JP3783638B2 - 車両用シート装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシート装置、具体的には車室内に複数のシート列を備え、種々のシートアレンジが可能な車両のシート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の利便性に対するニーズが高まっており、特にシートのアレンジを中心に、車室内を多様な形態で使用可能として車両の商品性を向上する構造が数多く提案されている。一例として、特開2000−264109に開示されている様に、2列目シートを後方にスライド可能とするものが提案されており、この様な構造は、2列目シートに着座した乗員の快適性を向上出来る、或いは前席と2列目シートとの間に生じた大きな空間を乗員のニーズに合わせ多様に使用することが出来る、といった点で有効な手法であると考えられる。
【0003】
一方、利便性向上のためのシートアレンジの他の形態として、シートが設けられる車室内の領域を荷室として使用可能とするものも知られている。この様な構成は、一例として特開平11−255010に開示されており、シートクッションを前端を中心として回動可能に構成し、シートクッションがその前端部を中心に回動し直立した状態、及び後面を上方に向けてフロア上に載置された反転状態にアレンジ可能としたものである。シートクッションを反転状態とすることで、着座状態においてシートクッションが占有する空間或いはシートクッションの後面上に生じる空間を、荷室として使用することが出来る。
【0004】
ここで、上記特開2000−264109に記載の構成において、2列目シートの後方に上記特開平11−255010に記載の構成を有するシートを3列目シートとして設置することが考えられる。この様な構成を備えた車両は、3列目シートを着座状態とすれば多人数が乗車可能となるのに加え、3列目シートをアレンジすることによる荷室拡張と、2列目シートのより後方へのスライドによる2列目シート前方の空間の拡大を実現出来るものとなり得る。つまり、3列目シート部分を荷室として使用出来る状態と、2列目シートの前方に大きな空間を生じさせる状態、という2つのシートアレンジの形態を選択出来ることになる。
【0005】
その様な場合、2列目シートの後方スライド量を最大とする、つまり2列目シートが直立状態の3列目シートのシートクッションと当接する位置まで後方にスライド可能に構成すれば、2列目シート前方に生じる空間が大きくなり、利便性の上で好都合であると考えられる。しかしながら、3列目シートのシートクッションを上記の様に荷室として使用可能な反転状態にした場合において、2列目シートの乗員がシートを後方にスライドさせたい状況が生じた場合、3列目シートのシートクッションが2列目シートのスライド範囲と干渉し、2列目シートの後方スライド量が限られることになる。つまり、3列目シートが反転した状態で2列目シートをより後方にスライドさせるためには、2列目シートに着座している乗員は、シートを離れて3列目シートを回動させた後2列目シートを後方にスライドさせるという煩わしい操作を強いられることとなり、操作性が好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、車室内に3つのシート列を備え、2列目シートを前後方向にスライド可能とするとともに、3列目シートのシートクッションの配置領域を荷室として使用可能にアレンジできる車両のシート装置において、3列目シートのアレンジにより3列目シートが2列目シートのスライド領域と干渉するまで荷室を拡張した状態において2列目シートを後方にスライドさせる際の、3列目シートの操作性を向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の構成は、車両における車室内に設けられ運転席及び助手席を含む1列目シートと、車室内において該1列目シートの後方に設けられた2列目シートと、車室内において該2列目シートの後方に設けられた3列目シートを有するとともに、上記2列目シートが、略水平状態にあるシートクッションとシートクッション後端付近において略直立した状態にあるシートバックを有する2列目シート部材と、上記2列目シート部材を前方位置と後方位置の間で車両進行方向に沿って前後にスライド可能に支持するスライド機構を有し、上記3列目シートが、シートクッションとシートバックを有する3列目シート部材と、上記3列目シート部材のシートクッションを、該シートクッションの座面を上方に向けて略水平状態にある着座状態と、上記シートクッションの前端近傍に設けられた回動軸周りに前方に略直立状態まで回動した直立状態と、上記シートクッションの上記回動軸周りに前方に回動して座面を下方に向けて略水平状態にある反転状態を選択的にとり得るよう支持する支持機構を有し、上記2列目シート部材の後端が、上記2列目シートが前方位置にあるとき、反転状態にある場合の上記3列目シート部材のシートクッション前端位置よりも前方に位置し、上記2列目シートが後方位置にあるとき、反転状態にある場合の上記3列目シート部材のシートクッション前端位置よりも後方に位置するよう構成されており、上記2列目シートが前方位置にありかつ上記3列目シートのシートクッションが反転状態にある際に、上記2列目シートの後方位置へのスライドに応じて上記3列目シートのシートクッションを直立状態に移行させる直立手段が設けられている、車両用シート装置である。
