JP3782692B2 - 電子線装置及び該装置を用いた半導体デバイス製造方法 - Google Patents

電子線装置及び該装置を用いた半導体デバイス製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、最小線幅0.1μm以下の高密度パターン等の形状観察及び欠陥検査等を高精度かつ高信頼性で行うための電子線装置、及び、該電子線装置を用いて、プロセス途中及び完了後の半導体デバイスのパターン検査を行うデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハ等の試料上に電子ビームを照射し、該試料の表面から生じる2次電子ビームをマイクロチャネルプレート(MCP)に結像させ、電子を増倍させた後、シンチレータにより光に変換し、リレー光学系を経て、TDI−CCDにより電気信号に変換し、その結果得られた電気信号に基づいて、試料表面を表す連続した画像を形成して表示部に映し出すようにした写像投影型の電子線装置が知られている。なお、TDI−CCDは、時間遅れ積算(Time Delay Integration)型の電荷結合素子であり、TDI−CCDセンサはラインイメージセンサである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来例の写像投影型の電子線装置においては、電子ビームを試料上にスキャンさせるために試料を載置したステージを移動させているが、該ステージの移動方向を、TDI−CCD配列の積算方向と精度よく一致させる必要がある。このため、従来例の電子線装置においては、該装置自体の製造時に、ステージの移動方向がTDI−CCD配列の積算方向と一致するように、装置を機械的に調整している。
しかしながら、電子線装置を機械的に調整する手法では、近年の0.1μm以下の線幅を有する半導体ウエハ等の形状観察や欠陥検出を行う場合に、必要な精度を達成することが極めて困難であった。
本発明は、このような従来例の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、写像投影型の電子線装置において、ステージの移動方向とTDI−CCD配列の積算方向とのアラインメントを、高精度に実現できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る電子線装置においては、
試料を載置して移動させるステージと、
複数の一次電子ビームを走査しつつ試料に照射する電子照射部と、
一次電子ビームの照射により試料から放出された二次電子ビームを光学的に処理する二次光学系と、
二次光学系の出力を受け取るマイクロチャネルプレートと、
マイクロチャネルプレートの出力を受け取るシンチレータと、
シンチレータの出力を受け取るリレー光学系と、
リレー光学系からの光信号を電気信号に変換するTDI−CCDと、
TDI−CCDからの電気信号を処理して画像を表示する画像表示部と
を含み、
二次光学系は、マイクロチャネルプレートへ向かう電子ビームを回転させることにより、ステージの移動方向とTDI−CCD配列の積算方向とを一致させるための磁気レンズを含んでいる
写像型の電子線装置であることを特徴としている。
【0005】
上記した本発明に係る電子線装置において、磁気レンズは、二次光学系に含まれるウイーンフィルタとマイクロチャネルプレートとの間に配置されていることが好ましいく、このとき、磁気レンズは、マイクロチャネルプレートに最も近いクロスオーバー位置、もしくは、二次光学系に含まれる静電レンズ系の最終段に最も近い結像位置に配置されていることが好ましい。
【0006】
本発明はまた、上記した電子線装置を用いて、プロセス途中又は完了後の半導体デバイスを検査する工程を含んでいる半導体デバイス製造方法も提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る写像投影型の電子線装置の第1の実施例を示しており、図1において、1は電子銃であり複数の一次電子ビームを放出する。放出された各一次電子ビーム2は、レンズ3及び4を介して、電極6及び磁石7からなるE×B偏向器すなわちウィーンフィルタ8の偏向中心面にそれぞれ楕円状に結像し、そして、ウィーンフィルタ8により偏向され、レンズ9及び10によって例えば1/5に縮小され、試料11の表面に照射される。
このとき、偏向器5により、複数の一次電子ビーム2は、同時に、図面と直交する方向にスキャンされ、一方、試料11を載置したステージ21は、+a(又は−a)方向に連続的に移動され、これにより、全体として、試料11の表面の矩形領域に均一に電子ビームが照射される。
【0008】
なお、検査領域が広い場合、ステージ21の移動により、試料11の検査領域のa方向端部に一次電子ビーム2が到達したとき、該電子ビーム2のスキャン幅だけ、該スキャン方向(図面と直交する方向)にステージ21はステップ移動され、そして、その後、前回とは逆の−a(又は+a)方向にステージ21が連続移動される。このようなステージ21の移動及び偏向器5による一次電子ビーム2の走査を繰り返すことにより、試料11の検査領域全体に電子ビームが均一に照射される。
