JP3783825B2 - トロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造 - Google Patents

トロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力ディスクと出力ディスクとの間に摩擦ローラを配設し、この摩擦ローラの傾転状態を変更することで入出力間の変速比を変更できるようにしたトロイダル型無段変速機に関し、特にそれら変速機構を収納するトランスミッションケースの後方に接合されるエクステンションケース内のアイドラベアリングの潤滑構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のトロイダル型無段変速機としては、例えば特開平10−148244号公報に記載されるものがある。このトロイダル型無段変速機は、同軸上に配設されて対をなす回転可能な入力ディスク及び出力ディスクの対向面間に形成されたトロイド状の溝内に、パワーローラと称する摩擦ローラを配設し、この摩擦ローラをトラニオンと称する支持機構で傾転可能に支持する。一方、この支持機構は、流体圧シリンダによって、例えば前記摩擦ローラの軸線方向と直交し且つ入出力ディスクの軸線方向と直交する方向に駆動される。ここで、例えば摩擦ローラの軸線と入出力ディスクの軸線とがずれると、摩擦ローラの回転方向と入力ディスクからの入力方向とにずれが生じ、そのずれの力の成分が摩擦ローラを傾転し、これにより両ディスクに摩擦接触している摩擦ローラと入力ディスクとの接触半径及び出力ディスクとの接触半径が変わるので、入出力間の変速比が変化する。
【0003】
前記摩擦ローラと入出力ディスクとは、大きな接触圧力で常時接触しているので、両者が回転する如何様な場合にも潤滑が重要である。その一例としては、例えばエンジンが停止し、油圧ポンプが作動していない状態で、車両を牽引するような場合が考えられる。そこで、特開平9−303510号公報では、このようなエンジン停止状態での牽引時にも、摩擦ローラが潤滑されるようにした潤滑構造が提案されている。具体的には、前記変速機構を収納するトランスミッションケースの後方部に潤滑油溜まりを設け、牽引時に作動する出力系ギヤ列によって潤滑油を掻き上げて、その潤滑油溜まりに潤滑油を貯留し、そこから逆止弁を介して摩擦ローラに潤滑油が供給されるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した出力系ギヤ列には、アイドラギヤと称する歯車がある。このアイドラギヤは、通常の自動変速機と同様に、変速後の出力を取り出すカウンタギヤと、最終出力軸の出力ギヤとの間に介装されて、両者の回転方向を一致させるものであるが、トロイダル型無段変速機の構造上、前記変速機構を収納するトランスミッションケースの後方にエクステンションケースと称する延長部を接合し、その内部の下方に配設されている。更に具体的には、ギヤの回転を支持するベアリングのレイアウトの関係から、トランスミッションケースのエクステンションケースとの接合面と当該エクステンションケースとの間にアイドラシャフトと称する回転軸を掛け渡して固定し、これにアイドラベアリングと称するラジアルベアリングを二つ並べて被嵌し、それらの外輪の外側にアイドラギヤの内周面を被嵌している。
【0005】
このアイドラベアリングは、以下の理由から、潤滑条件が非常に厳しい。即ち、まず潤滑の主体は、あくまでも前述した変速機構であり、その後方に配置されているアイドラギヤには、少量の潤滑油しか供給できない。また、レイアウトの関係から、ベアリング自体が潤滑油中に浸っておらず、しかも狭いエクステンションケースの壁面に覆われているので、飛散している潤滑油もベアリングまでは回り込みにくい。
【0006】
