JP3787474B2 - 回折光学素子における2つの設計波長の設定方法 - Google Patents

回折光学素子における2つの設計波長の設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の波長、あるいは所定の帯域光で使用する回折光学素子における2つの設計波長の設定方法に関し、特に、3色以上の色光を用いてカラー画像を形成する撮影光学系の一部に回折光学素子を用いるときに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光学系の色収差を補正する方法の1つとして、分散の異なる2つの硝材(レンズ)を組み合わせる方法がある。
【0003】
この2つの硝材の組み合わせにより色収差を減じる方法に対して、レンズ面やあるいは光学系のレンズ面以外の部分に回折作用を有する回折光学素子(以下回折格子とも言う)を設けることで、色収差を減じる方法が、例えばSPIE Vol.1354 International Lens Design Conference(1990)等の文献や特開平4−213421号公報、特開平6−324262号公報、USP5044706等により開示されている。これは、光学系中の屈折面と回折面とでは、屈折力の符号が同じ場合には、ある基準波長の光線に対する色収差の出方が逆方向に発現するという物理現象を利用したものである。さらに、このような回折光学素子は、その周期的構造の周期を自由に変化させることで非球面レンズ的な効果をも持たせることができるので単色収差の低減にも大きな効果がある。
【0004】
ここで、屈折においては、1本の光線は屈折後も1本の光線であるのに対し、回折においては、1本の光線が回折されると複数の次数の回折光に光が分かれてしまう。そこで、光学系に回折光学素子を用いる場合には、使用波長領域の光束が特定次数(以後「設計次数」とも言う)に集中するように格子構造を決定する必要がある。特定の次数に光が集中している場合では、それ以外の次数の回折光の強度は低いものとなり、強度が0の場合にはその回折光は存在しないものとなる。
【0005】
前記回折光学素子の特長を有用するためには、使用波長域全域において設計次数の光線の回折効率が十分高いことが必要になる。また、設計次数以外の回折次数をもった光線は、設計次数の光線とは別な所に結像するため、フレア(光)となる。従って回折光学素子を利用した光学系においては、回折光学素子の設計次数の光線の回折効率の分光分布及び設計次数以外の次数の光線(不要回折光)の振る舞いについても十分考慮する事が重要である。
【0006】
図19に示すような基板2に1つの層より成る回折格子3を設けた回折光学素子1を光学系中のある面に形成した場合の特定の回折次数の光線に対する回折効率の特性を図20に示す。以下、回折効率の値は全透過光束に対する各回折光の光量の割合であり、格子境界面での反射光などは説明が複雑になるので考慮していない値になっている。この図20で、横軸は波長を表し、縦軸は回折効率を表している。この回折光学素子は、1次の回折次数(図中実線)において、使用波長領域でもっとも回折効率が高くなるように設計されている。即ち設計次数は1次となる。さらに、設計次数近傍の回折次数(1次±1次の0次と2次)の回折効率も併せ並記しておく。図20に示されるように、設計次数では回折効率はある波長で最も高くなり(以下「設計波長」と言う)それ以外の波長では序々に低くなる。この設計次数での回折効率の低下分は、他の次数の回折光となり、フレアとなる。また、回折光学素子を複数個使用した場合には特に、設計波長以外の波長での回折効率の低下は透過率の低下にもつながる。
【0007】
このフレアの影響を低減する構成が従来より様々と提案されている。
【0008】
例えば、特開平9−127322号公報に開示されている回折光学素子は、図21に示すように3種類の異なる材料(3つの回折格子4,8,5)と、2種類の異なる格子厚d1,d2を最適に選び、等しいピッチ分布で各回折格子近接して配置したものであり、この構成により図23に示すように可視域全域で設計次数での高い回折効率を実現している。
【0009】
又、本発明者は回折効率の低下を減少できる構成を特開平10−133149号公報に提示している。同公報で提示された回折光学素子は、図22に示すように、2層に重ね合わされた積層断面形状をもっていて、そして2層4,5を構成する材質の屈折率、分散特性および各格子厚を最適化することにより、可視域全域で設計次数での高い回折効率を実現している。
【0010】
