JP2007248594A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程の工数を増加させることなく、製造工程の途中でガラス基板がダメージを受けることを防止して、液晶装置の強度低下を抑えることができる液晶装置の製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】液晶装置一個分の表示領域を複数有する第一の母基板と第二の母基板とを、各表示領域をそれぞれ囲うように形成されたシール材を介して貼り合わせることで、液晶装置複数分の大判パネルを形成し、大判パネルを複数の液晶装置に切り分けて複数の液晶装置を製造する液晶装置の製造方法であって、大判パネルを切り分ける工程の前に、第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に光学フィルムを貼り付ける工程を行う。
【選択図】図2
【解決手段】液晶装置一個分の表示領域を複数有する第一の母基板と第二の母基板とを、各表示領域をそれぞれ囲うように形成されたシール材を介して貼り合わせることで、液晶装置複数分の大判パネルを形成し、大判パネルを複数の液晶装置に切り分けて複数の液晶装置を製造する液晶装置の製造方法であって、大判パネルを切り分ける工程の前に、第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に光学フィルムを貼り付ける工程を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶装置の製造方法に関する。
一般に、液晶表示装置に備えられる液晶装置は、2枚のガラス基板が当該ガラス基板の表示領域を囲うシール材を介して貼り合わせられているとともに、2枚のガラス基板とシール材とで囲まれた空間の中に液晶が封入された構成からなっている。上記したガラス基板の互いに対向する内面には、電極パターンやカラーフィルターの着色層等が形成されており、また、ガラス基板の外面には、偏光板や位相差板等(以下、光学フィルムと記す。)が貼り付けられている。
従来、この液晶装置を製造する際、通常、液晶装置複数枚分の大判パネルを形成した後、当該大判パネルを複数のパネルに切り分けて、一度に多数の液晶装置を製造する方法が採用される。具体的には、まず、複数の表示領域を有する大判の第一、第二のガラス母基板を用意し、第一のガラス母基板上の各表示領域に電極パターン及び着色層をそれぞれ形成するとともに、第二のガラス母基板上の各表示領域に電極パターンを形成する工程を行う。次に、第一又は第二のガラス母基板上の各表示領域を囲むようにシール材を形成する工程を行う。そして、このシール材を介して第一のガラス母基板と第二のガラス母基板とを貼り合わせて大判の液晶装置を形成する工程を行う。次に、大判の液晶装置を所定位置で切断して複数のパネルに分割する工程を行う。その後、各パネルのガラス基板の外面に光学フィルムをそれぞれ貼り付けて、複数の液晶装置を形成する工程を行う(例えば、特許文献1参照。)。
また、近年、ガラス基板のキズ等を防ぐ目的で、大判のガラス母基板の表面に保護シートを貼り付ける技術が提案されている。この技術は、上記した液晶装置の製造工程の前に、大判のガラス母基板の表面に保護シートを貼り付ける工程を行い、この保護シートごと大判の液晶装置を切断して複数のパネルに分割するものである。(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−46115号公報
特開2005−202286号公報
しかしながら、上記した従来の液晶装置の製造方法では、ガラス母基板の表面に保護シートを貼らないで上記した製造方法を行うと、液晶装置製造の過程でガラス基板がダメージ(プロセスダメージ)を受ける場合があるという問題がある。例えば、液晶装置製造工程の1つの工程が完了した後に次工程に流す際、搬送装置のガイド等にガラス母基板が接触し、ガラス母基板(ガラス基板)にキズが付く場合がある。ガラス基板がキズ等のダメージを受けると押圧に対する液晶装置の強度が低下し、液晶装置が破損し易くなる。近年、電子機器の軽量化や小型化に伴い液晶装置を保持するフレームの強度が低下する傾向にあり、これにより、液晶装置の強度の問題が顕在化され、液晶装置自体に十分な強度が求められている。
一方、上記した保護シートを貼り付ける従来の液晶装置の製造方法では、保護シートを貼り付ける工程が追加されるだけでなく、光学フィルムを貼り付ける工程の前に、各パネルにそれぞれ貼り付けられた保護シートをそれぞれ剥がす工程が必要であり、製造工程の工数が増加するという問題がある。
本発明は上記した従来の問題が考慮されたものであり、製造工程の工数を増加させることなく、製造工程の途中でガラス基板がダメージを受けることを防止して、液晶装置の強度低下を抑えることができる液晶装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る液晶装置の製造方法は、液晶装置一個分の表示領域を複数有する第一の母基板と第二の母基板とを、前記各表示領域をそれぞれ囲うように形成されたシール材を介して貼り合わせることで、液晶装置複数分の大判パネルを形成し、該大判パネルを複数の液晶装置に切り分けて複数の液晶装置を製造する液晶装置の製造方法であって、前記大判パネルを切り分ける工程の前に、前記第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に光学フィルムを貼り付ける工程を行うことを特徴としている。
このような特徴により、大判パネルを切り分ける工程の前に貼り付けられた光学フィルムが保護膜としての機能を果たすため、大判パネルを切り分ける工程以降のプロセスダメージから液晶装置の基板が保護される。これによって、液晶装置の強度低下を抑えることができ、液晶装置の強度を十分に確保することができる。
また、上記した本発明に係る液晶装置の製造方法は、従来の製造方法に新たな工程を追加したものではなく、従来の製造方法の順番を入れ替えること、つまり、入射光を直線偏光、円偏光若しくは楕円偏光に変換する光学フィルムを貼り付ける工程を、大判パネルを切り分ける工程の前にすることで実現されるものである。このため、大判パネルを切り分ける工程の後にこれらを剥がす必要はなく、工数を増加させずに液晶装置を製造することができる。
また、上記した本発明に係る液晶装置の製造方法は、従来の製造方法に新たな工程を追加したものではなく、従来の製造方法の順番を入れ替えること、つまり、入射光を直線偏光、円偏光若しくは楕円偏光に変換する光学フィルムを貼り付ける工程を、大判パネルを切り分ける工程の前にすることで実現されるものである。このため、大判パネルを切り分ける工程の後にこれらを剥がす必要はなく、工数を増加させずに液晶装置を製造することができる。
また、本発明は、前記光学フィルムを貼り付ける工程において、前記第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に、前記複数の表示領域を覆う大判の光学フィルムを貼り付け、前記大判パネルを切り分ける工程において、前記大判の光学フィルムごと前記大判パネルを切断する構成としてもよい。
このような構成により、複数の表示領域に対して一度に光学フィルムが貼り付けられる。これによって、液晶装置一個分に相当する大きさに分割された小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ貼り付ける方法に比べて、光学フィルムを貼り付ける工程を簡略化することができる。また、大判の母基板に対して小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ精度良く貼り付ける作業は難しい作業となるが、大判の光学フィルムを用いることで、大判パネルの母基板の外縁に合わせて光学フィルムを貼り付ける等、簡単に光学フィルムを精度良く貼り付けることができる。
このような構成により、複数の表示領域に対して一度に光学フィルムが貼り付けられる。これによって、液晶装置一個分に相当する大きさに分割された小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ貼り付ける方法に比べて、光学フィルムを貼り付ける工程を簡略化することができる。また、大判の母基板に対して小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ精度良く貼り付ける作業は難しい作業となるが、大判の光学フィルムを用いることで、大判パネルの母基板の外縁に合わせて光学フィルムを貼り付ける等、簡単に光学フィルムを精度良く貼り付けることができる。
また、本発明は、前記光学フィルムを貼り付ける工程において、前記第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に、前記複数の表示領域を覆うとともに該複数の表示領域に沿って抜きパターンが形成された大判の光学フィルムを貼り付けた後、該大判の光学フィルムのうち、前記表示領域に配置された前記抜きパターンの内側部分を残して、前記抜きパターンの外側部分を剥がすことで、前記複数の表示領域に対して前記光学フィルムをそれぞれ貼り付け、前記大判パネルを切り分ける工程において、前記光学フィルムが無い位置を切断する構成としてもよい。