【0009】
試料11は、電子ビームが照射されることにより、それぞれの照射点から二次電子12を放出する。放出された二次電子12は、レンズ10、9、13、及び14により拡大され、磁気レンズ15において、TDI−CCD19の受光面の配列方向と試料11の連続移動方向aとの角度補正が行われる。この角度補正については、以降で詳細に説明する。
角度補正が行われた二次電子は、マイクロチャネルプレート(MCP)16上に全体として矩形画像を結像する。この二次電子は、MCP16によって、1万〜数万倍に増感され、シンチレータすなわち蛍光部17によって光に変換され、リレー光学系18を経て、TDI−CCD19において、試料の連続移動速度に同期した電気信号となり、画像表示部20において、連続した画像として表示される。
【0010】
電子ビームは、試料11の表面に、できるだけ均一にかつ照射むらを少なくして、例えば、矩形又は楕円状に照射されるように調整する必要がある。また、スループットを向上させるためには、より大きな照射電流で検査領域を照射する必要がある。これは、照射電流が多くなれば、その分、ステージの移動速度を増大させることができ、これにより、スループットが上昇するためである。
なお、従来の電子線装置においては、1つの電子ビームを用いて検査領域を走査しているため、電子ビームの照射むらが±10%程度あり、また、電子ビームの照射電流は500nA程度で少ないため、高スループットが得られないという問題があった。また、走査型電子顕微鏡(SEM)方式に比べて、写像投影型の電子線装置は、広い画像観察領域を一括して電子線照射するために、チャージアップによる結像障害が生じやすいと言う問題があった。
これに対して、本発明の方式においては、複数の電子ビームを試料上に走査して照射しているので、1本の電子ビームを用いている従来の電子線装置に比べて、照射むらを、例えば1/3程度にまで減少させることができ、また、照射電流は、8本の電子ビームを用いる場合、試料表面で全体として、従来例の3倍以上を得ることができる。また、電子線の本数を増やすことにより、スループットをさらに向上させることができる。
【0011】
図1には示してないが、本発明の電子線装置には、レンズの他に、NA絞り及び視野絞り等の各種の絞り、電子ビームの軸調整のための4極又はそれ以上の極を備えた偏向器(アライナー)、非点収差補正器(スティグメータ)、並びに、ビーム形状を整形する複数の4重極レンズ(4極子レンズ)等の、電子ビームの照明及び結像に必要なユニットを備えている。
【0012】
図2を参照して、図1に示した磁気レンズ15の構成及び動作原理について説明する。図2の(A)及び(B)はそれぞれ、磁気レンズ15の平面図及び断面図であり、図示のように、磁気レンズ15は、中央に円状開口部を有する円形の2つのポールピース(極部材)22によって形成されている。ポールピース22の開口部を二次電子12が通過すると、該ポールピース22により生成された磁界が該二次電子12に印加され、それによって、二次電子12は、光軸に対して矢印23の方向に回転させられる。このときの二次電子の回転量は、ポールピース22によって二次電子12に印加される磁界の強度を大きくするに連れて、大きくなる。
【0013】
この原理を利用し、磁気レンズ15を、レンズ14とMCP16との間に配置し、磁気レンズ15が発生する磁界の強度を調整することにより、試料11から放出された二次電子ビーム12がMCP16上に結像したときの画像を、回転させることができる。したがって、磁気レンズ15の磁界強度を調整することにより、ステージ21上の試料11を電子ビームで走査するときの試料の連続移動方向(すなわち、ステージの移動方向a)とTDI−CCD19の受光面配列方向の積算方向とを一致させることができる。
また、レンズ14を静電型レンズ系の最終段レンズとして形成した場合、磁気レンズ15の磁界強度の調整により、静電型レンズ系に対して、該レンズ系の倍率を変えてしまったり、収差や歪みを生じさせてしまったり等の影響を与えることがなく、二次電子ビームの回転すなわち結像画像の回転を行うことができる。
【0014】
図1に示した電子線装置を用いて、実機テストを行った。実機テストにおいては、まず、試料11の連続移動方向aとTDI−CCD19の受光面配列の積算方向とを、機械的に精度±1度に調整し、その後、磁気レンズ15の磁界強度を種々に変化させて、二次電子ビームの回転角度を測定した。この実機テストにより、二次電子ビーム12の回転を精度±1分以内の角度で行うことができるという結果が得られた。
【0015】
なお、例えば、TDI−CCDの受光面配列の積算方向の段数を512とし、かつ1段のサイズが1ピクセルサイズと等しい場合、512段進んで1/10ピクセルサイズのずれが許容範囲であると仮定すると、1段当たりの角度精度は、
Figure 0003782692
