JP3788971B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3788971B2 JP3788971B2 JP2002363710A JP2002363710A JP3788971B2 JP 3788971 B2 JP3788971 B2 JP 3788971B2 JP 2002363710 A JP2002363710 A JP 2002363710A JP 2002363710 A JP2002363710 A JP 2002363710A JP 3788971 B2 JP3788971 B2 JP 3788971B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor layer
- trench
- oxide film
- conductivity type
- view
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Thyristors (AREA)
- Element Separation (AREA)
- Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
- Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
この発明は半導体装置特に、パワーデバイスに適用するトレンチMOSゲートを形成する技術及び素子分離技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図65〜図72は、トレンチMOSゲート部を形成する従来のプロセスを工程順に示す断面図であり、特に図72はトレンチMOSゲート部131が形成された時点での断面図である。
【0003】
図65に戻って以下順に説明する。まずSiなどからなる半導体基板1の上面にP型不純物濃度領域2を形成し、更にその上面に選択的にN型高不純物濃度領域3を形成する。そして得られた構造の上面に酸化膜21を形成する。その後、酸化膜21並びにP型不純物濃度領域2及びN型高不純物濃度領域3を貫通するトレンチ(溝)4を形成する(図65)。
【0004】
次にトレンチ4の内部にシリコン酸化膜7を形成する(図66)。この後、酸化膜7,21を除去した後(図67)に、ゲート酸化膜9としてシリコン酸化膜を形成する(図68)。
【0005】
シリコン酸化膜7のように、一旦形成された後に直ちに除去される酸化膜を以下「犠牲酸化膜」と称することもある。後で完成する素子の構造に残らずに、溝の形状を整え、かつ、溝内部の欠陥、歪、汚染等を除去するために犠牲となるためである。シリコン酸化膜7は例えば950℃乃至1100℃で酸素雰囲気において100〜300nm程度形成される。
【0006】
ゲート酸化膜9は通常1000℃以下の水蒸気雰囲気において熱酸化されて形成される。これは一般には、酸素雰囲気において熱酸化によって形成された酸化膜に対し、水蒸気雰囲気において熱酸化によって形成された酸化膜の方が欠陥が少なく、また温度が低い方が欠陥が少ないとされているためである。
【0007】
そして、例えば低抵抗多結晶シリコン10をトレンチ4に充填し(図69)、トレンチ4内部にゲート電極22を形成する。そしてゲート電極22上にシリコン酸化膜11を形成する(図70)。ここまでの工程で得られた構造の上面に、更にCVD酸化膜12を形成し(図71)、エッチングによりこれを整形してトレンチMOSゲート部131が形成される(図72)。
【0008】
なお、本件に関連ある文献として下記特許文献がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平1−192175号公報
【特許文献2】
特開昭59−40579号公報
【特許文献3】
特開平4−188877号公報
【特許文献4】
特開平3−58485号公報
【特許文献5】
特開平3−232276号公報
【特許文献6】
特開平5−335582号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図67に示されるように、シリコン酸化膜7を一旦形成して除去した後のトレンチ4の形状には特徴がある。つまり、トレンチ4の開孔部の形状5c、及び底部の形状6cは共に角張っている。
【0011】
トレンチ4はこのような形状を有しているため、ゲート酸化膜9をトレンチ4の内部に形成すると、その膜厚がトレンチ内部で不均一になってしまう。特に、トレンチ4の開孔部における形状5d及びトレンチ4の底部における形状6dを反映して、ゲート酸化膜9の膜厚が最も顕著に薄くなる。
【0012】
このようにトレンチ4内において、特にトレンチ4の開孔部及び底部でゲート酸化膜9が薄くなると、ゲート破壊場所となり、耐圧不良を招くという問題点があった。しかもゲート酸化膜9のリーク電流が増加する。
【0013】
さらに、トレンチ4の形状5c,6cが角張ると、トレンチMOSゲート部131の特性が悪化する。またトレンチ4を形成する工程において、その周囲には欠陥が発生し易い。この欠陥はゲート電極22に所定の電位を与えたときに形成されるチャネルの特性を悪化させ、トレンチMOSゲート部131を有するパワーデバイスは、その基本特性であるMOSゲートのチャネル移動度が、MOSゲート界面近傍の欠陥や歪や汚染のために低下し、その結果オン電圧が上昇するという問題点もあった。
【0014】
(a−2)第2従来技術とその問題点:
図73乃至図81はSOI構造(Silicon On Insulator)においてトレンチ分離される横型IGBTの製造工程を工程順に示す断面図である。
【0015】
図73において、例えばシリコンからなる基板1e,1dはシリコン酸化膜25を介して貼り合わされており、半導体基板1eの上部においてP層41、N+層42が選択的に形成されている。そして半導体基板1eの上方の全面にはシリコン酸化膜43が形成されている。
【0016】
シリコン酸化膜43を、P層41、N+ 層42の一部が露呈するように、選択的に除去し(図74)、残置されたシリコン酸化膜43をマスクとしてシリコンのエッチングを行う。これによって半導体基板1eは選択的に掘り下げられ、トレンチ44が穿孔される(図75)。
【0017】
この後、熱酸化することによりトレンチ44の内壁に犠牲酸化膜45を一旦形成し(図76)、その後シリコン酸化膜のエッチングを行う。これによってシリコン酸化膜25の一部並びに犠牲酸化膜45及びシリコン酸化膜43の全てが除去され、トレンチ44は半導体基板1eの底よりも低く掘り下げられる(図77)。そして1000℃以下の水蒸気雰囲気において熱酸化することにより、残置された半導体基板1e(P層41、N+ 層42を含む)の周囲に分離酸化膜46を形成する(図78)。
【0018】
図78で得られた構造の全面に多結晶シリコン47を堆積させ、トレンチ44を多結晶シリコン47で充填する(図79)。その後半導体基板1eの上方に存在する多結晶シリコン47を選択的に除去してトレンチ44内部にのみ多結晶シリコン47を残置させ、フィールド酸化膜48によって多結晶シリコン47を覆う。この際、フィールド酸化膜48は半導体基板1eの表面においてP層41、N+ 層42の間にも設けられる(図80)。その後更に所定の不純物層を形成して、トレンチ構造を有する分離部13aによって分離されつつ、横型IGBTが形成される(図81)。
【0019】
このようにして分離部13aを構成した場合、その分離酸化膜46の厚さについて、第1従来技術と同様の問題点が生じる。即ち、図78において示されるような、トレンチ44の開孔部44aと底部44bにおいて、半導体基板1e(P層41、N+ 層42を含む)が角張っており、ここにおいて分離酸化膜46の厚さが他の部分と比較して顕著に薄くなる。特に底部44bにおいて分離酸化膜46が破壊され易くなり、分離部13aによる分離耐圧が低下するという問題点が招来される。
【0020】