また特開平10−104411号公報では、図19に示したようなキノフォーム型の回折光学素子の格子厚を調整することで設計波長を適宜シフトすることにより、設計次数近傍の次数の不要回折光の量を低減した回折光学素子を開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のうち、特開平9−127322号公報で提案されている回折光学素子は、設計次数の回折効率が大幅に改善されているため、設計次数以外の次数の回折光である不要回折光の量も低減されフレアは減少している。しかしながら得られる画像には色フレアが目立っていた。又、フレアの色味やフレアの量などについての詳細な記述はされていない。
【0012】
一方、特開平10−104411号公報では、図19に示すような1つの回折面を有する格子形状について不要次数光の色フレアの影響などについては記述されているが、(以下「単層DOE」という)、2層以上に重ね合わされた積層断面形状をもつ回折光学素子(以下「積層DOE」という)についてのフレアに関しては何ら言及されていない。
【0013】
前述の積層DOEを用いた光学系では、単層DOEと比べるとフレアは大幅に低減しているものの、不要回折光が全く存在しないということはなく、わずかながら残存している。撮影(投影)条件の変化しない光学系(例えば、複写機のリーダーレンズや液晶プロジェクターの投射レンズ)への応用では、積層DOEによりフレアの影響は問題ないレベルまで抑制されている。しかしながら、本発明者が種々と検討した結果によると、カメラ、ビデオなど様々な被写体を様々な条件で撮影するような光学系に於いては、わずかに残存しているフレアが問題になる場合があることがわかった。一例を示すと被写体中に光源などが存在する場合、撮影時には光源が適正な露出になるようには撮影せず、光源以外の被写体が適正露出になるような撮影をおこなう。従って光源部は適正露光以上の露光で撮影されることになる。例えば、光源が適正露光の100倍で露光されると、フレアがわずか2%残存していたとしても、光源部のフレアの量も100倍されるので適正露光の2倍の光量をもつフレアとなり、撮影画像に必ずフレアが発生する。
【0014】
上述のようにカメラやビデオへ積層DOEを応用した場合、わずかなフレアでも問題となることがある。とくに、フレア成分に波長依存性がある場合には、特開平10−104411号公報で開示している単層DOEに基づく色光特性に似た色フレアが積層DOEの場合にも発生する。
【0015】
本発明は、不要次数の回折光による色フレアが目立たないようにすることができる回折光学素子における2つの設計波長の設定方法の提供を目的としている。
【0016】
請求項1の発明の回折光学素子における2つの設計波長の設定方法は、2種類の分散の異なる材質からなる回折格子を積層して格子構造を形成するとき、該格子構造での最大光路長差が波長の整数倍となる波長である設計波長が可視領域で2つ有り、かつ該設計波長λ0が次の条件を満たすようにして、設計次数以外の次数の回折光によるフレアの白色化を図るように2つの設計波長を設定することを特徴としている。
0<E1(λ0)+E2(λ0)+E3(λ0)<0.04
0<max{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}
−min{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}<0.02
λ01≦455nm
550nm≦λ02
Δλ 0, ≦220nm
ここで、max{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}はE1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)の中の最大値を表わし、min{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}はE1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)の中の最小値を表し、E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)は、
【数3】
ただし、
【数4】
とする。以上において、
Dm−1(λ0,λ),Dm(λ0,λ),Dm+1(λ0,λ):回折光学素子の設計次数がm、設計波長がλ0のときのそれぞれ(m−1)次、m次、(m+1)次の波長λでの回折効率、
L(λ):該回折光学素子に入射する光を放射する光源の波長λでの分光特性、
F1(λ),F2(λ),F3(λ):回折光学素子を通過した光束が入射する受光手段の青、緑、赤の波長域の光に対応する分光感度特性、
T(λ):回折光学素子が配置される光学系の波長λでの透過率、
λ01:2つの設計波長の中で短い方の設計波長、
λ02:2つの設計波長の中で長い方設計波長、
Δλ0, :2つの設計波長の間隔、
