JP3788524B2 - グラフィックス制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、アニメーションの背景,カーナビゲーションの地図等のような1画面分より広い範囲の表示情報を書き込める容量を備えたフレームメモリから読み出す1画面分の表示情報の読み出し領域を順次移動することによって画面の画像をスクロールさせるグラフィックス制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
グラフィックスコンピュータにおいて、CRT,液晶ディスプレイ等の表示装置に画像を表示する場合、画像を構成する各ピクセルの色,濃淡等の表示情報は、画面表示用に設けられたフレームメモリに一旦書き込まれ、グラフィックス制御装置が各ピクセルの表示情報を表示装置へ連続的に転送して画像が表示される。
【0003】
図9はグラフィックス制御装置により、1画面分以上の容量を備えたフレームメモリから表示装置へ表示情報を転送する順序を示す模式図である。グラフィックス制御装置は、表示の初期にCPUから与えられるフレームメモリからの各ピクセルの表示情報の読み出しアドレスを自動的に更新しながら、図中、矢符で示すように、表示装置の画面の左上端から右方向へ1スキャンライン分の各ピクセルの表示情報を転送し、スキャンラインの右端に達した時点で次のスキャンラインの左端のピクセルから表示情報の転送を開始する。以上を上から下の各スキャンラインに対して繰り返す。このとき、表示装置が例えばCRTの場合、画面の右端から次のスキャンラインの左端へビームを移動させる期間と、1画面の表示が完了した画面右下端から次画面の表示を開始する画面左上端までビームを移動させる期間(垂直帰線期間)とは表示情報の転送を必要としない。
【0004】
また、アニメーションの背景,カーナビゲーションの地図等、1画面分以上の画像をスクロールによって連続的に表示する機能が設けられているグラフィックスコンピュータでは、1画面分以上の画像全体の表示情報をフレームメモリに書き込んでおき、1画面分の表示情報を読み出す領域を1ピクセル分等の僅かな量ずつ移動させて画面の表示内容を僅かずつスムース・スクロールさせ、ユーザに視覚的な違和感を与えないようにしている。
【0005】
図10は、1画面分以上の、ハッチングを付した円で示される画像の表示情報が書き込まれているフレームメモリと、1画面分の表示情報が読み出される表示領域とのスクロール時の関係を示す概念図である。図10(a) に示す表示領域を、図10(b) に示すフレームメモリ上の位置に移動することで、画面に表示されている画像が相対的に左へスクロールする。
【0006】
また、1画面分以上の容量のフレームメモリに書き込める範囲よりさらに広い範囲に連続する画像をスクロール表示する場合について、図11に示す、フレームメモリの描画領域(表示情報が実際に格納されている領域)と1画面分の表示情報が読み出される表示領域との関係を示す概念図を基に説明する。表示領域を図11(a) に矢符で示す右方向に移動し、図11(b) に示すように、表示領域の右端が、表示領域の移動方向にある描画領域の右端に達する直前に、この表示領域から描画領域の右端までの内容を、図11(c) に示すように描画領域の左半部にコピーし、表示領域の移動方向である描画領域の右半部に、スクロールによって続けて表示すべき新たな画像の表示情報を書き込む。表示内容のコピーにより図11(c) に示す位置に移動した表示領域が右方向に移動することにより、描画領域の右半部に新たに書き込まれた画像が連続的にスクロール表示される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のグラフィックス制御装置は、前述のように、フレームメモリからの読み出しアドレスの初期値としてCPUによりレジスタに設定された表示領域の代表点のアドレス、一般的には表示領域の左上のアドレスに、表示情報の転送タイミングに同期して所定値を加算してフレームメモリからの読み出しアドレスを自動的に生成し、各ピクセルの表示情報を表示装置に連続的に転送していく。しかし、グラフィックス制御装置が1画面分の表示情報を転送し終わらないうちに、即ち、更新するアドレスが垂直帰線期間のアドレスに達しない前に、CPUがレジスタの初期値を次の表示領域の読み出しアドレスの初期値に更新してしまった場合、更新後の初期値に所定値を加算して生成される読み出しアドレスから転送される表示情報が次の画面の図形の表示情報となってしまい図形がずれて表示される。従って、このようなことが起きないように、CPUはグラフィックス制御装置の動作を周期的に監視しながら、グラフィックス制御装置による表示情報の転送動作が垂直帰線期間にあることを確認したうえでレジスタに設定する読み出しアドレスの初期値を更新するといった処理をスクロールの間中、繰り返さなければならないので、スクロール時のCPUの負荷が大きい。
【0008】
また、従来のグラフィックス制御装置を用いて1画面分以上の容量のフレームメモリの内容を書き換えながら、フレームメモリの容量以上のさらに広範な画像をスクロールで連続的に表示する場合、CPUは、表示領域が描画領域の境界に達する直前、即ち、フレームメモリから読み出すべき表示情報がなくなる直前に、表示中の表示情報を他の領域にコピーして表示領域の移動方向にある領域を次に表示する範囲の表示情報の書き込み用に空け、表示領域の移動方向に次の範囲の表示情報を書き込まなければならないので、CPUはグラフィックス制御装置により移動される表示領域の位置を周期的に監視しなければならず、スクロール時のCPUの負荷が大きい。
