JP2008055698A - 運転データの表示装置を備えた射出成形機 - Google Patents

運転データの表示装置を備えた射出成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】成形サイクルをモニタリングする際、煩雑な各種の数値設定を行うことなく、諸条件下での最適な表示を行えるようにする。
【解決手段】縦軸/時間軸スケールパターン生成部16には、予め射出速度の実測データ、射出圧力の実測データ、可塑化回転速度の実測データを組み合わせた複数の表示モードが格納される。この表示モードは、それぞれの各測定項目における実測データのゼロ位置及び倍率が最適化され、オペレータがその表示モードを選択することにより、オペレータが望む各実測データ21〜25の組み合わせがワンタッチで切り換え可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は運転データの表示装置を備えた射出成形機に係り、特に、連続運転中の運転データを取り込んで測定された実測値をグラフィク表示してモニタリングする運転データの表示装置を備えた射出成形機に関するものである。
近年、マイクロコンピュータ(以下、単にマイコンと称す)制御の射出成形機においては、自動成形運転のための成形運転条件を設定または確認するための自動成形運転中の多数の計測項目の実測データを測定し、その実測値を表示するためのカラーCRTディスプレイ、カラーLCDディスプレイ等の表示装置を具備しており、この表示装置で各種の実測データを表示することによって、成形状態の監視、及び、成形品の良否判別等に利用している。
例えば、特許文献1には、金型温度、充填時間、クッション量等の各種センサから得られたデータを時間軸に沿って折れ線グラフ(トレンドグラフ)で表示するとともに、成形条件変更の区別を色で表示した棒グラフを表示するようにした射出成形機のモニタリング装置が開示されている。
しかし、特許文献1においては、例えば金型温度、充填時間、クッション量が共通の時間軸に沿って表示されるものの、その折れ線グラフ(トレンドグラフ)がそれぞれ独立して上下に平行した状態で表示されることから、より多くの実測データを表示するためには、広い表示領域が必要であり、また、より詳細な実測データを得るために拡大表示する場合などにおいても不利である。
そこで、本願出願人は、オペレータの指示によりマイコンは、取り込んだ実測データを変換処理して、マシンに付設された表示装置に、射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度などの、実測された測定項目中の所望複数項目の実測データを、1サイクル時間軸に沿って併記してグラフィク表示させる射出成形機における運転データの表示方法を特許文献2で提案している。
特開2001−293761号公報 特許第2747138号公報
上記特許文献2で提案した射出成形機における運転データの表示方法においては、自動運転時における予め設定された測定項目の総べての実測データを、連続する所定回数のショットにわたって取り込み、これを所定記憶エリアに書き替え可能に格納することにより、オペレータが表示させる実測データ項目を複数項目だけ選択すると、マイコン内の表示処理部は、予め定められた画像生成プログラムに基づき、所望複数項目の実測データを、1サイクル時間軸に沿って併記した形で作成して、これをマシンのカラーCRTディスプレイ等の表示装置に表示することが可能である。
ところで、特許文献2で示す運転データの表示方法においては、オペレータが指定可能な測定項目は、射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度であり、オペレータが指定した測定項目を表示することができるが、その表示により成形サイクルをモニタリングする場合、射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度の全てを表示させれば成形サイクルを全体的に確認するには、都合が良い。しかし、成形時において、特に重要な表示項目は、射出速度、射出圧力、可塑化回転速度の3つの測定項目であり、その他は、これらの主要測定項目に比べ重要度は低い。したがって、主要な射出速度、射出圧力、可塑化回転速度の3つの測定項目と、補助的な型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度とを分けてグループ化(組み合わせ)し、それぞれ分けて上下に離して表示し、さらに、主要測定項目と補助測定項目との表示倍率を変えれば、より測定項目の実測値の読み取りが容易となる。すなわち、主要測定項目はより詳細に拡大表示し、主要測定項目の数値を読み取るのに都合が良い。