【0008】
上記の構成によれば、車室内に3つのシート列を備え、2列目シートを前後方向にスライド可能とするとともに、3列目シートのシートクッションの配置領域を荷室として使用可能にアレンジできる車両のシート装置において、3列目シートのシートクッションを反転させた状態のときに、2列目シートの後方へのスライドに応じて3列目シートのシートクッションが直立状態となるため、2列目シートに着座した乗員はシートを離れて3列目シートのシートクッションを直立させる操作を行う必要無しに2列目シートを後方にスライドさせることが出来、操作性が向上する。
【0009】
本発明の第2の構成は、上記直立手段が、上記3列目シートのシートクッションを上記回動軸周りに後方に付勢するばねと、上記支持機構に設けられ、上記シートクッションの反転状態と直立状態にそれぞれ対応して形成された切欠を有するカムと、上記シートクッションに設けられ、上記各切欠と解除可能に係合することにより上記シートクッションを該切欠に対応して反転状態と直立状態のそれぞれに固定可能な係合部と、上記2列目シートの後方へのスライドに連動して、上記係合部に反転状態に対応した切欠との係合を解除させるとともに直立状態に対応した切欠との係合を行わせる連動手段からなるものである。
【0010】
上記の構成によれば、直立手段を機構的に構成出来るため、簡単な構成で上記直立手段を構成することが出来る。
【0011】
本発明の第3の構成は、上記直立手段が、上記3列目シートのシートクッションを上記回動軸周りに回動させるよう駆動するモーターと、上記2列目シートの後方へのスライドを検出するセンサーと、上記モーター及び上記センサーに電気的に接続されたコントローラーからなり、上記コントローラーが、上記センサーからの信号に応じて上記モーターに上記シートクッションを回動させるよう信号を送信するものである。
【0012】
上記の構成によれば、シートクッションの回動が電気的に行われるため、シートクッションの回動動作をより適切に制御出来る。すなわち、例えばシートクッションの回動速度を、安全性等を考慮して簡単に調整することが出来る。
【0013】
本発明の第4の構成は、上記2列目シートが後方位置にありかつ上記3列目シートのシートクッションが直立状態にある際に、上記2列目シートの前方へのスライドが3列目シートのシートクッションの直立状態を維持したまま行われるよう構成されているものである。
【0014】
上記の構成によれば、3列目シートのシートクッションを直立させ、2列目シートを後方位置にある状態、つまり3列目シートを荷室として使用しつつ2列目シートの前方に広い空間を生じさせた状態のとき、3列目シートのシートクッションが直立したまま2列目シートを前方に移動させることが出来る。従って、2列目シートの後方で直立した3列目シートのシートクッションの前方に空間が生じることになり、乗員は2列目シートに着座したままその空間に荷物を置く、などの使い方が出来、利便性が向上する。
【0015】
本発明の第5の構成は、上記2列目シートが後方位置にありかつ上記3列目シートのシートクッションが直立状態にある際に、上記2列目シートの前方へのスライドに応じて上記3列目シートのシートクッションを反転状態に移行させる反転手段が設けられているものである。
【0016】
上記の構成によれば、3列目シートのシートクッションを直立させ、2列目シートを後方位置にある状態、つまり3列目シートを荷室として使用しつつ2列目シートの前方に広い空間を生じさせた状態のとき、乗員が2列目シートを前方にスライドさせることにより直立した3列目シートのシートクッションが前方に回動して反転状態となる。すなわち、乗員は、荷室を拡張したい場合に2列目シートを前方にスライドさせるだけで良く、3列目シートを操作する必要が無いため、操作性が向上する。
【0017】
本発明の第6の構成は、上記2列目シートが、車幅方向にほぼ並列して配置された右側シートと左側シートとからなり、上記右側シートと上記左側シートの少なくともいずれか一方に、該右側シートと該左側シートの少なくともいずれか一方を該左右シートが車幅方向に離間した状態と車幅方向に隣接する状態との間で移動させる車幅方向移動機構が設けられ、上記右側シートと上記左側シートが車幅方向に隣接した状態にあるときの該左右シートに亘る車幅方向長さが、上記車両の車室内に両側から内方に突出するリアホイールハウス内側間の長さよりも小さく構成され、上記スライド機構及び上記車幅方向移動機構が、上記2列目シート部材を後方位置において上記左右のシートが車幅方向にほぼ隣接した状態でリアホイールハウス間に位置させるよう構成されているものである。
【0018】
上記の構成によれば、車室内の前後長が比較的短いことに起因して3列目シートがリアホイールハウス間に配置される場合でも、2列目シート部材をリアホイールハウスと干渉すること無く後方位置までスライドさせることが出来る。すなわち、車室内空間が比較的小さい車両においても、3列目シートを荷室として使用しつつより後方まで2列目シートをスライドさせることが出来る。
【0019】
本発明第7の構成は、上記車幅方向移動機構が、上記2列目シート部材が前方位置にあるとき、上記左右のシートを車幅方向に離間した状態に保持可能に構成されているものである。
【0020】