【0009】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、1回のスクロール量,スクロール回数等のスクロールに関連する値をCPUが1回設定するだけで自動的にスクロールを設定回数だけ繰り返す構成とすることにより、スクロール時のCPUの負荷を軽減するグラフィックス制御装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1発明のグラフィックス制御装置は、1画面分より広い範囲の表示情報がCPUによって書き込まれるフレームメモリから読み出す1画面分の表示情報の読み出し領域を順次移動し、各読み出し領域の表示情報を表示装置へ転送することによって画面の表示内容を順次スクロールさせるグラフィックス制御装置において、スクロール開始時の前記読み出し領域を特定する読み出しアドレスを格納するアドレス格納手段と、1回のスクロール量を格納するスクロール量格納手段と、実行すべきスクロール回数及びスクロールの都度更新される実行すべきスクロール回数を格納するスクロール回数格納手段と、スクロールの都度、前記アドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを前記スクロール量に応じた値だけ更新する演算手段と、前記アドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを基に、表示情報を読み出すべきフレームメモリのアドレスを生成するアドレス生成手段とを備え、画面の表示内容を前記スクロール量に応じた量ずつ上下、左右又は斜め方向にスクロールすべくなしてあり、前記スクロール回数格納手段に格納された実行すべきスクロール回数のスクロールが終了したときに、CPUに対して割込みを発生する発生手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
第2及び第3発明のグラフィックス制御装置は、表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までのピクセル数、又は画面上の位置をXY座標で表した場合の座標値を、第1発明におけるスクロール量として格納することを特徴とする。
【0013】
第4発明のグラフィックス制御装置は、第1発明に加えて、スクロール速度を決定する、表示情報の読み出し領域の移動頻度を格納するスクロール頻度格納手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
第5発明のグラフィックス制御装置は、第1発明に加えて、スクロール量格納手段及びスクロール回数格納手段が格納しているスクロール量及びスクロール回数でのスクロールによって、読み出し領域の読み出しアドレスが、フレームメモリのメモリ空間にその全領域が含まれる読み出し領域の読み出しアドレスの最大値を超えるか又は最小値を下回るかを判定する手段と、読み出し領域がフレームメモリのアドレス空間からはみ出る場合に、スクロール量格納手段及びスクロール回数格納手段に格納されているスクロール量及びスクロール回数の誤りを外部に通知する手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
第6発明のグラフィックス制御装置は、第1発明に加えて、スクロール途中の読み出し領域の読み出しアドレスを基に、読み出し領域がその移動方向にあるフレームメモリのアドレス空間の境界に近づいたか否かを判定する手段と、読み出し領域がその移動方向にあるフレームメモリのアドレス空間の境界に近づいた場合に、CPUに、表示中の第1の表示内容に続けて表示すべき第2の表示内容の表示情報をフレームメモリに書き込ませる割込みを発生する手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
第7及び第8発明のグラフィックス制御装置は、第1発明に加えて、スクロール中にスクロールを中断し、中断時までに終了したスクロール回数又はスクロールの積算量を示す情報を外部に出力する手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
第1発明のグラフィックス制御装置は、スクロール量,実行すべきスクロール回数等のスクロールに関する情報をスクロール開始時に格納するだけで、スクロール開始時の読み出し領域を特定する読み出しアドレスを、スクロールの都度、スクロール量に応じた値だけ更新し、各回のスクロールではアドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを基に、表示情報を読み出すべきフレームメモリのアドレスを生成して上下,左右又は斜め方向へのスクロールを自動的に行う。従って、CPUはフレームメモリからの表示情報の読み出しアドレスを周期的に監視して次のスクロールにおける読み出し領域の読み出しアドレスへの更新タイミングを図る必要がなく、負荷が軽減される。
【0019】
第2又は第3発明のグラフィックス制御装置は、表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までのピクセル数、又は表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までの、画面上の位置をXY座標で表した場合における座標値を、第1発明におけるスクロール量として格納する。特に、XY座標値によるスクロール量は、ユーザにとって直観的にスクロール量を把握でき、ユーザインタフェースに優れる。
【0021】
第4発明のグラフィックス制御装置は、読み出し領域の移動頻度により決定される任意のスクロール速度でスクロールし、多様なスクロールを可能にする。
【0023】
第5発明のグラフィックス制御装置は、スクロールを開始する前に、スクロール量格納手段及びスクロール回数格納手段に格納されているスクロール量及びスクロール回数でのスクロール結果を予測して、スクロールにより読み出し領域ガフレームメモリのアドレス空間をはみ出す場合は、これらの値の誤りを外部に通知する。従って、ユーザはスクロールの開始前にスクロール量及びスクロール回数の誤りを容易に知ることができ、ユーザインタフェースに優れる。