しかし、特許文献2で示す運転データの表示方法においては、オペレータが測定項目を指定することができるが、前述したように、複数ある測定項目をより詳細にグループ分けしたり、そのグループ化した測定項目の表示倍率を変えるとなると、各測定項目のゼロ位置をグループ毎に揃えたり、グループ毎の倍率を個別に調整するなどの煩雑な作業が必要となる。さらに、ある特定の測定項目の表示倍率の変える際、その最大値あるいは最小値が表示装置の表示領域を超えて表示し切れないといった不都合が生じる虞れもあり、このような測定項目のゼロ位置や倍率の調整には熟練を要する作業であった。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、成形サイクルをモニタリングする際、煩雑な各種の数値設定を行うことなく、諸条件下での最適な表示を行うことができる運転データの表示装置を備えた射出成形機を提供することを目的とする。
請求項1に係る運転データの表示装置を備えた射出成形機は、射出成形機における成形サイクルの成形動作状態を測定して実測値を得る複数種のセンサと、この各センサで測定された実測値を記憶する実測値記憶手段と、設定された各運転条件値と各センサからの計測情報とに基づきマシンの各部を駆動制御するマイクロコンピュータと、前記センサで測定された実測値に基づいて表示手段に表示するための処理を行う表示処理部とを具備し、オペレータが選択した複数の測定項目の実測データをグラフィク表示させる射出成形機において、予め前記測定項目群の中から特定の測定項目を組合せた複数の表示モードを選択可能とし、かつ、その各表示モード毎に最適化した各測定項目の倍率及びゼロ位置を記憶し、オペレータが選択した表示モードに応じた測定項目の実測データを共通の時間軸に沿ってグラフィク表示させたことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、マシン全体の制御を司るマイコンは、自動運転時における予め設定された測定項目の総べての実測データを、連続する所定回数のショットにわたって取り込み、これを所定記憶エリアに書き替え可能に格納する。また、予め測定項目群の中から特定の測定項目を組合せた複数種の表示モードと、各表示モード毎に最適化した各測定項目の倍率及びゼロ位置を所定記憶エリアに格納する。そして、オペレータが任意の表示モードを選択すると、マイコン内の表示処理部は、予め定められた画像生成プログラムに基づき、所望複数項目の実測データを、共通の時間軸に沿って併記した形で作成して、これをマシンのカラーCRTディスプレイ等の表示装置に表示させる。
請求項2に係る運転データの表示装置を備えた射出成形機は、少なくとも射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度を表示可能な測定項目として、その測定項目の組合せとそれらのゼロ位置及び倍率をデータとして格納し、オペレータが選択した表示モードに応じて格納された前記データを呼び出して前記表示手段に表示してなることを特徴とする。
請求項2の構成によれば、射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度の実測データを取り込み、オペレータが選択した表示モードに応じてそれらの測定項目を組合せた実測データが共通の時間軸に沿って表示され、射出成形機の異常発生の有無、成形条件などを簡単かつ迅速に把握することが可能となる。
請求項3に係る運転データの表示装置を備えた射出成形機は、前記各表示モードは、前記射出成形機の1サイクルの時間軸に沿って測定項目の実測データを表示する以外、任意の成形サイクルの時間軸に沿った表示が選択可能であることを特徴とする。
請求項3によれば、各測定項目の実測データを1サイクルの時間軸に沿って表示すれば射出成形機のサイクル全体を把握するのに都合がよい。また、任意の成形サイクル、例えば、射出工程時に区切って各測定項目の実測データを詳細に表示することも可能となる。
請求項4に係る運転データの表示装置を備えた射出成形機は、前記表示モードとして、射出成形機の成形サイクルにおいて重要な主要な測定項目群と比較的補助的な測定項目群とを分けて表示し、主要な測定項目群を最大スケールの倍率で表示し、補助測定項目群は主要測定項目群より小さいスケールの倍率で表示する表示モードを含むことを特徴とする。
請求項4の構成によれば、射出成形機のサイクルにとって重要な主要測定項目群と比較的補助的な測定項目群とを分けて表示することで、主要測定項目群の実測データの読み取りが容易である。
