JP3053977B2 - 射出成形機の射出運転条件設定方法 - Google Patents

射出成形機の射出運転条件設定方法

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JP3053977B2
JP3053977B2 JP4274284A JP27428492A JP3053977B2 JP 3053977 B2 JP3053977 B2 JP 3053977B2 JP 4274284 A JP4274284 A JP 4274284A JP 27428492 A JP27428492 A JP 27428492A JP 3053977 B2 JP3053977 B2 JP 3053977B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/766Measuring, controlling or regulating the setting or resetting of moulding conditions, e.g. before starting a cycle

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の射出運転
条件設定方法に係り、特に、1次射出行程の全区間を射
出速度を優先させた、例えば速度フィードバック制御で
行う際の設定手法に用いて好適な射出運転条件設定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機においては、射出行程(射出
・充填行程たる1次射出行程と、これに引き続く保圧行
程とからなる行程)中の射出速度及び射出圧力の制御条
件は、良品を成形する上での重要なファクターであり、
この射出速度や射出圧力の設定値には精緻なものが要求
される。
【0003】例えば、溶融樹脂を金型のキャビティ内に
射出・充填する1次射出行程は、一般に射出速度を優先
した速度制御によって行われることが多いが、このよう
に射出速度を優先した制御を行うと、この間の圧力値は
コントロール不能となって不確定に変動する。このた
め、1次射出行程の全区間の速度設定値を一定(一様)
に設定すると、樹脂が金型内に充填し終るに従って負荷
圧力が上昇するので、設定された速度を出そうとすると
1次射出行程の終期において急速に圧力値が上昇して許
容圧力値を上回り、この過剰射出圧力によって成形品不
良(バリ等の発生)や金型破損を招来する虞がある。
【0004】従って、1次射出行程の全区間を一定速度
値で設定したい(一速設定の制御をしたい)場合であっ
ても、1次射出行程を複数区間に区分して各区間ごとに
それぞれ速度設定値を設定すると共に、1次射出行程の
終期区間の速度設定値を小さくして、1次射出行程の終
期における過剰圧力の発生を防ぐような、所謂段数分け
による射出速度の設定手法をとることを余儀なくされて
いた。このため、射出速度を優先した速度制御によって
1次射出行程を実行させるには、豊かな知識と経験をも
ったオペレータによる射出速度の段数分け設定作業が要
求されることが多く、設定作業を時間と手間のかかる煩
雑で難しいものにしていた。
【0005】一方、1次射出行程終期の過剰圧力の発生
を抑止するため、1次射出行程の終期までの区間は射出
速度を優先させた制御で運転し、1次射出行程の終期区
間は射出圧力を優先させた制御で運転させる手法も考え
られる。この場合は、1次射出行程の終期区間の射出圧
力設定値を安全性を見込んだ適正値に設定しておくこと
によって、1次射出行程終期に過剰圧力が発生すること
は確実に防止できるが、樹脂の充填途上で速度制御から
圧力制御に切り換わることになり、圧力を優先させた制
御区間では射出速度は実質上コントロール不能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、1次
射出行程の全区間を射出速度を優先した制御で運転させ
るためには、金型内への樹脂の充填度合いと速度設定値
とにある程度は従属する圧力値変動を充分に考慮した上
で、射出速度を段数分け設定することを余儀なくされる
