JP3791117B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性が良好で、処理した衣類に対して優れた柔軟性と吸水性を同時に与えうる柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
従来、洗濯後の衣類、シーツ類、タオル類などに柔軟性を与える目的で、各種の柔軟剤組成物が使用されてきた。これら柔軟剤の基剤としては、ジアルキルジメチル4級アンモニウム塩が一般的である。この4級アンモニウム塩は、各種繊維に対して良好な柔軟性を与えることができる反面、処理した衣類の表面を溌水化し、タオルや肌着などに要求される吸水性を低下させる傾向が強いという欠点がある。また、分子内にエステル結合やアミド結合を有するタイプの柔軟剤基剤と比較して生分解性が劣るため、河川の汚染が懸念されている。
【0003】
一方、これまで長く用いられてきたジアルキルジメチル4級アンモニウム塩に代わって、生分解性の高いカチオン性界面活性剤としてエステル型4級アンモニウム塩の使用が検討されている。これらは、脂肪酸とアルカノールアミンとを反応させた後、4級化することによって得られる。エステル型4級アンモニウム塩は、生分解性には優れるものの、柔軟剤の要求性能の中で特に重要である柔軟性の点で、ジアルキルジメチル4級アンモニウム塩と比較して劣ることが知られている(HOUSEHOLD AND PERSONAL PRODUCTS INDUSTRY : VOL. 32, No. 3, March 1995, pp 95 - 97 )。柔軟性を改善するために、原料脂肪酸のアルキル組成の検討やシリコーンや油性成分の添加検討などが行われている。
【0004】
たとえばドイツ特許第1619058号明細書には、炭素数12〜22の飽和脂肪酸を用いるエステル型4級アンモニウム塩を開示している。このエステル型4級アンモニウム塩によって処理した衣類は、良好な柔軟性を示すが吸水性には乏しい。
【0005】
また、特開平4‐333667号公報には、飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の重量比が2〜30/70〜98のエステル型4級アンモニウム塩を含む組成物が開示されている。この組成物は吸水性に非常に優れているものの、柔軟性付与効果には乏しい。
【0006】
さらに、特開平2‐139480号公報には特定のシス体/トランス体比率を示す炭素数12〜22のアルキル基(または炭素数11〜21のアシル基)を持つエステル型4級アンモニウム塩を含む組成物が柔軟性を満足させた上で、優れた吸水性を示すことが開示されている。しかし、柔軟剤組成物が衣類の柔軟性や吸水性に与える影響は、4級アンモニウム塩の長鎖アルキル基(またはアシル基)の組成によって大きく異なり、モノ不飽和アルキル基(またはアシル基)のシス体/トランス体比率を調整することで吸水性は若干改善されるものの、充分な柔軟性と吸水性を得ることは困難である。
【0007】
また、特表平5‐507073号公報に開示される、特定量のトランス体を含むエステル型4級アンモニウム塩を含有する組成物は、特開平2‐139480号公報に開示される組成物と比較して柔軟性がやや向上するものの、依然として衣類に対して柔軟性と吸水性を充分に与えるには至っていない。
【0008】
衣類に対して優れた柔軟性と十分な吸水性を与えるため、上記のジアルキルジメチル4級アンモニウム塩、エステル型4級アンモニウム塩以外の柔軟剤基剤についても、数多くの知見が開示されている。しかし生分解性が良好で、かつ柔軟性・吸水性を同時に満足しうる柔軟剤組成物は得られるに至っていない。
【0009】
本発明は上記課題を解決し、生分解性が良好で、処理した衣類に対して優れた柔軟性と吸水性とを賦与する柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、特定の脂肪酸組成を有する脂肪酸組成物によって形成されたエステル結合を持つエステル型4級アンモニウム塩と特定のエーテル型非イオン性界面活性剤とを配合することにより、目的とする柔軟剤組成物を得るに至った。
【0011】
すなわち本発明は、下記のa成分5〜40重量%、b成分0.5〜10重量%を含有することを特徴とする柔軟剤組成物に関する。
a成分:エステル型4級アンモニウム塩であって、エステル結合の形成に使用される脂肪酸が下記の(1)〜(4)の要件を満たすもの脂肪酸組成である。
(1)炭素数12〜22の脂肪酸
(2)ステアリン酸とパルミチン酸の合計量が飽和脂肪酸中70重量%以上を占め、ステアリン酸とパルミチン酸の重量比が5/2〜7/2
(3)不飽和脂肪酸量が40〜60重量%
(4)不飽和結合を2個以上有する炭素数18の不飽和脂肪酸量が5重量%以下
