軸
シリンダ圧の許容範囲に対応させて設定し、前記前後進
クラッチ油圧を前記ライン圧の上限を規制する要素とし
て用いるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト式無段変速
機の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開昭58−203260号公
報に、従来の一般的なベルト式無段変速機の油圧制御装
置が開示されている。これは、車両の前進、後進を切換
える前後進クラッチを有し、伝動ベルトが巻き掛けられ
た有効径が可変のプーリを備えた、ベルト式無段変速機
の油圧制御装置であり、電磁弁の作動に応じて、増速側
と減速側の2位置に切換えられる流量制御弁を有してい
る。
【0003】そして、無段変速機の入力軸シリンダ圧と
してライン圧を制御して供給すると共に、出力軸シリン
ダ圧としてベルト押圧力を確保するだけのベルト押圧油
圧を供給して、ベルト式無段変速機の無段変速部を制御
するようにしている。又、ライン圧を入力軸シリンダ及
び出力軸シリンダ圧(ベルト押圧油圧)を用いて制御す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のようなベルト式無段変速機において、ライン圧を
入、出力軸シリンダ圧によって制御する場合に、最増速
時に入力軸シリンダにおけるハード上でのストッパが作
動しているにも拘らず、電子制御装置(ECU)から増
速指令が出ていると、入力軸シリンダへライン圧を制御
した油圧が供給され続け、入力軸シリンダ圧は増々高く
なり、この高くなった入力軸シリンダ圧を用い、それに
応じてライン圧を制御するようにしているため、ライン
圧が発散的に上昇する恐れがあるという問題がある。
【0005】ところが、これを防止するために、ECU
でコンピュータプログラムを用いてソフト的に変速比の
ガードを掛けるように構成した場合、ハード上では未だ
増速可能なのにソフト上のガードが掛かってしまい、ハ
ード上での最増速が使えなくなるという新たな問題が発
生する。又、この場合、当然に当該制御プログラムが必
要となり、コンピュータの負荷が増大する。
【0006】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、ライン圧が不必要に上昇するのを効果的
に抑えることのできるベルト式無段変速機の油圧制御装
置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の前進、
後進を切換える前後進クラッチを有すると共に、ベルト
式無段変速機の入力軸シリンダ圧としてライン圧系の油
圧を供給すると共に、出力軸シリンダ圧としてベルト押
圧力を確保するだけのベルト押圧油圧を供給して、ベル
ト式無段変速機の無段変速部を制御するベルト式無段変
速機の油圧制御装置において、前記ライン圧を前記出力
軸シリンダ圧に応じて制御する手段と、前記前後進クラ
ッチの係合、解放を制御する前後進クラッチ油圧の制御
範囲を前記入力軸シリンダ圧の許容範囲に対応させて設
定する手段と、を備え、前記前後進クラッチ油圧を前記
ライン圧の上限を規制する要素として用いるようにした
ことにより、前記課題を解決したものである。
【0008】本発明によれば、ライン圧を出力軸シリン
ダ圧に応じて制御すると共に、前後進クラッチ油圧の制
御範囲を入力軸シリンダ圧の許容範囲に対応させて設定
し、この前後進クラッチ油圧を用いてライン圧の上限を
規制するようにしたため、ライン圧の不必要な上昇を防
止することが可能となった。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明が適用されるベルト式無段
変速機周辺の概略を表わす構成図である。
【0011】図1において、図示しないエンジンの回転
は、クランク軸22からトルクコンバータ10を介して
トルクコンバータ出力軸24へ伝達される。その後、こ
のエンジンの回転は、前後進切換装置12、ベルト式無
段変速機(CVT)14、減速ギヤ装置16、差動歯車
装置18を介してアクスルシャフト20に伝達される。
【0012】前後進切換装置12は、トルクコンバータ
出力軸24とCVT14の入力軸26との間において同
心的に設けられ、前進ギヤ段及び後進ギヤ段を択一的に
切換える。前後進切換装置12によってトルクコンバー
タ出力軸24の回転がCVT14の入力軸26に伝達さ
れる。
【0013】トルクコンバータ10は、ポンプインペラ
10a、タービンランナ10b、ステータ10c及びロ
ックアップクラッチ10dを備えている。ポンプインペ
ラ10aは、エンジンのクランク軸22と接続されてい
る。タービンランナ10bは、トルクコンバータ出力軸
