JPH07205225A - 射出成形機のクッション量調整方法 - Google Patents

射出成形機のクッション量調整方法

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JPH07205225A
JPH07205225A JP261794A JP261794A JPH07205225A JP H07205225 A JPH07205225 A JP H07205225A JP 261794 A JP261794 A JP 261794A JP 261794 A JP261794 A JP 261794A JP H07205225 A JPH07205225 A JP H07205225A
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JP
Japan
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injection
cushion amount
setting
charge
cushion
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JP261794A
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Akio Yamada
明雄 山田
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Toyo Machinery and Metal Co Ltd
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Toyo Machinery and Metal Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クッション量の調整操作が簡単・容易で、ま
た調整時間を短縮でき、しかもクッション量の変更にと
もなってオーバーパックやショートショットの生じるこ
とのない、射出成形機のクッション量調整方法を提供す
ること。 【構成】 射出・充填後にスクリューの前端側に残余す
る溶融樹脂量たるクッション量を、所定の運転条件設定
画面においてクッション量を加減する方向と調整幅とを
指示することによって、射出成形機全体の制御を司るマ
イクロコンピュータは、チャージ行程のスタート直前の
タイミングで、チャージ完了位置の設定値と保圧切り替
え位置の設定値とを同時に変更すると共に、チャージ行
程が多段設定されている場合にはチャージ切り替え位置
の設定値も合わせて同時に変更し、射出・充填行程(1
次射出行程)が多段設定されている場合には射出速度切
り替え位置の設定値も合わせて同時に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インラインスクリュー
式の射出成形機のクッション量調整方法に係り、特に、
クッション量の調整設定作業を容易・確実なものになし
得る射出成形機のクッション量調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の射出成形機はマイクロコンピュー
タ(以下、マイコンと称す)を内蔵しており、予め設定
された各種成形運転条件に従って、マイコンがマシン
(射出成形機)の各部を制御して連続自動成形運転を実
行させるようになっている。このような射出成形機にお
いては、マシンに付設されたカラーCRTディスプレイ
等の表示装置上に各種運転条件設定画面を呼び出し、こ
の運転条件設定画面上においてオペレータが運転条件の
設定や変更を行うようになっている。
【0003】ところで、上記した運転条件の中に、射出
・充填後にスクリューの前端側に残余する溶融樹脂量た
るクッション量の調整があり、このクッション量は成形
品品質に大きな影響を及ぼす重要ファクターであるの
で、微妙な調整を余儀なくされる。そして、このクッシ
ョン量は試ショット段階で出来るだけ小さ目に追い込む
ように調整される。何となれば、射出・充填完了時にス
クリュー先端側に残るクッション量をなるべく少なくす
ると、1ショット毎にスクリュー先端側に残る溶融樹脂
の滞留が少なくなって、溶融樹脂の劣化が抑えられ、成
形品品質が安定するからである。
【0004】そして、従来の射出成形機においては、ク
ッション量の調整は以下のようにして行われていた。す
なわち、通常射出成形機においては、チャージ行程(可
塑化・計量行程)の条件設定画面(以下、これをチャー
ジ設定画面と称す)と、射出行程(1次射出及び保圧行
程)の条件設定画面(以下、これを射出設定画面と称