この発明は、上記のような問題を解決するために発明されたもので、トレンチMOSゲート部の特性を向上させることにより、トレンチMOSゲート部を有するパワーデバイスの特性、特にオン電圧を容易なプロセスで改善する技術を提供することを目的とする。
【0021】
また、この発明はSOI構造(Silicon On Insulator)において素子分離を行うトレンチ分離における分離耐圧を向上させることも目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる半導体装置は、主面を有する半導体からなる基体と、前記主面から所定の深さに位置する底面と、平面視上で所定の方向に延在する開孔部とを有して前記基体に選択的に形成され、前記所定の方向に平行に配列される複数の溝部と、前記溝部の内壁上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜を介して前記溝部の内部に充填され、前記溝部の前記所定の方向の端部を覆う制御電極層と、前記制御電極層上に、前記主面より突出して形成された絶縁層とを備える。そして、前記端部における前記開孔部のエッジ及び前記底面の少なくとも一方が丸みを帯びた緩やかな面を有する。
【0023】
【実施の形態】
B.第1の製造方法:
第1の製造方法は、トレンチにおける従来とは異なるゲート酸化膜の製造方法を示すものである。
【0024】
(b−1)実施の形態1:
図1〜図5はこの発明の実施の形態1である、トレンチMOSゲート部132の形成方法を工程順に示した断面図である。まずシリコンからなる基板1上に酸化膜21を形成する。そして酸化膜21を選択的に開孔し、これをマスクとしてシリコンの異方性エッチングを施すことによりにより、基板1の厚さ方向に延びるトレンチ4を形成する(図1)。この時、トレンチ4の開孔部の形状5及び底部の形状6はいずれも角張っている。次に犠牲酸化膜7を、例えば950℃乃至1100℃で酸素雰囲気において100〜300nm程度形成し(図2)、これを除去する(図3)。ここまでの工程は図65乃至図67において示された第1従来技術の工程と同様である。
【0025】
この後、実施の形態1においては、1000℃以上(例えば1215℃)の酸素雰囲気において熱酸化を施すことにより、ゲート酸化膜9を形成する(図4)。
【0026】
その後の工程は第1従来技術と同様に進められ、トレンチMOSゲート部132が形成される(図5)。図5(a)は図5(b)のAA断面図であり、図5(b)はトレンチMOSゲート部132近傍を示す平面図である。また、図5(c)は図5(b)のBB断面図である。例えば従来の技術では、トレンチMOSゲート部131近傍の平面図も図5(b)で表されるが、そのAA断面及びBB断面は図5(d)及び図5(e)に示される。
【0027】
図6はトレンチ周辺部に拡散層を設けない単純なキャパシタンス構造を形成した場合の印加電圧Vgとリーク電流Igとの関係(リーク特性)を示すグラフである。曲線G131 ,G132 はそれぞれ従来例のトレンチ開孔部や底が角張っている場合の図5(d),(e)に示すトレンチMOSゲート部131と、本発明を適用した図5(a),(c)に示すトレンチMOSゲート部132の特性を示す。
【0028】
印加電圧Vgは基板1とゲート電極22との間に印加される。但し、トレンチMOSゲート部131は図72で示された構造において、基板1上にP型不純物濃度領域2とN型高不純物濃度領域3を形成していない場合について測定した。そしてトレンチMOSゲート部131,132のゲート酸化膜厚がほぼ750オングストロームと等しくなるように設定されている。
【0029】
トレンチMOSゲート部131のリーク特性は印加電圧Vgが30Vを超える辺りから急激に悪化し、絶縁破壊電圧はおよそ55V程度であることが解る。
【0030】
一方、トレンチMOSゲート部132のリーク特性は印加電圧Vgが40Vを超えても殆ど悪化せず、絶縁破壊電圧も60Vを超える。
【0031】
このようにゲート酸化膜9の形成条件を従来とは異ならせることにより、トレンチ4の形状が改善される理由は明かではない。しかし、このようにしてトレンチ4の形状が改善される結果、トレンチMOSゲート部132は第1従来技術によって得られたトレンチMOSゲート部131と比較してリーク特性及び絶縁破壊電圧が改善される。
【0032】
C.第2の製造方法:
第2の製造方法は、等方性プラズマエッチングを行うことにより、トレンチの形状をなだらかにする技術を示すものである。
【0033】
(c−1)実施の形態2:
図7乃至図14はこの発明の実施の形態2である、トレンチMOSゲート部133の形成方法を工程順に示した断面図である。まず、実施の形態1と同様にして図1に示された構造を得る。既述のように、トレンチ4の開孔部の形状5及び底部の形状6はいずれも角張っている。
【0034】
この後、酸化膜21のうち、トレンチ4の開孔部近傍に存在する部分を選択的に除去し、酸化膜21をトレンチ4から距離xだけ退かせる(図7)。その後、O2 /CF4 系のガスを用いて、シリコンの等方性プラズマエッチングを行う。これにより、トレンチ4の開孔部が面とりされ、底部の形状6eは丸くなって角張った部分が無くなる。この際、詳細は後述するが、トレンチ4の底近傍に酸化膜系の膜91が生成されている(図8)。
【0035】
膜91及び酸化膜21を除去した後、一旦犠牲酸化膜7を形成し(図9)、更にこれを除去することによってトレンチ4の開孔部の形状5fは一層なだらかとなる(図10)。トレンチ4の開孔部近傍を拡大すると、形状5fは直線部分Uを有することがあり、その場合には直線部分Uと基板1の上面との成す角度θを測定した場合にはその値は30〜60゜に収まる。また、形状5fが直線部分Uを有しない場合には、形状5fの有する最も曲率半径の小さな箇所から引かれた接線と基板1の上面との成す角度をθとして測定するとこれも値は30〜60゜に収まる。
【0036】
その後、1000℃以下(例えば950℃)の水蒸気雰囲気において熱酸化することによってゲート酸化膜9を形成する(図11)。実施の形態1においてはゲート酸化膜9の形成のために1000℃以上の酸素雰囲気において熱酸化を行っていた。しかし、一旦等方性プラズマエッチングを行った後は1000℃以下の水蒸気雰囲気において熱酸化を行う方が良い特性が得られる。しかし、その理由は現在のところ良く解っていない。
【0037】
この後、トレンチ4を低抵抗多結晶シリコンで充填し、ゲート電極22を形成する。更にシリコン酸化膜11をゲート電極22上部に形成し、例えばCVD法によって酸化膜12を全面に堆積させ、更にエッチングを行ってゲート酸化膜9及び酸化膜12を選択的に残置し、トレンチMOSゲート部133を形成する(図12)。この際、ゲート電極22は図13及び図14に示されるように基板1の上面よりも突出しても良い。また、ゲート電極22を形成するに際しては、上述の低抵抗多結晶シリコン以外のものでも良く、金属膜(W,Mo,Al,Ti)や金属化合物(WSi,MoSi2,AlSi,TiSi2)等でも良い。
【0038】
このようにして形成されたトレンチMOSゲート部133のリーク特性は図6に曲線G133 として示されている。実施の形態1で紹介されたトレンチMOSゲート部132と比較すると、印加電圧Vgが低い領域(40V以下)ではリーク特性が1桁近く劣るものの、印加電圧Vgが高い領域(50V以上)ではリーク特性は勝る。つまり、本発明を主耐圧がゲート酸化膜の絶縁破壊電圧以下である素子に適用する場合には、トレンチMOSゲート部132の方がトレンチMOSゲート部133よりも適している。逆に主耐圧がゲート酸化膜の絶縁破壊電圧以上である素子に本発明を適用する場合には、トレンチMOSゲート部133の方がトレンチMOSゲート部132よりも適している。
【0039】
もし実施の形態2において、ゲート酸化膜9の形成のために1000℃以上の酸素雰囲気において熱酸化を行うと、得られるトレンチMOSゲート部のリーク特性は、印加電圧Vgが高い領域(50V以上)においてトレンチMOSゲート部132とほぼ同等か、それよりも劣る。
