JP3786863B2 - 洗浄水の製造装置 - Google Patents

洗浄水の製造装置

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械・金属・エレクトロニクスをはじめとする洗浄分野全般、特に工業部品洗浄及び食品加工工業に用いて好適な洗浄水の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
機械・金属・エレクトロニクス分野では、それぞれの生産過程で様々な洗浄工程があるが、例えば、フロンやエタンなどの有機塩素化合物(揮発性有機化合物)は法規制により使用が禁止あるいは制限されており、短時間に高い清浄度が得られ、しかも生物や環境に安全である代替洗浄剤の開発が求められてきた。
【0003】
上記の有機塩素化合物に代って登場した炭化水素洗浄剤も代替洗浄剤のひとつであるが、引火性や作業環境の面で問題をかかえている。また、近年、界面活性剤を用いた水系洗浄も注目を集め、用途に合せた工業用洗剤が市販され実用化が進んでいる。しかし、水系洗浄は洗浄効果を上げる為に界面活性剤等の薬品を使用するため、この界面活性剤を洗い流すリンス工程が必要となり、大量のリンス水が必要となる。又、界面活性剤は有機物であるため排水基準であるBOD.CODに該当し、排水基準を満たす為には大規模な排水処理設備を必要とする問題がある。
【0004】
そこで、水を電気分解することによって生成した生成水を洗浄水として用いることが考えられ、既に、特開平7−73409号公報、特開平7−166197号公報、特開平9−137287号、及び、特開平10−192860号公報等に見られるように幾つかの出願も成されているが、しかし、これ等の出願に記載の発明では、洗浄力の基準をpHやORP、表面張力といった数値のみで洗浄力を判断しており、洗浄力と電気分解における相関もあいまいであった。
【0005】
例えば、上記の特開平10−192860号公報には、水のpHが8.0〜13.0以下、酸化還元電位が−100〜−1000mv、残留塩素濃度が5ppm以下、表面張力が30〜70dyn/cmを範囲とし、塩類を0〜400ppm添加して直流40〜80vで電気分解するという記述がある。
【0006】
ところが、JIS K3362洗浄試験に基づき本出願人独自の方法にて洗浄試験を各条件での電解水に対して行ったところ、pHが11を超える強アルカリであり、且つ、酸化還元電位が−800mvを超えている電解水においても、電解条件の違いによっては洗浄力に大きな違いがあることが判った。このことは、pHや酸化還元電位だけでは洗浄力を判断する材料にならないことを意味している。
【0007】
pHがアルカリということは、水素イオン濃度が低い=水酸化物イオン濃度が高いということであるが、水酸化物イオンを有する水酸化カルシウムの様に洗浄剤として通常使用しない化合物も有り、全てが洗浄に寄与している訳ではない。従ってpHがアルカリであるということによって洗浄力がある可能性を示すことは出来るが、断定することは出来ない。
【0008】
また、酸化還元電位が低いということは還元性があるということである。しかし還元性物質の中には洗浄力を持たないチオ硫酸Na等も含まれるため、還元性があるからといって、必ずしも洗浄力があるとはいえない。隔膜電解における陰極水は還元電位が極めて低くなり、薬品等で処理した水との相違点としての判断は可能であるが、洗浄力との相関については、2次3次的な要素であり直接的な判断材料ではないと考えられる。
【0009】
また、残留塩素濃度5ppm以下という基準については、塩素発生自体が陽極側のみの反応であることが周知の事実であることから、記述にあるように塩類の添加量によるものではなく、陰極側での塩素反応は、陽極側からの流出することが原因であると考えることが出来る。要するに、塩素イオンは洗浄力を左右するものではなく、錆の要因であって、少い方がよいだけである。
【0010】
