JP3619165B2 - 回折光学素子を用いた撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の波長、あるいは所定の帯域光で使用する回折光学素子及びそれを有した撮像装置に関するものであり、特に、3色以上の色光を用いてカラー画像を形成する撮影光学系の一部に用いる回折光学素子として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光学系の色収差を補正する方法の1つとして、分散の異なる2つの硝材(レンズ)を組み合わせる方法がある。
【0003】
この2つの硝材の組み合わせにより色収差を減じる方法に対して、レンズ面やあるいは光学系のレンズ面以外の部分に回折作用を有する回折光学素子(以下回折格子とも言う)を設けることで、色収差を減じる方法が、例えばSPIE Vol.1354 International Lens Design Conference(1990)等の文献や特開平4−213421号公報、特開平6−324262号公報、USP5044706等により開示されている。これは、光学系中の屈折面と回折面とでは、屈折力の符号が同じ場合には、ある基準波長の光線に対する色収差の出方が逆方向に発現するという物理現象を利用したものである。さらに、このような回折光学素子は、その周期的構造の周期を自由に変化させることで非球面レンズ的な効果をも持たせることができるので単色収差の低減にも大きな効果がある。
【0004】
ここで、屈折においては、1本の光線は屈折後も1本の光線であるのに対し、回折においては、1本の光線が回折されると複数の次数の回折光に光が分かれてしまう。そこで、光学系に回折光学素子を用いる場合には、使用波長領域の光束が特定次数(以後「設計次数」とも言う)に集中するように格子構造を決定する必要がある。特定の次数に光が集中している場合では、それ以外の次数の回折光の強度は低いものとなり、強度が0の場合にはその回折光は存在しないものとなる。
【0005】
前記回折光学素子の特長を有用するためには、使用波長域全域において設計次数の光線の回折効率が十分高いことが必要になる。また、設計次数以外の回折次数をもった光線は、設計次数の光線とは別な所に結像するため、フレア(光)となる。従って回折光学素子を利用した光学系においては、回折光学素子の設計次数の光線の回折効率の分光分布及び設計次数以外の次数の光線(不要回折光)の振る舞いについても十分考慮する事が重要である。
【0006】
図13に示すような基板4に1つの層より成る回折格子6を設けた回折光学素子1を光学系中のある面に形成した場合の特定の回折次数の光線に対する回折効率の特性を図14に示す。以下、回折効率の値は全透過光束に対する各回折光の光量の割合であり、格子境界面での反射光などは説明が複雑になるので考慮していない。この図14で、横軸は波長を表し、縦軸は回折効率を表している。この回折光学素子は、1次の回折次数(図中実線)において、使用波長領域で最も回折効率が高くなるように設計されている。即ち設計次数は1次となる。さらに、設計次数近傍の回折次数(1次±1次の0次と2次)の回折効率も併せ並記しておく。
【0007】
図14に示されるように、設計次数では回折効率はある波長で最も高くなり(以下「設計波長」と言う)それ以外の波長では序々に低くなる。この設計次数での回折効率の低下分は、他の次数の回折光となり、フレアとなる。また、回折光学素子を複数個使用した場合には特に、設計波長以外の波長での回折効率の低下は透過率の低下にもつながる。
【0008】
このフレアの影響を低減する構成が従来より様々と提案されている。
【0009】
例えば、特開平9−127322号公報に開示されている回折光学素子は、図15に示すように3種類の異なる材料(3つの回折格子6,7,12)と、2種類の異なる格子厚d1,d2を最適に選び、等しいピッチ分布で各回折格子近接して配置したものであり、この構成により図16に示すように可視域全域で設計次数での高い回折効率を実現している。
【0010】
又、本発明者は回折効率の低下を減少できる構成を特開平10−133149号公報に提示している。同公報で提示された回折光学素子は、図17に示すように、2層に重ね合わされた積層断面形状をもっていて、そして2層6,7を構成する材質の屈折率、分散特性および各格子厚を最適化することにより、可視域全域で設計次数での高い回折効率を実現している。
【0011】
また特開平10−104411号公報では、図13に示したようなキノフォーム型の回折光学素子の格子厚を調整することで設計波長を適宜シフトすることにより、設計次数近傍の次数の不要回折光の量を低減した回折光学素子を開示している。
【0012】
又本出願人は特願平11−344369号(特開2000−241614号公報)において積層構造の回折光学素子を用い設計次数近傍の不要回折光を適切に低減する光学系を提案している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のうち、特開平9−127322号公報で提案されている回折光学素子は、設計次数の回折効率が大幅に改善されているため、設計次数以外の次数の回折光である不要回折光の量も低減されフレアは減少している。しかしながら得られる画像には色フレアが目立っていた。又、フレアの色味やフレアの量などについての詳細な記述はされていない。
【0014】
一方、特開平10−104411号公報では、図13に示すような1つの回折面を有する格子形状について不要次数光の色フレアの影響などについては記述されているが、(以下「単層DOE」という)、2層以上に重ね合わされた積層断面形状をもつ回折光学素子(以下「積層DOE」という)についてのフレアに関しては何ら言及されていない。
【0015】
前述の積層DOEを用いた光学系では、単層DOEと比べるとフレアは大幅に低減しているものの、不要回折光が全く存在しないということはなく、わずかながら残存している。
【0016】
撮影(投影)条件の変化しない光学系(例えば、複写機のリーダーレンズや液晶プロジェクターの投射レンズ)への応用では、積層DOEによりフレアの影響は問題ないレベルまで抑制されている。しかしながら、本発明者が種々と検討した結果によると、カメラ、ビデオなど様々な被写体を様々な条件で撮影するような光学系に於いては、わずかに残存しているフレアが問題になる場合があることが分かった。
