JP3789141B2 - 生産スケジュール監視機能をもつ成形機 - Google Patents

生産スケジュール監視機能をもつ成形機 Download PDF

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、生産スケジュール監視機能をもつ成形機に係り、特に、設定された生産スケジュールに対する現時点までの進捗度合い等を生産スケジュール監視モード画面上で一目で視認可能とした、射出成形機,発泡成形機,ダイカストマシン等の成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の成形機、例えば射出成形機は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す)制御によって、予め設定された成形運転条件値に基づき連続成形運転を実行するようになっており、また、マシン(射出成形機)に付設されたカラーCRTディスプレイ等の表示装置上に、各種実測データ画面,各種運転条件設定画面,各種統計処理データ画面,各種アラームメッセージ画面等々を表示可能として、運転監視や条件設定等々を支援するようになっている。
【0003】
また、連続成形運転中の予め定められた多数のモニタ項目の実測値を適宜計測・演算処理して所定の記憶エリアに格納し、この実測した各モニタデータ(実測運転データ)を予め設定された上下限値(許容範囲)と比較し、許容範囲を外れた場合には当該ショットの成形品を不良品として取り扱うように製品取り出しロボットに指示したり、あるいは、許容範囲を外れたモニタ項目の安全性等から見た重要度や許容範囲から外れたレベルなどに応じて、マシン(射出成形機)を緊急停止させるようにした射出成形機も市場に出回っている。
【0004】
ところで、従来の射出成形機における生産スケジュールの監視は、例えばマシン(射出成形機)とは別個のパソコンなどを利用して主として行なわれており、オペレータが現時点までの生産実績等をパソコンへ手入力することによって、ユーザが作成した生産スケジュール監視ソフトに基づき、生産スケジュールに対する進捗度合い等がパソコンの表示装置上に表示されるようになっていた。すなわち、従来の射出成形機にはマシン自身で生産スケジュールを監視する機能をもつものは見当らず、生産ライン(生産現場)でのスケジュール管理面では遅れのあるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来はマシン(射出成形機)とは別個のパソコンなどを利用して生産スケジュールを監視していたため、生産現場でリアルタイムに現時点での生産予定スケジュールに対する進捗度合いなどを把握することができず、生産現場でのスケジュール監視機能の面では、機能不足の感があることは否めないという指摘があった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、成形機自身が生産スケジュール監視機能をもち、生産ライン(生産現場)でのスケジュール管理が迅速・容易に行ない得る成形機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するため、予め設定された成形運転条件値に基づき成形運転を実行し、成形運転中の予め定められた多数のモニタ項目の実測値に基づき各ショット毎に良品/不良品を判別する機能をもつと共に、表示装置上に各種モード画面を表示可能な成形機において、
前記表示装置上に表示させる生産スケジュール監視モード画面として、少なくとも1つのグラフ表示欄と生産実績数値の表示欄とを、同時に表示させる表示制御手段をもち、
この表示制御手段は、前記1つのグラフ表示欄に、入力された生産条件に従う設定生産スケジュールグラフと、現時点までの生産実績グラフと、現時点以降の予想生産実績グラフとを、同時に表示可能とし、かつ、前記生産実績数値の表示欄には、複数項目の生産実績を、それぞれ数値表示させるように、構成される。
【0008】
【作用】
或る製品(成形品)の生産に先立ち、マシンの表示装置上の所定モード画面(例えば生産スケジュール設定画面)と対話式に、オペレータが、生産予定総ショット数、生産期日の年月日もしくは生産を達成するための総稼働日数、1ショット当たりのサイクル時間、1日当たりの稼働時間、各曜日毎の稼働予定の有無といった生産条件を、マシンに内蔵されたマイコンに入力する。これによって、マイコン内の例えば生産スケジュール設定記憶部には、オペレータによって入力された生産条件が記憶される。
【0009】
この後、マシンを稼働させて上記或る製品の生産に入ると(連続成形運転に入ると)、マイコン内の例えばモニタデータ監視処理部が、各ショット毎に取り込んだ多数の実測データが許容範囲内にあるか否かを判別して、最新ショットの製品の良否を判定する。そして、良品と判定した場合も不良品と判定した場合の何れでも、その旨を示す情報をマイコン内のカウンタ機能をもつ例えば生産実績記憶部へ送出して、生産実績記憶部に良品ショット数および不良品ショット数を加算・カウントさせて記憶・保持させる。