【0024】
第6発明のグラフィックス制御装置は、フレームメモリにその表示情報が書き込まれている第1の表示内容に続けて、フレームメモリにその表示情報が書き込まれていない第2の表示内容をスクロールによって連続的に表示する場合、スクロール途中の読み出し領域の位置が、スクロールに伴う読み出し領域の移動方向のフレームメモリの境界に近づいた所定位置に達した時点で、割込み等によって、連続して表示すべき第2の表示内容の表示情報をCPUに書き込ませる。従って、CPUは読み出し領域の位置を定期的に監視する必要がなくなり、負荷が軽減される。
【0025】
第7及び第8発明のグラフィックス制御装置は、スクロール中にスクロールを中断し、中断時までに終了したスクロール回数又はスクロールの積算量を示す情報を外部に出力する。従って、例えば、スクロール動作を制御するソフトウェアの開発環境等で、中断時までのスクロール量及びスクロール回数が容易に把握できる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明をその実施例を示す図に基づいて説明する。
〔実施例1〕
図1は本発明のグラフィックス制御装置が組み込まれたグラフィックスコンピュータの一実施例の構成を示すブロック図である。CPU1はフレームメモリ2に図形を描画し、グラフィックス制御装置3にスクロール量,スクロール回数等のスクロールに関する情報をスクロールに先立って1回設定し、スクロール動作の制御をグラフィックス制御装置3に渡す。グラフィックス制御装置3は、CPU1によって設定された値を基にスクロールを実行する。グラフィックス制御装置3は、フレームメモリ2に書き込まれている表示情報をパラレル−シリアル変換器5へ出力し、パラレル−シリアル変換器5はこのパラレルな表示情報をシリアルなビデオ信号に変換してCRT4に転送する。
【0027】
グラフィックス制御装置3の構成を以下に説明する。グラフィックス制御装置3はレジスタ31として、表示情報の読み出し領域である表示領域のスクロール開始初期のアドレス、一般的にはCRT4の表示領域の左上のピクセルの表示情報が格納されているアドレス、即ち、表示領域の左上のアドレスを格納する表示アドレスレジスタBS3101、ピクセル数,XY座標値,アドレス値等によるスクロール量を格納するスクロール量設定レジスタDB3102、例えばダウンカウンタからなり、スクロールの都度、カウント値が1ずつ減じられ、実行されたスクロール回数をダウンカウントするスクロール回数設定レジスタCR3103、スクロール速度を決定する表示領域の移動頻度を格納するスクロール頻度設定レジスタFR3104、例えば0以外の値が設定されるた場合にグラフィックス制御装置3によるスクロールを開始させ、スクロール終了時に自動的に0に初期化されるスクロール開始レジスタSS3105、例えば0以外の値が設定された場合、スクロールが正常に終了した時点でCPU1に対する割込みを発生し、スクロールの終了をCPU1に通知するスクロール終了通知レジスタEN3106を備える。また、この他に、図示は省略するが、CRT4の1スキャンラインあたりのピクセル数を指定する画面幅指定レジスタWR、1ピクセルあたりの表示情報のビット数を指定するピクセルサイズ指定レジスタPRも備える。
【0028】
スクロール量設定レジスタDB3102、スクロール回数設定レジスタCR3103、及びスクロール頻度設定レジスタFR3104はn組設けられており、n種類の値をそれぞれ設定することにより、スクロール量,スクロール回数,スクロール速度等がそれぞれ異なるn種類の複雑なスクロールを行うことができる。
なお、表示アドレスレジスタBS3101には、各ピクセルの表示情報に充てられるビット数によって、1ピクセルが8ビットであれば、1バイト毎に付されるアドレスそのものが、1ピクセルが4ビットであれば、8ビットのうちの上位の4ビットであるか下位の4ビットであるかを示す1ビットの拡張ビットを持たせたアドレスデータが、また1ピクセルが2ビットであれば、同様に8ビットのうちの何組目の2ビットであるかを示す2ビットの拡張ビットを持たせたアドレスデータが、また1ピクセルが1ビットであれば、同様に8ビットのうちの何ビット目であるかを示す3ビットの拡張ビットを持たせたアドレスデータが格納される。
【0029】
アドレス生成部32は、表示アドレスレジスタBS3101に格納されているアドレスデータを読み出し、CRT4に転送すべき表示情報のフレームメモリ2からの読み出しアドレスを生成する。同期信号生成部33は、スクロール開始レジスタSS3105への0以外の値の設定、スクロール頻度設定レジスタFR3104に設定されたスクロール頻度等に応じて、フレームメモリ2からパラレル−シリアル変換器5への表示情報の転送、パラレル−シリアル変換器5からCRT4へのビデオ信号の転送等の同期信号を生成し、各部に供給する。演算部34は、スクロールの都度、スクロール量設定レジスタDB3102に設定されたスクロール量に応じた値を表示アドレスレジスタBS3101の値に加算して表示アドレスレジスタBS3101のアドレスデータを更新する。割込み生成部35は、スクロール回数設定レジスタCR3103に設定された回数のスクロールが正常に終了したとき等にCPU1に対して割込みを発生する。制御部36は以上の各部の動作を制御する。
【0030】
図2はCRT4の画面上の各ピクセルと各ピクセルの表示情報のフレームメモリ2内での記憶位置との対応を示す模式図である。各ピクセルの表示情報は白黒、カラー、濃淡等に応じた数の、またカラーであれば色数に応じた数のビットで構成される。各ピクセルの表示情報はCRT4の左上から左下に向けて、フレームメモリ2の下位から上位の、CRT上の各ピクセルの位置に対応するアドレスに格納される。