更に上記の公報には、表面張力について(30〜70dyn/cm)の記述があるが、低い表面張力が洗浄効果を上げることは事実である。しかし幾つかの試験条件において、70dyn/cm以下の電解水を生成することが出来なかった(神奈川県産業技術研究所協力による)。一般的に無機物は表面張力が高く、有機物は低いことが知られている。界面活性剤や溶剤は全て有機物であり、電気分解において添加する塩類は全て無機物である。無機物を電気分解して有機物を生成することは常識では不可能であり、このことからも電気分解において表面張力を大きく下げることは難しいものと考えられる。
【0011】
以上述べたように、洗浄力には絶対数値がなく、物理的な洗浄作用を加えれば純水、市水のみでも洗浄効果を得ることができる。しかし実際は市販の洗浄剤等と比較し運用を行う必要がある以上、一定以上の洗浄効果を有する洗浄水と、その製造方法及び製造装置が不可欠であるという結論に至った。
【0012】
そこで本件出願人は、先の特願2001−168956に見られるように、市販の洗浄剤に対応できる優れた洗浄能力を備えた洗浄水と、その製造方法及び製造装置の開発に成功した。
【0013】
上記出願に係る発明によれば、電気伝導度が20〜500ms/mの範囲で、塩化ナトリウム水溶液を0.2〜1.2クーロンの範囲で電気分解することにより、アルカリ濃度が0.003mol/1〜0.02mol/1で、アルカリ比が0.3〜0.05の範囲内の洗浄水、即ち、水道水よりも腐食性が少くて人体に対する影響が少く、使用上安全で、且つ、優れた洗浄力を発揮することができる洗浄水(電解アルカリ性水)を提供できると共に、隔膜として電気抵抗が0.01〜0.0001Ωcm2であり、平均孔径が0.2〜3.5μmの範囲内のものを用いて生成するため、陽極水が陰極室側に混入することがなく、また、電気抵抗もあまり大きくすることなく、洗浄水を安定した状態で生成できる特徴を備えている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に洗浄水(電解アルカリ性水)のアルカリ濃度やアルカリ比を洗浄の現場で測定するには、例えば、JIS標準試薬や特級試薬スルファミン酸を用いてモル(mol)濃度を算出したり、指示薬(BTB溶液)を加えたスルファミン酸標準溶液に、ナトリウム水溶液(原水)を滴下して濃度を算出するといった、高度な専門知識を必要とする滴定法が不可欠であるため、各数値を測定するには、手間と時間が掛る問題があって、洗浄現場での取扱いを難しくしていた。
【0015】
そこで本発明の技術的課題は、電解槽から生成される電解アルカリ性水のアルカリ濃度を自動的に算出できると共に、電解アルカリ性水のアルカリ濃度を自動的に所定値内に維持できるように工夫した洗浄水の製造装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために本発明で講じた手段は以下の如くである。
【0017】
ナトリウム化合物又はカリウム化合物を主成分とする電解質を、水道水又は純水に添加して電気伝導度が20〜500ms/mに成るように調整した原水を、陽陰両極間に隔膜が存在する有隔膜電解槽に入れて電気分解することにより、陰極側より電解アルカリ性水を生成するように構成した洗浄水の製造装置であって、
【0018】
(1) 上記電解槽の隔膜を、電気抵抗が0.01〜0.0001Ωcm2で、平均孔径が0.2〜3.5μmに構成し、上記電解アルカリ性水の出水側にpH計を設け、上記原水の導入側又は電解アルカリ性水の出水側のいずれかに水温計を設けると共に、装置に設けた演算装置に、上記pH計及び水温計が検出した各データと、下記の計算式に基づいて、電解アルカリ性水のアルカリ濃度を算出するアルカリ濃度算出手段と、
【数1】
Figure 0003786863
上記電解槽の電解電流値、上記電解質の供給量、或は、上記原水の供給量のいずれか、又は、これ等の組合せを制御することにより、上記電解アルカリ性水のアルカリ濃度を所定値内に維持するアルカリ濃度制御手段を具備せしめること。(請求項1)
