JP3787808B2 - 遮蔽壁の解体方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉本体を撤去した後に残存する、放射化された遮蔽壁を解体する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電等に用いられる原子炉においては、原子炉本体の周囲に肉厚のコンクリート等からなる遮蔽壁を設けて原子炉本体を内包し、人体に有害な放射線が漏洩しないように、厳重に遮蔽されている。
こうした原子炉を耐用年数経過等によって解体する場合には、原子炉本体を撤去した後に残存する遮蔽壁の解体撤去が問題となる。すなわち遮蔽壁は、原子炉本体を長期間内包していたことにより放射化されているので、作業員がこの遮蔽壁内部に入ると、人体への被ばく許容量を越える量の放射線を被ばくしてしまうおそれがある。そのため、作業員がこの遮蔽壁内部のエリアには全く入らずに、遠隔操作が可能な解体撤去装置を用いて無人で遮蔽壁を解体撤去する方法を採用するのが、一般的な考え方である。
【0003】
こうした解体装置の一例を、図10(a)及び(b)に示す。図10(a)に示す遮蔽壁1の内部からは、原子炉本体が既に撤去されて、解体装置100が備えられている。
この解体装置100は、遮蔽壁1の底部の略中央に立設されたポール101と、ポール101の軸線方向に上下移動可能かつ軸線周りに回転可能なようにポール101に支持された切断装置102及びブロック搬送装置103とから、概略構成されており、遮蔽壁1のうちの略円筒形状をなす側壁部、すなわち円筒壁部11を解体撤去するものである。
切断装置102は、上下左右に移動して円筒壁部11を略矩形のブロック状に切断するものであり、その先端部には、ワイヤーソー等の切断部材102aが設けられている。また、ブロック搬送装置103は、切断装置102によって切断されたブロック状となった円筒壁部11を把持して遮蔽壁1の上側まで搬送するものであり、その先端部には、コアボーリング等を行ってブロックを把持するための把持部材103aが設けられている。なお、ブロック状となった円筒壁部11を、符号11bとして図示している。
これら切断装置102及びブロック搬送装置103は、図示しない遠隔操作手段によって、遮蔽壁1の外部から遠隔操作される。
【0004】
この解体装置100を備え付け、図10(b)に示すように、切断装置102を用いて円筒壁部11を上方から順次コアボーリングを行ってブロック状に切断し、ブロック搬送装置103を用いて上部側まで順次搬送していく。搬送されたブロック状の円筒壁部11bは、別の搬送手段に移し替えられ、処理装置(何れも図示省略)まで搬送されて、より細かく裁断する等の処理を施され、廃棄物として廃棄される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような解体除去装置を用いて、無人運転によって解体撤去する方法では、放射化された遮蔽壁に作業員を全く近づけないという利点はあるが、その反面、無人運転を可能とする非常に高価な解体装置を用いなければならず、コストが増大することが問題となっていた。また、遠隔操作を行うため、単位時間内に切断撤去できる遮蔽壁には限界があり、作業員が直接作業を行う場合と比較して作業効率が著しく悪く、工期の長期化を招くこととなっていた。
こうしたことから、作業員による手作業等の直接作業手によって遮蔽壁を解体撤去することができる方法あるいは装置が望まれていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、作業員等が被ばくする放射線を許容量以下に抑制して、作業員の直接作業によって遮蔽壁を解体撤去することができ、作業効率を高めると共に作業コストを低減させることができる、遮蔽壁の解体方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、原子炉本体を内包する遮蔽壁のうちの蓋部の少なくとも一部に開口部を形成して前記原子炉本体を撤去した後に残存する、放射化された前記遮蔽壁を解体する方法であって、まず、前記蓋部を他の部分の遮蔽壁から切り離して床本体とするとともに、該床本体としての蓋部に形成されている開口部を放射線を遮蔽する材料からなる遮蔽板によって覆うことにより、前記遮蔽壁内部を上下方向に移動可能な移動床を形成し、前記移動床により下方からの放射線を遮蔽しながら、該移動床を前記遮蔽壁内部を所定距離だけ下方へ移動させる移動工程と、前記移動床よりも上側に位置する前記遮蔽壁をブロック状に切断し、該切断された遮蔽壁を外部へと搬送し撤去する遮蔽壁撤去工程と、を交互に繰り返すことを特徴とする。