このように、抜きパターンが形成された大判の光学フィルムを用いることで、複数の表示領域に対して一度に光学フィルムが貼り付けられるとともに、表示領域以外に貼り付けられた部分のみが剥がされて大判パネルを切り分ける際の切断予定線上に光学フィルムが無い状態になり、大判パネルを切り分ける工程の際に光学フィルムを切断しなくて済む。これによって、液晶装置一個分に相当する大きさに分割された小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ貼り付ける方法に比べて光学フィルムを貼り付ける工程を簡略化することができるとともに、従来のスクライブ装置を使用して大判パネルを切り分ける工程を行うことができる。また、上記したように小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ精度良く貼り付ける作業は難しい作業となるが、大判の光学フィルムを用いることで、大判パネルの母基板の外縁に合わせて光学フィルムを貼り付ける等、簡単に光学フィルムを精度良く貼り付けることができる。
このように、抜きパターンが形成された大判の光学フィルムを用いることで、複数の表示領域に対して一度に光学フィルムが貼り付けられるとともに、表示領域以外に貼り付けられた部分のみが剥がされて大判パネルを切り分ける際の切断予定線上に光学フィルムが無い状態になり、大判パネルを切り分ける工程の際に光学フィルムを切断しなくて済む。これによって、液晶装置一個分に相当する大きさに分割された小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ貼り付ける方法に比べて光学フィルムを貼り付ける工程を簡略化することができるとともに、従来のスクライブ装置を使用して大判パネルを切り分ける工程を行うことができる。また、上記したように小片の光学フィルムを各表示領域にそれぞれ精度良く貼り付ける作業は難しい作業となるが、大判の光学フィルムを用いることで、大判パネルの母基板の外縁に合わせて光学フィルムを貼り付ける等、簡単に光学フィルムを精度良く貼り付けることができる。
また、本発明は、前記第一の母基板又は第二の母基板の内面に前記シール材を形成する工程において、該シール材の一部に、前記液晶装置の一辺に向けて開放される注入口を形成しておき、前記光学フィルムを貼り付ける工程において、前記光学フィルムを前記液晶装置の一辺から離間させて配設し、前記第一、第二の母基板を貼り合わせる工程及び前記光学フィルムを貼り付ける工程の後、真空注入法を用いて、前記第一、第二の母基板と前記シール材とで囲まれた液晶封入空間に液晶を注入する工程を行い、該液晶を注入する工程において、前記光学フィルムに液晶材料を付けないように前記注入口を前記液晶材料に浸けて前記注入口から前記液晶を注入する構成としてもよい。
このような構成にすることにより、注入口がある液晶装置の一辺から離れた位置に、光学フィルムの端がくるようになり、注入口を液晶材料に浸ける際に、液晶材料が光学フィルムに付着しない。これによって、光学フィルムが液晶材料で汚れることを防止することができる。
このような構成にすることにより、注入口がある液晶装置の一辺から離れた位置に、光学フィルムの端がくるようになり、注入口を液晶材料に浸ける際に、液晶材料が光学フィルムに付着しない。これによって、光学フィルムが液晶材料で汚れることを防止することができる。
また、本発明は、前記第一の母基板又は第二の母基板の内面に前記シール材を形成する工程において、前記シール材を環状に形成し、前記シール材を形成する工程の後、前記シール材の内側領域に液晶を滴下する工程を行い、該液晶を滴下する工程の後、前記第一の母基板と第二の母基板とを貼り合せる工程を行う構成としてもよい。
このような構成にすることにより、第一の母基板や第二の母基板を液晶材料に浸けずに液晶を封入させることができる。これによって、大判の光学フィルムに液晶材料が付着することがなく、光学フィルムが液晶材料で汚れることがない。
このような構成にすることにより、第一の母基板や第二の母基板を液晶材料に浸けずに液晶を封入させることができる。これによって、大判の光学フィルムに液晶材料が付着することがなく、光学フィルムが液晶材料で汚れることがない。
また、本発明は、前記光学フィルムの表面に保護シートが貼り付けられている構成としてもよい。
このような構成により、保護シートが光学フィルムを保護し、光学フィルムにキズなどが付くことが防止される。これによって、光学フィルムの光学特性を保持することができ、液晶装置の品質を適正に確保することができる。
このような構成により、保護シートが光学フィルムを保護し、光学フィルムにキズなどが付くことが防止される。これによって、光学フィルムの光学特性を保持することができ、液晶装置の品質を適正に確保することができる。
また、本発明は、前記光学フィルムが少なくとも偏光板を含む構成とすることが好ましい。
以下、本発明に係る液晶装置の製造方法の第一、第二、第三の実施の形態について、図面に基いて説明する。
[第一の実施の形態]
まず始めに、第一の実施の形態に係る製造方法によって製造される液晶装置について説明する。
図1は液晶装置(以下、液晶パネル1と記す。)を表す分解斜視図である。
図1に示すように、液晶パネル1は、液晶表示装置に搭載される液晶パネルであり、互いに対向配置されてシール材4を介して貼り合わされた第一、第二の基板2,3と、第一、第二の基板2,3の間に封入された液晶5と、第一、第二の基板2,3の表面(外面)にそれぞれ貼り付けられた位相差板6,7(光学フィルム)と、位相差板6,7の上に積層された偏光板8,9(光学フィルム)とから構成されている。
まず始めに、第一の実施の形態に係る製造方法によって製造される液晶装置について説明する。
図1は液晶装置(以下、液晶パネル1と記す。)を表す分解斜視図である。
図1に示すように、液晶パネル1は、液晶表示装置に搭載される液晶パネルであり、互いに対向配置されてシール材4を介して貼り合わされた第一、第二の基板2,3と、第一、第二の基板2,3の間に封入された液晶5と、第一、第二の基板2,3の表面(外面)にそれぞれ貼り付けられた位相差板6,7(光学フィルム)と、位相差板6,7の上に積層された偏光板8,9(光学フィルム)とから構成されている。
第一、第二の基板2,3は、光透過性を有する絶縁基板であり、例えば矩形のガラス基板である。第一、第二の基板2,3は、互いに対向する表示領域2a,3aをそれぞれ有している。表示領域2a,3aは、その輪郭が第二の基板3の外縁に沿って形成された矩形の領域であり、これら表示領域2a,3aの対向面(内面)には、図示せぬ電極パターンがそれぞれ形成されている。第一の基板2は、第二の基板3と比べて一方向に長くなっており、一方側に張り出された張出部2bが形成されている。この張出部2bの内面には、図示せぬ駆動用IC(integrated circuit)が実装されるとともに、図示せぬ出入力端子が形成されている。第二の基板3の表示領域3aの内面には、カラーフィルター等の図示せぬ着色層が形成されている。
シール材4は、第一、第二の基板2,3の間に介在されて第一、第二の基板2,3を貼り合せるための部材であり、例えば熱硬化型や光硬化型の接着剤である。シール材4は、表示領域2a,3aを囲うように環状に形成されており、表示領域2a,3aの外縁、つまり第二の基板3の外縁に沿って形成されている。このシール材4で区画された空間、つまり環状のシール材4の内側の空間(液晶封入空間X)には、液晶5が封入されている。
偏光板8,9は、光波の振動を特定方向に制限するものであり、入射した光を特定方向の偏光軸を持つ直線偏光に変換する薄いフィルム状の部材である。偏光板8,9は、表示領域2a,3aの形状に相当する形状に形成されており、位相差板6,7を介して表示領域2a,3aを覆うように表示領域2a,3aに対向配置されている。
位相差板6,7は、偏光板8,9により偏光された直線偏光が入射され、この入射した直線偏光を円偏光或いは楕円偏光に変換したり、液晶表示における色補正をしたりする薄いフィルムである。例えば、位相差板6,7として1/4波長板を用いることができ、1/4波長板によれば直線偏光を円偏光に変換させることができる。また、位相差板6,7は、偏光板8,9と同形状、つまり表示領域2a,3aの形状に相当する形状に形成されており、表示領域2a,3aを覆うように表示領域2a,3aに対向配置されている。なお、位相差板6,7は、一層だけ設けてもよく、或いは複数層設けてもよく、或いは無くてもよい。
次に、上記した構成からなる液晶パネル1の製造方法について説明する。
図2は第一の実施の形態における液晶パネル1の製造方法の工程を示したフローチャート図である。
以下に説明する液晶パネル1の製造方法は、大判の第一の母基板12と第二の母基板13とを複数のシール材4…を介して貼り合わせることで、液晶パネル複数分の大判パネル14(後述する図7に示す。)を形成し、この大判パネル14を複数の液晶パネル1…に切り分けて一度に多数の液晶パネル1…を製造する方法であり、具体的には、図2に示す工程が順次行う製造方法である。