す)とは互いに独立しており、この2つの条件設定画面
(チャージ設定画面と射出設定画面)とを用いて、次の
ように行われていた。
【0005】A;クッション量を小さくする場合 まずチャージ設定画面を呼び出して、このチャージ設
定画面上でチャージ完了位置(チャージストローク)を
小さく設定変更して、この変更設定後のショットの成形
品がショートショットになるようにする。 然る後、次回以降のショットの前に射出設定画面を呼
び出して(射出設定画面に切り替えて)、この射出設定
画面上で、1次射出から保圧へ切り替える保圧切り替え
位置を小さく(保圧切り替え位置がノズル先端側に近づ
くよう)設定変更して、クッション量を小さくする。
【0006】B;クッション量が零に近づき過ぎて、ク
ッション量を大きくする場合 まず射出設定画面を呼び出して、この射出設定画面上
で保圧切り替え位置を大きく(保圧切り替え位置がノズ
ル先端側から遠ざかるよう)設定変更して、この変更設
定後のショットの成形品がショートショットになるよう
にする。 然る後、次回以降のショットの前にチャージ設定画面
を呼び出して(チャージ設定画面に切り替えて)、この
チャージ設定画面上で、チャージ完了位置(チャージス
トローク)を大きく設定変更して、クッション量を大き
くする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
クッション量の調整手法は、射出設定画面とチャージ設
定画面の両者を用い、しかも異なるショットで時間差を
つけて、所定順序で設定値(チャージ完了位置と保圧切
り替え位置)を変更しなければならないため、次のよう
な問題があった。
【0008】(a) 設定変更の順序を間違えると、例えば
クッション量を小さくする際に誤って先に保圧切り替え
位置を小さくすると、オーバーパックのショットなっ
て、金型に損傷を与える虞がある。
【0009】(b) 設定変更の順序を正しく行っても、少
なくとも1回は成形品がショートショットとなる。ま
た、クッション量の調整が1回のショットで完了しない
ので、調整に時間がかかる。
【0010】(c) 射出設定画面とチャージ設定画面とを
切り替える必要があるため、操作が面倒なものとなる。
【0011】(d) 射出・充填行程(1次射出行程)やチ
ャージ行程が多段制御(多段設定制御)される場合に
は、チャージ完了位置の変更に伴って、射出・充填行程
途中の速度切り替え位置やチャージ行程途中のチャージ
切り替え位置(チャージ速度(回転数)切り替え位置)
を調整値に合わせて変更しなければ、当初(クッション
量の変更前)と均等な成形条件にならない。従って、速
度切り替え位置やチャージ切り替え位置も併せて設定変
更しなければならず、より一層設定変更操作が煩雑なも
のとなって、設定入力ミスも生じ易い。
【0012】(e) 総じて、設定変更操作が煩雑で、初心
のオペレータが操作すると設定ミスを招来し易く、ベテ
ランのオペレータが操作することが多いが、ベテランの
オペレータにとっても面倒で時間のかかる操作となって
いた。
【0013】従って、本発明の解決すべき技術的課題は
上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあり、
その目的とするところは、クッション量の調整操作が簡
単・容易で、また調整時間を短縮でき、しかもクッショ
ン量の変更にともなってオーバーパックやショートショ
ットの生じることのない、射出成形機のクッション量調
整方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、射出・充填後にスクリューの前端側に残
余した溶融樹脂量たるクッション量を、所定の運転条件
設定画面(例えば、射出設定画面)においてクッション
量を加減する方向と調整幅とを指示することによって、
射出成形機全体の制御を司るマイクロコンピュータは、
チャージ行程(可塑化・計量行程)のスタート直前のタ
イミングで、チャージ完了位置の設定値と保圧切り替え
位置の設定値とを同時に変更すると共に、チャージ行程
が多段設定されている場合にはチャージ切り替え位置の
設定値も合わせて同時に変更し、射出・充填行程(1次
射出行程)が多段設定されている場合には射出速度切り
替え位置の設定値も合わせて同時に変更する、ようにさ
れる。
【0015】
【作用】例えば、射出設定画面にはクッション量の調整
欄が設けられており、このクッション量の調整欄におい
て、クッション量を増やす方向か減らす方向かの指定
と、調整幅(調整ストローク)の入力とを行うことによ
って、マイコン内の変更データ一時保持部は、オペレー
タによって入力指示されたクッション量の変更値を一時