本発明によれば、予め、各測定項目の実測データを組み合わせた複数の表示モードを設定し、これらの表示モード毎に各測定項目のゼロ位置及び倍率を最適化したデータが格納され、オペレータがその表示モードを選択することにより、オペレータが望む各実測データの組み合わせや、それらのゼロ位置及び時間軸の設定がワンタッチで切り換え可能であるから、オペレータが望む表示モードを選択することで、その表示モードに応じた多様な表示モードをワンタッチで切り換え表示することが可能であり、しかも、各表示モードは、各実測データの組み合わせやゼロ位置の設定が自動化され、表示モードを変える毎に倍率やゼロ位置の調整を行う必要がない。また、時間軸を設定すれば成形サイクル中の任意の工程も簡単に切り換えることができ、監視・識別性や条件設定性に優れた使い勝手の良い運転データの表示が可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として図1〜図13によって説明する。図1は本実施例に係る射出成形機の制御系統の簡略化したブロック図である。図1において、1はマシン(射出成形機)全体の動作制御や表示制御などを司るマイコン、2はマシンの各部に備えられた多数のセンサで構成されるセンサ群、3はマシンの各部に配設された多数の駆動源を駆動制御するための多数のドライバ回路で構成されたドライバ群、4はマシンの前面部に配設されたキー入力装置、5は上記キー入力装置に隣接して配設された例えばカラーCRTディスプレイ、カラーLCD等よりなる表示装置である。
図1の前記マイコン1は、可塑化動作、射出動作、型開閉動作、エジェクト動作等の成形行程全体の制御や、実測データの演算・格納処理、良品/不良品の判定処理、異常判定処理等の演算・判定処理、あるいは前記表示装置5の出力画像の表示制御処理等々の各種処理を実行する。このマイコン1は、実際には各種I/Oインターフェイス、ROM、RAM、CPU等を具備したもので構成され、予め作成された各種プログラムにより各種処理を実行するも、本実施例においては、成形条件設定記憶部10、成形プロセス制御部11、実測値記憶部12、表示処理部13等を備えたものとして、以下の説明を行う。なお、表示処理部13には、データ変換処理部14、グラフスケール生成部15、縦軸/時間軸スケールパターン生成部16、表示用固定データ格納部17、表示画像データ生成部18等が設けられている。
上記成形条件設定記憶部10には、キー入力装置4によって入力された各種運転条件値が、書き替え可能な形で記憶されている。この運転条件値としては、例えば、増締力、電力値、可塑化行程時のスクリュー位置とスクリュー回転速度,スクリュー後退速度,及び背圧との関係、サックバック制御条件、射出開始点(位置)から保圧切替点(位置)までの射出速度条件並びに射出圧力条件、保圧切替時点から保圧終了時点までの2次射出圧力(保圧圧力)条件、各部のバンドヒータ温度、型閉じ(型締め)ストロークと速度制御条件並びに型締力、型開きストロークと速度制御条件、エジェクト制御条件、製品自動取り出し機の制御条件等々が挙げられる。
前記成形プロセス制御部11は、予め作成された成形プロセス制御プログラムと、成形条件設定記憶部10に格納された設定条件値とに基づき、マシンの各部に配設された前記センサ群2(位置センサ、圧力センサ、温度センサ等々)からの計測情報及び自身に内蔵されたクロックからの計時情報を参照しつつ、前記ドライバ群3(モータドライバ、油圧シリンダドライバ、ヒータドライバ等々)を介して対応する駆動源を駆動制御し、一連の成形行程を実行させる。なお、前記センサ群3に含まれるセンサを具体的に挙げると、ACC(アキュームレータ)チャージ圧力検出センサ、スクリューストローク検出センサ、スクリュー回転速度検出センサ、射出圧力及び背圧検出センサ、型開閉ストローク検出センサ、型締圧力検出センサ、型内圧検出センサ、エジェクト突出し/戻りストローク検出センサ、エジェクトシリンダ圧力検出センサ、製品自動取り出し機の動作確認センサ、各部の温度センサ、電力値検出センサ等が挙げられる。
前記実測値記憶部12には、連続自動運転時における予め設定された測定項目の総べての実測データが、連続する所定回数のショットにわたって取り込まれる。取り込まれる測定項目としては、(1)時間監視項目、(2)位置監視項目、(3)回転数監視項目、(4)速度監視項目、(5)圧力監視項目等が挙げられ、前記した成形運転条件設定項目の重要項目がほぼオーバーラップするようになっている。なお、速度実測値は、前記した各ストローク(位置)検出センサからの計測情報とクロック情報とに基づき、前記マイコン1内の図示せぬ演算処理部によってリアルタイムに算出され、これが実測値記憶部12の所定エリアに格納される。
前記表示処理部13は、キー入力装置4によるオペレータが所望する表示モードの表示画像の呼び出し指令によって、予め作成された表示画像作成・制御プログラムに基づき、指定された表示モードの表示画像データを作成する。表示モードは、予めマシンの成形工程などによって重要な測定値の読み取りやすいよう予め設定している。すなわち、図2に示すように、フルスケールモードとして射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23、型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25が全てゼロ位置を揃えた状態で組み合わせて表示される。このフルスケールモードではマシン全体のデータを確認するのに適している。