ケースが多く、設定作業が煩雑で、また豊かな経験と知
識を要求される手間と神経を使う作業となっていた。
【0007】一方また、上述したように1次射出行程
を、その途中で速度を優先した制御から圧力を優先した
制御に切り換える(樹脂の充填途上で速度制御から圧力
制御に切り換える)手法をとると、圧力制御は速度制御
よりも外乱の影響を受け易く、成形品の品質ばらつきの
原因となるという問題を生じた。すなわち、樹脂温度の
変化や油圧回路の作動油温度の変化等の影響を受けて、
1次射出行程中の圧力制御区間では射出速度がばらつい
て、これが品質のばらつきとして表われ易い(1次射出
行程中は射出圧力の変化よりも、射出速度の変化の方が
成形品品質に与える影響が一般的に大きい)。この傾向
は射出制御をフィードバック制御で行う場合に顕著に表
われ、1次射出行程中の圧力フィードバック制御区間で
は、樹脂の混練度合い(粘度)等の如何にかかわらず圧
力設定値に強制的に一致させる制御を行うので、温度変
化で樹脂粘度等が変わると射出速度が大きくばらつい
た。従って、朝,昼,夕方で成形品の出来映えに差が出
てきて、本来温度変化等の影響を受けないことを目的と
するフィードバック制御の優位性が失われた。
【0008】従って、本発明の解決すべき技術的課題は
上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあり、
その目的とするところは、1次射出行程の全区間を射出
速度を優先させた制御で運転させる際の速度設定条件出
しが容易・確実となり、特に、1次射出行程の全区間を
速度フィードバック制御する場合に好適な射出運転条件
値の設定方法を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、予め設定された射出運転条件値に基づ
き、溶融樹脂を金型内に射出・充填する1次射出行程並
びに該1次射出行程に引き続く保圧行程を実行し、少な
くとも1次射出行程中の任意区間を、射出速度を優先さ
せた制御もしくは射出圧力を優先させた制御に択一選択
可能であると共に、各ショットの射出速度及び射出圧力
を測定して、速度実測値及び圧力実測値として記憶可能
な射出成形機の射出運転条件設定方法において、1次射
出行程をその途中の任意タイミングで、射出速度を優先
させた制御から射出圧力を優先させた制御に切り換える
制御条件で運転を実行している際に、良品が安定して成
形されている状態で、オペレータによる自動変更処理の
スタート指令が到来すると、現在射出圧力を優先させた
制御を行っている1次射出行程中の区間の制御を、上記
した取り込んだ速度実測値を当該区間の射出速度設定値
とした射出速度を優先させた制御に、自動的に切り換え
るようにされる。
【0010】
【作用】当初の1次射出行程の成形運転を、1次射出行
程の終期までの区間は射出速度を優先させた例えば速度
フィードバック制御で実行し、1次射出行程の終期区間
は射出圧力を優先させた例えば圧力フィードバック制御
で実行するようにし、圧力フィードバック制御のための
圧力設定値を安全性を見込んだ所定値に設定しておくこ
とによって、1次射出行程の終期における過剰圧力の発
生を確実に防止するようにしておく。そして、この状態
で連続成形運転を実行し、良品が安定して成形されてい
る状態にあることが確認されると、オペレータは運転条
件の自動変更処理のスタートを、マシン(射出成形機)
のマイコンに指示する。この指令を受けると、マイコン
は例えば最新ショットの速度実測値に基づいて、現在圧
力フィードバック制御を行っている1次射出行程中の終
期区間の制御を速度フィードバック制御に変更するべ
く、上記取り込んだ速度実測値を当該区間の射出速度設
定値として自動的に設定し、次回のショットから1次射
出行程中の全区間の制御を速度フィードバック制御で実
行させる。
【0011】斯様にすることにより、当初は圧力フィー
ドバック制御で行っていた1次射出行程の終期区間の制
御を、速度フィードバック制御に自動的に切り換えるこ
とができ、しかも、1次射出行程の終期区間において安
全性を見込んだ所定圧力値が出ており、且つ良品成形が
保証されている状態での速度実測値を、速度フィードバ