【0040】
なお、酸化膜21がトレンチ4の開孔部から退く距離xは100nm以上400nm以下であることが望ましい。図15は距離xが100nm未満の場合に、図16は距離xが400nmよりも大きい場合に、それぞれ等方性プラズマエッチングを行った場合のトレンチ4の開孔部近傍を拡大した断面図である。破線は等方性プラズマエッチングされない時点での基板1の形状を示している。
【0041】
距離xが100nm未満の場合にはトレンチ4の開孔部は角51が生じ、距離xが400nmよりも大きい場合には基板1の厚さ方向のエッチングが進み、トレンチ4の開孔部は酸化膜21の形状をそのまま反映して面とりされない。そのため距離xは100nm以上400nm以下であることが望ましいのである。
【0042】
また、等方性プラズマエッチングにおいて用いられるガスの比率R=O2 /CF4 は1<R<5であることが望ましい。図17はガスの比率Rを変化させたときのシリコンのエッチングレートと、酸化膜系の膜のデポジションレートとがどのように変化するかを示すグラフである。ガスの比率Rを高める程エッチングレートは低下し、膜のデポジションレートは上昇することが示されている。
【0043】
Rが1以下であれば、エッチングレートは50nm/minにも及び、その一方では殆ど膜は堆積しないので、エッチング表面は平滑化されず、むしろ表面荒れを起こす。しかし、R>1であれば、エッチング表面は平滑化される。図18はRが1より大なる場合におけるシリコン(例えば基板1)のエッチングされる面の断面を誇張して示す断面模式図である。破線はエッチングされる前のシリコンの形状を示す。酸化膜系の膜92が堆積することで凹部が充填され、エッチングされることで凸部が消失する。その結果エッチングされる面の形状が平滑化されると考えられる。
【0044】
但し、Rが5以上であれば、シリコンのエッチングレートと、酸化膜系の膜のデポジションレートとがほぼ等しくなる。このため、実質的なエッチングレートが15nm/min以下となり、トレンチ4の開孔部の面とり等に必要な200〜300nmのエッチングには数十分要する。これは生産性を著しく低下させ、且つエッチング中の試料の温度の制御も困難となり実際的ではない。従ってR<5であることが望ましい。
【0045】
このようにシリコンのエッチングの際に同時に膜の堆積を行わせることによってトレンチ4の内壁を平滑化することができるので、トレンチMOSゲート部133の耐圧が高められると考えられる。
【0046】
図19はガスの比率Rを変化させたときのトレンチMOSゲート部133の耐圧の変化を示すグラフであり、Rが3以下の領域で実測されている。R>3では実測されていないが、グラフの上側の枝L1は酸化膜系の膜のデポジションレートから予想される耐圧であり、グラフの下側の枝L2はエッチングレートから予想される耐圧である。従って、実際にはこれらの枝L1,L2の間の領域の耐圧が得られるものと思われる。
【0047】
(c−2)実施の形態3:
実施の形態2において犠牲酸化膜7を形成/除去する工程を省いても、第1の従来技術で紹介されたトレンチMOSゲート部131よりもその特性は改善される。この場合に形成されるトレンチMOSゲート部134のリーク特性は図6において曲線G134 で示されている。
【0048】
トレンチMOSゲート部134のリーク特性はトレンチMOSゲート部131よりもリーク電流が抑制され、耐圧も向上するが、トレンチMOSゲート部133と比較するとそのリーク特性は劣る。これは犠牲酸化膜7を形成/除去する工程によってトレンチの開孔部の形状が一層丸くなるか、そうでないかに起因するものと思われる。
【0049】
従って、数十A以上の大容量の電流を扱う素子に本発明を適用する場合には、ターンオン/ターンオフ時にゲートにおいて生じる変位電流が大きいため、ゲート耐圧を高める必要があり、実施の形態2を適用することが望ましい。
【0050】
しかし、リーク電流Igが10-8A程度以下ではトレンチMOSゲート部133,134の間でリーク特性の差異は小さいので、工程が少ないトレンチMOSゲート部134の方がコストパフォーマンス上有利である。つまり実施の形態2及び実施の形態3は適用される素子の用途に応じて使い分けて適用することができる。
【0051】
(c−3)比較例:
なお、図6には比較のために基板1の表面に平行なタイプのMOSゲート構造135のリーク特性も曲線G135 として示している。図20はMOSゲート構造135の構成を例示する断面図である。分離酸化膜Fによって囲まれてゲート酸化膜9が基板1上に形成され、その上にゲート電極22が形成され、ゲート電極22はシリコン酸化膜11によって覆われる。ゲート酸化膜9は実施の形態2と同様に1000℃以下の水蒸気雰囲気での熱酸化によって形成される。印加電圧Vgは基板1及びゲート電極22の間に印加される。
【0052】
トレンチMOSゲート部132,133,134はMOSゲート構造135と比較してやや劣るものの、これに近い良好な特性を得ることができることが図6から解る。
【0053】
(c−4)パワー素子への適用:
実施の形態1乃至実施の形態3で示されたトレンチMOSゲート部132,133,134は各種の縦型パワー素子に適用することができる。
【0054】
図21はトレンチゲート型MOSFET100の構造を示す断面図である。N型半導体基板1上にP型不純物濃度領域2が、P型不純物濃度領域2の上面内に選択的にN型高不純物濃度領域3が、それぞれ形成されている。そしてP型不純物濃度領域2、N型高不純物濃度領域3を貫通し、N型半導体基板1に達するトレンチが掘られ、トレンチMOSゲート部13が形成されている。そしてソース電極14aがP型不純物濃度領域2上にN型高不純物濃度領域3と接して形成されており、ドレイン電極14cがN型半導体基板1に接して形成されている。このトレンチMOSゲート部13に本発明を適用することによりリーク特性を改善することができる。
【0055】
図22は他のトレンチゲート型MOSFET200の構造を示す断面図である。トレンチゲート型MOSFET100と比較してN+ 層1bをドレイン電極14cとN型半導体基板1との間に介在させた構成となっている。このような素子にも本発明を適用することができる。
【0056】
トレンチゲート型MOSFETは、従来のMOSFETの構造に比べて高集積化されるためにON抵抗が低下するという改善がなされる。この様なパワーデバイスに対して本発明のトレンチMOSゲート部形成方法を用いると、ゲート電極22近傍での電界集中が抑制されるので、ゲート耐圧が改善されるという効果がある。
【0057】
図23はトレンチゲート型IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)300の構造を例示する断面図である。トレンチゲート型MOSFET200のN+ 層1bの下面(N型半導体基板1が設けられていない面)に更にP+ 層1cを設けた構成を有している。この場合、P+ 層1cに接してコレクタ電極14bが設けられる。トレンチゲート型MOSFET200におけるソース電極14aはトレンチゲート型IGBT300においてはエミッタ電極として機能する。ゲート電極22に所定の電位を印加する事により、ゲート酸化膜9の周囲のP型不純物濃度領域2にチャネル領域15が形成される。
【0058】
図24〜図27は、トレンチゲート型IGBTやトレンチゲート型MOSFETの上部構造を示す平面図である。トレンチゲート型MOSFET100,200やトレンチゲート型IGBT300はこれらの平面図で示されるような構造をとることができる。但し、図26や図27に示された上部構造をとる場合には、その断面図でみた構造は図22や図23で示された構造とはやや異なる。
【0059】
図28は図26の一部分を抜き出して示したものである。図29及び図30はそれぞれ、図28のAA断面及びBB断面を示す断面図である。図29及び図30は図22で示された構造とは異なっている。
【0060】
