JP3789103B2 - コンロキャビネット及びそれ用の防熱板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンロを載置するコンロキャビネット及びコンロキャビネット用の防熱板に関する。特には、コンロ周辺の建物壁への防熱性能を強化したコンロキャビネット等に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、従来のコンロ台やコンロキャビネット、組込型コンロを組み込んだキャビネットの構造を模式的に示す図であり、図10(A)は全体の斜視図、図10(B)はコンロキャビネットを台所に設置した状態の側面図である。
コンロキャビネット101は上部がコンロ設置部103、下部が収容部105となっており、台所の一部にピッタリと収まる大きさを有する。コンロ設置部103は、上面及び前面に開口107が形成された中空の箱状である。
【0003】
コンロ設置部103には、卓上型コンロや組込型のコンロ109が収容される。コンロ109の内部には、ガス供給管と接続するバーナ111やグリル113が配置されている。コンロ109の上面には2つ又は3つのバーナヘッド115が設けられ、各バーナヘッド115の周囲には五徳117が設置されている。コンロ上面の奥側には排気口119が形成されている。コンロ前面には点火スイッチやグリル開閉扉が設けられている。また、コンロ上面には外方向に延びる耳120が形成されている。
【0004】
組込型コンロ109をコンロ設置部103に載置する際は、耳120を開口107Tの外縁に引っ掛けてコンロ109をコンロ設置部103に載置する。コンロ上面のバーナ115や五徳117は上面開口107Tから露出し、コンロ前面の点火スイッチやグリル開閉扉は前面開口107Fから露出する。
【0005】
コンロ設置部103の背面には、上方に延びるバックガード121(防熱板)が一体に設けられている。このバックガード121は鋼板等で作製される。バックガード121の裏面は垂直であり、コンロキャビネット101を台所に設置した際には、バックガード121は壁面に接して壁面の防熱に供せられる。バックガード121の高さは通常コンロ天板面(調理面)より90mm程度で一定である。
【0006】
このようなコンロキャビネット101のコンロ109から発生する高温の空気は、主に、バーナヘッド115で燃焼した燃焼ガス(矢印A)、グリル113から排気口119を通って排気された高温空気(矢印B)である。このような高温の空気が壁面3に接すると壁3の温度が上昇する。そこで、バックガード121を設けることによって、このような高温空気が壁3に達しないようにしている。
【0007】
また、組込型コンロ設置部103の前面開口107Fの左右両側には、サイドモール(図示されず)が嵌め込まれている。サイドモールは取り外し可能となっており、コンロ設置部103にコンロ109が設置された後、コンロ109の両側に嵌め込まれて、コンロ109を位置決めする。サイドモールの幅は左右両側で等しく、一例で20mmである。
【0008】
また、図10(B)に示すように、台所によってはコンロ奥側の壁面123に水切り板125が設けられている場合がある。この水切り板125は、ステンレス鋼板等で作製され、形状は様々である(本実施例では断面がくの字状)。水切り板125は、コンロキャビネット101と壁面123との間の空間に被さるように設けられ、この空間に物が入ることを防いでいる。水切り板125の寸法や取り付け位置は一定ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
コンロの奥側に壁面123の防熱に必要な離隔が設けられない場合や、壁面123が不燃構造であることが確認できない場合には、別売りの防熱板を設置する必要がある。また、水切り板のない台所にコンロキャビネットを設置する場合、奥側の壁面123が垂直でなければ、バックガード121と壁面123との間に隙間が開いてしまい、この隙間にゴミ等が落ちることがある。これに対しては、防熱板を壁面側に固定することにより防熱板と壁面との間の隙間をなくすことができる。
【0010】
図10(B)に示すように、水切り板125が設けられている台所においては、水切り板125が比較的高い位置に設けられている場合、バックガード121と水切り板125との間の壁面123aが露出してしまうことがある。露出した壁面123aは水切り板125が被された狭い空間であるため、この壁面123aを防熱処理(バックガードの貼付等)するのは非常に手間がかかり、水切り板125を取り外す作業が必要なこともある。一方、水切り板125が比較的低い位置に設けられている場合は、バックガード121が水切り板125に当ることもあり、水切り板125の取り外しが必要になる。このような取り外し作業によって施工時間が長くなり、またコストもアップする。
【0011】