24と接続されている。エンジンの回転は、クランク軸
22からポンプインペラ10a、タービンランナ10b
を経てトルクコンバータ出力軸24へ伝達される。
【0014】ロックアップクラッチ10dの背面側10
eの油圧を高め、ロックアップクラッチ10dをトルク
コンバータ10のフロントカバー10fに係合させる
と、クランク軸22の回転がロックアップクラッチ10
dを介して直接トルクコンバータ出力軸24に伝えられ
る。又、ロックアップクラッチ10dの前面側10gの
油圧を高めると、ロックアップクラッチ10dがフロン
トカバー10fから離れ、ロックアップが解除される。
【0015】前後進切換装置12は、いわゆるダブルプ
ラネタリ式として構成され、サンギヤ12s、キャリア
12c、リングギヤ12rを備えている。サンギヤ12
sは、トルクコンバータ出力軸24に連結されている。
各キャリア12cは、前進用クラッチ28を介してトル
クコンバータ出力軸24に連結されると共に、CVT1
4の入力軸26に連結されている。又、リングギヤ12
rは、後進用ブレーキ12bに連結されている。
【0016】CVT14は、プライマリプーリ30、セ
カンダリプーリ32及びV字型断面の無端ベルト34を
備え、CVT14の入力軸26からプライマリプーリ3
0へ導入された動力を、無端ベルト34を介してセカン
ダリプーリ32からCVT14の出力軸36へ伝達す
る。
【0017】プライマリプーリ30及びセカンダリプー
リ32は、それぞれ軸方向に移動可能な可動側プーリ半
体30a及び32aと、固定側プーリ半体30b及び3
2bとからなっている。プライマリプーリ30の可動側
プーリ半体30aは、油圧シリンダ(入力軸シリンダ)
30cに導入される油圧(入力軸シリンダ圧)により、
又、セカンダリプーリ32の可動側プーリ半体32a
は、油圧シリンダ(出力軸シリンダ)32cに導入され
る油圧(出力軸シリンダ圧)により、それぞれ軸方向に
移動する。これにより、無端ベルト34がプライマリプ
ーリ30及びセカンダリプーリ32に巻き掛かる部分の
回転半径が変化し、CVT14の変速比が変化する。
【0018】前記前後進切換装置12の前進用クラッチ
28、後進用ブレーキ12bや、前記入力軸シリンダ3
0c、出力軸シリンダ32cに導入される油圧は、油圧
制御装置40によって制御される。油圧制御装置40
は、コンピュータ42によって制御される。コンピュー
タ42は、各種センサ群44からの信号によりCVT1
4の変速比維持、増速、減速を決定する。又、コンピュ
ータ42は前後進クラッチ油圧の制御範囲を入力軸シリ
ンダ圧の許容範囲に対応させて設定する。
【0019】図2に、本発明の実施形態に係る油圧制御
装置40の油圧回路構成を示す。
【0020】図2に示す油圧回路のうち、まずCVT1
4の制御に係る部分について概略説明する。
【0021】油圧ポンプ52は、戻し油路R2を通じて
オイルタンク54内へ還流した作動油を図示せぬストレ
イナを介して吸入し、油路R1へ吐出する。油路R1に
は、所定圧以上の異常昇圧を防止するためのリリーフ弁
56が設けられている。
【0022】この油路R1内のライン圧PL1 は、ライン
圧制御弁58により制御される。ライン圧PL1 は、油路
R1を介してベルト押圧油圧制御弁60のポート60b
へ導かれる。ベルト押圧油圧制御弁60は、このライン
圧PL1 を無端ベルト34の伝達トルクに依存して制御し
ベルトスリップを防止するのに必要な最小の油圧となる
ように、減圧して、この油圧Poutを油路R3を介して出
力軸のシリンダ圧(ベルト押圧油圧)としてセカンダリ
プーリ32の可動側プーリ半体32aの出力軸シリンダ
32cへ送り出す。
【0023】ライン圧制御弁58とベルト押圧油圧制御
弁60を制御するために、リニアソレノイド弁72が設
けられている。リニアソレノイド弁72が出力する出力
圧(被制御圧)Pe1 は、油路R8からセーフティバルブ
74を通り油路R9を介して、それぞれライン圧制御弁
58及びベルト押圧油圧制御弁60のパイロットポート
58a及び60aに導かれる。
【0024】リニアソレノイド弁72からベルト押圧油
圧制御弁60に導入されるリニアソレノイド弁72の出
力圧Pe1 により出力軸シリンダ圧Poutが制御される。即
ち、この出力圧Pe1 が高ければ出力軸シリンダ圧Poutも
高くなる。上に述べたように、この出力圧Pe1 はライン
圧制御弁58のポート58aに導かれ、ライン圧PL1の
制御に用いられる。換言すると、ライン圧PL1 は出力軸
シリンダ圧Poutに応じて制御されていることになる。
【0025】ライン圧制御弁58は、スプール58s、
ばね58f、ランド58g、プランジャ58hを備えて
いる。スプール58sは、油路R1に連通するポート5