格納する。そして、マイコン内の成形プロセス制御部か
らの情報によってチャージ行程(可塑化・計量行程)の
スタート直前のタイミングに至ったことを認知すると、
変更データ一時保持部は、マイコン内の成形条件設定記
憶部の所定データを同時に書き替える。すなわち、成形
条件設定記憶部において、チャージ完了位置の設定値,
保圧切り替え位置の設定値,チャージ切り替え位置の設
定値,射出速度切り替え位置の設定値が同時に書き替え
・更新される。またこれと同時に、射出設定画面中の射
出速度切り替え位置の最大値(換言するなら、全射出ス
トローク=チャージストローク(チャージ完了位置)+
サックバックストローク)が、クッション量の調整値
(すなわち、これに対応して設定変更されたチャージ完
了位置)に応じて自動的に更新表示される。
【0016】そしてこの後、成形プロセス制御部は、成
形条件設定記憶部に格納された設定データに基づき、チ
ャージ行程→冷却行程→型開き及びエジェクト行程→型
締め行程→射出行程→チャージ行程……という、一連の
自動成形運転を実行させる。斯様に、マイコンがチャー
ジ行程のスタート直前のタイミングで、チャージ完了位
置の設定値,保圧切り替え位置の設定値,チャージ切り
替え位置の設定値,射出速度切り替え位置の設定値を総
べて同時に設定変更するので、すなわち、チャージ完了
位置と保圧切り替え位置とを同時に設定変更するタイミ
ングがチャージ行程のスタート直前であるので、従来の
ようにチャージ完了位置と保圧切り替え位置とを異なる
ショットで時間差をおいて設定変更しなくても、オーバ
ーパックが生じる虞が全くなくなり、しかも設定変更後
のショットにおいてショートショットになることも無く
なる。さらに、チャージ切り替え位置の設定値と射出速
度切り替え位置の設定値も、クッション量の変更値に応
じて同時に総べて自動的に設定変更されるので、成形条
件が変更前と略均等なものになり、オペレータの設定変
更操作作業は著しく軽減される。総じて、クッション量
の調整操作が簡単・容易で調整時間を短縮でき、しかも
クッション量の変更にともなってオーバーパックやショ
ートショットが生じることがない、射出成形機のクッシ
ョン量調整方法が実現できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図1〜図6によっ
て説明する。図1は本実施例に係る射出成形機の制御系
統の簡略化したブロック図である。図1において、1は
マシン(射出成形機)全体の動作制御や表示制御などを
司るマイコン(マイクロコンピュータ)、2はマシンの
各部に備えられた多数のセンサで構成されるセンサ群、
3はマシンの各部に配設された多数の駆動源を駆動制御
するための多数のドライバ回路で構成されたドライバ
群、4はマシンの前面部に配設されたキー入力装置、5
はキー入力装置4に隣接して配設された例えばカラーC
RTディスプレイ,カラーLCD等よりなる表示装置で
ある。
【0018】図1の前記マイコン1は、チャージ(可塑
化・計量)動作,射出動作,型開閉動作,エジェクト動
作等の成形行程全体の制御や、実測データの演算・格納
処理、あるいは前記表示装置5の出力画像の表示制御処
理等々の各種処理を実行する。このマイコン1は、実際
には各種I/Oインターフェイス,ROM,RAM,C
PU等を具備したもので構成され、予め作成された各種
プログラムにより各種処理を実行するも、本実施例にお
いては、成形条件設定記憶部11、成形プロセス制御部
12、変更データ一時保持部13、実測値記憶部14、
表示処理部15等を備えたものとして、以下の説明を行
なう。
【0019】前記成形条件設定記憶部11には、キー入
力装置4等によって入力された各種運転条件値が、書き
替え可能な形で記憶されている。この運転条件として
は、例えば、チャージ(可塑化・計量)行程制御条件,
サックバック制御条件,射出行程(1次射出行程及保圧
行程)制御条件,各部のヒータ制御条件,型閉じ(型締
め)行程制御条件,型開き行程制御条件,エジェクト行
程制御条件等々が挙げられる。
【0020】前記成形プロセス制御部12は、予め作成
された成形プロセス制御プログラムと、成形条件設定記
憶部11に格納された設定条件値とに基づき、マシンの
各部に配設された前記センサ群2(位置センサ,圧力セ
ンサ,温度センサ等々)からの計測情報をリアルタイム
で取り込む実測値記憶部14からのデータ及び自身に内
蔵されたクロックからの計時情報を参照しつつ、前記ド
ライバ群3(モータドライバ,油圧制御弁ドライバ,ヒ
ータドライバ等々)を介して対応する駆動源を駆動制御
し、一連の成形行程を実行させる。すなわち図示してい