ック制御のための速度設定値とするので、1次射出行程
の終期区間の速度設定値は適正なものとなる。そして、
1次射出行程の全区間の制御を速度フィードバック制御
で実行させるようにした時点以後は、1次射出行程中は
速度設定値に倣った射出速度が出ることが保証されるの
で、射出速度に起因する成形品の品質ばらつきは一掃さ
れる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図1〜図4によっ
て説明する。図1は本実施例に係る射出成形機の要部構
成を示す説明図、図2は本実施例による運転条件の自動
変更処理前と自動変更処理後の実測速度/実測圧力デー
タの1例を示すグラフ図、図3は本実施例による表示装
置上の条件設定モード画面の1例を示す説明図、図4は
本実施例による運転条件の自動変更処理の流れを示す説
明図である。
【0013】図1において、1は加熱シリンダ、2は該
加熱シリンダ1内に前後進並びに回転可能に配設された
スクリュー、3は原料供給用のホッパー、4はスクリュ
ー2の後端が連結されたスクリュー回転駆動用のモー
タ、5は射出用の油圧駆動源たる射出シリンダ(油圧シ
リンダ)である。図示した例では、射出シリンダ5のピ
ストンロッド5aの先端にモータ4のケーシングが固着
されており、ピストンロッド5aの前進によって、モー
タ4と一体となってスクリュー2が前進するようになっ
ている。上記構成において公知のように、ホッパー3か
ら供給された原料(樹脂材料)は、モータ4駆動による
スクリュー2の回転によって混練・可塑化されつつ加熱
シリンダ1の先端側に移送され、溶融樹脂がスクリュー
2の先端側に貯えられるに従ってスクリュー2が背圧を
制御されつつ後退し、1ショット分の溶融樹脂がスクリ
ュー2の先端側に貯えられた時点でスクリュー回転は停
止される。そして、所定秒時を経た後、射出開始タイミ
ングに至ると、スクリュー2が前進駆動されて、溶融樹
脂が図示せぬ金型のキャビティ内に射出・充填され(1
次射出行程)、続いて、保圧切替点で保圧行程に入っ
て、スクリュー2の前進圧力で金型内の樹脂に保圧圧力
を所定秒時の間加え続けるようにされる。
【0014】本実施例では、上記したスクリュー2の前
進過程(1次射出行程と保圧行程とからなる射出行程)
時の速度(射出速度)または圧力(保圧圧力を含む意味
の射出圧力)が、後述するようにマイコン10によるプ
ログラム化された処理によって、フィードバック制御さ
れるようになっている。すなわち本実施例においては、
前記射出シリンダ5用の油圧回路中の電磁比例制御弁
を、マイコン10の出力を受ける電磁制御弁ドライバ1
2aによってフィードバック駆動制御し、これによりア
キュムレータ(もしくは油圧ポンプ)から射出シリンダ
5に供給される作動油(圧油)の流量(すなわち、ピス
トンロッド5aの前進速度)をフィードバック制御する
か、または、アキュムレータ(もしくは油圧ポンプ)か
ら射出シリンダ5に供給される作動油の圧力をフィード
バック制御するようになっている。
【0015】6は、前記射出シリンダ5のピストンロッ
ド5aの前後進位置を検出する射出ストロークセンサ
で、該射出ストロークセンサ6の検出情報は後述するマ
イコン10に送出されて、マイコン10により計時情報
を参照して速度データに変換処理され、速度実測値とし
てリアルタイムで認知される。また、7は、射出シリン
ダ5の油圧を検出する射出圧力センサで、該射出圧力セ
ンサ7の検出情報も後述するマイコン10に送出され
て、マイコン10により必要に応じ適宜変換処理され、
圧力実測値としてリアルタイムで認知される。
【0016】また図1において、10はマシン(射出成
形機)全体の動作制御,各種データの記憶・演算処理,
表示制御等々を司るマイコン(マイクロコンピュー
タ)、11はマシンの各部に備えられた多数のセンサ
(前記射出ストロークセンサ6並びに射出圧力センサ7
を含む)で構成されるセンサ群、12はマシンの各部に
配設された多数の駆動源を駆動制御するための多数のド
ライバ回路(前記電磁制御弁ドライバ12aを含む)で
構成されたドライバ群、13はマシンの前面部に配設さ
れたキー入力装置、14はキー入力装置13に隣接して
