JP3787669B2 - 医療用多層シーラントフィルム及びその製造法 - Google Patents

医療用多層シーラントフィルム及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医療用多層シーラントフィルム、特に医療容器用フィルム、医療容器の包装用フィルム及び医療容器のカバー用フィルムの最内層構成材料として有用な医療用多層シーラントフィルム及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療容器用、医療容器の包装用、医療容器のカバー用等の用途に適用されるプラスチックフィルム材料としては、従来一般に、薬剤の劣化や容器の破損を防止し且つ透視性を得るなどの観点から、耐ガス透過性、耐透湿性、耐熱性、耐衝撃性、透明性に優れる単一又は多層フィルムが使用されている。このようなフィルム材料は構成要素として基材フィルムを含み、該基材フィルムの樹脂原料としては、例えばナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。
【0003】
また従来、ヒートシール性向上を目的として、上記フィルム材料の基材フィルムにシーラントフィルムをシリコン系、エポキシ系、ウレタン系、ウレタン−エポキシ系、アクリル系等の接着剤を適用して積層することが行われている。この場合、シーラントフィルムとしては、低密度ポリエチレンのような低融点及び低密度の樹脂からなるフィルムが主として用いられる。この種樹脂フィルムは高いヒートシール強度が得られ、低温シールが可能であり且つほこり等の付着にかかわらず所定のヒートシール強度が得られ、シーラントフィルムとして優れた品質、性能を有している。
【0004】
基材フィルム、接着剤層及びシーラントフィルムを備えている上記フィルム材料において、基材フィルム及び接着剤は汚染物質を含有していることが多い。
【0005】
汚染物質並びに汚染原因を列挙すると、次の通りである。
【0006】
(1)基材フィルムの成形に際し、該フィルムの各種性質を高めるため、成形材料中に添加される各種添加剤。
【0007】
添加剤:ジオクチルフタレート(DOP)、ジノルマルブチルフタレート(DNBP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジエチルヘキシルフタレート(DEHP)等のフタル酸エステル、塩素化パラフイン、アジピン酸エステル、脂肪酸アミド、リン系抗酸化剤、フェノール系抗酸化剤など。
【0008】
(2)押出成形機の口金に防錆剤,離型剤(例えばシリコンオイル)が塗着されていることがある。この防錆剤,離型剤が基材フィルムの成形時に該フィルムに付着し、汚染される。
【0009】
(3)基材フィルム外面への上記汚染物質、又はその含有水の付着による汚染。
【0010】
(4)基材フィルムがナイロン樹脂を含有する場合、ナイロン樹脂の成分として含まれるアジピン酸、カプロラクタム。
【0011】
(5)上記接着剤に含まれる反応生成物。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来提供されている上記フィルム材料において、最内層を構成しているシーラントフィルムには上記汚染物質に対するバリア性がないので、基材フィルム及び/又は接着剤が上記汚染物質を含有していると、汚染物質が接着剤層及びシーラントフィルムを透過して最内層の内側まで移行してしまう。
【0013】
従って、このようなフィルム材料から構成された医療容器、医療容器の包装袋、医療容器のカバー等の各種製品においては、内容物例えば薬剤を汚染物質による汚染から保護することができない。
【0014】
また、薬剤が汚染物質によって汚染されると、薬剤の分解或いは外観上の変化又は劣化等の問題を生じる虞があった。
【0015】
本発明の1つの目的は、優れたヒートシール性と、上記汚染物質に対するバリア性とを有し、しかも成形性の改良された医療用多層シーラントフィルムを提供することにある。
【0016】
本発明の他の1つの目的は、上記シーラントフィルムを最内層として備えた防汚染性の医療容器用フィルム、医療容器の包装用フィルム及び医療容器のカバー用フィルムを提供することにある。
【0017】
本発明のさらに他の1つの目的は、上記シーラントフィルムを最内層として備えた防汚染性の各種製品、例えば医療容器、医療容器の包装袋(以下、「包装袋」という)及び医療容器のカバー(以下、「カバー」という)を提供することにある。
【0018】
本発明の更に他の1つの目的は、上記多層シーラントフィルムを高生産性且つ高品質のもとに製造できる製造法を提供するにある。
【0019】
本発明のその他の特徴は以下の記載により明らかにする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる第1層を最内層とする多層シーラントフィルムであって、