上記の構成によれば、2列目シートが、前方位置にあるときに左右に独立したシート形態をとることが出来るため、よりシートの利便性が向上する。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、車室内に3つのシート列を備え、2列目シートを前後方向にスライド可能とするとともに、3列目シートのシートクッションの配置領域を荷室として使用可能にアレンジできる車両のシート装置において、3列目シートのアレンジにより3列目シートが2列目シートのスライド領域と干渉するまで荷室を拡張した状態において2列目シートを後方にスライドさせる際の、3列目シートの操作性を向上することが出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明によるシート装置が設けられた車両の車室内の概略上面図である図1を参照しながら、本発明によるシート装置のアレンジ形態の概略を説明する。なお、図示した構成は図1(a)乃至(d)において共通のため、図示符号は図1(a)のみに付し、図1(b)乃至(d)については省略する。
【0023】
図1(a)に示す様に、車両10は、車室内に車両進行方向に沿って3列のシート1、2、及び3を備えている。1列目シート1は運転席及び助手席からなる。2列目シート2は左右に2分割されそれぞれ車幅方向及び車両進行方向のスライドが可能なシートからなり、図1(a)に矢印で示す様に左右のシートを車幅方向中央に移動させることにより左右に連続した状態、いわゆるベンチシートの形態とすることが出来るとともに、ベンチシートの形態のまま前後方向のスライドが可能とされている。3列目シート3は左右に2分割され各シートバック3B及びシートクッション3Cが後で詳述する様に回転可能なシートからなる。それで、2列目シート2と3列目シート3をアレンジすることによって、本発明によるシート装置は図1(a)乃至(d)に示す4つのモードを採ることが出来る。
【0024】
図1(a)は、各シート列1、2、及び3を構成する左右のシートのそれぞれに乗員が着座可能な状態である。このモードにおいては、各シートにそれぞれ合計6名の乗員が着座出来る(以下、第1のモードと称する)。
【0025】
図1(b)は、3列目シート3のシートクッション3Cをその前端近傍を中心に回動させて直立状態に維持し、3列目シート3のシートバック3Bを前方に倒した状態である。このモードにおいては、直立した3列目シート3のシートクッション3Cによって、2列目シート2の後方のスペースが荷室前部と荷室後部に仕切られるとともに、3列目シート3のシートバック3B後面が荷室後部の床面となる(以下、第2のモードと称する)。それで、図示しないテールゲートの開放によって荷室後部への荷物の積み下ろしが可能となるとともに、2列目に着座した乗員は、着座したままシート2の背後に生じた荷室前部に荷物を置く、或いは荷物を取り出す、といった使い方が可能となる。また、図1(b)においては、2列目シート2はベンチシートの状態にあるもの(図1(a)において左右のシートをそれぞれ矢印方向に移動した状態)を図示している。
【0026】
図1(c)は、図1(b)に示す第2のモードにおいて3列目シート3のシートクッション3Cを更に前方に回動させて反転状態としたものである。このモードにおいては、2列目シート2の後方には3列目シート3のシートクッション3Cの後面及び3列目シート3のシートバック3Bの後面が連続して床面を形成した大きな荷室空間が生じる(以下、第3のモードと称する)。それで、図示しないテールゲートの開放により、3列目シート3のアレンジによって生じた広大な荷室への荷物の積み下ろしが可能となる。
【0027】
図1(d)は、図(b)に示す第2のモードにおいて、2列目シート2がベンチシート状態を保ったまま直立状態の3列目シート3のシートクッション3Cに当接するまで後方にスライドしたものである。このモードにおいては、2列目シート2の前方に広大な空間が生じるとともに、2列目シート2の後方に3列目シート3のシートバック3Bの後面を床面とする荷室空間が生じる(以下、第4のモードと称する)。図1(d)から明らかな様に、3列目シート3の両側近傍にリアホイールハウスHが左右から車室内に突出しているが、2列目シート2がベンチシート状態にある際には2列目シート2の車幅方向長さがリアホイールハウスH内側間の距離よりも小さくなるように設定されており、2列目シート2はリアホイールハウスHを避けた状態でリアホイールハウスH間まで後方にスライドすることが出来るよう構成されている。それで、2列目シート2に着座した乗員は、前方に生じたスペースに足を伸ばして快適に着座出来る、或いは2列目シートの前方に生じた空間を活用出来るとともに、2列目シート2の後方を荷室と使用することが出来る。
【0028】
図1(a)においては2列目シート2が独立して左右に分離するシートとされている。この様な場合、2列目シートが左右に分離した状態のとき、左右シートの間に設置可能な着脱式の補助シートを設け、補助シートを取り付けた状態において2列目シートが連続した座面を形するよう構成しても良い。
【0029】
次に、図2を参照しながら2列目シート2のスライド機構について説明する。2列目シート2はほぼ対称に構成された左右一対のシートからなるため、左右2つのシートのうち一方についてのみ説明する。
【0030】
車両が第1のモード、すなわち図1(a)に示す状態にあるときの概略側面図である図2に示される様に、2列目シート2は、2列目シート2のシートクッション2C及びシートバック2Bを車幅方向に摺動可能に支持する車幅方向摺動機構21と、車幅方向摺動機構21を前後方向に摺動可能に支持する前後方向摺動機構22とを介して車体に支持されている。