【0017】
一例を示すと被写界中に高輝度光源などが存在する場合、撮影時には光源が適正な露出になるようには撮影せず、光源以外の被写体が適正露出になるような撮影を行なう。従って光源部は適正露光以上の露光で撮影されることになる。例えば、光源が適正露光の1000倍で露光されると、フレアがわずか0.2%残存していたとしても、光源部のフレアの量も1000倍されるので適正露光の2倍の光量をもつフレアとなり、撮影画像に目立つフレアが発生する。
【0018】
上述のようにカメラやビデオへ積層DOEを応用した場合、わずかなフレアでも問題となることがある。特に、フレア成分に波長依存性がある場合には、特開平10−104411号公報で開示している単層DOEに基づく色光特性に似た色フレアが積層DOEの場合にも発生する。
【0019】
本発明は、不要次数の回折光による色フレアが目立たない回折光学素子及びそれを有した撮像装置の提供を目的としている。
【0020】
請求項1の発明の撮像装置は、少なくとも2種類の分散の異なる材質からなる複数の回折格子を積層した格子構造をもち、該格子構造での最大光路長差が波長の整数倍となる波長である設計波長を複数有し、該設計波長λ0が次の条件を満たし、かつ使用波長領域全域で設計次数の回折効率を高くする回折光学素子を含む光学系を有し、該光学系により撮像手段に画像を形成することを特徴としている。
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.75[U3,n(λ0)−U3,r-1(λ0)]
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>U3,n(λ0)−U3,r(λ0)
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.5[U2,n(λ0)−U2,r-1(λ0)]
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)≧U2,n(λ0)−U2,r(λ0)
(0<r<nの任意の整数)
ここで、U1,n(λ0)、U2,n(λ0)、U3,n(λ0)は次の通りである。
【数5】
Figure 0003619165
又、U1,r(λ0)、U2,r(λ0)、U3,r(λ0)は次の通りである。
【数6】
Figure 0003619165
ただし、
Figure 0003619165
とする。
以上において、
Dp(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がp、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
Dm(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がm、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
m:設計次数
n:フレアに寄与する次数(n>0)
Σ:加算記号、
式中Σでp=m−nからp=m+nの値を加算するが、この場合、p=mを含まな いこととする。
∫:積分記号
λ1、λ2:特定波長域の最短波長と最長波長
Sp(λ):設計次数の回折光の結像位置の特定領域でのp次回折次数光の波長λで の寄与率
L(λ):光学系に入射する光束の波長λでの分光特性
T(λ):光学系の波長λでの透過率
F1(λ)、F2(λ)、F3(λ):撮像手段の中のそれぞれある波長域の光を検出する受 光手段の分光感度特性。 ただし、分光感度が最大になる波長が小さい方から F1(λ)、F2(λ)、F3(λ)とする。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記積層される複数の回折格子には格子形状の格子の向きが他の回折格子とは異なる回折格子が少なくとも1つ以上含まれることを特徴としている。
【0022】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記特定の波長域が、可視光域であることを特徴としている。
【0023】
請求項4の発明の回折光学素子は、撮像手段に画像を形成する光学系に用いられ、使用波長領域全域で設計次数の回折効率を高くする回折光学素子であって、該回折光学素子は、少なくとも2種類の分散の異なる材質からなる回折格子を積層した格子構造をもち、該格子構造での最大光路長差が波長の整数倍となる波長である設計波長を複数有し、該設計波長λ0が次の条件を満たすことを特徴としている。
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.75[U3,n(λ0)−U3,r-1(λ0)]
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>U3,n(λ0)−U3,r(λ0)
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.5[U2,n(λ0)−U2,r-1(λ0)]
U1,n(λ0)−U1,r(λ0)≧U2,n(λ0)−U2,r(λ0)
(0<r<nの任意の整数)
ここで、U1,n(λ0)、U2,n(λ0)、U3,n(λ0)は次の通りである。
【数7】
Figure 0003619165
又、U1,r(λ0)、U2,r(λ0)、U3,r(λ0)は次の通りである。
【数8】
Figure 0003619165
ただし、
Figure 0003619165
とする。
以上において、
Dp(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がp、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
Dm(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がm、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