である。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記設計波長λ01が次の条件を満たしていることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記設計波長λ02が次の条件を満たしていることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記2種類の分散の異なる材質から成る回折格子は格子の向きが他の回折格子とは異なる回折格子が少なくとも一つ以上含まれていることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記2種類の分散の異なる材質から成る回折格子は基板上に積層されるものであり、該積層した回折格子の基板側に近いほうから順に第1の回折格子、第2の回折格子、第iの回折格子としたとき、第1の回折格子を形成する材質と基板が同材質であることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項の発明において、前記2種類の分散の異なる材質から成る回折格子は互いに密接或いは近接させて配置されるものであることを特徴としている。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本発明で用いる回折光学素子の実施形態1の正面図である。回折光学素子1は基板2の表面に複数の回折格子4,5が作成された構成となっている。図2は図1の回折光学素子を図中A−A'断面で切断した断面形状の一部である。図2は格子(回折格子)の深さ方向にかなりデフォルメされた図となっている。本実施形態の回折光学素子は、基板2上に設けられた第1層4と第2層5からなり、第1層4と空気層8の境界部に第1の回折格子面6を有する第1の回折格子4、第2層5と空気層8の境界部に第2の回折格子面7を有する第2の回折格子5からなる構造を有している。
【0035】
次に本実施形態の回折光学素子1の回折効率について説明する。
【0036】
通常の図19に示すような1層の透過型の回折光学素子1で、設計波長λ0で回折効率が最大(100%)となる条件は、光束が格子(基板2)に対して垂直入射した場合は、回折格子3の山と谷のそれぞれを通過する光線間光学光路長差が波長の整数倍になればよく、式で表わすと、
(n01−1)d=mλ0 …(3)
となる。ここでn01は波長λ0での回折格子3の材質の屈折率である。dは格子厚、mは設計回折次数(設計次数)である。又、λ0は設計波長である。
【0037】
(3)式は波長の項を含むため、設計波長でしか等号は成り立たず、それ以外の波長では回折効率は最大値から低下してしまう。任意の使用波長λでの回折効率は、次の(4)式で表わす。
【0038】
η(λ)=sinc2[π{M−(n1(λ)−1)d/λ}] …(4)
ただし、Mは回折効率を評価すべき回折次数、ここでn1(λ)は波長λでの回折格子3の材質の屈折率である。
【0039】
2層以上の構造からなる回折光学素子でも、回折格子としての基本的な光学特性は同様であるから、全層を通して一つの回折格子として作用させるためには、回折格子の山と谷のそれぞれを通過する光線間の光学光路長差を求め、それを全層にわたって加えあわせたものが波長の整数倍になるように決定する。従って図2に示した本実施形態の場合の設計次数mで回折効率が最大とる条件式は
(n01−1)d1±(n02−1)d2=mλ0 …(5)
となる。ここでn01は第1の回折格子4の材質の波長λ0での屈折率、n02は第2の回折格子5の材質の波長λ0での屈折率、d1、d2はそれぞれ第1の回折格子4と第2の回折格子5の格子厚で、mは設計次数である。ここで回折方向を図2中の0次回折光から左寄りに回折する回折光の次数を正の回折次数、逆に右寄りに回折する回折光の次数を負の回折次数とすると、(5)式での各層の加減の符号(±)は、図2に示すように、左から右に格子厚が減少する第1の回折格子4の場合が正となり、逆に左から右に格子厚が増加する第2の回折格子5の場合が負となる。
【0040】
図2の構成に於いて、設計波長λ0以外の波長λでの回折効率は、次の(6)式のようになる。
【0041】
ここで、Φ(λ)=(n1(λ)−1)d1±(n2(λ)−1)d2
ただし、Mは回折効率を評価すべき回折次数、n1(λ)は第1の回折格子4の波長λでの材質の屈折率、n2(λ)は第2の回折格子5の波長λでの材質の屈折率、d1、d2はそれぞれ第1の回折格子4と第2の回折格子5の格子厚である。
【0042】
図2では各回折格子面6,7は空気との境界面に形成されているが、これに限定するものではなく、図21に示されるように、2つの異なる材料の境界面に回折格子面を形成してもいい。
【0043】
