JP3790628B2 - 膜厚及び光学定数の測定方法及び装置 - Google Patents

膜厚及び光学定数の測定方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明な基板上に形成された薄膜に対して光を照射しその反射光を検出することにより、薄膜の膜厚及び光学定数(屈折率、消衰係数)を測定する膜厚及び光学定数の測定方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透明基板上に形成された薄膜の膜厚、屈折率、消衰係数(複素屈折率をn−jkと表したときのk)を測定する場合、通常、透明基板の裏面からの不要な反射光があるため、反射光強度を検出するだけでは、測定値に誤差が出ることが分かっている。
【0003】
従来、この問題に対して、(1)透明基板の厚みを十分厚くしたり、裏面に粗面処理を施したり(特開平3−215957号公報参照)、あるいは裏面に黒色塗料を塗ったりすることにより裏面からの反射光を打ち消していた。また、(2)光を斜めに入射し、透明基板の厚みと屈折率を利用して表面反射光と裏面反射光とを分離し、受光光学系のピンホールにより裏面反射光をカットすることもあった(特開平3−231103号公報参照)。さらに、(3)入射光を透明基板合うの薄膜に対して垂直に入射する際にレンズにより絞り込み、透明基板裏面からの反射光を同じレンズを通して受光し、入射光と反射光とで焦点位置が違うことを利用して基板裏面の反射光をカットすることもあった(特開平5−340869号公報、特開平8−152404号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記(1)の方法では、測定のために材料に何らかの処置を施さなければならないので実用性に欠ける。
前記(2)の方法では、光を斜める入射する必要があり、そのために薄膜上における光束径が大きくなり、半導体分野などで必要とされている微少領域の測定ができない。
【0005】
前記(3)の方法では、垂直入射であるため微少領域の測定が可能であっても、レンズの中心付近の光束には必ず透明基板の裏面反射光が含まれ、この中心付近の光束から基板裏面の反射光を除去することは物理的に不可能である。このため、最も光量が豊富なレンズ中心付近の光束を放棄するという効率の悪い測定法となる。
【0006】
そこで、本発明は、透明基板上に薄膜が形成された試料に対して処理を必要とせず、測定光学系に裏面反射光を除去するための特別な光学要素もその調整も必要としない膜厚及び光学定数の測定方法及び装置を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の膜厚及び光学定数の測定方法は、透明基板上に薄膜が形成された試料に光源の光を集光する集光光学系、試料からの反射光を受光する受光光学系、分光器及び光強度測定器を含むスペクトル測定光学系を使用して薄膜の膜厚及び光学定数を測定する方法であって、請求項1記載の(b)から(e) までの手順を含むことを特徴とする。
【0008】
試料の微少領域の測定をするために集光光学系により試料に光源の光を集光するので、焦点の合っていない試料裏面からの反射光は、すべてが受光光学系によって受光されるとはかぎらない。
そこで、薄膜又は透明基板表面に焦点が合った状態で、透明基板の裏面からの反射光がどの程度の割合で受光できるのかを示す裏面反射係数寄与率γという概念を導入する。
【0009】
透明基板に薄膜が形成されている試料をモデルとして、透明基板の裏面反射係数寄与率γを考慮した試料の振幅反射率raに基づいて試料の反射率(単に「反射率」といえば光強度反射率のことをいう。以下同じ)Raを理論式として求めておき、実際に測定された試料の反射率Raとのフイッティングを行うことを試みる。
【0010】
このために、手順(b)のように、薄膜が形成されていない透明基板単独の状態で、前記測定光学系を使用して反射率Rbを測定し、この反射率Rbと、別に求められている透明基板の雰囲気層界面からの反射率Rc又は透明基板の屈折率Nsのいずれか、とを使って、透明基板の裏面反射係数寄与率γを測定値として求めておく。