m:設計次数
n:フレアに寄与する次数(n>0)
Σ:加算記号、
式中Σでp=m−nからp=m+nの値を加算するが、この場合、p=mを含まな いこととする。
∫:積分記号
λ1、λ2:特定波長域の最短波長と最長波長
Sp(λ):設計次数の回折光の結像位置の特定領域でのp次回折次数光の波長λで の寄与率
L(λ):光学系に入射する光束の波長λでの分光特性
T(λ):光学系の波長λでの透過率
F1(λ)、F2(λ)、F3(λ):撮像手段の中のそれぞれある波長域の光を検出する受 光手段の分光感度特性。 ただし、分光感度が最大になる波長が小さい方から F1(λ)、F2(λ)、F3(λ)とする。
【0024】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記積層される回折格子の格子形状は格子の向きが異なる回折格子が少なくとも1つ以上含まれることを特徴としている。
【0025】
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記特定の波長域が、可視光域であることを特徴としている。
【0043】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本発明の回折光学素子を用いた撮像装置の要部構成図である。
【0044】
本実施形態の光学系は撮影用,画像読取用,検査用,観察用等の各種の光学機器に適用可能なものである。
【0045】
図1の光学系OLは回折光学素子(DOE)1、屈折光学素子9(図ではレンズ)、絞り10を各々少なくとも1つ以上有している。図1では光学系OLに入射した物体からの光束が受光部(撮像手段)11に結像する状態を示している。
【0046】
回折光学素子1の設計次数の回折光は、屈折光学素子9との合成で特定の波長域で良好な光学性能が得られるように収差補正されている。受光部11は異なる分光感度を有する複数の受光体から構成され、異なる分光感度の受光体からの画像を合成することでカラー画像が得られる構成となっている。
【0047】
受光部11としてはCCD、銀塩フィルム、感光体、そして人眼の眼などが通常は用いられる。例として、図8に一般的な銀塩カラーフィルムの可視領域でのR(赤色),G(緑色),B(青色)の3つの分光感度特性を示した。受光部11は、通常は3つの異なる波長帯に感度を有する3つの受光手段を有しており、それを混合することによってカラー画像の再現を行っている。銀塩カラーフィルムは青、緑、赤にピーク感度を有する3つの感光層から構成されているし、CCDも青、緑、赤にピーク感度を有する3つのセンサから構成されている。
【0048】
以下、青、緑、赤にピーク感度を有する受光手段を、それぞれ第1、第2、第3受光手段と呼ぶことにする。
【0049】
図1では平板上に回折格子部を設けた回折光学素子を示しているがレンズ等の曲面上に設けた回折光学素子を用いても良い。
【0050】
図2は本実施形態に用いた回折光学素子1の正面図及び側面図である。回折光学素子1は第1の回折光学素子2と第2の回折光学素子3が近接した構成となっている。
【0051】
図中、回折格子は同心円状の格子形状からなり、中心から周辺にかけて格子ピッチを徐々に小さくしていくことでレンズ作用を有するようにしている。
【0052】
図3は図2の回折光学素子1を図中A−A’断面で切断した断面形状の一部である。図3は格子(回折格子)のピッチ方向に比し、深さ方向がかなりデフォルメ(誇張)された図となっている。
【0053】
本実施形態の回折光学素子1の回折格子の断面格子形状は、基板4上に設けられた第1層(回折格子)6と空気層8の境界部に回折格子面6aが作成された第1の回折光学素子2と、基板5上に設けられた第2層(回折格子)7と空気層8の境界部に回折格子面7aが作成された第2の回折光学素子3とが空気層8を介して近接した構成となっている。そして全層を通して1つの回折光学素子として作用することを特徴としている。
【0054】
このような構成にすることで、各回折光学素子の回折格子6,7は単層の回折光学素子を作成する技術が使用できる。また、2つの材料の境界に回折格子部を形成する従来の場合には、材料の光学特性の他に、材料の密着性、膨張率など様々な特性を満足する材料を用いる必要があるのに対して、上述の積層構造の回折光学素子では、光学特性のみを満足すれば基本的には良いので材料の選択範囲は広くなり、作成には有利となっている。
【0055】
次に本発明の回折光学素子の回折効率について説明する。
【0056】
通常の図13に示すような従来の1層の透過型の回折格子で、設計波長λ0で回折効率が最大(100%)となる条件は、光束が格子(基板2)6に対して垂直入射した場合は、回折格子6の山と谷を通過する光線間の光学光路長差が波長の整数倍になればよく、式で表わすと、
(n01-1)d=mλ0 ・・・(3)
となる。
【0057】
ここでn01は波長λ0での回折格子6の材質の屈折率である。dは格子厚、mは回折次数(設計回折次数)である。
【0058】
図3に示すような複数の回折格子6,7を重ね合せた構造からなる回折光学素子でも、基本は1層の場合と同様で、全層を通して1つの回折格子として作用させるためには、各材質の境界に形成された回折格子の山と谷の光学光路長差を求め、それを全層にわたって加え合わせたものが、波長の整数倍になるように決定する。従って図3に示した積層構造の回折光学素子1の基板に光束が垂直入射する場合の回折効率が最大となる条件式は、
±(n01-1)d1±(n02-1)d2=mλ0 ・・・(4)
となる。ここでn01は波長λ0での第1の回折格子6の材質の屈折率、n02は波長λ0での第2の回折格子7の材質の屈折率である。d1とd2はそれぞれ第1の回折格子6と第2の回折格子7の格子厚である。ここで回折方向を図3中の0次回光から下向きに回折するのを正の回折次数とすると、(4)式での各層の加減の符号は、図に示すように上から下に格子厚が増加する格子形状(図中、回折格子7)の場合が正となり、逆に下から上に格子厚が増加する格子形状(図中、回折格子6)の場合が負となる。
【0059】
