JP3783355B2 - 穀物乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は穀物乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
排風室に通じる排風装置を接続するにあたっては、従来、軸流ファンを採用しているため、前後長さを大きくする傾向にあった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
この発明は、乾燥機の前後長を短くするため遠心ファンを採用し、あわせて整流を確保しようとするもので、熱風室6と排風室8とを備える乾燥室3を機枠1内に設け、高速回転する遠心ファン30と、この遠心ファン30を内蔵するファン胴31及び排風ダクト32からなる排風装置7を機枠1の背面に設けた穀物乾燥機において、排風室8にのぞむファン胴31入り口部にベルマウス状のガイド部34を設け、このガイド部34に並列して遠心ファン30を、回転軸35中心に複数の羽根36,36…を所定角度に配設して片側吸入の遠心ファン30に構成し、ファン胴31は遠心ファン30に回転に伴い起風し円形開口32からの空気を上方に放出するべく構成し、ファン胴31には中間ダクト32aと最終ダクト32bとからなる排風ダクト32を接続し、中間ダクト32aはファン胴側31との接続部である下部側を断面矩形状に形成し、ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かって断面積を拡大しながら上部側を断面円形状に形成し、かつ、ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かってやや方向変換すべく構成し、最終ダクト32bは断面円形状に形成すると共に空気流れを上方向きから横方向向きに変換すべくエルボ状に形成し、中間ダクト32aと最終ダクト32bとを縦軸芯周りに首振り自在に構成したことを特徴とする穀粒乾燥機の構成とする。
【0004】
【発明の作用効果】
遠心ファン31の回転に伴い、機枠1の円形開口32より排風を吸引し、ファン胴31の上方に向けて吐出される。そして、中間ダクト32a,最終ダクト32aを経て機外に排出される。
ここで、空気流れについて説明すると、遠心ファン30による旋回流は上方に向けられるが、ファン胴31には中間ダクト32aと最終ダクト32bとからなる排風ダクト32 を接続し、中間ダクト32aの案内胴部はファン胴31側との接続部を断面矩形状に形成すると共にベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かって断面積を拡大しながら上部側を断面円形状に形成し、かつ、前記ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かってやや方向変換される構成とするため、ガイド部34の外周を旋回する旋回流が徐々に当該方向に変換されようとし、全体の旋回流れに合流させ得、加えて断面積が徐々に拡大されるから、この中間ダクト32a内においては全体として整流を得ることができる。
【0005】
また、この中間ダクト32aはガイド部34の存在側から非存在側に向かって矩形断面のままやや方向変換すべく形成されるから、機壁の突出部、例えばタンク部の接合鍔部を迂回できるため、組付け上で有利である。
【0006】
【実施例】
この発明の一実施例を図面に基づき説明する。1は穀粒乾燥機の機枠で、この機枠内には上部から貯留タンク2、乾燥室3、集穀室4を縦設し、このうち乾燥室3は、バ−ナ5を有するバーナ胴に通じる熱風室6と排風装置7に通じる排風室8との間に穀粒流下通路9,9をV字状に形成してなり、各流下通路9,9の下部に設ける繰出ドラム10の正逆回転連動により所定量毎に流下する穀粒に熱風を浴びせて乾燥する構成である。
【0007】
上記機枠1外部には集穀室4の一側に集めた穀粒を貯留タンク2に揚上還元する昇穀機11を立設する。この昇穀機11は内部上下一対の駆動プーリ12と被動プーリとの間にバケット13付ベルト14を巻回する構成であり、集穀室4下部に横設する下部移送螺旋15により一側に移送された乾燥穀粒を掬い上げ上部に移送できる構成としている。この昇穀機11で掬われ上部で投てきされる穀粒は、投げ口開口部16を介して上部移送螺旋17を設ける移送樋18の始端側に案内される。尚、移送螺旋17で水平移送される穀粒は貯留タンク2の中央上部に配設する回転拡散盤19に案内され、貯留タンク2内に拡散落下される構成としている。
【0008】
前記昇穀機11、上部及び下部移送螺旋15,17からなる穀粒循環系は、機枠下隅部の駆動モ−タ20により回転連動する。該モ−タ20駆動軸にはカウンタプーリ21を介して下部移送螺旋15の軸22を回転連動し、該下部移送螺旋15の回転は、昇穀機11のバケットベルト14を連動回転すると共に、上部移送螺旋16を連動しうる構成である。
【0009】
又、上記繰出ドラム10はドラムモータ23をもって正逆回転連動する構成である。上記昇穀機11の適宜高さの位置における側壁24には、バケットベルト14の往行程イと復行程ロとの左右間隔部以内に対応すべく供給口25を設けると共に、この供給口25部には水分計26を着脱自在に設けている。水分計26は例えば一対の電極ロール間でサンプル粒の1粒を圧砕しながらその抵抗値を電気的処理して穀粒水分値に換算する構成である。
【0010】