b成分:脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステル、アルコール、アルキルフェノール、アミンおよびアルカノールアミドから選ばれる化合物にエチレンオキシドを平均10〜50モル付加したエーテル型非イオン性界面活性剤。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるa)成分としてのエステル型4級アンモニウム塩(a)において、エステル結合の形成に使用される脂肪酸は、炭素数12〜22の脂肪酸を本発明で特定する量比となるように選択して使用される。当該脂肪酸において、飽和脂肪酸としては、たとえば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸およびべへニン酸などが、不飽和脂肪酸としては、たとえば、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸などのモノ不飽和脂肪酸、リノール酸、リノレン酸などの多価不飽和脂肪酸などが挙げられる。
これらの脂肪酸としては、通常、牛脂、豚脂、パーム油、大豆油、ヒマワリ油、オリーブ油などの天然油脂を分解・精製、あるいは硬化して得られる。中でも特に大豆油、ヒマワリ油、オリーブ油を原料油脂として、分解および/または部分水添などによって得られる脂肪酸を用いることが工業的に好ましい。
脂肪酸の炭素数が11以下では衣類に対して充分な柔軟性が与えられず、炭素数23以上では吸水性が低下する。
【0013】
不飽和脂肪酸の重量は40〜60重量%、好ましくは50〜55重量%である。不飽和脂肪酸量が40重量%未満であると、衣類に対して充分な吸水性を付与できず、一方、60重量%を超えると柔軟性が不十分である。
【0014】
飽和脂肪酸中でステアリン酸とパルミチン酸の占める割合は、合計で70重量%以上、好ましくは80重量%以上である。70重量%未満では、充分な柔軟性を衣類などに与えることができない。
また、ステアリン酸とパルミチン酸の重量比は5/2〜7/2、好ましくは6/2〜7/2である。重量比が5/2未満であると衣類に対して充分な柔軟性を付与できない。また重量比が7/2を超えると吸水性が低下し、ゲル状の性状を示す場合もでてくる。
【0015】
不飽和結合を2個以上有する炭素数18の不飽和脂肪酸は、脂肪酸全体の5重量%以下、好ましくは1重量%以下である。5重量%を超えると衣類に対して充分な柔軟性を付与できない。
【0016】
エステル型4級アンモニウム塩(a)は公知の方法によって製造できる。たとえば、脂肪酸とアルカノールアミンとを反応させてエステル体とし、これを4級化することによって製造される。
かくして得られるエステル型4級アンモニウム塩(a)の好適な代表例としては、下記式で表されるものが挙げられる。
【0017】
【化1】
Figure 0003791117
【0018】
(式中、2個のRは同一または異なってもよく、それぞれ請求項1で規定した脂肪酸からのアシル基を、R1 は水素または請求項1で規定した脂肪酸からのアシル基を、R2 はメチルまたはエチルを、およびXはハロゲン、CH2 SO4 またはC2 5 SO4 を示す)
【0019】
【化2】
Figure 0003791117
【0020】
(式中、R、R1 、R2 およびXは前記と同義)
【0021】
【化3】
Figure 0003791117
【0022】
(式中、2個のR2 は同一または異なってメチルまたはエチルを示し、R、R1 およびXは前記と同義)
【0023】
本発明に用いられるエステル型4級アンモニウム塩(a)には、製造に用いられるアルカノールアミンの種類によって、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体がある。より優れた柔軟効果を示すためには、(a)成分中、モノエステル型4級アンモニウム塩とジエステル型4級アンモニウム塩の合計が70重量%以上で、モノエステル体とジエステル体の重量比が1/9〜3/7であることが望ましい。
【0024】
エステル型4級アンモニウム塩(a)と組み合わされるエーテル型非イオン性界面活性剤である(b)成分は、脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステル、アルコール、アルキルフェノール、アミンおよびアルカノールアミドから選ばれる化合物に、エチレンオキシドが付加したものである。
【0025】
脂肪酸としては、炭素数12〜22の脂肪酸であり、たとえば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ベヘニン酸などが挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて用いる。
【0026】
多価アルコール脂肪酸エステルとしては、たとえば、グリセリン、ショ糖、ソルビタン、ソルビトールなどの多価アルコールと上記脂肪酸とのエステルが挙げられる。
【0027】
アルコールとしては、たとえば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。
【0028】
アルキルフェノールとしては、オクチルフェノール、ノニルフェノールなどが挙げられる。
【0029】