上記構成に於いて、設計波長λ0以外の波長λでの回折効率η(λ)は、
Figure 0003619165
ここでΦ(λ)=±(n1(λ)−1)d1±(n2(λ)−1)d2
ただし、Mは評価回折次数、n1(λ)は第1の回折格子の波長λでの屈折率、 n2(λ)は第2の回折格子の波長λでの屈折率、d1、d2はそれぞれ第1の回折格子と第2の回折格子の格子厚である。又、sinc(x)=sin(x)/x である。
【0060】
図3では各回折格子面6a,7aは空気との境界面に形成されているが、本発明の目的を達成するためには、これに限定するものではなく、2つの異なる材料の境界面に回折格子面を構成した回折格子を有しても良い。一般には、前述の製造上の面から空気層との境界面に形成されるのが好ましい。
【0061】
次に、色フレアの原因である不要次数の回折光(設計次数以外の次数の回折光)の説明を行なう。不要次数の回折光(不要次数光)の回折効率を説明するために、本発明の積層型の回折光学素子として図3に示した積層の構造を考える。
【0062】
まず第1の回折光学素子2として以下の構成をとる。回折格子6を形成する材質は紫外線硬化樹脂(nd=1.635、νd=23.0)、格子厚d1は7.88μmとする。
【0063】
同様に第2の回折光学素子3として以下の構成をとる。回折格子7を形成する材質は大日本インキ化学工業(株)製の紫外線硬化樹脂COO1(nd=1.524、νd=50.8)、格子厚d2は10.71μmとする。
【0064】
設計次数mは1次であり、設計次数の回折効率を図4に示す。この例では設計波長は可視領域で2つ存在し、短波長側から順に447nm、608nmである。図から明らかに設計波長の447nmと608nmでは回折効率が100%になっていることが分かる。
【0065】
また図5に、不要次数光の回折効率を示す。図中▲1▼から▲6▼はそれぞれ−2次、−1次、0次、2次、3次、4次の回折効率を表している。
【0066】
各回折光とも設計波長447nm,608nmでは不要回折光は存在せず、設計次数である1次の設計次数の回折光の回折効率が低下すると、1次以外の回折効率が大きくなっていることが分かる。
【0067】
つまり、設計次数以外の不要次数の回折な光が発生することになる。さらに図から−2次、−1次、0次や、2次、3次、4次については、次数が設計次数(1次)から離れるにつれて回折効率は小さくなっていることが分かる。従って、フレア光は弱くなってきて影響は少なくなってくる。即ち設計次数(1次)の隣の次数(0次,2次)の影響が最も大きい。
【0068】
次に前述の不要次数の回折光の結像状態について説明する。図6に各回折次数の結像状態を示す。図6(a)は設計次数及び設計次数近傍の不要次数の回折光の結像状態、図6(b)は図6(a)を光軸方向から見た結像状態、図6(c)は各受光位置での不要次数光の光量状態を示す。以下順をおって詳細に説明する。
【0069】
ここでは、説明を簡単にするため軸上光束の結像状態を例にとる。また、カラー画像を形成するのに必要な色の光束を青(B)、緑(G)、赤(R)の3色とし、各色B,G,Rを450nm、550nm、650nmの単一波長で代表させる。さらに設計回折次数を1次(回折光)とする。
【0070】
図6(a)で各次数での結像状態を図示する。図中1cの光束が設計次数の光束であり、結像面(感光面)11上では軸上に集光している。この光束1cは、色収差は良好に補正された光束であるので、収差レベルでの結像状態の差はあるが、現在問題としている色フレアの結像状態に比べれば、波長の違いによる結像状態の差は無視できる量である。この設計次数より高い回折次数の回折光は、回折面でより大きく回折する。
【0071】
図中に2次回折光の各色光2b,2g,2rと3次回折光の各色光3b,3g,3rの結像状態を図示する。
【0072】
実際はこの他にもさらに高次の回折光や、設計次数より低い次数(0次、−1次など)も重なりあって最終的なフレアとなるが説明が複雑になるので、上記2つの不要次数(2次、3次)の回折光についてのみ説明する。
【0073】
設計次数以外の回折次数の光束は、屈折レンズとの合成で色収差が補正されていないので、波長により回折角が異なる。従って2次回折光のB成分は2b、G成分は2g、R成分は2rで示されるように結像面11上で異なる箇所に結像する。
【0074】
図6(b)は光軸La方向から前記結像状態を図示したものである。この図から解るように、B成分(b)よりR成分(r)のほうが感光面11上で大きくぼけた結像状態であることが分かる。
【0075】
同様に3次回折光は2次回折光よりさらに回折し、3次回折光のB成分は3b、G成分は3g、R成分は3rで示されるように2次回折光よりもさらにぼけて感光面11上に結像される。設計次数より低い次数に関しても現象は同じで、設計次数から離れた次数の回折光ほどぼけは大きくなり、また各次数内もB成分よりR成分のぼけが大きくなる。つまり、0次回折光より−1次回折光、−1次回折光より−2次回折光のほうがぼけは大きくなる。
【0076】
図6(c)にフレアが発生した場合の各エリアでのフレア光量の状態を表している。図中aは2次回折光と3次回折光のRGB成分のフレアが存在するエリア、bは2次回折光のB成分のフレアは存在しないが、2次回折光のG成分、R成分と、3次回折光のR,G,B成分のフレアが存在するエリア、cは2次回折光のB成分、G成分のフレアは存在しないが、2次回折光のR成分と3次回折光のフレアが存在するエリア、dは2次回折光のフレアは存在しないが、3次回折光のRGB成分のフレアが存在するエリア、eは3次回折光のB成分のフレアは存在しないが、3次回折光のG成分、R成分のフレアが存在するエリア、fは3次回折光のB成分、G成分のフレアは存在しないが、3次回折光のR成分のフレアが存在するエリアとなっている。
【0077】
次に各エリアの色味について本発明者が特願平11−344369号(特開2000−241614号公報)で提案した積層型の回折光学素子のフレア光に関する先願の実施例と本発明の実施例について説明する。まずは、先願におけるフレアの色味について説明する。
【0078】