【0008】
このように、移動床が下方からの放射線を遮蔽しながら上下方向に移動するので、この移動床上への、移動床よりも下側に位置する遮蔽壁からの放射線被ばくは、無視し得ることとなる。そのため、移動床に搭乗している作業員等への放射線被ばくは、この移動床よりも上方に位置する遮蔽壁からの放射線のみを考慮すればよい状態とできる。このため、移動床よりも上方に位置する遮蔽壁からの移動床上への放射線被ばくを許容量以下に抑制するようにして、移動床を所定距離だけ少しづつ下方へ移動させていけば、移動床に作業員等を搭乗させて、移動床よりも上方に位置する遮蔽壁を直接切断して順次解体していくことができる。
また、残存する蓋部を移動床の構成要素の一部として利用するようにしているので、移動床の構成を簡易なものとしながら、解体作業をより迅速に行うことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遮蔽壁の解体方法であって、前記移動床を、吊下手段によって上方から吊り下げて該移動床を上下方向に移動可能とすることを特徴とする。
【0010】
このように、遮蔽壁の上方から吊下手段によって移動床を吊り下げるようにしているので、移動手段を簡易な構成とできるとともに、遮蔽壁の上方への取付作業を容易に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体装置の実施の形態について、図1乃至図9を用いて説明する。
図1及び図2に示すように、この遮蔽壁1は、全体として円筒形状をなすものであって、円筒壁部11と、この円筒壁部11の上下に各々設けられた蓋部12及び底部13とからなっており、図示しない原子炉本体を内包していたものである。原子炉本体は、蓋部12に形成した開口部12aから、既に撤去されている。
遮蔽壁1は、例えば厚さ1〜2mといった厚肉のコンクリート部材からなるもので、原子炉本体を長期間内包していたことによって放射化されている。すなわち、作業員がこの遮蔽壁1の内部に無防備な状態で入ると、人体への被ばく許容量を越える量の放射線を被ばくしてしまうおそれがある状態となっている。
【0018】
開口部12aは、蓋部12のうちの中央部のある一定区域に形成されている。開口部12aをあまり大きくすると、それに伴って遮蔽壁1の内部から外部へと漏洩する放射線量も増大するので、開口部12aは、原子炉本体を撤去するのに必要最小限の大きさとなっている。この開口部12a周縁を含む円筒壁部11よりも内側に位置する部分は、後述するように、他の部分の遮蔽壁1である壁部12から切り離されて移動床版(移動床)20となった際の、床本体21を構成する。
【0019】
次に、図3及び図4に示すように、蓋部12の上側部分を適宜切除して、蓋部12を可能な限り薄くする。これは、蓋部12が床本体21となった際に、移動床版20の重量を軽減するためである。なお、蓋部12の重量がさほど大きくない場合には、この作業は行わなくてもよい。
【0020】
そして、遮蔽板22を、開口部12aを閉塞するようにして蓋部12に取り付ける。この遮蔽版22は、例えば鋼板から構成されており、下側からの放射線をこの遮蔽板22の上側に放射させないように、的確に遮蔽できるようになっている。また、蓋部12及び遮蔽板22の上側に、鉄材等からなる骨材22bを配設するとともに、これら骨材22bの上側に、鋼板等からなる作業板22aを配設する。この作業板22aは、後述するように、移動床版(移動床)20となって遮蔽壁1内部を上下方向に移動して円筒壁部11を切断・撤去する際の、作業台となる。
【0021】
また、こうした作業と平行して、遮蔽壁1の外側に仮設足場31を設けておき、外側からも作業が可能なようにしておく。
【0022】
次に、図5及び図6に示すように、遮蔽壁1よりも上部側に吊下手段(移動手段)24を設置するとともに、遮蔽壁1の外部に処理装置40を設ける。吊下手段24は、蓋部12を跨ぐようにして設けられた受け梁24aと、この受け梁24aに固定されたジャッキ装置24bとから構成されている。このジャッキ装置24bの固定部分を受け梁24aに固定するとともに、可動部分を蓋部12に連結することで、移動床版20を上下方向移動可能に吊下支持することができる。