【0031】
以上のような構成の本発明のグラフィックス制御装置のスクロール手順の概略を図3のフローチャートに基づいて説明する。
CPU1により設定されたスクロール開始時における読み出しアドレスの初期値・スクロール量・スクロール回数・スクロール頻度を、表示アドレスレジスタBS3101、スクロール量設定レジスタDB3103、スクロール回数設定レジスタCR3104、スクロール頻度設定レジスタFR3105にそれぞれ格納する(S1)。CPU1により設定された0以外の値をスクロール開始レジスタSS3105に格納してスクロールを開始する(S2)。スクロールの開始とともに、スクロール回数設定レジスタCR3103の値を1だけ減ずる(S3)。アドレス生成部32は表示アドレスレジスタBS3101の値に所定値を加算しながら更新し、フレームメモリ2からの表示情報の読み出しアドレスを生成する(S4)。
【0032】
アドレス生成部32により生成されたフレームメモリ2の読み出しアドレスから表示情報を読み出し、パラレル−シリアル変換器5を介してCRT4に表示情報を転送する(S5)。1画面の表示が終了すると、スクロール回数設定レジスタCR3103のカウント値が0以下、即ち、設定された回数のスクロールが終了したか否かを判定する(S6)。終了していない場合は、演算部34が表示アドレスレジスタBS3101の値をスクロール量に応じた値だけ更新し(S7)、次の画面の読み出しアドレスの初期値が表示アドレスレジスタBS3101に格納される。このように読み出しアドレスの初期値を更新しながらステップS3〜S7を繰り返し、表示内容をスクロールする。設定された回数のスクロールが終了すると、第2〜第nのスクロール量設定レジスタDB3102、スクロール回数設定レジスタCR3103、スクロール頻度設定レジスタFR3104に値が設定されているか否か、即ち、他の設定値でのスクロールを行うか否かを判定する(S8)。スクロールが終了でない場合はステップS1に戻り、第2〜第nのレジスタの設定値でステップS1〜S7を繰り返す。1種類又は複数種のスクロールが正常終了すると、CPU1に対した割込みを発生し、スクロールの正常終了を通知する(S9)。
【0033】
次に、本実施例のグラフィックス制御装置のスクロール動作について具体的に説明する。図4は本発明のグラフィックス制御装置のスクロール動作において、1画面分の表示情報が読み出される表示領域と、フレームメモリ2の、表示情報が実際に格納されている描画領域の表示情報により描画される図形との関係を示す概念図である。なお、説明の簡単のため、各レジスタの名称は記号で略記する。
本実施例では1ピクセルの表示情報に1バイトが充てられ、スクロール量を、図形のスクロール元の所定位置から、スクロール先の所定位置相当の位置までのピクセル数で設定するものとする。また、スクロール頻度は1表示周期の単位で指定するものとする。なお、CRT4の1スキャンラインのピクセル数をx1、即ちWR=x1、また1ピクセルあたりのビット数を8ビット、即ちPR=8とする。
【0034】
(1) 図4(a) の状態で、
DB1=1,DB2〜DBn=0
CR1=10,CR2〜CRn=0
FR1=1,FR2〜FRn=0
が設定され、SSに0以外の値を設定されるとスクロールが開始する。1表示周期あたり1ピクセルずつ表示領域を右に移動し、図形を1ピクセルずつ左にスクロールする。最後に図形を10ピクセル左にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(b) )。
【0035】
(2) 図4(a) の状態で、DB1=−1が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定された場合、図形を10ピクセル右にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(c) )。
(3) 図4(a) の状態で、DB1=x1が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定された場合、図形を10ピクセル上にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(d) )。
(4) 図4(a) の状態で、DB1=−x1が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定されてスクロールを開始した場合、図形を10ピクセル下にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(e) )。
【0036】
(5) 図4(a) の状態で、レジスタが(1) と同じ値に設定されてスクロールを開始した後、スクロール終了前にSSに0が設定されるとスクロールを中断する。中断した時点のCR1の値が5の場合、図形は元の位置から5ピクセル左にスクロールした状態でスクロールが中断されている(図4(f) )。
中断時のCR1の値は所定の手続きで読み出すことができ、例えば、スクロール動作を制御するソフトウェアは、スクロール中断時のスクロール回数を容易に知ることができる。
【0037】
(6) 図4(a) の状態で、FR1=5が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定された場合、表示領域を5表示周期毎に1ピクセルずつ右に移動し、図形を左にスクロールする。最後に図形を10ピクセル左にスクロールした状態でスクロールを終了するが(図4(b) )、スクロールのスピードは上述の(1) の場合の1/5である。
(7) 図4(a) の状態で、
DB1=1,DB2=−x1,DB3〜DBn=0
CR1=1,CR2=20,CR3〜CRn=0
FR1=1,FR2=5,FR3〜FRn=0