ないが、成形プロセス制御部12は、公知のように加熱
シリンダ,該加熱シリンダ内に回転並びに前後進可能に
配置されたスクリュー,該スクリューの回転駆動源,ス
クリューの前後進駆動源等からなる射出メカニズム系の
各駆動源を適宜駆動制御することにより、チャージ動
作,サックバック動作,射出動作を実行させ、また、公
知のように型締め(型開閉)駆動源,トグルリンク機
構,可動金型を搭載した可動ダイプレート,エジェクト
駆動源,エジェクト機構等よりなる型開閉メカニズム系
の各駆動源を適宜駆動制御することにより、型締め動
作,型開き動作,エジェクト動作を実行させる。
【0021】なおチャージ動作とは、これも公知である
が、加熱シリンダ内のスクリューを回転させることによ
り、スクリューの後部側より原料樹脂を混練・可塑化し
つつスクリューの前方側へ移送すると共に、これに伴っ
て背圧を制御しつつスクリューを後退させ、スクリュー
が所定量だけ後退した時点で(すなわち、1ショット分
の溶融樹脂が計量して貯えられた時点で)スクリュー回
転を停止させる動作をいう。さらにまた、射出動作と
は、これも公知であるが、加熱シリンダ内に配設された
スクリューを前進させて、スクリューの前端側に貯えら
れた溶融樹脂を金型内に射出・充填する1次射出行程
と、射出・充填後(1次射出後)にスクリューの前端側
に残余した溶融樹脂(クッション)を介してスクリュー
によって金型内の樹脂に保圧力を付与する保圧行程とを
指す。
【0022】前記変更データ一時保持部13は、後述す
るようにオペレータによって入力されたクッション量を
加減する方向と調整幅とを示すクッション量変更データ
を一時格納・保持する。そして、自動成形運転時の場合
には、変更データ一時保持部13は、前記成形プロセス
制御部12からの情報でチャージ行程のスタート直前の
タイミングに至ったことを認知して、チャージ行程のス
タート直前に、前記成形条件設定部11内の、チャージ
完了位置の設定値,保圧切り替え位置の設定値,チャー
ジ切り替え位置の設定値,射出速度切り替え位置の設定
値を、総べて同時に書き替え・更新させる。また、手動
成形運転時もしくは半自動成形運転時の場合には、変更
データ一時保持部13は、オペレータからのチャージ行
程のスタート指示を受けてチャージ行程のスタート直前
のタイミングで、同様に前記成形条件設定部11内の、
チャージ完了位置の設定値,保圧切り替え位置の設定
値,チャージ切り替え位置の設定値,射出速度切り替え
位置の設定値を、総べて同時に書き替え・更新させる。
【0023】前記実測値記憶部14には、成形運転時に
おける予め設定されたモニタ項目の総べての実測データ
が、連続する所定回数のショットにわたってリアルタイ
ムで取り込まれる。取り込まれるモニタ項目としては、
時間監視項目,位置監視項目,回転数監視項目,
速度監視項目,圧力監視項目,温度監視項目,
電力監視項目等が挙げられる。
【0024】前記表示処理部15は、キー入力装置4に
よるオペレータが所望するモードの表示画像の呼び出し
指令によって、予め作成された表示画像作成・制御プロ
グラムに基づき、指定された表示モードの表示画像デー
タを作成する。すなわち、オペレータによる所定の表示
画像の呼び出し指令が到来すると、表示処理部15は、
必要に応じ適宜記憶部に格納された情報から当該表示モ
ード画像の表示に用いるためのデータを抽出して表示形
態に対応した形に変換処理したりして、指定された表示
モード用の画像データを作成し、これを前記表示装置5
の表示画面上に表示させる。
【0025】次に、本実施例におけるクッション量の調
整手法を、図2〜図6を用いて説明する。図2は、オペ
レータがキー入力装置4によって表示装置5の表示画面
上に呼び出した射出設定画面の1例を示す図である。図
2に示すように、この射出設定画面には、速度切り替え
位置設定欄20aと速度設定欄20bとを持つ多段制御
の射出速度設定欄20、射出圧力(1次射出圧力及び保
圧圧力(2〜n次圧力))設定欄21aとタイマ設定欄
21bとを持つ多段制御の射出圧力設定欄21、保圧切
り替え位置設定欄22a等をもつ2次圧(保圧)切り替
えモードの選択欄22等々の射出制御条件の指定/設定
欄が設けられている。そして、オペレータが射出設定画
面と対話式に、キー入力装置4を用いて射出制御条件の
各項目を指定もしくは数値入力することによって、前記
成形条件設定記憶部11内の所定エリアのデータが書替
え・更新され、前記成形プロセス制御部12は成形条件
設定記憶部11のデータを用いて成形運転を実行させる
ようになっている。なお、上記した速度切り替え位置設
定欄20aの右端の最大値欄20a−1の数値は、射出
開始前のスクリューの後退位置(全射出ストローク)を