先願においては、設計次数の隣りの次数(上記説明では0次と2次)のフレア光のB、G、R成分を小さくしつつ、受光体で読み取られる積分光量がBGR成分で差が少なくなるように構成している。また先願には回折効率の値しか記載していないが、設計次数をmとしたときのm±2次以上の高次回折光は、各次数内の色フレアのBGR成分の差はm±1次回折光と同じ傾向となる。さらに、次数が設計次数から離れるにつれて回折効率は大幅に低下している。
【0079】
この場合の各エリアのフレアの色味について定性的な説明をする。エリアaについては図6(c)から判るように全ての回折次数、全ての波長のフレア成分が重なり合ったフレアとなっている。2次回折光の3つの色について考えると、積分光量がほぼ等しいが、感光面11上での波長のぼけがB成分のほうが小さいので、エリアaの単位面積あたりの2次回折光のフレアの色味としては若干青み係った白となる。この2次回折光のフレアにさらに3次回折光が重なることになるが、3次回折光だけを考えると2次回折光と同様の色味を示す。従ってエリアaのフレアの色味は若干青み係った白となる。
【0080】
次にエリアbは、2次回折光のB成分は全く存在しないエリアである。従ってこのエリアに寄与するフレア光は3次以上の高次回折光と2次回折光のG、R成分となる。先願では2次回折光に比べて、3次回折光が少ないうえに、よりぼけは大きいため、このエリアbのB成分はG、R成分に比べてかなり少ない量となる。従ってエリアbの色味はかなり鮮やかな黄色となる。
【0081】
次にエリアcの色味を説明する。このエリアは2次回折光のB、G成分は全く存在しないエリアである。従ってこのエリアcに寄与するフレア光は3次以上の高次回折光と2次回折光のR成分のみとなる。エリアbと同様に2次回折光のR成分に比べて、3次回折光のB、G成分が少ないのでフレアの色味は鮮やかな赤となる。3次回折光が寄与するエリアd、e、fについても絶対量は少なくなるが色味は2次回折光と同じで順に白、黄色、赤となる。
【0082】
通常の使用に於いては、積層構造の回折光学素子を使うことで、フレア量は大幅に低減しているので上記フレアは読み取り画像には発生しない。
【0083】
しかし前述したような特殊な撮影条件下では、フレアが発生することが考えられ、一旦発生した場合には先願では黄色、赤など目につく(誘目性の高い)色フレアが発生する場合がある。
【0084】
次に本発明の実施形態における色フレアについて説明する。本発明は、色フレアの色味を補正している。定性的に説明すると先願の黄色、赤のフレアの色味を目立たない青系統の色味にしている。
【0085】
具体的には図6(c)のエリアcにおいて2次回折光の赤成分と3次回折光の青成分のフレア量が単位面積当たりほぼ等しくなるように、各次数のフレア量を調整する。このように構成して図6(c)の各エリアの色味がエリアaから順番に青、白、紫、青、白、紫と各フレアを目立たない色味にしている。
【0086】
以上は本発明の特徴を解りやすくするために様々な仮定を用いている。実際の系では各色の波長は単波長ではなくある波長の幅をもつので結像面でのぼけも波長毎に異なる。そのためフレア光も徐々に色味が変化している。また、回折光も説明を簡単にするために、設計次数(1次)と近傍の2次、3次回折光のみが存在する場合を例に説明したが、実際は3次以上の高次回折光も寄与しているし、0次や−1次など設計次数より低い次数のフレアも高い次数のフレアと同様にフレア光として存在している。これらのことを考慮することで、より実際のフレアの色味に近くなり、補正精度が向上する。さらに軸上光束のフレアについての説明に言及したが、軸外光束についても同様の色味の評価が行なえる。
【0087】
軸外の場合は上記軸上の場合と異なり各フレアが同心円状に重ならなかったり、各次数、各色のフレアがぼけ領域で光量むらを有することがある。その場合も特定位置でどの回折次数のどの波長のフレアが存在し、単位面積あたりのフレアの寄与率がいくらかを正確に計算して色味の設定を行うことができる。
【0088】
次に、本発明において色フレアの色味が良好に補正されるように複数の設計波長λ0を最適に組み合わせ構成する手順と作用を順に説明する。まず、回折光学素子を用いたときの分光特性について説明する。従来の一般的な撮影光学系での分光特性は、光源又は外光の分光特性と撮像手段の分光感度特性とレンズ(撮像光学系)の透過率とから決まる。特に、撮像手段が3つの波長域の3つの受光手段に分かれているときには、撮影光学系の分光特性は各々次のように定義される。
【0089】
L(λ)F1(λ)T(λ) ・・・(6−1)
L(λ)F2(λ)T(λ) ・・・(6−2)
L(λ)F3(λ)T(λ) ・・・(6−3)
ただしL(λ)は光源からの光束の波長λでの分光特性、F1(λ)、F2(λ)F3(λ)は各々撮像手段の第1、第2、第3の受光手段の波長λでの分光感度特性、T(λ)は撮影光学系の波長λでの透過率である。また、それぞれの式の関係は、
Figure 0003619165
であり、それぞれの受光手段の出力を同じにして色を混合することによりカラーバランスのとれた色再現を行っている。
【0090】
ここで、本発明の実施形態1の条件、すなわち、光源が白色光源(D65)である図7に示す分光特性を有しており、撮像手段が一般的なカラーフィルムである図8に示す分光特性を有しており、レンズの透過率が図9に示す分光特性を有しているようなとき、L(λ)、F1 (λ)、F2 (λ)、F3 (λ)、T(λ)について計算を行い、積分光量が等しくなるようにする。
【0091】
撮影光学系中にDOEを用いると、さらにDOEの設計次数m次の回折効率Dm(λ)の要因が加わってくる。回折効率Dm(λ)は、設計波長λ0と任意の波長λをパラメータとして、Dm(λ0、λ)と書ける。よって、設計波長λ0のDOEを用いたときの分光特性は次のように定義できる。
【0092】
Figure 0003619165
当然光学系にDOEを組込んだ状態で受光手段の出力を同じにしてカラーバランスのとれた色再現を行なうため(7)と同様の等号が成り立つ。
Figure 0003619165
この式を用いて不要次数の回折光の分光特性も定義できる。
【0093】
不要次数の回折光としてp次光の分光特性は、