が設定された場合、表示領域を、1表示周期毎に1ピクセルずつ、合計10ピクセル右に移動した後、5表示周期毎に1ピクセルずつ合計20ピクセル上に移動してスクロールを終了する。即ち、図形を10ピクセル左にスクロールした後(図4(b) )、20ピクセル下に、初回のスクロールの1/5のスピードでスクロールする(図4(g) )。
【0038】
(8) 図4(a) の状態で、
DB1=(x1−1),DB2〜DBn=0
CR1=10,CR2〜CRn=0
FR1=1,FR2〜FRn=0
が設定された場合、表示領域を、1表示周期毎に左に1ピクセル、下に1ピクセルずつ移動するので、図形は1表示周期毎に右に1ピクセル、上に1ピクセルずつスクロールし、図形を右に10ピクセル、上に10ピクセル移動した状態でスクロールを終了する(図4(h) )。
【0039】
〔実施例2〕
図5は本発明のグラフィックス制御装置が組み込まれたグラフィックスコンピュータの他の実施例の構成を示すブロック図である。なお、図1の実施例と同一、又は相当部分には同一符号を付してその説明を省略する。本実施例では、スクロール量がピクセル数又はアドレスで設定されるスクロール量設定レジスタDB3102の替わりに、スクロール量をCRT4の画面上をXY座標で表した場合のXY座標の値で設定するものであって、X軸方向のスクロール量を格納するX方向スクロール量設定レジスタXR3107と、Y軸方向のスクロール量を格納するY方向スクロール量設定レジスタYR3108とがn組設けられ、さらに、X軸方向のスクロールの積算量を示す情報を格納するX方向スクロール積算量レジスタXS3112と、Y軸方向のスクロールの積算量を示す情報を格納するY方向スクロール積算量レジスタYS3113とが設けられている。
なお、本実施例ではスクロール頻度設定レジスタFRを設けず、スクロールの頻度は1表示周期に1回の固定値として説明するが、実施例1と同様に1個又はn個のスクロール頻度設定レジスタFRを設け、任意のスクロール頻度、又は複数種のスクロール頻度を設定する構成としてもよい。
また、本実施例では簡単のためスクロール終了通知レジスタENを図示省略した。
【0040】
次に、本実施例のグラフィックス制御装置のスクロール動作について説明する。
(1) 図4(a) の状態で、
XR1=−1、XR2〜XRn=0
YR1〜YRn=0
CR1=10、CR2〜CRn=0
が設定され、SSに0以外の値が設定されるとスクロールを開始する。1表示周期あたり1ピクセルずつ表示領域を右に移動し、図形を1ピクセルずつ左に(=X軸のマイナス方向に1ピクセルずつ)スクロールする。最後に図形をX軸のマイナス方向に10ピクセルスクロールした状態でスクロールが終了する(図4(b) )。
【0041】
(2) 図4(a) の状態で、XR1=1が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定された場合、図形を10ピクセル右(=X軸のプラス方向)にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(c) )。
(3) 図4(a) の状態で、XR1=0、YR1=1が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定された場合、図形を10ピクセル上(=Y軸のプラス方向)にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(d) )。
(4) 図4(a) の状態で、XR1=0、YR1=−1が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定されてスクロールを開始した場合、図形を10ピクセル下(=Y軸のマイナス方向)にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(e) )。
【0042】
(5) 図4(a) の状態で、CR1=10が設定され、その他のレジスタが(1) と同じ値に設定されてスクロールを開始した後、スクロール終了前にSSに0が設定されるとスクロールを中断する。中断した時点でXS=−1、YS=0の場合、図形は元の位置からX方向に−5スクロールした状態でスクロールが中断されている(図4(f) )。
【0043】
(6) 図4(a) の状態で、
XR1=−1、XR2〜XRn=0
YR1=0、YR2=−1、YR3〜YRn=0
CR1=10、CR2=20、CR3〜CRn=0
が設定された場合、表示領域を1表示周期毎に1ピクセルずつ合計10ピクセル右(X軸のプラス方向)に移動した後、1表示周期毎に1ピクセルずつ合計20ピクセル上(Y軸のプラス方向)に移動する。即ち、図形を1表示周期毎に1ピクセルずつ合計10ピクセル左(X軸のマイナス方向)にスクロールした後、1ピクセルずつ下(Y軸のマイナス方向)にスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(g) )。
【0044】
(7) 図4(a) の状態で、
XR1=1、XR2〜XRn=0
YR1=1、YR2〜YRn=0
CR1=10、CR2〜CRn=0
が設定された場合、図形を1表示周期毎にX軸のプラス方向に1ピクセルずつ、Y軸のプラス方向に1ピクセルずつスクロールし、最終的にはX軸のプラス方向に10ピクセル、Y軸のプラス方向に10ピクセルスクロールした状態でスクロールを終了する(図4(h) )。
【0045】
以上のように、スクロール量をXY座標で設定するので、例えばスクロール動作を制御するソフトウェアの開発環境でスクロール量を直観的に設定できるユーザインタフェースを提供する。
【0046】
〔実施例3〕