第1層の外側に、非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及びエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなる接着剤層としての第2層を介して、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる第3層が積層され、第1層を構成している樹脂と第2層を構成している樹脂との密度差が0.02g/cm3以下であり、第1層の肉厚が10〜40μm、第2層の肉厚が5〜25μm、また第3層の肉厚が10〜25μmであることを特徴とする医療用多層シーラントフィルムを提供するものである。
【0021】
更に本発明は、上記構成の多層シーラントフィルムを製造するに際し、共押し出しインフレーション法を適用し、この成形時の折り径を420〜1100mm、フィルム引き取り速度を7.0〜15.0m/分に設定することを特徴とする医療用多層シーラントフィルムの製造法を提供するものである本発明医療用多層シーラントフィルムは上記第1〜3層の3層構成に加え、その最外層を構成している第3層の外側に順次積層された第4層及び第5層を備えていてもよいこの場合、第4層の形成には、第2層において述べた樹脂がまた第5層の形成には、第1層において述べた樹脂がそれぞれ使用され、両者樹脂の密度差は0.02g/cm3以下であることが必要である。
【0022】
本発明多層シーラントフィルムは、医療容器用フィルム、医療容器の包装用フィルム、医療容器のカバー用フィルムの最内層形成に適用できる。
【0023】
ここで、医療容器用フィルムとは、医療容器の成形に用いるフィルムをいう。
【0024】
また医療容器の包装用フィルムとは、医療容器全体を内部に包み込み、密封する包装袋の成形に用いるフィルムをいう(以下、「包装用フィルム」という)。
【0025】
また医療容器のカバー用フィルムとは、医療容器の少なくとも1つの室を包み込み、該容器と部分接着することにより密封するカバーの成形に用いるフィルムをいう(以下、「カバー用フィルム」という)。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を添付図面にもとづき説明すると次の通りである。
【0027】
図1に3層構成の本発明多層シーラントフィルムの1例が示されている。
【0028】
最内層を構成する第1層1はヒートシール性の好ましい層であり、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂を用いて形成され、なかでも直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンが好ましい。
【0029】
また、第1層1は相溶性の異なる2種以上の樹脂を混合した混合樹脂であっても良い。
【0030】
第1層1の成形に用いる樹脂の密度としては、0.895〜0.945g/cm3 程度を好適なものとして例示できる。
【0031】
第1層1の肉厚は10μm以上、好ましくは10〜40μm程度の範囲から適宜選択される。
【0032】
汚染物質が外部から最内層(第1層)側に移行することを防止するために、第1層1の外側に第2層2を介し、汚染物質に対してバリア性を有する第3層3が設けられる。
【0033】
第3層3は汚染物質に対してバリア性を有するエチレン・ビニルアルコール共重合体(別名:エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物)から形成され、肉厚は10μm以上、特に10〜25μm程度が適当である。上記樹脂のエチレン共重合モル比は広い範囲から選択できるが、柔軟性、汚染物質に対するバリア性などを考慮し、29〜44%が好ましい。
【0034】
第3層3を形成しているエチレン・ビニルアルコール共重合体は、第1層1との共押出し法にて2層フィルムの成形が可能であるが、その層間接着強度が通常の共押出しフィルムの層間接着強度に比べて大きく劣り好ましくない。従って本発明では、第3層3と第1層1(最内層)との間に、両層に対して接着性のよい第2層2が設けられる。
【0035】
第2層2は非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及び必要に応じ接着性が改良されたエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなり、好ましくは5〜25μm、さらに好ましくは5〜15μmの肉厚に形成される。
【0036】