【0031】
具体的には、車幅方向摺動機構21は、2列目シート2のシートクッション2C下面に設けられ、車幅方向に延びるとともに車両進行方向に離間した2本の摺動側レールと、それら摺動側レールが車幅方向に摺動可能に嵌合する2本の固定側レールとからなる。一方、前後方向摺動機構22は、2本の固定側レールの車幅方向両端がそれぞれ固定された2つのシートベース221(図2においては一方のみ示す)と、各シートベースを車両前後方向に摺動可能にそれぞれ支持する2本のフロアレール222(図2においては一方のみ示す)とからなる。
【0032】
また、車幅方向摺動機構21には、図示しないが、摺動側レールと固定側レールの間に、左右の2列目シート2が車幅方向に分離した状態となる位置、及び車幅方向中央でベンチシート状態となる位置、との2個所でロック可能なロック機構が設けられている。更に、図示しないが、前後方向摺動機構22には、シートベース221とフロアレール222の間に、シートベース221をフロアレール222に対する所定の相対位置にロックするロック機構が設けられている。それで、2列目シート2は車幅方向にスライドして左右分割状態とベンチシート状態とをとり得ると同時に車両進行方向に沿った所定位置での固定が可能とされている。上記ロック機構は、従来のスライド可能なシート構造においてシートを所定位置に固定する、周知の機構を用いることが出来る。
【0033】
車体フロアの、2列目シート2及び3列目シート3が設けられる各部分には、上方に向けて2段階のフロアFA、FBが形成されていて、その下面に生じる空間に図示しない燃料タンクなどの各種部品がレイアウトされている。前側フロアFAには2列目シート用のフロアレール222が固定される。フロアレール222はその長さ部分が前側フロアFAの車両進行方向長さに亘って前側フロアFAと後側フロアFBの間の段差の近傍まで延びていて、2列目シート2は、その後端が、3列目シート3のシートクッション3Cが後述する反転状態(図2に破線にて示す)となったときのシートクッション3Cの前端部分よりも後方に位置する状態(図2に実線にて示す)と、シートクッション3Cの前端部分よりも前方に位置する状態(図2に破線にて示す)との間でスライド可能である。2列目シート2のシートクッション2C下面と前側フロアFAとの高さの差は、後側フロアFBと前側フロアFAの高さの差よりも大きく設定されていて、2列目シート2がフロアレール222に沿って最も後方までスライドした状態においてシートクッション2Cの下面と後側フロアFBとが干渉しないよう構成されている。従って2列目シート2は後側フロアFBとの干渉を生じることなくフロアレール222の摺動可能範囲内で2列目シート2の後端が後側フロアFBの上方に位置するまで後方にスライド可能である。
【0034】
また、詳細は図4を参照しながら後述するが、2列目シート2がこの最大後方位置までスライドしたときには、2列目シート2はリアホイールハウスHと側面視で重複する位置となっており、2列目シート2はベンチシートの状態においてリアホイールハウスHと干渉せずに後方までスライド出来る。従って、2列目シート2は、前側フロアFAと後側フロアFBとの段差と干渉すること無くかつリアホイールハウスHを避けてより後方までスライドし、2列目シート2の前方に生じる空間を大きく確保することが出来る。一方、後側フロアFBには3列目シート3が後述する態様で固定される。
【0035】
次に、3列目シート3の構成について図3(a)乃至(c)を参照しながら説明する。3列目シート3は車幅方向略中央部で2分割された左右一対のシートからなるため、左右2つのシートのうち一方についてのみ説明する。なお、図示した構成は図3(a)乃至(c)において共通のため、図示符号は図3(a)のみに付し、図3(b)及び(c)については省略する。
【0036】
3列目シート3は、そのシートクッション3C及びシートバック3Bが、後述するベース部4及びリンク機構5を介してフロア、具体的には後側フロアFBに固定されており、図3(a)に示す様に乗員が着座可能な状態(以下、着座状態と称する)、図3(b)に示す様にシートクッション3Cが前端近傍を中心に上方に回動して直立するとともに、シートバック3Bが前方に回動してシートバック3Bの後面を上方に向けた状態でフロア上に前伏した状態(以下、直立・前伏状態と称する)、及び図3(c)に示す様にシートクッション3Cとシートバック3Bとがそれぞれ後面を上方に向けてフロア上にほぼ載置された状態(以下、反転状態と称する)、の3つの状態をとり得るよう構成されている。また、シートクッション3Cとシートバック3Bは独立して回動させることも可能とされている。
【0037】
3列目シート3の構成を具体的に説明すると、3列目シート3は、フロアに固定されたベース部4、前端近傍が車幅方向に沿った軸周りに回動可能にベース部4に軸支されたシートクッション3C、一端がベース部4の後端付近に回動可能に軸支されたリンク部5、リンク部5の他端近傍に回動可能に軸支されたシートバック3B、とからなる。図3においてベース部4及びリンク部5は3列目シート3の片側に設けられたもののみ図示しているが、他方側にも対称の構成を有するものが設けられており、一方側と他方側のものが協働してシートクッション3C及びシートバック3Bを上述の様に回動可能に支持している。
【0038】