図6は本発明のグラフィックス制御装置が組み込まれたグラフィックスコンピュータの他の実施例の構成を示すブロック図である。なお、図1の実施例と同一、又は相当部分には同一符号を付してその説明を省略する。本実施例では、実施例1のレジスタ群に加えて、表示アドレスレジスタBS3101に設定されるアドレスの上限値、即ち、1画面分の表示情報の全部を読み出し得る表示領域の表示アドレスの上限値を格納する上限レジスタMAX3109と、表示アドレスレジスタBS3101に設定されるアドレスの下限値、即ち、1画面分の表示情報の全部を読み出し得る表示領域の表示アドレスの下限値を格納する下限レジスタMIN3110と、スクロールのモード値を格納するモードレジスタMODE3111が設けられている。
【0047】
モードレジスタMODE3111に0が設定された場合は上限レジスタMAX3109、下限レジスタMIN3110に設定された値は意味を持たない。モードレジスタMODE3111に1が設定された場合は設定されたスクロール量及びスクロール回数でのスクロールの結果として表示アドレスレジスタBS3101の値が上限レジスタMAX3109の設定値以上になるとき、又は下限レジスタMIN3110の設定値以下になるときにスクロール開始の時点でCPU1に割込みを発生して設定の誤りを通知する(事前通知モード)。モードレジスタMODE3111に2が設定された場合は設定されたスクロール量及びスクロール回数でのスクロールの途中で表示アドレスレジスタBS3101の値が上限レジスタMAX3109の設定値以上になるとき、又は下限レジスタMIN3110の設定値以下になるときにCPU1に割込みを発生して次の範囲の図形の表示データの書き込みを通知する(動作時通知モード))。
【0048】
なお、本実施例ではスクロール頻度設定レジスタFRを設けず、スクロールの頻度は1表示周期に1回の固定値として説明するが、実施例1のように1個又はn個のスクロール頻度設定レジスタFRを設け、任意のスクロール頻度、又は複数種のスクロール頻度を設定する構成としてもよい。
また、本実施例では簡単のためスクロール終了通知レジスタENを図示省略した。
さらに、実施例1と同様、スクロール量設定レジスタDB3102、スクロール回数設定レジスタCR3103を複数組設けてもよい。
【0049】
次に、各モードの動作について説明する。
(1) 事前通知モード
図7はMODE=1が設定された事前通知モードでのスクロール時のフレームメモリと1画面分の表示領域との関係を示す概念図である。本実施例では表示領域のサイズを横x0ピクセル×縦y0ピクセル、またフレームメモリのサイズを横x1ピクセル×縦y1ピクセルとし、フレームメモリのアドレス範囲をA0〜A1(A1を含まない:A1=A0+x1×y1)とする。この場合、表示領域を特定する代表アドレスがCRT1の表示領域の左上のピクセルの表示情報が格納されているアドレス、即ち左上のアドレスであるとすると、MIN=A0(図7(b) )、MAX=A1−(y0×x1)+(x1−x0)(図7(c) )が設定される。
【0050】
図7(a) の状態で、DB=x1、CR=y1が設定された場合、スクロールの結果、表示領域は図7(d) の位置に移動する。この位置でのBSの値はMAXの設定値以上になるので、スクロールを開始せずにCPU1に対して割込みを発生し、設定の誤りをCPU1に通知する。
このようにしてスクロールの開始前に設定値の誤りを通知する機能は、例えばグラフィックス制御装置にスクロール動作を行わせるソフトウェアの開発環境でより良いユーザインタフェースを提供できる。
【0051】
(2) 実行時通知モード
図8はMODE=2が設定された実行時通知モードでのスクロール時及びフレームメモリの表示情報の書き換え時におけるフレームメモリと1画面分の表示領域との関係を示す概念図である。このモードは、スクロールにより、フレームメモリ2に現在その表示情報が書き込まれている第1の画像に連続して第2の画像を表示する場合に利用される。
図8(a) の状態で、
DB=x1
CR=y1
MAX=〔図8(a) の破線で示す位置の表示領域の左上のアドレス〕
なお、この破線で示す位置は、スクロールによって表示領域がフレームメモリの境界に近づき、以後のスクロールに不要となった領域が第2の画像の表示内容を書き込むのに充分な広さに達しており、しかも、後述する、CPU1による第1の画像の表示内容の他の領域へのコピー,表示アドレスの更新等に要する時間内のスクロール量を充分に残した位置に設定する。
【0052】
以上のような値が設定され、スクロールを開始した場合、スクロールの途中で表示領域が図8(a) の破線で示す位置に達したとき、即ち、スクロールの都度、スクロール量設定レジスタDB3102に設定されたスクロール量に応じたアドレスずつ演算部34が更新する表示アドレスレジスタBS3101の値と、上限レジスタMAX3109に設定された値とを演算部34が比較した結果、表示アドレスレジスタBS3101の値が上限レジスタMAX3109の値よりも大きくなった、あるいは一致したとき、割込み生成部35がCPU1に対して割込みを発生する。CPU1はこの割込み発生に同期して、表示中の表示領域を含む、図8(b) に斜線で示す領域(スクロールに伴う表示領域の移動方向にあるフレームメモリ2の下半部)の内容を、これからのスクロールによって表示されることのない領域にコピーし(図8(c) )、表示アドレスレジスタBS3101の値を、内容がコピーされた新しい領域のアドレスに書き換え、他のレジスタに自動スクロールの設定を再度行うと、グラフィックス制御装置3がスクロールを再開する。その後、CPU1は表示中の図形に連続している図形の表示情報を、図8(c) の白地部分に書き込む。これによって、自動スクロールで、フレームメモリ2の容量以上の範囲の図形が表示されていく。
【0053】