表わしており、全射出ストローク=チャージストローク
+サックバックストロークの関係にある。
【0026】図2に示すように、本実施例の射出設定画
面の左下にはクッション量調整欄23が設けられてお
り、該クッション量調整欄23には、クッション量増大
方向指定欄23aと、クッション量減少方向指定欄23
bと、調整幅入力欄23cとが設けられている。そし
て、オペレータがキー入力装置4を用いて射出設定画面
のクッション量調整欄23において、クッション量を増
やす方向か減らす方向かの指定と、調整幅(調整ストロ
ーク)の入力とを行うことによって、マイコン1内の前
記変更データ一時保持部13にクッション量の変更デー
タが一時格納・保持されるようになっている。この変更
データ一時保持部13内のクッション量の変更データ
は、前記したように自動成形運転時の場合には、前記成
形プロセス制御部12からの情報で変更データ一時保持
部13がチャージ行程のスタート直前のタイミングに至
ったことを認知して、チャージ行程のスタート直前に変
更データ一時保持部13から前記成形条件設定部11へ
転送されて、成形条件設定部11内の、チャージ完了位
置の設定値,保圧切り替え位置の設定値,チャージ切り
替え位置の設定値,射出速度切り替え位置の設定値が、
総べて同時に書き替え・更新される。また、手動成形運
転時もしくは半自動成形運転時の場合には、変更データ
一時保持部13は、オペレータからのチャージ行程のス
タート指示を受けてチャージ行程のスタート直前のタイ
ミングで、同様に成形条件設定部11内の、チャージ完
了位置の設定値,保圧切り替え位置の設定値,チャージ
切り替え位置の設定値,射出速度切り替え位置の設定値
を、総べて同時に書き替え・更新させる。
【0027】図3は、オペレータがキー入力装置4によ
って表示装置5の表示画面上に呼び出したチャージ設定
画面の1例を示す図である。図3に示すように、このチ
ャージ設定画面には、速度切り替え位置設定欄30aと
速度(スクリュー回転速度)設定欄30bと背圧設定欄
30cとを持つ多段制御のチャージ条件設定欄30、サ
ックバック条件設定欄31等々が設けられている。そし
て、オペレータがチャージ設定画面と対話式に、キー入
力装置4を用いてチャージ制御条件並びにサックバック
制御条件の各項目を入力することによって、前記成形条
件設定記憶部11内の所定エリアのデータが書替え・更
新され、前記成形プロセス制御部12は成形条件設定記
憶部11のデータを用いて成形運転を実行させるように
なっている。なお、上記した速度切り替え位置設定欄3
0aの右端の最大値欄30a−1の数値は、スクリュー
が前進限位置(0mm)からチャージ動作によって後退
する位置(チャージ完了位置=チャージストローク)を
表わしている。ここで、図3では上記最大値欄30a−
1の数値=115mm、サックバックストローク=2m
mであるので、図3のチャージ設定画面の状態に数値設
定した後、射出設定画面を呼び出せば、図2に示すよう
に、前記速度切り替え位置設定欄20aの右端の最大値
欄20a−1の数値は、115mm+2mm=117m
mが表示されることになる。
【0028】いま、図2に示す射出設定画面を呼び出し
ている状態でクッション量の調整を所望すると、オペレ
ータは、クッション量調整欄23においてクッション量
を増やす方向か減らす方向かの指定と、調整幅(調整ス
トローク)の入力とを行う。例えば、クッション量減少
方向指定欄23bを指定し、調整幅入力欄23cに10
mmを入力して、適宜確定キー等をプッシュすることに
よって、前記変更データ一時保持部13にクッション量
変更データ(−10mm)が記憶される。いまここで、
マシンが自動成形運転モードであるとすると、前記成形
プロセス制御部12からのタイミング情報によってチャ
ージ行程のスタート直前のタイミングに至ったことを認
知すると、変更データ一時保持部13はチャージ行程の
スタート直前に、前記成形条件設定部11内の、チャー
ジ完了位置の設定値,保圧切り替え位置の設定値,チャ
ージ切り替え位置の設定値,射出速度切り替え位置の設
定値を、総べて同時に書き替え・更新させる。
【0029】またこれと同時に、図4に示すように、射
出設定画面中の速度切り替え位置設定欄20aの右端の
最大値欄20a−1の数値(チャージ完了位置(チャー
ジストローク)+サックバックストローク)mmが、ク
ッション量の調整値−10mmに応じて自動的に、(1
15mm−10mm)+2mm=105mm+2mm=
107mmに更新表示され、多段設定されている速度切
り替え位置設定欄20aの各切り替え値欄20a−2〜
20a−4の数値(原点0を除く数値)も、調整値−1