また、後述するが、ベース部4とシートクッション3Cの間の軸支部Aには、シートクッション3Cを着座状態、直立状態、及び反転状態の3つの状態に維持するロックが設けられている。また、図示しないが、ベース部4とリンク部5との間の軸支部B及びリンク部5とシートバック3Bの間の軸支部Cとの間には、シートバックを着座状態及び前伏状態に維持するロック部が設けられている。それらのロック部には、従来のシートリクライニング機構やシート折り畳み機構に使用される、周知のロック機構を使用することが出来る。
【0039】
それで、3列目シート3が図3(a)に示す着座状態にあるときに、シートクッション3Cを軸支部Aを中心に前方に回動させて直立状態とし、シートバック3Bを軸支部Cを中心に前方に回動させながらリンク部5を軸支部Bを中心に後方に回動させることにより、3列目シート3は図3(b)に示す様に直立・前伏状態となる。更に、図3(b)に示す直立・前伏状態にあるときにシートクッション3Cを軸支部Aを中心に前方に更に反転状態まで回動させることにより、3列目シート3は反転状態となる。なお、上述した様に、シートクッション3Cとシートバック3Bは独立して回動させることも出来るよう構成されている。
【0040】
従って、本実施形態による、上記の様なスライドが可能な2列目シート2と、上記の様なアレンジが可能な3列目シート3を有するシート装置を備えた車両は、図1(a)乃至(d)に示す種々のシートアレンジ形態をとることが出来る。すなわち、図1(a)に示す第1のモードにあるときに、3列目シート3を直立・前伏状態とすれば、図1(b)に示す第2のモードとなる。また、第2のモードにおいて3列目シート3を反転状態とすれば、図1(c)に示す第3のモードとなる。また、3列目シート3を直立・反転状態としつつ2列目シート2をベンチシート状態として後方までスライドさせれば、図1(d)に示す第4のモードとなる。
【0041】
特に図1(d)に示す第4のモードは、3列シートを備えた車両において、2列目シート2をリアホイールハウスH及びフロア段差を避けて後方に大きくスライドさせることにより乗員の足元空間を大きく確保するとともに、3列目シート3をアレンジして3列目シート3の占有部分を荷室として使用するという従来にはない新規なモードを提案するものである。本実施形態においては上述した様に2列目シート1と3列目シート3を構成するにとどまらず、2列目シート2の前方の空間をより拡大するべく2列目シート2をより後方までスライド可能とするために、2列目シート2及び3列目シート3に更なる工夫が施されている。それらについて、車両が第4のモード、すなわち図1(d)に示す状態にあるときの概略側面図である図4を参照しながら説明する。
【0042】
2列目シート2のシートバック2Bの後面には、凹部23が形成されており、2列目シート2を後方にスライドさせた時に、直立状態にある3列目シート3のシートクッション3Cがその凹部23に嵌合してシートクッション3Cのクッション面と2列目シート2の後面が面同士でほぼ沿う、すなわち密着するよう構成されている。すなわち、2列目シート2に凹部23を形成せずに単に平面状に構成した場合に比べ、2列目シート2は凹部23の深さ分だけより後方にスライドが可能となっている。また、その状態において、2列目シート2の後部が後側フロアFBの上方、かつリアホイールハウスHと側面視で重複する位置となっている。
【0043】
従って、3列目シート3のシートクッション3Cを直立させた状態として2列目シート2を後方にスライドさせた場合、3列目シート3のシートクッション3Cの配置部分が荷室として使用できる状態になるとともに、2列目シート2を大きく後方にスライドさせた状態とすることが出来る。つまり、上述の様に2列目シート2のシートバック2Bと直立状態の3列目シート3のシートクッション3Cがほぼ沿うよう構成しているのに加え、車両のフロアFBの下に部品がレイアウトされる空間を確保する、或いは車室内の後部にリアホイールハウスHが張り出す、などの条件下で2列目シート2の後方に3列目シート3を設ける場合でも、2列目シート2をスライドさせるレール222の配置及びそのレール222により案内されるシートベース221の高さの適正化、及び2列目シート2を車幅方向にも移動可能としてリアホイールハウスHを避けて後方にスライドさせる構成とする、という工夫により、図4に示す様に、2列目シート2が直立状態にある3列目シート3のシートクッション3Cと当接するまで後方にスライドした状態のときに2列目シート2が後側フロアFB及びリアホイールハウスHと干渉を生じること無くそれらと重複する領域まで後方に位置した状態となる。従って、3列目シート3の配置部分を荷室として利用しながら2列目シート2の前方に大きな空間を生じさせることが出来る。なお、図4において3列目シート3のシートバック3Bは前伏した状態となっているが、直立した状態であっても良い。
【0044】
また、3列目シート3のシートクッション3Cとベース部4との間の軸支部Aを、直立状態にある3列目シート3のシートクッション3Cの最前部の位置が、着座状態にある3列目シート3の前端部の位置よりも後方に位置するように配置しても良い。このようにすれば、3列目シート3のシートクッション3Cが直立状態にある時に2列目シート2の後方に生じる空間が大きくなり、より後方まで2列目シート2をスライドさせることが出来る。
【0045】