第2層2の形成に用いられる非晶性ポリオレフィンとしては、密度0.880〜0.890g/cm3 のエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、「非晶性ポリエチレン」という)、或いは密度0.880〜0.890g/cm3のプロピレン・α−オレフィン共重合体(以下、「非晶性ポリプロピレン」という)等が挙げられ、なかでも非晶性ポリエチレンが好ましい。ここでのα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等の炭素数3〜12のものが挙げられ、なかでも1−ブテンとの共重合体が好ましい。但し、該α−オレフィンは、プロピレン・α−オレフィン共重合体の場合では、プロピレンが除かれる。
【0037】
また接着性ポリオレフィンは、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィンにマレイン酸をグラフト重合し、接着性を改良したものであり、例えば接着性ポリエチレン、接着性ポリプロピレン等が挙げられ、なかでも接着性ポリエチレンが好ましい。
【0038】
またエチレン・酢酸ビニル共重合体はエチレン共重合モル比によって接着性のよいものとよくないものとがあり、前者の場合はそのまま、後者の場合はマレイン酸をグラフト重合し、接着性を改良して用いる。
【0039】
接着性ポリオレフィン及び接着性の改良されたエチレン・酢酸ビニル共重合体の密度は、概ね0.890〜0.945g/cm3である。
【0040】
第1層の成形に用いる樹脂と第2層の成形に用いる樹脂とに密度差がありすぎると成形性が低下するので、その密度差は0.02g/cm3以下であることが必要である。密度の調整を目的として、第2層の成形に用いる樹脂に第1層の成形に用いる樹脂その他高密度ポリエチレンなどを添加してもよい。
【0041】
第1層1及び第2層2は、汚染物質に対してバリア性のある第3層3より内側に形成されるので、汚染物質を含有することは望ましくない。従って、第1層1及び第2層2を形成するための上記樹脂は汚染物質となるような添加剤の添加なしに使用される。
【0042】
また、第3層3も添加剤を使用せず形成されるので、第3層よりも内側へ添加剤が移行しない。
【0043】
本発明医療用多層シーラントフィルムは図1に示すように第1層1(最内層)、第2層2及び第3層3からなる3層構成を少なくとも備えていることが必要であり、第3層3の外側には、必要に応じ他の層を積層することができる
この場合、他の層としては、公知のプラスチック樹脂層を適宜選択して用いることができ、汚染物質の含有は特に問題ではない。
【0044】
本発明の多層シーラントフィルムに透明性及び柔軟性をもたせるためには、図2に示すように他の層として直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる第5層5を非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及び必要に応じ接着性の改良されたエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなる接着剤層としての第4層4を介し、積層するのが好ましい。この場合、第4層4と第5層5の樹脂の密度差は成形性を考慮し0.02g/cm3以下に設定される。
【0045】
また第4層4の肉厚は好ましくは5〜25μm、さらに好ましくは5〜15μmの範囲から適宜選択され、第5層5の肉厚は好ましくは10〜40μm、さらに好ましくは10〜20μmの範囲から適宜選択される。
【0046】
本発明多層シーラントフィルムの全体の肉厚は、図1タイプ及び図2タイプともに50〜80μmの範囲から適宜選択される。
【0047】
本発明の多層シーラントフィルムは、高生産性を得るために水冷式又は空冷式共押出インフレーション法を適用して製造される。
【0048】
本発明では、第1層と第2層の成形に用いられる樹脂の密度差が0.02g/cm3以下と小さく、成形性が改善されているので、成形時の折り径を420〜1100mm迄拡大することが可能になり、またフィルム引き取り速度を7.0〜15.0m/分の比較的高速に保持した状態での成形操作が可能であり、高生産性の下に上記多層シーラントフィルムを製造できる。また製造された製品は成形性の改善により皺よりの発生が無く、高い品質を備えている。
【0049】
本発明多層シーラントフィルムの外層側に基材フィルムを積層することにより、医療容器用フィルム、包装用フィルム、カバー用フィルムが得られる。
【0050】
本発明の多層シーラントフィルムを基材フィルムに積層する手段としては、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法を適用できる。また本発明シーラントフィルムの最外層がヒートシール性を有し、且つ基材フィルムの最内層がヒートシール性を有している場合にはヒートシール手段を適用して接着してもよい。