そして、この裏面反射係数寄与率γを理論式の中の裏面反射係数寄与率γに代入する。すると、理論式は、試料薄膜の屈折率、消衰定数、膜厚を未知数とする式になる。後は、手順(c) により、透明基板に薄膜が形成されている試料に対して、前記測定光学系を使用して反射率Raを測定すれば、フイッティングにより、これらの未知数を求めることができる。
【0011】
なお、透明基板の界面からの反射率Rc又は透明基板の屈折率Ns (Rc又はNsは一方が分かれば他方が分かる関係にある)は、請求項2記載のように、薄膜が形成されていない透明基板の裏面からの反射をなくす処理をした状態で、前記測定光学系を使用して透明基板の空気界面からの反射率Rcを測定すれば求めることができる。もちろんこれに限られるものではなく、他の公知の測定方法により求めてもよい。また、透明基板の材質がわかっていれば文献から知ることもできる。
【0012】
前記反射率Ra(理論式)は、透明基板に薄膜が2層以上形成されている試料をモデルとして、透明基板の裏面反射係数寄与率γを考慮した試料の振幅反射率raに基づいて計算することもできる(請求項3)。理論的には、透明基板に薄膜が何層形成されていても、反射率Ra(理論式)を算出することができる。
また、本発明の膜厚及び光学定数の測定装置は、試料を設置する可動ステージと、試料に光源の光を集光する集光光学系と、試料からの反射光を受光する受光光学系と、分光器及び光強度測定器を含むスペクトル測定光学系と、スペクトル信号に基づいて透明基板上に薄膜が形成された試料の薄膜の膜厚及び光学定数を求める処理装置とを備える測定装置であって、前記ステージは、反射をなくす処理をした第1のサイト、及び当該処理をしていない第2,第3のサイトを有し、
前記処理装置は、請求項4記載の(A)から (D)の各手段を含むものである(請求項4)。
【0013】
この装置によれば、前記請求項1記載の膜厚及び光学定数の測定方法を実施できるとともに、ステージに第1,第2,第3の3つのサイトを備え、ステージを移動させることにより、それらのサイトを交代で使用することができる。したがって、測定を効率的に実施することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、膜厚及び光学定数の測定方法を実施するための測定装置を示す概略図である。白色光源1から出射した光は、ハーフミラー2により反射され、レンズ3により試料6の微少領域に垂直に照射される。
【0015】
試料6は、透明基板5aの上に薄膜5bを堆積したものである。透明基板5aは、測定しようとする波長において透明又は半透明であればよく、例えばガラス、アルミナ、石英などの等方性物質、各種の異方性物質があげられる。
この領域の薄膜5bの表面からの反射光、薄膜5bと透明基板5aとの界面からの反射光、透明基板5aの裏面からの反射光は、合成されて、レンズ3を通り、ハーフミラー2を通過して分光器7に入射される。そして分光器7で分光された後、CCDなどの撮像素子を使用した検出器8によりスペクトルを検出し、スペクトル信号を処理装置9に入力する。
【0016】
図2は、試料6を設置する前後左右に移動可能なステージ4を示す斜視図、図3は断面図である。ステージ4には、3つのサイト4C,4B,4Aがある。サイト4Cには試料6を設置し、サイト4Bには透明基板5aのみを設置する。
サイト4Aにも透明基板5aを設置するが、サイト4Aには、図3(b) に示すように、透明基板5aを透過してきた光を吸収する逆円錐構造のトラップ41があり、このトラップ41には、透明基板5aとほぼ同じ屈折率を有する液体、ゲル又は固体物質を充填する。そうすると、サイト4C,4Bにおいては、図3(a) に示すように透明基板の裏面からの反射光bが観測されるが、サイト4Aにおいては、透明基板の裏面からの反射光は観測されず、その透過光はトラップ41に吸収される。
【0017】
次に膜厚及び光学定数の測定手順を説明する。