本実施形態において、3列目シート3のシートクッション3Cの、着座状態から直立状態への移行は、乗員が3列目シート3のシートバック3Bとシートクッション3Cを直接回転させることにより行うが、反転状態から直立状態への移行は、2列目シート2の後方へのスライドに連動して行うことが出来るよう構成されている。以下にその機構について車両進行方向左側のシートを例に説明する。車両進行方向右側のシートにも同様の構造が設けられているが、左側のものと対称の構造であるため説明は省略する。
【0046】
反転状態から直立状態への移行は、図5に示す直立機構を用いて行われる。すなわち、3列目シート3のシートクッション3Cに3列目シート3のベース部4に固定されたカム61の切欠に係合する係合レバー62が設けられている。係合レバー62はその中央付近がシートクッション3Cに軸支されているとともに、一端にカム61に係合する係合部が形成され、他端部はロッド63を介してシートクッション3Cが反転状態のときシートクッション3Cの前端に位置するボタン64に連結されている。更に、係合レバー62はばね65により係合部がカム61に係合する方向に付勢されている。それで、ボタン64の押し込みにより、ロッド63が係合レバー62を回転させて係合部とカム61の係合を解除し、シートクッション3Cが回動可能な状態となる。
【0047】
具体的には、3列目シートクッション3Cとベース部4の軸支部分の分解斜視図である図6に示す様に、シートクッション3Cを後方に回動する方向に付勢するばね67がシートクッション3Cとベース部4との間に設けられているとともに、上述したボタン64、ロッド63、係合レバー62、及びばね65がシート側部に設けられていて、外側からカバー66により覆われている。また、係合レバー62と係合するカム61がベース部4に固定されている。
【0048】
係合レバー62とカム61は、3列目シートのシートクッションを着座状態、直立状態、及び反転状態にそれぞれ保持するロック機能を有する。すなわち、カム61にはシートクッション3Cの各状態に対応して切欠611、612、及び613が設けられており、各切欠611乃至613と係合レバー61の係合部が係合することでシートクッション3Cを保持する。また、切欠611乃至613は、係合部がカム61に接触した状態のままシートクッション3Cの前方への回動が可能な様に、シートクッション3Cの前方回動側の面が浅い角度とされている。それで、シートクッション3Cの回動は、前方へはボタン64の操作なしに行なわれ、後方へはボタン64を押し込みながら行なわれる。
【0049】
従って、図5に示す様に、3列目シート3が反転状態にあるときに、2列目シート2を、2列目シート2の後端が3列目シート3の前端に当接するまで後方にスライドさせることにより、反転状態にある3列目シート3のシートクッション3Cの前端に位置したボタン64が2列目シート2により押し込まれると、係合レバー62とカム61との係合が解除され、シートクッション3Cはばね67により直立方向に回動される。この際、ボタン64は押し込みがない状態となるが、シートクッション3Cが回動するため係合部はカム61の外周の切欠611乃至613のない部分に乗り上げた状態でカム61の外周に沿って移動し、直立位置に対応した切欠612と再度係合することになる。
【0050】
従って、3列目シート3のシートクッション3Cが反転状態にあるとき、例えばシート装置が図1(c)に示す第3のモードにあるとき2列目シート2を後方にスライドさせることにより、3列目シート3のシートクッション3Cは後方に回動して直立状態となり、シート装置は図1(d)に示す第4のモードとなる。
【0051】
以上の構成に加え、3列目シート3のシートクッション3Cが直立した状態において、2列目シート2を前方にスライドさせるのに連動して3列目シート3のシートクッション3Cが前伏する様に構成すれば、利便性上より好ましいものとなる。以下にその機構について車両進行方向左側のシートを例に説明する。車両進行方向右側のシートにも同様の構造が設けられているが、左側のものと対称の構造であるため説明は省略する。
【0052】
直立状態から反転状態への移行は、2列目シート2と3列目シート3のシートクッション3Cの間に設けられたケーブル7を用いて行われる。ケーブル7は、車体に配索されたアウターケーブル71とその内部に挿通されたインナーケーブル72からなり、インナーケーブル72の一端が以下に説明する機構を介して2列目シート2に連結されている。すなわち、インナーケーブル72と2列目シート2の連結部分を示す斜視図である図7に示す様に、インナーケーブル72の一端はアンカー部8に接続されており、アンカー部8は2列目シート2のフロアレールの車幅方向外側に沿うとともに前方部分でフロアレールから離れる方向に湾曲したサブレール9に沿って摺動するよう構成されている。
【0053】
アンカー部8の車幅方向内側には、シートベースの車幅方向外面に形成された突起223と当接可能な当接部81が設けられている。当接部81は、水平方向に回動可能にアンカー部8に軸支されているとともに、アンカー部8に設けられたストッパ82に当接することで所定角度以上の前方への回動を禁止されている。更に、当接部81はストッパ82に当接する方向に回動するようばね83により付勢されている。また、当接部81及びアンカー部8は、突起223に当接していないときには、サブレール9に沿って摺動自在な状態となる。図7において、シートベース、すなわち突起223の摺動方向を破線の矢印にて示す。
【0054】