【0019】
(2) 電解槽の陰極側で生成された電解アルカリ性水を、洗浄装置の洗浄槽に給水して各種の洗浄を行うように構成すると共に、上記電解アルカリ性水のpH値と水温を上記洗浄槽に設けたpH計と水温計で検出して、これ等各検出データと前述した計算式とに基づいて、上記電解アルカリ性水のアルカリ濃度を検出し、アルカリ濃度の劣化が見られた際に、上記電解槽による電解アルカリ性水の生成と給水を再開して、上記洗浄槽内に収容されている既存の電解アルカリ性水をオーバーフロー等によって排水するように構成すること。(請求項2)
【0020】
(3) アルカリ濃度の劣化によって洗浄槽から排水される使用済み電解アルカリ性水を、電解質を添加しながら再び電解槽の陰極側に循環させて電気分解するように構成すること。(請求項3)
【0021】
上記(1)で述べた請求項1に係る手段によれば、電解槽の隔膜として、電気抵抗が0.01〜0.0001Ωcm2で、平均孔径が0.2〜3.5μmのものを使用するため、陽極水が陰極室側に混入することがなく、且つ、電気抵抗をあまり大きくすることなく、洗浄水(電解アルカリ性水)を安定した状態で生成することができる。
また、装置に設けた演算装置が、pH計と水温計から得られたデータより補正pHを算出して、前述した計算式によって上記電解アルカリ性水のアルカリ濃度を算出できると共に、この算出したアルカリ濃度を生成装置側にフィードバックさせて生成条件を可変調節することによって、安定したアルカリ濃度を保つことができるため、洗浄に適したアルカリ濃度の電解アルカリ性水を、面倒な手間を掛けることなく自動的に生成することを可能にする。
【0022】
上記(2)で述べた請求項2に係る手段によれば、電解アルカリ性水のアルカリ濃度を、ワーク洗浄によって劣化した洗浄槽の中で確認することができ、劣化が見られた際には電解槽による生成と給水を再開して、洗浄槽に収容されている旧洗浄水(使用済み電解アルカリ性水)をオーバーフロー等で排水するため、洗浄槽内に於ける洗浄水のアルカリ濃度を一定に保って、安定した洗浄作用を発揮することを可能にする。
【0023】
上記(3)で述べた請求項3に係る手段によれば、洗浄槽からオーバーフロー等によって排水される電解アルカリ性水を、再び電解槽に送り戻して利用する循環式を採用しているため、アルカリ濃度が所定値以下となった電解アルカリ性水をそのまま排水する流水式に比較して、リサイクル的観念から優れた安定性と、経済性を発揮することを可能にする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、上述した本発明に係る洗浄水の製造装置を図面と共に説明すると、図1は本発明の装置の基本構成を説明した構成図であって、図中、1は有隔膜電解槽(以下単に電解槽と言う)、1Tはその電解槽1の内部を陽極室2と陰極室3の左右2室に仕切る隔膜で、この隔膜1Tは電気抵抗が0.01〜0.0001Ωcm2、平均孔径が0.2〜3.5μmに構成されている。
【0025】
4は水道水又は純水に対して、ナトリウム化合物やカリウム化合物等から成る電解質を添加した原水を、上記の電解槽1に供給する給水パイプで、1Hはこの給水パイプ4に通じる各陽極室2と陰極室3の入水口(入水パイプ)を示す。
【0026】
7は上記の電解質を収容した電解添加剤タンク、8はこのタンク7と給水パイプ4の間を結ぶ連結パイプ、7Pは連結パイプ8の途中に設けたポンプで、ポンプ7Pは制御プログラムを格納した制御基板13からの指令に従って、必要量の電解質を連結パイプ8を通して上記の水道水、又は、純水に添加することにより、電気伝導度が20〜500ms/mになるように調整した原水を作って、上記電解槽1に給水する仕組成っている。
【0027】
14は上記陽極室2と陰極室3の内部に設けた各電極2X,3X用の電源基板で、この電源基板14は前述した制御基板13に制御されて、各電極2X,3Xに供給する電気量を1ml当り0.2〜1.2クーロンの範囲に調節する仕組に成っており、その結果、上記電解槽1の陰極室3側からは、アルカリ濃度が0.003mol/l〜0.02mol/lで、アルカリ比が0.3〜0.05の範囲内の電解アルカリ性水、即ち、本発明に係る洗浄水が生成される仕組に成っている。