本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発されたものであり、潤滑条件の厳しいアイドラベアリングに十分な潤滑油を供給することができるトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題を解決するために、本発明のトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造は、摩擦ローラと入力ディスク及び出力ディスクとの接触点を変更することにより変速比を調整可能とした変速機構と、軸心部に油路を有し、前記入力ディスクと一体回転可能に接続された第1シャフトと、前記第1シャフトと同軸上且つ端部が前記第1シャフトの端部に当接して配設され、軸心部に油路を有し、該油路と前記第1シャフトの軸心部の油路とが接続され、且つ前記第1シャフトと相対回転可能とされた第2シャフトと、前記第1シャフト及び第2シャフトと平行に配設され、前記出力ディスクからの回転力を前記第2シャフトに伝達するカウンタシャフトと、前記第1シャフト、前記変速機構及び前記カウンタシャフトを収納するトランスミッションケースと、前記トランスミッションケースの後方に接合され、前記第2シャフトを収納するエクステンションケースと、前記カウンタシャフトから前記第2シャフトへ回転力を伝達する経路中に配設されると共に、前記トランスミッションケースと前記エクステンションケースとの間に固定されるアイドラシャフトと、前記アイドラシャフトに被嵌され、且つ前記カウンタシャフトから前記第2シャフトへ回転力を伝達するアイドラギヤを回転可能に支持する、併設された二つのアイドラベアリングと、を有するトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造であって、前記アイドラシャフトの軸心部に油路を形成すると共に前記アイドラシャフトの軸心部の油路から前記二つのアイドラベアリングの間に通ずる油路を形成し、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの接続部から排出される油を、前記トランスミッションケース側から前記アイドラシャフトの軸心部の油路の一端部に導く第1油路と、前記第2シャフトの軸心部の油路と連通するように前記第2シャフトの径方向に設けられた油路から排出される油を、前記エクステンションケース側から前記アイドラシャフトの軸心部の油路の他端部に導く第2油路とを形成し、前記第1油路及び第2油路により前記アイドラシャフトの軸心部の油路に導かれた油は、前記二つのアイドラベアリングの間に通ずる油路から前記二つのアイドラベアリングに供給されることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のトロイダル型無段変速機の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
まず、本実施形態のトロイダル型無段変速機の概略構成について、図1を用いて、入力側から出力側の順に簡潔に説明する。図示されない発動機であるエンジンの回転力は、トランスミッションケース(以下、単にミッションケースとも記す)1内のトルクコンバータ4を介してインプットシャフト2に入力される。このインプットシャフト2の図示右方には、動力伝達用回転軸としてCVTシャフト3(第1シャフト)が同軸に配設されている。前記インプットシャフト2にはオイルポンプ5が取付けられており、そのオイルポンプ5の図示右方には、遊星歯車機構8の固定要素切換えによってCVTシャフト3への入力回転方向を切換えるための前進クラッチ機構6及び後進クラッチ機構7を備えた前後進切換機構9が配設されている。また、前記CVTシャフト3には、トロイド状の二つのキャビティ,つまり溝部を構成する第1及び第2トロイダル変速機構10,11が互いに軸線方向に離間して配設されている。なお、前記トルクコンバータ4は、所謂ロックアップ機構付きのものである。
【0009】
前記インプットシャフト2及びCVTシャフト3間には、前記インプットシャフト2にニードルベアリング12を介して回転自在に支持されて前記前後進切換機構9の遊星歯車機構8を構成するサンギヤ13と、このサンギヤ13に形成されている爪部13aに係合し且つCVTシャフト3に回転自在に支持されたローディングカム14と、このローディングカム14に係合ローラ15を介して連結され且つCVTシャフト3にボールスプライン16を介して支持された入力ディスク17とが介装されている。また、前記係合ローラ15は保持器41で回転自在に保持されている。従って、前記インプットシャフト2に伝達されたエンジンからの回転力は、前後進切換機構9を介してサンギヤ13の爪部13aからローディングカム14、係合ローラ15、入力ディスク17及びボールスプライン16を順次経由してCVTシャフト13に伝達されるようになっている。
【0010】