Figure 0003619165
で定義できる。
【0094】
このように定義された分光特性から特定エリアにおけるフレア量を定義する。分光特性が示す値は、光学系を通った後、受光体に記録される波長λでの光のエネルギーであるため、フレアに関る光のエネルギーを求めるには、この分光特性を感光領域における全ての波長λで積分すればよい。
【0095】
従って、本発明では特定エリアにおけるフレア量として、式(10−1)〜(10−3)に示される各次数のフレア量を波長に応じた結像状態を考慮したウェイトSp(λ)で重みづけし、全ての波長域で積分した値を、必要次数だけ加算した値で定義している。
【0096】
第1〜3の受光手段毎の特定エリアでの色フレア量は、次の式(11−1)〜(11−3)のように表わすことができる。
【0097】
ここで結像状態を考慮したウェイト(寄与率ともいう)Sp(λ)は例えば着目する色フレアが発生している領域の単位面積をsとし、その色フレアに影響している光束に波長λのp次回折光が寄与しているとした場合、その回折光の評価面(前述のフィルム面)での光束の広がり面積をsp(λ)とすると、 Sp(λ)=s/ sp(λ)で表される値である。
【0098】
第1受光手段で受光する特定エリアの色フレア量: U1,n(λ0)
【0099】
【数9】
Figure 0003619165
【0100】
第2受光手段で受光する特定エリアの色フレア量: U2,n(λ0)
【0101】
【数10】
Figure 0003619165
【0102】
第3受光手段で受光する特定エリアの色フレア量: U3,n(λ0)
【0103】
【数11】
Figure 0003619165
【0104】
上記色フレア量U1,n(λ0)、U2,n(λ0)、U3,n(λ0)を計算する際は設計次数以外の不要回折光のみを計算することは言うまでもない。従って、Σの加算において数式上はp=mも加算されてしまうが、実際はp=mは設計次数なので、加算から除外する。
【0105】
ここで必要な次数nは寄与する回折次数分を全て加算することが望ましいが、設計次数から離れるにつれ回折効率の絶対値が小さくなることと、受光面でのフレアのぼけが大きくなり、特定エリアの寄与率が低くなるので考慮する次数nはn=4程度で十分である。
【0106】
従って設計次数mを1次とした場合の計算次数は1次±4次即ち−3次から5次光なる。
【0107】
本発明の目的である色フレアを目立たなくするためには、積層DOEの設計波長λ0を以下の条件式を満たすように設定すればよい。
【0108】
Figure 0003619165
又、U1,r(λ0)、U2,r(λ0)、U3,r(λ0)は次の通りである。
【0109】
【数12】
Figure 0003619165
【0110】
(0<r<nの任意の整数)
(1)式は図6(c)の説明におけるエリアb、c、e、fの各エリアの色フレアについての条件式である。
【0111】
この式を満たせば、領域b、eは緑から白の色相、c、fは白から紫の色相となる。
【0112】
(2)式は図6(c)の説明におけるエリアa、dの各エリアの色フレアについての条件式で、色相を青系統にする条件である。
【0113】
(3)式は6(c)の説明におけるエリアb、eの各エリアの色フレアについての条件式であり、色相を青から白の領域にする条件である。
【0114】
(4)式は図6(c)の説明におけるエリアa、dの各エリアの色フレアについての条件式であり、(2)式とあわせて青系統の色相にする条件式である。
【0115】
以上のようにフレア量が満たされるように設計波長の組み合わせを最適化すれば、色フレアが発生した場合でも誘色性の低いフレアとすることができ、特殊な撮影条件でも良好な撮影光学系を得ることができる。
【0116】
尚、本発明の回折光学素子を、ファインダー系のような撮像手段のない観察系に適用するときのF1(λ)、F2(λ)、F3(λ)についてはCIEのRGB等色関数における3刺激値を用いれば、観察系における色フレアを評価することができる。
【0117】
図4に比較例である先願(特開2000−241614号公報)と本実施形態1の色フレアを実現するための設計次数(1次)の回折効率を示す。先願に比べて、青の回折効率をさげ、赤の回折効率をあげている。
【0118】
図18に不要次数の回折光の回折効率を示す。図18(a)が0次回折光、図18(b)が2次回折光である。図から判るように、不要次数の回折効率は逆に青のフレアを多くし、赤のフレアを少なくしている。
【0119】
図10に図4で示される2種類の回折効率を有する回折光学素子を使い、前述した図6(c)のフレアの状態における各エリアの相対光量を表す。ここでは、解りやすい数値例として、8BitのCCD出力の形式を例にとった。
【0120】
従って、一番明るい場合の出力が255レベル、一番暗い場合の出力が0レベルとなっている。前述の分光感度を有する仮想のCCDで読み取った場合の各エリアでのフレア量を表示している。評価次数nをn=4とし、U3、4(λ)のエリアaからcの単位面積(1画素)当たりのCCD出力が200レベルとなるように設定した場合の各エリアでの出力を表し、計算上255レベルを超える値は、センサで飽和するものと見做し、255レベルとしている。
【0121】
U1、n(λ)の数値はエリアaがU1、4(λ)、エリアbからエリアdがU1、4(λ)−U1、1(λ)、e、fがU1、4(λ)−U1、2(λ)を表す。同様にU2、n(λ)の数値はエリアa、bがU2、4(λ)、エリアcからエリアeがU2、4(λ)−U2、1(λ)、エリアfがU2、4(λ)−U2、2(λ)を表す。さらにU3、n(λ)の数値はエリアaからエリアcはU3、4(λ)、エリアeからfはU3、4(λ)−U3、1(λ)となる。
【0122】
図10の表において、
○は条件式を満足することを意味している。
×は条件式を満足しないことを意味している。
斜線部は条件式に適用されないことを意味している。
aからfのエリアは条件式(1)か条件式(2)のどちらかを適用している。
例えば、aは条件式(2)が適用され、条件式(1)は適用されないので条件式(1)の表に斜線が引かれている。
さらに、aからfのエリアは条件式(3)か条件式(4)のどちらかにも適用している。