このとき、一連のスクロールで、スクロール中の第1の画像から第1の画像には連続していない別個の第2の画像の表示に切り替える場合は、前述のように、表示中の表示領域を含む領域の内容をフレームメモリ2の上半部にコピーせず、以後のスクロールに不要な表示情報が書き込まれているフレームメモリ2の上半部に、次に表示すべき第2の画像の表示情報を書き込む(図8(d) )。この場合、MAXには表示領域がフレームメモリ2の下端の境界まで達した場合のアドレスを設定しておき、表示領域がフレームメモリ2に達した時点、即ち、表示アドレスレジスタBS3101の値と、上限レジスタMAX3109に設定された値とを比較した結果、表示アドレスレジスタBS3101の値が上限レジスタMAX3109の値よりも大きくなった、あるいは一致したときに表示アドレスレジスタBS3101の値をフレームメモリ2の上半部に書き込んだ第2の画像でのスクロール開始アドレスに書き換える。
【0054】
なお、上述の実施例1〜3では、スクロール量をピクセル数又はXY座標で設定する場合について説明したが、スクロール量をフレームメモリ2のアドレスに対応するアドレスデータで設定してもよい。その場合、1ピクセルに充てられているビット数に応じて、例えば、1ピクセルが8ビットであれば、1バイト毎に付されるアドレスそのもので、1ピクセルが4ビットであれば、1バイト毎に付されるアドレスに、8ビットのうちの上位の4ビットであるか下位の4ビットであるかを示す1ビットの拡張ビットを持たせたアドレスデータで、また1ピクセルが2ビットであれば、8ビットのうちの何組目の2ビットであるかを示す2ビットの拡張ビットを持たせたアドレスデータで、また1ピクセルが1ビットであれば、8ビットのうちの何ビット目であるかを示す3ビットの拡張ビットを持たせたアドレスデータでスクロール量が設定できる。
【0055】
【発明の効果】
第1発明のグラフィックス制御装置は、スクロール量,実行すべきスクロール回数等のスクロールに関する情報をスクロール開始時に格納するだけで、スクロール開始時の読み出し領域を特定する読み出しアドレスを、スクロールの都度、スクロール量に応じた値だけ更新し、各回のスクロールではアドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを基に、表示情報を読み出すべきフレームメモリのアドレスを生成して上下,左右又は斜め方向へのスクロールを自動的に行うので、CPUはグラフィックス制御装置のフレームメモリからの読み出し状態を周期的に監視して次のスクロールにおける読み出し領域の読み出しアドレスへの更新タイミングを図る必要がなく、負荷が軽減されるという優れた効果を奏する。
【0056】
第2及び第3発明のグラフィックス制御装置は、表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までのピクセル数、又は表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までの、画面上の位置をXY座標で表した場合における座標値を、第1発明におけるスクロール量として格納し、特に、XY座標値によるスクロール量は、ユーザにとって直観的にスクロール量を把握でき、優れたユーザインタフェースを提供するという優れた効果を奏する。
【0058】
第4発明のグラフィックス制御装置は、読み出し領域の移動頻度により決定される任意のスクロール速度でスクロールし、多様なスクロールを可能にするという優れた効果を奏する。
【0060】
第5発明のグラフィックス制御装置は、スクロールを開始する前に、スクロール量格納手段及びスクロール回数格納手段に格納されているスクロール量及びスクロール回数でのスクロール結果を予測して、スクロールにより読み出し領域ガフレームメモリのアドレス空間をはみ出す場合は、これらの値の誤りを外部に通知するので、ユーザはスクロールの開始前にスクロール量及びスクロール回数の誤りを容易に知ることができ、優れたユーザインタフェースを提供するという優れた効果を奏する。
【0061】
第6発明のグラフィックス制御装置は、フレームメモリにその表示情報が書き込まれている第1の表示内容に続けて、フレームメモリにその表示情報が書き込まれていない第2の表示内容をスクロールによって連続的に表示する場合、スクロール途中の読み出し領域の位置が、スクロールに伴う読み出し領域の移動方向のフレームメモリの境界に近づいた所定位置に達した、又は超えた時点で割込みを発生し、これを同期として連続して表示すべき第2の表示内容の表示情報をCPUに書き込ませるので、CPUは読み出し領域の位置を定期的に監視する必要がなくなり、負荷が軽減されるという優れた効果を奏する。
【0062】
第7及び第8発明のグラフィックス制御装置は、スクロール中にスクロールを中断し、中断時までに終了したスクロール回数又はスクロールの積算量を示す情報を外部に出力するので、例えば、スクロール動作を制御するソフトウェアの開発環境等で、中断時までのスクロール量及びスクロール回数が容易に把握できるので、開発者は所要量の自動スクロールをグラフィックス制御装置に行わせるのに最適なスクロール量及びスクロール回数を容易に設定でき、優れたユーザインタフェースを提供するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のグラフィックス制御装置が組み込まれたグラフィックスコンピュータの第1の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】 ディスプレイ上の各ピクセルとフレームメモリにおける各ピクセルの表示情報の記憶位置との対応を示す概念図である。
【図3】 本発明のグラフィックス制御装置のスクロール手順の概略を示すフローチャートである。
【図4】 スクロール時におけるフレームメモリの描画領域の表示情報により描画されるべき図形と1画面分の表示領域との関係を示す概念図である。