一方、インナーケーブル72の他端は、以下に説明する機構を介して3列目シート3のシートクッション3Cに連結されている。すなわち、ケーブル7と3列目シート3の連結部を示す斜視図である図8に示す様に、インナーケーブル72の他端は上下方向に移動可能に3列目シート3のベース部4に支持された略T字状のロッド30に接続されており、T字状ロッド30は3列目シート3のシートクッション3Cの側面のカバーに形成された突起31に当接するよう構成されている。また、T字状ロッド30はばね32によりインナーケーブル72を3列目シート3側に引っ張るよう付勢されているとともに、図示しないストッパにより所定量以上の変位が禁止されている。それで、上記2列目シート2のアンカー部8に設けられた当接部81が突起223に当接していないとき、すなわちアンカー部8が自在にサブレール9上を摺動可能なとき、2列目シート2のアンカー部8を、ロッド30の変位がストッパにより停止されるまで3列目シート3の方向に引っ張った状態(以下、初期状態と称する)とする。
【0055】
それで、3列目シート3のシートクッション3Cが直立状態にあるときに2列目シート2が最大後方位置から前方にスライドする、すなわちシートベースの突起223がアンカー部8よりも後方の位置から前方に移動すると、当接部81がシートベースに設けられた突起223に当接した状態で、図7の一点鎖線に示す方向に沿って前方にスライドし、インナーケーブル72が2列目シート2の方向に引っ張られる。インナーケーブル72が2列目シート2の方向に引っ張られると、3列目シート3側のT字状ロッド30が下方に移動して3列目シート3のシートクッション3Cの側部に設けられた突起31に当接する。2列目シートの更なる前方へのスライドによって、突起31はT字状ロッドの水平下面301に沿って前方に変位しながらT字状ロッドの下方への移動に伴って下方に移動させられる。その結果、突起31が一体に設けられたシートクッション3Cが前方に回動させられることになる。シートクッション3Cが回転して反転状態になると、シートクッション3Cは上述したロック機構(カム61及び係合レバー62)により反転状態に固定される。
【0056】
また、2列目シート2が3列目シート3のシートクッション3Cを反転させるのに充分の長さだけ前方にスライドすると、インナーケーブル72の2列目シート側端部に設けられたアンカー部8がサブレール9に沿ってシートベースに設けられた突起223から離れる方向に移動して突起223との当接状態が解除され、3列目シート3の方向に付勢されたインナーケーブル72が初期状態に戻る。
【0057】
一方、3列目シート3のシートクッション3Cが直立状態にあるときに2列目シート2を前方から後方にスライドさせる際には、シートベースの突起223と当接部81とが当接するものの、当接部81はアンカー部8に対して後方に回動可能に取り付けられているため、シートベースの突起223は当接部81を乗り越えることが出来る。すなわち、インナーケーブル72は、2列目シート2の前方へのスライド時のみ、2列目シート2の方向に移動して3列目シート3のシートクッション3Cに回動を行なわせる。
【0058】
従って、3列目シート3のシートクッション3Cが直立状態にあり、2列目シート2が最も後方の位置にあるとき、例えばシート装置が図1(d)に示す第4のモードにあるとき、2列目シート2を前方にスライドさせることにより、3列目シート3のシートクッション3Cは前方に回動して反転状態となり、シート装置は図1(c)に示す第3のモードとなる。
【0059】
なお、3列目シート3の動作はモーターにより電気的に行われるように構成しても良い。この場合、モーターを3列目シート3のシートクッション3C軸支部Aに設けるとともに、2列目シート2の位置を検出するセンサー、及び該センサーとモーターに電気的に接続されたコントローラーを設け、2列目シート2の位置及び移動方向に応じてコントローラーが3列目シートのシートクッションを回動させるよう構成することが出来る。この様に電気的にシートクッションを回動させる構成とすれば、シートクッションの動作(回動速度など)を安全性を考慮して適切に調節することが出来る。
【0060】
以上、本発明を好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシート装置が設けられた車両の、各アレンジ形態に対応した車室内の概略上面図である。
【図2】車両が第1のモード(図1(a)に示す状態)にあるときの概略側面図である。
【図3】3列目シートの構成及び取り得る状態を示す斜視図である。
【図4】車両が第4のモード(図1(d)に示す状態)にあるときの概略側面図である。
【図5】3列目シートのシートクッションを直立させる直立手段の概略を示す側面図である。
【図6】3列目シートクッションとベース部の軸支部分の分解斜視図である。
【図7】インナーケーブルと2列目シートの連結部分を示す斜視図である
【図8】ケーブルと3列目シート3の連結部分を示す斜視図である
【符号の説明】
2 2列目シート
2B シートバック(2列目シートのシートバック)
2C シートクッション(2列目シートのシートクッション)
3 3列目シート
3B シートバック(3列目シートのシートバック)
3C シートクッション(3列目シートのシートクッション)
4 ベース部(支持機構)
5 リンク部(支持機構)
7 ケーブル(反転手段)
8 アンカー部(反転手段)
10 車両
21 車幅方向摺動機構(車幅方向移動機構)