また、受け梁24a−24a間に、これら受け梁24aの長手方向(横方向)に移動可能とされたクレーン(搬送手段)25を設ける。このクレーン25は、巻上げ、巻下げ及び横方向に移動することで、後述するようにブロック状に切断された円筒壁部11をはじめとする遮蔽壁1を、外部に設けられた処理装置40へと搬送し撤去する。
【0023】
処理装置40は、ブロック状に切断されて搬送されてきた遮蔽壁1を更に細かく裁断するものである。ここで細かく裁断された遮蔽壁1は、例えば他の廃棄物と混合する等して、廃棄物として処理される。
【0024】
吊下手段24で蓋部12及び遮蔽板22を支持した状態で、蓋部12の円筒壁部11よりも内側に位置する部分を、他の部分の蓋部12から切断する。この切断された蓋部12は、移動床版2の床本体21として、吊下手段24によって吊り下げられ、上下方向に移動可能となる。
【0025】
また、残存する蓋部12の上端部周縁に、遮蔽間仕切27を設ける。この遮蔽間仕切27は、略矩形状をなす鋼板等の板状体をワイヤー等に吊り下げたものを1個とし、これを周方向に互いに隣接するように複数個配置してなるものである。各々のワイヤーは、図示しないウィンチ等の巻上げ・巻下げ手段によって互いに独立して巻上げ及び巻下げされ、これにより各々の遮蔽間仕切27は、互いに独立して上下方向移動可能となっている。こうした遮蔽間仕切27を設けることにより、移動床版20の側方からの放射線、つまり移動床版20よりも上側に位置する円筒壁部11からの放射線が、移動床版20上に放射され難いように遮蔽することができる。すなわち、切断対象部分の円筒壁部11のみを露出させて、他の箇所の円筒壁部11を遮蔽することができ、移動床版20上の作業員等への放射線被ばくは、より確実に抑制される。
【0026】
こうして、解体装置(遮蔽壁の解体装置)2が構成される。すなわち、この解体装置2は、床本体21と遮蔽板22とからなる移動床版20と、遮蔽壁1内部を上下方向移動可能に移動床版20を支持する吊下手段24と、ブロック状に切断された円筒壁部11を遮蔽壁1外部へと搬送し撤去するクレーン25と、移動床版20の側方からの放射線を遮蔽する遮蔽間仕切27と、を備えている。
【0027】
この解体装置2を用いた遮蔽壁1の解体方法について、説明する。
先ず、遮蔽壁1を切断する作業員、及び切断・撤去に必要な装置類、機器類等を、図5及び図6に示す移動床版20上に搭乗させておく。また、仮設足場31にも同様に、遮蔽壁1を切断する作業員、及び切断・撤去に必要な装置類、機器類等を配置し、待機させておく。
そして、ジャッキ装置24bを用いて、移動床版20を所定距離だけ下方へと移動させるとともに、この移動床版20の下降に追従させるようにして、遮蔽間仕切27も下降させる(移動工程)。このとき、移動床版20に搭乗している作業員等は、移動床版20によって、この移動床版20よりも下方に位置する遮蔽壁1からの放射線を遮蔽されており、下方からの被ばくを無視し得る位にまで低減されている。すなわち、移動床版20よりも上方に位置する円筒壁部11からの放射線被ばくのみを考慮すればよいといえる状態となっている。そのため、ここでいう「所定距離だけ下方へと移動させる」とは、移動床版20よりも上側に位置する円筒壁部11からの放射線被ばくが、移動床版20に搭乗している作業員等にとって許容量以下に抑制される範囲となるだけ移動床版20を下降させることを意味する。
また、移動床版20の下降に追従させるようにして、遮蔽間仕切27も下降させる。こうすることによって、切断対象部分以外の円筒壁部11を間仕切して、移動床版20上の作業員への放射線被ばくが抑制される。
【0028】
次に、切断対象部分に位置する遮蔽間仕切27のみを上昇させて、この部分の円筒壁部11を露出させる。この状態で、移動床版20上の作業員あるいは仮設足場31上の作業員は、例えばワイヤーソーといった切断装置を用いて、移動床版20よりも上方に位置する円筒壁部11を順次ブロック状に切断し、この切断された円筒壁部11を、クレーン25を用いて処理装置40へと搬送し撤去していく(遮蔽壁撤去工程)。このようにブロック状に切断された円筒壁部11を、符号11bとして図示している。
このように、切断対象となる部分の遮蔽間仕切27を順次上昇させていき、移動床版20よりも上側に位置する円筒壁部11を、周方向に順次切断していく。
【0029】