【0123】
この表からも本発明の実施形態は前述の条件式(1)、(2)、(3)、(4)を満たしていることが分かる。
【0124】
前述の実施例の図2では平板上に回折格子部を設けた素子であるが、レンズ曲面表面に設けた回折光学素子においても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0125】
実施形態1を応用した光学系を図11に示す。図11はカメラ等の撮影光学系の断面を示したものであり、同図中、101は撮影レンズで、内部に絞り102と本発明に係る回折光学素子1を持つ。103は結像面であるフィルムまたはCCDである。
【0126】
積層構造で且つ設計波長を最適な組み合わせで構成することで、回折効率の波長依存性は大幅に改善され、且つ不要次数のフレアの色味が改善されているので、様々な撮影状態において、フレアが少なく(誘目性が低く)解像力も高い高性能な撮影レンズを提供できる。
【0127】
図11では絞り近傍の平板ガラス面に本発明の回折光学素子を設けたが、これに限定するものではなく、レンズ曲面表面に設けても良いし、撮影レンズ内に複数、本発明の回折光学素子を使用しても良い。
【0128】
また、本実施例では、カメラの撮影レンズの場合を示したが、これに限定するものではなく、ビデオカメラの撮影レンズ、事務機のイメージスキャナーや、デジタル複写機のリーダーレンズなど広波長域で使用される結像光学系に使用しても同様の効果が得られる。
【0129】
(実施形態2)
上記実施形態では、感光体の感度が可視域にある例で説明した。CCDなどのセンサの中には、可視域だけでなく、紫外や近赤外にも感度を有するものが存在する。このような場合、上記、昼色光でフレアの色味を決定しても、人工灯などで、大きく色味が変わることがおこる。このような、光源の種類による色味のばらつきを少なくするために、光学系の一部に赤外カットのフィルタや紫外光カットのフィルタを設けることが好ましい。
【0130】
(実施形態3)
上記説明の回折格子の形状は一定の格子厚になっていたがこれに限定するものではない。回折光学素子を通過する入射光束は、回折光学素子の場所毎に様々な入射条件を有している。従ってその入射条件の違いも考慮し、回折光学素子の場所毎に、格子厚を変えてあげれば、さらに色フレアの誘目性を有効に抑制することが可能となる。
【0131】
(実施形態4)
上記説明では、センサ(受光手段)の分光感度として異なる3つの感度帯(RGB)をもつ受光体を例にフレアの色味を説明した。イエロー、マゼンタ、シアンの赤緑青の補色の分光感度を有する受光体で読み取る場合は、受光体によるフレア量は実施形態1の条件式を満足しなくなる。このような場合は、受光体からの出力ではなく、一旦、RGBの3色に変換した出力に対して実施例の条件が満足するように各色のフレア量を決定すればよい。
【0132】
また、RGBの3色のセンサを使用した場合でも、センサからの直接の出力に対してでなく、様々な画像処理が行われたあとの最終画像データに対して、上記条件式が満足するように決めることが望ましい。
【0133】
(実施形態5)
本発明に係る実施形態5を図12に示す。図12は、双眼鏡等の観察光学系の断面を示したものであり、同図中、101は対物レンズ、104は像を成立させるためのプリズム(像反転手段)、105は接眼レンズ、106は評価面(瞳面)である。図中1は本発明の回折光学素子である。回折光学素子1は対物レンズ101の結像面103での色収差等を補正する目的で形成されている。
【0134】
回折光学素子を本発明の方法に基づいて積層構造にすることで、回折効率の波長依存性は大幅に改善され、且つ不要次数のフレアの色味が改善されているので、目視した場合でもフレアが少なく(誘目性が低く)解像力も高い高性能な対物レンズを提供できる。
【0135】
本実施形態では、対物レンズ101に回折光学素子1を形成した場合を示したが、これに限定するものではなく、プリズム表面や接眼レンズ内の位置であっても同様の効果が得られる。しかしながら、結像面より物体側に設けることで対物レンズのみでの色収差低減効果があるため、肉眼の観察系の場合少なくとも対物レンズ側に設けることが望ましい。
【0136】
また本実施形態では、双眼鏡の場合を示したが、これに限定するものではなく地上望遠鏡や天体観測用望遠鏡などであってもよく、またレンズシャッターカメラやビデオカメラなどの光学式のファインダーであっても同様の効果が得られる。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、不要次数の回折光による色フレアが目立たない回折光学素子及びそれを有した撮像装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の回折光学素子を用いた撮像装置の概略図
【図2】本発明の実施形態1の回折光学素子の要部正面図
【図3】本発明の実施形態1の回折光学素子の断面回折格子形状の説明図
【図4】本発明の実施形態1の回折光学素子の設計次数の回折効率の説明図
【図5】本発明の実施形態1の回折光学素子の不要回折次数の回折効率の説明図
【図6】本発明の実施形態1のフレアの結像状態の説明図
【図7】本発明の白色光源の分光特性の説明図
【図8】本発明の一般的なカラーフィルムの分光特性の説明図
【図9】本発明のレンズの分光透過率の説明図
【図10】本発明の実施形態1のフレアの色味を示した説明図
【図11】本発明の実施形態1を応用した撮影光学系の概略図
【図12】本発明の実施形態2の観察光学系の概略図
【図13】従来例の格子形状(三角波形状)の説明図
【図14】従来例の回折効率の説明図
【図15】従来例の積層型回折光学素子の断面形状の説明図
【図16】従来例の積層型回折光学素子の回折効率の説明図
【図17】従来例の積層型回折光学素子の断面形状の説明図
【図18】先願と本発明の回折光学素子の回折効率の説明図
【符号の説明】
1、回折光学素子
2、素子基板
3、回折格子部
4、第1層の領域
5、第2層の領域
6、第1の回折格子部、
7、第2の回折格子部
8、空気層
9、屈折レンズ
10、絞り
11、結像面
12、対物レンズ
13、プリズム