図31はトレンチMOSゲート部13を有する横型トレンチゲート型MOSFET400を示す断面図である。横型トレンチゲート型MOSFET400は、図22に示されたトレンチゲート型MOSFET200からN+ 層1b及びドレイン電極14cを省略した構成を有しており、電極14aの一方はソース電極として、他方はドレイン電極として、それぞれ機能する。
【0061】
横型MOSFETにトレンチゲート構造を適用した横型トレンチゲート型MOSFETは、従来の横型MOSFETに比べてチャネル15の長さが長くなり、微細化することにより生じる短チャネル効果を防ぐことができる。図32はトレンチ型MCT(MOS Controlled Thyristor)500の構造を示す断面図である。
【0062】
これらの素子のトレンチMOSゲート部13にも実施の形態1乃至実施の形態3で示された製造方法を適用することができる。その場合、異方性エッチングにより生じたトレンチ4の内壁のダメージ、汚染が取り除かれるので、チャネルにおけるキャリア移動度が改善される。従ってON状態でのチャネル抵抗が減少して素子全体のON抵抗が低くなる。
【0063】
また図33はトレンチ型ダイオード600の構造を示す断面図である。このような構造においてはオン状態ではゲート電極22に正電位を印加しないが、オフ状態ではゲート電極22に負電位を印加するので、電界集中を回避する事ができる。
【0064】
D.第3の製造方法:
第3の製造方法では犠牲酸化膜を2回形成する技術を示す。
【0065】
(d−1)実施の形態4:
図34〜図43はこの発明の一実施の形態である、トレンチMOSゲート部の形成方法を工程順に示した断面図である。まず従来の技術と同様にして基板1上にP型不純物濃度領域2とN型高不純物濃度領域3を形成し、これらの上面に酸化膜21を形成する。そして酸化膜21をN型高不純物濃度領域3の上部において選択的に開孔する。そして異方性エッチングにより、P型不純物濃度領域2とN型高不純物濃度領域3を貫通するトレンチ4を形成する(図34)。この時、トレンチ4の開孔部の形状5及び底部の形状6はいずれも角張っている。
【0066】
次に図35において、比較的高い温度TH で、酸素雰囲気でトレンチ4の内部にシリコン酸化膜7を形成する。温度TH は1000℃以上であり、例えば1100℃を用いる。また雰囲気は例えば100%酸素雰囲気を用いる。1000℃以上で形成された酸化膜は柔らかくなるので、トレンチ4の開孔部は形状5gが示すように丸くなる。そしてシリコン酸化膜7,21をエッチングにより除去する(図36)。
【0067】
さらに、スチーム雰囲気でトレンチ4の内部にシリコン酸化膜8を形成する(図37)。このような条件においてシリコン酸化膜8の形成を行うと、トレンチ4の底部の形状6bは丸くなり、開孔部の形状も更に丸くなって形状5bを呈する。この際に用いられる温度TL は温度TH よりも低く、例えば950℃を用いる。
【0068】
一般にトレンチ4のアスペクト比、即ちトレンチ4の開孔部の寸法と深さとの比が2〜30のトレンチ4に対してこの発明を適用する場合には、上記のシリコン酸化膜7,8の膜厚を開孔部の寸法の1/20〜1/5程度に選択することができる。即ち、幅1μmのトレンチ4に対して形成されるシリコン酸化膜7,8の膜厚は、50〜200nm程度、例えば100nmに選択される。
【0069】
次に図38においてシリコン酸化膜8をエッチングにより除去する。このように上記条件で2回にわたってシリコン酸化膜7,8を形成し、除去することにより、トレンチ4の形状は、形状5b,6bが示すように開孔部及び底部共に丸くなる。
【0070】
次に、トレンチ4の内部にゲート酸化膜9としてシリコン酸化膜を形成する(図39)。トレンチ4の形状は開孔部及び底部共に丸くなるので、従来の技術で生じていたゲート酸化膜9が薄くなるという現象が防止され、トレンチ4内部にゲート酸化膜9が均一に形成できる。
【0071】
次に、ここまでの工程で得られた構造の上面に低抵抗多結晶シリコン10を堆積させ、ゲート酸化膜9を介してトレンチ4を低抵抗多結晶シリコン10で充填する(図40)。そして、エッチング技術により低抵抗多結晶シリコン10を選択的に残置し、トレンチ4の内部に低抵抗多結晶シリコン10からなるゲート電極22を形成する。更にシリコン酸化膜11をゲート電極22上部に形成し(図41)、例えばCVD法によって酸化膜12を全面に堆積させる(図42)。更にエッチングを行って酸化膜12を選択的に残置し、トレンチMOSゲート部13を形成する(図43)。
【0072】
以上の様にして形成されたトレンチMOSゲート部13において、トレンチ4の開孔部及び底部でゲート酸化膜9が薄くなるという現象が防止されるので、ゲート電極22にゲート電圧を与えた場合に、この箇所で電界が集中することも回避される。よってゲート酸化膜9のリーク電流が抑制され、ゲート破壊も回避される。
【0073】
良好なMOSゲート特性を得るためには、工程が複雑にはなるが、請求項3に示した様に、一回目の犠牲酸化膜形成を1000℃以上の温度TH で行うことにより、トレンチ4を異方性エッチングで掘ったことによって生じたトレンチ4の周囲の半導体(基板1、P型不純物濃度領域2、N型高不純物濃度領域3)の欠陥をアニール効果により低減すると同時にトレンチ4の内壁近傍にゲッタリングすることができる。
【0074】
そして、その後で温度TH よりも低い温度TL で二回目の犠牲酸化膜形成を行うので、一旦トレンチ4の内壁近傍へゲッタリングした欠陥をシリコン酸化膜8中に吸い出すことができる。従ってトレンチ4周辺の半導体の欠陥を従来よりも低減することができる。
【0075】
欠陥が低減することにより、ゲート電極22に所定の電位を与えたときに、トレンチ4の周囲の半導体に形成するチャネルにおけるキャリアの移動度を改善することができる。
【0076】
実施の形態4に示された製造方法を、図23に示されたトレンチゲート型IGBT300のトレンチMOSゲート部13の形成に適用することにより、ON電圧を改善することができる。
【0077】
図44はトレンチゲート型IGBTの基本特性であるON電圧を示している。条件Aは本発明を適用して得られたトレンチゲート型IGBT100のON電圧である。一方、条件Bは一回目と二回目の犠牲酸化条件を反対にした場合に得られるトレンチMOSゲート部を有するトレンチゲート型IGBTのON電圧である。また、条件Cは従来の製造方法によって得られたトレンチMOSゲート部を有するトレンチゲート型IGBTのON電圧である。ただし、ターンオフ時間は各条件とも一定(200ns)である。
【0078】
図44から解るように、この実施の形態で示したトレンチMOSゲート部の形成方法を用いることにより、トレンチゲート型IGBTのON電圧を低くすることができる。これにより電力損失は大きく改善される。
【0079】
つまり、トレンチ4の形状が丸くなり、基板1のトレンチ内壁の汚染やトレンチ近傍の欠陥や残留応力が低減され、チャネル領域15における界面準位やキャリアの移動度が改善されるので、トレンチMOSゲートの特性が向上する。その結果、パワーデバイスの基本特性であるON電圧が低下し、スイッチング特性も改善されるので、電力損失が低下するのである。
【0080】
実施の形態4に示された製造方法を、図21及び図22にそれぞれ示されたトレンチゲート型MOSFET100,200、図31に示された横型トレンチゲート型MOSFET400、図32に示されたトレンチ型MCT500に対して適用することができる。この様なパワーデバイスに対して実施の形態4を適用すると、チャネル領域15の電子の移動度が上昇するという改善がなされる。
【0081】
また、当然、実施の形態4を図33に示されたトレンチ型ダイオード600に適用することもできる。
【0082】
(d−2)実施の形態5:
実施の形態4においては一回目の犠牲酸化によって形成されるシリコン酸化膜7の膜厚をトレンチ4の開孔部の寸法の1/20〜1/5程度に選択していた。しかし1/10以上に選択すれば、更にトレンチ4の開孔部の形状は丸くなり、二回目の犠牲酸化を省略してシリコン酸化膜8を形成しなくてもゲート酸化膜9の耐圧が改善できる。よって、工程の簡略化を図ることができる。