以下に説明する液晶パネル1の製造方法は、大判の第一の母基板12と第二の母基板13とを複数のシール材4…を介して貼り合わせることで、液晶パネル複数分の大判パネル14(後述する図7に示す。)を形成し、この大判パネル14を複数の液晶パネル1…に切り分けて一度に多数の液晶パネル1…を製造する方法であり、具体的には、図2に示す工程が順次行う製造方法である。
<電極パターン形成工程>
図3は第一の母基板12を表す斜視図であり、図4は第二の母基板13を表す斜視図である。
まず始めに、図2,図3に示すように、大判の第一の母基板12を用意し、この第一の母基板12の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行う。第一の母基板12は、複数(図3では12枚の例を示す。)の第一の基板2…に分割可能な母基板(マザーガラス)であり、液晶パネル一枚分の表示領域2aを複数有している。そして、第一の母基板12の各表示領域2a…の内面に、液晶パネル一枚分の電極パターンをそれぞれ形成する。電極パターンを形成する手段としては、如何なる手段を用いてもよく、公知の電極パターン形成方法によって電極パターンを形成することができる。また、このとき、第一の基板2の張出部2b…に、図示せぬ出入力端子を形成するとともに駆動用ICを実装させるための図示せぬ実装領域を形成することが好ましい。
図3は第一の母基板12を表す斜視図であり、図4は第二の母基板13を表す斜視図である。
まず始めに、図2,図3に示すように、大判の第一の母基板12を用意し、この第一の母基板12の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行う。第一の母基板12は、複数(図3では12枚の例を示す。)の第一の基板2…に分割可能な母基板(マザーガラス)であり、液晶パネル一枚分の表示領域2aを複数有している。そして、第一の母基板12の各表示領域2a…の内面に、液晶パネル一枚分の電極パターンをそれぞれ形成する。電極パターンを形成する手段としては、如何なる手段を用いてもよく、公知の電極パターン形成方法によって電極パターンを形成することができる。また、このとき、第一の基板2の張出部2b…に、図示せぬ出入力端子を形成するとともに駆動用ICを実装させるための図示せぬ実装領域を形成することが好ましい。
一方、図2,図4に示すように、大判の第二の母基板13を用意し、この第二の母基板13の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行う。第二の母基板13は、複数(図4では12枚の例を示す。)の第二の基板3…に分割可能な母基板(マザーガラス)であり、液晶パネル一枚分の表示領域3aを複数有している。そして、第二の母基板13の各表示領域3a…の内面に、液晶パネル一枚分の電極パターンをそれぞれ形成する。電極パターンを形成する手段としては、上記した第一の母基板12の場合と同様に、如何なる手段を用いてもよく、公知の電極パターン形成方法によって電極パターンを形成することができる。また、このとき、各表示領域3a…の内面に図示せぬ着色層を形成する。
<シール材形成工程>
図5はシール材形成工程を行う際の第一の母基板12の斜視図である。
次に、図2,図5に示すように、第一の母基板12の内面に、複数のシール材4…を各表示領域2a…をそれぞれ囲うように環状に形成する工程を行う。シール材4…を形成する方法としては、如何なる手段を用いてもよく、スクリーン印刷によりシール材4…をパターニングする等の公知のシール材形成方法によってシール材4…を形成することができる。
図5はシール材形成工程を行う際の第一の母基板12の斜視図である。
次に、図2,図5に示すように、第一の母基板12の内面に、複数のシール材4…を各表示領域2a…をそれぞれ囲うように環状に形成する工程を行う。シール材4…を形成する方法としては、如何なる手段を用いてもよく、スクリーン印刷によりシール材4…をパターニングする等の公知のシール材形成方法によってシール材4…を形成することができる。
<液晶滴下工程>
図6は液晶滴下工程を行う際の第一の母基板12の斜視図である。
次に、図2,図6に示すように、上記した複数のシール材4…内側の液晶封入空間X…内に液晶5…をそれぞれ滴下する工程を行う。具体的には、各シール材4…の内側領域、つまり、第一の母基板12の内面の各表示領域2a…に、流動性を有する液晶5…をそれぞれ滴下する。このとき、液晶封入空間Xの容積に相当する量の液晶5…を滴下する。滴下された液晶5…は、液晶5の流動性によって広がり、シール材4…の内側(液晶封入空間X内)に行き渡る。
図6は液晶滴下工程を行う際の第一の母基板12の斜視図である。
次に、図2,図6に示すように、上記した複数のシール材4…内側の液晶封入空間X…内に液晶5…をそれぞれ滴下する工程を行う。具体的には、各シール材4…の内側領域、つまり、第一の母基板12の内面の各表示領域2a…に、流動性を有する液晶5…をそれぞれ滴下する。このとき、液晶封入空間Xの容積に相当する量の液晶5…を滴下する。滴下された液晶5…は、液晶5の流動性によって広がり、シール材4…の内側(液晶封入空間X内)に行き渡る。
<母基材貼合工程>
図7は母基材貼合工程を行う際の斜視図である。
次に、図2,図7に示すように、第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる工程を行う。具体的には、シール材4…を間に挟んで第一の母基板12の上に第二の母基板13を被せるように配置させた後、第一、第二の母基板12,13を互いに接近させる方向へ所定圧力で加圧する。このとき、加圧による第一の母基板12や第二の母基板13の撓みを防止するべく、第一の母基板12と第二の母基板13との間に図示せぬスペーサーを介在させることが好ましい。その後、加熱したり光を照射したりすることで、シール材4…を硬化させ、シール材4…を介して第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる。
以上までの工程によって、大判パネル14が形成される。
図7は母基材貼合工程を行う際の斜視図である。
次に、図2,図7に示すように、第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる工程を行う。具体的には、シール材4…を間に挟んで第一の母基板12の上に第二の母基板13を被せるように配置させた後、第一、第二の母基板12,13を互いに接近させる方向へ所定圧力で加圧する。このとき、加圧による第一の母基板12や第二の母基板13の撓みを防止するべく、第一の母基板12と第二の母基板13との間に図示せぬスペーサーを介在させることが好ましい。その後、加熱したり光を照射したりすることで、シール材4…を硬化させ、シール材4…を介して第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる。
以上までの工程によって、大判パネル14が形成される。
<洗浄工程>
次に、図2に示すように、大判パネル14を構成する第一の母基板12及び第二の母基板13の外面を洗浄する工程を行う。この洗浄工程により、第一の母基板12及び第二の母基板13の外面に付着した塵埃や液晶材料等を洗い流し、位相差板6,7や偏光板8,9の貼り付け不良を防止することができる。洗浄方法としては、如何なる方法を用いてもよく、公知の洗浄方法によって第一の母基板12及び第二の母基板13の外面を洗浄することができる。
次に、図2に示すように、大判パネル14を構成する第一の母基板12及び第二の母基板13の外面を洗浄する工程を行う。この洗浄工程により、第一の母基板12及び第二の母基板13の外面に付着した塵埃や液晶材料等を洗い流し、位相差板6,7や偏光板8,9の貼り付け不良を防止することができる。洗浄方法としては、如何なる方法を用いてもよく、公知の洗浄方法によって第一の母基板12及び第二の母基板13の外面を洗浄することができる。
<光学フィルム貼付工程>
図8は光学フィルム貼合工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図8に示すように、大判パネル14を構成する第一の母基板12の外面、及び第二の母基板13の外面に、光学フィルムである位相差板6…,7…及び偏光板8…,9…をそれぞれ貼り付ける工程を行う。
図8は光学フィルム貼合工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図8に示すように、大判パネル14を構成する第一の母基板12の外面、及び第二の母基板13の外面に、光学フィルムである位相差板6…,7…及び偏光板8…,9…をそれぞれ貼り付ける工程を行う。
具体的には、図8に示すように、第一の母基板12の外面に、大判の位相差板(以下、大判位相差板10と記す。)を図示せぬ接着剤等を介して貼り付けるとともに、第二の母基板13の外面に、大判の位相差板(以下、大判位相差板11と記す。)を図示せぬ接着剤等を介して貼り付ける。この大判位相差板10,11は、図3,図4に示す複数の表示領域2a…,3a…に対向配置される大型の位相差板である。第一の母基板12に貼り付けられる大判位相差板10の外形は、第一の母基板12の外縁に沿った形状に形成されており、大判位相差板10を第一の母基板12の外面に貼り付ける際、大判位相差板10の外縁を第一の母基板12の外縁に合わせて貼り付ける。一方、第二の母基板13に貼り付けられる大判位相差板11の外形は、第二の母基板13の外縁に沿った形状に形成されており、大判位相差板11を第二の母基板13の外面に貼り付ける際、大判位相差板11の外縁を第二の母基板13の外縁に合わせて貼り付ける。これによって、大判位相差板10,11の位置合わせを行い、大判位相差板10,11の貼付角度精度を向上させることができる。