配設された例えばカラーCRT,カラーLCD等よりな
る表示装置である。
【0017】上記マイコン10は、射出動作を含む成形
行程全体の制御や、実測データの演算・格納処理、良品
/不良品の判定処理,異常判定処理等の演算・判定処
理、あるいは上記表示装置14の出力画像の表示制御処
理等々の各種処理を実行する。このマイコン10は、実
際には各種I/Oインターフェース,ROM,RAM,
CPU等を具備したもので構成され、予め作成された各
種プログラムに従って各種処理を実行するも、本実施例
においては説明の便宜上、成形条件設定記憶部21,実
測値記憶部22,フィードバック制御部23aを含む成
形プロセス制御部23,グラフィク化処理部24,設定
条件変更処理部25,表示画像データ生成部26等を具
備しているものとして、以下の説明を行う。
【0018】上記成形条件設定記憶部21には、各種成
形条件値が書き替え可能な形で記憶されている。この成
形条件設定記憶部21に格納された成形条件としては、
例えば、可塑化行程,型閉じ(型締め)行程,射出行
程,冷却行程,型開き行程,エジェクト行程等の制御条
件が挙げられる。
【0019】本実施例では、射出行程中の1次射出行程
時の当初の設定条件として、射出開始位置から保圧切替
点(位置)の手前の適宜位置までの間を、速度設定値に
従った速度フィードバック制御区間とし、また、上記適
宜位置から保圧切替点までの間(1次射出行程の終期区
間)を、圧力設定値に従った圧力フィードバック制御区
間として設定してある。また、後述する運転条件(1次
射出条件)の自動変更処理を行った後は、1次射出行程
中の全区間は、速度設定値に従った速度フィードバック
制御区間となるようになっている。なお、射出行程中の
保圧行程は、常に射出圧力(保圧圧力)を優先した圧力
設定値に従った圧力フィードバック制御を行うように設
定されている。
【0020】前記実測値記憶部22には、連続自動運転
時における予め設定されたモニタ項目の総べての実測デ
ータが、連続する所定回数のショットにわたって取り込
まれる。取り込まれるモニタ項目としては、時間監視
項目,位置監視項目,回転数監視項目,速度監視
項目,圧力監視項目,温度監視項目,電力監視項
目等が挙げられ、射出行程行程中の(射出)速度実測値
と(射出)圧力実測値がこれに含まれていることは勿論
である。
【0021】前記成形プロセス制御部23は、予め作成
された成形プロセス制御プログラムと成形条件設定記憶
部21に格納された設定条件値とに基づき、前記したマ
シンの各部に配設されたセンサ群11からの計測情報及
びマイコン10に内蔵された時計手段からの計時情報を
参照しつつ、前記ドライバ群12を介して対応する駆動
源を駆動制御し、一連の成形行程を実行させる。
【0022】成形プロセス制御部23内の前記フィード
バック制御部23aは、射出行程時には、現在ショット
の速度実測値,圧力実測値を前記実測値記憶部22から
リアルタイムで取り込み、これを前記成形条件設定記憶
部21に格納された速度設定値,圧力設定値と対比し
て、速度フィードバック制御または圧力フィードバック
制御を択一的に実行する。すなわち、速度フィードバッ
ク制御を実行する際には、フィードバック制御部23a
は、速度設定値と速度実測値とを各時点ごとにリアルタ
イムで対比し、速度設定値に対し速度実測値がずれ込ん
でいる場合には、速度実測値を速度設定値に一致させる
ための修正値を算出し、これに基づく速度制御信号が生
成されて前記電磁制御弁ドライバ12aに出力され、速
度が調整・制御される。また、圧力フィードバック制御
を実行する際には、フィードバック制御部23aは、圧
力設定値と圧力実測値とを各時点ごとにリアルタイムで
対比し、圧力設定値に対し圧力実測値がずれ込んでいる
場合には、圧力実測値を圧力設定値に一致させるための
修正値を算出し、これに基づく圧力制御信号が生成され
て前記電磁制御弁ドライバ12aに出力され、圧力が調
整・制御される。
【0023】なお、上記したフィードバック制御部23
aで行われるフィードバック制御のための演算制御処理
は、本実施例においては所謂PID(比例・積分・微