<1>サイト4Aに置かれた透明基板を照射スポット下に移動させて、反射光強度スペクトルRcを測定する(以下、強度スペクトルのことを単に「スペクトル」という)。この反射光スペクトルRcには、前述したサイト4Aの構造により裏面からの反射光が含まれていないので、透明基板と空気界面のみの反射率となり、透明基板の屈折率Nsは次式により求めることができる。
【0018】
Ns=(√Rc+1)/(1−√Rc) (1)
<2>次にサイト4Bに置かれた透明基板のみの試料を照射スポット下に移動させて反射光スペクトルRbを測定する。この反射光スペクトルRbは透明基板裏面からの反射光を含む。
もし、透明基板に対する照射光束、受光光束が基板表面や裏面と垂直であり、透明基板の表面、裏面からの反射光が全部受光できるならば、透明基板の反射率は、透明基板と空気界面の反射率Rcを使って、2Rc/(1+Rc)と表される。
【0019】
この式は、空気−透明基板−空気の三層における繰り返し干渉を考慮した反射率を求め、透明基板が干渉を起こさないほど厚いとして、前記反射率に含まれる干渉位相角βについて0から2πまで積分して2πで割って平均をとれば導くことができる。
しかしながら、実際の光学系は、薄膜上の微少なスポットを測定するためにレンズ等で薄膜表面に集光しているため、上式のようにならず、レンズの焦点が合っている薄膜又は透明基板の表面からの反射光に比べて、焦点のずれている透明基板の裏面からの反射光のほうが弱い。
【0020】
そこで、薄膜又は透明基板表面に焦点が合った状態で、透明基板の裏面からの反射光がどの程度の割合で受光できるのかを示す「裏面反射係数寄与率」という概念を導入する。以下、単に「寄与率」という。
この寄与率をγで表すと、
γ=[(Rb−Rc)/(Rc−2Rc2+RbRc2)]1/2 (2)
という関係が導かれる。Rbは実測される反射率である。
【0021】
この(2)式の導き方を説明すると、空気−透明基板−空気の三層における繰り返し干渉を考慮した振幅反射率rbを表す式(r0s は空気−透明基板界面の振幅反射率、rs0は透明基板−空気の振幅反射率)
b=(r0s+rs0-j2β)/(1+r0ss0-j2β)
のrs0の代わりに、γrs0と置いた式、、
b=(r0s+γrs0-j2β)/(1+r0sγrs0-j2β)
を用いて、その絶対値の2乗を求め、透明基板が干渉を起こさないほど厚いとして、干渉位相角βについて0から2πまで積分して2πで割って平均をとれば導くことができる。その結果、r0s=−rs0,|r0s2=Rcであることを考慮して、
Rb=[Rc+γ2Rc−2γ2Rc2]/[1−γ2Rc2] (3)
が導かれ、この(3)式から、前記(2)式が導かれる。
【0022】
以上をまとめると、裏面反射を除いた空気−基板界面の反射率Rcを測定し、次に、測定系の焦点位置、レンズ等の条件を全く変えずに実際の薄膜を形成する基板と同じ基板(薄膜を除いたもの)を測定して空気−基板界面の反射率Rbを測定することにより、寄与率γを決定することができる。
この寄与率γは、振幅反射率(フレネル係数)に対する割合から導いた係数であるので、透明基板上の薄膜層数が複数になっても適応が可能である。
【0023】
<3>サイト4Cに置かれた、透明基板上に薄膜を形成した試料を照射スポット下に移動させて、反射光スペクトルRaを測定する。このとき、従来の技術と異なり、試料の裏面からの反射光を除去する手段は一切使用していないことに留意すべきである。
透明基板上に形成した薄膜の厚さは、透明基板の厚さに比較すれば無視できるほどなので、前記(2)式で求めた寄与率γを、そのままRaの解析にも適用する。
【0024】
例として透明基板上に1層の薄膜が形成してある試料について説明すると、この試料は、透明基板も1つの層と考え、最下層を雰囲気層である空気と考える。その層モデル、すなわち空気層−薄膜層−透明基板−空気層における振幅反射率raは、寄与率γを考慮して、次のように表される。
a=[(r0f+rfs-j2βf)+(r0fγrfs+e-j2βf)γrs0-j2βs]/[(1+r0ffs-j2βf)+(rfs+r0f-j2βf)γrs0-j2βs](4)