続いて、上記した大判位相差板10,11の上に、大判位相差板10,11と同様にして、大判の偏光板(以下、大判偏光板15,16と記す。)を図示せぬ接着剤等を介してそれぞれ貼り付ける。これらの大判偏光板15,16は、上記した大判位相差板10,11と同様に、図3,図4に示す複数の表示領域2a…,3a…に対向配置される大型の偏光板である。また、大判偏光板15,16は、第一の母基板12や第二の母基板13の外縁に沿った形状に形成されており、大判偏光板15,16を第一の母基板12や第二の母基板13の外面に貼り付ける際、大判偏光板15,16の外縁を第一の母基板12や第二の母基板13の外縁に合わせて貼り付けることで、大判偏光板15,16の位置合わせを行う。
なお、上記した大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を貼り付ける作業のとき、ローラ等によって気泡が入らないように貼り付けることが好ましい。また、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を図示せぬ接着剤を介して貼り付けた後、加熱することで接着剤の粘着性を向上させてもよい。さらに、上記した大判位相差板10,11を貼り付ける作業を、機械によって行ってもよく、手作業によって行ってもよい。
<切断工程>
図9は切断工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図9に示すように、大判パネル14を図8に示す切断予定線L…に沿って大判位相差板10,11や大判偏光板15,16ごと切断して複数の液晶パネル1…に切り分ける切断工程を行う。具体的には、図示せぬスクライブ装置によって、第一の母基板12及び第二の母基板13上の図8に示す切断予定線L…に沿ってスクライブした後、当該スクライブラインに沿ってブレイクして大判パネル14を割断する。このとき、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断し易い構成、例えば、切り易い材料で構成したり、厚さを薄く(0.1mm〜0.2mm程度)したりすることで、スクライブするための刃(以下、スクライブ刃と記す。)で大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断する。これによって、従来のスクライブ装置を用いて切断工程を行うことができる。
図9は切断工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図9に示すように、大判パネル14を図8に示す切断予定線L…に沿って大判位相差板10,11や大判偏光板15,16ごと切断して複数の液晶パネル1…に切り分ける切断工程を行う。具体的には、図示せぬスクライブ装置によって、第一の母基板12及び第二の母基板13上の図8に示す切断予定線L…に沿ってスクライブした後、当該スクライブラインに沿ってブレイクして大判パネル14を割断する。このとき、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断し易い構成、例えば、切り易い材料で構成したり、厚さを薄く(0.1mm〜0.2mm程度)したりすることで、スクライブするための刃(以下、スクライブ刃と記す。)で大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断する。これによって、従来のスクライブ装置を用いて切断工程を行うことができる。
なお、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断し易い構成にしなくてもよい。例えば、スクライブ刃の手前に、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断するためのカッターが設けられたスクライブ装置を使用し、上記カッターで大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断しつつ、スクライブ刃で第一の母基板12や第二の母基板13をスクライブする方法でもよい。また、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断するための図示せぬ切断装置を使って、先に大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を切断しておき、その後、従来のスクライブ装置によって第一の母基板12や第二の母基板13をスクライブする方法でもよい。
上記した構成からなる液晶パネル1の製造方法によれば、大判パネル14を切り分ける切断工程の前に、第一の母基板12及び第二の母基板13の外面に位相差板6,7及び偏光板8,9をそれぞれ貼り付ける光学フィルム貼付工程を行うため、切断工程の前に貼り付けられた位相差板6,7や偏光板8,9が第一の母基板12や第二の母基板13の保護膜としての機能を果し、切断工程以降のプロセスダメージから第一の基板2や第二の基板3が保護される。これによって、第一の基板2や第二の基板3にキズ等が付くことが防止され、液晶パネル1の強度低下を抑えることができ、液晶パネル1の強度を十分に確保することができる。また、上記した液晶パネル1の製造方法は、従来の製造方法に新たな工程を追加したものではなく、従来の製造方法の順番を入れ替えること、つまり、光学フィルム貼付工程を切断工程の前にすることで実現されるものであるため、勿論、切断工程の後に位相差板6,7や偏光板8,9を剥がす必要はなく、工数を増加させずに液晶パネル1を製造することができる。
また、上記した構成からなる液晶パネル1の製造方法によれば、光学フィルム貼付工程の際、複数の表示領域2a…,3a…を覆う大判の大判位相差板10,11や大判の大判偏光板15,16を貼り付け、切断工程の際、上記大判位相差板10,11や大判偏光板15,16ごと大判パネル14を切断する構成となっていることにより、複数の表示領域2a…,3a…に対して一度に位相差板6…,7…や偏光板8…,9…が貼り付けられる。これによって、液晶パネル一枚分に相当する大きさに分割された小片の位相差板や偏光板を各表示領域2a…,3a…にそれぞれ貼り付ける方法に比べて、位相差板6,7や偏光板8,9を貼り付ける工程を簡略化することができる。また、大判の第一の母基板12や第二の母基板13に対して小片の位相差板や偏光板を各表示領域2a…,3a…にそれぞれ精度良く貼り付ける作業は難しい作業となるが、大型の大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を用いることで、第一の母基板12や第二の母基板13の外縁に合わせて大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を貼り付ける等、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16を簡単に精度良く貼り付けることができる。
また、上記した構成からなる液晶パネル1の製造方法によれば、シール材形成工程の際、シール材4を環状に形成し、シール材形成工程の後、各シール材4…の内側領域の部分(表示領域2a…)に液晶5…をそれぞれ滴下してシール材4…内側の液晶封入空間X…内に液晶5…を封入する液晶滴下工程を行い、液晶滴下工程の後、母基板貼合工程を行う構成となっていることにより、第一の母基板12や第二の母基板13を液晶材料に浸けずに液晶5を封入させることができる。これによって、大判位相差板10,11や大判偏光板15,16に液晶材料が付着することがなく、位相差板6,7や偏光板8,9が液晶材料で汚れることがない。
[第二の実施の形態]
次に、本発明に係る液晶装置の製造方法の第二の実施の形態について説明する。
なお、本第二の実施の形態は、上述した第一の実施の形態と同様にして、電極パターン形成工程、シール材形成工程、液晶滴下工程、母基板貼合工程、洗浄工程とをそれぞれ行う製造方法であるため、電極パターン形成工程から洗浄工程までの説明は省略して、光学フィルム貼付工程および切断工程についてのみ説明する。また、本第二の実施の形態では、上述した第一の実施の形態と同様の構成については、第一の実施の形態と同一の符号を付すことでその説明を省略する。
次に、本発明に係る液晶装置の製造方法の第二の実施の形態について説明する。
なお、本第二の実施の形態は、上述した第一の実施の形態と同様にして、電極パターン形成工程、シール材形成工程、液晶滴下工程、母基板貼合工程、洗浄工程とをそれぞれ行う製造方法であるため、電極パターン形成工程から洗浄工程までの説明は省略して、光学フィルム貼付工程および切断工程についてのみ説明する。また、本第二の実施の形態では、上述した第一の実施の形態と同様の構成については、第一の実施の形態と同一の符号を付すことでその説明を省略する。
