JP3784710B2 - 回転電機における接着固定方法、接着固定用器具及び接着固定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ等の回転電機における接着固定方法及び接着固定装置に係り、詳しくは、例えばモータの組立工程においてヨークに界磁磁石を接着固定する接着固定方法と、同方法に直接使用する接着固定用器具及び接着固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、直流モータの組立工程において、ヨークに対して界磁磁石を接着固定する方法がある。この組付方法では、先ず、図22に示すように、ヨーク80の内周面に接着する界磁磁石(以下、単に磁石という。)81の外周面81a全体に対し、例えば予め混合した2液性の接着剤82を周方向に延びる線状に複数本塗布する。
【0003】
次に、接着剤82が塗布された磁石81をヨーク80内の所定位置に位置決めし、接着剤82が線状に塗布されたその外周面81aをヨーク80の内周面に当接させた状態で治具等で保持する。これにより、磁石81の外周面81aに線状に塗布されている接着剤82が、この外周面81a全体に広がるようにする。これは、接着面積をなるべく大きく確保して接着強度をできるだけ大きくする必要があるためである。
【0004】
次に、この状態で磁石81に着磁し、磁化された磁石を自身の磁力によってヨーク80に対し仮固定させる。そして、この磁石81が仮固定されたヨーク80を硬化炉に入れて接着剤82を硬化させ、磁石81をヨーク80に接着固定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の組付方法のように、磁石81をヨーク80の内周面に押し付けるだけでは、粘度が高い接着剤82が磁石81の外周面81a全体に広がり難い。このため、接着に必要な塗布量よりも多量の接着剤82を塗布したり、あるいは、磁石81の外周面81aに対しより多くの本数で接着剤82を線状に塗布することで接着剤82が外周面81a全体に広がるようにする必要があった。
【0006】
しかしながら、多量の接着剤82を塗布する場合には、接着剤82の塗布量の設定や、磁石81をヨーク80に押し付ける力の調整が容易でなく、接着剤82が外周面81a全体に広がらなかったり、反対に、余分な接着剤82の一部がヨーク80の内部にはみ出してしまったりすることがあった。その結果、接着強度がばらついたり、無用な材料費がかかる問題があった。
【0007】
また、接着材82を磁石81の外周面81a全体に線状に塗布する場合には、塗布に要する時間が長くなり、製造ラインのタクトを短くするときのネックとなり、組立ライン全体の生産性を向上させるときの障害となっていた。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、接着剤を接着に必要な塗布量以上に塗布することなく、接着面全体により均一に塗布することができる回転電機における接着固定方法、同方法の実施に直接使用する接着固定用器具及び接着固定装置を提供することにある。
【0009】
また、第2の目的は、上記第1の目的に加えて、接着剤を接着面に塗布するために要する時間をより短くすることができる回転電機における接着固定方法、同方法の実施に直接使用する器具及び接着固定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、回転電機の筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定する回転電機における接着固定方法において、前記ヨーク及び前記磁石の少なくともいずれか一方の接着面に接着剤を塗布し、前記複数の磁石を互いに径方向に接近させて前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを離間状態で対向配置させた後、該複数の磁石を互いに径方向に離間させて前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを押し付け、前記ヨークと前記磁石の各接着面同士を擦り合わせて前記接着剤を両接着面に広げることを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、接着剤塗布後にヨークと磁石の各接着面同士を擦り合わせることで、より少量の接着剤を接着面全体により均一に広げることができる。また、複数の磁石を径方向での接近状態から離間状態に移動させることで磁石の接着面とヨークの接着面とを径方向に押し付けるので、接近状態の複数の磁石に対して接触することなくヨークを軸線方向に被せることができる。このため、磁石の外周面、または、ヨークの内周面に予め塗布された接着剤が擦り取られてしまうことがない。そして、ヨークを被せた状態で複数の磁石を径方向に離間移動させると、ヨークと磁石との接着面間で接着剤が偏ることなく広がる。また、ヨークと磁石の接着面間で接着剤が偏ることなく広がるので、径方向での磁石の「浮き」が抑制される。このため、所定の磁石内径寸法が確保され易く、回転子と磁石とが干渉し難くなる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、回転電機の筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定する回転電機における接着固定方法において、前記ヨーク及び前記磁石の少なくともいずれか一方の接着面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記複数の磁石を着脱可能に保持するための組付パレットに該磁石を保持させる磁石保持工程と、前記組付パレットに保持された前記複数の磁石を互いに径方向に接近させると共に該磁石に前記ヨークを被せて、前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを離間状態で対向配置させる組付工程と、前記複数の磁石を互いに径方向に離間させて前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを押し付け、前記ヨークと前記磁石とを互いに相対移動させて各接着面に接着剤を広げるスライド工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、接着剤塗布後にヨーク及び磁石の各接着面同士を擦り合わせることで、より少量の接着剤を短時間で各接着面全体に広げることができる。また、組付パレットに保持された複数の磁石を径方向での接近状態から離間状態に移動させることで磁石の接着面とヨークの接着面とを径方向に押し付けるので、接近状態の複数の磁石に対して接触することなくヨークを軸線方向に被せることができる。このため、磁石の外周面、または、ヨークの内周面に予め塗布された接着剤が擦り取られてしまうことがない。そして、ヨークを被せた状態で複数の磁石を径方向に離間移動させると、ヨークと磁石との接着面間で接着剤が偏ることなく広がる。また、ヨークと磁石の接着面間で接着剤が偏ることなく広がるので、径方向での磁石の「浮き」が抑制される。このため、所定の磁石内径寸法が確保され易く、回転子と磁石とが干渉し難くなる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転電機における接着固定方法において、前記接着剤は、主剤と硬化剤とを混ぜ合わせることで硬化するものであって、前記接着剤塗布工程では、前記主剤と硬化剤とを予め混ぜ合わせ、この混合物を塗布することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、主剤と硬化剤とを予め混ぜ合わせてから塗布するので、混合比が安定で、混合状態が均一な接着剤を塗布することができる。このため、接着強度をより安定化することができる。また、2液性の接着剤の主剤と硬化剤とを塗布直前に予め混合して塗布しても、短時間で各接着面全体に塗り広げることができ、しかも少量の接着剤の塗布でも所望の接着強度が得られるため塗布工程も迅速にできる。このため、塗布工程中の硬化を抑制することができ、ヨークと磁石との組付前での硬化進行に起因する接着不良を抑制することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の回転電機における接着固定方法において、前記接着剤は、主剤と硬化剤とを混ぜ合わせることで硬化するものであって、前記接着剤塗布工程では、前記主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に塗布し、前記スライド工程では、前記ヨーク及び磁石を互いに相対移動させることで両接着面間で前記主剤と前記硬化剤とを混ぜ合わせるとともに広げることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、予め混合されず別々に塗布された主剤と硬化剤とを、ヨークと磁石とを互いに相対移動させることによって両接着面間で混ぜ合わせるので、予め主剤と硬化剤とを混合する必要がない。このため、混合ノズル等を持たないより簡単な接着剤塗布装置を用いることができる。また、ヨークと磁石との組付と同時に混合するので、ヨークと磁石との組付前での接着剤の硬化進行がなく、接着前の硬化進行に起因する接着不良をなくすことができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の回転電機における接着固定方法において、前記磁石保持工程では、前記組付パレットに、前記複数の磁石をその各接着面が互いに径方向外向きとなるように配置して挟持させ、この配置状態で保持させることを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、複数の磁石をその各接着面が互いに径方向外向きとなるように配置して保持するので、この状態で組付パレットを移動させても磁石が落下したり位置ズレすることがない。このため、磁石に欠損品が発生しないようにすることができ、また、ヨークを被せる作業をスムーズかつ確実に行うことができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、回転電機の筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定するための回転電機における接着固定用器具であって、前記複数の磁石の各接着面が互いに径方向外向きとなる状態で各磁石を個別に着脱可能に保持する磁石保持手段と、前記磁石保持手段を径方向に互いに接近及び離間移動させるための磁石移動手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、複数の磁石をその各接着面が互いに径方向外向きとなるように配置して保持するので、この状態で組付パレットを移動させても磁石が落下したり位置ズレすることがない。このため、磁石に欠損品が発生しないようにすることができ、また、ヨークを被せる作業をスムーズかつ確実に行うことができる。また、保持された複数の磁石を互いにその径方向での接近状態から離間状態に移動させ、磁石の接着面を前記ヨークの接着面に対し径方向に押し付けた状態でヨーク及び磁石を互いに相対移動させることができる。従って、保持された磁石を径方向での接近状態から離間状態に移動させることで磁石の接着面とヨークの接着面とを径方向に押し付けるので、接近状態の複数の磁石に対して接触することなくヨークを軸線方向に被せることができる。このため、磁石の外周面、または、ヨークの内周面に予め塗布された接着剤が擦り取られてしまうことがない。そして、ヨークを被せた状態で複数の磁石を径方向に離間移動させると、ヨークと磁石との接着面間で接着剤が偏ることなく広がる。また、ヨークと磁石の接着面間で接着剤が偏ることなく広がるので、径方向での磁石の「浮き」が抑制される。このため、所定の磁石内径寸法が確保され易く、回転子と磁石とが干渉し難くなる。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の回転電機における接着固定用器具において、前記磁石保持手段に保持された前記複数の磁石に被さるように、前記ヨークを着脱可能に保持するヨーク保持手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明の作用に加えて、ヨーク保持手段がヨークを保持するので、磁石に対しヨークがより高い精度で位置決めされる。このため、ヨークに対する磁石の位置決め精度がより向上する。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載の回転電機における接着固定用器具において、前記磁石移動手段は、前記径方向に互いに接近及び離間移動可能に設けられた移動体と、各磁石移動手段の移動体を互いに離間する方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢に抗して各磁石移動手段の移動体を接近移動させるために移動体にそれぞれ設けられた被係合部とを備えることを特徴とする。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、請求項6または請求項7に記載の発明の作用に加えて、磁石保持手段を備えた各移動体が、付勢手段の付勢によって離間した位置に配置される。そして、外部から各移動体の被係合部に対し操作部材を係合させ、付勢手段の付勢に抗して互いに接近移動させことができる。このため、複数の磁石を接近及び離間移動させるために、各組付パレット毎に駆動手段を設ける必要がない。
【0030】
請求項9に記載の発明は、回転電機における筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定する回転電機における接着固定装置において、貯蔵された接着剤を前記ヨークまたは前記磁石の少なくとも一方の接着面に塗布する接着剤塗布装置と、前記複数の磁石の各接着面が互いに径方向外向きとなる状態で各磁石を個別に着脱可能に保持する磁石保持手段を有する組付パレットと、前記磁石保持手段を径方向に互いに接近及び離間移動させるための磁石移動手段と、前記磁石に被せられた前記ヨークを磁石に対し相対移動させて各接着面に接着剤を広げるスライド装置とを備えることを特徴とする。
【0031】
請求項9記載の発明によれば、組付パレットに保持された磁石にヨークが被せられ、スライド装置によってこのヨークが磁石に対し相対移動されることで、少なくともいずれか一方の接着面に塗布された接着剤を両接着面間で広げることができる。また、組付パレットに保持された複数の磁石を互いにその径方向での接近状態から離間状態に移動させ、磁石の接着面を前記ヨークの接着面に対し径方向に押し付けた状態でヨーク及び磁石を互いに相対移動させることができる。従って、保持された磁石を径方向での接近状態から離間状態に移動させることで磁石の接着面とヨークの接着面とを径方向に押し付けるので、接近状態の複数の磁石に対して接触することなくヨークを軸線方向に被せることができる。このため、磁石の外周面、または、ヨークの内周面に予め塗布された接着剤が擦り取られてしまうことがない。そして、ヨークを被せた状態で複数の磁石を径方向に離間移動させると、ヨークと磁石との接着面間で接着剤が偏ることなく広がる。また、ヨークと磁石の接着面間で接着剤が偏ることなく広がるので、径方向での磁石の「浮き」が抑制される。このため、所定の磁石内径寸法が確保され易く、回転子と磁石とが干渉し難くなる。
【0032】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の回転電機における接着固定装置において、前記接着剤塗布装置は、主剤を貯留する主剤タンクと、硬化剤を貯留する硬化剤タンクと、両タンクから吐出される前記主剤と前記硬化剤とを混ぜて塗布する混合ノズルとを備えた2液性の接着剤塗布装置であることを特徴とする。
【0033】
請求項10に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明の作用に加えて、請求項3に記載の発明の作用と同様の作用がある。
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の回転電機における接着固定装置において、前記接着剤塗布装置は、主剤を貯留する主剤タンクと、硬化剤を貯留する硬化剤タンクと、前記主剤タンクから吐出される前記主剤を塗布する主剤ノズルと、前記硬化剤タンクから吐出される前記硬化剤を塗布する硬化剤ノズルとを備え、前記主剤と前記硬化剤とをそれぞれ別々に前記接着面に塗布し、前記スライド装置は、前記磁石と前記ヨークとを互いに相対移動させることにより、前記主剤ノズル及び前記硬化剤ノズルからそれぞれ別々に塗布された前記主剤と前記硬化剤とを混合させることを特徴とする。
【0034】
請求項11に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明の作用に加えて、請求項4に記載の発明の作用と同様の作用がある。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した磁石組付工程の一実施形態を図1〜図19に従って説明する。
【0037】
本実施形態の磁石組付工程は、直流モータを製造するモータ組立工程に含まれている。
直流モータは公知の構成であって、図2に示すように、ケーシングを兼ねたヨーク11、このヨーク11の内側に固定される一対の界磁磁石(以下、単に磁石という。)12を備えたものである。また、直流モータ10は、いずれも図示しない電機子、整流子、ブラシ機構等を備え、電機子は回転軸及び励磁コイルを備えている。ヨーク11は有底筒状に形成され、その中止軸線を挟んだ両側に平坦部11aが設けられ、両平坦部11aの両側が円弧部11bとされている。さらに、ヨーク11はその開口部側に拡径部11cが設けられている。各磁石12は略円弧状に形成され、その外周面12a全体が各円弧部11bの内周面に接着されることで組付固定される。
【0038】
次に、磁石組付工程について説明する。
磁石組付工程では、ヨーク11に一組の磁石12を接着によって組付固定する。この磁石組付工程は、図1に示すように、順に行われる接着剤塗布工程、磁石保持工程、ヨーク組付工程、スライド工程、硬化工程及び排出工程からなる。
【0039】
次に、この各工程について詳述する。
(接着剤塗布工程)
接着剤塗布工程は、磁石12を前工程からヨーク組付工程まで搬送するコンベア13に対する所定の位置で行われる。接着剤塗布工程では、図3に示す接着剤塗布装置14によって、各磁石12の外周面に対し、混合した2液性接着剤を塗布する。2液性接着剤は常温硬化型の接着剤であって、主剤と硬化剤とを混ぜ合わせることで硬化する。常温硬化型の2液性接着剤としては例えばアクリル系樹脂接着剤を用いることができる。
【0040】
接着剤塗布装置14は、供給装置15、主剤タンク16、硬化剤タンク17、主剤供給ポンプ18、硬化剤供給ポンプ19、混合ノズル20、カットバルブ21a,21b、圧力センサ22a,22b、気泡センサ23a,23b及び制御装置24等から構成されている。
【0041】
このように構成された接着剤塗布装置14は、制御装置24が供給装置15のサーボモータを制御して、主剤供給ポンプ18及び硬化剤供給ポンプ19をそれぞれ動作させ、主剤タンク16の主剤と、硬化剤タンク17の硬化剤とをそれぞれの所定の供給量だけ混合ノズル20に供給する。そして、主剤と硬化剤とが混合された接着剤を混合ノズル20から供給するとともに、混合ノズル20のすぐ上流側に設けられた各カットバルブ21a,21bを開閉制御して混合ノズル20から供給する接着剤を瞬間的に停止させる。これは、接着剤が混合ノズル20から垂れないようにするためである。
【0042】
このとき、制御装置15は、主剤及び硬化剤の各供給ポンプ18,19からの供給圧を圧力センサ22a,22bでそれぞれ検出し、この供給圧が異常となったときには警報を発すると共に両供給ポンプ18,19の作動を停止する。これは、混合ノズル20の詰りによる供給圧の異常上昇を防止し、詰りによる接着剤供給量の低下を防止するためである。また、制御装置15は、各供給ポンプ18,19から混合ノズル20に供給している主剤及び硬化剤中の気泡の有無を気泡センサ23a,23bで検出し、気泡があったときには警報を発するとともに両ポンプ18,19の動作を停止させる。これは、気泡の混入による主剤又は硬化剤の供給量の低下を防止し、主剤と硬化剤とを所定の混合比で安定して混合させるためである。
【0043】
接着剤塗布工程では、この接着剤塗布装置14を用い、図4に示すように、コンベア13で搬送される磁石12に対し、その外周面12aの中央部の1点に接着剤Gを所定の塗布量だけ塗布する。
【0044】
(磁石保持工程)
磁石保持工程は、図1に示すように、コンベア13の搬送先で行われる。磁石保持工程では、接着剤Gが外周面12aに供給された一組の磁石12を、この両磁石12をヨーク11に接着固定するための組付パレット25に着脱可能に保持させる。組付パレット25は複数用意され、モータ1つ分毎に1つずつ使用されるとともに、組付工程、スライド工程、硬化工程及び排出工程で循環して繰り返し使用される。磁石保持工程では、2機の図示しない自動組付機を用いて、接着剤塗布工程から順次搬送されてくる1組ずつの磁石12を、順にそれぞれ組付パレット25に保持させる。
【0045】
組付パレット25は、図5に示すように、ブロック状の台座26と、一対の移動体27とを備え、両移動体27は台座に保持されている。組付パレット25は、各移動体27にそれぞれ磁石12を1つずつ保持し、両磁石12を互いに対向するように配置する。
【0046】
台座26は、図5〜図8に示すように、中央部が上下方向に開口した下側座板28と、中央部が上下方向に開口するとともに水平方向に延びる溝が設けられた上側座板29とからなる。下側座板28と上側座板29とは一体化され、下側座板29の上側に案内溝30が形成されている。
【0047】
上側座板29の上面中央には、ヨーク11をその上面上に保持するための一対の保持部31が設けられている。各保持部31は、開口部の周縁において、案内溝30の延長方向における両側に位置する部分に設けられている。そして、両保持部31は、図8に二点鎖線で示すように、その外周面31aをヨーク11の拡径部11cの内周面にそれぞれ当接させることでヨーク11を着脱可能に支持する。
【0048】
各移動体27は、案内溝30に沿って摺動する基部32を備え、この基部32によって台座26に対し案内溝30の延長方向に移動可能となっている。
各移動体27は、上側座板29の部位との間に設けられた圧縮コイルばね33によって、案内溝30の延長方向で互いに離間する向きに付勢され、上側座板29の図示しない部位に移動が規制される位置(図5及び図8に示す状態。)に弾性的に保持される。
【0049】
また、各移動体27には、下側座板28の開口部に対しその上方に位置する箇所に切欠部34が設けられ、この切欠部34内にはローラ35が回転可能に支持されている。各移動体27は、このローラ35が外部から操作されることで、図8に矢印で示すように、両圧縮コイルばね33の付勢力に抗して互いに接近するように移動操作される。
【0050】
また、各移動体27には、基部32の内側端部から上方に延長され、台座26の開口部から上方に延出する柱部36がそれぞれ設けられている。
柱部36は、案内溝30の延長方向に外側に向く外周面36aを有し、この外周面36aは、磁石12の内周面とほぼ同じ曲率半径の円弧状に形成されている。
【0051】
また、柱部36には、その内側面の四隅に、案内溝30の延長方向に対する直交方向に張り出す4つの当接片37が設けられている。
このように構成された柱部36は、その外周面36aに磁石12の内周面を当接させ、また、各当接片37に磁石12の周端面を当接させることで、上下方向を除く各方向で磁石12を位置決めする。
【0052】
柱部36の下部には、その外周面36aから外方に張り出す挟持座部38が固定されている。挟持座部38は、柱部36の外周面36aに当接された磁石12の下端面が当接されることで、磁石12を上下方向で位置決めする。
【0053】
また、柱部36には、上下方向に移動可能に支持軸39が支持され、この支持軸39の上端には、柱部36の幅方向に延びる係止片40が支持されている。係止片40は、支持軸39の下端に連結された引張コイルばね41によって下向きに付勢されている。
【0054】
係止片40の上面中央には、上方に突出する把持部42が設けられ、また、その両端には、柱部36の外周面36aよりも外方に張り出す挟持爪43がそれぞれ設けられている。
【0055】
そして、本実施形態では、柱部36、当接片37、挟持座部38、支持軸39、係止片40、引張コイルばね41及び挟持爪43が磁石保持手段を構成し、保持部31がヨーク保持手段である。また、案内溝30、圧縮コイルばね33及びローラ35が磁石移動手段を構成し、圧縮コイルばね33が付勢手段であり、ローラ35が被係合部である。
【0056】
このように構成された組付パレット25は、図6〜図8にそれぞれ二点鎖線で示すように、柱部36及び挟持座部38によって位置決めされた磁石12の上端面に両挟持爪43を当接させることで、挟持座部38との間で磁石12を上下方向で挟持し、取り外し可能な状態で保持する。
【0057】
磁石保持工程では、所定位置に配置された組付パレット25の各移動体27に対し、その係止片40の把持部42を一方の自動組付機によって係止させ、図5に矢印で示すように、係止片40を上方に引き上げさせる。この状態で、他方の自動組付機(マグネットセットローダ)に、磁石12を柱部36と挟持座部38とに当接させた状態で保持させる。そして、前記一方の自動組付機に、引き上げている係止片42を戻させることで、引張コイルばね41の付勢力により、挟持座部38と挟持爪40との間で磁石12を挟持させる。このように一組の磁石12を保持した組付パレット25は、次のヨーク組付工程を行う位置に搬送される。
【0058】
(ヨーク組付工程)
ヨーク組付工程は、図1に示すように、磁石保持工程の位置に隣接する位置で行われる。ヨーク組付工程では、磁石保持工程から搬送された組付パレット25に保持されている一組の磁石12に対し、1台の磁石移動装置と、1台の図示しない自動組付機(ヨークセットローダ)とによってヨーク11をその軸線方向に被せる。
【0059】
図9に示すように、磁石移動装置50は、カム駆動装置51及び制御装置52によって構成されている。
カム駆動装置51は、くさび状カム53と、このカム53をその上端に支持するロッド54と、このロッド54を所定範囲で昇降動作させるカム昇降機構55とを備えている。くさび状カム53は、上方に開口するように設けられた一対のテーパ面53aを備えている。カム駆動装置51は、組付パレット25が配置される所定位置において組付パレット25の下方に設けられ、ロッド54と共にくさび状カム53を昇降動作させる。制御装置52は、カム昇降機構55を駆動制御してくさび状カム53を最下降位置、最上昇位置及び中間位置に配置する。
【0060】
ヨーク組付工程に設けられた磁石移動装置50は、図8に示すように、最下降位置に配置されたカム53の各テーパ面53aを各移動体27のローラ35に当接させず、各移動体27を互いに離間した位置のままとする。一方、最上昇位置に配置されたカム53の各テーパ面53aを各移動体27のローラ35に当接させ、図10に示すように、両移動体27を互いに接近した位置に保持する。さらに、中間位置に配置されたカム53の両テーパ面53aをローラ35に当接させ、図14に示すように、両移動体27を最も離間した位置よりもある程度接近した位置に保持する。
【0061】
ヨーク組付工程では、図10,11に示すように、磁石12を保持して所定位置まで搬送された組付パレット25に対し、磁石移動装置50を用いて両移動体27を互いに接近した位置まで移動させる。そして、図示しない自動組付機を用い、図12,13に示すように、組付パレット25の両保持部31にヨーク11の拡径部11cを嵌合させて支持させる。このとき、両移動体27が互いに接近した位置に保持されているので、各磁石12の外周面12aがヨーク11の各円弧部11bの内周面に接触しない。このため、各磁石12の外周面12aの中央部に塗布されている接着剤Gは、塗布されたときのままである。
【0062】
(スライド工程)
次にスライド工程は、ヨーク組付工程と同じ位置で行われる。スライド工程では、前記磁石移動装置50と、1台の図示しない自動スライド機とによって、組付パレット25に支持されたヨーク11の各円弧部11bの内周面に対し、両磁石12の外周面12aを径方向に押し付けた状態でその軸線方向に擦り合わせる(相対移動させる)。そして、磁石12の外周面12aの中央に1点で塗布されている接着剤Gを外周面12a全体に広げ、この状態で位置決めして硬化させる。
【0063】
スライド工程では、先ず、図14,15に示すように、磁石移動装置50のくさび状カム53を最上昇位置から中間位置まで下降させ、互いに接近した位置に保持されていた両移動体27を各圧縮コイルばね33の付勢力によって互いに離間させる。そして、両圧縮コイルばね33の付勢力によって、各磁石12の外周面12aを接着剤Gを介してヨーク11の円弧部11bの内周面に押し付ける。このときの押し付け力は、両移動体27が最後まで離間しないようにカム53によって移動が規制されているので、半加圧状態となる。
【0064】
この操作により、図16(a)に示すように、磁石12の外周面12aの中央部に点状に塗布されている接着剤Gが、図16(b)に示すように、各外周面12aに対しより広い略円形状の範囲に広がる。
【0065】
次に、スライド工程では、組付パレット25の両保持部31に支持されているヨーク11を、自動スライド機44によって図14に二点鎖線で示すように、上方位置に一旦移動させた後、再び元の位置まで戻させる。すなわち、各磁石12に対してヨーク11を上下方向に往復スライドさせ、各磁石12の外周面12aに対し各円弧部11bの内周面を上下方向に擦り合わせる。なお、自動スライド機44は公知の機構からなるものであって、ヨーク11の上端をチャックし、ヨーク11を上下方向に所定距離だけ往復移動させる。このとき、自動スライド機44は、ヨーク11の拡径部11cが組付パレット25の両保持部31から外れない距離でヨーク11を往復移動させる。この自動スライド機44が行う作業を、ヨーク組付工程で組付パレット25にヨーク11を保持させる自動組付機が行うようにしてもよい。
【0066】
このヨーク11を一旦上動させる操作により、図16(b)に示すように、略円形状に広がっている接着剤Gが、図16(c)に示すように、各磁石1の外周面12aに対しその下部の両隅部まで広がる。さらに、一旦上動させたヨーク11を元の位置まで下動させる操作により、図16(d)に示すように、接着剤Gが、各外周面12aに対しその上部の両隅部まで広がる。
【0067】
このとき、ヨーク11の拡径部11bの内周面に対し、各磁石12を径方向での途中に位置に保持し、各円弧部11bの内周面と外周面12aとの間の隙間を設計値の隙間よりも大きくした状態でヨーク11をスライド動作させている。このため、粘度が高い接着剤Gを介在させた状態でヨーク11が円滑にスライド動作させることができ、また、接着剤Gがより迅速に書く接着面全体に広がる。
【0068】
また、接着剤Gの塗布量が、接着に必要な最小限に調節されていることから、余分な接着剤Gが磁石12の外周面12aからヨーク11の内側にはみ出すことがない。
【0069】
ここで、磁石12の外周面12aに対して塗布した接着剤Gの、塗布量に対する広がり面積を、スライド工程を行わなかった場合と行った場合とで比較した実験の結果を説明する。なお、この実験では、本実施形態の接着剤塗布工程と同様に、磁石12の外周面12aの中央部に点状に接着剤Gが塗布されている。
【0070】
図17に示す試験結果のグラフから分かるように、ヨーク11をスライド動作させた場合には、スライド動作させなかった場合に比較して、より少ない塗布量で、外周面12a全体に接着剤Gを広がらせることができることが確認された。即ち、接着に必要な塗布量よりも余分に接着剤を塗布することなく、外周面12a全体に塗布することができる。これは、接着剤Gの塗布量の設定や、磁石12をヨーク11に押し付ける力の調整が容易であることを意味する。
【0071】
スライド工程の最後に、磁石移動装置20のくさび状カム53を中間位置から最下降位置まで下降させ、両圧縮コイルばね33の付勢力によって両移動体27を最も離間した位置まで移動させる。そして、ヨーク11の各拡径部11cの内周面に対し、磁石12の外周面12aを最後まで押し付ける。この状態で、ヨーク11に対し、各磁石12が位置決めされる。
【0072】
(硬化工程)
次の硬化工程は、図1に示すように、ヨーク組付工程/スライド工程を行う位置から、硬化工程の次に行う排出工程の位置まで組付パレット25を搬送する間に常温硬化で行われる。硬化工程では、複数の組付パレット25を環状に循環させることで、より狭い場所で2液性接着剤を常温で硬化させるための時間をかせぐ。
【0073】
(排出工程)
最後の排出工程は、図1に示すように、磁石保持工程が行われる位置と、後工程とに隣接する位置で行われる。排出工程では、図18に示すように、磁石保持工程で用いる磁石移動装置20と同一の図示しない磁石移動装置50により、両移動体27を最も離間した位置から最も接近した位置まで移動させる。そして、接着剤Gが硬化してヨーク11の拡径部12に接着された各磁石12を、引張コイルばね33による挟持状態から離脱させる。このとき、引張コイルばね33によって弾性的に挟持されていた各磁石12は、移動体27の移動に伴って挟持状態から自然に離脱する。すると、各係止片40の挟持爪43が磁石12に係合しない状態となり、ヨーク11を両磁石12と共に上方に移動させることができる状態となる。
【0074】
この状態で、図示しない自動組付機によって、一組の磁石12が接着合体されたヨーク11を組付パレット25から取り外し、後工程に排出させる。
以上詳述した各工程により、ヨーク11に対し両磁石12が接着によって組付固定される。
【0075】
次に、以上詳述した本実施形態が有する各効果を列挙する。
(1) 磁石12の外周面12a(接着面)に、ヨーク11の円弧部11cの内周面(接着面)を擦り合わせることで、外周面12aの中央部に塗布した接着剤を両接着面間で広げるようにした。このため、より少量の接着剤を接着面全体により均一に広げることができる。
【0076】
その結果、接着剤が接着面全体に広がらなかったり、反対に、余分な接着剤の一部が両接着面間からはみ出してしまうことが起き難く、接着強度がばらつき難い。また、余分な接着剤を用いる必要がないので、材料費を低減することができる。
【0077】
また、接着剤を外周面12a全体に塗布する必要がないので、塗布時間が短くなる。このため、塗布中での接着剤の硬化の進行を抑制し、ヨーク11と磁石12との組付前での硬化の進行に起因する接着不良を抑制することができる。
【0078】
また、さらに、ヨーク11の内周面には1対(複数)の磁石12が接着固定されるが、ヨーク11をこれら複数の磁石12に対してスライドさせるだけで、個々の磁石との相対移動を行わなくとも同時に複数の磁石に対して相対移動させることができ、磁石の数に関係なく同時に複数の磁石に塗布された接着剤を塗り広げることができる。
【0079】
(2) 2液性接着剤の主剤と硬化剤とを予め混ぜ合わせ、この混合物を塗布するようにした。このため、主剤と硬化剤とを所定の安定した混合比で、かつ、より均一な混合状態で塗布することができ、接着強度がより安定化する。
【0080】
また、2液性の接着剤の主剤と硬化剤とを塗布直前に予め混合して塗布しても、短時間で外周面12a全体に塗り広げることができ、しかも少量の接着剤の塗布でも所望の接着強度が得られるため塗布工程も迅速にできる。
【0081】
このため、塗布工程中の硬化を抑制することができ、ヨークと磁石との組付前での硬化進行に起因する接着不良を抑制することができる。
(3) 組付パレット25の各移動体27(磁石保持手段)によって一組の磁石12を対向状態で保持するので、組付パレット25を工程間で移動させても磁石12が落下したり、位置ズレすることがない。このため、磁石12に欠損品を出し難く、また、ヨーク11を被せる作業をスムーズかつ確実に行うことができる。また、磁石12に対しヨーク11がより高い精度で位置決めされるので、ヨーク11に対する磁石12の位置決め精度がより向上する。
【0082】
(4) スライド工程で、両移動体27を径方向での接近状態から離間移動させ、各磁石12の外周面12aをヨーク11の円弧部11bの内周面に押し付けるようにした。
【0083】
このため、その前のヨーク組付工程では、互いに接近させた両磁石12に対してヨーク11を軸線方向で容易に被せることができ、外周面12aに塗布されている接着剤Gをヨーク11で擦り取ってしまうことがない。
【0084】
そして、スライド工程で両磁石12を径方向に移動させて各磁石12の外周面12aをヨーク11の円弧部11bの内周面に押し付けるので、ヨーク11の内周面と各磁石12の外周面12aとの間で接着剤Gが偏ることなく広がる。
【0085】
さらに、両接着面間で接着剤Gが偏ることなく広げるので、磁石12の径方向での「浮き」が抑制される。このため、所定の磁石内径寸法が確保され易く、回転子と磁石とが干渉し難くなる。
【0086】
(5) 組付パレット25において、両移動体27を移動可能に設け、両移動体27を圧縮コイルばね33で離間状態に保持した。そして、磁石移動装置50のくさび状カム53を各移動体27のローラ35に係合させて両移動体27を接近移動させるようにした。このため、対の磁石12を接近及び離間移動させるために、各組付パレット25毎に、電動モータ等からなる駆動手段を設ける必要がない。よって、各組付パレット25が安価なものとなる。
【0087】
(6) スライド工程で、ヨーク11の内周面に対し、各磁石12を径方向での途中の位置に保持した状態でヨーク11をスライド動作させ、接着剤Gを各接着面全体に広げるようにした。このため、粘度の高い接着剤Gが介在する状態でヨーク11を円滑にスライド動作させることができ、また、接着剤Gをより迅速に接着面全体に広げることができる。
【0088】
(7) 主剤と硬化剤とを予め混合した接着剤Gを、磁石12の外周面12aの中央部に点状に塗布し、スライド工程で外周面12a全体に広げるようにした。このため、塗布時間が最短で済み、タクトのより短いラインに導入することができる。
【0089】
次に、上記一実施形態以外の実施形態を列挙する。
・ 前記一実施形態の接着剤塗布工程で、図20(a)に示すように、磁石12の外周面12aに対し、混合前の主剤60と硬化剤61とをそれぞれ別々に、互いに平行な複数の線状に塗布する。そして、スライド工程で、両磁石12に対してヨーク11を上下方向に複数回往復スライド動作させることで、各磁石12の外周面12aのヨーク11の内周面との間で主剤60と硬化剤61を混ぜ合わせるとともに広げるようにする。この場合には、予め主剤60と硬化剤61とを混ぜ合わせる必要がないので、混合ノズルを備えないより簡単な接着剤塗布装置を用いることができる。また、ヨーク11と両磁石12との組付前での接着剤Gの硬化の進行がないので、硬化の進行に起因する接着不良が発生しない。
【0090】
このように主剤60と硬化剤61とを別々に塗布するには、図21に示すように、主剤を貯留する主剤タンク64と、硬化剤を貯留する硬化剤タンク65と、主剤タンク64から吐出される主剤60を塗布する主剤ノズル66と、硬化剤タンク65から吐出される硬化剤61を塗布する硬化剤ノズル67とを備えた接着剤塗布装置68を用いる。この接着剤塗布装置68は、主剤60と硬化剤61とを別々に、それぞれ複数の線状に平行に塗布する。
【0091】
・ 前記一実施形態の接着剤塗布工程で、図20(b)に示すように、ヨーク69の内周面69aに、混合した2液性の接着剤Gを、周方向に沿って複数本塗布してもよい。この場合であっても、より少量の接着剤を接着面全体により均一に広げることができる。また、1液性の接着剤であってもよい。
【0092】
・ 前記一実施形態の接着剤塗布工程で、ヨーク11の各円弧部11bの内周面に接着剤を塗布してもよい。この場合にも、一実施形態の各効果を得ることができる。
【0093】
また、磁石12の外周面12aと、各円弧部11bの内周面とにそれぞれ接着剤を塗布してもよい。
・ 前記一実施形態のスライド工程で、くさび状カム53を最上昇位置から中間位置に止めることなく最下降位置まで移動させ、両磁石12の外周面12aと各円弧部11bの内周面との間の隙間の大きさが最終的に設計値となり得る状態でヨーク11をスライド動作させてもよい。この場合であっても、より少ない塗布量の接着剤を外周面12a全体により均一に塗布することができる。
【0094】
・ 前記一実施形態で、組付パレットが、各移動体27を接近及び離間移動させる電動モータを備え、ヨーク組付及びスライド工程と、排出工程とで外部から給電を受けることで電動モータを動作させ、各移動体27を接近及び離間移動させる構成であってもよい。
【0095】
・ 前記一実施形態で用いる接着剤は、例えばエポキシ系等のアクリル系以外の常温硬化型2液性接着剤であってもよく、また、1液性の常温硬化型接着剤であってもよい。また、常温硬化型接着剤に限らず、熱硬化型接着剤であってもよい。
【0096】
以下、前述した各実施形態から把握される技術的思想をその効果とともに記載する。
(1) 前記スライド工程では、前記ヨーク及び前記磁石の各接着面間の隙間を、設計値の隙間よりも大きくした状態で互いに相対移動させる。このような構成によれば、粘度の高い接着剤が介在する状態でヨークを円滑にスライド動作させることができ、また、接着剤をより迅速に接着面全体に広げることができる。
【0097】
(2) 前記接着剤塗布工程では、前記ヨーク及び前記磁石のいずれか一方の接着面の中央部に対し、接着剤を点状に塗布する。このような構成によれば、塗布時間が最短で済み、タクトのより短いラインに導入することができる。
【0098】
【発明の効果】
請求項1〜請求項5に記載の発明によれば、ヨークと磁石とを相対移動させることによって両接着面間で接着剤を広げるようにしたので、接着剤を接着に必要な塗布量以上に塗布することなく接着面全体により均一に塗布することができる。
【0099】
請求項6〜請求項11に記載の発明によれば、上記各発明をより容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 磁石組付工程を示す模式平面図。
【図2】 ヨーク及び界磁磁石を示す概略斜視図。
【図3】 接着剤塗布装置を示す模式構成図。
【図4】 塗布工程での磁石を示す概略斜視図。
【図5】 組付パレットを示す概略斜視図。
【図6】 同じく概略正面図。
【図7】 同じく概略縦断面図。
【図8】 同じく側方概略縦断面図。
【図9】 磁石移動装置を示す模式図。
【図10】 ヨーク組付工程での組付パレット及び磁石を示す模式縦断面図。
【図11】 図10のA−A線での模式平断面図。
【図12】 ヨーク組付工程での組付パレット、磁石及びヨークを示す模式縦断面図。
【図13】 図12のB−B線での模式横断面図。
【図14】 スライド工程での組付パレット及び磁石を示す模式断面図。
【図15】 図14のC−C線での模式横断面図。
【図16】 (a)〜(d)は、接着剤が塗布された磁石の外周面を示す模式図。
【図17】 接着剤広がり面積と塗布量との関係を示す試験結果を示すグラフ。
【図18】 排出工程での組付パレット、磁石及びヨークを示す模式縦断面図。
【図19】 図18のD−D線での模式横断面図。
【図20】 (a)は、他の実施形態における磁石の外周面を示す模式図、(b)は、ヨークの模式縦断面図及び模式横断面図。
【図21】 接着剤塗布装置の模式構成図。
【図22】 従来の接着方法を示す磁石及びヨークの概略斜視図。
【符号の説明】
10…回転電機としてのモータ、11…ヨーク、12…界磁磁石、12a…接着面としての外周面、14…接着剤塗布装置、16…主剤タンク、17…硬化剤タンク、20…混合ノズル、25…組付パレット、27…移動体、30…磁石移動手段を構成する案内溝、31…ヨーク保持手段としての保持部、33…磁石移動手段を構成する付勢手段としての圧縮コイルばね、35…磁石移動手段を構成する被係合部としてのローラ、36…磁石保持手段を構成する柱部、37…同じく当接片、38同じく…挟持座部、39…同じく支持軸、40…同じく係止片、41…同じく引張コイルばね、43…同じく挟持爪、44…スライド装置としての自動スライド機、50…磁石移動装置、53…くさび状カム、64…主剤タンク、65…硬化剤タンク、66…主剤ノズル、67…硬化剤ノズル、68…接着剤塗布装置。
Claims (11)
- 回転電機の筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定する回転電機における接着固定方法において、
前記ヨーク及び前記磁石の少なくともいずれか一方の接着面に接着剤を塗布し、前記複数の磁石を互いに径方向に接近させて前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを離間状態で対向配置させた後、該複数の磁石を互いに径方向に離間させて前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを押し付け、前記ヨークと前記磁石の各接着面同士を擦り合わせて前記接着剤を両接着面に広げることを特徴とする回転電機における接着固定方法。 - 回転電機の筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定する回転電機における接着固定方法において、
前記ヨーク及び前記磁石の少なくともいずれか一方の接着面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記複数の磁石を着脱可能に保持するための組付パレットに該磁石を保持させる磁石保持工程と、
前記組付パレットに保持された前記複数の磁石を互いに径方向に接近させると共に該磁石に前記ヨークを被せて、前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを離間状態で対向配置させる組付工程と、
前記複数の磁石を互いに径方向に離間させて前記磁石の接着面と前記ヨークの接着面とを押し付け、前記ヨークと前記磁石とを互いに相対移動させて各接着面に接着剤を広げるスライド工程とを備えることを特徴とする回転電機における接着固定方法。 - 請求項2に記載の回転電機における接着固定方法において、
前記接着剤は、主剤と硬化剤とを混ぜ合わせることで硬化するものであって、
前記接着剤塗布工程では、前記主剤と硬化剤とを予め混ぜ合わせ、この混合物を塗布することを特徴とする回転電機における接着固定方法。 - 請求項2に記載の回転電機における接着固定方法において、
前記接着剤は、主剤と硬化剤とを混ぜ合わせることで硬化するものであって、
前記接着剤塗布工程では、前記主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に塗布し、
前記スライド工程では、前記ヨーク及び磁石を互いに相対移動させることで両接着面間で前記主剤と前記硬化剤とを混ぜ合わせるとともに広げることを特徴とする回転電機における接着固定方法。 - 請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の回転電機における接着固定方法において、
前記磁石保持工程では、前記組付パレットに、前記複数の磁石をその各接着面が互いに径方向外向きとなるように配置して挟持させ、この配置状態で保持させることを特徴とする回転電機における接着固定方法。 - 回転電機の筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定するための回転電機における接着固定用器具であって、
前記複数の磁石の各接着面が互いに径方向外向きとなる状態で各磁石を個別に着脱可能に保持する磁石保持手段と、
前記磁石保持手段を径方向に互いに接近及び離間移動させるための磁石移動手段とを備えたことを特徴とする回転電機における接着固定用器具。 - 請求項6に記載の回転電機における接着固定用器具において、
前記磁石保持手段に保持された前記複数の磁石に被さるように、前記ヨークを着脱可能に保持するヨーク保持手段を備えたことを特徴とする回転電機における接着固定用器具。 - 請求項6または請求項7に記載の回転電機における接着固定用器具において、
前記磁石移動手段は、前記径方向に互いに接近及び離間移動可能に設けられた移動体と、各磁石移動手段の移動体を互いに離間する方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢に抗して各磁石移動手段の移動体を接近移動させるために移動体にそれぞれ設けられた被係合部とを備えることを特徴とする回転電機における接着固定用器具。 - 回転電機における筒状のヨークの内周面に複数の磁石を互いに間隔をあけて接着固定する回転電機における接着固定装置において、
貯蔵された接着剤を前記ヨークまたは前記磁石の少なくとも一方の接着面に塗布する接着剤塗布装置と、
前記複数の磁石の各接着面が互いに径方向外向きとなる状態で各磁石を個別に着脱可能に保持する磁石保持手段を有する組付パレットと、
前記磁石保持手段を径方向に互いに接近及び離間移動させるための磁石移動手段と、
前記磁石に被せられた前記ヨークを磁石に対し相対移動させて各接着面に接着剤を広げるスライド装置とを備えることを特徴とする回転電機における接着固定装置。 - 請求項9に記載の回転電機における接着固定装置において、
前記接着剤塗布装置は、主剤を貯留する主剤タンクと、硬化剤を貯留する硬化剤タンクと、両タンクから吐出される前記主剤と前記硬化剤とを混ぜて塗布する混合ノズルとを備えた2液性の接着剤塗布装置であることを特徴とする回転電機における接着固定装置。 - 請求項9に記載の回転電機における接着固定装置において、
前記接着剤塗布装置は、主剤を貯留する主剤タンクと、硬化剤を貯留する硬化剤タンクと、前記主剤タンクから吐出される前記主剤を塗布する主剤ノズルと、前記硬化剤タンクから吐出される前記硬化剤を塗布する硬化剤ノズルとを備え、前記主剤と前記硬化剤とをそれぞれ別々に前記接着面に塗布し、
前記スライド装置は、前記磁石と前記ヨークとを互いに相対移動させることにより、前記主剤ノズル及び前記硬化剤ノズルからそれぞれ別々に塗布された前記主剤と前記硬化剤とを混合させることを特徴とする回転電機における接着固定装置。
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