22 前後方向摺動機構(スライド機構)
30 T字状ロッド(反転手段)
31 突起(反転手段)
32 ばね(反転手段)
64 ボタン(直立手段、連動手段)
63 ロッド(直立手段、連動手段)
62 係合レバー(直立手段、係合部)
61 カム(直立手段)
71 アウターケーブル(反転手段)
72 インナーケーブル(反転手段)
81 当接部(反転手段)
82 ストッパ(反転手段)
83 ばね(反転手段)
223 突起(反転手段)
612 切欠(直立手段)
A 軸支部(回動軸)
H リアホイールハウス

Claims (7)

  1. 車両における車室内に設けられ運転席及び助手席を含む1列目シートと、車室内において該1列目シートの後方に設けられた2列目シートと、車室内において該2列目シートの後方に設けられた3列目シートを有するとともに、上記2列目シートが、略水平状態にあるシートクッションとシートクッション後端付近において略直立した状態にあるシートバックを有する2列目シート部材と、上記2列目シート部材を前方位置と後方位置の間で車両進行方向に沿って前後にスライド可能に支持するスライド機構を有し、
    上記3列目シートが、シートクッションとシートバックを有する3列目シート部材と、上記3列目シート部材のシートクッションを、該シートクッションの座面を上方に向けて略水平状態にある着座状態と、上記シートクッションの前端近傍に設けられた回動軸周りに前方に略直立状態まで回動した直立状態と、上記シートクッションの上記回動軸周りに前方に回動して座面を下方に向けて略水平状態にある反転状態を選択的にとり得るよう支持する支持機構を有し、
    上記2列目シート部材の後端が、上記2列目シートが前方位置にあるとき、反転状態にある場合の上記3列目シート部材のシートクッション前端位置よりも前方に位置し、上記2列目シートが後方位置にあるとき、反転状態にある場合の上記3列目シート部材のシートクッション前端位置よりも後方に位置するよう構成されており、
    上記2列目シートが前方位置にありかつ上記3列目シートのシートクッションが反転状態にある際に、上記2列目シートの後方位置へのスライドに応じて上記3列目シートのシートクッションを直立状態に移行させる直立手段が設けられている、車両用シート装置。
  2. 上記直立手段が、上記3列目シートのシートクッションを上記回動軸周りに後方に付勢するばねと、上記支持機構に設けられ、上記シートクッションの反転状態と直立状態にそれぞれ対応して形成された切欠を有するカムと、上記シートクッションに設けられ、上記各切欠と解除可能に係合することにより上記シートクッションを該切欠に対応して反転状態と直立状態のそれぞれに固定可能な係合部と、上記2列目シートの後方へのスライドに連動して、上記係合部に反転状態に対応した切欠との係合を解除させるとともに直立状態に対応した切欠との係合を行わせる連動手段からなる、請求項1に記載の車両用シート装置。
  3. 上記直立手段が、上記3列目シートのシートクッションを上記回動軸周りに回動させるよう駆動するモーターと、上記2列目シートの後方へのスライドを検出するセンサーと、上記モーター及び上記センサーに電気的に接続されたコントローラーからなり、上記コントローラーが、上記センサーからの信号に応じて上記モーターに上記シートクッションを回動させるよう信号を送信する、請求項1に記載の車両用シート装置。
  4. 上記2列目シートが後方位置にありかつ上記3列目シートのシートクッションが直立状態にある際に、上記2列目シートの前方へのスライドが3列目シートのシートクッションの直立状態を維持したまま行われるよう構成されている、請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用シート装置。
  5. 上記2列目シートが後方位置にありかつ上記3列目シートのシートクッションが直立状態にある際に、上記2列目シートの前方へのスライドに応じて上記3列目シートのシートクッションを反転状態に移行させる反転手段が設けられている、請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用シート装置。
  6. 上記2列目シートが、車幅方向にほぼ並列して配置された右側シートと左側シートとからなり、
    上記右側シートと上記左側シートの少なくともいずれか一方に、該右側シートと該左側シートの少なくともいずれか一方を該左右シートが車幅方向に離間した状態と車幅方向に隣接する状態との間で移動させる車幅方向移動機構が設けられ、上記右側シートと上記左側シートが車幅方向に隣接した状態にあるときの該左右シートに亘る車幅方向長さが、上記車両の車室内に両側から内方に突出するリアホイールハウス内側間の長さよりも小さく構成され、
    上記スライド機構及び上記車幅方向移動機構が、上記2列目シート部材を後方位置において上記左右のシートが車幅方向にほぼ隣接した状態でリアホイールハウス間に位置させるよう構成されている、請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用シート装置。
  7. 上記車幅方向移動機構が、上記2列目シート部材が前方位置にあるとき、上記左右のシートを車幅方向に離間した状態に保持可能に構成されている、請求項6に記載の車両用シート装置。
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