【0083】
但し、トレンチ4を埋め尽くしてトレンチ4の底部を歪ませないように、シリコン酸化膜7の膜厚はトレンチ4の開孔部の寸法の3/10以下に選択することが望ましい。
【0084】
(d−3)材料の選択:
半導体基板1の材料として、SiCx (0<x<1)もしくはSiGey (0<y<1)のような半導体化合物を用いることにより、更に利点を得ることができる。
【0085】
基板としてSiCx を用いた場合には、そのバンドギャップが大きいので、高い温度においても使用でき、また高い耐圧に対応する素子においてはその厚さを低減する事ができる。また、SiGey を用いた場合には、そのバンドギャップが小さく、移動度も大きいので、素子の高速動作を図ることができる。
【0086】
E.第4の製造方法:
第4の製造方法はSOI構造においてトレンチ分離を行う技術について示す。
【0087】
(e−1)実施の形態6:
実施の形態6は実施の形態1と同様に、トレンチの内壁に形成する酸化膜を1000℃以上、酸素雰囲気で形成する技術を示している。
【0088】
以下、実施の形態6を第2従来技術に対比させて説明する。第2の従来技術と同様にして、シリコンからなる基板1e,1dをシリコン酸化膜25を介して貼り合せ、半導体基板1eの上部においてP層41、N+ 層42を選択的に形成する。そして半導体基板1eの上方の全面にシリコン酸化膜43を形成する(図73)。そしてシリコン酸化膜43を、P層41、N+ 層42の一部が露呈するように、選択的に除去し(図74)、残置されたシリコン酸化膜43をマスクとしてシリコンのエッチングを行う。これによって半導体基板1eは選択的に掘り下げられ、トレンチ44が穿孔される(図75)。
【0089】
この後、熱酸化することによりトレンチ44の内壁に犠牲酸化膜45を一旦形成し(図76)、その後シリコン酸化膜のエッチングを行う。これによってシリコン酸化膜25の一部並びに犠牲酸化膜45及びシリコン酸化膜43の全てが除去され、トレンチ44は半導体基板1eの底よりも低く掘り下げられる(図77)。
【0090】
ここまでは第2従来技術と同様であるが、1000℃以上の酸素雰囲気において熱酸化することにより、残置された半導体基板1e(P層41、N+ 層42を含む)の周囲に分離酸化膜46を形成する。図45は実施の形態6におけるここまでの工程で得られた構造を示す断面図である。このようにして分離酸化膜46を形成することにより、実施の形態1で示されたのと同様、半導体基板1eの角が丸められる。例えばトレンチ44の底部44cは、図78において示された底部44bよりも丸くなる。
【0091】
この後に第2従来技術と同様の工程(即ちトレンチ44を多結晶シリコン47で充填し、フィールド酸化膜48によって多結晶シリコン47を覆い、所定の不純物層を形成する工程)を進めて横型IGBTを形成する。図46はこのようにして製造された横型IGBTの構造を示す断面図である。
【0092】
このようにして横型IGBTを構成した場合、トレンチ構造を有する分離部13bは、第2従来技術で示された分離部13aと比較して、分離酸化膜46が局所的に薄くなるということがない。このため、分離耐圧が低下するという問題点を解消することができる。
【0093】
(e−2)実施の形態7:
図47乃至図55はこの発明の請求項10〜14にかかる半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0094】
まず第2従来技術と同様にして図75において示された構造を得る。その後シリコン酸化膜の等方性エッチングを行って、トレンチエッチングマスクであるシリコン酸化膜43が横方向にエッチングされ後退すると同時に、トレンチ44の下において、シリコン酸化膜25には凹部61が形成される。そして基板1eの角が凹部61において距離xだけ露出する(図47)。
【0095】
次いでシリコンの等方性エッチングを行うことにより、凹部61において露出していた基板1eの角が丸められ、トレンチ44の底部44eは面とりされる。その後、シリコンの等方性エッチングにおいて堆積する酸化膜系の膜を除去する(図48)。実施の形態2と同様、距離xは100〜400nmであることが望ましい。また、エッチングガスはO2 /CF4 系ガスを用い、その比率は1<R<5であることが望ましい。
【0096】
その後熱酸化することによりトレンチ44の内壁に犠牲酸化膜45を一旦形成し(図49)、その後シリコン酸化膜のエッチングを行う。これによって犠牲酸化膜45及びシリコン酸化膜43の全てが除去され、トレンチ44の底部44fは一層丸められる(図50)。そして1000℃以下の水蒸気雰囲気において熱酸化することにより、残置された半導体基板1e(P層41、N+ 層42を含む)の周囲に分離酸化膜46を形成する(図51)。
【0097】
図51で得られた構造の全面に多結晶シリコン47を堆積させ、トレンチ44(凹部61を含む)を多結晶シリコン47で充填する(図52)。その後半導体基板1eの上方に存在する多結晶シリコン47を選択的に除去してトレンチ44内部にのみ多結晶シリコン47を残置させ(図53)、フィールド酸化膜48によって多結晶シリコン47を覆う。この際、フィールド酸化膜48は半導体基板1eの表面においてP層41、N+ 層42の間にも設けられる(図54)。その後更に所定の不純物層を形成して、トレンチ構造を有する分離部13cによって分離されつつ、横型IGBTが形成される(図55)。
【0098】
このようにして形成された分離部13cにおいても、分離酸化膜46が局所的に薄くなるということがない。このため、分離耐圧が低下するという問題点を解消することができる。
【0099】
なお、図47において示されたシリコン酸化膜のエッチングの際、シリコン酸化膜43がトレンチ44の開孔部から距離yだけ退いてもよい。例えばシリコン酸化膜43の厚さが距離xに対して十分厚ければこれをレジストなどで覆う必要はない。その結果P層41、N+ 層42がトレンチ44に距離yだけ露呈しても、距離yは距離xとほぼ同程度の寸法であるので、シリコンの等方性エッチングを行うことによりトレンチ44の開孔部44dも丸められる。これは本発明の副次的な好ましい効果である。しかし、開孔部44dはその後フィールド酸化膜48によって覆われてしまうので、本発明の効果を妨げるものでもない。
【0100】
また実施の形態3と同様に、犠牲酸化膜45の形成/除去を省いても、トレンチ44の底部44eは面とりされているので、第2の従来技術と比較して分離酸化膜46が局所的に薄くなることを抑制できる。
【0101】
(e−3)実施の形態8:
図56乃至図61はこの発明の請求項15〜16にかかる半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0102】
まず第2従来技術と同様にして図77において示された構造を得る。例えばシリコン酸化膜25は200〜300nmの深さにエッチングされてトレンチ44が伸びる。この後、多結晶シリコン71を200〜300nmの厚さで全面に堆積させる。これによってトレンチ44の内面には多結晶シリコン71が露呈することになる(図56)。一般に多結晶シリコンは段差被覆性が良好であるので、トレンチ44の底部44bにおいて基板1eの角が張り出していてもトレンチのこの角を覆っている。
【0103】
そして800〜1250℃の熱酸化を行って多結晶シリコン71をシリコン酸化膜72にする(図57)。この結果分離酸化膜として機能するシリコン酸化膜72は厚さが200〜300nmであって、局所的に薄くなるということはない。
【0104】
更に第2従来技術、実施の形態7と同様にして多結晶シリコン47を堆積させ、トレンチ44を多結晶シリコン47で充填する(図58)。その後半導体基板1eの上方に存在する多結晶シリコン47を選択的に除去してトレンチ44内部にのみ多結晶シリコン47を残置させ(図59)、フィールド酸化膜48によって多結晶シリコン47を覆い(図60)、所定の不純物層を形成して、トレンチ構造を有する分離部13dによって分離されつつ、横型IGBTが形成される(図61)。
