JP2001272047A - キッチンユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理機器がカウンターの下方に外観良く納め
られ、このカウンターの同調理機器廻りでのクラック発
生も防止されるキッチンユニットを提供する。 【解決手段】 グリル部１上にコンロ部２が一体化され
た調理機器Ａと、取付開口部３が形成されたカウンター
４とを備え、取付開口部３でコンロ部２が上方へ表出す
るようカウンター４の下方に調理機器Ａを納めてなるキ
ッチンユニットにおいて、グリル部１の熱源５から同グ
リル部１の前端突出部６内を経由してカウンター４の下
面へと流れ至る熱流路の途中に断熱材７を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、グリル部上にコン
ロ部が一体化された調理機器をカウンターの下方に納め
てなるキッチンユニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図３に示す如く、グリル部１
上にコンロ部２が一体化され、グリル部１の前端部分が
コンロ部２よりも前方へ突出するように形成された調理
機器Ａと、コンロ部２に適合する矩形状の取付開口部３
が形成されたカウンター４とを備え、取付開口部３でコ
ンロ部２が上方へ表出するようカウンター４の下方に調
理機器Ａを納めてなるキッチンユニットは知られてい
る。

【０００３】該キッチンユニットにおいては、グリル部
１が鋼板製の外殻体８と、その内部上下に配設されるバ
ーナー、ヒーター等の熱源５とを有し、調理物は同外殻
体８の前方から出し入れされて加熱調理される。そし
て、コンロ部２はグリル部１上に鋼板製の周壁部９を介
して一体化され、該グリル部１の前端突出部６が同コン
ロ部２よりも前方へ突出した調理機器Ａとなっている。

【０００４】又、コンロ部２上にはバーナーを熱源とす
るコンロ10が設けられ、同コンロ部２の上端外周にはフ
ランジ11が突設されていて、該フランジ11の下側にカウ
ンター４の取付開口部３の周縁部分は収容されている。
その際、フランジ11の先端縁に設けられたパッキン12が
カウンター４の上面に当接されて、取付固定状態は安定
しており、コンロ部２から同カウンター４への伝熱も防
止される。

【０００５】又、カウンター４は合成樹脂製で人造大理
石と称される材質でなり、その前端部分に下方へ折曲し
た幕板部13が一体に形成され、該幕板部13の裏側には桟
木14が固着一体化されている。この場合、前記グリル部
１の前端突出部６上にカウンター４が納まって、該カウ
ンター４の取付開口部３でコンロ部２が上方へ表出する
よう、同カウンター４の下方に調理機器Ａは外観良く収
容設置される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、グリル部１の前端突出部６の上方
にカウンター４が位置することになるので、該カウンタ
ー４の下面には同グリル部１の熱源５からの放熱が多量
に至り易いものである。しかも、この場合、グリル部１
の上面及びコンロ部２の周壁部９に形成された長孔15か
ら放熱される構造となっていると共に、幕板部13が形成
されて断面略Ｌ型となるカウンター４の前端部分下側に
スペースＳを有する構造となっているので、該スペース
Ｓ内には同放熱がこもり易いものである。

【０００７】そのため、人造大理石でなるカウンター４
の温度が最高１１０℃程度にまで上昇してしまい、該カ
ウンター４に対する熱的負荷の増大によって、同カウン
ター４にはクラックが発生するという問題を生じてい
た。

【０００８】本発明は、上記従来の技術における問題を
悉く解決するために発明されたもので、その課題は、調
理機器がカウンターの下方に外観良く納められ、該カウ
ンターの同調理機器廻りでのクラック発生も防止される
キッチンユニットを提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
キッチンユニットは、グリル部上にコンロ部が一体化さ
れ、グリル部の前端部分がコンロ部よりも前方へ突出す
るように形成された調理機器と、コンロ部に適合する形
状の取付開口部が形成されたカウンターとを備え、取付
開口部でコンロ部が上方へ表出するようカウンターの下
方に調理機器を納めてなるキッチンユニットにおいて、
グリル部の熱源から、前記コンロ部よりも前方へ突出し
たグリル部の前端突出部内を経由して、該前端突出部の
上方に位置するカウンターの下面へと流れ至る熱流路の
途中に断熱材を設けたことを特徴としている。

【００１０】したがって、この場合、グリル部の前端部
分がコンロ部よりも前方へ突出するように形成されてい
るので、該グリル部の前端突出部上にはカウンターが納
まって、該カウンターの取付開口部でコンロ部が上方へ
表出するよう、同カウンターの下方に調理機器は外観良
く収容設置される。

【００１１】しかも、グリル部の熱源から前記グリル部
の前端突出部内を経由してカウンターの下面へと流れ至
る熱流路の途中に断熱材が設けられているので、該断熱
材によって同グリル部の熱源からの放熱は同カウンター
の下面へと至るまでに遮断されることになる。そのた
め、カウンターへの熱的負荷が軽減され、該カウンター
の温度は過上昇し難くなって、同カウンターにクラック
が発生することも防止低減され、その耐久性は向上され
る。