次に、色フレアの原因である不要次数の回折光(設計次数以外の次数の回折光)の説明をおこなう。不要次数の回折光の回折効率を説明するために、本発明の積層型の回折光学素子として図2に示した2層の構造を考える。ここで材質、格子厚は、第1回の折格子4に大日本インキ化学工業(株)製の紫外線硬化樹脂C001(nd=1.524、νd=50.8)、第2回の折格子5に紫外線硬化樹脂2(nd=1.635、νd=23.0)を用い、第1の回折格子4の格子厚d1は9.5μm、第2の回折格子5の格子厚d2は6.9μm、2つの格子間の距離D1は1.0μmとし、格子ピッチは140μmとする。また設計次数mは1次である。
【0044】
ここで、設計次数である1次回折光の回折効率は図3のようになる。この例では設計波長λ0は可視領域で2つ存在し、短波長側から順に438nmと588nmである。図から明らかに設計波長の438nmと588nmでは回折効率が100%になっていることがわかる。また図4に、不要次数の回折光の回折効率を示す。設計波長438nmと588nmでは不要回折光は存在せず、1次回折光の回折効率が低下する設計波長以外の波長領域において、1次以外の各次数での回折効率が大きくなっていることが分かる。つまり、設計次数以外の次数の回折光である不要次数の回折光が発生することになる。さらに図から高次のm+2、m+3、…次や、m−2、m−3、…次については、次数が設計次数mから離れるにつれて回折効率は小さくなっていることがわかる。従って、フレア光は弱くなってきて影響は少なくなってくる。そのため、不要次数光の中、設計次数の隣の次数であるm−1、m+1次の影響が最も大きいといえ、このm±1次の回折光によるフレアが許容できれば、さらに高次の他の不要次数の回折光によるフレアは当然許容できることになる。
【0045】
そこで、本発明では、不要次数光の中で特にm−1、m+1次の回折光が色フレアとして目立たないように、回折光学素子を構成する複数の回折格子の各要素(格子ピッチ、材質の屈折率や分散、断面格子形状等)を色フレアが白色又は白色に近い色のフレアとなるように設定している。
【0046】
また回折光学素子の各要素を変えて各次数の回折効率を計算したものを図5、図6、図7、図8、図9、図10に示す。ここで、回折光学素子を構成する材料、格子ピッチ、設計次数などは前述と同じ構成のまま、格子厚だけを変えて複数種の回折光学素子を構成した。図11に各格子厚の組み合わせとその時の設計波長及び設計波長間隔、後述する撮像手段でカラー画像を記録したときのフレア量を示す。図5、図6は図11中▲2▼で構成された回折光学素子の夫々設計次数の回折光と設計次数以外の次数の回折光の回折効率を表している。同様に図7、図8は図11中▲3▼で構成された回折光学素子の夫々設計次数の回折光と設計次数以外の次数の回折効率を、図9、図10は図11中▲4▼で構成された回折光学素子の夫々設計次数と設計次数以外の次数の回折光の回折効率を表している。これらから分かるように、設計次数以外の次数の回折光である不要次数回折光の回折効率は設計次数の設計波長によって大きく変化し、全体としてのフレアの色味も変化してくる。
【0047】
フレア量について説明をおこなう前に撮像手段の分光特性について説明する。撮像手段とは、像を記録する手段であり、例えば銀塩フィルムやCCD等である。例として、図12に一般的なカラーフィルムの可視領域での分光感度特性を示した。撮像手段は、一般的に3つの波長域に分かれた受光手段を有しており、それを混合することによってカラー画像の再現を行っている。銀塩カラーフィルムは青、緑、赤にピーク感度を有する3つの感光層から構成されているし、CCDも青、緑、赤にピーク感度を有する3つのセンサから構成されている。以下、青、緑、赤にピーク感度を有する受光手段を、それぞれ第1、第2、第3受光手段と呼ぶことにする。
【0048】
ここで、回折効率と撮像手段の分光特性の2つの図より、図5、6のときには、不要次数光の青成分が大きいため、第1受光手段に記録されやすく、図7、8のときには、不要次数光の赤成分が大きいため、第3受光手段に記録されやすく、図9、10のときには、不要次数光の緑成分が大きいため、第2受光手段に記録されやすいことが分かる。このため、青、緑又は赤の色フレアが発生しやすくなってくる。
【0049】
したがって、積層DOEの色フレアの原因は、m+1又はm−1次の不要回折光(mは設計次数)がそれぞれ第1、第2又は第3受光手段によって受光される量が大きくなってしまうためと、3つの受光手段で受光される各不要次数の回折光の色バランスがくずれるからといえる。
【0050】
この問題を解決するために、本発明では、色フレアが目立たなくなるように、複数の設計波長λ0の組み合わせを最適化する手段をとった。そのために、分光特性から不要次数の回折光の色フレア量を定義し、その量を小さく、且つ3つの受光手段で受光されるフレア光の量のバランスが取れて結果として白色又は白色に近いフレアとなるように複数の設計波長を設定している。
【0051】
複数の設計波長λ0を最適に組み合わせ構成する手順と作用を順に説明する。まず、回折光学素子を用いたときの撮影光学系の分光特性について説明する。従来の一般的な撮影光学系での分光特性は、光源の発光スペクトルと撮像手段の分光感度とレンズ(撮影レンズ)の分光透過率から決まる。特に、撮像手段が3つの波長域の受光手段に分かれているときには、次のように定義される。
【0052】
L(λ)F1(λ)T(λ) …(7−1)
L(λ)F2(λ)T(λ) …(7−2)
L(λ)F3(λ)T(λ) …(7−3)
ただしL(λ)は光源の発光スペクトルで、波長λの光のエネルギーを示し、F1(λ)、F2(λ)、F3(λ)は撮像手段の第1、第2、第3の受光手段の分光感度であり、波長λの光に対する感度を示し、T(λ)は撮影光学系の分光透過率であり、波長λの光に対する透過率である。
【0053】
また、それぞれの式の関係は、
【0054】
【数5】
【0055】
であり、それぞれの受光手段の出力を同じにして色を混合することによりカラーバランスのとれた色再現を行っている。
【0056】
ここで、本発明の実施形態1の条件、すなわち、光源が白色光源(D65)である図13に示すL(λ)、撮像手段が一般的なカラーフィルムである図12に示すF1(λ)、F2(λ)&F3(λ)、レンズの透過率が図14に示すT(λ)である場合について撮影光学系の分光特性の計算を行うと、この分光特性は図15のようになる。
【0057】
そこで、撮影光学系に回折光学素子を用いると、さらに回折光学素子の設計次数m次の回折効率Dm(λ)の要因が加わってくる。回折効率Dm(λ)は、設計波長λ0とλの式Dm(λ0、λ)と書ける。よって、設計波長λ0の回折光学素子を用いたときの分光特性は次のように定義できる。当然光学系に回折光学素子を組込んだ状態で受光手段の出力を同じにしてカラーバランスのとれた色再現を行うため(8)と同様の等号が成り立つ。
【0058】
Dm(λ0,λ)L(λ)F1(λ)T(λ) …(9−1)
Dm(λ0,λ)L(λ)F2(λ)T(λ) …(9−2)
Dm(λ0,λ)L(λ)F3(λ)T(λ) …(9−3)
【0059】
【数6】
【0060】
この式を用いて不要次数の回折光の分光特性も定義できる。設計次数をmとしたとき、不要次数の回折光m−1次回折光の分光特性は、
Dm-1(λ0,λ)L(λ)F1(λ)T(λ) …(11−1)
Dm-1(λ0,λ)L(λ)F2(λ)T(λ) …(11−2)
Dm-1(λ0,λ)L(λ)F3(λ)T(λ) …(11−3)
であり、同様に、不要次数の回折光m+1次回折光の分光特性は、
Dm+1(λ0,λ)L(λ)F1(λ)T(λ) …(12−1)
Dm+1(λ0,λ)L(λ)F2(λ)T(λ) …(12−2)
Dm+1(λ0,λ)L(λ)F3(λ)T(λ) …(12−3)
で定義できる。
【0061】
このように定義された分光特性からフレア量を定義する。分光特性が示す値は、光学系を通った後記録される波長λの光のエネルギーであるため、結像に関わるトータルの光のエネルギーを求めるには、この分光特性を全てのλで積分すればよい。
【0062】
したがって、各不要次数の回折光によるフレア量(全エネルギー)は、式(11−1)〜(11−3)、式(12−1)〜(12−3)の積分量から定義できる。このようにして(m−1)次と(m+1)次のフレア量を定義し、和をとり、設計次数の回折光の光の分光特性の積分値であるトータルエネルギー(9−1)〜(9−3)で正規化すると、第1、第2、第3の受光手段での色フレア量E1(λ0)、E2(λ0)&E3(λ0)は、次の式(13−1)〜(13−3)のように表すことができる。
【0063】
第1受光手段で受光する色フレア量:E1(λ0)
【0064】
【数7】
【0065】
第2受光手段で受光する色フレア量:E2(λ0)
【0066】
【数8】
【0067】
第3受光手段で受光する色フレア量:E3(λ0)
【0068】
【数9】
【0069】
積層DOEを用いた場合のフレア量は、それぞれの受光手段で受光される色フレア量の大きさと、各受光手段で受光される色フレア量の間の光量バランスが問題である。従って(13−1)、(13−2)と(13−3)式の量が共に小さくなり、且つ3つの受光手段の少なくともどれか1つの受光手段の量が極端に大きくならないように積層DOEの設計波長λ0を求めればよい。
【0070】
そこで、(13−1)、(13−2)と(13−3)式をそれぞれE1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)とすると、白色又は白色に近いフレアを形成させて色フレアを目立たなくするためには、積層DOEの設計波長λ0を以下の条件式(1),(2)を満たすように設定すればよい。
【0071】