ここで、r0fは空気−薄膜界面、rfsは薄膜−透明基板界面、rs0は透明基板−空気界面の振幅反射率である。βfは薄膜層における干渉位相角、βsは透明基板層における干渉位相角(いずれも膜厚の関数)である。このraの絶対値の2乗をとり、βs について積分すれば、Raの理論式が分かる(βfについては、薄膜層は干渉を起こすほど薄い層であるので、積分することはしない。むしろこの薄膜層の膜厚を求めるのが発明の目的である)。
【0025】
なお、ここではRaの理論式の形は、非常に複雑になると思われるので、解析的に求めていない。実際に計算するときは、数値計算で積分を実行した。この計算で、γは、サイト4Bでの測定で求めたものを使用し、rs0はサイト4Aの測定で求めた透明基板の屈折率Nsから求めた。この理論式の中の未知のパラメータは、薄膜の屈折率、消衰係数、膜厚のみとなる。
【0026】
したがって、それらの未知のパラメータについて、理論式の値を、実測値のRaに対して最小2乗法などの公知の手法によるフィッティングを行うと、薄膜の膜厚、屈折率、消衰係数を求めることができる。
なお、本発明は、前記の実施例に限定されるものではない。裏面反射係数寄与率は、振幅反射率から考慮しているので、「反射率」の測定だけでなく、エリプソメータ(偏光解析装置)によるエリプソパラメータの測定にもそのまま応用できる。すなわち、偏光解析で求まるエリプソパラメータはΨ(電場ベクトルが入射面に垂直な成分であるs波の反射率と、平行な成分であるp波の反射率の比),Δ(位相差)という一対のパラメータなので、請求項1,2のRa,Rb,Rcに代えて、それぞれΨaとΔa ,ΨbとΔb,ΨcとΔcを測定しても、同様に裏面反射を含んだままで、裏面反射係数寄与率γを考慮して、膜厚等を求めることが可能である。
【0027】
【実施例】
<比較例1>ポリイミド配向膜(厚さ70nm)とITO膜(厚さ300nm)とをガラス基板上に積層した二層膜試料について、ガラス基板の裏面を黒く塗り、反射率を調べた。公知の理論式と、実測値との比較を試みた結果、図4に示すように、よくフィットした。ポリイミド配向膜の膜厚は70.2nm、ITOの膜厚は295.5nmという結果が得られた。ガラス基板の裏面の反射を防止したため、理論式とよく一致したと考えられる。
<比較例2>
同じ試料について、ガラス基板の裏面処理をせずに、反射率を調べた。比較例1で使った理論式と、実測値との比較を試みた結果、当然ながら、図5に示すように、うまくフィットしなかった。ポリイミド配向膜の膜厚は74.9nm、ITOの膜厚は288.4nmという不正確な結果が得られた。ガラス基板の裏面の反射を防止しなかったため、理論式とずれたものと考えられる。
<実施例>
同じ試料について、ガラス基板の裏面処理をせずに、反射率を調べた。前述した(5)式と、実測値との比較を試みた結果、図6に示すように、よくフィットした。ポリイミド配向膜の膜厚は69.1nm、ITOの膜厚は296.5nmという結果が得られた。ガラス基板の裏面の反射を防止しなかったが、本発明の理論式を使ったため、よく一致したと考えられる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明の膜厚及び光学定数の測定方法によれば、透明基板の裏面反射光が含まれた反射光強度スペクトル又は反射光偏光特性スペクトルを測定解析し、膜厚、屈折率、消衰係数などを測定解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜厚及び光学定数の測定方法を実施するための測定装置を示す概略図である。
【図2】試料を設置する前後左右に移動可能なステージ4を示す斜視図である。
【図3】ステージの断面図である。(a) はサイト4B、(b) はサイト4Aの断面図である。
【図4】ガラス基板の裏面の反射を防止した試料についての、反射スペクトルの実測値と公知の方法で求めた理論値との比較を示すグラフである。
【図5】ガラス基板の裏面の反射を防止しない試料について、反射スペクトルの実測値と公知の方法で求めた理論値との比較を示すグラフである。
【図6】ガラス基板の裏面の反射を防止しない試料について、反射スペクトルの実測値と本発明の方法で求めた理論値との比較を示すグラフである。
【符号の説明】
1 白色光源
2 ハーフミラー