なお、図2の表示画面において、横軸は時間を示し、図示左側上部には、各データ21〜25の正の数値が、左側下部には各データ21〜25の負の数値が表示される。また、射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度の実測データに関するグラフ特性線はそれぞれ異なるカラーで表示され、且つ、このカラー分けに応じてそれぞれの数値の単位や文字が同一のカラーで表示されるようになっており、オペレータには一目でどのグラフ特性線が何を表わしているのかを認知できるようになっている。なお、図2においては、便宜上、線種に分け、射出速度の実測データ21を一点鎖線、射出圧力の実測データ22を破線、可塑化回転速度の実測データ23を三点鎖線、型開閉速度の実測データ24を二点鎖線、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25を実線で示している。(なお、線種の分けは後述する図3〜図11においても同様である)。
図3では、スタンダードモードとして、マシンの成形工程にもって重要な射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23を組み合わせ最大スケースで表示するとともに、その下部に型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25を補助的に最小スケールで表示している。このように、射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23を最大スケールで表示することで射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23の数値が読み取り易く、サイクル工程を把握するのに都合がよい。
図4は、スタンダード2のモードとして、前述したスタンダードモードと同様、重要な射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23と補助的な型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25とを分けて表示し、かつ、それぞれを同一スケールで表示する。スタンダード2のモードでは、主要な射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23は図3に示すスタンダードモードより小さいスケールで表示することで、正/負のデータを含む場合に適した表示モードである。すなわち、グループ化した主要な射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23と補助的な型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25との間隔が広くなる。
図5は、セパレートモードとして、射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22とを組み合わせ、可塑化回転速度の実測データ23と型開閉速度の実測データ24とを組み合わせて上下に分けて表示し、さらに、表示画面の下部に補助的にエジェクト突出し/戻し速度の実測データ25を表示し、これらの実測データ21〜25を適度のスケールで表示する。
図6はセパレート2のモードとして図5のセパレートモードより、グループ化した射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22と、補助的な可塑化回転速度の実測データ23と型開閉速度の実測データ24のスケールを小さく表示させたモードであり、正/負のデータを含む場合に適している。
図7はクラシックモードであり、射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23、型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25をそれぞれ個別に分けて表示させるモードであり、全体のデータの確認に適している。
図8はクラシック2のモードであり、図7のクラシックモードにおける射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23、型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25の縦軸のスケールを倍にしたモードである。また、図9はクラシック3のモードであり、縦軸のスケールが図7のクラシックモードと図8のクラシック2のモードとの中間である。
図10は、ディスク成形機用モードであり、射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23とダイプレート位置26がそれぞれゼロ位置を揃えるように表示され、かつ、ダイプレート位置26は−1〜4mmで固定されている。