<光学フィルム貼付工程>
図10、図11は光学フィルム貼合工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図10,図11に示すように、大判パネル14を構成する第一の母基板12の外面、及び第二の母基板13の外面に、光学フィルムである位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…をそれぞれ貼り付ける工程を行う。
図10、図11は光学フィルム貼合工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図10,図11に示すように、大判パネル14を構成する第一の母基板12の外面、及び第二の母基板13の外面に、光学フィルムである位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…をそれぞれ貼り付ける工程を行う。
具体的には、まず、図10に示すように、第一の母基板12の外面に大判位相差板110を図示せぬ接着剤等を介して貼り付けるとともに、第二の母基板13の外面に大判位相差板111を図示せぬ接着剤等を介して貼り付ける。この大判位相差板110,111は、図3,図4に示す複数の表示領域2a…,3a…に対向配置されるとともに複数の表示領域2a…,3a…に沿って切れ目(抜きパターン110a…,111a…)が形成された大型の位相差板である。第一の母基板12に貼り付けられる大判位相差板110の外形は、第一の母基板12の外縁に沿った形状に形成されており、大判位相差板110を第一の母基板12の外面に貼り付ける際、大判位相差板110の外縁を第一の母基板12の外縁に合わせて貼り付けることで、大判位相差板110の位置合わせを行い、位相差板106…の貼付角度精度を向上させる。一方、第二の母基板13に貼り付けられる大判位相差板111の外形は、第二の母基板13の外縁に沿った形状に形成されており、大判位相差板111を第二の母基板13の外面に貼り付ける際、大判位相差板111の外縁を第二の母基板13の外縁に合わせて貼り付けることで、大判位相差板111の位置合わせを行い、位相差板107…の貼付角度精度を向上させる。
続いて、大判位相差板110,111を貼り付けた後、図11に示すように、上記した大判光学フィルム110,111のうち、図3,図4に示す表示領域2a…,3a…に対向する抜きパターン110a…,111a…の内側部分(位相差板106…,107…)を残して、抜きパターン110a…,111a…の外側部分110b,111bをめくって剥がす。これによって、第一,第二の母基板12,13の外面のうち、表示領域2a…,3a…の部分には、位相差板106…,107…が貼り付けられ、図3,図4に示す表示領域2a…,3a…以外の部分には、位相差板106…,107…が貼られずに、ガラス面(第一,第二の母基板12,13の外面)が露出された状態となる。
次に、図10に示すように、上記した位相差板106…の上から、大判偏光板115を第一の母基板12の外面に図示せぬ接着剤等を介して貼り付けるとともに、上記した位相差板107…の上から、大判偏光板116を第二の母基板13の外面に、図示せぬ接着剤等を介して貼り付ける。これらの大判偏光板115,116は、図3,図4に示す複数の表示領域2a…,3a…に対向配置されるとともに複数の表示領域2a…,3a…に沿って切れ目(抜きパターン115a…,116a…)が形成された大型の偏光板である。また、大判偏光板115,116は、第一の母基板12や第二の母基板13の外縁に沿った形状に形成されており、大判偏光板115,116を第一の母基板12や第二の母基板13の外面に貼り付ける際、大判偏光板115,116の外縁を第一の母基板12や第二の母基板13の外縁に合わせて貼り付けることで、大判偏光板115,116の位置合わせを行う。
続いて、大判偏光板115,116を貼り付けた後、図11に示すように、上記した大判光学フィルム110,111と同様にして、大判偏光板115,116のうち、図3,図4に示す表示領域2a…,3a…に対向する抜きパターン115a…,116a…の内側部分(偏光板108…,109…)を残して、抜きパターン115a…,116a…の枠状の外側部分115b,116bをめくって剥がす。これによって、第一,第二の母基板12,13の外面のうち、図3,図4に示す表示領域2a…,3a…の部分、つまり、位相差板106…,107…の上には、偏光板108…,109…が貼り付けられ、表示領域2a…,3a…以外の部分には、偏光板108…,109…が貼られず、ガラス面が露出された状態となる。
<切断工程>
図12は切断工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図12に示すように、大判パネル14を図11に示す切断予定線L…に沿って切断して複数の液晶パネル1…に切り分ける切断工程を行う。このとき、切断予定線L…上には、上記した位相差板106,107や偏光板108,109が貼り付けられてなく、これら位相差板106,107や偏光板108,109が無い位置を切断している。また、大判パネル14を切断する方法としては、如何なる方法を用いてもよく、例えば図示せぬスクライブ装置を用いてスクライブ後にブレイクして割断する方法でもよく、或いは、その他の公知の切断方法によって大判パネル14を切断することができる。
図12は切断工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図2,図12に示すように、大判パネル14を図11に示す切断予定線L…に沿って切断して複数の液晶パネル1…に切り分ける切断工程を行う。このとき、切断予定線L…上には、上記した位相差板106,107や偏光板108,109が貼り付けられてなく、これら位相差板106,107や偏光板108,109が無い位置を切断している。また、大判パネル14を切断する方法としては、如何なる方法を用いてもよく、例えば図示せぬスクライブ装置を用いてスクライブ後にブレイクして割断する方法でもよく、或いは、その他の公知の切断方法によって大判パネル14を切断することができる。
上記した構成からなる液晶パネル1の製造方法によれば、抜きパターン110a…,111a…,115a…,116a…が形成された大判位相差板110,111や大判偏光板115,116を用いることで、複数の表示領域2a…,3a…に対して一度に位相差板106,107や偏光板108,109が貼り付けられるとともに、表示領域2a…,3a…以外に貼り付けられた部分のみが剥がされて大判パネル14を切り分ける際の切断予定線L…上に位相差板106,107や偏光板108,109が無い状態になり、切断工程の際に位相差板106,107や偏光板108,109を切断しなくて済む。これによって、液晶パネル一枚分に相当する大きさに分割された小片の位相差板や偏光板を各表示領域2a…,3a…にそれぞれ貼り付ける方法に比べて位相差板や偏光板を貼り付ける工程を簡略化することができ、さらに、図示せぬ従来のスクライブ装置を使用して切断工程を行うことができる。また、上記したように小片の偏光板等を各表示領域2a…,3a…にそれぞれ精度良く貼り付ける作業は難しい作業となるが、大型の大判位相差板110,111や大判偏光板115,116を用いることで、大判パネル14の第一の母基板12や第二の母基板13の外縁に合わせて大判位相差板110,111や大判偏光板115,116を貼り付ける等、簡単に位相差板106,107や偏光板108,109を精度良く貼り付けることができる。
[第三の実施の形態]
次に、本発明に係る液晶装置の製造方法の第三の実施の形態について説明する。
図13は第三の実施の形態における液晶パネル1の製造方法の工程を示したフローチャート図である。なお、本第三の実施の形態では、上述した第一、第二の実施の形態と同様の構成については、第一、第二の実施の形態と同一の符号を付すことでその説明を省略する。
次に、本発明に係る液晶装置の製造方法の第三の実施の形態について説明する。
図13は第三の実施の形態における液晶パネル1の製造方法の工程を示したフローチャート図である。なお、本第三の実施の形態では、上述した第一、第二の実施の形態と同様の構成については、第一、第二の実施の形態と同一の符号を付すことでその説明を省略する。
<電極パターン形成工程>
まず始めに、図13に示すように、上述した第一の実施の形態と同様に、大判の第一の母基板12を用意し、この第一の母基板12の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行うとともに、大判の第二の母基板13を用意し、この第二の母基板13の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行う。
まず始めに、図13に示すように、上述した第一の実施の形態と同様に、大判の第一の母基板12を用意し、この第一の母基板12の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行うとともに、大判の第二の母基板13を用意し、この第二の母基板13の内面に図示せぬ電極パターンを形成する工程を行う。