アミンとして炭素数12〜22のアミンが使用でき、たとえば、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミンなどが挙げられる。
【0030】
アルカノールアミドとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミンと上述の脂肪酸より得られるアルカノールアミドが挙げられる。
【0031】
エチレンオキシドが付加する化合物として好ましいものは、脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステルおよびアルコールが、さらに好ましくはアルコールが挙げられる。
【0032】
エチレンオキシドの平均付加モル数は10〜50モル、好ましくは20〜40モルである。平均付加モル数が10モル未満の場合や、50モルを超える場合は、柔軟剤組成物が乳化途中でゲル化したり、調製数日後に分離が見られるなど、性状や保存安定性に問題があるばかりでなく、衣類に与える柔軟性・吸水性ともに好ましくない。
【0033】
このようなエーテル型非イオン性界面活性剤(b)としては、たとえば、ポリオキシエチレン(10)モノラウレート、ポリオキシエチレン(30)ステアレート、ポリオキシエチレン(50)ステアレート、ポリオキシエチレン(20)グリセリルモノラウレート、ポリオキシエチレン(40)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(20)、ポリオキシエチレン(30)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(50)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ステアリルアミン、ポリオキシエチレン(40)ラウリルアミン、ポリオキシエチレン(15)オレイン酸アミド、ポリオキシエチレン(45)パルミチン酸アミドなどが挙げられ、これらのうちから1種以上が選ばれて用いられる。
【0034】
柔軟剤組成物の経時粘度変化が少なく、凍結復元性が良好な組成物を得るには、炭素数10〜20の直鎖飽和アルコールにエチレンオキシドを20〜30モル付加したものがいっそう好ましい。
【0035】
本発明の柔軟剤組成物中のエステル型4級アンモニウム塩(a)の配合量は5〜40重量%、好ましくは10〜25重量%である。該配合量が5重量%未満の場合は、衣類に対して充分な柔軟性を与えることができず、40重量%を超える場合は、衣類の吸水性を低下させ、また粘度が高く、水への分散が不良の場合がある。
【0036】
エーテル型非イオン性界面活性剤(b)の配合量は、0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。該配合量が0.5重量%未満では、得られる柔軟剤組成物として十分な保存安定性が得られない。一方10重量%を超えると、柔軟剤組成物の性状がゲル状になりやすくなるばかりでなく、柔軟性・吸水性ともに低下し、十分な性能が得られない。
【0037】
本発明の柔軟剤組成物のpHは特に制限はないが、精製水で5%希釈時に2.7〜4.5が好ましく、3.0〜4.0であることがさらに望ましい。
【0038】
本発明の柔軟剤組成物には、成分a)、b)の他に、本発明の目的に反しない範囲で、塩化カルシウム、食塩、塩化アンモニウムなどの粘度調整剤、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチルアルコールなどの溶剤、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン、メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン重合体などのシリコン誘導体、酸化防止剤、香料、色剤防腐剤などを配合することができる。
【0039】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明する。以下%とあるのは、特に断らない限り重量%を意味する。
【0040】
実施例1〜10
表2、表3に示す成分および配合量で10種の柔軟剤組成物を調製し、その特性を評価した。その際、次に示す各成分を使用した。
評価結果を表2、表3に示す。
<a成分>
ステアリン酸(日本油脂(株)製のNAA‐180)、パルミチン酸(日本油脂(株)製のNAA‐160)、オレイン酸(日本油脂(株)製のエキストラオレイン80)、大豆油脂肪酸、微水添大豆油脂肪酸を所定の重量比で混合して、表1に示す脂肪酸組成を有する6種の脂肪酸組成物1〜6を調製した。
【0041】
<a−1成分>
攪拌機、温度計および還流冷却器を備えた4つ口フラスコに表1に記載の脂肪酸組成物1を422.0g仕込み、85℃加熱後トリエタノールアミン111.8gを添加した。160℃、窒素気流下にて水の留出が始まるまで加温後、1.5時間で210℃まで昇温後4時間加温し、26.8gの水を分離した。25℃に冷却後、507.0gの微黄色固体が得られた。この固体は酸価4.3、水酸基価82.1を有し、窒素含量は2.0%であった。