機枠1背面側には、排風装置7を設ける。排風装置7は、高速回転する遠心ファン30、このファンを内蔵するファン胴31、及び排風ダクト32等からなる。機枠1背面に排風室8にのぞむ円形開口33を形成し、ファン胴31入り口部においてベルマウス状のガイド部34を設ける。このガイド部34に並列して遠心ファン30を設けるが、回転軸35中心に複数の羽根36,36…を所定角度に配設して片側吸入の遠心ファン30に構成する。またファン胴31は遠心ファン30の回転に伴い起風し円形開口32からの空気を上方に放出するべく構成される。ファン胴31には、中間ダクト32aと最終ダクト32bとからなる排風ダクト32を接続している。中間ダクト32aは下部側がファン胴31との接続部では矩形開放部とされるのに対し、上部側は円形の上向き開放部とされる。ファン胴31の内側における案内部は前記ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かって矩形断面のままやや方向変換すべく形成され、中間ダクト32aとの接合部から徐々に断面積を拡大しながら上部の円形開放部に至る形状とされる。
【0011】
最終ダクト32bは断面円形をなし、空気流れを上方向きから横方向きに変換すべくエルボ形態とされる。なお中間ダクト32aとは緩く嵌合しこの中間ダクト32aをベースに縦軸心回りに首振り自在に構成される。上記回転軸35の外側端にはプーリ37を設け、前記カウンタプーリ21と一体に設ける第2カウンタプーリ21aと該プーリ37との間にベルト38を掛け回し、駆動モータ20に連動連結する構成としている。
【0012】
上記ベルマウス状のガイド部34は乾燥機の壁部のバーリング加工によって得ることもできる。この場合には、このガイド部34を囲うようにファン胴31をこの乾燥機壁部に取付け構成されるもので、格別のガイド部材を要さずコストダウンできる。図5は制御ブロック図であり、コントローラ40の制御部41には、操作盤42に配設した張込・乾燥・排出・停止の各モードスイッチ43,44,45,46、穀粒種類の選択を行う乾燥設定,設定水分,張込量の各設定スイッチ47,48,49、乾燥時間設定のための増・減スイッチ50,51等の入力信号のほか、前記水分計26,フレームロッド52,熱風温度センサ53,外気温度センサ54,風量センサ55等の各種検出信号を入力する。一方出力信号としては、前記駆動モータ20,ドラムモータ23等の循環系駆動モータ駆動信号、バーナ5駆動信号等がある。
【0013】
ドラムモータ23は間歇的に正逆回転駆動すべく制御出力される。即ち、円筒ドラム形状の所定幅を切欠き開口する繰出ドラム10は、正転して該開口を下向きとなる位置に達し、直ちに360度逆転して再び開口を下向きとする。この動きを所定時間置きに実行させるべく上記ドラムモータ23に制御出力される構成としている。
【0014】
この制御部41は次の機能を併せ有する。即ち、制御部41に水分計26からの検出信号処理によって仕上水分に達したことと判定すると、停止信号を出力する。この停止信号を受けて循環モータ20やドラムモータ23、あるいはバーナ5がその運転を停止するものである。上例の作用について説明する。
【0015】
張込ホッパから昇穀機11を利用して貯留タンク2に所定量の穀粒を張り込む。次いで穀粒種類、仕上水分等を設定して乾燥作業を開始する。乾燥スイッチ44をオンすると、バーナ5,モータ20および23に駆動信号が出力される。モータ20の駆動により、下部移送螺旋,昇降機,上部移送螺旋,拡散盤および遠心ファン30を回転連動する。従って、バーナ5熱風は遠心ファン30回転による起風に伴い機枠1内部を流通する。またモータ23の駆動により、繰出ドラム10を正逆連動回転するもので、ドラム10内に溜まる穀粒を下部移送螺旋に排出しながら、流下通路の穀粒を流下させるものである。従って、貯留タンク2内の穀粒は乾燥室3を流下しながら熱風を浴び、集穀室4に至る。熱風を受けた穀粒は下側の移送螺旋で一側に移送され昇穀機11で揚穀され、上部移送螺旋16に引き継がれ再び貯留タンク2内に至り、暫くの間調質作用を受ける。このような行程を繰り返し予め設定した仕上水分値に達すると乾燥終了するものである。
【0016】
ところで、遠心ファン30の回転に伴い、機枠1の円形開口32より排風を吸引し、上方に向けて吐出される。そして中間ダクト31a,最終ダクト31bを経て機外に排出されることとなる。ここで、空気流れについて説明すると、遠心ファン30による旋回流は上方に向けられるが、中間ダクト32aの案内胴部は前記ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かってやや方向変換されるから、ガイド部34の外周を旋回する旋回流が徐々に当該方向に変換されようとし、全体の旋回流れに合流させ得、加えて断面積が徐々に拡大されるから、この中間ダクト32a内においては全体として整流を得ることができる。
【0017】
また、この中間ダクト32aはガイド部34の存在側から非存在側に向かって矩形断面のままやや方向変換すべく形成されるから、機壁の突出部、例えばタンク部の接合鍔部を迂回できるため、組付け上で有利である。前記水分計26について、その内部に1粒繰出部61、一対の電極ロール62、駆動モータ63、ギヤ連動部64、及び制御回路基板65等を有する。回路基板65上に各種制御回路例えば水分値算出制御部、データ信号出力部等を構成するものであるが、この基板65には数ボルトまでの弱電回路を一まとめにして構成する。一方、モータトランス66に代表される強電部はこの基板65から離れた位置に、例えばモータ63と制御基板65との間の底板67に支持させる構成としている。68は、前記制御部41を備えるコントローラ40と、水分計26の制御基板65上の制御回路やモータトランス66とを接続するためのハーネスであって、昇降機5前後の略同高さに開口69,70を形成すると共に、昇降機5にはこの開口69,70に一致して断面矩形のトンネル状貫通筒71を当該昇降機5の前後に亘って設けてある。こうしてハーネス68をトンネル状貫通筒71を通すことによって、その一端を近傍のコントローラに接続すると共に他端を水分計内部にのぞませ、上記制御回路基板65等と着脱自在にコネクタ接続されることとなる。上記に構成によれば、昇降機5の水分計26存在側にハーネス類が見えないために見栄えを損なわず、かつ鼠害を防止しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一部を断面した要部の側断面図である。