0mmに応じて自動的に−10mmづつずらせて書き替
えられる。また、射出設定画面中の2次圧(保圧)切り
替えモードの選択欄22の保圧切り替え位置設定欄22
aの数値が、図2の状態から図4に示すように、15−
10mm=5mmに書き替えられる。
【0030】さらにまた、チャージ量を−10mmだけ
設定変更した後にチャージ設定画面に切り替えれば、図
5に示すように、チャージ条件設定欄30の速度切り替
え位置設定欄30aの各切り替え値欄30a−1〜30
a−3の数値は、原点0を除いて図3の状態から10m
mづつマイナスされた値で表示されることになる。
【0031】そしてこの後、成形プロセス制御部12
は、成形条件設定記憶部11に格納された設定データに
基づき、チャージ行程→冷却行程→型開き及びエジェク
ト行程→型締め行程→射出行程→チャージ行程……とい
う、一連の自動成形運転を実行させる。斯様に、マイコ
ン1がチャージ行程のスタート直前のタイミングで、チ
ャージ完了位置の設定値,保圧切り替え位置の設定値,
チャージ切り替え位置の設定値,射出速度切り替え位置
の設定値を総べて同時に設定変更するので、すなわち、
チャージ完了位置と保圧切り替え位置とを同時に設定変
更するタイミングがチャージ行程のスタート直前である
ので、従来のようにチャージ完了位置と保圧切り替え位
置とを異なるショットで時間差をおいて設定変更しなく
ても、オーバーパックが生じる虞が全くなくなり、しか
も設定変更後のショットにおいてショートショットにな
ることも無くなる。何となれば、チャージスタート時以
外のタイミング(例えばチャージ完了時等)でクッショ
ン量の設定変更を行うと、チャージ完了位置が設定変更
されてもその回のショットの実際のチャージ完了位置は
変更前のそれとなっているので、射出を行った際に正し
い射出量が出せなくなり、オーバーパックやショートシ
ョットを招来してしまう。従って、本発明の如く、チャ
ージ行程のスタート直前のタイミングで、チャージ完了
位置の設定値と保圧切り替え位置の設定値とを同時に設
定変更することが肝要である。さらに、チャージ切り替
え位置の設定値と射出速度切り替え位置の設定値も、ク
ッション量の変更値に応じて同時に総べて自動的に設定
変更されるので、成形条件(チャージの条件及び1次射
出の条件)が変更前と略均等なものになり、オペレータ
の設定変更操作は著しく軽減される。総じて、クッショ
ン量の調整操作が簡単・容易で調整時間を短縮でき、し
かもクッション量の変更にともなってオーバーパックや
ショートショットが生じることがない、射出成形機のク
ッション量調整方法が実現できる。
【0032】なお、図6は上述した自動成形運転時のク
ッション量設定変更の処理タイミング等を示す処理フロ
ー図で、同図に示すように、調整幅,方向の設定入力は
任意のタイミングで可能であり、設定変更はチャージ行
程のスタート直前のタイミングは一括して瞬時に行われ
る。そして、設定変更を行ったことは必要に応じメッセ
ージ表示される。
【0033】以上、本発明を図示した実施例によって説
明したが、当業者には本発明の精神を逸脱しない範囲で
種々の変形が可能であることは言うまでもなく、例え
ば、射出設定画面中にクッション量調整欄23を常時表
示させるのではなく、必要時にファンクションキーやウ
インド呼び出しキー等を操作することによって、クッシ
ョン量調整欄23をウインド表示させるようにしてもよ
い。また、クッション量調整欄23の形態は、実施例以
外に種々の入力表示形態をとることが可能である。さら
にまた、射出設定画面以外の任意の運転条件設定画面で
クッション量調整欄23を表示させてもよいことは勿論
である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、1つの運
転条件設定画面でクッション量を調整することが可能と
なり、しかも、設定変更はチャージ行程のスタート直前
のタイミングで一括して行われるので、従来のように設
定変更を2回に分けて行う必要がなく、設定順序を間違
えるといった事態を招来することは全くなくなり、且
つ、オーバーパックのショットなって金型に損傷を与え
る虞は一掃されると共に、設定変更後のショットの成形
品がショートショットとなることもなくなる。また、1
つの運転条件設定画面で設定が行え、しかもクッション
量の調整が1回のショットで完了するので、調整時間が
大幅に短縮できる。さらに、射出・充填行程(1次射出
行程)やチャージ行程が多段制御(多段設定制御)され
る場合には、チャージ完了位置の変更に伴って、射出・
充填行程途中の速度切り替え位置やチャージ行程途中の
チャージ切り替え位置(チャージ速度(回転数)切り替