そして、所定の大きさのブロック状に切断された円周壁部11bを、クレーン25に吊り下げて上方へ引き上げ、遮蔽壁1の外部に設けられた処理装置40まで順次搬送していく。そして処理装置40では、搬送されてきた円筒壁部11bを順次裁断し、処理していく。
【0030】
移動床版20よりも上側にある円筒壁部11を全て切断撤去し終えたら、再び移動床版20を所定距離だけ下方へと移動させるとともに、この移動床版20の下降に追従させるようにして、遮蔽間仕切27も下降させる(移動工程)。そしてこの位置で、上記と同様に、移動床版20よりも上方に位置する円筒壁部11を順次ブロック状に切断し、この切断された円筒壁部11bを、クレーン25を用いて処理装置40へと搬送し撤去していく(遮蔽壁撤去工程)。
このように、移動工程と遮蔽壁撤去工程とを交互に繰り返して行い、移動床版20を所定距離づつ下降させながら、円筒壁部11を上方から下方にかけて少しずつ順次解体撤去していく。
【0031】
なお、上方からブロック単位で2〜3段目程度まで解体したら、図7に示すように、残存する蓋部12の下面側にリングトロリー50を設ける。このリングトロリー50は、円筒壁部11の直上部に設けられたリング上をなすレールと、このリングレールを移動可能なトロリーとから構成されており、ブロック状に切断された円筒壁部11bを吊り下げて周方向に搬送するためのものである。このリングトロリー50を用いることで、切断された円筒壁部11bの搬送作業をより合理化することができる。
【0032】
移動床版20を最下部、すなわち床部13上に当接する位置まで下降させたら、図8及び図9に示すように、ジャッキ装置24bを撤去するとともに、移動床版20を解体撤去する。このとき、移動床版20の厚み分だけの円筒壁部11が未だ残存しているが、この円筒壁部11は、移動床版20の解体撤去後に解体撤去する。
なおここでは、受け梁24a−24a間にクレーン26、26を取り付けて、クレーン25とともに用いることで、移動床版20の撤去を迅速化させるようにしている。これらクレーン26、26も、クレーン25と同様に、受け梁24aの長手方向(横方向)に移動可能とされている。
【0033】
移動床版20の解体撤去が完了したら、床部13からの放射線被ばく量を考慮して作業員等を床部13上に降ろし、遮蔽間仕切27によって円筒壁部11からの放射線を遮蔽しながら、残存する円筒壁部11を切断撤去する。なお、床部13からの放射線の放射が多量である場合には、床部13上に遮蔽用の鉄板等を敷設する等して、床部13からの放射線を適宜遮蔽できるようにする。
円筒壁部11の切断撤去が完了したら、その後に残存する遮蔽壁1、つまり床部13や蓋部12切断後の円筒壁部11頂部を順次切断撤去していき、遮蔽壁1の解体撤去を完了させる。
【0034】
本実施形態に係る遮蔽壁の解体方法及び解体装置においては、下方からの放射線を遮蔽しながら遮蔽壁1内部を上下方向に移動可能な移動床版20を、所定距離だけ下方へ移動させる移動工程と、移動床版20よりも上側に位置する遮蔽壁1をブロック状に切断し、切断された遮蔽壁1を外部の処理装置40へと搬送し撤去する遮蔽壁撤去工程と、を交互に繰り返すようにしている。このように、移動床版20が下方からの放射線を遮蔽しながら上下方向に移動するので、この移動床版20上への、移動床版20よりも下側に位置する遮蔽壁1からの放射線被ばくは、無視し得ることとなる。そのため、移動床版20に搭乗している作業員等への放射線被ばくは、この移動床版20よりも上方に位置する遮蔽壁1からの放射線のみを考慮すればよい状態とできる。このため、このように移動床版20よりも上方に位置する遮蔽壁1からの放射線被ばくを許容量以下に抑制するようにして、移動床版20を少しづつ所定距離だけ下方へ移動させていけば、移動床に作業員等を搭乗させて、移動床よりも上方に位置する遮蔽壁を直接切断して順次解体していくことができる。
そのため、従来用いていた高価な解体装置を不要とでき、作業コストの低廉化を図ることができるとともに、作業員等が直接的に切断撤去作業を行うことができるので、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0035】
また、移動床版20を、受け梁24aとジャッキ装置24bとからなる吊下手段24によって上方から吊り下げて、移動床版20を上下方向に移動可能としている。このように、一般的な建設作業において用いられているジャッキ装置をそのまま用いることができるので、解体装置2の構成を簡易なものとでき、吊下手段24の遮蔽壁1上方への取付作業を容易に行うことができるので、作業時間の短期化を図り、作業コストの更なる低廉化を図ることができるとともに、解体撤去作業の信頼性を向上させることができる。