【0042】
この反応生成物500.0gをジメチル硫酸100.0gを用いて85℃で2時間かけて4級化した後、反応混合物をさらに1時間攪拌することによって脂肪酸組成物1のエステル型4級アンモニウム塩を得た。
【0043】
<a−2成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物2とトリエタノールアミンを反応させ、酸価4.1、水酸基価81.2、窒素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物2のエステル型4級アンモニウム塩をa−2成分として用いた。
【0044】
<a−3成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物3とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.0、水酸基価81.8、窒素含量1.9%の徴黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物3のエステル型4級アンモニウム塩をa−3成分として用いた。
【0045】
<a−4成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物4とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.0、水酸基価82.0、窒素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物4のエステル型4級アンモニウム塩をa−4成分として用いた。
【0046】
<a−5成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物5とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.2、水酸基価82.1、窒素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物5のエステル型4級アンモニウム塩をa−5成分として用いた。
【0047】
<a−6成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物6とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.1、水酸基価82.2、窒素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物6のエステル型4級アンモニウム塩をa−6成分として用いた。
【0048】
<b成分>
以下に示す6種類の非イオン性界面活性剤をb−1〜b−6成分として用いた。
<b−1成分>
ポリオキシエチレン(30モル)モノステアレート
<b−2成分>
ポリオキシエチレン(40モル)ソルビタンモノラウレート
<b−3成分>
ポリオキシエチレン(30モル)ラウリルエーテル
<b−4成分>
ポリオキシエチレン(50モル)ノニルフェニルエーテル
<b−5成分>
ポリオキシエチレン(10モル)ステアリルアミン
<b−6成分>
ポリオキシエチレン(20モル)オレイン酸アミド
【0049】
<その他の成分>
粘度調整剤として塩化カルシウムを、溶剤としてエチレングリコールを配合し、柔軟剤組成物を調製した。
【0050】
【表1】
Figure 0003791117
【0051】
【表2】
Figure 0003791117
【0052】
【表3】
Figure 0003791117
【0053】
比較例1〜12
実施例1〜10の<a−1>〜<a−6>成分、<b−1>〜<b−6>成分と、以下に示す<a−7>〜<a−11>成分、<b−7>〜<b−9>成分を用いて、表5、表6に示す配合量で、調製手順などについては実施例1〜10と同様にして、12種の柔軟剤組成物を調製し、その特性を評価した。
その評価結果を表5、6に合わせて示す。
【0054】
<a成分>
ステアリン酸(日本油脂(株)製のNAA−180)、パルミチン酸(日本油脂(株)製のNAA−160)、オレイン酸(日本油脂(株)製のエキストラオレイン80)、大豆油脂肪酸、微水添大豆油脂肪酸を所定の重量比で混合して、表4に示す脂肪酸組成を有する5種の脂肪酸組成物7〜11を調製した。
【0055】
<a−7成分>
実施例1のa−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物7とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.3、水酸基価82.0、窒素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物7のエステル型4級アンモニウム塩をa−7成分として用いた。
【0056】