分)動作に基づくものとなっており、(P)動作で単位
ステップ入力に対し大きさK倍の出力とし、(I)動作
で単位ステップ入力に対し出力を積分作用によって直線
的に増減させたものとし、(D)動作で微分作用により
時間進みを生じさせ、これら(P),(I),(D)動
作を同時に行わせることにより、フィードバック制御を
行うようになっている。このようなPID制御を行う
と、油圧の応答送れを見越した(カバーした)フィード
バック制御が可能となり、立上りが鋭すぎることによる
オーバーシュートや発信を可及的に抑止できる上、立上
りが鈍すぎることによる目標までの到達時間遅れを無く
すことができ、好適な立上り特性を得ることが可能とな
る。
【0024】前記グラフィク化処理部24は、少なくと
も前記成形条件設定記憶部21に格納された(射出)速
度実測値と(射出)圧力実測値とを取り込んで、これを
グラフパターンとしてグラフィク化処理する機能をもっ
ており、グラフィク化処理されたデータが、前記設定条
件変更処理部25及び表示画像データ生成部26に必要
に応じ送出されるようになっている。
【0025】前記設定条件変更処理部25は、オペレー
タが運転条件(1次射出条件)の自動変更処理のスター
トを指示すると、前記グラフィク化処理部24で作成さ
れた速度実測値のグラフィクデータを取り込み、1次射
出行程中の所定区間、すなわち1次射出行程中の圧力フ
ィードバック制御区間の速度実測値データを適宜変換処
理し、これを細分化されたストローク位置にそれぞれ対
応する速度設定値として決定する。そして、設定条件変
更処理部25は、この決定した速度設定値を前記成形条
件設定記憶部21に転送して所定エリアに格納させると
共に、1次射出行程中の圧力フィードバック制御を行っ
ていた区間を、新たに設定した上記速度設定値に従った
速度フィードバック制御を行う区間となるように、成形
条件設定記憶部21にフィードバック制御条件を更新・
記憶させるようになっている。
【0026】なお、実測値のグラフィクデータに基づき
設定値を書替え更新するようにした射出成形機は、本願
出願人によって特願昭63−206295号(特開平2
−55118号公報)として提案されており、この詳細
について必要があれば該先願を参照されたい。
【0027】なおここで、前記表示画像データ生成部2
6は、前記キー入力装置13によるオペレータが所望す
る表示画像の呼び出し指令等に応じ、マイコン10内の
各部から必要データを取り込み、予め作成された表示画
像作成・制御プログラムに基づき、指定された表示モー
ドの表示画像データを作成する。すなわち、射出行程時
の実測グラフデータの表示モードが指定されると、前記
グラフィク化処理部24で作成された速度/圧力実測値
のグラフィクデータを取り込み、例えば図2に示すよう
な画像を表示し、また、所定の条件設定モード画面の表
示が指定されると、例えば図3に示すような画像を表示
する。
【0028】次に、上記した構成に基づく動作を説明す
る。前述したように、射出行程中の1次射出行程の当初
の制御条件は、射出開始位置から保圧切替点(位置)の
手前の適宜位置までの間を、速度設定値に従った速度フ
ィードバック制御区間とし、また、上記適宜位置から保
圧切替点までの間(1次射出行程の終期区間)を、圧力
設定値に従った圧力フィードバック制御区間として設定
してある。すなわち、例えば図2の(a)に示すよう
に、射出開始位置から保圧切替点の手前のA点までの区
間を、速度設定値に従った(速度を優先させた)速度フ
ィード制御区間とし、上記A点から保圧切替点までの区
間を、圧力設定値に従った(圧力を優先させた)圧力フ
ィードバック制御区間とし、且つ、1次射出行程終期の
圧力フィードバック制御区間の圧力設定値を、過剰速度
が発生しないことが充分に保証される安全性を見込んだ
数値に設定しておく。
【0029】そして、この状態で連続成形運転を開始さ
せると、射出開始位置からA点までの区間は速度実測値
を速度設定値に一致させる速度フィードバック制御が、
前記したフィードバック制御部23aによって実行さ
れ、A点から保圧切替点までの区間は圧力実測値を圧力
設定値に一致させる圧力フィードバック制御が、同様に