【0036】
更に、移動床版20を、蓋部12を円筒壁部11から切り離してなる床本体21と、放射線を遮蔽する材料からなり蓋部12の開口部12aを覆う遮蔽板22とから構成するようにしている。このように、残存する蓋部12を移動床版20の構成要素の一部として利用するようにしているので、移動床版20の構成を簡易なものとしながら、放射線を的確に遮蔽し、解体作業をより迅速に行うことができる。そのため、作業コストの更なる低廉化を図りつつ、作業効率を飛躍的に向上させることができる。
【0037】
なお、上記実施形態においては、円筒形状をなす遮蔽壁を解体する場合についてのみ説明したが、遮蔽壁の形状はこれに限定されるものではない。
また、移動手段としての吊下手段を、受け梁とジャッキ装置とから構成するとともに、搬送手段としてのクレーンを受け梁間に設けるようにしているが、移動手段あるいは搬送手段は、他の形態であっても差し支えない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、如何なる構成を採用しても差し支えないことは、言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る遮蔽壁の解体方法においては、上記の如き構成を採用しているので、作業員等が被ばくする放射線を許容量以下に抑制して、作業員の直接作業によって遮蔽壁を解体撤去することができ、作業効率を高めると共に作業コストを低減させることができる、遮蔽壁の解体方法及び解体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法によって解体する遮蔽壁を示す側断面図である。
【図2】 図1における平面図である。
【図3】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法の一実施形態を示す側断面図である。
【図4】 図3における平面図である。
【図5】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法の一実施形態を示す側断面図である。
【図6】 図5における平面図である。
【図7】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法の一実施形態を示す側断面図である。
【図8】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法の一実施形態を示す側断面図である。
【図9】 図9における平面図である。
【図10】 従来の遮蔽壁の解体方法において用いた解体装置を示す概略斜視図であって、(a)は遮蔽壁内部に解体装置が備えられている状態を示す図、(b)は解体装置を用いて遮蔽壁を解体撤去している状態を示す図である。
【符号の説明】
1 遮蔽壁
2 解体装置(遮蔽壁の解体装置)
11、11b 円筒壁部
12 蓋部
13 底部
20 移動床版(移動床)
21 床本体
22 遮蔽板
24a 受け梁(移動手段、吊下手段)
24b ジャッキ装置(移動手段、吊下手段)
25 クレーン(搬送手段)
27 遮蔽間仕切

Claims (2)

  1. 原子炉本体を内包する遮蔽壁のうちの蓋部の少なくとも一部に開口部を形成して前記原子炉本体を撤去した後に残存する、放射化された前記遮蔽壁を解体する方法であって、
    まず、前記蓋部を他の部分の遮蔽壁から切り離して床本体とするとともに、該床本体としての蓋部に形成されている開口部を放射線を遮蔽する材料からなる遮蔽板によって覆うことにより、前記遮蔽壁内部を上下方向に移動可能な移動床を形成し、
    前記移動床により下方からの放射線を遮蔽しながら、該移動床を前記遮蔽壁内部を所定距離だけ下方へ移動させる移動工程と、
    前記移動床よりも上側に位置する前記遮蔽壁をブロック状に切断し、該切断された遮蔽壁を外部へと搬送し撤去する遮蔽壁撤去工程と、
    を交互に繰り返すことを特徴とする遮蔽壁の解体方法。
  2. 前記移動床を、吊下手段によって上方から吊り下げて該移動床を上下方向に移動可能とすることを特徴とする請求項1に記載の遮蔽壁の解体方法。
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