また、前記ローディングカム14及び入力ディスク17の係合ローラ15当接面は、互いに逆向きで、次第にスラスト方向に高くなるカム面が形成されており、係合ローラ15がこれらのカム面のリードに沿って移動することで入力トルクに比例したトルク伝達用CVTシャフト3の軸線方向への推力,つまりスラスト力を発生するようになっている。また、前記入力カムであるローディングカム14と出力カムである入力ディスク17との間には、両者を離反させる方向に力を作用させ、予圧を付与するための皿バネ42が介装されている。また、このローディングカム14と入力ディスク17との間に所定の流体圧を供給することで、前記軸線方向への推力,つまりスラスト力を調整できるようにもなっている。なお、前記ローディングカム14は、ボールベアリング44によってCVTシャフト3に回転可能に支持されている。
【0011】
第1及び第2トロイダル変速機構10,11から先に説明すると、第1トロイダル変速機構10は、前記係合ローラ15に接する面と反対側の面にトロイド面17aが形成される上述の入力ディスク17と、この入力ディスク17の対向面にトロイド面18aが形成され、二つのトロイド面で第1のキャビティを構成する,CVTシャフト3に回転自在に支持される出力ディスク18と、前記入力ディスク17のトロイド面17aと出力ディスク18のトロイド面18aとで構成される溝部,つまりキャビティに対して傾転可能に接触するパワーローラ(摩擦ローラ)29とを備えている。前記パワーローラ29は、トラニオンと称する支持機構によって傾転可能に支持されており、このトラニオンを、ステップモータによってサーボ作動する流体圧シリンダで操作することにより、当該パワーローラ29と入力ディスク17及び出力ディスク18との夫々の径方向の接触位置,即ち接触半径を変え、入力ディスク17と出力ディスク18との間の回転速度比,即ち変速比を連続的に変化させることができるようになっている。
【0012】
また、前記第2トロイダル変速機構11は、前記第1トロイダル変速機構10と同様に入力ディスク19,出力ディスク20,パワーローラ(摩擦ローラ)30,支持機構及び流体圧駆動装置を有するが、CVTシャフト3にボールスプライン21を介して外嵌されている入力ディスク19が、前記第1トロイダル変速機構10から遠い側に配置されると共に、出力ディスク20は第1トロイダル変速機構10に近い側に配置されている。つまり、第1トロイダル変速機構10と第2トロイダル変速機構11とは、図面上で線対称となるように構成されている。また、第1トロイダル変速機構10の出力ディスク18とCVTシャフト3との間にはローラベアリング38が、第2トロイダル変速機構11の出力ディスク20とCVTシャフト3との間にはローラベアリング39が夫々介装されている。
【0013】
互いに対向する前記出力ディスク18,20の背面の間には出力合成ギヤ22が配設されており、この出力合成ギヤ22の中心部両端から軸線方向に突設された筒軸部18b,20bが、各出力ディスク18,20の内部でそれらとスプライン結合されている。また、出力合成ギヤ22は、トランスミッションケース1の内周壁に固着されたギヤハウジング23a,23bにベアリング24を介して回転自在に支持されている。また、出力合成ギヤ22はドリブンギヤ25に噛合しており、このドリブンギヤ25は前記ギヤハウジング23bにベアリング26を介して回転自在に支持されている。また、ドリブンギヤ25の中心部にはカウンターシャフト27の一端がスプライン結合されており、このカウンターシャフト27の他端はローラベアリング35を介してトランスミッションケース1に回転自在に支持されていることから、両者は一体に回転するようになっている。従って、前記CVTシャフト3に伝達されたエンジンからの回転力は、前記第1及び第2トロイダル変速機構10,11の入力ディスク17,19に分散され、前述したパワーローラ29,30の傾転動作による所定の変速比で各トロイダル変速機構10,11の出力ディスク18,20に伝達された後、この出力合成ギヤ22で合成され、ドリブンギヤ25,カウンターシャフト27及びギヤ列28を順次経由してアウトプットシャフト33(第2シャフト)に伝達される。なお、前記第2トロイダル変速機構11の入力ディスク19の背面には皿バネ43が介装されており、その出力側に螺合したナット40の締付けトルクを調整することで、前記皿バネ42との間で発生するスラスト力の予圧状態を調整することができるようになっている。また、前記カウンターシャフト27のドリブンギヤ25側端部に、バルブを切り替えるためのリバースセンサが取付けられている。