【図5】 本発明のグラフィックス制御装置が組み込まれたグラフィックスコンピュータの第2の実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明のグラフィックス制御装置が組み込まれたグラフィックスコンピュータの第3の実施例の構成を示すブロック図である。
【図7】 第3の実施例のグラフィックス制御装置による事前通知モードでのスクロール時のフレームメモリと1画面分の表示領域との関係を示す概念図である。
【図8】 第3の実施例のグラフィックス制御装置による実行時通知モードでのスクロール時及びフレームメモリの表示情報の書き換え時におけるフレームメモリと1画面分の表示領域との関係を示す概念図である。
【図9】 フレームメモリからの表示情報の転送順序を示す概念図である。
【図10】 スクロール時におけるフレームメモリ内の表示情報により描画されるべき図形と1画面分の表示領域との関係を示す概念図である。
【図11】 スクロール時及びフレームメモリの表示情報の書き換え時における表示領域とフレームメモリとの関係を示す概念図である。
【符号の説明】
2 フレームメモリ、3 グラフィックス制御装置、4 CRT、31 レジスタ、32 アドレス生成部、33 同期信号生成部、34 演算部、35 割込み生成部、36 制御部、3101 表示アドレスレジスタBS、3102 スクロール量設定レジスタDB、3103 スクロール回数設定レジスタCR、3104 スクロール頻度設定レジスタFR、3105 スクロール開始レジスタSS、3106 スクロール終了通知レジスタEN、3107 X方向スクロール量設定レジスタXR、3108 Y方向スクロール量設定レジスタYR、3109 上限レジスタMAX、3110 下限レジスタMIN、3111 モードレジスタMODE、3112 X方向スクロール積算量レジスタXS、3113 Y方向スクロール積算量レジスタYS。
Claims (8)
- 1画面分より広い範囲の表示情報がCPUによって書き込まれるフレームメモリから読み出す1画面分の表示情報の読み出し領域を順次移動し、各読み出し領域の表示情報を表示装置へ転送することによって画面の表示内容を順次スクロールさせるグラフィックス制御装置において、スクロール開始時の前記読み出し領域を特定する読み出しアドレスを格納するアドレス格納手段と、1回のスクロール量を格納するスクロール量格納手段と、実行すべきスクロール回数及びスクロールの都度更新される実行すべきスクロール回数を格納するスクロール回数格納手段と、スクロールの都度、前記アドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを前記スクロール量に応じた値だけ更新する演算手段と、前記アドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを基に、表示情報を読み出すべきフレームメモリのアドレスを生成するアドレス生成手段とを備え、画面の表示内容を前記スクロール量に応じた量ずつ上下、左右又は斜め方向にスクロールすべくなしてあり、前記スクロール回数格納手段に格納された実行すべきスクロール回数のスクロールが終了したときに、CPUに対して割込みを発生する発生手段をさらに備えたことを特徴とするグラフィックス制御装置。
- 前記スクロール量が、表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までのピクセル数である請求項1記載のグラフィックス制御装置。
- 前記スクロール量が、表示内容のスクロール元の所定位置からスクロール先の所定位置相当の位置までの、画面上の位置をXY座標で表した場合における座標値である請求項1記載のグラフィックス制御装置。
- スクロール速度を決定すべき、表示情報の読み出し領域の移動頻度を格納するスクロール頻度格納手段を備えた請求項1乃至3のいずれかに記載のグラフィックス制御装置。
- フレームメモリのメモリ空間にその全領域が含まれる読み出し領域の読み出しアドレスの最大値及び最小値をそれぞれ格納する手段と、スクロール開始前に、格納しているスクロール量及びスクロール回数でのスクロールによって前記読み出しアドレスが前記最大値を超えるか否か、又は前記最小値を下回るか否かを判定する手段と、前記読み出しアドレスが前記最大値を超える場合、又は前記最小値を下回る場合に、スクロール量格納手段及びスクロール回数格納手段に格納されているスクロール量及びスクロール回数の誤りを外部に通知する手段とを備えた請求項1記載のグラフィックス制御装置。
- フレームメモリにその表示情報が書き込まれている第1の表示内容に続けて、フレームメモリにその表示情報が書き込まれていない第2の表示内容をスクロールによって連続的に表示する場合、第1の表示内容の表示情報が書き込まれているフレームメモリの領域内の所定位置にある読み出し領域の読み出しアドレスを格納する手段と、前記アドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスを前記格納する手段に格納した所定位置の読み出し領域の読み出しアドレスと比較する手段と、比較の結果、前記アドレス格納手段に格納されている読み出しアドレスが、前記格納する手段に格納した所定位置の読み出し領域の読み出しアドレスより大きい場合、又は一致した場合に、CPUに第2の表示内容の表示情報をフレームメモリへ書き込ませる割込みを発生する手段とを備えた請求項1記載のグラフィックス制御装置。
- スクロールを中断する手段と、スクロール中断時までに終了したスクロール回数を示す情報を外部に出力する手段とを備えた請求項1記載のグラフィックス制御装置。
- スクロールを中断する手段と、スクロール中断時までに終了したスクロールの積算量を示す情報を外部に出力する手段とを備えた請求項1記載のグラフィックス制御装置。
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