また、コンロキャビネットの側方の台所壁面に防熱板を取り付ける場合は、防熱板の厚さが通常1cm程度であるため、キャビネットと側壁面との間に隙間を開ける必要がある。通常、コンロキャビネットは、システムキッチン化された台所に設置されるように寸法が決定されているため、設置スペースの余裕が少ない場合には隙間を開けることが困難である。また、隙間を設けることができても、その隙間からゴミ等が入ってしまうおそれがある。
【0012】
また、台所の壁面3は中空の配管スペースとなっている場合が多い。高層住宅の場合、壁面3に配管用の孔が開けられていると、この部分の壁内部が負圧となり、コンロ内部の高温の空気が吸い込まれることがある(図10(B)の矢印C)。この吸い込まれた高温の空気が壁面3に接すると、壁面3の温度が上昇する。
【0013】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、水切り板の有無に関らず、コンロキャビネット奥側の壁面を確実に防熱処理できように様々な処理を施した防熱板及びコンロキャビネットを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のコンロキャビネットは、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットであって、 奥側(建物壁側)に上方に広がる防熱板が付設されており、 該防熱板は、ステンレス鋼板製の中空板であって、前面、上面及び左右面が形成されているとともに、内部に空気層が形成されており、該防熱板の上面の奥行きは、左右面の奥行きより小さくなっていて、これにより該防熱板の上辺の奥側に冷却空気通路となる隙間が形成されており、前記防熱板の上部に、コンロキャビネット本体側(手前側)に張り出す返し(オーバーハング)が形成されていることを特徴とする。
防熱板内に冷却空気通路を設けることにより、コンロの放熱部と壁面との間に空気層が存在することとなるため、コンロから壁面への伝熱を低減できる。
【0015】
本発明においては、 前記防熱板の上辺の奥側に冷却空気通路となる隙間を形成することにより、防熱板と壁面との間に冷却空気が流れ、壁面への温度の伝達を防ぐ。
【0016】
本発明のコンロキャビネットは、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットであって、 奥側(建物壁側)の上方に広がる防熱板が付設されており、 該防熱板の上部に、コンロキャビネット本体(手前側)に張り出す返し(オーバーハング)が形成されている。
コンロ上面から排気される燃焼ガスがオーバーハングに沿って手前に流れるため、壁面への伝熱を防ぐ。
【0017】
発明に関連するコンロキャビネットは、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットであって、 奥側(建物壁側)の上方に広がる防熱板が付設されており、 該防熱板が、不燃材の表面をステンレス鋼板で覆ったものであることを特徴とする。
いずれにおいても、防熱板の断熱効果を高めることができる。
【0018】
本発明においては、 前記防熱板の上辺部がステンレス鋼板で覆われておらず、前記不燃材が外部に露出していることとすれば、不燃材の熱伝導性は低いので防熱板を水切り板に接して設置した場合にも、防熱板から水切り板への伝熱量が少なく、建物壁面の温度上昇を防止できる。このように、露出部を上にするか下にするかを選択することにより、水切り板の設けられている台所にも設けられていない台所にも設置できる。したがって、水切り板のある台所と無い台所の両方に同一の防熱板を適用することができ、部品の共用化が図られコストを低減できる。
【0019】
本発明のコンロキャビネットにおいては、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットであって、 奥側(建物壁側)の上方に広がる防熱板が付設されており、 前記防熱板がコンロキャビネット本体に対して左右両側部で接続されており、 中央部が配管スペースとされていることとしてもよい。
中央部の配管スペースに、台所壁面の配管孔の位置に応じて配管孔を開けることができるため、施工の自由度が広がる。
【0020】
本発明のコンロキャビネットにおいては、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットであって、 コンロ収納部とキャビネット背面との間を遮る背板が付設されていることとしてもよい。
高層住宅等の場合、コンロ奥側の壁は中空で、内部に配管が通されていることがある。この場合、壁面に配管用の孔が開けられていると、この部分の壁内部が負圧となり、コンロ内部の空気が吸い込まれることがある。このため、燃焼ガスの高温の空気が壁側に吸い込まれるおそれがある。そこで、コンロ収納部とキャビネット背面との間に背板を設けることにより、コンロ収納部の高温の空気の後方への流れを遮断する。