<シール材形成工程>
図14はシール材形成工程を行う際の第一の母基板12の斜視図である。
次に、図13,図14に示すように、第一の母基板12の内面に、複数のシール材204…を各表示領域2a…をそれぞれ囲うように形成する工程を行う。このとき、シール材204…を環状に形成せず、シール材204…の一部に注入口204a…を形成しておく。各注入口204a…は、それぞれ同じ方向に向けて形成し、液晶パネル1の一辺、つまり、一方向に延在する一方の切断予定線L1…に向けて開放させておく。
図14はシール材形成工程を行う際の第一の母基板12の斜視図である。
次に、図13,図14に示すように、第一の母基板12の内面に、複数のシール材204…を各表示領域2a…をそれぞれ囲うように形成する工程を行う。このとき、シール材204…を環状に形成せず、シール材204…の一部に注入口204a…を形成しておく。各注入口204a…は、それぞれ同じ方向に向けて形成し、液晶パネル1の一辺、つまり、一方向に延在する一方の切断予定線L1…に向けて開放させておく。
<母基材貼合工程>
次に、図13に示すように、上述した第一の実施の形態と同様にして、第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる工程を行う。具体的には、シール材204…を間に挟んで第一の母基板12と第二の母基板13とを対向配置させた後、第一、第二の母基板12,13を互いに接近させる方向へ所定圧力で加圧する。このとき、加圧による第一の母基板12や第二の母基板13の撓みを防止するべく、第一の母基板12と第二の母基板13との間に図示せぬスペーサーを介在させることが好ましい。その後、加熱したり光を照射したりすることで、シール材204…を硬化させ、シール材204…を介して第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる。
次に、図13に示すように、上述した第一の実施の形態と同様にして、第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる工程を行う。具体的には、シール材204…を間に挟んで第一の母基板12と第二の母基板13とを対向配置させた後、第一、第二の母基板12,13を互いに接近させる方向へ所定圧力で加圧する。このとき、加圧による第一の母基板12や第二の母基板13の撓みを防止するべく、第一の母基板12と第二の母基板13との間に図示せぬスペーサーを介在させることが好ましい。その後、加熱したり光を照射したりすることで、シール材204…を硬化させ、シール材204…を介して第一の母基板12と第二の母基板13とを貼り合せる。
<洗浄工程>
次に、図13に示すように、上述した第一の実施の形態と同様にして、第一の母基板12及び第二の母基板13の外面を洗浄する工程を行う。
次に、図13に示すように、上述した第一の実施の形態と同様にして、第一の母基板12及び第二の母基板13の外面を洗浄する工程を行う。
<光学フィルム貼付工程>
次に、図13に示すように、上述した第二の実施の形態と同様にして、後述する図15に示すように、第一の母基板12の外面及び第二の母基板13の外面に、光学フィルムである位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…をそれぞれ貼り付ける工程を行う。このとき、図3,図4に示す複数の表示領域2a…,3a…に対向配置された各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…を、液晶パネル1の一辺、つまり、図14に示す一方の切断予定線L1…から離間させて配設し、シール材204…の注入口204a…が位相差板106…,107…や偏光板108…,109…の端から離れた位置にくるようにする。言い換えれば、位相差板106…,107…や偏光板108…,109…の端と図14に示す一方の切断予定線L1…との間に所定の間隔Dがあけられるように、位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…をそれぞれ貼り付ける。
以上までの工程よって、液晶5が封入されていない大判パネル14が形成される。
次に、図13に示すように、上述した第二の実施の形態と同様にして、後述する図15に示すように、第一の母基板12の外面及び第二の母基板13の外面に、光学フィルムである位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…をそれぞれ貼り付ける工程を行う。このとき、図3,図4に示す複数の表示領域2a…,3a…に対向配置された各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…を、液晶パネル1の一辺、つまり、図14に示す一方の切断予定線L1…から離間させて配設し、シール材204…の注入口204a…が位相差板106…,107…や偏光板108…,109…の端から離れた位置にくるようにする。言い換えれば、位相差板106…,107…や偏光板108…,109…の端と図14に示す一方の切断予定線L1…との間に所定の間隔Dがあけられるように、位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…をそれぞれ貼り付ける。
以上までの工程よって、液晶5が封入されていない大判パネル14が形成される。
<短冊切断工程>
図15は短冊切断工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図13,図15に示すように、大判パネル14を図14に示す一方の切断予定線L1…に沿って切断して、複数の液晶パネル1…を一列に連設した構成からなる複数の短冊状のパネル(以下、短冊パネル214…と記す。)に切り分ける短冊切断工程を行う。このとき、短冊パネル214の切断面には、各シール材204…の注入口204a…がそれぞれ表れる。また、これらの注入口204a…は、第一、第二の母基板12,13とシール材204…とで囲まれた各液晶封入空間X…にそれぞれ連通されている。
図15は短冊切断工程を行う際の大判パネル14の斜視図である。
次に、図13,図15に示すように、大判パネル14を図14に示す一方の切断予定線L1…に沿って切断して、複数の液晶パネル1…を一列に連設した構成からなる複数の短冊状のパネル(以下、短冊パネル214…と記す。)に切り分ける短冊切断工程を行う。このとき、短冊パネル214の切断面には、各シール材204…の注入口204a…がそれぞれ表れる。また、これらの注入口204a…は、第一、第二の母基板12,13とシール材204…とで囲まれた各液晶封入空間X…にそれぞれ連通されている。
<液晶注入・封止工程>
図16は真空注入法を用いて液晶封入空間X…内に液晶5…を注入させる方法を表した模式図である。
次に、図13,図16に示すように、上記した短冊切断面に表れた注入口204a…を液晶材料205に浸けるとともに各液晶封入空間X…を真空にすることで、第一、第二の母基板の周囲の大気圧によって注入口204a…から各液晶封入空間X…の中に液晶5…を注入する工程(真空注入法による工程)を行う。具体的には、まず、密閉された室Rの中に短冊パネル214を配置した後、室R内のエアEを抜いて当該室Rを真空にし、短冊パネル214内の各液晶封入空間X…をそれぞれ真空にする。そして、上記した真空状況下で、短冊パネル214…の切断面に表された注入口204a…を液晶材料205の中に浸ける。このとき、短冊パネル214…に貼り付けられた各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…に、液晶材料205が付かないように、液晶材料205内への短冊パネル214…の挿入度合いを調整する。続いて、注入口204a…を液晶材料205の中に浸けた状態で、前記室R内にエアEを入れて室R内を大気開放する。室R内が大気開放されると、大気圧によって注入口204a…から各液晶封入空間X…の中に液晶5…が注入される。各液晶封入空間X…の中に液晶5…が封入された後、各注入口204a…を樹脂等でそれぞれ塞いで、液晶5…がそ封入された各液晶封入空間X…をそれぞれ封止する。
図16は真空注入法を用いて液晶封入空間X…内に液晶5…を注入させる方法を表した模式図である。
次に、図13,図16に示すように、上記した短冊切断面に表れた注入口204a…を液晶材料205に浸けるとともに各液晶封入空間X…を真空にすることで、第一、第二の母基板の周囲の大気圧によって注入口204a…から各液晶封入空間X…の中に液晶5…を注入する工程(真空注入法による工程)を行う。具体的には、まず、密閉された室Rの中に短冊パネル214を配置した後、室R内のエアEを抜いて当該室Rを真空にし、短冊パネル214内の各液晶封入空間X…をそれぞれ真空にする。そして、上記した真空状況下で、短冊パネル214…の切断面に表された注入口204a…を液晶材料205の中に浸ける。このとき、短冊パネル214…に貼り付けられた各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…に、液晶材料205が付かないように、液晶材料205内への短冊パネル214…の挿入度合いを調整する。続いて、注入口204a…を液晶材料205の中に浸けた状態で、前記室R内にエアEを入れて室R内を大気開放する。室R内が大気開放されると、大気圧によって注入口204a…から各液晶封入空間X…の中に液晶5…が注入される。各液晶封入空間X…の中に液晶5…が封入された後、各注入口204a…を樹脂等でそれぞれ塞いで、液晶5…がそ封入された各液晶封入空間X…をそれぞれ封止する。
