JP3785509B2 - 金属マスクとその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に蒸着、スパッタ、CVD等の成膜方法により、金属膜、誘電体膜、透明導電膜等の薄膜をパターン形成する場合に用いる導電膜パターン化用もしくはカラーフィルター用の金属マスクとその製造方法に関するものであり、より詳しくは、例えば液晶表示素子(LCD)、ELディスプレイやTFTカラー液晶ディスプレイの等ディスプレイなどのパネル基板などに利用される導電膜をパターン化して成膜するために使用する導電膜パターン化用もしくはカラーフィルター用の金属マスクとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばTFTカラー液晶ディスプレイのパネル基板は、TFT側基板とカラーフィルタ側基板で構成されており、このカラーフィルタ基板は、顔料分散法等でR、G、Bのカラーフィルタを透明基板上に形成後、保護膜を設け、ITO膜を形成し、配向処理を施して形成される。上記ITO膜は、表示領域全体を覆うベタ膜ではあるが、通常、ボンディング用矩形形状の電極パターンを周辺に複数個有しており、多面取り(1枚の基板から複数のパネルを同時製造して最終的に切断分離する)の場合には、同一形状のパターンを分離して成膜する。
【0003】
従来の係る金属マスクとしては、磁石を利用して基板に固定するため磁性材の板をエッチングして形成され、0.2〜1.0mm厚のものが汎用されており、特開平5−117839号公報には、インラインスパッタ装置を用いた量産工程においては、位置合わせ用アライメントマークを用いて基板に対して金属マスクを位置決め(或いは金属マスクに対して基板を位置決め)し、さらに、磁石を埋め込んだ均熱板等により基板と金属マスクとを一体固定し、トレイに載置して搬送しながらマスクデポを行なう方法が開示されている。また、マスクデポの際にカラーフィルタ周辺部のシール材で接合する部分に対応して、金属マスクの基板面側に基板との被接触部を設け、傷の発生を防止するものが提案されている(例えば特開平6−88206号公報)。
【0004】
一方、特開平10−265940には、金属板にエッチングにより成膜用開口部を設けると同時に、該開口部を形成する遮蔽部のエッジ部分を成膜面側からハーフエッチング処理してなる成膜用メタルマスク、及び、該遮蔽部の略中央部分を部分的に基板面側からハーフエッチング処理してなる成膜用メタルマスクが提案されており、また、導電膜パターンの形成部分が開口部となっているマスクの基板と接触する面に凹凸を設けたものも開示されている(特開2002−38254公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ラインパネルサイズの大型化に伴い、基板サイズも、例えば370x470mm程度から680x880mmへと移行しており、さらに、1400x1800mmサイズのものが要求されるに至り、従来の金属マスクにあっては、カラーフィルタ上のITO膜のパターン成膜の観点において種々の問題が顕在化している。
【0006】
ITO膜のパターン形状は、ITO膜の成膜に用いた金属マスクの形状精度で決まるが、成膜されたITO膜端部の膜厚ダレは多面取りによる狭額縁化(隣接するITO膜間を遮蔽する金属マスクの幅、及びITO膜を成膜するための金属マスク開口部から金属マスク端部までの幅が狭くなる)や、金属マスクの大型化による金属マスクの強度低下等により、成膜されるITO膜全面にわたって従来の品質を安定して維持することができ難い。
【0007】
例えば、膜厚ダレの増加による品質劣化(ボケ)を防止して膜切れをシャープにするためには、金属マスクを磁石により充分基板に密着させるとともに、金属マスクを薄くする必要がある。しかしながら、金属マスクの板厚を例えば0.15mm、0.12mmと薄くした場合には、剛性がないために金属マスクが変形し易く、取り扱いが難しくなるという問題があり、さらに、ITO膜の基板に対する密着性が高いという問題がある。
【0008】
一方、金属マスクを使用するマスク成膜では、基板と接する部分とは反対の部分にも導電膜が成膜されるため、マスクを繰り返し使用すると、金属マスクに成膜されたITO膜の厚みが増大し、ある程度の厚みなるとマスク表面に導電膜が積層され、その積層膜が厚くなりすぎると膜剥がれが生じ、その剥がれたITO膜はそのままゴミとなり(パーティクルとなり)、カラーフィルタの汚染の原因となる欠点が存在する。