え位置)も自動的に調整値に合わせて設定変更されるの
で、より一層設定変更操作が簡便なものとなって、設定
入力ミスも生じない。よって、初心者にも簡単・容易に
クッション量の変更が行えることとなる。総じて、良品
成形を達成するための条件出しが早められる、使い勝手
のよい射出成形機が提供でき、その価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る射出成形機の制御系統
の簡略化したブロック図である。
【図2】本発明の1実施例に係る射出成形機の表示装置
上に表示された射出設定画面の1例を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の1実施例に係る射出成形機の表示装置
上に表示されたチャージ設定画面の1例を示す説明図で
ある。
【図4】図2の射出設定画面からクッション量が設定変
更された後の射出設定画面を示す説明図である。
【図5】図3のチャージ設定画面からクッション量が設
定変更された後のチャージ設定画面を示す説明図であ
る。
【図6】本発明の1実施例に係る射出成形機におけるク
ッション量の設定入力や記憶部への設定変更等の処理フ
ローを示す説明図である。
【符号の説明】
1 マイコン(マイクロコンピュータ) 2 センサ群 3 ドライバ群 4 キー入力装置 5 表示装置 11 成形条件設定記憶部 12 成形プロセス制御部 13 変更データ一時保持部 14 実測値記憶部 15 表示処理部 20 射出速度設定欄 20a 速度切り替え位置設定欄 20b 速度設定欄 21 射出圧力設定欄 22 2次圧(保圧)切り替えモードの選択欄 22a 保圧切り替え位置設定欄 23 クッション量調整欄 23a クッション量増大方向指定欄 23b クッション量減少方向指定欄 23c 調整幅入力欄 30 チャージ条件設定欄 31 サックバック条件設定欄

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱シリンダ内に配設されたスクリュー
    を前進させて、スクリューの前端側に貯えられた溶融樹
    脂を金型内に射出・充填し(1次射出し)、射出・充填
    後にスクリューの前端側に残余した溶融樹脂を介してス
    クリューによって金型内の樹脂に保圧力を付与するよう
    にした射出成形機において、 前記射出・充填後にスクリューの前端側に残余した溶融
    樹脂量たるクッション量を、所定の運転条件設定画面に
    おいてクッション量を加減する方向と調整幅とを指示す
    ることによって、設定変更可能にしたことを特徴とする
    射出成形機のクッション量調整方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記したクッション量の設定変更指示が入力されると、
    射出成形機全体の制御を司るマイクロコンピュータは、
    チャージ行程(可塑化・計量行程)のスタート直前のタ
    イミングで、少なくともチャージ完了位置の設定値と保
    圧切り替え位置の設定値とを同時に変更することを特徴
    とする射出成形機のクッション量調整方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載において、 前記したクッション量の設定変更指示が入力されると、
    前記マイクロコンピュータは、チャージ行程(可塑化・
    計量行程)のスタート直前のタイミングで、チャージ行
    程が多段設定されている場合にはチャージ切り替え位置
    の設定値も合わせて同時に変更し、射出・充填行程(1
    次射出行程)が多段設定されている場合には射出速度切
    り替え位置の設定値も合わせて同時に変更することを特
    徴とする射出成形機のクッション量調整方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載において、 前記クッション量の設定変更操作は、射出(1次射出及
    び保圧)条件の設定画面において行われるようにしたこ
    とを特徴とする射出成形機のクッション量調整方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載において、 前記クッション量の設定変更操作は、任意の運転条件設
    定画面中に呼び出されてウインド表示されるクッション
    量調整用ウインド画面において行われるようにしたこと
    を特徴とする射出成形機のクッション量調整方法。
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