JP3789644B2 - 空気調和装置の遠隔監視システム - Google Patents

空気調和装置の遠隔監視システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸収式冷温水機、ガスエンジンにて圧縮機を駆動させるガスヒートポンプ式空気調和装置、電動モータにて圧縮機を駆動させるパッケージ式空気調和装置等の空気調和装置を遠隔監視する空気調和装置の遠隔監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
吸収式冷温水機、ガスヒートポンプ式空気調和装置又はパッケージ式空気調和装置等の空気調和装置を、監視装置及び電話回線を用いて、中央監視装置が遠隔監視する空気調和装置の遠隔監視システムが、例えば実開平4−98041号公報に記載されている。
【0003】
この種の遠隔監視システムにおいては、監視装置が、複数の空気調和装置の運転状態に関する運転情報を取り込んで空気調和装置の異常を検知し、中央監視装置が監視装置から送信される上記運転情報及び異常検知情報を読み込んで、空気調和装置を遠隔監視している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、監視装置が空気調和装置の異常を検知し、中央監視装置が監視装置から、当該異常検知時点における複数の空気調和装置の運転情報等を読み込んでいる間に、監視装置が複数の空気調和装置からの運転情報を新たに取り込んで更新してしまう場合がある。この場合には、全ての空気調和装置から上記異常検知時における運転情報を読み込めなくなり、異常発生についての空気調和装置相互間の因果関係を認識できない場合がある。
【0005】
本発明の課題は、上述の事情を考慮してなされたものであり、被監視対象である空気調和装置の異常が検知され又は予知された時、その異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置の運転情報を確保できる空気調和装置の遠隔監視システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数の空気調和装置から運転状態に関する運転情報を順次更新しながら取り込み、上記空気調和装置について異常の検知又は予知を認識した時点で上記運転情報の取込みを停止する監視装置と、上記異常検知又は予知時点から上記監視装置との通信を開始し、上記異常検知又は予知が認識された空気調和装置の異常情報および上記異常検知又は予知時点における上記空気調和装置の運転情報を上記監視装置から読み込んで、上記空気調和装置を遠隔監視する中央監視装置とを有し、上記監視装置は、上記中央監視装置が上記異常検知又は予知が認識された空気調和装置の異常情報および上記異常検知又は予知時点における全ての上記空気調和装置の運転情報を読み込むまで、全ての上記空気調和装置からの運転情報の取込み停止を継続することを特徴とするものである。
【0007】
請求項1に記載の発明には、次の作用がある。
【0008】
監視装置は、中央監視装置が異常検知又は予知が認識された空気調和装置の異常情報および異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置の運転情報を読み込むまで、全ての空気調和装置からの運転情報の取込み停止を継続することから、中央監視装置は、異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置の運転情報を確実に得ることができ、この結果、異常検知又は予知に関する空気調和装置相互間の因果関係を認識することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る空気調和装置の遠隔監視システムにおける第一の実施の形態を示す系統図である。
【0011】
この図1に示す遠隔監視システム10は、複数の空気調和装置11A、11B、11C…を1本の電話回線12と1台の監視装置13とを用いて中央監視装置14により遠隔監視するものである。ここで、一般に、監視装置13は空気調和装置11A、11B、11C…側に設置され、また、中央監視装置14は空気調和装置11A、11B、11C…に対し遠隔位置に設置される。
【0012】
上記空気調和装置11A、11B、11C…は吸収式冷温水機、ガスヒートポンプ式空気調和装置、パッケージ式空気調和装置等の空気調和装置のうち、同種又は異種の空気調和装置である。
【0013】
上記監視装置13は、電話回線12を直接、又はモデム15およびモデム20(後述)を介して接続するための電話回線接続口16と、複数の空気調和装置11A、11B、11C…接続用の通信回線17を接続するための機器用接続口18とを備え、運転状態監視機能、異常検知予知認識機能、記憶機能、呼出機能、送信機能及び読込完了判定機能を有する。
【0014】
上記運転状態監視機能は、監視装置13の機器用接続口18に通信回線17を介して接続された空気調和装置11A、11B、11C…の運転状態を監視するものである。
【0015】
また、上記異常検知予知認識機能は空気調和装置11A、11B、11C…が吸収式冷温水機の如く、自らの運転状態から異常を検知又は予知する機能を有する場合には、その異常の検知又は予知を発見して認識し、空気調和装置11A、11B、11C…がガスヒートポンプ式空気調和装置やパッケージ式空気調和装置の如く、自らの運転状態から異常を検知し又は予知しない場合には、上記運転状態から異常を検知し又は予知して認識するものである。
【0016】
上記記憶機能は、運転状態監視機能により監視された空気調和装置11A、11B、11Cの運転状態に関する運転情報と、異常検知予知認識機能により認識された空気調和装置11A、11B、11Cについての異常検知又は予知状況に関する異常情報を内蔵のメモリに、順次更新しながら取り込んで記憶するものである。
【0017】
上記呼出機能は、空気調和装置11A、11B、11C…についての異常の検知又は予知を認識した時、モデム15を介し電話回線12を経て中央監視装置14のホストコンピュータ19へ呼出信号を送信するものである。このとき、ホストコンピュータ19からの要求に応じて、監視装置13内に記憶した空気調和装置11A、11B、11C…についての運転情報及び異常情報を中央監視装置14のホストコンピュータ19へ送信する機能が上記送信機能である。
【0018】