フィードバック制御部23aによって実行される。この
とき、1次射出行程中の圧力フィードバック制御区間の
速度実測値は例えば図2の(a)に示す如きものとな
り、A点から保圧切替点に向かって例えば略直線状に急
速に低下する。いま、図2の(a)の実測データが得ら
れているとき、良品が安定して成形されている状態にあ
ることが確認されると、オペレータは運転条件の自動変
更処理のスタートを、キー入力装置13によってマイコ
ン10に指示する。
【0030】この指令を受けると、マイコン10内の前
記グラフィク化処理部24は、最新ショットの速度実測
値に基づいて(あるいは最新ショットを含む複数ショッ
ト分の速度実測値の平均値に基づいて)、少なくとも1
次射出行程中の圧力フィードバック制御区間の速度実測
値データをグラフパターン化し、前記設定条件変更処理
部25は、このグラフィク化処理部24で作成された1
次射出行程中の圧力フィードバック制御区間の速度実測
値のグラフィクデータを取り込む。そして、設定条件変
更処理部25は、取り込んだ速度実測値グラフデータを
適宜変換演算処理し、これを細分化されたストローク位
置にそれぞれ対応する速度設定値として決定する。設定
条件変更処理部25は、この算出した速度設定値を前記
成形条件設定記憶部21に転送して所定エリアに格納さ
せると共に、1次射出行程中の圧力フィードバック制御
を行っていた区間を、新たに設定した上記速度設定値に
従った速度フィードバック制御を行う区間となるよう
に、成形条件設定記憶部21にフィードバック制御条件
を更新・記憶させる。
【0031】この後、例えばマイコン10は設定変更終
了のメッセージを、前記表示装置14の表示画面に表示
させ、次回のショットから1次射出行程の全区間を速度
フィードバック制御による運転で実行させる。図2の
(b)は、上述した運転条件(1次射出制御条件)の自
動変更処理後の様子を示しており、1次射出行程終期の
速度実測値は、図示において前記A位置から左下がりの
直線状に設定された新たな速度設定値に一致するような
る。
【0032】斯様にすることにより、当初は圧力フィー
ドバック制御で行っていた1次射出行程の終期区間の制
御を、速度フィードバック制御に自動的に切り換えるこ
とができ、しかも、1次射出行程の終期区間において安
全性を見込んだ所定圧力値が出ており、且つ良品成形が
保証されている状態での速度実測値を、速度フィードバ
ック制御のための速度設定値とするので、1次射出行程
の終期区間の速度設定値は適正なものとなる。そして、
1次射出行程中の全区間の制御を速度フィードバック制
御で実行させるようにした時点以後は、1次射出行程中
は速度設定値に倣った射出速度が出ることが保証される
ので、射出速度に起因する成形品の品質ばらつきは一掃
される。
【0033】図3は、上述した運転条件(1次射出制御
条件)の自動変更処理を指令するために、前記表示装置
14の表示画面上14aに呼び出される条件設定モード
画面を示しており、同図で「×自動折線」として示され
た欄31をカーソルで指定し、同欄31を「〇自動折
線」とすることによって(変更モードをオンさせること
によって)、1次射出制御条件の自動変更処理がスター
トされ、この自動変更処理の終了後は、この変更モード
指令は強制的にオフされる(「×自動折線」に戻され
る)。また、図4は上述した運転条件(1次射出制御条
件)の自動変更処理の流れを示しており、図4の処理フ
ローの内容は、上述してきた説明から明らかである。
【0034】なお、上記した実施例においては、射出速
度を優先させた制御として速度フィードバック制御を、
また、射出圧力を優先させた制御として圧力フィードバ
ック制御を用いているが、射出速度や射出圧力を優先さ
せた制御は、オープン制御によるものであっても差し支
えない。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、1次射出
行程の全区間を射出速度を優先させた制御で運転させる
際の速度設定条件出しが容易・確実となり、特に、1次
射出行程の全区間を速度フィードバック制御する場合に
好適な射出運転条件値の設定方法が提供でき、その価値