また、各表示モードにおいて、時間軸を設定することができる。時間軸は、全成形工程を表すフルスケール(1/1)、1/2前半、1/2後半、1/4の1番目、1/4の2番目、1/4の3番目、1/4の4番目、1/8の1番目、1/8の2番目、1/8の3番目、1/8の3番目、1/8の4番目、1/8の5番目、1/8の6番目、1/8の7番目、1/8の8番目の中で任意に選択可能であり、図11では、スタンダードモードにおいて、時間軸を射出工程の1/4の1番目の工程に設定した場合を示しており、時間軸を射出工程の1/4の1番目に設定することで、射出工程において最も重要な射出・保圧・計量工程を把握することができる。
これらの表示モードや時間軸の設定は、図12、図13の入力画面で行うものであり、前記キー入力装置4中の図示せぬキーによって、図12の入力画面において、図2〜図11に示した表示モードに切り換えることによって各実測データ21〜26の縦軸を選択し、図13の入力画面において横軸の時間軸を設定する。また「スケールモード」のファンクションキーでの選択状態が「=自動」である旨表示されており、この状態ではマイコン1は実測グラフィックデータを最新の成形1サイクル分のみを線描し、また、グラフのスケールをマイコン1が自動設定したもので作成してある。そして、この状態で「1回重ね」に対応するファンクションキーをプッシュすると、マイコン1は重ね書きモードとなり、実測グラフックデータが最新成形サイクルを含む複数成形サイクルにわたって重ね書きされて表示される。すなわち、縦軸/時間軸スケールパターン生成部16には前述した複数あるフルスケール、スタンダード、スタンダード2、スタンダード3、セパレート、セパレート2、クラシック、クラシック2、クラシック3、ディスク成形機用モードにおいて最適化されたゼロ位置と倍率の組み合わせが格納され、オペレータが任意の表示モードと時間軸を選択すると、表示処理部13の前記データ変換処理部14は、表示モードに応じて前記成形条件設定記憶部10や実測値記憶部12に格納された情報から当該表示モード画像の表示に用いるための各実測データ21〜26を抽出すると共に、これら各実測データ21〜26の組み合わせ及びこれら各実測データ21〜26のゼロ位置及びオペレータが選択した時間軸に対応する表示モードを縦軸/時間軸スケールパターン生成部16から抽出する。例えば、指定された表示モードがスタンダードモードである場合、射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23を組み合わせ最大スケールで表示し、その下部に型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25を最小スケールとなるように、数値画像データに変換処理等する。このように、縦軸/時間軸スケールパターン生成部16からオペレータが選択した表示モードを呼び出し、グラフスケール生成部15により、予め作成されたグラフスケール(グラフ目盛)生成プログラムによって、所定倍率のグラフ目盛画像データと目盛数値画像データとを生成する。
これら、データ変換処理部14、グラフスケール生成部15及び縦軸/時間軸スケールパターン生成部16の生成処理データは、前記表示画像データ生成部18に取り込まれ、指定された表示モードがグラフィク画像である場合には、所定倍率のグラフ目盛画像データ上の所定位置に、このグラフ目盛に応じた拡大/縮小率に変換処理して取り込まれた線描化処理したグラフィク画像データが重ね書きして合成処理される。また、前記表示用固定データ格納部17に予め作成されて格納されている多数のモード画像用の固定データたる文字,記号,グラフィック図形,罫線データ等々から、当該表示モード画像の表示に用いるためのデータが抽出されて、これが表示画像データ生成部18に取り込まれ、同じく表示用の画像データとして合成される。これによって、表示画像データ生成部18には、指定されたグラフィク表示画像用のグラフ目盛,目盛数字,線描グラフ,モード表示文字,単位記号,項目表示文字,所定データ数値等が所定配置・合成され、且つカラー分け情報等が付加された画像データが作成され、これが書き換え可能に保持される。
前記表示画像データ生成部18の画像データは、図示せぬフレームバッファに転送されて一時記憶され、表示処理部13の指令によってこのフレームバッファの出力が前記表示装置5に送出されて、表示装置5の表示画面上には所定モードの画像データが表示されることになる。