【0028】
10と11は、上述した陽極室2と陰極室3の各取出し側(出水側)に接続した出水パイプ(出水口)で、電解アルカリ性水が生成されて出水される陰極室3側の出水パイプ11には、電解アルカリ性水のpHを測定するpH計12が設けられ、上記給水パイプ4の原水導入口近くには、原水の水温を検出する水温計5と、原水の水量を前記制御基板13からの電気信号によって調節する調節弁6が設けられている。水温計5は、通常の場合サーミスターを使用した金属であり、水量調節弁6も同じく金属製であって、いずれも腐食の懸念があるため、図1に示した実施例では原水導入口近くに配置されている。
【0029】
上記電解アルカリ性水のpHを測定するpH計12は、ガラス電極に発生する起電力によって測定を行う。ガラス電極内の溶液は温度によって変化する為、温度による起電力の変化を補償する機能が付随しており、温度補償機能と呼ばれている。しかし同一サンプルにて温度の変化によりpH値が変る場合がありその場合はサンプル水の温度特性を加味し補正を行う必要がある。これが補正pHである。本発明の場合、サンプル水は電解アルカリ性水である為、先ず公式に基づく計算式を作成し、その後、実際に電解アルカリ性水の測定データを照合させ、計算式の妥当性を評価して多少の補正を加えた。
【0030】
次に、補正pHからアルカリ濃度への変換について記述する。
アルカリ濃度の測定方法は水酸化ナトリウム濃度の測定方法と同一である。これは電解槽1の陰極室3側に生成される物質を水酸化ナトリウムであると想定し行う測定であり、本発明でも同様にpHから水酸化ナトリウム濃度を算出する公式に当てはめて演算を行った。また、計算式の妥当性については補正pHと同様の電解アルカリ性水の測定データと照らし合せて補正を行った。
【0031】
以上の考え方に基づき、上述したpH計12と水温計5が測定した電解アルカリ性水のpHと水温より補正pHを算出し、この値よりアルカリ濃度への変換を行う。得られたアルカリ濃度は、必要に応じてmol/1やppm等の単位を付加し、装置表示部(図示省略)にて表示すると共に、得られた濃度情報から、アルカリ濃度が所定の範囲内から逸脱している場合には、制御基板13(演算装置)が生成条件を可変させて、アルカリ濃度を所定の範囲内に調整する仕組に成っている。
【0032】
上記制御基板13による生成条件の可変は、単位水量あたりの電気量(C/ml)及び電解質の添加量による電気伝導度が望ましい。電気量については電解電流(A)及び生成水量(1/min)により算出される為、電源基板14を制御して電解電流値又は生成流量をコントロールすることで性状を可変させることが可能となる。電解質の添加量による電気伝導度の可変は、電解質を溶解させた水溶液を移送するポンプ7Pの吐水量をコントロールすることで実現が可能となる。
【0033】
上記補正pHからアルカリ濃度を算出する計算式を以下に示す。
【数1】
Figure 0003786863
尚、図7は測定温度(t)に於ける上記電解水のイオン積値(K)を導くための実験式を現わしたグラフである。
【0034】
図2は、本発明に係る洗浄水の製造装置の他の実施例を示したものであって、前記図1に示した基本構成とは、水温計5を電解アルカリ性水の出水パイプ11側に設けた点で、構成が相違する。
電気分解の条件にもよるが、電気エネルギーが熱に変って水温が数度上昇する場合があり、その為、水温をより正確に測定するには、電解槽1の出水側に水温計5を設けて水温を測定するのが望ましい。また、水温計5のサーミスタは、耐薬品性の高いものを用いるのが望ましい。
【0035】
図3は、本発明の他の実施例を示したものであって、前記図1に示した基本構成とは、水温計5と、水量調節弁6,6を電解槽1の出水パイプ10,11側に設けた点で、構成が相違する。
水温計5は水温をより正確に測定するために、電解槽1の出水側に設けることが望ましく、また、水量調節は電解槽1の外部負荷によって、酸とアルカリ水量の変動が生じることを考えに入れると、水量調節弁6,6を出水パイプ10,11に設けて、2系統制御することが望ましい。尚、これ等各水量調節弁6,6も、上記水温計5のサーミスタと同様に耐薬品性の高いものを用いることが望ましい。
【0036】
図4は、前記請求項2に係る発明に対応する構成を示したものであって、図中、15は洗浄装置の洗浄槽で、電解槽1の陰極室3で生成された電解アルカリ性水は、出水パイプ11を通して洗浄槽15に送り込まれて、各種洗浄に使用される仕組に成っている。
【0037】
また、水温計5とpH計12はこの洗浄槽15に設けられていて、洗浄に用いる電解アルカリ性水(洗浄水)のpHと水温を計測して、ワーク洗浄によるアルカリ濃度の劣化具合を監視し、アルカリ濃度が所定値以下(例えば0.003mol/1以下)に劣化した場合には、制御基板13が電解槽1を再起動して電気分解を再開し、新たに生成した電解アルカリ性水を洗浄槽15に送り込んで、使用済みの電解アルカリ性水をオーバーフローパイプ16等を通して外部に排出し、洗浄槽15内の洗浄水のアルカリ濃度を一定に維持するように構成されている。
【0038】
図5は、図4に示した使用済み電解アルカリ性水を排水する流水式タイプの装置に代えて、アルカリ濃度が劣化した使用済み電解アルカリ性水を再び電解槽1の陰極室3に循環して、再利用するように工夫したリサイクル式(循環式)装置を示したものであって、図中、15Sと17Sは洗浄槽15と電解酸性水のタンク17内に設けたフロートスイッチで、これ等フロートスイッチ15S,17Sが水位の下限を検知すると、制御基板13が電源基板14に信号を送って電解槽1による電気分解を再開し、生成された各電解水が洗浄槽15及び酸性水タンク17に給水される仕組に成っている。
【0039】
更に図中、19と6Cは洗浄槽15から排水される使用済みの電解アルカリ性水、或は、給水パイプ4より入水電磁弁20B及び入水パイプ6Bを通って送り込まれて来る水道水又は純水のいずれか一方、又は両方を、ポンプ19′の作動によって電解槽1の陰極室3に送り込むことができる循環パイプと供給パイプで、循環パイプ19の途中に上述した水温計5とpH計12が設けられ、供給パイプ6Cの途中に、電解添加剤タンク7内の電解質をポンプ7Pによって送り込む連結パイプ8が接続されている。
【0040】
また、6Aは供給パイプ4を通して送られて来る水道水又は純水を、電解槽1の陽極室2に送り込む給水パイプ、20Aはこの給水パイプ6Aに設けた入水電磁弁、18は酸性水タンク17内の電解酸性水を、上記の給水パイプ6Aに循環する循環ポンプで、図面には一部省略されているが、上述した計3個のポンプ7P,18,19′と、入水電磁弁20A,20B、及び、フロートスイッチ15S,17Sの全てが制御基板13(演算装置)に接続されていて、水温計5とpH計12から送られて来るデータと、前述した計算式に基づいて、制御基板13が演算した洗浄水のアルカリ濃度が所定値以下に下がると、制御基板13がこれ等の各部を制御作動して電気分解を再開し、常に一定のアルカリ濃度を維持した一定水量の電解アルカリ性水を、洗浄槽15内に貯水して、洗浄作業に供する仕組に成っている。
【0041】
図6は、本発明に係る洗浄水の製造装置の動作を説明したフローチヤートであって、ステップS1で採取した電解アルカリ性水の水温とpH値を、ステップS2及びS3で測定すると、ステップS4でこれ等各データと前記計算式に基づいて電解アルカリ性水のアルカリ濃度が演算処理され、次のステップS5でこのアルカリ濃度が表示される。ステップS6では演算されたアルカリ濃度が設定値内であるか否かが判定され、OKの場合はステップS1に戻り、NGの場合はステップS7に進む。
【0042】
ステップS7では、演算されたアルカリ濃度が設定値の範囲よりも低いか高いかの判定を行い、低い(LOW)場合は、ステップS8に進んでアルカリ濃度上昇手段を行使してステップS1に戻り、高い(HIGH)場合は、ステップS9に進んでアルカリ濃度下降手段を行使してステップS1に戻る。
【0043】
上記ステップS8のアルカリ濃度上昇手段には、1:設定水量を下げる。2:電解電流値を上げる。3:電解質添加濃度を上げる。等の手段がある。また、上記ステップS9のアルカリ濃度下降手段には、1:設定水量を上げる。2:電解電流値を下げる。3:電解質添加濃度を下げる。等があり、これ等の各手段は、いずれも制御基板13がプログラムに従って全て自動的に行う仕組に成っている。
【0044】
【発明の効果】
以上述べた次第で、本発明に係る洗浄水の製造装置によれば、電気分解によって生成される洗浄水(電解アルカリ性水)のアルカリ濃度を算出することができ、また、この洗浄水のアルカリ濃度を所定値内に維持することができるため、洗浄に適したアルカリ濃度の洗浄水を安定提供して、優れた洗浄効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗浄水の製造装置の基本的な構成を説明した構成図である。
【図2】本発明の他の実施例の構成を説明した構成図である。
【図3】本発明の他の実施例の構成を説明した構成図である。
【図4】本発明の他の実施例の構成を説明した構成図である。
【図5】循環式に構成した本発明の実施例の構成を説明した構成図である。
【図6】本発明の動作を説明したフローチヤートである。
【図7】測定温度(t)に於ける電解水のイオン積値を示したグラフである。
【符号の説明】
1 電解槽
1T 隔膜
2 陽極室
3 陰極室
4 給水パイプ
5 水温計
6 水量調節弁
7 電解添加剤タンク
7P ポンプ
12 pH計
13 制御基板
14 電源基板
15 洗浄槽

Claims (3)

  1. ナトリウム化合物又はカリウム化合物を主成分とする電解質を、水道水又は純水に添加して電気伝導度が20〜500ms/mに成るように調整した原水を、陽陰両極間に隔膜が存在する有隔膜電解槽に入れて電気分解することにより、陰極側より電解アルカリ性水を生成するように構成した洗浄水の製造装置であって、
    上記電解槽の隔膜を、電気抵抗が0.01〜0.0001Ωcm2で、平均孔径が0.2〜3.5μmに構成し、上記電解アルカリ性水の出水側にpH計を設け、上記原水の導入側又は電解アルカリ性水の出水側のいずれかに水温計を設けると共に、装置に設けた演算装置に、上記pH計及び水温計が検出した各データと、下記の計算式に基づいて、電解アルカリ性水のアルカリ濃度を算出するアルカリ濃度算出手段と、
    Figure 0003786863
    上記電解槽の電解電流値、上記電解質の供給量、或は、上記原水の供給量のいずれか、又は、これ等の組合せを制御することにより、上記電解アルカリ性水のアルカリ濃度を所定値内に維持するアルカリ濃度制御手段を具備せしめたことを特徴とする洗浄水の製造装置。
  2. 電解槽の陰極側で生成された電解アルカリ性水を、洗浄装置の洗浄槽に給水して各種の洗浄を行うように構成すると共に、上記電解アルカリ性水のpH値と水温を上記洗浄槽に設けたpH計と水温計で検出して、これ等各検出データと前述した計算式とに基づいて、上記電解アルカリ性水のアルカリ濃度を検出し、アルカリ濃度の劣化が見られた際に、上記電解槽による電解アルカリ性水の生成と給水を再開して、上記洗浄槽内に収容されている既存の電解アルカリ性水をオーバーフロー等によって排水するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の洗浄水の製造装置。
  3. アルカリ濃度の劣化によって洗浄槽から排水される使用済み電解アルカリ性水を、電解質を添加しながら再び電解槽の陰極側に循環させて電気分解するように構成したことを特徴とする請求項2に記載の洗浄水の製造装置。
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