0<E1(λ0)+E2(λ0)+E3(λ0)<0.04 …(1)
0<max{E1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)}
−min{E1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)}<0.02…(2)
ここで、max{E1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)}はE1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)の中の最大値をmin{E1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)}はE1(λ0)、E2(λ0)、E3(λ0)の中の最小値を表している。
【0072】
この(1)式は、設計波長がλ0のときの青と緑と赤の各色のフレア量の和を示したものである。したがって、この上限の0.04を越えると、その量が多くてフレア自体が目立ってくるため、画質が悪くなってしまう。また(2)式は設計波長がλ0のときの各色のフレア量の間の差を示したものである。この(2)式の上限0.02を超えると、フレアが色づいてみえるため、少ないフレア量でも画質が悪くなってしまう。
【0073】
以上のようにフレア量が小さく且つフレアが白色又は白色に近いものになるように複数の設計波長λ0の組み合わせを最適化すれば、色フレアが軽減されて目立たない撮影光学系を得ることができる。
【0074】
実際の銀塩カメラや電子カメラ、ビデオの条件で最適な設計波長を明らかにする。
【0075】
積層DOEの複数の設計波長の中で最短波長の設計波長λ01は、次の(14),(14a)式の条件を満たすのがよい。
【0076】
λ01≦455nm …(14)
好ましくは、
400nm≦λ01≦455nm …(14a)
とするのが良い。
【0077】
図11の中の▲2▼がλ01=455nmの場合の設計波長の組み合わせとなっている。この時の各次数での回折効率を表した図5、図6において短波長側の波長領域における不要次数の回折光の回折効率が増加していることがわかる。
【0078】
また図11に示した各受光手段のフレア量においては第1の受光手段のフレア量が1.94%と大きくなっている。この(14),(14a)式は、回折光学素子の設計次数での回折効率を最大にする複数の設計波長λ0の中で最短波長の設計波長の条件を表し、この上限の波長455nmを越える波長を最短設計波長とすると、青の色フレアが目立ちやすくなる。
【0079】
さらに積層DOEの複数の設計波長の中で最長波長の設計波長λ0Lは、次の(15),(15a)式の条件を満たすのがよい。
【0080】
λ0L≧550nm …(15)
好ましくは、
550nm≦λ0L≦620nm …(15a)
とするのが良い。
【0081】
図11の中の▲3▼がλ0L=550nmの場合の設計波長の組み合わせとなっている。この時の回折効率を表した図7、図8において長波長側の波長領域における不要次数の回折光の回折効率が増加していることがわかる。
【0082】
また図11に示した各受光手段のフレア量では第3の受光手段のフレア量が1.94%と大きくなっている。この(15),(15a)式は、回折光学素子の設計次数での回折効率を最大にする複数の設計波長λ0の中で最長波長の設計波長の条件を表し、この下限の550nmを越えると、赤の色フレアが目立ちやすくなる。
【0083】
さらに積層DOEの複数の設計波長の間隔Δλ0,aは、この複数の設計波長の数をLとするとき、次の条件を満たすのがよい。
【0084】
Δλ0,a≦220nm
但しΔλ0,a=λ0,a+1−λ0,a (1≦a≦L−1) …(16)
図11の中の▲4▼がΔλ0,a=220nmの場合の組み合わせとなっている。この時の回折効率を表した図9、図10において2つの設計波長の間の波長域の不要次数の回折光の回折効率が増加していることがわかる。
【0085】
また図11に示した各受光手段のフレア量では第2の受光手段のフレア量が1.97%と大きくなっている。この(16)式は、回折光学素子の設計次数での回折効率を最大にする複数の設計波長λ0の波長間隔の条件を表し、この上限の220nmを越えると、2つの設計波長の間の波長域の緑の色フレアが目立ちやすくなる。
【0086】
以上の構成は設計波長が2つ存在する場合において説明を行った。しかし本発明は設計波長λ0が2つ又は3つを越えて存在する構成においても成立する。
【0087】
以上述べた説明は、図1の格子ピッチが一定である回折格子を有する積層DOEについて説明を行った。しかし、実際にはこれに限定するものではなく、本発明は図16に示すような徐々に格子ピッチが変わる回折格子を有する球面又は非球面レンズのような機能を有する回折光学素子にも適用できる。
【0088】
また、上記実施例では平板上に回折格子部を設けた回折光学素子を例にとり本発明の構成と効果を説明したが、本発明は、レンズの曲面表面に回折格子部(回折光学素子)を設けた場合においても同様の効果が得られる。
【0089】
また上記実施例では、設計回折次数が1次の場合を示したが、本発明は設計回折次数を1次に限定するものではなく、2次などの1次とは異なった高次の次数を設計次数とした場合であっても、積層DOEの最大光学光路長差を(所望の回折次数)(所望の設計波長)となるように設定し、設計次数以外の次数の回折光によるフレア量が本発明の条件を満たすようにすれば同様の効果が得られる。ただし、1次以外を設計次数にした場合、回折効率の波長依存性は強くなるので、色フレアを低減且つ目立たなくした光学系を構成するのには設計次数は1次とするのが好ましい。
【0090】
実施形態1を応用した光学機器を示す本発明の実施形態2を図17に示す。図17はカメラ等の撮影レンズの断面を示したものであり、同図中の9は撮影レンズで、内部に複数のレンズ絞り10と本発明の回折光学素子1を持つ。11は結像面であるフィルムまたはCCDである。尚、素子1は屈折力が正であり、レンズの色収差を補正している。
【0091】
積層構造で且つ設計波長を最適な組み合わせで構成することで、回折効率の波長依存性は大幅に改善されているので、フレアが少なく低周波数での解像力も高い高性能な撮影レンズを提供できる。又、本発明によりフレアが、白色又は白色に近いものになっており、目立たない。
【0092】
図17では絞り近傍の平板ガラス面に本発明の回折光学素子を設けたが、これに限定するものではなく、複数のレンズのいずれかの曲面表面に設けても良いし、撮影レンズ内に複数、本発明の回折光学素子を使用しても良い。
【0093】
また、本実施例では、カメラの撮影レンズの場合を示したが、これに限定するものではなく、ビデオカメラの撮影レンズ、事務機のイメージスキャナーや、デジタル複写機のリーダーレンズなど可視領域などの広波長域で使用される結像光学系に使用しても同様の効果が得られる。
【0094】
図18は本発明の、回折光学素子を用いた光学機器を示す実施形態3の要部概略図である。図18は、双眼鏡等の観察光学系の断面を示したものであり、同図中、11は結像面、12は対物レンズ、13は像を成立させるためのプリズム、14は接眼レンズ、15は評価面(瞳面)である。図中、1は本発明の回折光学素子である。回折光学素子1は対物レンズ2により結像面11での色収差等を補正する目的で形成されている。
【0095】
積層構造にすることで、回折効率の波長依存性は大幅に改善されているので、フレアが少なく低周波数での解像力も高い高性能な対物レンズを提供できる。又、本発明によりフレアが、白色又は白色に近いものになっており、目立たない。
【0096】
本実施形態3では、対物レンズ部に回折光学素子を形成した場合を示したが、これに限定するものではなく、プリズム表面や接眼レンズ内の位置であっても同様の効果が得られる。しかしながら、結像面11より物体側に設けることで対物レンズ部のみでの色収差低減効果があるため、肉眼の観察系の場合、少なくとも対物レンズ側に設けることが望ましい。
【0097】
また本実施形態3では、双眼鏡の場合を示したが、これに限定するものではなく地上望遠鏡や天体観測用望遠鏡など他のタイプの観察機器にも本発明は適用でき、また本発明は、レンズシャッターカメラやビデオカメラなどの光学式のファインダーに適用しても同様の効果が得られる。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば白色又は白色に近いフレアとすることにより、不要次数光の色フレアを目立たなくできる回折光学素子における2つの設計波長の設定方法を達成することができる。
【0099】
特に、本発明によれば通常の光学系はもとより、カメラやビデオ等特殊な撮影条件での使用が考えられる光学系に回折光学素子を応用した場合でも色フレアの影響の目立たない良好な画質が得られる回折光学素子における2つの設計波長の設定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の回折光学素子の要部正面図
【図2】本発明の実施形態1の回折光学素子の断面回折格子形状の説明図
【図3】本発明の実施形態1の回折光学素子の設計次数の回折効率の説明図
【図4】本発明の実施形態1の回折光学素子の不要回折次数の回折効率の説明図
【図5】本発明の他の実施形態の回折光学素子の設計次数の回折効率の説明図
【図6】本発明の回折光学素子の不要回折次数の回折効率の説明図
【図7】本発明の回折光学素子の設計次数の回折効率の説明図
【図8】本発明の回折光学素子の不要回折次数の回折効率の説明図
【図9】本発明の回折光学素子の設計次数の回折効率の説明図