【0105】
このようにして形成された分離部13dにおいても、分離耐圧が低下するという問題点を解消することができる。
【0106】
(e−4)素子分離の他の例:
実施の形態6乃至実施の形態8においては横型IGBT同士の分離に分離部13b,13c,13dを用いた場合について説明したが、異なる素子間の分離においても勿論上記実施の形態を適用することができる。
【0107】
図62は横型ダイオード、横型IGBT、MOSFETを互いに分離した様子を示す断面図であり、実施の形態6及び実施の形態7が適用された場合を示している。基板1eは分離部の底部において丸められており、この部分でシリコン酸化膜が局所的に薄くなることがない。
【0108】
(e−5)実施の形態9:
実施の形態4に示した条件の下で二回の酸化を行うことにより得られるトレンチ4の形状の整形は、トレンチ分離に適用することができる。図63は、実施の形態4で示されたトレンチ形成プロセスをトレンチ分離に適用した、高耐圧パワーIC中の横型IGBT700を示す断面図である。
【0109】
横型IGBT700は、半導体基板1eにおいて形成されている。半導体基板1eは、半導体基板1d上に形成されたシリコン酸化膜25の直上に重ねて形成されている。分離部13eは、シリコン酸化膜9aを形成後、多結晶シリコン10を充填する事によって形成される。但し、多結晶シリコン10はゲートとしては機能せず、分離部13eはデバイス間の分離に用いられる。また、分離部13eの幅が狭い(例えば1μm以下)場合や、幅が広くても厚膜のCVDシリコン酸化膜を短時間(例えば数時間)で形成できる場合には、分離部13eを全てシリコン酸化膜9aで充真しても良く、多結晶シリコン10を用いる必要はない。更に、多結晶シリコン10のかわりに、他の膜(例えばシリコン窒化膜)を用いても良い。
【0110】
実施の形態4で示されたトレンチ形成プロセスを用いて分離部13eを形成する事により、この分離部分でのリーク(もれ)が少なくなる等の利点が得られる。
【0111】
図64は、図62と同様に横型ダイオード、横型IGBT、MOSFETを互いに分離した様子を示す断面図であり、実施の形態9を適用した場合を示す。
【0112】
【発明の効果】
本発明にかかる半導体装置によれば、制御電極層が主面の上方に至るので、外部との接続が可能であり、かつこれが覆う溝部の端部における電界集中が回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる実施の形態1を工程順に示す断面図である。
【図2】 この発明にかかる実施の形態1を工程順に示す断面図である。
【図3】 この発明にかかる実施の形態1を工程順に示す断面図である。
【図4】 この発明にかかる実施の形態1を工程順に示す断面図である。
【図5】 この発明にかかる実施の形態1を工程順に示す断面図である。
【図6】 この発明にかかる実施の形態1の効果を示すグラフである。
【図7】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図8】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図9】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図10】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図11】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図12】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図13】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図14】 この発明にかかる実施の形態2を工程順に示す断面図である。
【図15】 この発明にかかる実施の形態2を説明する断面図である。
【図16】 この発明にかかる実施の形態2を説明する断面図である。
【図17】 この発明にかかる実施の形態2を説明するグラフである。
【図18】 この発明にかかる実施の形態2を説明する断面模式図である。
【図19】 この発明にかかる実施の形態2を説明するグラフである。
【図20】 比較例の構成を例示する断面図である。
【図21】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図22】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図23】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図24】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の平面図である。
【図25】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の平面図である。
【図26】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の平面図である。
【図27】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の平面図である。
【図28】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の平面図である。
【図29】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図30】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図31】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図32】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図33】 実施の形態1乃至実施の形態3の適用される素子の断面図である。
【図34】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図35】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図36】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図37】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図38】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図39】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図40】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図41】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図42】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図43】 この発明にかかる実施の形態4を工程順に示す断面図である。
【図44】 この発明にかかる実施の形態4の効果を示す説明図である。
【図45】 この発明にかかる実施の形態6を工程順に示す断面図である。
【図46】 この発明にかかる実施の形態6を工程順に示す断面図である。