【0010】
上記した或る製品の生産が進んだ適宜時点で、オペレータが表示装置上に生産スケジュール監視モード画面の表示を指示すると、マイコン内の例えば生産スケジュール監視部が、前記生産スケジュール設定記憶部および生産実績記憶部内の格納データを参照して適宜演算処理等を行なって、この演算結果データ等をマイコン内の例えば表示制御部に送出する。これによって、表示制御部は生産スケジュール監視モード画面用の画像データを生成して、表示装置上には、入力された生産条件に従う設定生産スケジュールグラフと現時点までの生産実績グラフとが対比して表示されると共に、現時点までの生産済(良品)ショット数、現時点での達成率、現時点までの不良ショット数、現時点での不良率、現時点での設定生産スケジュールに対する遅れショット数、現時点での設定総ショット数に対する残ショット数などが、併せて数値表示される。さらに、この生産スケジュール監視モード画面上において、「予想グラフオン」を選択することによって、上記した現時点までの生産実績グラフに延長する形で、予想生産実績グラフが表示される。さらにまた、生産スケジュールに遅れが生じた場合、生産スケジュール監視モード画面上において、「ショット数(ロット数)提案」を選択することによって、遅れを取り戻すための1日当たりの稼働量(1日当たりのショット数)が表示される。
【0011】
斯様にすることにより、オペレータは呼び出した生産スケジュール監視モード画面上で、設定された生産スケジュールに対する現時点までの進捗度合い等を、一目で確認できることとなる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の1実施例を図1〜図3によって説明する。
図1は本実施例に係る射出成形機の要部構成を示す説明図、図2は本実施例による生産スケジュール設定画面の1例を示す説明図、図3は本実施例による生産スケジュール監視モード画面の1例を示す説明図である。
【0013】
図1において、1は型開閉メカニズム系で、固定金型3を取り付けた固定ダイプレート2、型締めシリンダ5を取り付けた支持プレート4、可動金型7を取り付けて型締めシリンダ5によりトグルリンク機構8を介して駆動される可動ダイプレート6等を具備している。
【0014】
10は射出メカニズム系で、公知のスクリューを内蔵した加熱シリンダ11、加熱シリンダ11内(スクリューの後部)に樹脂材料を投入・供給するためのホッパー12、加熱シリンダ11の先端側に取り付けられ前記固定金型3の樹脂注入孔に密着するノズル13、スクリューの回転駆動源14並びに図示せぬ前進駆動源、加熱シリンダ11とノズル13とに巻装されたヒータ15等を具備している。
【0015】
また図1において、20はマシン(射出成形機)全体の動作制御,表示制御などを司るマイコン(マイクロコンピュータ)、21はマシンの各部に備えられた多数のセンサで構成されるセンサ群、22はマシンの各部に配設された多数の駆動源を駆動制御するための多数のドライバ回路で構成されたドライバ群、23はマシンの前面部に配設されたキー入力装置、24は上記キー入力装置23に隣接して配設された例えばカラーCRTディスプレイ,カラーLCD等よりなる表示装置である。
【0016】
上記したマイコン20は、混練・可塑化・計量動作(チャージ動作),射出動作(1次射出と保圧動作),型開閉動作,エジェクト動作,製品取り出しロボットによる製品(成形品)取り出し・仕分け動作等の成形行程全体の制御や、実測データの演算・格納処理、モニタデータを用いた監視・判定処理、あるいは生産スケジュール監視のための演算処理、さらに表示装置24の出力画像の表示制御処理等々の各種処理を実行する。このマイコン20は、実際には各種I/Oインターフェイス,ROM,RAM,MPU等を具備したもので構成され、予め作成された各種プログラムにより各種処理を実行するも、本実施例においては、成形条件設定記憶部31、成形プロセス制御部32、実測値記憶部33、モニタデータ監視処理部34、生産スケジュール設定記憶部35、生産実績記憶部36、生産スケジュール監視部37、表示制御部38等を備えたものとして、以下の説明を行なう。
【0017】
上記成形条件設定記憶部31には、キー入力装置23等によって入力された各種運転条件値が、書き替え可能な形で記憶されている。この運転条件値としては、例えば、混練・可塑化・計量(チャージ)行程時のスクリュー位置とスクリュー回転数,スクリュー後退速度,及び背圧との関係、サックバック制御条件、射出開始から保圧切替までの射出速度条件並びに1次射出圧力条件、保圧切替条件、保圧切替時点から保圧終了時点までの保圧圧力条件、型閉じ(型締め)ストロークと速度制御条件並びに型締力、型開きストロークと速度制御条件、エジェクト制御条件、製品取り出しロボットの制御条件、各部のヒータ温度、各部の冷却温度等々が挙げられる。
【0018】
前記成形プロセス制御部32は、予め作成された成形プロセス制御プログラムと、成形条件設定記憶部31に格納された設定条件値とに基づき、マシンの各部に配設された前記センサ群21(位置センサ,圧力センサ,温度センサ等々)からの計測情報をリアルタイムで取り込む実測値記憶部33からのデータ及び自身に内蔵されたクロックからの計時情報を参照しつつ、前記ドライバ群22(モータドライバ,油圧制御バルブドライバ,冷却水制御バルブドライバ,ヒータドライバ等々)を介して対応する駆動源を適宜駆動制御し、一連の成形行程を実行させる。
【0019】
前記実測値記憶部33には、連続自動運転時における予め設定されたモニタ項目の総べての実測データ(モニタデータ)が、連続する所定回数のショットにわたって必要に応じ適宜変換処理を施して取り込まれ、格納される。取り込まれるモニタ項目としては、▲1▼時間監視項目,▲2▼位置監視項目,▲3▼回転数監視項目,▲4▼速度監視項目,▲5▼圧力監視項目,▲6▼温度監視項目,▲7▼電力監視項目等が挙げられ、前記した成形運転条件設定項目の重要項目がほぼ含まれるようになっている。
【0020】
前記モニタデータ監視処理部34には、上記した多数のモニタ項目毎に対して予め設定された上限値及び下限値を格納した許容範囲テーブルが設けられている。そして、モニタデータ監視処理部34は、前記実測値記憶部33から転送されてきた最新ショットの実測データが、許容範囲内にあるか否かを上記許容範囲テーブルの内容を参照して判定し、許容範囲外と判定した場合にはそのレベルに応じた信号を前記成形プロセス制御部32に送出して、最新ショットの製品を製品取り出しロボットによって不良品溜めに搬送させたり、場合によってはマシンを緊急停止させる。さらにまた、モニタデータ監視処理部34は、最新ショットの実測データが許容範囲外と判定した場合には、必要に応じて前記表示制御部36によってアラームメッセージ画面を表示させる。さらにまた、モニタデータ監視処理部34は、各ショット毎に良品成形ショットを示す情報もしくは不良品ショットを示す情報を前記生産実績記憶部36にも送出する。
【0021】
前記生産スケジュール設定記憶部35には、キー入力装置23等によって入力された各種の生産条件データが、元のデータを残して追加記録もしくは書き替え可能な形で記憶されている。この生産条件データとしては、生産予定総ショット数、生産期日の年月日もしくは生産を達成するための総稼働日数、1ショット当たりのサイクル時間、1日当たりの稼働時間、各曜日毎の稼働予定の有無が挙げられる。本実施例においては、この生産条件データの入力は、製品(成形品)の生産開始前(マシンの稼働前)に、前記表示装置24上に後記する生産スケジュール設定画面を呼び出した状態で、該生産スケジュール設定画面と対話式にオペレータが例えばキー入力装置23を用いて行なうようになっている。
【0022】
前記生産実績記憶部36には、マシンの稼働(連続成形運転の実施)によって得られた現時点までの良品ショットの総数と不良品ショットの総数とが時間情報を付加する形で更新して記憶・保持されている。すなわち、生産実績記憶部36には前記したようにモニタデータ監視処理部34から各ショット毎に、良品成形ショットを示す情報もしくは不良品ショットを示す情報が入力され、これに基づきカウンタ機能をもつ生産実績記憶部36が、現時点までの良品ショット総数もしくは不良品ショット総数を加算カウントし、且つ本実施例においては例えば各日付毎のショット数が区別できる形にして記憶・保持するようになっている。
【0023】
前記生産スケジュール監視部37は、オペレータによって後記する生産スケジュール監視モード画面の呼び出し指令が到来すると、前記生産スケジュール設定記憶部35および生産実績記憶部36内の格納データを参照して、予め作成されたスケジュール監視処理プログラムに基づく演算処理等を実行し、生産スケジュール監視モード画面に表示するためのデータを作成して、これを前記表示制御部38に送出する。すなわち、生産スケジュール監視部37は、生産スケジュール設定記憶部35に当初に設定された生産条件に従う設定生産スケジュールグラフ用のデータ(本実施例においては、生産の途中で生産条件、すなわち生産スケジュールが変更されても、最初に設定された生産条件に従う設定生産スケジュールグラフ用のデータが常に生成される)と、生産実績記憶部36内の格納データに従う現時点までの生産実績グラフ用のデータとを生成すると共に、生産スケジュール監視モード画面上に表示するための各種数値データを算出・生成する。本実施例においては、この生産スケジュール監視部37から出力される数値データとしては、現時点までの生産済(良品)ショット数、現時点での達成率、現時点までの不良ショット数、現時点での不良率、現時点での設定生産スケジュールに対する遅れショット数、現時点での設定総ショット数に対する残ショット数、並びに、1日当たりの実際の平均良品ショット数などが挙げられる。また、生産スケジュール監視モード画面上においてオペレータが「予想グラフオン」を選択すると、生産スケジュール監視部37は、現在までの1日当たりの実際の平均良品ショット数と残された稼働予定日の情報とに基づき、上記した現時点までの生産実績グラフに延長する形となるように、予想生産実績グラフ用のデータを生成して、これを同じく前記表示制御部38に送出する。なお、生産の途中で前記した生産条件の変更設定がなされると、上記予想生産実績グラフ用のデータは変更された生産条件データに従って作成される。さらにまた、生産スケジュールに遅れが生じた場合、生産スケジュール監視モード画面上においてオペレータが「ショット数(ロット数)提案」を選択すると、生産スケジュール監視部37は、残りの稼働日数と残りの生産予定ショット数とから、遅れを取り戻すための1日当たりのショット数を算出して、これを同じく前記表示制御部38に送出する。
【0024】
前記表示制御部38は、キー入力装置23によるオペレータが所望する表示モード画面の呼び出し指令によって、予め作成された表示画像作成・制御プログラムに基づき、指定された表示モード画像データを作成する。すなわち、オペレータによる所定の表示モード画面の呼び出し指令が到来すると、表示処理部38は、例えば先ず線による描画を行なって当該画像に必要な直線や曲線による枠線データ等を生成し、次に生成された各枠の内外にそれぞれ所定色のカラーペイントを施す(カラーのぬり分け)処理を行ない、さらに、必要に応じ前記成形条件設定記憶部31,実測値記憶部33,モニタデータ監視処理部34,生産スケジュール設定記憶部35に格納されたデータや、生産スケジュール監視部37から送出されるデータを取り込むと共に、図示せぬ表示用固定データ格納部に予め作成されて格納されている文字データ等を参照して当該表示モード画面の表示に必要な文字(キャラクター)画像データを作成して、この文字画像データを所定領域にはめ込み、また、送出されてきたグラフィク用データに基づく所定領域へのカラー線描を行なってグラフデータを生成し、これによって表示用の画像データを生成する。そして、斯様な表示処理部38で生成された画像データは、前記表示装置24に送出されて、表示装置24の表示画面上にオペレータの所望する画像が表示されることになる。
【0025】
図2は、オペレータが適宜キー操作によって表示装置24の表示画面24a上に呼び出した生産スケジュール設定画面を示している。同図において、41は「生産監視モード」選択欄で、該選択欄41において「ON」をカーソルで選択指定することによって前記した生産スケジュール監視部37などによる生産スケジュール監視機能を働かせるモードとなり、選択欄41において「OFF」をカーソルで選択指定することによって生産スケジュール監視機能を働かせないモードとなる。42は「生産ロット数(ショット数)」入力欄で、該入力欄42に数値キーで生産予定総ショット数を入力・設定する。43は「期日」入力欄で、該入力欄43に生産を達成するための総稼働日数、もしくは生産期日の年月日を入力・設定する。44は「1サイクル時間」入力欄で、該入力欄44に1ショット当たりのサイクル時間を入力・設定する。45は「稼働時間」入力欄で、該入力欄45に1日当たりの稼働時間を入力・設定する。46は「稼働日」指定入力欄で、該指定入力欄46の各曜日表示位置にカーソルを移動させ、例えばエンターキー等をプッシュすることによって、各曜日毎の稼働の有無を入力・設定する。この生産スケジュール設定画面での上記した各生産条件の入力は、製品(成形品)の生産開始前の適宜時点で行なわれる。
【0026】
図3は、オペレータが適宜キー操作によって表示装置24の表示画面24a上に呼び出した生産スケジュール監視モード画面を示している。同図において、51はグラフ表示欄で、該グラフ表示欄51には、当初に設定された生産条件に基づく設定生産スケジュールグラフ51aと、現時点までの生産実績グラフ51bとが対比して表示される。また、生産スケジュール監視モード画面上において、「予想グラフオン」指定欄53にカーソルを移動させ例えばエンターキーをプッシュすることによって、現時点以降の予想生産実績グラフ51cが、上記生産実績グラフ51bに延長する形で表示される。従って、各グラフ51a〜51cによって一目で生産の進捗度合いを視認でき、また、生産スケジュールに遅れがある場合には、期日までの達成度合いを簡単に予測・確認できることとなる。なお、図3においては各グラフ51a〜51cは、1点鎖線,実線,破線で示されているが、実際には各グラフは色分けして表示される。
【0027】