以上のように、本実施例においては、予め、縦軸/時間軸スケールパターン生成部16には、射出速度の実測データ21、射出圧力の実測データ22、可塑化回転速度の実測データ23、型開閉速度の実測データ24、エジェクト突出し/戻し速度の実測データ25を組み合わせた複数の表示モードと、これらの表示モードにおける各測定項目のゼロ位置及び倍率を最適化したデータが格納され、オペレータがその表示モードを選択することにより、オペレータが望む各実測データ21〜25の組み合わせと、それらのゼロ位置及び時間軸の設定がワンタッチで切り換え可能である。すなわち、図2〜図10に示す表示モードからオペレータが望む表示モードを選択することで、その表示モードに応じた多様な表示モードの表示が可能であり、しかも、各表示モードは、各実測データ21〜25は、組み合わせやゼロ位置及び時間軸の設定が自動化され、表示モードを変える毎に倍率やゼロ位置の調整を行う必要がない。また、時間軸を設定すれば成形サイクル中の任意の工程も簡単に切り換えることができ、監視・識別性や条件設定性に優れた使い勝手の良い運転データの表示が可能となり、その価値は多大である。
以上、本発明の実施例について詳述したが本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である
本発明の一実施例に係る射出成形機の制御系統の簡略化したブロック図である。 同上、フルスケールモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、スタンダードモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、スタンダード2のモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、セパレートモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、セパレート2のモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、クラシックモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、クラシック2のモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、クラシック3のモードを表示した状態を示す説明図である。 同上、ディスク成形機用モードを表示した状態を示す説明図である。 同上、スタンダードモードにおいて、時間軸を射出工程に設定した状態を示す説明図である。 同上、表示モードの選択画面を示す参考図である。 同上、時間軸の選択画面を示す参考図である。
符号の説明
1 マイコン(マイクロコンピュータ)
2 センサ群
3 ドライバ群
4 キー入力装置
5 表示装置
10 成形条件設定記憶部
11 成形プロセス制御部
12 実測値記憶部
13 表示処理部
14 データ変換処理部
15 グラフスケール生成部
16 縦軸/時間軸スケールパターン生成部
17 表示用固定データ格納部
18 表示画像データ生成部

Claims (4)

  1. 射出成形機における成形サイクルの成形動作状態を測定して実測値を得る複数種のセンサと、この各センサで測定された実測値を記憶する実測値記憶手段と、設定された各運転条件値と各センサからの計測情報とに基づきマシンの各部を駆動制御するマイクロコンピュータと、前記センサで測定された実測値に基づいて表示手段に表示するための処理を行う表示処理部とを具備し、オペレータが選択した複数の測定項目の実測データをグラフィク表示させる射出成形機において、予め前記測定項目群の中から特定の測定項目を組合せた複数の表示モードを選択可能とし、かつ、その各表示モード毎に最適化した各測定項目の倍率及びゼロ位置を記憶し、オペレータが選択した表示モードに応じた測定項目の実測データを共通の時間軸に沿ってグラフィク表示させたことを特徴とする運転データの表示装置を備えた射出成形機。
  2. 少なくとも射出速度、射出圧力、可塑化回転速度、型開閉速度、エジェクト突出し/戻し速度を表示可能な測定項目として、その測定項目の組合せとそれらのゼロ位置及び倍率をデータとして格納し、オペレータが選択した表示モードに応じて格納された前記データを呼び出して前記表示手段に表示してなることを特徴とする請求項1記載の運転データの表示装置を備えた射出成形機。
  3. 前記各表示モードは、前記射出成形機の1サイクルの時間軸に沿って測定項目の実測データを表示する以外、任意の成形サイクルの時間軸に沿った表示が選択可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の運転データの表示装置を備えた射出成形機。
  4. 前記表示モードとして、射出成形機の成形サイクルにおいて重要な主要な測定項目群と比較的補助的な測定項目群とを分けて表示し、主要な測定項目群を最大スケールの倍率で表示し、補助測定項目群は主要測定項目群より小さいスケールの倍率で表示する表示モードを含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1記載の運転データの表示装置を備えた射出成形機。
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