【0014】
前記ギヤ列28は、前記カウンターシャフト27の他端部に形成されたカウンターアウトプットギヤ31と、これに噛合する後述のアイドラギヤと、このアイドラギヤに噛合し且つ前記アウトプットシャフト33のCVTシャフト3側端部に形成されたアウトプットギヤ32とからなる。これらのギヤ列28及びアウトプットシャフト33等は、前記トランスミッションケース1の後端部に接合されたエクステンションケース34内に収納される。また、前記カウンターシャフト27の後端部、つまり前記カウンターアウトプットギヤ31の両側は、トランスミッションケース1側との間に介装されたローラベアリング35及びエクステンションケース34との間に介装されたローラベアリング36によって回転自在に支持されている。また、前記アウトプットシャフト33は、そのアウトプットギヤ32側が、トランスミッションケース1の後面部に設けられたリヤ接合面部37との間に介装されたローラベアリング38、CVTシャフト3の後端部との間に介装されたニードルベアリング39によって回転可能に支持され、その出力端側、つまり後端側が、エクステンションケース34との間に介装されたローラベアリング45によって回転可能に支持されている。なお、図中の符号46は、前記アウトプットシャフト33にスプライン結合されたパーキングギヤ、符号47はアウトプットシャフト33に形成されたスピードメータギヤ、符号48は、エクステンションケース34との間に形成されたエアブリーザー室、符号49は、前記アウトプットシャフト33を位置決めするナットである。
【0015】
前記ギヤ列28の詳細を図2に示す。同図の符号51が前記アイドラギヤである。このアイドラギヤ51は、前記トランスミッションケース1のリヤ接合面部37とエクステンションケース34との間に架渡され且つナット52によって固定されているアイドラシャフト53に対し、ローラベアリングからなる二つのアイドラベアリング54によって回転自在に支持されている。従って、前述のようにこれらのアイドラベアリング54は、狭隘な場所に押し込められており、外部からの十分な潤滑ができない。そこで、本実施形態では、前記アイドラシャフト53の軸心部に前後方向に油路55を形成し、更にそこから二つのアイドラベアリング54の間に向けて油路56を開設し、二つのアイドラベアリング54の間から潤滑油が供給されるように構成する。ちなみに、前記アイドラシャフト53の軸心部の油路55は、図示左方から穿設した油穴をめくら栓55aで閉塞したものである。また、前記二つのアイドラベアリング54の間にはスペーサ57が介装されており、このスペーサ57には、前記油路56に連通する切欠き溝状の油路58を形成し、図3に示すように、この油路58を通ってスペーサ57の外周面まで到達した潤滑油が、前記二つのアイドラベアリング54の対向する面から供給されるようにした。ちなみに、前記アイドラシャフト53の前方端部には、前記アイドラベアリング53を位置決めし、ナット52による締付け力を受けるためのフランジ部53aが形成されている。
【0016】
そして、本実施形態では、前記アイドラシャフト53の軸心部油路55に対し、その前後から潤滑油が供給されるように構成している。ここでは、アイドラシャフト53の軸心部油路55に供給する潤滑油系統を二つ設定している。一つは、図3に示すように、前記CVTシャフト3の軸心部油路59の後端部から後方に吐出し、そのまま逆流するようにして、当該CVTシャフト3を支持する前記ニードルエアリング39を潤滑し、更に前記トランスミッションケース1のリヤ接合面部37から前記アウトプットギヤ32のローラベアリング38を潤滑する、図中のルートA(第1油路)、もう一つは、前記CVTシャフト3の軸心部油路59からアウトプットシャフト33の軸心部油路60に供給され、そこから油路62を通って前記スピードメータギヤ47或いはそれに噛合する図示されないスピードメータピニオンを潤滑し、エクステンションケース34の後方内側面66に落下するか、又は同じく前記軸心部油路60から油路62を通ってアウトプットシャフト33のローラベアリング45を潤滑し、エクステンションケース34の後方内側面66に流下するルートB(第2油路)である。従って、前記潤滑ルートAの潤滑油を前記アイドラシャフト53の軸心部油路55の前方部に供給する油路と、前記潤滑油ルートBの潤滑油を当該軸心部油路55の後方部に供給する油路とが必要となる。
【0017】
図4aはエクステンションケース34のフロント接合面を、図4bはトランスミッションケース1のリヤ接合面を示している。このうち、図4bは、トランスミッションケース1のリヤ接合面部37に前記アイドラシャフト53だけが取付けられている状態が示されているが、本実施形態では、前記潤滑ルートAからアイドラシャフト53の軸心部油路55の前方部に供給する油路として、まず前記トランスミッションケース1のリヤ接合面部37に連続する前記アイドラシャフト53のフランジ部53aの後面部に溝状の油路63を形成し、それに連通し且つ前記アイドラシャフト53の軸心部油路55の前方部に開口する油穴からなる油路64を開設する。これにより、前記トランスミッションケース1のリヤ接合面部37の潤滑ルートAの潤滑油は、前記油路63から油路64を通って前記アイドラシャフト53の軸心部油路55の前方部に供給される。
【0018】
一方、図4aにもエクステンションケース34にアイドラシャフト53だけが取付けられている状態の縦断面図が示されているが、同図に示すように、このエクステンションケース34のうち、前記アウトプットシャフト33のローラベアリング45の外輪後端支持面45a並びに外輪外周支持面45bに切欠き状の油路64を形成し、当該ローラベアリング45から車両後方に流れた潤滑油を積極的にエクステンションケース34の後方内側面66の前記潤滑ルートBに戻すようにした。また、このエクステンションケース34の後方内側面66は、車両前方が次第に広がる円錐面をなしているので、前記潤滑ルートBの潤滑油が、車両左方に位置するアイドラシャフト53から遠ざかってしまわないように、当該後方内側面66の最下方部に、車両前後方向向きの堰板65を設けた。そして、前記エクステンションケース34の後方内側面66から連続し、前記車両後方のアイドラベアリング54と当該エクステンションケース34との間に介装されるカラー67のエクステンションケース側支持面の一部を薄く広く切欠いて油路68を形成し、更にアイドラシャフト53には、当該油路68に連通し且つ前記アイドラシャフト53の軸心部油路55の後方部に開口する油穴からなる油路69(本実施形態では二つ)を開設する。これにより、前記エクステンションケース34の後方内側面の潤滑油ルートBの潤滑油は、前記油路64から堰板65の車両左方を流れ、前記油路68から油路64を通って前記アイドラシャフト53の軸心部油路55の後方部に供給される。
【0019】
前記トランスミッションケース1のリヤ接合面部37の潤滑ルートAの潤滑油量は、インプットシャフト2とアウトプットシャフト33との回転数差によって変動する。また、エクステンションケース34の後方内側面66の潤滑ルートBの潤滑油量は、アウトプットシャフト33の回転数によって変動する。従って、前記アイドラシャフト53の軸心部油路55への潤滑油供給系統を、何れか一方に限定してしまうと、潤滑油量が不足して潤滑不良になる恐れがある。本実施形態では、二つの潤滑ルートの潤滑油を、アイドラシャフトの軸心部油路55の前後から供給するようにしたことで、種々の走行状態でも十分な潤滑油量を確保して、アイドラベアリング54の確実な潤滑が可能となる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造によれば、アイドラシャフトの軸心部に油路を形成すると共にアイドラシャフトの軸心部の油路から二つのアイドラベアリングの間に通ずる油路を形成し、第1シャフトと第2シャフトとの接続部から排出される油を、トランスミッションケース側からアイドラシャフトの軸心部の油路の一端部に導く第1油路と、第2シャフトの軸心部の油路と連通するように第2シャフトの径方向に設けられた油路から排出される油を、エクステンションケース側からアイドラシャフトの軸心部の油路の他端部に導く第2油路とを形成し、第1油路及び第2油路によりアイドラシャフトの軸心部の油路に導かれた油は、二つのアイドラベアリングの間に通ずる油路から二つのアイドラベアリングに供給されるようにしたことにより、種々の走行状態でも、安定した潤滑油量をアイドラベアリングに供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トロイダル型無段変速機の一例を示す縦断面図である。
【図2】 図1のトロイダル型無段変速機の出力系ギヤ列の詳細説明図である。
【図3】 図2の出力系ギヤ列のアイドラベアリング潤滑系統の説明図である。
【図4】 図3のアイドラベアリング潤滑系との詳細説明図であり、(a)はエクステンションケースのフロント接合面、(b)はトランスミッションケースのリヤ接合面を示す。
【符号の説明】
1はトランスミッションケース
2はインプットシャフト
3はCVTシャフト
4はトルクコンバータ
9は前後進切換機構
10は第1トロイダル変速機構
11は第2トロイダル変速機構
17は入力ディスク
18は出力ディスク
19は入力ディスク
20は出力ディスク
22は出力合成ギヤ
29はパワーローラ(摩擦ローラ)
30はパワーローラ(摩擦ローラ)
31はカウンタ出力ギヤ
32はアウトプットギヤ
33はアウトプットシャフト
34はエクステンションケース
37はリヤ接合面部
45はローラベアリング
47はスピードメータギヤ
51はアイドラギヤ
52はナット
53はアイドラシャフト
54はアイドラベアリング
55、56は油路
57はスペーサ
58〜64は油路
65はリブ
66は後方内面部
67はカラー
68、69は油路
A、Bは潤滑ルート

Claims (3)

  1. 摩擦ローラと入力ディスク及び出力ディスクとの接触点を変更することにより変速比を調整可能とした変速機構と、軸心部に油路を有し、前記入力ディスクと一体回転可能に接続された第1シャフトと、前記第1シャフトと同軸上且つ端部が前記第1シャフトの端部に当接して配設され、軸心部に油路を有し、該油路と前記第1シャフトの軸心部の油路とが接続され、且つ前記第1シャフトと相対回転可能とされた第2シャフトと、前記第1シャフト及び第2シャフトと平行に配設され、前記出力ディスクからの回転力を前記第2シャフトに伝達するカウンタシャフトと、前記第1シャフト、前記変速機構及び前記カウンタシャフトを収納するトランスミッションケースと、前記トランスミッションケースの後方に接合され、前記第2シャフトを収納するエクステンションケースと、前記カウンタシャフトから前記第2シャフトへ回転力を伝達する経路中に配設されると共に、前記トランスミッションケースと前記エクステンションケースとの間に固定されるアイドラシャフトと、前記アイドラシャフトに被嵌され、且つ前記カウンタシャフトから前記第2シャフトへ回転力を伝達するアイドラギヤを回転可能に支持する、併設された二つのアイドラベアリングと、を有するトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造であって、前記アイドラシャフトの軸心部に油路を形成すると共に前記アイドラシャフトの軸心部の油路から前記二つのアイドラベアリングの間に通ずる油路を形成し、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの接続部から排出される油を、前記トランスミッションケース側から前記アイドラシャフトの軸心部の油路の一端部に導く第1油路と、前記第2シャフトの軸心部の油路と連通するように前記第2シャフトの径方向に設けられた油路から排出される油を、前記エクステンションケース側から前記アイドラシャフトの軸心部の油路の他端部に導く第2油路とを形成し、前記第1油路及び第2油路により前記アイドラシャフトの軸心部の油路に導かれた油は、前記二つのアイドラベアリングの間に通ずる油路から前記二つのアイドラベアリングに供給されることを特徴とするトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造。
  2. 前記第2シャフトの前記第1シャフトとの接続部から離間する位置には、当該第2シャフトを軸支するベアリングが設けられており、前記第2油路は、前記第2シャフトの径方向に設けられた油路から排出される油を、前記ベアリングに導いた後、前記エクステンションケースの後方内側面から前記アイドラシャフト軸心部の油路の他端部に導くことを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造。
  3. 前記エクステンションケースの後方内側面には前後方向に堰板が設けられており、前記第2油路は、前記第2シャフトの径方向に設けられた油路から供給される油を、前記堰板に沿って導き、前記エクステンションケースの後方内側面から前記アイドラシャフト軸心部の油路の他端部に導くことを特徴とする請求項1又は2に記載のトロイダル型無段変速機のアイドラベアリング潤滑構造。
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