8cとドレンポート58dとの間を開閉するものであ
る。ランド58gの端面には、フィードバック圧として
ポート58eから導入されたライン圧PL1 がスプール5
8sが開弁方向へ付勢されるように作用する。
【0026】又、前述したように、ライン圧制御弁58
には、ポート58aから、ベルト押圧油圧制御弁60を
制御するリニアソレノイド弁72の出力圧Pe1 が導入さ
れると共に、ポート58bから、後述するクラッチ圧制
御弁80が出力するクラッチ圧(前後進クラッチ油圧)
Pcが導入されている。
【0027】ポート58aから導入された前記出力圧Pe
1 は、プランジャ58hの端面に、スプール58sが閉
弁方向へ付勢されるように作用する。ばね58fの付勢
力もスプール58sに閉弁方向に付与されている。
【0028】ポート58bから導入されたクラッチ圧Pc
は、これがポート58aから導入された出力圧Pe1 より
高い場合には、プランジャ58hを図の上方へ押し上
げ、スプール58sとの間を離間させ、クラッチ圧Pcの
みがスプール58sに閉弁方向に作用する。又、クラッ
チ圧Pcの方が前記出力圧Pe1 より低い場合には、プラン
ジャ58hとスプール58sとが当接し、プランジャ5
8hの端面に作用する前記出力圧Pe1 がスプール58s
の閉弁方向に作用する。
【0029】リニアソレノイド弁72の出力圧Pe1 の上
限はカットバックバルブ76により2段階に切り換えら
れる。リニアソレノイド弁72には2つのフィードバッ
クポート72a及び72bがある。フィードバックポー
ト72aのみを用いる場合には、リニアソレノイド弁7
2の出力圧Pe1 の上限は高圧となり、フィードバックポ
ート72a及び72bの両方を用いるときは上限は低圧
に制御される。この切換えは、カットバックバルブ76
のポート76aに導入される油圧Pkを例えばロックアッ
プクラッチ10のオン・オフに依存して電磁弁78でオ
ン・オフ制御することによって行われる。この結果、例
えばロックアップクラッチ10dがオフでトルクコンバ
ータ10においてトルク増幅が行われても、リニアソレ
ノイド弁72の出力圧Pe1 を相応に高めることができ、
ライン圧PL1 出力軸シリンダ圧Poutも高めることができ
る。
【0030】変速制御部50は、プライマリプーリ30
の可動側プーリ半体30aの入力軸シリンダ30cのオ
イル流入量を制御する。変速制御部50は、増速用流量
制御弁62及び減速用流量制御弁64と、増速用電磁弁
66及び減速用電磁弁68とから主に構成される。
【0031】増速用流量制御弁62は、油路R4を通じ
てライン圧PL1 のオイルの供給を受け、これを制御して
油路R5を通じてプライマリプーリ30の入力軸シリン
ダ30cへ供給する。減速用流量制御弁64は、油路R
5から分岐した油路R6を通じて入力軸シリンダ30c
のオイルをドレインする。増速用流量制御弁62及び減
速用流量制御弁64は、それぞれ増速用電磁弁66及び
減速用電磁弁68によって制御される。
【0032】油路R1には、ライン圧PL1 を常に一定の
モジュレータ圧Pmとなるように調整して出力するための
一定圧制御弁70が設けられている。一定圧制御弁70
によって一定に維持されたモジュレータ圧Pmは、油路R
7を通じて増速用電磁弁66及び減速用電磁弁68に導
かれる。増速用電磁弁66及び減速用電磁弁68はオン
のとき、このモジュレータ圧Pmを制御して、それぞれ増
速用流量制御弁62及び減速用流量制御弁64に導入す
る。
【0033】次に、前後進切換装置12の制御に係る部
分について説明する。
【0034】前後進切換装置12の制御に係る部分は、
前後進切換装置12の前進用クラッチ28と後進用ブレ
ーキ12bのクラッチ圧Pcを調圧するクラッチ圧制御弁
80と、このクラッチ圧Pcを前進用クラッチ28及び後
進用ブレーキ12bへと振り分けるマニュアルバルブ8
2及び2つのアキュムレータ84、86を含む。
【0035】クラッチ圧制御弁80は、リニアソレノイ
ド88の出力圧Pe2 によって制御される。リニアソレノ
イド88は、前記一定圧制御弁70のモジュレータ圧Pm
を基圧として、これを大気圧から一定圧の間の出力圧Pe
2 に制御する。この出力圧Pe2 は、入力軸シリンダ圧Pi
n の許容範囲に対応しており、この結果クラッチ圧制御
弁80は、入力軸シリンダ圧Pin の許容範囲に対応した
クラッチ圧Pcを発生させる。クラッチ圧制御弁80によ
って発生されるクラッチ圧Pcは、油路R10を通りマニ
ュアルバルブ82のポート82aに導かれる。更に本実
施形態においては、このクラッチ圧Pcをライン圧制御弁
58のポート58b及びセーフティバルブ74のポート
74cにも導入している。
【0036】クラッチ圧Pcをライン圧制御弁58のポー