上記読込完了判定機能は、中央監視装置14が、任意の1つの異常の検知又は予知がなされた時点における全ての空気調和装置11A、11B、11C…に関する運転情報及び異常情報を、監視装置13における内蔵のメモリから読み込んだか否かを判定するものである。
【0019】
一方、前記中央監視装置14はホストコンピュータ19を備え、このホストコンピュータ19はモデム20を介して電話回線12に接続される。ホストコンピュータ19は、電話回線12を経て監視装置13からの呼出信号を受信してから監視装置13との通信を開始し、監視装置13の内蔵メモリに記憶された異常情報を読み込んで、空気調和装置11A、11B、11C…のいずれにおいて異常が検知又は予知されたかを認識する。さらに、ホストコンピュータ19は、監視装置13の内蔵メモリに記憶された運転情報から、上記異常の検知又は予知の時点における全ての空気調和装置11A、11B、11Cの運転情報を読み込んで、空気調和装置11A、11B、11C…を遠隔監視する。
【0020】
ところで、上記監視装置13は、呼出信号を中央監視装置14へ送信した時点で、上述の運転状態監視機能、異常検知予知認識機能及び記憶機能を停止し、異常検知又は予知時点以降の運転情報及び異常情報の取り込みを停止する。さらに、監視装置13は、中央監視装置14が、任意の1つの異常の検知又は予知がなされた時点におけるすべての空気調和装置11A、11B、11C…に関する運転情報及び異常情報を読み込んだことを読取完了判定機能により判定するまで、上述の運転状態監視機能、異常検知予知認識機能及び記憶機能の停止を継続する。
【0021】
次に、監視装置13の作用を、図2を用いて説明する。
【0022】
監視装置13は、通信回線17により接続された全ての空気調和装置11A、11B、11C…と定期的に通信し、空気調和装置11A、11B、11C…に関する運転情報や異常情報を、内蔵のメモリに順次更新しながら取り込み記憶する(S1)。
【0023】
監視装置13は、上述の空気調和装置11A、11B、11C…との定期的通信において、異常の検知又は予知を判定する(S2)。
【0024】
監視装置13は、異常の検知又は予知を認識すると、中央監視装置14のホストコンピュータ19へ呼出信号を送信し、同時に空気調和装置11A、11B、11C…との定期的通信を停止して、空気調和装置11A、11B、11C…に関する運転情報及び異常情報を内蔵のメモリに記憶することを停止する(S3)。
【0025】
中央監視装置14のホストコンピュータ19は、監視装置13からの呼出信号の受信により監視装置13との通信を開始し、内蔵のメモリに記憶された異常情報から、どの空気調和装置11A、11B、11C…において異常が検知又は予知されたかを認識し、その異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置11A、11B、11C…の運転情報を監視装置13の内蔵メモリから読み込む(S4)。
【0026】
監視装置13は、中央監視装置14との通信が終了しているか否かを判定し(S5)、通信終了時にはモデム15を用いて中央監視装置14との回線を切断する(S6)。このときには、中央監視装置14はモデム20を用いて監視装置13との回線を切断している。
【0027】
監視装置13は、異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置11A、11B、11C…に関する運転情報及び異常情報が中央監視装置14に読み込まれたか否かを判定し(S7)、読み込まれていない場合に中央監視装置14のホストコンピュータ19へ再度呼出信号を送信して中央監視装置14との通信を再開し、読み込まれている場合には空気調和装置11A、11B、11C…との定期的な通信を再開する。
【0028】
従って、上記実施の形態によれば、中央監視装置14が、空気調和装置11A、11B、11C…についての異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置11A、11B、11C…の運転情報を読み込むまで、監視装置13が、全ての空気調和装置11A、11B、11C…からの運転情報の取込み停止を継続することから、中央監視装置14は、上記異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置11A、11B、11C…の運転状態を確実に得ることができ、この結果、異常検知又は予知に関する空気調和装置11A、11B、11C…相互間の因果関係を認識することができる。
【0029】
以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る空気調和装置の遠隔監視システムによれば、監視装置は、中央監視装置が異常検知又は予知が認識された空気調和装置の異常情報および異常検知又は予知時点における全ての空気調和装置の運転情報を読み込むまで、全ての空気調和装置からの運転情報の取込み停止を継続するので、監視対象である空気調和装置の以上が検知され又は予知された時、その異常検知または予知時点における全ての空気調和装置の運転情報を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和装置の遠隔監視システムにおける一実施の形態を示す系統図である。
【図2】図1の監視装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 遠隔監視システム
11A、11B、11C 空気調和装置
13 監視装置
14 中央監視装置

Claims (1)

  1. 複数の空気調和装置から運転状態に関する運転情報を順次更新しながら取り込み、上記空気調和装置について異常の検知又は予知を認識した時点で上記運転情報の取込みを停止する監視装置と、
    上記異常検知又は予知時点から上記監視装置との通信を開始し、上記異常検知又は予知が認識された空気調和装置の異常情報および上記異常検知又は予知時点における上記空気調和装置の運転情報を上記監視装置から読み込んで、上記空気調和装置を遠隔監視する中央監視装置とを有し、
    上記監視装置は、上記中央監視装置上記異常検知又は予知が認識された空気調和装置の異常情報および上記異常検知又は予知時点における全ての上記空気調和装置の運転情報を読み込むまで、全ての上記空気調和装置からの運転情報の取込み停止を継続することを特徴とする空気調和装置の遠隔監視システム。
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