が得られる。
したがって、実機テストにおいて得られた±1分以内の二次電子ビーム12の回転角度はほぼ上記例の角度精度に匹敵し、したがって、本発明によれば、極めて高精度で、二次電子ビームをTDI−CCD19の受光面配列の積算方向に一致させることができることが分かる。
【0016】
磁気レンズ15を、静電型レンズ系の最終段レンズ14とMCP16との間に配置する場合、図3に示したように、該磁気レンズ15は、クロスオーバー位置31に配置することが好ましい。これにより、写像投影系の合焦条件に与える影響が無視し得る程度の状態で、磁気レンズ15の二次電子ビームに対する回転作用を利用することができる。
磁気レンズ15は、また、図4に示されるように、最終段レンズ14に関してMCP16とは反対側に配置することも可能である。この場合、磁気レンズ15は、レンズ14に最も近い結像位置41に配置されることが好ましい。結像位置41は、試料11の表面及びMCP16の二次電子ビーム入射面と共役の位置であり、磁気レンズ15の回転作用以外のいかなるレンズ作用も働かない位置である。このため、磁気レンズ15が発生する磁界強度を変化させても、試料11の連続移動方向aとTDI−CCD19の受光面配列の積算方向との間の角度に影響を与えるだけである。したがって、写像投影系の静電型レンズ系に収差や歪み等の影響を及ぼすことなく、試料11の連続移動方向とTDI−CCD19の受光面の段数方向とのずれを容易に補正することができる。
【0017】
図5は、本発明に係る電子線装置の第2の実施例を示す概略図である。該第2の実施例は、図1に示した第1の実施例に、開口絞り101及びNA絞り102を追加し、かつ第1の実施例からレンズ10を削除したものである。なお、開口絞り101を設けたことにより、電子銃1の構成が第1の実施例のものとは相違している。この第2の実施例においては、4本の一次電子ビーム201〜204は各々、開口絞り101で整形され、2段のレンズ3及び4によりウイーンフィルタ8の偏向中心面に10μm×12μmの楕円状に結像され、偏向器5により図面に直交する方向にラスタスキャンされることにより、全体として、1mm×0.25mmの矩形領域(ウイーンフィルタ8の偏向中心面上)を均一にカバーするよう結像される。その後、一次電子ビームは、ウイーンフィルタ8によって偏向され、NA絞り102でクロスオーバーを結び、レンズ9で例えば1/5に縮小され、試料11の200μm×50μmをカバーするように、試料11にほぼ垂直に照射される。
【0018】
一次電子ビームの照射により試料11から放出された二次電子ビームは、第1の実施例に関連して説明したように、磁気レンズ15よって試料11の連続移動方向とTDI−CCD19の段数方向すなわち配列方向との角度補正が行われ、MCP16上に拡大投影像302として結像する。拡大投影像302は、MCP16で1万倍に増感され、蛍光部17により光に変換され、TDI−CCD19において電気信号に変換され、画像表示部20において画像として処理され、画像表示部20に出力される。
第2の実施例においても、磁気レンズ15は、図3及び図4に示したいずれかの位置に配置することが好適である。
【0019】
図6は、第2の実施例における、一次電子ビーム2を構成する4本のビーム201〜204それぞれの試料11上の走査方法を示している。それぞれのビーム201〜204は2μm×2.4μmの楕円形状をしており、それぞれが200μm×12.5μmの矩形領域をラスタスキャンし、それらが重なり合わないように足し合わせて4本のビーム全体として、200μm×50μmの矩形領域を走査する。ビーム201は、位置201から位置201’に有限の時間で到達した後、実質的な時間損失無しに、ビームスポットの径(10μm)だけずれた、位置201の真下(−a方向)に戻り、前回の走査ラインの真下を前回と同様に走査する。これを繰り返して、図の200μm×12.5μmの領域(図中の全体領域の1/4)を走査し、かつ、再度位置201に戻って、再度1/4領域を走査する。他のビーム202〜204もビーム201と同様に、それぞれに対応する1/4領域を高速で数回走査する。これにより、4つのビーム全体として、200μm×50μmの領域を均一にかつ高速に照射することができる。
【0020】
なお、均一な照射が得られるのであれば、上記のようなラスタスキャンである必要が無く、例えば、リサージュ形を描くように走査してもよい。この場合、ステージの移動方向は図6に示すa方向である必要はない。
このように4本のビームを用いて走査した結果、電子ビームの照射むらを±3%程度に押さえることができた。これは、高速で数回領域を走査したこと、及びステージの移動方向に積算された結果である。また、ビーム1本当たりの照射電流は250μAであり、4本のビームで1.0μAを得ることができた。これは、従来例の2倍に相当する。ビーム本数をさらに増やすことにより、照射電流を増加できるので、走査速度を上げることができ、よって、スループットを向上させることができる。さらに、照射点の面積が従来例と比べて1/80程度に小さく、また照射点が高速で移動するので、チャージアップを従来例の1/20以下に押さえることができた。