ト58bに導入しているのは、後で詳しく述べるよう
に、このクラッチ圧Pcを用いてライン圧PL1 の上限を規
制するためである。又、クラッチ圧Pcをセーフティバル
ブ74のポート74cに導入しているのは、リニアソレ
ノイド弁72がフェールした場合に、セーフティバルブ
74を切換えて、ベルト押圧油圧制御弁60のパイロッ
ト圧として、リニアソレノイド弁72の出力圧Pe1 に代
えてクラッチ圧Pcを用いるようにして、ベルト押圧力を
適正に制御するためである。
【0037】マニュアルバルブ82は、運転者のシフト
操作によりそのスプール82sの位置が切り換えられ、
ポート82aが、ポート82bと連通したり、ポート8
2cと連通したり、あるいはどちらとも連通が遮断され
たりする。シフト位置がDレンジの場合には、ポート8
2aとポート82cが連通し、油路R11を通じて、ク
ラッチ圧Pcが前進用クラッチ28へ送られる。又、シフ
ト位置がRレンジの場合には、ポート82aとポート8
2bとが連通し、油路R12を通じて、クラッチ圧Pcが
後進用ブレーキ12bへ送られる。
【0038】次に、ロックアップクラッチ10dの制御
に係る部分について説明する。
【0039】ロックアップ制御の基圧(ロックアップク
ラッチ10dの背面側10e、前面側10gに導入され
る油圧の基圧)Pr0 は、ライン圧制御弁58のドレン側
に設置されたセカンダリ圧制御弁90によって生成され
る。
【0040】このセカンダリ圧制御弁90によって生成
される基圧Pr0 は、油路R13を介してロックアップリ
レーバルブ92及びロックアップコントロールバルブ9
4に導かれる。ロックアップリレーバルブ92のオン
(図の右側)、オフ(図の左側)はポート92aに導か
れる電磁弁78の出力圧Pf1 によって制御される。
【0041】ロックアップリレーバルブ92は、オンの
ときロックアップ係合、オフのときにロックアップ解放
となる。又、ロックアップコントロールバルブ94は、
電磁弁96の出力圧Pf2 によって制御され、ロックアッ
プ係合時において、ロックアップクラッチ10dの背面
側10eのロックアップ係合圧Pr1 を制御して、スムー
ズな係合・解放やスリップ制御を行う。
【0042】最後に、各潤滑部の制御に係る部分につい
て説明する。
【0043】ロックアップ係合時にロックアップクラッ
チ10dの背面側10eにロックアップ係合圧Pr1 を送
る油路R14に絞りを介してクーラ圧制御弁98を設け
る。そして、このクーラ圧制御弁98によって制御され
た油圧Phを油路R15を介してクーラ99へ送り、更に
各潤滑部へを供給する。
【0044】以下、本実施形態の作用を説明する。
【0045】図3は、本実施形態における制御を示すフ
ローチャートである。
【0046】図3のステップ100において、必要ベル
ト押圧油圧(出力軸シリンダ圧)Pout´、必要入力軸
シリンダ圧Pin´ 及び必要クラッチ圧(前後進クラッ
チ油圧)Pc´ を計算する。次のステップ110で
は、必要ベルト押圧油圧Pout´と必要入力軸シリンダ
圧Pin´ を比較し、必要入力軸シリンダ圧Pin´ の方
が高い場合には、次のステップ120へ進み、そうでな
い場合(必要ベルト押圧油圧Pout´より必要入力軸シ
リンダ圧Pin´ が低い場合は、車両減速中の場合等)
には、ステップ140へ進む。
【0047】次のステップ120では、必要入力軸シリ
ンダ圧Pin´ と必要クラッチ圧Pc´ を比較し、必要
入力軸シリンダ圧Pin´ の方が高い場合には、次のス
テップ130へ進み、そうでない場合にはステップ14
0へ進む。
【0048】ステップ140では、図4のグラフのaの
範囲が示すように、クラッチ圧Pcを必要クラッチ圧P
c´ に応じて制御する。具体的には、クラッチ圧制御
弁80を制御するリニアソレノイド88の制御電流IPc
を式IPc=f(Pc´ )7で示すように必要クラッチ
圧Pc´ に応じて制御する。このクラッチ圧Pcがラ
イン圧制御弁58のポート58bに導入され、ライン圧
PL1 は、クラッチ圧Pcをベースにして制御される。
【0049】ステップ130では、図4のグラフのbの
範囲が示すように、クラッチ圧Pcを必要入力軸シリン
ダ圧Pin´ に応じて制御する。具体的には上と同様
に、前記制御電流IPcを式IPc=f(Pin´ )で示す
ように必要入力軸シリンダ圧Pin´ に応じて制御す
る。このクラッチ圧Pcがライン圧制御弁58のポート
58bに導入され、結局ライン圧PL1 は、必要入力軸シ
リンダ圧Pin´ をベースとして制御されることとな
る。
【0050】本来、クラッチ圧Pcとしてのみ用いられ
る場合には、図4のaの範囲のみの油圧でよいが、本実
施形態ではこのクラッチ圧Pcをライン圧制御弁58に