<a−8成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物8とトリエタノールアミンを反応させ酸化4.0、水酸基価82.4、窒素含量1.9%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物8のエステル型4級アンモニウム塩をa−8成分として用いた。
【0057】
<a−9成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物9とトリエタノールアミンを反応させ酸化4.1、水酸基価82.0、窒素含量2.2%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物9のエステル型4級アンモニウム塩をa−9成分として用いた。
【0058】
<a−10成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物10とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.3、水酸基価82.2、室素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物10のエステル型4級アンモニウム塩をa−10成分として用いた。
【0059】
<a−11成分>
a−1成分の調製と同様の方法で、脂肪酸組成物11とトリエタノールアミンを反応させ酸価4.2、水酸基価81.9、窒素含量2.0%の微黄色固体を得た。この反応生成物を同様の方法で4級化することによって得た脂肪酸組成物11のエステル型4級アンモニウム塩をa−11成分として用いた。
【0060】
<b成分>
以下に示す3種類の非イオン性界面活性剤をb−7〜b−9成分として用いた。
<b−7成分>
ポリオキシエチレン(5モル)モノステアレート
<b−8成分>
ソルビタンモノラウレート
<b−9成分>
ポリオキシエチレン(60モル)ラウリルエーテル
【0061】
【表4】
Figure 0003791117
【0062】
【表5】
Figure 0003791117
【0063】
【表6】
Figure 0003791117
【0064】
表2、3、5、6中の評価項目を次に説明する。
(1)柔軟処理方法
市販の木綿タオルまたは木綿メリヤス肌着を市販の洗剤(アタック、花王株式会社製)にて5回繰り返し洗濯し、タオルに付着している洗剤を除去した。容量7リットルの小型洗濯機に、実施例および比較例で得た柔軟剤組成物の2.2%水溶液を調製し、これにタオルを投入し、250℃、浴比1/30で3分間攪拌処理を行った。
【0065】
(2)評価方法
上記方法で処理したタオルを室温下で自然乾燥後、250℃、65%RHの亘温亘湿室に24時間放置した。このように処理したタオルについて柔軟性および吸水性の評価を行った。
柔軟性
処理後の木綿タオル3枚を重ねたものを1サンプルとし、20名の女性のパネラーが柔軟性について官能評価を行った。
柔軟性が十分認められると感じた場合を4点、柔軟性がやや認められると感じた場合を3点、柔軟性がほとんど認められないと感じた場合を2点、柔軟性が全く認められないと感じた場合を1点とし、20名の平均値を求めた。平均値が3.0以上のものは柔軟性に優れた柔軟剤組成物と評価される。
吸水性
処理した木綿メリヤス肌着を2.5×15cmの短冊状に切り取り、その一端1cmを10分間水に浸し、水位の上昇を測定した。上昇水位が7.5cm以上のものは吸水性に優れた柔軟剤組成物と評価される。表1〜6から、実施例1〜10の柔軟剤組成物は、衣類に対して優れた柔軟性と吸水性を同時に与えうることがわかる。
【0066】
【発明の効果】
本発明の柔軟剤組成物はエステル型4級アンモニウム塩とエーテル型非イオン性界面活性剤とを併用することによって、衣類などに対して優れた柔軟性と吸水性を同時に与えることができるとともに、エステル型4級アンモニウム塩であるからその生分解性にも優れるものである。

Claims (1)

  1. 下記のa成分5〜40重量%、b成分0.5〜10重量%を含有することを特徴とする柔軟剤組成物。
    a成分:エステル型4級アンモニウム塩であって、エステル結合の形成に使用される脂肪酸が下記の(1)〜(4)の要件を満たす脂肪酸組成である。
    (1)炭素数12〜22の脂肪酸
    (2)ステアリン酸とパルミチン酸の合計量が飽和脂肪酸中70重量%以上を占め、ステアリン酸とパルミチン酸の重量比が5/2〜7/2
    (3)不飽和脂肪酸量が40〜60重量%
    (4)不飽和結合を2個以上有する炭素数18の不飽和脂肪酸量が5重量%以下
    b成分:脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステル、アルコール、アルキルフェノール、アミンおよびアルカノールアミドから選ばれる化合物にエチレンオキシドを平均10〜50モル付加したエーテル型非イオン性界面活性剤。
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