【0021】
図示を省略しているが、第2の実施例においても、第1の実施例と同様に、レンズの他に、制限視野絞り、電子ビームの軸調整のための4極又はそれ以上の極数の偏向器(アナライナー)、非点収差補正器(スティグメータ)、ビーム形状を整形する複数の4重極レンズ(4極子レンズ)等の、電子ビームの照明及び結像に必要なユニットを備えている。
【0022】
上記においては、偏向器5により電子ビームをラスタスキャンすることにより、1mm×0.25mmの矩形領域をカバーする例について説明したが、その代わりに、0.5mm×0.125mm、1mm×0.25mm、及び2mm×50mmの3段階の大きさの矩形領域を均一にカバーできるようにしてもよい。この場合、試料11上の、100μm×25μm、200μm×50μm、400μm×100μmの矩形領域をカバーすることができる。また、MCP16による二次電子ビームの増感は、MCP16への印加電圧を調整することにより、2000〜2万倍の倍率から選択することもできる。
【0023】
図1及び図5に示した第1及び第2の実施例において、図示していないが、情報処理部をTDI−CCD19の後段に設け、該情報処理部により、TDI−CCD19で得られた画像情報を、複数のセル画像の比較、及び/又は複数のダイ画像の比較を行うことにより、試料表面の欠陥を検出し、検出された欠陥の形状等の特徴と位置座標、数を判定し、画像表示部に表示することもできる。
また、試料11である半導体基板の酸化膜や窒化膜の表面構造が個々に相違している場合、又は加工工程が個々に異なっている場合、相違するそれぞれの試料毎に適切な照射条件を設定し、これにより得られた画像を画像表示部20に表示して、欠陥を検出すればよい。
【0024】
次に、本発明の半導体デバイス製造方法について説明する。本発明の半導体デバイス製造方法は、上記した電子線装置を用いて、図7及び図8を参照して以下に説明する半導体デバイス製造方法において実行されるものである。
半導体デバイス製造方法は、図7に示すように、概略的に分けると、ウエハを製造するウエハ製造工程S1、ウエハに必要な加工処理を行うウエハ・プロセッシング工程S2、露光に必要なマスクを製造するマスク製造工程S3、ウエハ上に形成されたチップを1個づつに切り出し、動作可能にするすチップ組立工程S4、及び完成したチップを検査するチップ検査工程S5によって構成されている。これら工程はそれぞれ、幾つかのサブ工程を含んでいる。
【0025】
上記した工程の中で、半導体デバイスの製造に決定的な影響を及ぼす工程は、ウエハ・プロセッシング工程S2である。この工程において、設計された回路パターンをウエハ上に形成し、かつ、メモリやMPUとして動作するチップを多数形成する。
このように半導体デバイスの製造に影響を及ぼすウエハ・プロセッシング工程S2において加工されたウエハの加工状態を評価することが重要であり、該工程S2は、以下のサブ工程を含んでいる。
【0026】
1.絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、あるいは電極部を形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリングを用いる)
2.この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程
3.薄膜層やウエハ基板等を選択的に加工するためのマスク(レクチル)を用いてレジスト・パターンを形成するリソグラフィ工程
4.レジスト・パターンに従って薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えば、ドライ・エッチング技術を用いる)
5.イオン・不純物注入拡散工程
6.レジスト剥離工程
7.加工されたウエハを検査するウエハ検査工程。
なお、ウエハ・プロセッシング工程S2のサブ工程は、必要な層数だけ繰り返し行われ、チップ組立工程S4においてチップ毎に分離される前のウエハが形成される。
【0027】
図8は、図7のウエハ・プロセッシング工程のサブ工程であるリソグラフィ工程を示すフローチャートである。図8に示したように、リソグラフィ工程は、レジスト塗布工程S21、露光工程S22、現像工程S23、及びアニール工程S24を含んでいる。
レジスト塗布工程S21において、CVDやスパッタリングを用いて回路パターンが形成されたウエハ上にレジストを塗布し、露光工程S22において、塗布されたレジストを露光する。そして、現像工程S23において、露光されたレジストを現像してレジスト・パターンを得、アニール工程S24において、現像されたレジスト・パターンをアニールして安定化させる。これら工程S21〜S24は、必要な層数だけ繰り返し実行される。
【0028】