【0009】
そのため、金属マスクを使用するマスク成膜では、定期的に新品の金属マスクに交換する作業か必要となり。なお、表面に積層した導電膜はエッチングで除去・再生した再生金属マスクと交換する技術も公知であるが、ITO膜が部分的に残留したり、また、開口部の形状が変化する等の問題が発生し易い。
【0010】
なお、通常、量産工程では、当然、位置合わせはロボットが行なうことになるため、短時間に大量に処理するために供給側に重ねて設置されている金属マスクが、面間の密着のため、ロボットの吸着ハンドにより正確に1枚ずつ搬送されず、複数枚の金属マスクを同時に搬送して同じ基板上に載せてしまう傾向があり、また、、成膜後に基板から金属マスクを回収する際にも、面間の密着のため、ロボットの吸着ハンドに金属マスクを吸着した時点で,当該金属マスクに基板が密着し、基板ごと金属マスクを搬送してしまう傾向がある。
【0011】
また、基板と金属マスクが密着するために基板上の滑りが悪く、金属マスクと基板との位置合わせが容易でない。
【0012】
このように、金属マスク同士及び金属マスクと基板との密着性の問題は、金属マスクサイズの大型化によりその発生頻度が増大するため、前後工程を含めたタクトに大きな影響を与える重大な問題となる。
【0013】
本発明は上記の実情に鑑み鋭意検討されたもので、その目的とするところは、特には大型のディスプレイに対応した大面積のITO膜であっても、パターンボケを生じることがなくまた基板へのキズの発生を抑制でき、さらに、膜厚ダレが小さく、また、寸法精度に優れたITO膜を従来と同じ品質で安定してマスク成膜しうる金属マスクとその製造方法を提供するにある。
【0014】
本発明の他の目的とするところは、特には大型のディスプレイに対応した大面積のITO膜であっても、強度的に問題がなく、位置合わせ精度に優れるとともに、金属マスク同士あるいは金属マスクと基板との密着による叙上の問題などの発生が防止でき、繰り返し使用できる回数限度が多く、さらにコスト面でも有利な金属マスクとその製造方法を提供するにある。
【0015】
ところで、従来の金属マスクはいずれも、1枚の金属板にエッチング処理を施すことにより開口部(成膜部)を形成して製造されたいわゆる一体のものであり、本発明の金属マスクのように、隣接する複数の枠体(金属板)間を、互いに対峙する端縁部にて連結することにより一体化(大型化)された金属マスクは知られていない。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明が採用した手段は、請求項1の発明は、開口部を有し基板に接触させた状態で該開口部を介して導電膜をパターン化する金属マスクの製造方法において、枠体の複数を互いに対峙する端縁部にて、前記互いに対峙する一方の枠体端縁部を基板面側から、そして、他方の枠体端縁部を成膜面側からそれぞれハーフエッチング処理を施し、両ハーフエッチング部分を上下に積層し、基板面側が同一平面状になるように連結して一体に形成する金属マスクの製造方法であって、互いに隣接する枠体の基板面側を僅かな幅にて離間させるところに特徴を有する金属マスクの製造方法を、その要旨とする。
【0017】
ただし、本明細書において、”枠体”の意味する技術内容は、開口部を有する各枠体自体がそれぞれ金属マスクとして作用するものを含むものとする。この場合、最終製品たる大型の金属マスクによると、枠体(連結前金属マスク)の各開口部を介して成膜できる。
【0018】
本発明に係る製造方法によると、特殊で大型の械設備等を必要とせず既存の設備で容易に製造でき、大面積(大型化)した基板にも対応できるから、製造効率に優れた多面取りの金属マスクとして機能でき、コストダウンが図れる。
【0019】
また、この製造方法で製造された金属マスクによると、枠体のハーフエッチング部分が僅かな弾性特性を具有しているから、枠体間の連結部が上下方向の緩衝材として作用する。すなわち、マスクの変形を逃がしマスクと基板との接触によるキズの発生を防止することができるとともに、連結部付近における導電膜のパターンボケをも防止できる。
【0020】
請求項2の発明は、請求項1に記載の金属マスクの製造方法において、前記金属マスクの基板と接触する面に凹部を設けるところに特徴を有するものを、その要旨とする。
【0021】
特に、請求項2の製造方法で製造された金属マスクによると、基板とマスクとの接触面を最小限にするとともに、凹部が熱膨張によるマスクの変形を逃がすことができる。すなわち、マスクと基板との接触によるキズの発生を防止でき、また、導電膜のパターンボケも防止できる。
【0022】
なお、請求項1及び請求項2の発明において、前記枠体を連結することによって前記開口部を形成するように構成することができる。この製造方法によると、連結前の各枠体には開口部が備わっていないものの、全枠体を連結することで開口部を形成するように構成されているから、従来の開口部よりも開口部の大面積化が図れる。すなわち、この製造方 法で製造された金属マスクによると、大型化の基板上に従来よりも大面積のパターン化された薄膜を成膜できるようになるから好適である。
【0023】
また、前記枠体又はハーフエッチング部分のいずれかにソフトなエッチング処理をさらに施すことができるものとする。
【0024】
つぎに、請求項3の発明は、請求項1または2に記載の製造方法により製造されたところに特徴を有する金属マスクを、その要旨とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を実施例に基づいて詳細に説明するが、これはその代表的なものとして例示したに過ぎず、その要旨を越えない限り以下の実施例により本発明が限定されるものではなく、様々に設計変更して実施できるものとする。
【0026】
本発明で使用する基板は、特に限定されず、光線透過率が高く、機械的強度、寸法安定性が優れたガラスが最適であるが、他にポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などのプラスチック板も使用できる。またカラーフィルタなどに使用される場合ガラスまたはプラスチックの上にカラーフィルタの要求特性を満足させる種々のプラスチック系および無機系、有機系の薄膜がパターン化され積層複合されたものも使用できる。
【0027】
本発明で使用する枠体(遮蔽部)の材質は、特に限定されないが、取扱性、耐久性、加工性および熱膨張係数などを配慮する必要があるが、タングステン、モリブデン、鉄、クロム、ニッケル、チタン、ステンレス、アルミニウム、42アロイなどの多くの金属もしくは合金の板から選定することができる。
【0028】
枠体(すなわち遮蔽部)の板厚は、使用する枠体の材質とは無関係に適宜設計変更可能であるものの、好ましくは、0.1〜2.0mmである。板厚が0.1mm以下であると変形し易く、2.0mm以上であるとコスト高になるとともに、全体が重く取り扱い難くなる傾向がある。
【0029】
導電性の薄膜は、例えば酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムと酸化スズの混合物(以下、ITOと称する)、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、白金などの単体もしくは混合物、もしくは積層体からなり、その厚みは10〜5000オングストロームのものが好ましい。
【0030】
図5は、従来の金属マスク1を基板に載せた状態で例示的に示す平面図であり、基板サイズは550×650mm用のもので、12.1インチパネルの6枚取りである。金属マスク1の材質は0.5mm厚のFe−Ni合金であり、エッチング処理にて形成された開口部2(成膜部)と、遮蔽部3から構成されている。なお、開口部2の形状についてはその一例に過ぎず(電極周辺端子部は図示せず)、この限りではない。
【0031】
つぎに、図1(a)は、本発明の第1実施例の製造方法にて製造された金属マスク10の平面図である。図1(b)は図1(a)のA−A線に沿った要部部分断面図であり、ガラス基板上に密着させた状態が示されている。
【0032】
図において、この金属マスク10は、開口部2(成膜部)と遮蔽部3からなる金属マスク1(板厚0.1mm〜2mm)の4枚を、縦横方向で”田”の字状に平面配置、隣接する金属マスク1の互いに対峙する端縁部を連結して一体形成したものであり、各金属マスク1の遮蔽部3の集合が、金属マスク10の枠体11であるとともに遮蔽部13として機能し、各金属パネル1の開口部2がそれぞれ成膜部12(開口部)として機能するようになっている。
【0033】
隣接する金属マスク1の互いに対峙する端縁部は、一方は基板5側から、そして、他方は成膜側からハーフエッチング処理して板厚の薄い領域14a,14bを形成し、この領域14a,14bを上下に積層した状態で接合することで一体に連結されている。したがって、この金属マスク10には合計24個(6個x4枚)の開口部12(成膜部)が具備されているから、多数の成膜を同時的に形成できる。
【0034】
ハーフエッチング領域14a,14bの幅は適宜設計変更可能な事項であって(好ましくは1mm〜10mm)、その深さも適宜設計変更可能な事項である(好ましくは、枠体11(遮蔽部3)の厚の1/4〜1/2程度)。両領域14a,14bを積層し、基板面側が同一平面状になるように連結される。金属マスク10の遮蔽部13の幅もまた適宜設計変更可能な事項である。
【0035】
なお、ハーフエッチング領域14a,14bを重ね合わせて隙間なく接合するのではなく、図2に模式的に示すように、連結部15の基板5側が僅かな幅(好ましくは0.1mm〜5mm)で離間するように接合(連結)することにより、基板5側から窪む凹部16を形成してもよい。また、枠体11の端縁部をハーフエッチング処理することなく、隣接する金属マスク1の端縁を衝合し、隙間なく接合しても構わないものとする。
【0036】
このように、連結部15に基板5側から窪む僅かな凹部16が形成されていると、この凹部16が、枠体11が僅かな弾性特性を具有していることと相まって、上下方向の緩衝材として作用する。そのため、金属マスク10の変形を逃がしマスク10と基板5との接触によるキズの発生が防止できる。また、枠体11(すなわち金属マスク10)の板厚を薄くすることができ、金属マスク10と基板5との密着性を向上させることができるために、連結部15付近においてシャープに膜切れさせることができ(端部における膜厚変動が小さい)、パターンボケのない導電膜膜を成膜することができるから、極めて好適である。
【0037】
ハーフエッチング領域14の好適な接合方法としては、レーザー溶接やアーク溶接(スポット溶接を含む)等による溶接(融着)が例示できる。なお、十分な接着強度を保持でき、かつ、耐薬特性(強酸や強アルカリに対する)を備えた接着剤によって接着させても構わない
【0038】
つぎに、図3(a)は第2実施例の金属マスク20を概略的に示す平面図であり、連結部(接合部)25が一点波線で示してある。図3(b)は、第2実施例の金属マスク20の連結部(接合部)25部分の要部拡大平面図である。
【0039】
図において、この金属マスク20は、4枚の枠体21a,21b,21c,21dを額縁状に連結させることで1個の開口部22を形成するものであり、額縁状に連結された4枚の枠体が、金属マスク20の遮蔽部23として機能する。
【0040】
隣接する各枠体21a,21b,21c,21dの中央部分には、互いに噛し合う噛合部26が形成されており、この噛合部26を含む端縁部全体にハーフエッチング24が形成されている。各枠体21a,21b,21c,21dは、上述したように、ハーフエッチング部分24を上下に重ね合わせた状態にて一体に連結されている。すなわち、各噛合部26が各枠体の位置決めとして作用するから、従来の金属マスク10の作用効果に加えて、枠体間の位置合わせ精度に優れる。
【0041】
したがって、この金属マスク20によると、より大面積の開口部22を精度よく形成できるから、大面積のカラーパターンの形成もしくは導電膜のパターン化が可能となる。基板の脱着や搬送時および成膜時の基板の加熱による金属マスク(枠体)、基板の熱膨張時に、マスクと基板との擦れの発生を防止でき、その結果、マスクと接触した額縁外のオーバーコート層の擦れにより多数のキズが入り、この削れたオーバーコート材が表示領域内へと付着し異物欠点となることが防止でき、カラーフィルタおよび液晶表示装置製造工程における歩留まりが向上する。すなわち、液晶表示装置の大型化に十分対応できる。
【0042】
つぎに、導電膜の成膜方法も特に限定はされず、金属マスクによる導電膜のパターン化が可能な方法であれば何でもよく、より具体的には、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法など物理的・化学的な各種成膜方法が例示できる。
【0043】
以上、本発明の代表的な実施形態を説明したが、これらはその代表的なものとして例示したに過ぎず、様々に設計変更して実施できるものとする。
【0044】
例えば、図4に示すように、金属マスクを構成する枠体の開口部や端部から離れた略中央部分の基板側の所望する領域に、ハーフエッチング処理を施して凹部30を形成すると、キズの発生防止ができる。ただし、凹部30を形成する箇所を特に限定するものではない。凹部30の効果をより高めるためには、マスクの基板側全面に形成することが好ましく、さらに、キズ防止のためには、同一形状の凹部を規則的に繰り返して配することが好ましい。
【0045】
このような凹部30の形成方法としては、サンドブラスト法やフォトエッチング法が例示でき、中でも任意の大きさ、形状に凹部を加工することができるフォトエッチング法によることが最も好ましい。また、機械的研磨やレーザー加工により凹部を形成することももちろん可能である。さらに、枠体の裏面に、凹部を形成したポリイミドなどの合成樹脂層を配しても構わない。
【0046】
フォトエッチング法において、マスクの厚み方向に部分的にエッチングを行うことによりパターン化した凹部を形成すると、より効果を大きくすることができるから好ましい。凹部の深さはマスクの厚みにより異なるが、好ましくはマスク厚みの1/10〜7/10、より好ましくはマスクの厚みの2/10〜5/10の深さである。奥部のピッチは特に規定されないが、凹部の数量が多くなるように形成するのが好ましい。
【0047】
【発明の効果】
本発明の製造方法により製造された金属マスクによると、強度的に問題がなく、位置合わせ精度に優れるとともに、膜厚ダレが小さくてパターンボケを生じることがなく、さらに、寸法精度に優れた高品質のITO膜を安定してマスク成膜できる。また、特には大型のディスプレイに対応した大面積のITO膜であっても、金属マスク同士あるいは金属マスクと基板との密着による従来の問題などの発生が防止でき、繰り返し使用できて使用可能な回数限度が多く、さらにコスト面でも有利な金属マスクとして廉価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の製造方法で製造した金属マスクを説明するための平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線に沿った要部断面図であり、ガラス基板上に密着させた状態として示されている。
【図2】図2は、本発明の金属マスクを形成する連結部の一実施の態様を模式的に示す要部断面図である。連結部は基板側が僅かな幅で離間するように接合されている。
【図3】図3(a)は第2実施例の金属マスクを概略的に示す平面図であり、連結部(接合部)が波線で示してある。図3(b)は、第2実施例の金属マスク20の連結部(接合部)25の要部拡大平面図である。隣接する枠体の端縁部に噛合部26が設けてあり、枠体間の位置決めとして作用する。
【図4】図4は、本発明の金属マスクの一実施の態様を模式的に示す要部部分断面図である。枠体の略中央部分の基板側に凹部30が成されており、基板との密着性に優れる。
【図5】図5は、従来公知の代表的金属マスクを模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 … 従来の金属マスク
2 … 開口部(成膜部)
3 … 遮蔽部
5 … 基板
10 … 金属マスク
11 … 枠体
12 … 開口部(成膜部)
13 … 遮蔽部
14 … ハーフエッチング
14a… ハーフエッチング領域
14b… ハーフエッチング領域
15 … 連結部(接合部)
16 … 凹部
20 … 金属マスク
21 … 枠体
21a〜21d … 枠体
22 … 開口部(成膜部)
23 … 遮蔽部
24 … ハーフエッチング
25 … 連結部(接合部)
26 … 噛合部
30 … 凹部

Claims (3)

  1. 開口部を有し基板に接触させた状態で該開口部を介して導電膜をパターン化する金属マスクの製造方法において、
    枠体の複数を互いに対峙する端縁部にて、前記互いに対峙する一方の枠体端縁部を基板面側から、そして、他方の枠体端縁部を成膜面側からそれぞれハーフエッチング処理を施し、両ハーフエッチング部分を上下に積層し、基板面側が同一平面状になるように連結して一体に形成する金属マスクの製造方法であって、
    互いに隣接する枠体の基板面側を僅かな幅にて離間させることを特徴とする金属マスクの製造方法。
  2. 前記金属マスクの基板と接触する面に凹部を設けることを特徴とする請求項1に記載の金属マスクの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする金属マスク。
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