54は「ロット数(ショット数)提案」指定欄で、生産スケジュールに遅れがある場合に該指定欄54にカーソルを移動させ例えばエンターキーをプッシュすることによって、現時点以降から期日までに生産の遅れを取り戻すための1日当たりのショット数(稼働量)が、指定欄54の下部に表示される。よって、これに基づき生産の遅れを取り戻すための生産計画の修正が容易に行なえることとなる。
【0028】
52は生産実績数値の表示欄で、該表示欄52には、現時点までの生産済(良品)ショット数、現時点での達成率、現時点までの不良ショット数、現時点での不良率、現時点での設定生産スケジュールに対する遅れショット数、現時点での設定総ショット数に対する残ショット数が、それぞれ数値表示される。従って、この生産実績数値の表示欄52においても、生産の進捗度合いなどを確認できる。 なお、本実施例においては、生産スケジュール監視モード画面上に、1ショット当たりの平均サイクル時間と、1日当たりの平均良品ショット数とが参考までに表示されるようになっている。
【0029】
以上、本発明を図示した実施例によって説明したが、当業者には本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもなく、例えば本発明に係る生産スケジュール監視・表示機能付きの成形機の複数台を、パソコン等とネットワークを介して接続し、各成形機から送出される生産スケジュール監視データ等をパソコンで統括して管理するようにしても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、成形機自身が生産スケジュール監視機能をもち、オペレータが成形機の表示装置上に呼び出した生産スケジュール監視モード画面上で、設定された生産スケジュールに対する現時点までの進捗度合い等を、一目で確認できるので、生産ライン(生産現場)でのスケジュール管理が迅速・容易に行ない得ることとなる。従って、生産スケジュール監視・表示機能付きの使い勝手のよい成形機が提供でき、その価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る射出成形機の要部構成を示す説明図である。
【図2】本発明の1実施例による生産スケジュール設定画面の1例を示す説明図である。
【図3】本発明の1実施例による生産スケジュール監視モード画面の1例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 型開閉メカニズム系
10 射出メカニズム系
20 マイクロコンピュータ(マイコン)
21 センサ群
22 ドライバ群
23 キー入力装置
24 表示装置
31 成形条件設定記憶部
32 成形プロセス制御部
33 実測値記憶部
34 モニタデータ監視処理部
35 生産スケジュール設定記憶部
36 生産実績記憶部
37 生産スケジュール監視部
38 表示制御部

Claims (4)

  1. 予め設定された成形運転条件値に基づき成形運転を実行し、成形運転中の予め定められた多数のモニタ項目の実測値に基づき各ショット毎に良品/不良品を判別する機能をもつと共に、表示装置上に各種モード画面を表示可能な成形機において、
    前記表示装置上に表示させる生産スケジュール監視モード画面として、少なくとも1つのグラフ表示欄と生産実績数値の表示欄とを、同時に表示させる表示制御手段をもち、
    この表示制御手段は、前記1つのグラフ表示欄に、入力された生産条件に従う設定生産スケジュールグラフと、現時点までの生産実績グラフと、現時点以降の予想生産実績グラフとを、同時に表示可能とし、かつ、前記生産実績数値の表示欄には、複数項目の生産実績を、それぞれ数値表示させる、
    ことを特徴とする生産スケジュール監視機能をもつ成形機。
  2. 請求項1記載において、
    前記生産実績数値の表示欄には、現時点までの生産済ショット数と、現時点での達成率と、現時点までの不良ショット数と、現時点での不良率と、現時点での設定生産スケジュールに対する遅れショット数と、現時点での設定総ショット数に対する残ショット数とを、それぞれ数値表示させる、
    ことを特徴とする生産スケジュール監視機能をもつ成形機。
  3. 請求項1記載において、
    前記生産スケジュール監視モード画面には、生産スケジュールに遅れが生じた場合にこの遅れを取り戻すための1日当たりの稼働量が表示可能とされたことを特徴とする生産スケジュール監視機能をもつ成形機。
  4. 請求項1記載において、
    前記入力される生産条件には、生産予定総ショット数、生産期日の年月日もしくは生産を達成するための総稼働日数、1ショット当たりのサイクル時間、1日当たりの稼働時間、各曜日毎の稼働予定の有無が含まれることを特徴とする生産スケジュール監視機能をもつ成形機。
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