3 レンズ
4 ステージ
4A,4B,4C サイト
5a 薄膜
5b 透明基板
6 試料
7 分光器
8 検出器
9 処理装置

Claims (4)

  1. 透明基板上に薄膜が形成された試料に光源の光を集光する集光光学系、試料からの反射光を受光する受光光学系、分光器及び光強度測定器を含むスペクトル測定光学系を使用して薄膜の膜厚及び光学定数を測定する方法であって、
    (b) 薄膜が形成されていない透明基板単独の状態で、前記スペクトル測定光学系を使用して反射率Rbを測定し、この反射率Rbと、別に求められている透明基板の雰囲気層界面からの反射率Rc又は透明基板の屈折率Nsのいずれかとを使って、薄膜又は透明基板表面に焦点が合った状態で、透明基板の裏面からの反射光がどの程度の割合で受光できるのかを示す裏面反射係数寄与率γを求める手順、
    (c) 透明基板に薄膜が形成されている試料に対して、前記スペクトル測定光学系を使用して反射率Raを測定する手順、
    (d)透明基板に薄膜が形成されている試料をモデルとして、透明基板の裏面反射係数寄与率γを考慮した試料の振幅反射率raに基づいて計算された反射率Raの理論式の中のγに、前記(b) で求められた裏面反射係数寄与率γを代入し、その代入後の理論式に、前記(c) で測定された反射率Raを各波長に対してフィッティングさせる手順、
    (e) 前記フィッティングの結果、試料薄膜の屈折率、消衰定数、膜厚のいずれか又は全てを求める手順を含むことを特徴とする膜厚及び光学定数の測定方法。
  2. 前記(b)の手順の前に、
    (a)薄膜が形成されていない透明基板の裏面からの反射をなくす処理をした状態で、前記測定光学系を使用して透明基板の空気界面からの反射率Rc又は透明基板の屈折率Nsを求める手順を実行することを特徴とする請求項1記載の膜厚及び光学定数の測定方法。
  3. 透明基板に薄膜が2層以上形成されていて、前記反射率Raは、透明基板に2層以上の薄膜が形成されている試料をモデルとして、透明基板の裏面反射係数寄与率γを考慮した試料の振幅反射率raに基づいて計算されたものであることを特徴とする請求項1記載の膜厚及び光学定数の測定方法。
  4. 試料を設置する可動ステージと、試料に光源の光を集光する集光光学系と、試料からの反射光を受光する受光光学系と、分光器及び光強度測定器を含むスペクトル測定光学系と、スペクトル信号に基づいて透明基板上に薄膜が形成された試料の薄膜の膜厚及び光学定数を求める処理装置とを備える測定装置であって、
    前記ステージは、透明基板の裏面からの反射をなくす処理をした第1のサイト、及び当該処理をしていない第2,第3のサイトを有し、
    前記処理装置は、
    (A)第1のサイトに設置された薄膜が形成されていない透明基板の裏面からの反射をなくす処理をした状態で、前記測定光学系を使用して測定された透明基板の空気界面からの反射率Rc又は透明基板の屈折率Nsを記憶する手段、
    (B) 第2のサイトに設置された薄膜が形成されていない透明基板単独の状態で、前記測定光学系を使用して測定された反射率Rbと、記憶している透明基板の界面からの反射率Rc又は透明基板の屈折率Nsのいずれかとを使って、薄膜又は透明基板表面に焦点が合った状態で、透明基板の裏面からの反射光がどの程度の割合で受光できるのかを示す裏面反射係数寄与率γを求めて記憶する手段、
    (C)透明基板に薄膜が形成されている試料をモデルとして、透明基板の裏面反射係数寄与率γを考慮した試料の振幅反射率raに基づいて計算された反射率Raの理論式の中のγに、前記記憶された裏面反射係数寄与率γを代入し、その代入後の理論式に、第3のサイトに設置された透明基板に薄膜が形成されている試料に対して、前記測定光学系を使用して測定された反射率Raを各波長に対してフィッティングさせる手段、
    (D)前記フィッティングの結果、試料薄膜の屈折率、消衰定数、膜厚のいずれか又は全 を求める手段を含むことを特徴とする膜厚及び光学定数の測定装置。
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