導入してライン圧PL1 の制御にも用いるようにするた
め、図4のbで示す必要入力軸シリンダ圧Pin´ が取
り得る範囲でクラッチ圧Pcを制御する。
【0051】又、図5にライン圧PL1 、ベルト押圧油圧
Pout 、入力軸シリンダ圧Pin及びクラッチ圧Pcの関
係を示す。図5において、実線は低スロットルの場合、
破線は高スロットルの場合を表わしている。
【0052】最増速時に入力軸シリンダ30cに入力軸
シリンダ圧Pinが供給され続けると、入力軸シリンダ圧
Pinが上昇し、従来はこの高い入力軸シリンダ圧Pinが
ライン圧制御弁58に導入されていたため、ライン圧制
御弁58のスプール58sが閉じ、ライン圧PL1 が発散
的に上昇する恐れがあった。しかし、本実施形態では、
入力軸シリンダ圧Pinの代わりにクラッチ圧Pcを導入
し、リニアソレノイド88により必要入力軸シリンダ圧
Pin´ に応じて制御するようにしたため、ライン圧PL1
が不必要に上昇しそうになった場合には、ライン圧制
御弁58のポート58eから導入されるライン圧PL1 が
前記クラッチ圧Pc及びばね58fの付勢力に抗しスプ
ール58sを押し上げ、スプール58sを開き、ライン
圧PL1 を下げることができる。その結果、ライン圧PL1
の発散的な上昇を抑制することが可能となった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
前後進クラッチ油圧をライン圧の上限を規制する要素と
して用いるようにしたため、最増速時等において、ライ
ン圧が不必要に上昇するのを抑制することができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるベルト式無段変速機周辺の
概略を表わす構成図
【図2】本発明の実施形態に係る油圧制御装置の概略を
示す油圧回路図
【図3】本実施形態の制御を表わすフローチャート
【図4】クラッチ圧とクラッチ圧制御弁を制御するリニ
アソレノイドの制御電流との関係を示す線図
【図5】各油圧と変速比との関係を示す線図
【符号の説明】
10…トルクコンバータ 12…前後進切換装置 14…ベルト式無段変速機(CVT) 16…減速ギヤ装置 18…差動歯車装置 20…アクスルシャフト 22…クランク軸 24…トルクコンバータ出力軸 26…入力軸 28…前進用クラッチ 30…プライマリプーリ 32…セカンダリプーリ 34…無端ベルト 36…出力軸 40…油圧制御装置 42…コンピュータ 44…各種センサ群 52…油圧ポンプ 58…ライン圧制御弁 60…ベルト押圧油圧制御弁 62…増速用流量制御弁 64…減速用流量制御弁 66…増速用電磁弁 68…減速用電磁弁 70…一定圧制御弁 72…リニアソレノイド弁 74…セーフティバルブ 80…クラッチ圧制御弁 88…リニアソレノイド
フロントページの続き (72)発明者 西ヶ谷 雅文 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の前進、後進を切換える前後進クラッ
    チを有すると共に、ベルト式無段変速機の入力軸シリン
    ダ圧としてライン圧系の油圧を供給すると共に、出力軸
    シリンダ圧としてベルト押圧力を確保するだけのベルト
    押圧油圧を供給して、ベルト式無段変速機の無段変速部
    を制御するベルト式無段変速機の油圧制御装置におい
    て、 前記ライン圧を前記出力軸シリンダ圧に応じて制御する
    手段と、 前記前後進クラッチの係合、解放を制御する前後進クラ
    ッチ油圧の制御範囲を前記入力軸シリンダ圧の許容範囲
    に対応させて設定する手段と、を備え、 前記前後進クラッチ油圧を前記ライン圧の上限を規制す
    る要素として用いるようにしたことを特徴とするベルト
    式無段変速機の油圧制御装置。
JP35092697A 1997-12-19 1997-12-19 ベルト式無段変速機の油圧制御装置 Pending JPH11182662A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35092697A JPH11182662A (ja) 1997-12-19 1997-12-19 ベルト式無段変速機の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35092697A JPH11182662A (ja) 1997-12-19 1997-12-19 ベルト式無段変速機の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11182662A true JPH11182662A (ja) 1999-07-06

Family