<単個切断工程>
次に、図13に示すように、短冊パネル214を図14に示す他方の切断予定線L2…に沿って切断して複数の液晶パネル1…に切り分ける単個切断工程を行う。切断方法としては、上述した第二の実施の形態と同様に、公知の切断方法によって切断することができる。
次に、図13に示すように、短冊パネル214を図14に示す他方の切断予定線L2…に沿って切断して複数の液晶パネル1…に切り分ける単個切断工程を行う。切断方法としては、上述した第二の実施の形態と同様に、公知の切断方法によって切断することができる。
上記した構成からなる液晶パネルの製造方法によれば、シール材形成工程の際、シール材204…の一部に、注入口204a…を形成しておき、母基板貼合工程の後、液晶封入空間X…に連通された注入口204a…を液晶材料205に浸けるとともに液晶封入空間X…を真空にすることで、第一、第二の母基板12,13の周囲の大気圧によって各注入口204a…から各液晶封入空間X…の中に液晶5…を封入する工程を行うことにより、各液晶封入空間X…内に液晶5を密に封入することができる。
また、光学フィルム貼付工程の際、各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…を液晶パネル1の一辺から離間させて配設し、光学フィルム貼付工程の後、各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…に液晶材料205を付けないように液晶5…を封入する工程を行うことにより、注入口204a…が形成された液晶パネル1の一辺から離れた位置に各位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…の端がくることになり、注入口204a…を液晶材料205に浸ける際に、液晶材料205が位相差板106…,107…や偏光板108…,109…に付着しない。これによって、位相差板106…,107…や偏光板108…,109…が液晶材料205で汚れることを防止することができる。
以上、第一、第二、第三の実施の形態について説明したが、上記した第一、第二、第三の実施の形態における偏光板8,9,108,109の表面、つまり、第一,第二の母基板12,13側の面と反対側の面に、図示せぬ保護シートが貼り付けられていることが好ましい。この保護シートは、偏光板8,9,108,109の上にカバーガラス等の保護部材が設置されるまでの間、偏光板8,9,108,109の保護するためのシートであり、偏光板8,9,108,109の表面に対向する面に図示せぬ粘着層が積層された構成からなる。保護シートとしては、ポリエチレン、ポリイミド、シリコン、フッ素樹脂等を主成分とする保護シートを使用することができる。
上記した保護シートは、切断工程の前に偏光板8,9,108,109の表面に貼り付けられるものであり、予め偏光板8,9,108,109の表面に貼り付けられていてもよく、後から偏光板8,9,108,109の表面に貼り付けてもよい。例えば、保護シートが貼られた偏光板8,9,108,109を使って光学フィルム貼付工程を行ってもよく、或いは、光学フィルム貼付工程を行った後に、偏光板8,9,108,109の表面に保護シートを貼り付けてもよい。
また、保護シートを貼り付けた後、シール材を加熱して硬化させる場合は、例えば180℃以上の高温環境下に長時間置かれることを考慮して、ガラス転移点が高い保護シートを使用することが好ましい。具体的には、保護シートのガラス転移点を200℃以上の値とすることが好ましい。この理由は、保護シートのガラス転移点が200℃未満の値となると、高温環境下、例えば180℃の環境下におかれた場合に、保護シートが軟化してしまう場合があるためである。ただし、ガラス転移点が過度に高くなると、貼付や切断の際に作業効率が低下する場合があるため、保護シートのガラス転移点を205〜250℃の範囲内の値とすることがより好ましく、210〜230℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。なお、保護シートのガラス転移点は、粘弾性測定装置を使用して測定することができる。
また、保護シートを貼り付けた後、シール材を加熱して硬化させる場合は、保護シートの粘着層を形成する粘着材は、耐熱性樹脂を含むことが好ましい。この理由は、例えば、180℃以上の高温環境下に長時間置かれた場合であっても、粘着材が流動化することを防止するためである。具体的には、シリコン樹脂やフェノール樹脂等を含む粘着材であることが好ましい。
また、保護シートを貼り付けた後、保護シートごと偏光板8,9,108,109を切断する場合は、切削性に優れている保護シートを使用することが好ましい。具体的には、保護シートの、ASTM D882に準拠して測定される引張弾性率を2500〜14000MPaの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、保護シートの引張弾性率が2000MPa未満の値となると、貼付する際に空気が巻き込まれやすくなったり、あるいは、切断する際に変形しやすくなったりする場合があるためである。一方、保護シートの引張弾性率が15000MPaを超えると、切断が困難となる場合があるためである。したがって、保護シートの、ASTM D882に準拠して測定される引張弾性率を2200〜14000MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、2500〜13000MPaの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
上記した条件を満たす、つまり、切削性に優れ、且つガラス転移点が高い保護シートとしては、粘着材付きのポリイミドフィルムがある。
また、保護シートの、母基板に対する180℃剥離強度を10〜1000g/25mmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる剥離強度が10g/25mm未満の値となると、製造工程中に剥離して、生じた隙間にガラス粉等が入り込んでしまう場合があるためである。一方、かかる剥離強度が1000g/25mmを超えると、剥離が困難となって、作業効率が低下する場合があるためである。したがって、保護シートの母基板に対する180℃剥離強度を20〜800g/25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、30〜500g/25mmの範囲内とすることがさらに好ましい。
また、保護シートの保持力に関し、母基板に貼付された保護シート(25mm角の接着面積)に対して、100gの荷重を鉛直方向に60分間負荷して測定されるズレの値が、160℃の温度条件の下で0mmであることが好ましい。この理由は、保護シートを貼付した状態で切断等をした場合に、剥離したり、浮きが生じたりすることを防止するためである。したがって、保護シートの保持力に関し、上記のように測定されるズレの値が、180℃の温度条件の下で0mmであることがより好ましく、200℃の温度条件の下で0mmであることがさらに好ましい。
また、保護シートの厚さを30〜100μmの範囲内の値とすることが好ましい。より具体的には、ポリイミド樹脂等からなる基材の厚さを15〜35μmの範囲内の値とするとともに、積層される粘着材の厚さを15〜70μmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、保護シートの厚さが30μm未満の値となると、当該保護シートが変形しやすくなり、取り扱いが困難になる場合があるためである。一方、保護シートの厚さが100μmを超えると、切断が困難となる場合があるためである。したがって、保護シートの厚さを35〜95μmの範囲内の値とすることがより好ましく、40〜90μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
上記した構成からなる液晶パネルの製造方法によれば、保護シートが偏光板8,9,108,109を保護し、偏光板8,9,108,109にキズなどが付くことが防止される。これによって、偏光板8,9,108,109の光学特性を保持することができ、液晶パネル1の品質を適正に確保することができる。
以上、本発明に係る液晶装置の製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、第一の母基板12や第二の母基板13の外面に位相差板6,7,106,107を貼り付けた後、その位相差板6,7,106,107の上に偏光板8,9,108,109を貼り付けているが、本発明は、位相差板と偏光板とが積層されて一体化された構成からなる光学フィルムを用意し、この光学フィルムを第一の母基板や第二の母基板の外面に貼り付けてもよい。これによって、位相差板や偏光板を別々に貼り付ける場合に比べて、光学フィルム貼付工程を簡略化することができる。