14、接眼レンズ
15、評価面(瞳面)

Claims (6)

  1. 少なくとも2種類の分散の異なる材質からなる複数の回折格子を積層した格子構造をもち、該格子構造での最大光路長差が波長の整数倍となる波長である設計波長を複数有し、該設計波長λ0が次の条件を満たし、かつ使用波長領域全域で設計次数の回折効率を高くする回折光学素子を含む光学系を有し、該光学系により撮像手段に画像を形成することを特徴とする撮像装置
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.75[U3,n(λ0)−U3,r-1(λ0)]
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>U3,n(λ0)−U3,r(λ0)
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.5[U2,n(λ0)−U2,r-1(λ0)]
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)≧U2,n(λ0)−U2,r(λ0)
    (0<r<nの任意の整数)
    ここで、U1,n(λ0)、U2,n(λ0)、U3,n(λ0)は次の通りである。
    Figure 0003619165
    又、U1,r(λ0)、U2,r(λ0)、U3,r(λ0)は次の通りである。
    Figure 0003619165
    ただし、
    Figure 0003619165
    とする。
    以上において、
    Dp(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がp、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
    Dm(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がm、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
    m:設計次数
    n:フレアに寄与する次数(n>0)
    Σ:加算記号、
    式中Σでp=m−nからp=m+nの値を加算するがこの場合、p=mを含まな いこととする。
    ∫:積分記号
    λ1、λ2:特定波長域の最短波長と最長波長
    Sp(λ):設計次数の回折光の結像位置の特定領域での次回折次数光の波長λで の寄与率
    L(λ):光学系に入射する光束の波長λでの分光特性
    T(λ):光学系の波長λでの透過率
    F1(λ)、F2(λ)、F3(λ):撮像手段の中のそれぞれある波長域の光を検出する受 光手段の分光感度特性。 ただし、分光感度が最大になる波長が小さい方から F1(λ)、F2(λ)、F3(λ)とする。
  2. 前記積層される複数の回折格子には格子形状の格子の向きが他の回折格子とは異なる回折格子が少なくとも1つ以上含まれることを特徴とする請求項1の撮像装置
  3. 前記特定の波長域が、可視光域であることを特徴とする請求項1の撮像装置
  4. 撮像手段に画像を形成する光学系に用いられ、使用波長領域全域で設計次数の回折効率を高くする回折光学素子であって、該回折光学素子は、少なくとも2種類の分散の異なる材質からなる回折格子を積層した格子構造をもち、該格子構造での最大光路長差が波長の整数倍となる波長である設計波長を複数有し、該設計波長λ0が次の条件を満たすことを特徴とする回折光学素子。
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.75[U3,n(λ0)−U3,r-1(λ0)]
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>U3,n(λ0)−U3,r(λ0)
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)>0.5[U2,n(λ0)−U2,r-1(λ0)]
    U1,n(λ0)−U1,r(λ0)≧U2,n(λ0)−U2,r(λ0)
    (0<r<nの任意の整数)
    ここで、U1,n(λ0)、U2,n(λ0)、U3,n(λ0)は次の通りである。
    Figure 0003619165
    又、U1,r(λ0)、U2,r(λ0)、U3,r(λ0)は次の通りである。
    Figure 0003619165
    ただし、
    Figure 0003619165
    とする。
    以上において、
    Dp(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がp、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
    Dm(λ0,λ):回折光学素子の回折次数がm、設計波長がλ0のときの波長λの回 折効率
    m:設計次数
    n:フレアに寄与する次数(n>0)
    Σ:加算記号、
    式中Σでp=m−nからp=m+nの値を加算するがこの場合、p=mを含まな いこととする。
    ∫:積分記号
    λ1、λ2:特定波長域の最短波長と最長波長
    Sp(λ):設計次数の回折光の結像位置の特定領域での次回折次数光の波長λで の寄与率
    L(λ):光学系に入射する光束の波長λでの分光特性
    T(λ):光学系の波長λでの透過率
    F1(λ)、F2(λ)、F3(λ):撮像手段の中のそれぞれある波長域の光を検出する受 光手段の分光感度特性。 ただし、分光感度が最大になる波長が小さい方から F1(λ)、F2(λ)、F3(λ)とする。
  5. 前記積層される回折格子の格子形状は格子の向きが異なる回折格子が少なくとも1つ以上含まれることを特徴とする請求項4の回折光学素子。
  6. 前記特定の波長域が、可視光域であることを特徴とする請求項4の回折光学素子。
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