【図47】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図48】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図49】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図50】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図51】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図52】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図53】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図54】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図55】 この発明にかかる実施の形態7を工程順に示す断面図である。
【図56】 この発明にかかる実施の形態8を工程順に示す断面図である。
【図57】 この発明にかかる実施の形態8を工程順に示す断面図である。
【図58】 この発明にかかる実施の形態8を工程順に示す断面図である。
【図59】 この発明にかかる実施の形態8を工程順に示す断面図である。
【図60】 この発明にかかる実施の形態8を工程順に示す断面図である。
【図61】 この発明にかかる実施の形態8を工程順に示す断面図である。
【図62】 この発明にかかる実施の形態8を示す断面図である。
【図63】 この発明にかかる実施の形態9を示す断面図である。
【図64】 この発明にかかる実施の形態9を示す断面図である。
【図65】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図66】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図67】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図68】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図69】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図70】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図71】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図72】 第1従来技術を工程順に示す断面図である。
【図73】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図74】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図75】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図76】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図77】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図78】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図79】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図80】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【図81】 第2従来技術を工程順に示す断面図である。
【符号の説明】
1,1e 半導体基板、7,8,72 シリコン酸化膜、47,71 多結晶シリコン、9 ゲート酸化膜、131〜134 トレンチMOSゲート部、13a〜13e 分離部、4,44 トレンチ、44a,44d 開孔部、44b,44c,44e,44f 底部、21 酸化膜。
Claims (10)
- 主面を有する半導体からなる基体と、
前記主面から所定の深さに位置する底面と、平面視上で所定の方向に延在する開孔部とを有して前記基体に選択的に形成され、前記所定の方向に平行に配列される複数の溝部と、
前記溝部の内壁上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜を介して前記溝部の内部に充填され、前記溝部の前記所定の方向の端部を覆って前記主面の上方に至る制御電極層と、
前記制御電極層上に、前記主面より突出して形成された絶縁層と
を備え、
前記端部における前記開孔部のエッジ及び前記端部における前記底面の少なくとも一方が丸みを帯びた緩やかな面を有する半導体装置。 - 前記端部における前記開孔部の前記エッジの断面形状において、前記開孔部の前記エッジの丸みを有する面の曲率半径のうち、最も小さい曲率半径を有する面の接線と前記主面との成す角度が30〜60°の範囲であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記端部における前記底面の断面形状がU字型を呈することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記絶縁層は前記溝部内において前記制御電極層上で前記主面より突出することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記主面内に前記所定の深さよりも浅く形成され、前記基体の導電型と反対の導電型の第1半導体層と、
前記第1半導体層内に前記基体から離れて形成され、前記所定の方向に沿って前記開孔部に隣接し、前記基体の導電型と同じ導電型の第2半導体層と、
を更に備える請求項1記載の半導体装置。 - 前記第1半導体層と共に前記基体を挟み、前記基体と同じ導電型で前記基体よりも不純物濃度が高い第3半導体層
を更に備える請求項5記載の半導体装置。 - 前記基体と共に前記第3半導体層を挟み、前記第1半導体層と同じ導電型で前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第4半導体層
を更に備える請求項6記載の半導体装置。 - 前記主面内に前記所定の深さよりも深く形成され、前記基体の導電型と反対の導電型の第1半導体層と、
前記第1半導体層内に形成され、前記所定の方向に沿って前記開孔部に隣接し、前記基体の導電型と同じ導電型の第2半導体層と
を更に備える請求項1記載の半導体装置。 - 前記主面内に前記所定の深さよりも浅く形成され、前記基体の導電型と反対の導電型の第1半導体層と、
前記主面内に前記第1半導体層よりも浅く形成され、前記基体と同じ導電型であって前記基体よりも不純物濃度が高い第2半導体層と、
前記第2半導体層内に前記第1半導体層と離れ、前記所定の方向に沿って前記開孔部に隣接して形成され、前記第1半導体層と同じ導電型で、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第3半導体層と、
前記第1半導体層と共に前記基体を挟み、前記第2半導体層と同じ導電型であって前記第2半導体層よりも不純物濃度が高い第4半導体層と、
前記基体と共に前記第4半導体層を挟み、前記第1半導体層と同じ導電型で、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第5半導体層と
を更に備える、請求項1記載の半導体装置。 - 前記主面内に前記所定の深さよりも浅く、前記所定の方向に沿って前記開孔部に隣接して形成され、前記基体と同じ導電型で、前記基体よりも不純物濃度の高い第1半導体層と、
前記主面と反対側で前記基体に接触し、前記基体の導電型と反対の導電型の第2半導体層と
を更に備える請求項1記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363710A JP3788971B2 (ja) | 1994-02-04 | 2002-12-16 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1255994 | 1994-02-04 | ||