また、上記した実施の形態では、大判位相差板10,11 、110,111や大判偏光板15,16,115,116を第一の母基板12や第二の母基板13の外面に貼り付けているが、本発明は、単個の光学フィルム(位相差板や偏光板等)を第一の母基板や第二の母基板の各表示領域をそれぞれ貼り付けてもよい。これによって、従来の位相差板や偏光板をそのまま使用することができる。
また、上記した実施の形態では、大判パネル14を形成した後に、光学フィルム貼付工程を行っているが、本発明は、光学フィルム貼付工程の後に大判パネルを形成してもよい。例えば、始めに第一の母基板や第二の母基板に光学フィルムを貼り付けておき、光学フィルムが貼り付けられた第一の母基板や第二の母基板に電極パターンを形成したり、シール材を形成したりしてもよい。これによって、大判パネルを形成する工程(電極パターン形成工程、シール材形成工程、液晶滴下工程、母基板貼合工程等)時に第一の母基板や第二の母基板の外面にキズ等が付くことを防止することができる。
また、上記した第三の実施の形態では、光学フィルム貼付工程の後に、大判パネル14を一方の切断予定線L1…に沿って切断して複数の短冊パネル214…に分割する短冊切断工程を行い、その後、短冊パネル214…について液晶注入・封止工程を行い、最後に、短冊パネル214…を他方の切断予定線L2…に沿って切断して複数の液晶パネル1…に分割する単個切断工程を行っているが、本発明は、光学フィルム貼付工程の後に、大判パネルを一方及び他方の切断予定線に沿って切断して複数の液晶パネルに分割する切断工程を行い、各液晶パネル1個1個について液晶注入・封止工程を行う方法でもよい。これにより、液晶注入・封止工程は煩雑になるが、切断工程を1回にすることができる。
また、上記した第三の実施の形態では、光学フィルム貼付工程の際、位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…を液晶パネル1の一辺から離間させて配設し、、液晶注入・封止工程の際、位相差板106…,107…及び偏光板108…,109…に液晶材料205を付けないように注入口204a…を液晶材料205に浸けているが、本発明は、光学フィルムを液晶パネルの一辺から離間していなくてもよい。例えば、注入口を液晶材料に浸ける際、光学フィルムの一辺側(注入口がある辺側)の端部をカバーシート等で被覆し、液晶注入後にこのカバーシートを除去する方法でもよく、このカバーシートによって光学フィルムに液晶材料を付着させずに液晶を封入させることができる。
また、上記した実施の形態では、パッシブマトリクスタイプの液晶パネル1を製造する場合を例にして説明しているが、本発明は、アクティブマトリクスタイプの液晶パネルを製造することもできる。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における各工程の順番を入れ替えたり、上記した実施の形態における何れかの工程を省略したり、上記した実施の形態にない他の工程を付け加えたり、上記した実施の形態における各工程を他の工程と置き換えたりすることは可能であり、また、上記した実施の形態の構成要素を周知の構成要素に置き換えることも可能であり、さらに、上記した変形例を適宜組み合わせることも可能である。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における各工程の順番を入れ替えたり、上記した実施の形態における何れかの工程を省略したり、上記した実施の形態にない他の工程を付け加えたり、上記した実施の形態における各工程を他の工程と置き換えたりすることは可能であり、また、上記した実施の形態の構成要素を周知の構成要素に置き換えることも可能であり、さらに、上記した変形例を適宜組み合わせることも可能である。
1 液晶パネル(液晶装置)
2a,3a 表示領域
4,204 シール材
5 液晶
6,7,106,107 位相差板(光学フィルム)
8,9,108,109 偏光板(光学フィルム)
10,11,110,111 大判位相差板(大判の光学フィルム)
10a,11a,110a,111a 抜きパターン
12 第一の母基板
13 第二の母基板
14 大判パネル
15,16,115,116 大判偏光板(大判の光学フィルム)
15a,16a,115a,116a 抜きパターン
204a 注入口
205 液晶材料
X 液晶封入空間
2a,3a 表示領域
4,204 シール材
5 液晶
6,7,106,107 位相差板(光学フィルム)
8,9,108,109 偏光板(光学フィルム)
10,11,110,111 大判位相差板(大判の光学フィルム)
10a,11a,110a,111a 抜きパターン
12 第一の母基板
13 第二の母基板
14 大判パネル
15,16,115,116 大判偏光板(大判の光学フィルム)
15a,16a,115a,116a 抜きパターン
204a 注入口
205 液晶材料
X 液晶封入空間
Claims (7)
- 液晶装置一個分の表示領域を複数有する第一の母基板と第二の母基板とを、前記各表示領域をそれぞれ囲うように形成されたシール材を介して貼り合わせることで、液晶装置複数分の大判パネルを形成し、該大判パネルを複数の液晶装置に切り分けて複数の液晶装置を製造する液晶装置の製造方法であって、
前記大判パネルを切り分ける工程の前に、前記第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に光学フィルムを貼り付ける工程を行うことを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1記載の液晶装置の製造方法であって、
前記光学フィルムを貼り付ける工程において、前記第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に、前記複数の表示領域を覆う大判の光学フィルムを貼り付け、
前記大判パネルを切り分ける工程において、前記大判の光学フィルムごと前記大判パネルを切断することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1記載の液晶装置の製造方法であって、
前記光学フィルムを貼り付ける工程において、前記第一の母基板又は第二の母基板のうちの少なくとも一方の外面に、前記複数の表示領域を覆うとともに該複数の表示領域に沿って抜きパターンが形成された大判の光学フィルムを貼り付けた後、該大判の光学フィルムのうち、前記表示領域に配置された前記抜きパターンの内側部分を残して、前記抜きパターンの外側部分を剥がすことで、前記複数の表示領域に対して前記光学フィルムをそれぞれ貼り付け、
前記大判パネルを切り分ける工程において、前記光学フィルムが無い位置を切断することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の液晶装置の製造方法であって、
前記第一の母基板又は第二の母基板の内面に前記シール材を形成する工程において、該シール材の一部に、前記液晶装置の一辺に向けて開放される注入口を形成しておき、
前記光学フィルムを貼り付ける工程において、前記光学フィルムを前記液晶装置の一辺から離間させて配設し、
前記第一、第二の母基板を貼り合わせる工程及び前記光学フィルムを貼り付ける工程の後、真空注入法を用いて、前記第一、第二の母基板と前記シール材とで囲まれた液晶封入空間に液晶を注入する工程を行い、
該液晶を注入する工程において、前記光学フィルムに液晶材料を付けないように前記注入口を前記液晶材料に浸けて前記注入口から前記液晶を注入することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の液晶装置の製造方法であって、
前記第一の母基板又は第二の母基板の内面に前記シール材を形成する工程において、前記シール材を環状に形成し、
前記シール材を形成する工程の後、前記シール材の内側領域に液晶を滴下する工程を行い、
該液晶を滴下する工程の後、前記第一の母基板と第二の母基板とを貼り合せる工程を行うことを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載の液晶装置の製造方法であって、
前記光学フィルムの表面に保護シートが貼り付けられていることを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1から6のいずれかに記載の液晶装置の製造方法であって、
前記光学フィルムが少なくとも偏光板を含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
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-
2006
- 2006-03-14 JP JP2006069056A patent/JP2007248594A/ja not_active Withdrawn
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