【００１２】本発明の請求項２記載のキッチンユニット
は、上記請求項１記載のキッチンユニットにおいて、グ
リル部の前端突出部内に断熱材を設けたことを特徴とし
ている。

【００１３】したがって、この場合は特に、グリル部の
前端突出部内に断熱材が設けられているので、該断熱材
はカウンターの下方に位置することになり、該カウンタ
ーの下面への放熱が有効に遮断される。又、断熱材を調
理機器の内部に予め組み込んでおくことができるので、
施工上や外観面で支障を来すこともない。

【００１４】本発明の請求項３記載のキッチンユニット
は、上記請求項２記載のキッチンユニットにおいて、断
熱材を略水平な板状に形成してグリル部の前端突出部内
の上位に設けたことを特徴としている。

【００１５】したがって、この場合は特に、断熱材が略
水平な板状に形成されてグリル部の前端突出部内の上位
に設けられているので、該グリル部の前端突出部内の上
位で同板状の断熱材はその下方からの放熱を効率良く遮
断するものとなる。又、略水平な板状の断熱材は、グリ
ル部の前端突出部内の上位にコンパクトに納まる。

【００１６】本発明の請求項４記載のキッチンユニット
は、上記請求項３記載のキッチンユニットにおいて、断
熱材をグリル部の熱源の上側に近接配置したことを特徴
としている。

【００１７】したがって、この場合は特に、断熱材がグ
リル部の熱源の上側に近接配置されているので、該熱源
からの放熱はこれに近接した同断熱材によって確実に遮
断されることになる。

【００１８】

【発明の実施の形態】図１、２は、本発明の請求項１〜
４全てに対応する一実施形態を示し、該実施形態のキッ
チンユニットは、グリル部１上にコンロ部２が一体化さ
れ、グリル部１の前端部分（前端突出部６）がコンロ部
２よりも前方へ突出するように形成された調理機器Ａ
と、コンロ部２に適合する形状の取付開口部３が形成さ
れたカウンター４とを備えている。

【００１９】そして、該実施形態のキッチンユニット
は、前記取付開口部３でコンロ部２が上方へ表出するよ
うカウンター４の下方に調理機器Ａを納めてなり、前記
グリル部１の熱源５から、前記グリル部１の前端突出部
６内を経由して、該前端突出部６の上方に位置するカウ
ンター４の下面へと流れ至る熱流路の途中に断熱材７を
設けたことを特徴としている。

【００２０】又、該実施形態のキッチンユニットにおい
ては、グリル部１の前端突出部６内に断熱材７を設けて
いる。この場合、断熱材７を略水平な板状に形成してグ
リル部１の前端突出部６内の上位に設けると共に、同断
熱材７を同グリル部１の熱源５の上側に近接配置しても
いる。

【００２１】グリル部１は鋼板製の外殻体８と、その内
部上下に配設されるバーナー、ヒーター等の熱源５とを
有し、調理物が同外殻体８の前方から出し入れされて加
熱調理されるものである。そして、コンロ部２はグリル
部１上に鋼板製の周壁部９を介して一体化され、該グリ
ル部１の前端突出部６が同コンロ部２よりも前方へ突出
した調理機器Ａとなっている。

【００２２】又、コンロ部２上にはバーナーを熱源とす
る複数のコンロ10が配設され、同コンロ部２の上端外周
にはフランジ11が突設されていて、該フランジ11の下側
にカウンター４の取付開口部３の周縁部分は収容されて
いる。その際、フランジ11の先端縁に設けられたパッキ
ン12がカウンター４の上面に当接されて、取付固定状態
は安定しており、コンロ部２から同カウンター４への伝
熱も防止される。

【００２３】又、カウンター４は合成樹脂製で人造大理
石と称される材質でなり、その前端部分に下方へ折曲し
た幕板部13が一体に形成され、該幕板部13の裏側には桟
木14が固着一体化されている。この場合、前記グリル部
１の前端突出部６上にカウンター４が納まって、該カウ
ンター４の取付開口部３でコンロ部２が上方へ表出する
よう、同カウンター４の下方に調理機器Ａは外観良く収
容設置されている。

【００２４】又、該実施形態のキッチンユニットにおい
ては、グリル部１の上面及びコンロ部２の周壁部９に形
成された長孔15から放熱される構造となっていると共
に、幕板部13が形成されて断面略Ｌ型となるカウンター
４の前端部分下側にスペースＳを有する構造となってい
る。そのため、スペースＳ内には放熱がこもり易いもの
であるが、この場合、グリル部１からの放熱は断熱材７
によって抑えられ、該放熱が同スペースＳの内上面とな
るカウンター４の下面には至り難い。

【００２５】又、断熱材７は略水平な横長の帯板状に形
成され、グリル部１の前端突出部６内の前端部分上側に
貼着固定されている。断熱材７の材質は、例えば、メラ
ミンホルムアルデヒド発泡体（発泡密度：１０〜１２ g
/l）で、厚さ寸法約５mm程度の板状に形成されている。
そして、断熱材７の下側には、グリル部１内の上側に配
置される熱源５の前端部分が近接している。

【００２６】したがって、該実施形態のキッチンユニッ
トにおいては、グリル部１の前端部分がコンロ部２より
も前方へ突出するように形成されているので、該グリル
部１の前端突出部６上にはカウンター４が、フランジ11
との間に嵌まり込むよう納まって、該カウンター４の取
付開口部３でコンロ部２が上方へ表出するよう、同カウ
ンター４の下方に調理機器Ａは外観良く収容設置されて
いる。

【００２７】しかも、グリル部１の熱源５から前記前端
突出部６内を経由してカウンター４の下面へと流れ至る
熱流路の途中に断熱材７が設けられているので、該断熱
材７によって同グリル部１の熱源５からの放熱は、その
ほとんどが同カウンター４の下面へと至るまでに遮断さ
れることになる。そのため、カウンター４への熱的負荷
が軽減され、該カウンター４の温度は過上昇し難くなっ
て、同カウンター４にクラックが発生することも防止低
減され、その耐久性は向上される。

【００２８】又、該実施形態のキッチンユニットにおい
ては、グリル部１の前端突出部６内に断熱材７が設けら
れているので、該断熱材７はカウンター４の下方に位置
することになり、該カウンター４の下面への放熱が有効
に遮断される。又、断熱材７を調理機器Ａの内部に予め
組み込んでおくことができるので、施工上や外観面で支
障を来すこともない。

【００２９】更に、該実施形態のキッチンユニットにお
いては、断熱材７が略水平な板状に形成されてグリル部
１の前端突出部６内の上位に設けられているので、該グ
リル部１の前端突出部６内の上位で同板状の断熱材７は
その下方からの放熱を効率良く遮断するものとなる。
又、略水平な板状の断熱材７は、グリル部１の前端突出
部６内の上位にコンパクトに納まる。

【００３０】しかも、この場合に、断熱材７がグリル部
１の上位の熱源５の上側に近接配置されているので、該
熱源５からの放熱はこれに近接した同断熱材７によって
確実に遮断されることになる。その結果、該実施形態の
キッチンユニットにおいて実際には、カウンター４の温
度上昇が９０℃程度にまで抑制されて、同カウンター４
の調理機器Ａ廻りにおける経年的クラックの発生は確実
に低減される。

【００３１】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１記載のキ
ッチンユニットにおいては、グリル部の前端部分がコン
ロ部よりも前方へ突出するように形成されていて、カウ
ンターの下方に調理機器は外観良く収容設置され、しか
も、該カウンターの下面へと至るまでに断熱材で放熱が
遮断されることになって、同調理機器廻りでのクラック
発生は防止低減され、同カウンターの耐久性が向上され
る。

【００３２】又、本発明の請求項２記載のキッチンユニ
ットにおいては、特に、断熱材がカウンターの下方に位
置することになって、該カウンターの下面への放熱は有
効に遮断され、同断熱材が調理機器の内部に設けられて
いて、施工上や外観面で支障を来すこともない。

【００３３】又、本発明の請求項３記載のキッチンユニ
ットにおいては、特に、グリル部の前端突出部内の上位
で略水平な板状の断熱材が、その下方からの放熱を効率
良く遮断するものとなり、同断熱材はコンパクトに納ま
る。

【００３４】又、本発明の請求項４記載のキッチンユニ
ットにおいては、特に、断熱材がグリル部の熱源の上側
に近接配置されており、該熱源からの放熱は同断熱材に
よって確実に遮断されることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態であるキッチンユニットを
示す縦断面図。

【図２】同キッチンユニットを示す斜視図。

【図３】従来例であるキッチンユニットを示す縦断面
図。

【符号の説明】

１ グリル部 ２ コンロ部 ３ 取付開口部 ４ カウンター ５ 熱源 ６ 前端突出部 ７ 断熱材 Ａ 調理機器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 淳生 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Ｆターム(参考） 3B060 GA06

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 グリル部上にコンロ部が一体化され、グ
   リル部の前端部分がコンロ部よりも前方へ突出するよう
   に形成された調理機器と、コンロ部に適合する形状の取
   付開口部が形成されたカウンターとを備え、取付開口部
   でコンロ部が上方へ表出するようカウンターの下方に調
   理機器を納めてなるキッチンユニットにおいて、グリル
   部の熱源から、前記コンロ部よりも前方へ突出したグリ
   ル部の前端突出部内を経由して、該前端突出部の上方に
   位置するカウンターの下面へと流れ至る熱流路の途中に
   断熱材を設けたことを特徴とするキッチンユニット。
2. 【請求項２】 グリル部の前端突出部内に断熱材を設け
   たことを特徴とする請求項１記載のキッチンユニット。
3. 【請求項３】 断熱材を略水平な板状に形成してグリル
   部の前端突出部内の上位に設けたことを特徴とする請求
   項２記載のキッチンユニット。
4. 【請求項４】 断熱材をグリル部の熱源の上側に近接配
   置したことを特徴とする請求項３記載のキッチンユニッ
   ト。