【0021】
本発明のコンロキャビネットにおいては、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットであって、 コンロ収納部の手前側の開口と、 前記コンロ収納部に組み込まれた組込型コンロ左右端部との間を塞ぐサイドモールを有し、 該サイドモールの幅が左右で異なることとしてもよい。
左右のサイドモールの幅を変えて、一方のサイドモールの幅を広くすることにより、建物壁と接する側のコンロキャビネットの側方に防熱板が設置可能な空間を形成することができる。
【0022】
本発明のコンロキャビネットにおいては、 前記防熱板の上下位置調整機構をさらに有することとすれば、水切り板の高さに合わせて防熱板を設置することができる。
【0023】
本発明のコンロキャビネット用防熱板は、 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットと建物壁との間に配置されるコンロキャビネット用防熱板であって、 該防熱板は、ステンレス鋼板製の中空板であって、前面、上面及び左右面が形成されているとともに、内部に空気層が形成されており、該防熱板の上面の奥行きは、左右面の奥行きより小さくなっていて、これにより該防熱板の上辺の奥側に冷却空気通路となる隙間が形成されており、前記防熱板の上部に、コンロキャビネット本体側(手前側)に張り出す返し(オーバーハング)が形成されていることを特徴とする。
【0029】
本発明のコンロキャビネット用防熱板は、 該コンロキャビネット用防熱板が付設される台所に水切り板が設けられている場合は、前記防熱板の前記露出部を上側とし、水切り板が設けられていない場合は、前記防熱板の前記露出部を下側とすることとできる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るコンロキャビネットの構造を説明する側面図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るバックガードの構造を説明する図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側面断面図である。
図3は、図1のコンロキャビネットの分解斜視図である。
【0031】
図1は、コンロキャビネット1を、水切り板のない台所の壁面3に接するように設置した状態を示す。コンロキャビネット1は上部がコンロ設置部5、下部がキャビネット部7となっており、台所の一部にピッタリと収まる大きさを有する。コンロ設置部5は、上面、前面及び背面に開口13(図3参照)が形成された中空の箱状である。コンロ設置部5の背面には、図2に示すバックガード(防熱板)9と、このバックガード9を上下方向に位置決めする上下位置調整機構11(図3参照)が設けられている。なお、キャビネット部7は、食器洗浄器設置部やオーブン設置部であってもよい。
【0032】
コンロ設置部5は、図3に示すように、上面、前面及び背面に開口13が形成された中空の箱状である。これらの開口13で囲まれた部分がコンロ収容凹部となる。コンロ設置部5の背面には段15が形成されている。
コンロ設置部5には、ビルトイン型のコンロ17が収容される。コンロ17の内部には、ガス供給管と接続するバーナ19や、グリル21が配置されている。コンロ17の上面には2つ又は3つのバーナヘッド23が設けられ、各バーナヘッド23の周囲には五徳25が設置されている。コンロ上面の奥側には排気口27が形成されている。コンロ前面には点火スイッチやグリル開閉扉が設けられている。また、コンロ上面には外方向に延びる耳29が形成されている。
【0033】
コンロ17をコンロ設置部5に載置する際は、コンロ17を同部の上面の開口13Tから入れ、耳29を開口13Tの外縁に引っ掛けてコンロ15をコンロ設置部5に載置する。コンロ上面のバーナヘッド23や五徳25は上面開口13Tから露出し、コンロ前面の点火スイッチやグリル開閉扉は前面開口13Fから露出する。
【0034】
次に、図2を参照してバックガードの構造を説明する。なお、図2では、分かりやすくするため、バックガードの厚さ方向の寸法を大きく誇張してある。
バックガード9は、ステンレス鋼板等のプレートを折り曲げて作製される。すなわち、プレートの上辺及び左右の辺を、同じ長さだけほぼ直角に折り曲げて上面9a及び左右面9b、9cを形成している。そして、上面9aのみを所定の長さだけ内側に折り返している。これにより、上面9aの奥行きは、左右面9b、9cの奥行きより小さくなる。折り曲げられた後のプレートの前面9dの中央付近には貫通する配管孔31が開けられている。配管孔31の位置は、台所の構造に応じて随時設定される。一例で、プレートの前面9dの大きさは、縦が340mm、横が600mm、上面9aの奥行きは10mm、左右面9b、9cの奥行きは12mmである。
【0035】
次に、図3を参照して、バックガード上下位置調整機構について説明する。
バックガード上下位置調整機構11は、バックガード9を上下にスライドするよう案内する一対のスライド案内部材35と、バックガード9をスライド案内部材35に対して位置決めする2個の蝶ネジ37とを有する。スライド案内部材35は、バックガード9を両側から挟んでコンロ設置部5の段15の上に取り付けるもので、左右2つの部材からなる。各スライド案内部材35は、例えば鋼板を折り曲げて作製され、後部35a、側部35b、前部35cを有する。また、前部35cは、後方に段状に折り返されて、前部35cとほぼ平行に外方向に延びる段部35dを有する。段部35dには縦方向に延びる長孔39が開けられている。
【0036】
各スライド案内部材35は、コンロ設置部5の段15の両側に、側部35bが段15の端に位置し、前部35cが同設置部の背面に接するように配置される。そして、前部35cを、コンロ設置部5の背面にビス等により固定する。この作業は、コンロ設置部上面の開口13Tから手を入れて行うことができる。スライド案内部材の後部35aと側部35b、段部35dとの間には空間が形成され、この空間にバックガード9が嵌め込まれる。これにより、バックガード9は両側部で、左右及び前後から挟まれて直立に保持される。
【0037】
そして、バックガード9をコンロ設置部5に対して、所望の高さだけ上方にスライドさせる。バックガード9が位置決めされると、スライド案内部材35の前部35cの長孔39に蝶ネジ37を通し、同ネジ37を締めてバックガード9をスライド案内部材35に固定する。
【0038】
図1に示すように、コンロキャビネット1にバックガード9を取り付けた状態において、バックガード9は上面9aの奥行きが左右面9b、9cの奥行きより短いため、左右面9b、9cの端部は台所の壁面3に接するが、上面9aの端部は壁面3に接しない。これにより、上面9aと壁面3との間に隙間Dが形成される。この隙間Dは、上が開き左右がバックガードの左右面9b、9cで囲まれた空気の通路を形成する。同時に、バックガード9の各面と壁面3との間に空気層Pを形成する。隙間Dの幅はこの例では2mmであり、空気層Pの幅は10mmである。
【0039】
このコンロキャビネット1においては、バックガード9の空気層Pが断熱層となり、コンロ17から壁面3への熱の移動を防ぐ。さらに、空気の通路Dを形成したことにより、コンロ17と壁面3との間に、壁面に沿った空気の流れが起こり、壁面3の冷却効果を与える。このように、壁面3の温度上昇を防ぐことができる。
【0040】
さらに、バックガード9の上下位置スライド機構11を設けたことにより、バックガード9の高さを所望の高さに設定できる。また、スライド機構11はバックガード9の左右側でスライドさせるため、バックガード9の中央付近は自由なスペースとなる。このため、壁面3に予め開けられている配管孔の位置に応じて、バックガード9の前面9dの適宜な位置に配管孔31を設けることができる。
【0041】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るバックガードの構造を説明する図であり、図4(A)は正面図、図4(B)は側面断面図である。
図5は、図4のバックガードを備えたコンロキャビネットを水切り板の無い台所に設置した状態を説明する側面図である。
この例のコンロキャビネットは図1のコンロキャビネットとほぼ同様の構造を有する。なお、図1のコンロキャビネットと同様の構造・作用を有する部品は同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0042】
この例のバックガード49は、図4に示すように、防熱プレート51と、同プレート51の上辺に取り付けられた返しピース53から構成される。防熱プレート51は、空気層をもったステンレス板、または、プレート状の不燃材55の全表面をステンレス鋼板57で覆ったものである。防熱プレート51の中央付近には、厚さ方向に貫通する配管孔59が開けられている。防熱プレート51の寸法は、一例で、高さ340mm、幅600mm、厚さ10mmである。
【0043】
返しピース53は、防熱プレート51の上辺からコンロキャビネット側(手前側)に延びる上面部61と、上面部61のコンロキャビネット側の辺から防熱プレート方向に折り返される折り返し部63とからなる。返しピース53は、ステンレス鋼板等を折り曲げ加工して作製される。一例で、上面部53の突き出た長さは20mm、傾斜角度は45°である。返しピース53は、防熱プレート51の上辺にビス止め等で取り付けられる。
【0044】
このバックガード49も、図2と同様の上下スライド位置調整機構によりコンロキャビネット1に取り付けることができる。バックガード49は不燃材55の全表面をステンレス鋼板57で覆ったもの、または、空気層をもったステンレス板であり、高い断熱効果を得ることができる。また、返しピース53を設けたことにより、コンロ上面の燃焼空気が、図中矢印で示すように、バックガード49の前面から返しピース53に沿って手前側に流れる。このため、高温の空気が壁面3に達することを防ぎ、壁面3の温度上昇を防ぐ。
【0045】
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るバックガードの構造を説明する図であり、図6(A)は正面図、図6(B)は側面断面図である。
図7は、図6のバックガードを備えたコンロキャビネットを水切り87のある台所に設置した状態を示す側面図である。
このバックガード79も、不燃材81の表面をステンレス鋼板83で覆ったものであるが、不燃材81の下面と、下面から所定の高さの部分は不燃材81が露出している。一例で、露出部85の高さは5mmである。
【0046】
水切り87が設けられていない台所のコンロキャビネットにこのバックガード79を設置する際は、図2と同様の上下スライド位置調整機構によりコンロキャビネットに取り付けることができる。この際、バックガード79の露出部85は下側に位置させる。このバックガード79においても、断熱効果を有するため、壁面の温度上昇防止の効果を期待できる。
【0047】
一方、図7に示す、水切り87のある台所に設置する際も、図2と同様の上下スライド位置調整機構によりコンロキャビネットに取り付けることができるが、バックガード79の露出部85を上側に位置させる。設置する際は、まず、バックガード79を最も下にスライドさせた状態で仮位置決めして、コンロキャビネット1を台所に設置する。そして、水切り87に当るまでバックガード79を上方にスライドさせればよい。
【0048】
この場合、バックガード79の露出部85の不燃材が水切り87の下面に接することとなる。水切り87は通常ステンレスで作製されている。一方、不燃材の熱伝導性は低い。このため、バックガード79の露出部85の不燃材の部分で水切り87に接するようにバックガード79を設置した場合、バックガード79から水切り87への伝熱量が少なく、壁面の温度上昇を防止できる。
【0049】
このように、この例のバックガード79は、水切り87のある台所と無い台所の両方に同一の部品を適用することができ、部品の共用化が図られコストを低減できる。なお、水切り87の無い台所に設置する場合は、ウォールボードと称する。
【0050】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るコンロキャビネットの構造を説明する側面図である。
この例のコンロキャビネット1は、図1のコンロキャビネットとほぼ同様の構造を有するが、コンロ設置部内に背板91が設けられている。背板91は、コンロ設置部5内に、同部5の背面と、同部内に設置されたコンロ17の背面との間に直立するように取り付けられている。図中の符号93はバックガードである。
【0051】
コンロとキャビネット背面との間に背板91を設けることにより、壁内の負圧による高温の空気の後方への流れを遮断し、壁面3の温度上昇を防ぐ。
【0052】
図9は、本発明の第3の実施の形態に係るコンロキャビネットの構造を説明する図である。
この例のコンロキャビネット1のサイドモール95は、一方95Rの幅が他方95Lの幅より広くなっている。一例で幅広のサイドモール95Rの幅は30mm、幅狭のサイドモール95Lの幅は10mmである。
【0053】
このコンロキャビネット1を、台所の隅に設置する場合、台所の奥側の壁と左右いずれか側壁が、コンロキャビネット1と接する。そこで、コンロ設置部5の側壁に接する側に幅広のサイドモール95Rを嵌め込み、反対側に幅狭のサイドモール95Lを嵌め込む。これにより、防熱板の設置に必要なスペースを確保することができる。
【0054】
以上の例では、バックガードやコンロキャビネットの個々の断熱処理方法を示したが、これらの処理を適宜に組み合わせることにより、より壁面の温度上昇防止効果の高いコンロキャビネットを提供できる。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、バックガードの断熱効果を向上させたり、コンロキャビネットに改良を加えることにより、コンロから壁面への伝熱作用を低減して、壁面の温度上昇を防ぐ能力の高いコンロキャビネット及び防熱板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコンロキャビネットの構造を説明する側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るバックガードの構造を説明する図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側面断面図である。
【図3】図1のコンロキャビネットの分解斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るバックガードの構造を説明する図であり、図4(A)は正面図、図4(B)は側面断面図である。
【図5】図4のバックガードを備えたコンロキャビネットを水切り板の無い台所に設置した状態を説明する側面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るバックガードの構造を説明する図であり、図6(A)は正面図、図6(B)は側面断面図である。
【図7】図6のバックガードを備えたコンロキャビネットを水切りのある台所に設置した状態を示す側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るコンロキャビネットの構造を説明する側面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るコンロキャビネットの構造を説明する図である。
【図10】従来のコンロ台やコンロキャビネット、組込型コンロを組み込んだキャビネットの構造を模式的に示す図であり、図10(A)は全体の斜視図、図10(B)はコンロキャビネットを台所に設置した状態の側面図である。
【符号の説明】
1 コンロキャビネット 3 壁面
5 コンロ設置部 7 キャビネット部
9 バックガード 11 位置調節機構
13 開口 15 段
17 コンロ 19 バーナ
21 グリル 23 バーナヘッド
25 五徳 27 排気口
29 耳 31 配管孔
35 スライド案内部材 37 蝶ネジ
39 長孔 49 バックガード
51 防熱プレート 53 返しピース
55 不燃材 57 ステンレス鋼板
59 配管孔 61 上面部
63 折り返し部 79 バックガード
81 不燃材 83 ステンレス鋼板
85 露出部 87 水切り
91 背板 95 サイドモール

Claims (8)

  1. 上面にコンロを設置、取り付け、収納できる(以下収納できると称する)コンロ台やコンロ用キャビネット(以下コンロキャビネットと称する)であって、
    奥側(建物壁側)の上方に広がる防熱板が付設されており、
    該防熱板は、ステンレス鋼板製の中空板であって、前面、上面及び左右面が形成されているとともに、内部に空気層が形成されており、
    該防熱板の上面の奥行きは、左右面の奥行きより小さくなっていて、これにより該防熱板の上辺の奥側に冷却空気通路となる隙間が形成されており、
    前記防熱板の上部に、コンロキャビネット本体側(手前側)に張り出す返し(オーバーハング)が形成されていることを特徴とするコンロキャビネット。
  2. 前記防熱板がステンレス鋼板を折り曲げて作製されていることを特徴とする請求項1記載のコンロキャビネット。
  3. 記防熱板がコンロキャビネット本体に対して左右両側部で接続されており、中央部が配管スペースとされていることを特徴とする請求項1又は2記載のコンロキャビネット。
  4. さらに、前記コンロ収納部とキャビネット背面との間を遮る背板が付設されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のコンロキャビネット。
  5. さらに、コンロ収納部の手前側の開口と、前記コンロ収容部に組み込まれた組込型コンロ左右端部との間を塞ぐサイドモールを有し、該サイドモールの幅が左右で異なることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のコンロキャビネット。
  6. 前記防熱板の上下位置調整機構をさらに有することを特徴とする請求項1〜いずれか1項記載のコンロキャビネット。
  7. 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットと建物壁との間に配置されるコンロキャビネット用防熱板であって、
    該防熱板は、ステンレス鋼板製の中空板であって、前面、上面及び左右面が形成されているとともに、内部に空気層が形成されており、
    該防熱板の上面の奥行きは、左右面の奥行きより小さくなっていて、これにより該防熱板の上辺の奥側に冷却空気通路となる隙間が形成されており、
    前記防熱板の上部に、コンロキャビネット本体側(手前側)に張り出す返し(オーバーハング)が形成されていることを特徴とするコンロキャビネット用防熱板。
  8. 上面にコンロを収納できるコンロキャビネットと建物壁との間に配置されるコンロキャビネット用防熱板であって、前記防熱板が、不燃材の表面をステンレス鋼板で覆ったものであり、
    前記防熱板の上辺部がステンレス鋼板で覆われておらず、前記不燃材が外部に露出しており、
    前記コンロキャビネット用防熱板が付設される台所に水切り板が設けられている場合は、前記防熱板の前記露出部を上側とし、水切り板が設けられていない場合は、前記防熱板の前記露出部を下側とすることを特徴とするコンロキャビネット用防熱板。
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