【図10】本発明の回折光学素子の不要回折次数の回折効率の説明図
【図11】設計波長とフレア量の関係を表した表
【図12】一般的なカラーフィルムの分光特性の説明図
【図13】白色光源の分光特性の説明図
【図14】レンズの分光透過率の説明図
【図15】本発明の実施形態1のDOE以外の撮影光学系の分光特性の説明図
【図16】本発明の他の実施形態の回折光学レンズの説明図
【図17】本発明の実施形態1を応用した撮影光学系の概略図
【図18】本発明の実施形態2の観察光学系の概略図
【図19】従来例の格子形状(三角波形状)の説明図
【図20】従来例の回折効率の説明図
【図21】従来例の積層型回折光学素子の断面形状の説明図
【図22】従来例の積層型回折光学素子の回折効率の説明図
【図23】従来例の積層型回折光学素子の断面形状の説明図
【符号の説明】
1、回折光学素子
2、素子基板
3、回折格子部
4、第1層の領域
5、第2層の領域
6、第1の回折格子部、
7、第2の回折格子部
8、空気層
9、屈折レンズ
10、絞り
11、結像面
12、対物レンズ
13、プリズム
14、接眼レンズ
15、評価面(瞳面)

Claims (6)

  1. 2種類の分散の異なる材質からなる回折格子を積層し格子構造を形成するとき、該格子構造での最大光路長差が波長の整数倍となる波長である設計波長可視領域で2つ有りかつ該設計波長λ0が次の条件を満たすようにして、設計次数以外の次数の回折光によるフレアの白色化を図るように2つの設計波長を設定することを特徴とする回折光学素子における2つの設計波長の設定方法
    0<E1(λ0)+E2(λ0)+E3(λ0)<0.04
    0<max{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}
    −min{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}<0.02
    λ01≦455nm
    550nm≦λ02
    Δλ 0, ≦220nm
    ここで、max{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}はE1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)の中の最大値を表わし、min{E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)}はE1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)の中の最小値を表し、E1(λ0),E2(λ0),E3(λ0)は、
    ただし、
    とする。以上において、
    Dm−1(λ0,λ),Dm(λ0,λ),Dm+1(λ0,λ):回折光学素子の設計次数がm、設計波長がλ0のときのそれぞれ(m−1)次、m次、(m+1)次の波長λでの回折効率、
    L(λ):該回折光学素子に入射する光を放射する光源の波長λでの分光特性、
    F1(λ),F2(λ),F3(λ):回折光学素子を通過した光束が入射する受光手段の青、緑、赤の波長域の光に対応する分光感度特性、
    T(λ):回折光学素子が配置される光学系の波長λでの透過率、
    λ01:2つの設計波長の中で短い方の設計波長、
    λ022つの設計波長の中で長い方設計波長、
    Δλ 0, 2つの設計波長の間隔、
    である。
  2. 記設計波長λ01が次の条件を満たしていることを特徴とする請求項1における2つの設計波長の設定方法
    400nm≦λ01≦455nm
  3. 記設計波長λ02が次の条件を満たしていることを特徴とする請求項1又は2における2つの設計波長の設定方法
    550nm≦λ02≦620nm
  4. 前記2種類の分散の異なる材質から成る回折格子は格子の向きが他の回折格子とは異なる回折格子が少なくとも一つ以上含まれていることを特徴とする請求項1における2つの設計波長の設定方法
  5. 前記2種類の分散の異なる材質から成る回折格子は基板上に積層されるものであり、該積層した回折格子の基板側に近いほうから順に第1の回折格子、第2の回折格子、第iの回折格子としたとき、第1の回折格子を形成する材質と基板が同材質であることを特徴とする請求項1における2つの設計波長の設定方法
  6. 前記2種類の分散の異なる材質から成る回折格子は互いに密接或いは近接させて配置されるものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項における2つの設計波長の設定方法
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