【0051】
上記の各種フィルムを常法に従って適当な形態に成形することにより、例えば図3〜6に示されるような医療容器、包装袋及びカバー等の各種製品をそれぞれ得ることができる。
【0052】
図3は本発明多層シーラントフィルムAを基材フィルムBに積層した医療容器用フィルム並びに該フィルムから成形した医療容器aを示す。尚、基材フィルムBとしては、医療容器の形成に用いられている公知の各種のフィルムを適用できる。
【0053】
図4、5は本発明多層シーラントフィルムAを基材フィルムB1に積層した包装用フィルム並びに該フィルムから成形された包装袋bを示し、包装袋b内には医療容器 a1 、a2 が封入され、図5では折畳み状態のもとに封入された複室容器a2 が示されている。
【0054】
包装袋bを構成している基材フィルムB1 は、医療容器a1 、a2 内の薬剤が酸素や湿気により非常に変質しやすい場合、耐ガス透過性及び耐透湿性を有するフィルムを用い、医療容器a1 、a2 内の薬剤が変質するのを防止しなければならない。
【0055】
優れた耐ガス透過性及び耐透湿性を有する基材フィルムB1 として、ポリオレフィンフィルムに酸素や水蒸気を透過させないアルミニウム箔を積層した複合フィルムや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物などからなる単一又は多層樹脂フィルム材料、又は該樹脂フィルム材料と上記複合フィルムとの積層フィルム材料を使用できる。
【0056】
又、その他の材料として、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム上にケイ素酸化物蒸着層が形成された複合フィルム等も好適に使用される。
【0057】
このような複合フィルムを構成要素として含む多層フィルムとして例えば次のものを挙げることができる。
【0058】
(I) ポリビニルアルコールフィルムに酸化ケイ素蒸着層を形成した複合フィルムとその複合フィルムの酸化ケイ素蒸着層上にPETフィルム(最外層)をドライラミネーションにより積層した多層フィルム。
【0059】
(II) ポリビニルアルコールフィルムに酸化ケイ素蒸着層を形成した複合フィルムとその複合フィルムの酸化ケイ素蒸着層上に上記多層フィルム(I)のポリビニルアルコールフィルム面を重ね、ドライラミネーションにより積層した多層フィルム。
【0060】
また包装袋bは医療容器a1 、a2 を外部の衝撃から保護するために用いられる場合もある。この場合、基材フィルムB1 としては、PET、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の優れた衝撃強度を有するフィルムを構成要素として含む単層又は多層フィルム材料が使用される
図6は本発明多層シーラントフィルムAを基材フィルムB2 に積層したカバー用フィルム並びに該フィルムから成形したカバーcを示し、該カバーcは複室容器a2 の1つの室を包み込んでいる。
【0061】
上記カバーcは包装袋bと同じ目的で使用され、従って基材フィルムB2 としては、包装袋bの基材フィルムB1 と同じように耐ガス透過性及び耐透湿性のよいフィルム材料が用いられる。
【0062】
カバー用フィルム又は包装用フィルムにおいて、シーラントフィルムAは基材フィルムB1 、B2 に対し図4〜6に示すように全面接着される場合と、図7に示すように基材フィルムB1 、B2 との間に空間を形成するように部分接着される場合がある。
【0063】
尚、本明細書では図1〜7において、本発明多層シーラントフィルム、医療容器、包装袋及びカバーが示されているが、本発明ではそれらの実施態様、形状や大きさ等に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることはもちろんである。
【0064】
本発明の多層シーラントフィルムの外層側に基材フィルムを積層したフィルム材料を用いて成形した製品、例えば図3〜6に示されるような医療容器、包装袋及びカバーは、上記シーラントフィルムが汚染物質に対するバリア性を有しているので、基材フィルム中に含まれる汚染物質及び/又は外部からの汚染物質が医療容器の内部まで侵入することがなく、汚染物質による薬剤の汚染を防止できる。
【0065】
尚、図3〜6に示される医療容器には、一般的な薬剤が封入され、薬剤としては粉末剤、液剤、固形剤のいずれでも良い。
【0066】
粉末剤としては、例えば抗生剤、抗癌剤、蛋白、ペプチド製剤、ステロイド剤、血栓溶解剤又はビタミン剤等が挙げられる。抗生剤としては、例えばセファゾリン、アンピシリン等のβ−ラクタム系、イミペネム等のカルバペネム系、カナマイシン等のアミノグリコシド系、バンコマイシン等のポリペプチド系、エリスロマイシン等のマクロライド系等を例示できる。また液剤としては、例えば生理食塩液、ブドウ糖液、注射用蒸留水、電解質液、アミノ酸液、脂肪乳剤等が挙げられる。
【0067】
尚、上記薬剤の内、抗生剤などの粉末剤は、使用時に生理食塩水又はブドウ糖液などの溶解剤に溶かして患者に投与する必要があるため、最近、その操作を簡便にしようという試みから、例えば図6のような二室の複室容器が開発されている。
【0068】
図6では、微量の汚染物質で悪影響を受けやすい抗生剤などの薬剤を上室に、生理食塩水又はブドウ糖液などの溶解剤を下室に収容し、上室のみを本発明のカバーによって二重包装されている。
【0069】
以下に本発明と比較例を挙げ、次いでそれを用いた試験例を挙げる。
【0070】
【本発明1】
(図1タイプ) 水冷式共押出インフレーション成形機によって、エチレン・ビニルアルコール共重合体〔日本合成化学(株)製、商品名:ソアノール(エチレン共重合モル比率44%)〕(以下、EVOH1とする)からなる第3層15μmを最外層とし、接着性ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:アドマー、密度:0.940g/cm3 〕(以下、PE1とする)からなる第2層10μmを中間層とし、直鎖状低密度ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:ウルトゼックス、密度0:940g/cm3 〕(以下、L−LDPE1とする)からなる第1層40μmを最内層とする3層構成のシーラントフィルムを成形した。 以下、本発明1と同様にして本発明2〜8および比較例1のシーラントフィルムを成形した。
【0071】
【本発明2】
(図1タイプ)
第3層(最外層):EVOH1、厚み15μm
第2層(中間層):PE1、密度:0.940g/cm3、厚み10μm
第1層(最内層):直鎖状低密度ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:ウルトゼックス〕、密度:0.930g/cm3 、厚み40μ
【0072】
【本発明3】
(図1タイプ)
第3層(最外層):EVOH1、厚み15μm
第2層(中間層):PE1、密度:0.940g/cm3、厚み10μm
第1層(最内層):直鎖状低密度ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:ウルトゼックス〕、密度:0.920g/cm3、厚み40μm
【0073】
【本発明4】
(図1タイプ)
第3層(最外層):EVOH1、厚み15μm
第2層(中間層):接着性ポリプロピレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:アドマー〕、密度:0.910g/cm3、厚み10μm
第1層(最内層):ポリプロピレン〔三井石油化学工業(株)製造、グランドポリマー(株)販売、商品名:ハイポール〕、密度:0.910g/cm3、厚み40μm
【0074】
【本発明5】
(図1タイプ)
第3層(最外層):EVOH〔日本合成化学(株)製、商品名:ソアノール(エチレン共重合モル比38%)〕(以下EVOH2とする)、厚み15μm
第2層(中間層):接着性ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:アドマー、密度:0.930g/cm3〕+非晶性ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製 商品名:タフマーA、密度:0.880g/cm3〕、密度:0.9125g/cm3、厚み10μm
第1層(最内層):直鎖状低密度ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製 商品名:ウルトゼックス、密度:0.940g/cm3〕+ポリプロピレン〔三井石油化学工業(株)製造、グランドポリマー(株)販売、商品名:ハイポール、密度:0.910g/cm3〕、密度:0.925g/cm3、厚み40μm
【0075】
【本発明6】
(図1タイプ)
第3層(最外層):EVOH〔クラレ(株)、商品名:エバールFタイプ(エチレン共重合モル比率32%)〕(以下EVOH3とする)、厚み15μm
第2層(中間層):接着性エチレン・酢酸ビニル共重合体(三井石油化学工業(株)製、商品名:アドマー〕、密度:0908g/cm3、厚み10μm
第1層(最内層):低密度ポリエチレン〔三井石油化学工業(株)製、商品名:ミラソン〕、密度:0.908g/cm3 厚み40μm
【0076】
【本発明7】
(図1タイプ)
第3層(最外層):EVOH3、厚み10μm
第2層(中間層):接着性ポリプロピレン〔三井石油化学工業(株)製 商品名:アドマー、密度:0.910g/cm3〕+非晶性ポリオレフィン〔三井石油化学工業(株)製 商品名:タフマー、密度:0.890g/cm3〕、密度:0.909g/cm3、厚み10μm
第1層(最内層):ポリプロピレン〔三井石油化学工業(株)製造、グランドポリマー(株)販売、商品名:ハイポール〕、密度:0.910g/cm3、厚み40μm
【0077】
【本発明8】
第3層(最外層):EVOH〔クラレ(株)、商品名:エバール(エチレン共重合モル比率44%)〕、厚み10μm
第2層(中間層):本発明7と同じ 密度:0.909g/cm3 、厚み20μm
第1層(最内層):本発明7と同じ、密度:0.910g/cm3 、厚み40μm
【0078】
【比較例1】
単層(シーラントフィルム):L−LDPE1、厚み50μm
本発明1〜8および比較例1の製造は、折径が本発明1(420mm)、本発明2(450mm)、本発明3(500mm)、本発明4(540mm)、本発明5(680mm)、本発明6(800mm)、本発明7(1080mm)、本発明8(1100mm)、比較例1(540mm)の水冷式共押出インフレーション法にて行い、本発明1〜2、7および比較例1のフィルムの引取り速度は7〜10m/minであり、本発明3〜6及び8のフィルムの引取り速度は9〜15m/minであった。
【0079】
【試験例】
上記本発明1〜8のシーラントフィルムの外層側に下記X,の基材フィルムをドライラミネーション法にて積層し、該フィルムを本発明1X〜8Xとする。
【0080】
本発明1および比較例1のシーラントフィルムの外層側に下記Y,の基材フィルムを積層し、該フィルムを本発明1Y、比較例1Yとする。(ここで、本発明1はドライラミネーション法、比較例1はヒートシール手段を適用して積層させた。)
比較例1のシーラントフィルムに下記Z,の基材フィルムをヒートシール手段にて積層し、該フィルムを比較例1Zとする。
【0081】
X.L−LDPE1, 厚み300μm
Y.延伸ナイロン(ONy),15μm/ウレタンーエポキシ系樹脂(接着剤)/低密度ポリエチレン(LDPE),40μm
Z.ポリエチレンテレフタレート(PET),12μm/ウレタンーエポキシ系樹脂(接着剤)/LDPE,50μm
本発明のシーラントフィルムと上記X〜Yの基材フィルムを積層させる場合、フィルムの積層面は予めコロナ処理を行なってから通常のドライラミネーション法で積層させた。
【0082】
また、上記の基材フィルムを構成する延伸ナイロン(ONy)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、及びドライラミネーション法に用いるウレタンーエポキシ系樹脂(接着剤)はいずれも一般に市販されているものを使用した。
【0083】
上記記載の本発明1X〜8X、本発明1Y、比較例1Y、比較例1Zからなるフィルムを用い、シーラントフィルムを最内層として備えた医療容器を成形し、以下の汚染実験を行なった。
【0084】
汚染実験1:セファゾリンナトリウム(以下CEZ)1g力価品を充填した医療容器(外寸(10cm×10cm))の外面にDOP、ジノルマルブチルフタレート(以下DNBP)、ジエチルフタレート(以下DEP)よりなる汚染物質を塗布、或いは噴霧した後、40℃、75%RH(相対湿度)条件下で3ケ月間保存した。充填したCEZへの汚染物質の移行有無をGLC(Gas Liquid Chromatography)並びにGC−MS(Gas LiquidChromatography−Mass Spectrography)法にて確認した。
【0085】
汚染実験2:CEZ1g力価品を充填した医療容器の外面に金型防錆剤(KG型:神戸合成(株)製)を噴霧した後、40℃、75%RH条件下で2週間保存した。充填したCEZへの汚染物質の移行有無をGLC並びにGC−MS法にて確認した。
【0086】
汚染物質の抽出方法並びに抽出物の分析方法:
特級n−hexane(和光純薬(株)製)を蒸留精製し、試薬中に含まれるDOPやDNBPの影響を取り除いた。先ず、精製超純水(商品名,ミリQ・ミリポアリミティッド社製)10〜20mlにて内容物CEZを十分に溶解し、その溶解液を十分な精製超純水で洗浄した分液ロートに加え、更に精製超純水を加えることにより150mlにフィルアップした後、蒸留精製n−hexane150mlを加える。そして、汚染物質を十分にn−hexane分画に移行させる。このn−hexane分画を10mlまで濃縮し、その一部を以下条件に記すGLC分析に供した。
【0087】
残りのn−hexane液を再び濃縮乾固させ、それを再度蒸留精製n−hexane0.2mlに溶解させ、同じく以下に記すGC−MSに供した。
【0088】
これら分析結果を表1〜2に記した。
【0089】
比較例で用いたシーラントフィルムであるL−LDPE1単層フィルムの汚染有無を調べるために、このフィルムを約1cm角の切片に作製し、その切片2g中に含まれる成分を蒸留精製n−hexane150mlにて抽出し、その抽出液を濃縮乾固し、そして乾固物を再度蒸留精製n−hexaneに溶解させGLCとGC−MS法にて分析した。その結果、上記フィルムには汚染物質が全く存在しないことが判った。
【0090】
〔使用機器〕:ヒューレットパッカード社製
HP5890シリーズIIガスクロマトグラフ
HP3396シリーズIIインテグレーター
HP7673コントローラー
〔分析条件〕
ガスクロマトグラフの分析条件を以下に示した。
【0091】
カラム :Ultra Alloy(HT)30m×0.25mmlD×0.25μm
カラム温度 :60℃→10℃/min昇温→300 ℃
カラム流量 :1.30ml/min
キャリヤーガス:He4.0kg/cm2
注入口温度 :200 ℃
検出器 :FID
検出器温度 :310 ℃
感度 :RANGE=0 ATT=0
注入方式 :スプリットレス高圧注入法
注入口圧力 :30psi(0min) 〜99psi/min 〜20psi(コンスタントフロー)
スプリット比 :38:1
注入量 :溶解液1μl
〔測定条件〕GC−MS
装置:HP−5890/5971A−GC−MS(ヒューレットパッカード社製)
カラム:J&W DB−1×30m×0.25mm×0.25μm
カラム温度:100℃−10℃/min−280℃
注入口温度:280℃
検出器温度:280℃
検出器:MSD
注入量:2μl スプリットレス
【0092】
【表1】
Figure 0003787669
【0093】
【表1】
Figure 0003787669
【0094】
CAP:カプロラクタム、EPO:エポキシ化合物
防錆成分:防錆剤単独分析のピークとフラグメントデーターのリテンションタイムを比較の対象とする。
【0095】
表1&2の記号の意味:−(汚染物質の確認できず)、〇(各汚染物質の標準品と同一のリテンションタイムを有するピークあるいは、各汚染物質の標準品と同一のフラグメントのデーターを得た)
本発明によればヒートシール性を損なわず医療用多層シーラントフィルムを提供でき、また該シーラントフィルムを備えた各種フィルムを用いることにより、防汚染性に優れた医療容器、包装袋,カバーを提供できる。
【0096】
更に上記成形法により得られた本発明シーラントフィルムは、折り径を420〜1100mmと拡大し、またフィルムの引き取り速度を7〜15m/分の比較的高速に設定したに拘わらず皺よりの発生は全く認められず、成形性の改善が確認された。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、第1層と第2層の樹脂の密度差を0.02g/cm3以下にしたので、医療用多層シーラントフィルムを高生産性且つ高品質のもとに製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3層タイプの本発明多層シーラントフィルムを示す断面図である。
【図2】 5層タイプの本発明多層シーラントフィルムを示す断面図である。
【図3】 本発明多層シーラントフィルムを備えたフィルムから成形された医療容器の1例を示す縦断面図である。
【図4】 同、包装袋の1例を示す縦断面図である。
【図5】 同、他の1例を示す縦断面図である。
【図6】 同、カバーの1例を示す縦断面図である。
【図7】 本発明多層シーラントフィルムを包装用フィルム又はカバー用フィルムの基材フィルムに部分接着した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 第1層
2 第2層
3 第3層
4 第4層
5 第5層

Claims (14)

  1. 直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる第1層を最内層とする多層シーラントフィルムであって、
    第1層の外側に、非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及びエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなる接着剤層としての第2層を介して、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる第3層が積層され、第1層を構成している樹脂と第2層を構成している樹脂との密度差が0.02g/cm3以下であり、
    第1層の肉厚が10〜40μm、第2層の肉厚が5〜25μm、また第3層の肉厚が10〜25μmであることを特徴とする医療用多層シーラントフィルム。
  2. 第1,2及び3層からなる多層フィルムが共押し出しインフレーション法を適用して成形されており、この成形時の折り径が420〜1100mm、フィルム引き取り速度が7.0〜15.0m/分であることを特徴とする請求項1に記載の多層シーラントフィルム
  3. 第1層が直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンからなり、第2層が接着性ポリエチレン又はエチレン・酢酸ビニル共重合体からなる請求項1又は2に記載の多層シーラントフィルム。
  4. 直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる第1層を最内層とする多層シーラントフィルムであって、
    第1層の外側に、非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及びエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなる接着剤層としての第2層を介して、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる第3層が積層され、第1層を構成している樹脂と第2層を構成している樹脂との密度差が0.02g/cm 3 以下であり、
    第1層の肉厚が10〜40μm、第2層の肉厚が5〜25μm、また第3層の肉厚が10〜25μmであり、
    第3層の外側に、非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及びエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなる接着剤層としての第4層を介して、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる第5層が積層され、第4層を構成している樹脂と第5層を構成している樹脂との密度差が0.02g/cm3以下であることを特徴とする医療用多層シーラントフィルム。
  5. 第1 , 2及び3層からなる多層フィルムが共押し出しインフレーション法を適用して成形されており、この成形時の折り径が420〜1100mm、フィルム引き取り速度が7.0〜15.0m/分であることを特徴とする請求項4に記載の多層シーラントフィルム。
  6. 第1層が直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンからなり、第2層が接着性ポリエチレン又はエチレン・酢酸ビニル共重合体からなる請求項4又は5に記載の多層シーラントフィルム。
  7. 第4層が接着性ポリエチレン又はエチレン・酢酸ビニル共重合体からなり、第5層が直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンからなる請求項4乃至6のいずれかに記載の多層シーラントフィルム。
  8. 第4層の肉厚が5〜25μm、また第5層の肉厚が10〜40μmである請求項4乃至7のいずれかに記載の多層シーラントフィルム。
  9. フィルム全体の肉厚が、50〜80μmである請求項1乃至のいずれかに記載の多層シーラントフィルム。
  10. 医療容器用フィルムの最内層として、請求項1乃至のいずれかに記載の多層シーラントフィルムを備えている医療容器用フィルム。
  11. 包装用フィルムの最内層として、請求項1乃至10のいずれかに記載の多層シーラントフィルムを備えている医療容器の包装用フィルム。
  12. カバー用フィルムの最内層として、請求項1乃至11のいずれかに記載の多層シーラントフィルムを備えている医療容器のカバー用フィルム。
  13. 請求項10 , 11又は12に記載のフィルムから形成されたその製品。
  14. 直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる最内層としての第1層の外側に、非晶性ポリオレフィン、接着性ポリオレフィン及びエチレン・ビニル共重合体の少なくとも1種を主成分とする樹脂からなる接着剤層としての第2層を介し、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる第3層を積層してなる医療用多層シーラントフィルムを共押し出しインフレーション法を適用して製造するに際し、
    第1層の成形に用いる樹脂と第2層の成形に用いる樹脂との密度差が0.02g/cm3以下であり、第1層の肉厚が10〜40μm、第2層の肉厚が5〜25μm、また第3層の肉厚が10〜25μmであり、且つ折り径が420〜1100mm、フィルム引き取り速度が7.0〜15.0m/分であることを特徴とする医療用多層シーラントフィルムの製造法。
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