は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る射出成形機の要部構成
を示す説明図である。
【図2】本発明の1実施例による運転条件の自動変更処
理前と自動変更処理後の実測速度/実測圧力データの1
例を示すグラフ図である。
【図3】本発明の1実施例による表示装置上の条件設定
モード画面の1例を示す説明図である。
【図4】本発明の1実施例による運転条件の自動変更処
理の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
1 加熱シリンダ 2 スクリュー 5 射出シリンダ 6 射出ストロークセンサ 7 射出圧力センサ 10 マイコン 11 センサ群 12 ドライバ群 12a 流量制御弁ドライバ 12b 圧力制御弁ドライバ 13 キー入力装置 14 表示装置 21 成形条件設定記憶部 22 実測値記憶部 23 成形プロセス制御部 23a フィードバック制御部 24 グラフック化処理部 25 設定条件変更処理部 26 表示画像データ生成部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−198430(JP,A) 特開 昭59−224324(JP,A) 特開 平5−16201(JP,A) 特開 昭62−23722(JP,A) 特開 平3−199026(JP,A) 特開 平3−286824(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/46 - 45/52 B29C 45/76 - 45/77 G05B 13/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め設定された射出運転条件値に基づ
    き、溶融樹脂を金型内に射出・充填する1次射出行程並
    びに該1次射出行程に引き続く保圧行程を実行し、少な
    くとも前記1次射出行程中の任意区間を、射出速度を優
    先させた制御もしくは射出圧力を優先させた制御に択一
    選択可能であると共に、各ショットの射出速度及び射出
    圧力を測定して、速度実測値及び圧力実測値として記憶
    可能な射出成形機において、 前記1次射出行程をその途中の任意タイミングで、射出
    速度を優先させた制御から射出圧力を優先させた制御に
    切り換える制御条件で運転を実行している際に、良品が
    安定して成形されている状態で、オペレータによる自動
    変更処理のスタート指令が到来すると、現在射出圧力を
    優先させた制御を行っている1次射出行程中の区間の制
    御を、前記取り込んだ速度実測値を当該区間の射出速度
    設定値とした射出速度を優先させた制御に、自動的に切
    り換えるようにしたことを特徴とする射出成形機の射出
    運転条件設定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記射出成形機は、 前記速度実測値及び圧力実測値をグ
    ラフパターンとしてグラフック化処理する機能と、グラ
    フパターンデータから射出運転条件値を設定可能な機能
    とを具備したことを特徴とする射出成形機の射出運転条
    件設定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、前記1次射出行程で当初から行っている前記射出速度を
    優先させた制御、および前記1次射出行程で前記射出圧
    力を優先させていた制御から切り替えた前記射出速度を
    優先させた制御は、 測定した実測値と設定値とを比較し
    て実測値を設定値に一致させるようにする速度フィード
    バック制御であり、また、前記射出圧力を優先させた制
    御は、測定した実測値と設定値とを比較して実測値を設
    定値に一致させるようにする圧力フィードバック制御で
    あることを特徴とする射出成形機の射出運転条件設定方
    法。
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