ID=18413856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35092697A Pending JPH11182662A (ja) 1997-12-19 1997-12-19 ベルト式無段変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11182662A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074134A (ja) * 1999-08-20 2001-03-23 Luk Lamellen & Kupplungsbau Gmbh 円すい円板巻き掛け伝動装置
JP2007071272A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Fuji Heavy Ind Ltd 無段変速機の変速制御装置
KR100760255B1 (ko) * 2005-01-18 2007-09-19 후지쓰 텐 가부시키가이샤 무단 변속기의 제어 방법 및 제어 장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074134A (ja) * 1999-08-20 2001-03-23 Luk Lamellen & Kupplungsbau Gmbh 円すい円板巻き掛け伝動装置
KR100760255B1 (ko) * 2005-01-18 2007-09-19 후지쓰 텐 가부시키가이샤 무단 변속기의 제어 방법 및 제어 장치
JP2007071272A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Fuji Heavy Ind Ltd 無段変速機の変速制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3938897B2 (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
US7669701B2 (en) Hydraulic pressure control apparatus for a vehicular power transmitting device
GB2260379A (en) Control system for continuously-variable transmission
US9890853B2 (en) Hydraulic control device of continuously variable transmission for vehicle
KR100517268B1 (ko) 벨트식 무단 변속기의 변속 유압 제어 장치
JP4573796B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US4559850A (en) Stepless automatic transmission for motor vehicles
WO2012053054A1 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP3402080B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP4784196B2 (ja) 油圧制御装置
JPH11182666A (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JPH11182662A (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP2011127632A (ja) 無段変速機の油圧制御装置
JP3791166B2 (ja) 無段変速機の油圧制御装置
JPH0531025B2 (ja)
JPS61105361A (ja) 車両用無段変速装置
JPH0474570B2 (ja)
KR100279428B1 (ko) 자동차용 무단변속기의 유압 제어시스템
JP2006046515A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP6866937B2 (ja) 無段変速機及び無段変速機の制御方法
JPH0470507B2 (ja)
JP2008008339A (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP5884529B2 (ja) ドライブトレーンの油圧供給装置
JPH0327788B2 (ja)
KR100285410B1 (ko) 무단변속기의 유압제어시스템