JP6-12559 | 1994-02-04 | ||
JP2002363710A JP3788971B2 (ja) | 1994-02-04 | 2002-12-16 | 半導体装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00134795A Division JP3396553B2 (ja) | 1994-02-04 | 1995-01-09 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003229571A JP2003229571A (ja) | 2003-08-15 |
JP3788971B2 true JP3788971B2 (ja) | 2006-06-21 |
Family
ID=27758903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002363710A Expired - Lifetime JP3788971B2 (ja) | 1994-02-04 | 2002-12-16 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3788971B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005175007A (ja) * | 2003-12-08 | 2005-06-30 | Renesas Technology Corp | 半導体装置及びその製造方法 |
KR100672754B1 (ko) * | 2004-05-10 | 2007-01-22 | 주식회사 하이닉스반도체 | 트렌치형 소자분리막을 구비한 반도체 소자의 제조 방법 |
JP4872217B2 (ja) * | 2005-02-16 | 2012-02-08 | 富士電機株式会社 | 炭化珪素半導体素子の製造方法 |
JP4862327B2 (ja) * | 2005-09-13 | 2012-01-25 | 株式会社デンソー | 半導体装置及びその製造方法 |
JP2007110071A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-04-26 | Denso Corp | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
JP5201307B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2013-06-05 | 富士電機株式会社 | 半導体装置 |
JP4984697B2 (ja) * | 2006-07-13 | 2012-07-25 | 富士電機株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP5446388B2 (ja) * | 2009-03-31 | 2014-03-19 | サンケン電気株式会社 | 集積化半導体装置の製造方法 |
JP2014007310A (ja) * | 2012-06-26 | 2014-01-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 炭化珪素半導体装置の製造方法および炭化珪素半導体装置 |
JP2014086467A (ja) * | 2012-10-19 | 2014-05-12 | Tohoku Univ | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
KR20160008741A (ko) * | 2014-07-15 | 2016-01-25 | 김장래 | 트렌치 게이트를 구비한 파워 모스펫 및 그 제조 방법 |
-
2002
- 2002-12-16 JP JP2002363710A patent/JP3788971B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003229571A (ja) | 2003-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3396553B2 (ja) | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 | |
JP3705919B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP3976374B2 (ja) | トレンチmosゲート構造を有する半導体装置及びその製造方法 | |
KR100429955B1 (ko) | 홈을 갖는 반도체 장치 및 그 제조 방법 | |
JP2018060924A (ja) | 半導体装置および半導体装置の製造方法 | |
CN1293452A (zh) | 沟道隔离结构、具有该结构的半导体器件以及沟道隔离方法 | |
US20160027913A1 (en) | Trench mosfet and manufacturing method thereof | |
KR101167204B1 (ko) | 반도체 장치 제조방법 | |
US5969393A (en) | Semiconductor device and method of manufacture of the same | |
US20020094635A1 (en) | Method for fabricating a trench MOS power transistor | |
JP3788971B2 (ja) | 半導体装置 | |
US6423618B1 (en) | Method of manufacturing trench gate structure | |
KR100710776B1 (ko) | 절연 게이트형 반도체 장치 및 그 제조 방법 | |
JP2003188379A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JP4986420B2 (ja) | トランジスタ | |
US12051745B2 (en) | Manufacturing method of a semiconductor device | |
US20050136613A1 (en) | Forming of the periphery of a schottky diode with MOS trenches | |
JP2007043208A (ja) | トレンチ構造を有する半導体装置及びその製造方法 | |
JP2007081424A (ja) | トレンチ構造を有する半導体装置及びその製造方法 | |
CN118629868A (zh) | 一种自对准T型栅的GaN高频器件及制备方法 | |
JP4867597B2 (ja) | トレンチ構造を有する半導体装置の製造方法 | |
CN117174757A (zh) | 一种超结槽栅碳化硅mosfet及其制备方法 | |
JP2007049204A (ja) | トレンチ構造を有する半導体装置の製造方法 | |
KR20000021891A (ko) | 반도체 장치의 모스 트랜지스터 제조 방법 | |
KR20050048946A (ko) | 트랜지스터 문턱 전압 조절 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120407 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120407 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140407 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |