JP3786668B2 - スリッター丸刃の研削加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂フィルム、紙材、金属箔等の長尺状の原反シートを製品幅に応じた定寸幅にカット処理するのに好適なスリッター丸刃を研削加工する装置に係り、特に、研削加工工数を低減できるとともに、カット加工性能、耐久性能を高めたスリッター丸刃の研削加工装置に関する。
通常、合成樹脂フィルム、紙材、金属箔等の長尺状の原反シートを製品仕様寸法に応じた定寸幅にカット処理する際の工具として、スリッター装置が知られている。このスリッター装置は、図11に示すように、反対方向に相互に回転する上刃1と下刃2との接触部で長尺状の原反シートSを定寸カット処理するもので、図示するように、上刃1は、超硬合金材、SKH51、あるいはその他の刃物用合金材を素材として、薄型環状に形成され、上刃ホルダ3を介して上刃回転軸4に取り付けられる。
一方、下刃2は超硬合金材、SKH51、その他の刃物用合金材を素材とした短寸の円筒体から構成され、下刃回転軸5に取り付けられている。この下刃2はフラットな刃面2aと、その内周に逃げ溝2bが形成され、上刃1と下刃2との接触部分において、長手方向に給送される原反シートSを定寸幅で裁断処理することができる(例えば、特許文献1参照。)。
次いで、上述した従来の上刃1の構成について、図12,図13を基に説明する。図面において、上刃1は、超硬合金材等を素材とした薄型丸刃であり、中心部に上刃ホルダ3に嵌め込むためのホルダ貫通孔1aが設けられており、上刃1の外周に刃先1bを形成するために、下刃2の刃面2aと接触する表面1Aはフラット面であるが、上刃1の裏面1Bの外周は所定の刃角を備える研削加工が施されている。この研削加工面1cは、カット対象となる素材の硬度等により、適切な刃角が設定される。また、この上刃1は、下刃2の刃面2aに対して適切な接触圧を確保するために、上刃ホルダ3に上刃1を取り付けた後、上刃1の刃先1bが下刃2の刃面2aに対して適切圧で接触するようにバネ部材3aが巻装されている。そして、通常は、図11中符号θで示す角度、外側がやや表面1A側に向けて湾曲する形状に設定されている。
ところで、上刃1の外周裏面側に研削加工面1cを研削加工する従来例としては、例えば、図14に示すように、研削治具6に上刃1を表面1Aを下側に向けて載置固定した後、研削用砥石7を図14に示す相互の位置関係で配置し、研削治具6を軸芯廻りに回転させると同時に研削用砥石7についても、回転駆動軸7aの駆動モータ(図示せず)を回転させ、研削用砥石7により、所望の刃先1bを形成する研削加工面1cを研削加工している。この従来の上刃1に対する研削加工方法としては、特許文献2の図1に示されている。尚、実際の研削加工は、研削治具6、研削用砥石7のいずれかを往復動作させるトラバース研削方式か、いずれかを前後移動させるプランジー研削方式が採用される。
特開平1−246094号公報
特開平9−239647号公報(図1)
しかしながら、従来の上刃1の研削加工方法では、図14に示すように、研削治具6に固定されたワーク(上刃1)に対して研削用砥石7の回転方向は、研削用砥石7の回転駆動軸7aが上刃1の研削加工面1cと平行な状態で研削用砥石7が回転するため、図15に示すように、上刃1の研削加工面1cには微視的外観において、ロータリー線状痕aが形成される。その結果、上刃1の刃先1bにバリbが発生し易く、バリbを除去するための仕上げ工程が必要不可欠となり、加工工数が長期化するとともに、仕上げ面が過度に薄くなり、強度が低下するという不具合が指摘されている。
更に、上述したように、上刃1の刃先1bを形成するために従来の研削加工方法で研削した場合には、切れ味及び耐久性に劣り、頻繁にメンテナンスを行なう必要があり、特に、上刃1と下刃2との間の初期磨耗が大きく、このことが耐久性を低下させる大きな要因となっている。この理由としては、原反シートSの裁断時、下刃2の刃面2aに対して、上刃1の刃先1bはバネ部材3aにより付勢された状態であり、下刃2からの反発力が上刃1の刃先1bに加われば、ロータリー線状痕aでは最も外側に位置する線状痕部分に応力が集中し、刃先1bが損耗し易くなるためと推測される。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、上刃・下刃方式のスリッター装置の上刃1をはじめとしたスリッター丸刃全般に適用でき、スリッター丸刃に刃先を加工するための研削加工時にバリが生じることがなく、仕上げ工程を廃止できることから、研削加工工数を低減できるとともに、特に、切れ味を高め、スリッター丸刃のカット性能並びに耐久性を高めたスリッター丸刃の研削加工装置を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明者は、鋭意研究の結果、スリッター丸刃の外周に刃角のテーパー角に対応した研削加工面を研削加工して刃先を形成する際、研削用砥石の配置及び研削用砥石の回転方向を工夫することで、研削加工時におけるバリ発生をなくすとともに、刃先部分の組織が強化されることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、スリッター丸刃の外周全体にわたる研削加工面に一連の刃先を研削加工するスリッター丸刃の研削加工装置であって、この研削加工装置は、ベット上に所定ストローク往復動作可能に支持されたテーブルと、上記テーブル上に固定され、上記スリッター丸刃を回転自在に保持する研削治具と、上記テーブルの往復動作方向に平行な回転軸に取り付けられるとともに、上記スリッター丸刃の刃先から丸刃中心部に向かう方向に回転方向が設定され、かつ上記テーブルの往復動作方向に対して直交する方向に送り込み可能に設置された研削用砥石と上記テーブルを上記往復動作方向に所定ストローク往復動作させながら、上記研削治具に保持された回転するスリッター丸刃に対し、上記研削用砥石を上記回転方向に回転させて上記スリッター丸刃の研削加工面へと送り込む送り機構部と、を備え、上記研削加工面の微視的外観において上記スリッター丸刃の刃先から丸刃外周縁の法線方向へと延びる線状痕が形成されるように研削加工することを特徴とする。
ここで、スリッター丸刃は、上刃と下刃の組み合わせからなる上刃・下刃方式のスリッター装置の上刃や、単体の丸刃の刃先をローラーの溝部に食い込ませてシートを裁断処理する単一刃構成のスリッター装置の丸刃等、長尺状の原反シートを給送方向に沿って定寸幅に裁断処理するスリッター丸刃全般に適用できる。
このスリッター丸刃の素材としては、SKH51の材料や超硬合金材、その他の刃物用合金材等を使用できる。また、このスリッター丸刃に研削加工を施す研削用砥石としては、ビトリファイドボンド砥石、レジンドボンド砥石、マグネシアボンド砥石、PVA砥石、FBB砥石、MB砥石、MS砥石等の使用が可能であるが、その他の砥石でも使用できる。
そして、本発明装置により研削加工したスリッター丸刃は、研削用砥石の配置及び研削用砥石による研削方向を改良することで、スリッター丸刃の刃先を加工するために研削される研削加工面は、微視的外観から見れば、従来のロータリー線状痕に対して外周の刃先から丸刃中心部に向かう、法線方向に沿って延びる線状痕として形成される。
従って、研削用砥石の回転方向により、刃先から丸刃中心部に向けて研削が行なわれるため、研削屑等の残渣が刃先部分に残ることがなく、刃先部分のバリ発生を皆無とできる。また、従来のロータリー線状痕に比べて外周の刃先から法線方向に沿って延びる線状痕が形成できるように研削加工を行なえば、刃先に加わる外力に対して強度を強化できる。すなわち、従来のロータリー線状痕では、テーパー方向に向けて微小凹凸が発生し、応力が凹部に集中し易いため、刃先部分の強度が弱く、損耗を誘発し易いが、本発明は、この点を解決でき、応力が一部に集中することがないため、刃先部分の強度を強化できる。特に、スリッター丸刃を上刃・下刃方式のスリッター装置における上刃に適用した場合、上刃と下刃との接触圧の許容範囲を拡大させることができ、初期磨耗も小さく、耐久性を向上させ、かつ良好な切れ味を保証することができる。
以上説明した通り、本発明に係るスリッター丸刃の研削加工装置によれば、スリッター丸刃の刃先から丸刃中心部に向くように研削用砥石の研削方向が設定されているため、研削加工されたスリッター丸刃は刃先にバリが発生することがないことから、従来のバリ取り工程を廃止でき、加工コストを低減できるとともに、仕上げ工程により過度に薄肉になることがなく、刃先の強度が低下することを防止できるという効果がある。
更に、スリッター丸刃の刃先から丸刃中心部に向けて研削用砥石の研削方向が設定されているため、研削加工面の微視的外観は、従来のロータリー線状痕ではなく、外周の刃先から法線方向に沿って延びる線状痕であるため、刃先部分の強度がアップし、切れ味が向上するとともに、耐久性に富み、しかも、上刃・下刃方式のスリッター装置における上刃に採用した場合、初期磨耗が小さくて済む。
以下、本発明に係るスリッター丸刃の研削加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1乃至図6は本発明の第1実施例を示すもので、図1は本発明装置により研削加工したスリッター丸刃を上刃に適用した上刃・下刃方式のスリッター装置の概略構成を示す説明図、図2は上刃の平面図であり、(a)表面側から見た平面図、(b)裏面側から見た平面図、図3は同上刃の断面図、図4は本発明装置により研削加工したスリッター丸刃と従来のスリッター丸刃の刃先部の構成を比較して示す説明図、図5,図6は本発明に係るスリッター丸刃の研削加工装置を示す各説明図である。
図1において、スリッター装置10は、SKH51、SKH4、あるいは超硬合金材を素材とした薄型環状の上刃20が上刃回転軸30に対して上刃ホルダ31を介して取り付けられており、下刃40は、下刃回転軸50に取り付けられ、上刃20と下刃40との外周部が一部接触して、この接触部分において紙面と直交する方向に給送される原反シートSが製品仕様寸法に応じて定寸幅でカット処理される。
更に詳しくは、上刃20は、中心部に設けた円形のホルダ貫通孔21内に上刃ホルダ31を嵌め入れ、スナップリング32で固定する。この時、上刃20の表面20Aに対してはスナップリング32が当接し、上刃20の裏面20Bにバネ部材33を介装することにより、上刃20は下刃40のフラットな刃面41に対して適切な接触圧が確保されている。尚、下刃40の刃面41の内周に沿って逃げ溝42が設けられており、この逃げ溝42は、原反シートSの裁断時に発生する残渣等が収容される。
ところで、本発明は、このスリッター装置10における上刃20及びその研削加工方法に特徴がある。すなわち、図2,図3に示すように、上刃20は、中心部にホルダ貫通孔21が開設されており、外周に沿って鋭利な刃先22を形成するために、表面20Aはフラット面であり、鏡面仕上げ等が施されているが、裏面20Bについては所定角度(本実施例では45°)の刃角(符号αで示す)を備える研削加工面(テーパー面)23が研削加工されている。また、この上刃20は、下刃40に対する接触圧を確保するためバネ部材33により付勢される関係で、表面20A側に外周部が図中θで示す角度(本実施例では4°)湾曲する形状に設定されている。そして、図2(b)に示すように、上刃20の裏面20Bの外周に沿って研削される研削加工面23は、微視的外観において外周の刃先22から上刃中心部20aに向けて延びる、すなわち法線方向に沿う線状痕Aが形成されていることが特徴である。
このように、外周の刃先22から上刃中心部20aに向けて法線方向に沿う線状痕Aが形成されるように研削加工を施して鋭利な刃先112を形成する手法を採用すれば、従来のロータリー線状痕aが形成される従来の研削加工で得た刃先1bに比べ、品質性能が著しく向上する。
両者の構造について、図4(a)本発明品、図4(b)従来品を対比して説明する。図4(b)で示す従来の上刃1では、研削加工面1cにロータリー線状痕aが形成されるため、図示するようにテーパー方向に向けて微小凹凸が生じ、下刃2の刃面2aからの反発力Fが上刃1の刃先1bに加わった際、微小凹凸における凹部において応力が集中し易く、特に刃先1bに最も近い凹部a1に応力が集中することから、刃先1b及びその近傍部分の強度が低下するという傾向を示す。従って、上刃1とした下刃2との初期磨耗力を大きく設定する必要があり、その結果、刃先1bの損耗が激しくなり、メンテナンス頻度が多くなるものと推測される。
それに対して、図4(a)に示す本発明品では、上刃20は研削加工面23のテーパー方向に沿って線状痕Aが延びているため、下刃40からの反発力Fが加わっても、応力が一部に集中することがなく、応力は均等に分散されるため、刃先22の強度を強化することができる。そのため、初期磨耗力を小さく設定できるとともに、刃先22の損耗を抑え、メンテナンス頻度も低減できるという利点がある。
そして、上刃20に所望の研削加工面23を形成するためには、図3に示すように、研削用砥石60の回転方向が図示するP矢印方向に設定されることが必要である。すなわち、上刃20の刃先22から上刃中心部20aに向けて研削用砥石60による研削方向が設定されれば良い。
次に、図5,図6において、上刃20の研削加工に使用する研削装置70の構成について説明する。この研削装置70は、ベット71上にテーブル72が図5中、紙面と直交する方向(図6で示すX矢印方向)に所定ストローク往復動作可能に支持されており、このテーブル72の上面に研削治具73が取り付けられている。研削治具73内に内装されている回転軸74が回転自在に軸受74aにより軸受され、研削治具73のチャック面73aに研削加工対象となる上刃20をセットし、チャック75、固定ネジ75aを締め付けて、上刃20を研削治具73に固定する。そして、研削治具73をテーブル72に取り付けるためのベースホルダ76には、ブラケット76aを介して駆動モータ77が取り付けられ、この駆動モータ77の回転軸77aに取り付けられた駆動プーリー78と研削治具73側の回転軸74に取り付けられた従動プーリー79との間にベルト80が巻装されている。
更に、上記研削治具73に対して、近接位置に研削用砥石60が設けられ、この研削用砥石60の回転軸61には、図示しない研削用砥石駆動モータが連結されているとともに、これも図示しない送り機構部が設けられている。尚、ベット71とテーブル72との関係については、ベット71のレール71aにテーブル72の下面に設けたスライダ72aがスライド自在に収容されており、図示しないサーボモータ、送りネジ機構、ロータリーエンコーダ等の往復動作機構部の駆動により、テーブル72がベット71上を所定ストローク往復動作する。
次いで、上述した研削装置70を使用して、上刃20に鋭利な刃先22を形成するための研削加工手順について説明する。まず、研削治具73のチャック面73aに上刃表面20Aを下側に向けて上刃20を載置した後、チャック75で上刃20を押さえ付け、固定ネジ75aにより上刃20を研削治具73に対して固定する。次いで、図示しないスイッチを入力すれば、駆動モータ77が回転し、この駆動モータ77の回転力は、駆動プーリー78からベルト80を介して従動プーリー79に伝達され、研削治具73に固定された上刃20は、所定の回転数で回転する。
そして、上刃20の回転に対して研削用砥石60は、図示しない送り機構部の駆動により、研削治具73側に送られ、研削用砥石60は、図5中P矢印方向に回転して、上刃20に対して研削加工面23の研削を行なう。この時、ベット71に対してテーブル72が往復動作を行ない、上刃20は研削用砥石60によりトラバース研削が行なわれ、上述した上刃20の外周の刃先22から上刃中心部20aに向かう研削方向に研削用砥石60の回転方向を設定した研削加工が行なわれる。
このように、上述した研削加工方法によれば、上刃20に研削加工面23を研削加工する際、外周の刃先22から上刃中心部20aに向けて研削用砥石60による研削を行なうため、研削加工時に生じる研削残渣は刃先22から離間する方向に研削用砥石60により送られることになり、バリが刃先22に生じることがなく、バリ取り工程が廃止でき、加工工数を短縮化することができるとともに、刃先22が過度に薄利することもない。
更に、上刃20の研削加工面23は、微視的外観において、従来のロータリー線状痕aではなく、刃先22から法線方向に沿う線状痕Aが形成される組織構造となり、図4で対比したように、刃先22近傍部分の剛性を強化することができ、刃先22の切れ味が向上する。従って、カット対象となる素材及び素材の厚み等の許容範囲を拡げることができるとともに、上刃20のメンテナンス頻度も少なくて済み、耐久性を向上させることができるという利点がある。また、上述実施例では、ベット71に対してテーブル72を往復動作することで、上刃20に対して研削用砥石60によるトラバース研削加工を行なったが、ベット71に対してテーブル72を固定した状態で、送り機構により研削用砥石60が上刃20に対して近接離間を繰り返すプランジー研削加工方法を採用することもできる。
図7乃至図10は本発明の第2実施例を示すもので、図7は単一刃構成のスリッター装置の概略構成を示す説明図、図8,図9は同スリッター装置に使用するスリッター丸刃を示す正面図並びに断面図、図10は同スリッター丸刃の研削加工方法の概要を示す説明図である。
図7において、スリッター装置100は、SKH4、SKH9、あるいは超硬合金材を素材とした薄型環状のスリッター丸刃110が回転駆動軸120に固定具121を介して取り付けられ、回転駆動軸120の駆動により回転するスリッター丸刃110の外周を下側の受けローラー130の溝部131で受容するという構成である。そして、布材、紙材等の原反シートSを図示するように紙面と直交する方向に給送し、スリッター丸刃110の回転により、原反シートSは製品仕様寸法に応じて定寸幅にカット処理される。
この第2実施例で使用するスリッター丸刃110は、図8,図9に示すように、一枚物のスリッター丸刃110であり、このスリッター丸刃110は、中心部に軸貫通孔111が開設されている。そして、このスリッター丸刃110は、表面110A、裏面110Bの双方の外周に研削加工が行なわれ、鋭利な刃先112を加工するため、それぞれ表面110Aには研削加工面113Aが研削加工され、裏面110Bについても研削加工面113Bが研削加工されている。そして、双方の研削加工面113A,113Bについても、図9に示すように、研削用砥石60A,60Bの回転方向が矢印で示すように刃先112から丸刃中心部110aに向かうように設定されているため、図8に示すように、研削加工面113A,113Bについては、微視的外観上、刃先112から法線方向に沿う線状痕Aが形成されるように研削加工が行なわれている。
この研削工程としては、図10に示すように、研削治具73にスリッター丸刃110(研削前のワーク)を載置固定し、チャック75、固定ネジ75aでスリッター丸刃110を固定した後、研削用砥石60A,60Bを図示する位置にくるように調整し、各研削用砥石60A,60Bの回転方向をそれぞれP1方向、P2方向として研削加工を行なえば、簡単に研削することができる。尚、研削治具73の回転駆動、並びに研削用砥石60の送り駆動、回転駆動等については第1実施例と同一であるのでその説明は省略する。
そして、このように研削加工されたスリッター丸刃110においても、刃先112にバリ等が生じることがないため、バリ取り仕上げ工程を廃止でき、工数上有利であるとともに、微視的外観上、ロータリー線状痕aが形成される従来例に比べ、刃先112から法線方向に沿って延びる線状痕Aが形成され、刃先112近傍部分の剛性が強化でき、カット性能、耐久性能に優れるという利点がある。
実施例1では上刃・下刃方式のスリッター装置10における上刃20に本発明を適用し、実施例2では単一刃構成のスリッター装置100における丸刃110に本発明を適用したが、スリッター丸刃全般に本発明を適用することができる。
更に、実施例1、実施例2では、トラバース研削方式を採用したが、トラバース研削方式におけるテーブル72の送り機構並びに研削用砥石60の送り機構としては、送りネジ機構以外の構成、例えばシリンダ駆動方式でも良い。また、トラバース研削方式に替えて、プランジー研削方式を採用することもできる。
本発明装置により研削加工したスリッター丸刃を適用した上刃・下刃方式のスリッター装置の概略構成を示す説明図である。 図1に示すスリッター装置における上刃の(a)表面図、(b)裏面図である。 図1に示すスリッター装置における上刃の構成を示す断面図である。 本発明装置により研削加工した上刃と従来の上刃の刃先近傍部分の構造を比較して示す説明図である。 本発明に係るスリッター丸刃の研削加工装置の全体構成を示す説明図である。 図5に示す研削装置のY矢視図である。 本発明装置により研削加工したスリッター丸刃を適用した単一刃構成のスリッター装置の概略構成を示す説明図である。 図7に示すスリッター装置におけるスリッター丸刃を示す平面図である。 図8に示すスリッター丸刃の断面図である。 図8に示すスリッター丸刃の研削加工方法を示す説明図である。 従来のスリッター装置の構成を示す説明図である。 従来のスリッター装置における上刃の構成を示す裏面側から見た平面図である。 従来のスリッター装置における上刃の構成を示す断面図である。 従来のスリッター装置における上刃の研削加工方法を示す説明図である。 従来の上刃の研削加工面を示す説明図である。
符号の説明
10 スリッター装置
20 上刃
20A 表面
20B 裏面
21 ホルダ貫通孔
22 刃先
23 研削加工面
30 上刃回転軸
31 上刃ホルダ
32 スナップリング
33 バネ部材
40 下刃
41 刃面
42 逃げ溝
50 下刃回転軸
60,60A,60B 研削用砥石
61 回転軸
70 研削装置
71 ベット
72 テーブル
73 研削治具
73a チャック面
74 回転軸
75 チャック
75a 固定ネジ
76 ベースホルダ
77 駆動モータ
77a 回転軸
78 駆動プーリー
79 従動プーリー
80 ベルト
100 スリッター装置
110 スリッター丸刃
111 軸貫通孔
112 刃先
113A,113B 研削加工面
A 法線方向に沿う線状痕
P,P1,P2 研削用砥石の回転方向

Claims (1)

  1. スリッター丸刃(20,110)の外周全体にわたる研削加工面(23,113)に一連の刃先(22,112)を研削加工するスリッター丸刃(20,110)の研削加工装置(70)であって、
    この研削加工装置(70)は、ベット(71)上に所定ストローク往復動作可能に支持されたテーブル(72)と、
    上記テーブル(72)上に固定され、上記スリッター丸刃(20,110)を回転自在に保持する研削治具(73)と、
    上記テーブル(72)の往復動作方向(X)に平行な回転軸(61)に取り付けられるとともに、上記スリッター丸刃(20,110)の刃先(22,112)から丸刃中心部(20a,110a)に向かう方向に回転方向(P)が設定され、かつ上記テーブル(72)の往復動作方向(X)に対して直交する方向に送り込み可能に設置された研削用砥石(60)と
    上記テーブル(72)を上記往復動作方向(X)に所定ストローク往復動作させながら、上記研削治具(73)に保持された回転するスリッター丸刃(20,110)に対し、上記研削用砥石(60)を上記回転方向(P)に回転させて上記スリッター丸刃(20,110)の研削加工面(23,113)へと送り込む送り機構部と、を備え、
    上記研削加工面(23,113)の微視的外観において上記スリッター丸刃(20,110)の刃先(22,112)から丸刃外周縁の法線方向へと延びる線状痕(A)が形成されるように研削加工する
    ことを特徴とするスリッター丸刃の研削加工装置。
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