【図2】 乾燥機本体の正面図である。
【図3】 乾燥機本体の正断面図である。
【図4】 要部の背面図である。
【図5】 制御ブロック図である。
【図6】 操作盤面の正面図である。
【図7】 水分計の正断面図である。
【図8】 水分計の側断面図である。
【符号の説明】
1…機枠、2…貯留タンク、3…乾燥室、4…集穀室、5…バーナ、6…熱風室、7…吸引ファン、8…排風室、9,9…穀粒流下通路、10…繰出ドラム、11…昇穀機、13…バケット、14…バケットベルト、15…下部移送螺旋、16…投げ口開口部、17…上部移送螺旋、18…移送樋、19…回転拡散盤、20…駆動モ−タ、21…カウンタプーリ、22…下部移送螺旋軸、23…ドラムモータ、24…側壁、25…供給口、26…水分計、27…取出口、30…遠心ファン、31…ファン胴、32…排風ダクト、33…円形開口、34…ガイド部、35…回転軸、36,36…羽根、37…プーリ、38…ベルト、40…コントローラ、41…制御部、42…操作盤、43…張込スイッチ、44…乾燥スイッチ、45…排出スイッチ、46…停止スイッチ、47…穀粒種類設定スイッチ、48…仕上水分設定スイッチ、49…張込量設定スイッチ、50,51…増・減スイッチ、52…フレームロッド、53…熱風温度センサ、54…外気温度センサ、55…風量センサ、61…1粒繰出部、62…電極ロール、63…モータ63、64…ギヤ連動部、65…制御回路基板、66…モータトランス、67…底板、68…ハーネス、69,70…開口、71…トンネル状貫通筒
Claims (1)
- 熱風室6と排風室8とを備える乾燥室3を機枠1内に設け、高速回転する遠心ファン30と、この遠心ファン30を内蔵するファン胴31及び排風ダクト32からなる排風装置7を機枠1の背面に設けた穀物乾燥機において、排風室8にのぞむファン胴31入り口部にベルマウス状のガイド部34を設け、このガイド部34に並列して遠心ファン30を、回転軸35中心に複数の羽根36,36…を所定角度に配設して片側吸入の遠心ファン30に構成し、ファン胴31は遠心ファン30に回転に伴い起風し円形開口32からの空気を上方に放出するべく構成し、ファン胴31には中間ダクト32aと最終ダクト32bとからなる排風ダクト32を接続し、中間ダクト32aはファン胴側31との接続部である下部側を断面矩形状に形成し、ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かって断面積を拡大しながら上部側を断面円形状に形成し、かつ、ベルマウス状ガイド部34の存在側から非存在側に向かってやや方向変換すべく構成し、最終ダクト32bは断面円形状に形成すると共に空気流れを上方向きから横方向向きに変換すべくエルボ状に形成し、中間ダクト32aと最終ダクト32bとを縦軸芯周りに首振り自在に構成したことを特徴とする穀粒乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21065997A JP3783355B2 (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 穀物乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21065997A JP3783355B2 (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 穀物乾燥機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1151563A JPH1151563A (ja) | 1999-02-26 |
JP3783355B2 true JP3783355B2 (ja) | 2006-06-07 |
Family
ID=16592985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21065997A Expired - Fee Related JP3783355B2 (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 穀物乾燥機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3783355B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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CN106123548A (zh) * | 2016-07-05 | 2016-11-16 | 江西省农业科学院农产品加工研究所 | 一种内置加热装置的谷物负压连续干燥机 |
-
1997
- 1997-08-05 JP JP21065997A patent/JP3783355B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1151563A (ja) | 1999-02-26 |
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