本発明の半導体デバイス製造方法においては、図1〜図6に関連して説明した電子線装置を用いて、加工途中の工程(ウエハ検査工程)のみならず、完成したチップを検査するチップ検査工程S5において用いることにより、微細なパターンを有する半導体デバイスであっても、歪み、ぼけ等が低減された画像を得ることができるので、ウエハの欠陥を確実に検出することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、電子的調整によって、試料の走査方向とTDI−CCDの受光面配列の積算方向とを一致させているので、機械的に調整する場合と対比して、容易にしかも高精度で一致させることができる。したがって、これら方向の不一致に起因する画像のぼけを排除又は最小化することができ、0.1ミクロン以下という優れた分解能の下で、信頼性の高い形状観察や欠陥検査が可能となる。
また、本発明においては、試料に対する走査の方向とTDI−CCD受光面配列の積算方向との不一致に起因する画像ぼけが少ないため、多数段のTDI−CCDを使用することが可能となり、よって、より一層高感度の電子線装置を提供することができ、また、高スループットも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子線装置の第1の実施例を示す概略図である。
【図2】本発明に係る電子線装置に具備される磁気レンズの構成及び動作原理を説明するための平面図及び断面図である。
【図3】本発明に係る電子線装置に具備される磁気レンズの好適な配置位置の一例を示す説明図である。
【図4】本発明に係る電子線装置に具備される磁気レンズの好適な配置位置の他の例を示す説明図である。
【図5】本発明に係る電子線装置の第2の実施例を示す概略図である。
【図6】本発明に係る電子線装置の第2の実施例における電子ビームの走査を説明するための図である。
【図7】半導体デバイスの製造方法の一例を示すフローチャートである。
【図8】図7に示したウエハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィ工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…電子銃 2…一次電子ビーム 3,4…レンズ 5…偏向器
6…電極 7…磁石 8…ウイーンフィルタ 9,10…レンズ
11…試料 12…二次電子ビーム 13,14…レンズ
15…磁気レンズ 16…MCP 17…蛍光部 18…リレー光学系
19…TDI−CCD 20…画像表示部 21…ステージ
101…開口絞り 102…NA絞り 201〜202…一次電子ビーム
301…試料像 302…拡大投影像

Claims (5)

  1. 写像投影型の電子線装置において、
    試料を載置して連続移動方向及びステップ移動方向に移動するステージと、
    電子銃を含み、該電子銃から放出される複数の一次電子ビームを同時に走査しつつ試料に照射する電子照射部と、
    二次光学系に含まれ、複数の一次電子ビームの照射により試料から放出された二次電子ビームを拡大する静電レンズ系と、
    該拡大された二次電子ビームを受け取り、拡大投影画像として結像されるマイクロチャネルプレートと、
    得られた拡大投影画像を光に変換するシンチレータと、
    シンチレータの出力を受け取るリレー光学系と、
    リレー光学系からの光信号を電気信号に変換し、ステージの連続移動方向に一致する受光面配列方向に積算を行うTDI−CCDと、
    ステージの連続移動方向とTDI−CCDの受光面配列方向の積算方向とを一致させるために、磁界強度を調整することによりマイクロチャネルプレートに向かう複数の電子ビームを回転させる磁気レンズと、
    TDI−CCDからの電気信号を処理して画像を表示する画像表示部と
    を含でいることを特徴とする電子線装置。
  2. 請求項1記載の電子線装置において、磁気レンズは、二次光学系に含まれる静電レンズ系の最終段とマイクロチャネルプレートとの間に配置されていることを特徴とする電子線装置。
  3. 請求項2記載の電子線装置において、磁気レンズは、マイクロチャネルプレートに最も近いクロスオーバー位置、もしくは、二次光学系に含まれる静電レンズ系の最終段に最も近い結像位置に配置されていることを特徴とする電子線装置。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の電子線装置において、該装置はさらに、
    TDI−CCDで得られた画像情報を処理して、複数のセル画像の比較及び複数のダイ画像の比較の少なくとも一方の比較を行うことにより、試料表面の欠陥を検出し、画像表示部に表示する情報処理部
    を備えていることを特徴とする電子線装置。
  5. 半導体デバイスを製造する方法において、請求項1〜いずれかに記載の電子線装置を用いて、プロセス途中又は完了後の半導体デバイスを検査する工程を含んでいる半導体デバイス製造方法。
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