JP2006066181A - 電子線装置及びそれを用いたデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試料の評価を行う電子線装置の性能を向上させる。
【解決手段】 電子銃11から放出された電子線を電子ビームに成形して試料面上に照射する照射光学系10と、試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系30とを備えている。写像投影光学系には二次電子の像を光信号に変換するシンチレータ及び光学部材34を設け、光学部材の真空側を平面341としかつ該平面に上記シンチレータを設け、光学部材の大気側を曲面342とし、シンチレータにより形成された光信号を曲面を通して大気側に取り出す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子線装置の性能向上及びその電子線装置を用いたデバイス製造方法に関し、詳しくは、電子銃から放出された電子線を電子ビームに成形して試料面上に照射し、前記試料から放出された二次電子を写像投影光学系で検出器に投影して検出し試料の評価を行う電子線装置の性能向上、並びにその装置を使用してプロセス途中のウェハ等を検査することにより歩留まりを向上させることができるデバイスの製造方法に関する。
従来から、電子銃から放出された電子線を複数のレンズと成形開口とを通じて電子ビームに成形し、その電子ビームを試料(例えば、ウェハ)の表面に照射し、試料面から放出された二次電子の像を写像投影光学系のMCPの入口に結像させ、MCPで増倍された二次電子の像をシンチレータで光の信号に変換し、FOP(フィルターオプティクプレート)でCCD検出器に入射させる写像投影型の電子線装置が提案されている。
このような従来の写像投影型の電子線装置では次のような課題を有している。すなわち、
(1)MCPとシンチレータとの間の間隔でビームが30μm程度にぼけるため、試料上の画素を上記ぼけの30μmより十分大きいものに拡大する必要がある。このため、1000mm程度の光路長を有する写像投影光学系が必要であり、このような長い光路長により空間電荷効果によるビームのぼけが大きくなり、且つ写像投影光学系が高価になる。
(2)FOPとCCD検出器とを光学的に接着しているため保守点検が困難である。
(3)照射光学系についても、クロスオーバー像と成形開口像との2つの合焦条件を決める必要があるため光路長が500mm程度になり、従って高価になる。
(4)対物レンズを軸上色収差の小さいイマージョン型磁気レンズとした場合、光軸から遠い視野から放出された主光線を、NA開口を通るように制御する光軸調整方法が開発されていない。従って、写像投影光学系の収差を十分に低減することが困難である。
(5)イマージョン型磁気レンズを使用しMOL(ムービングオブジェクションレンズ)条件を満たす偏向コイルを備えた対物レンズの設計方法が確立していない。
特開2000−3692号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来の写像投影型の電子線装置が有する上記のような課題を解決し、写像投影型の電子線装置の性能を向上させること、並びにその装置を使用してプロセス途中のウェハ等を検査することにより歩留まりを向上させることである。
上記課題は以下の手段により解決される。即ち、本願の第1の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系とを備えた電子線装置の信号取り出し方法において、前記写像投影光学系には二次電子の像を光信号に変換するシンチレータ及び光学部材を設け、前記光学部材の真空側を平面としかつ該平面に前記シンチレータを設け、前記光学部材の大気側を曲面とし、前記シンチレータにより形成された光信号を前記曲面を通して大気側に取り出すようにしている。
本願の第2の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系とを備えた電子線装置において、前記写像投影光学系には二次電子の像を光信号に変換するシンチレータ及び光学部材を設け、前記光学部材の真空側を平面としかつ該平面に前記シンチレータを設け、前記光学部材の大気側を曲面とし、前記シンチレータにより形成された光信号を前記曲面を通して大気側に取り出すようにしている。
本願の第3の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射し、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する電子線装置の収差低減方法において、光軸から遠い視野から放出された二次電子を対物レンズと少なくとも一つの偏向器により前記光軸上に結像させるようにしている。
本願の第4の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系とを備えた電子線装置において、光軸から遠い視野から放出された二次電子を対物レンズと少なくとも一つの偏向器により前記光軸上に結像させるようにしている。
本願の第5の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子又は前記試料を透過した電子ビームを検出面に集める写像投影光学系とを備えた電子線装置であって、前記照射光学系において、電子銃の光源像を二段のレンズで対物レンズの主面に結像させると共に、成形開口の像を少なくとも二段のレンズで試料に結像させるようにし、前記写像投影光学系において、少なくとも一つの拡大レンズの間に二次電子による試料の拡大像を形成し、前記拡大された像を前記検出面に結像させるようにしている。
本願の第6の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射し、前記試料から放出された二次電子を検出する電子線装置の対物レンズにおいて、前記対物レンズには内側磁極と外側磁極とが形成する磁気ギャップを試料側に設けた磁気レンズを設け、前記内側磁極の内側に円筒形のフェライトのパイプを設け、かつ前記フェライトのパイプの内側に偏向器を配置するようにしている。
本願の第7の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出する写像投影光学系とを備えた電子線装置の光軸調整方法において、前記写像投影光学系には二段の偏向器、レンズ及びNA開口を設け、前記二段の偏向器の内の一つの偏向器でX,Y走査を行いつつ、軸合わせを行うべき前記レンズの励磁又は励起電圧にウォーブラを与え、前記NA開口を通過した電子線の信号で前記X,Y走査と同期した像を形成し、前記二段の偏向器の内の他の偏向器を制御することにより前記像のウォーブラによる分離を最小化し、それにより、対物レンズから出た主光線を前記拡大レンズの中心を通し且つ前記NA開口を通すように調整するようにしている。
本願の第8の発明は、電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出する写像投影光学系とを備えた電子線装置において、前記写像投影光学系には二段の偏向器、拡大レンズ及びNA開口を設け、前記二段の偏向器の内の一つの偏向器でX,Y走査を行いつつ、軸合わせを行うべき前記拡大レンズの励磁又は励起電圧にウォーブラを与え、前記NA開口を通過した電子線の信号で前記X,Y走査と同期した像を形成し、前記二段の偏向器の内の他の偏向器を制御することにより前記像のウォーブラによる分離を最小化し、それにより、対物レンズから出た主光線を前記拡大レンズの中心を通し且つ前記NA開口を通すように光軸調整するようにしている。
本願の第9の発明は、上記第2,4,5及び8の何れかの電子線装置を使用してプロセス途中のウェハの評価を行うようにしている。
上記第1又は第2の発明により、写像投影光学系の光路長を短くすることができ、写像投影光学系を従来より安価なものとすることができるようになった。
上記第3又は第4の発明により、光軸から遠い視野から放出された主光線を、NA開口を通るように制御することが可能となった。
上記第5の発明により、照射光学系についても光路長を短くすることができるようになった。
上記第6の発明により、イマージョン型磁気レンズを使用しMOL条件を満たす偏向コイルを備えた対物レンズを提供することができる。
上記第7又は第8の発明により、光軸から遠い視野から放出された主光線を、NA開口を通るように光軸調整することが可能になった。
上記第9の発明により、上記発明による電子線装置を使用して、プロセス途中の試料を評価を行うことが可能となった。
以下図面を参照して本発明による電子線装置を説明する。
図1において、本発明の一つの実施形態による電子線装置1が模式的に示されている。この電子線装置1は、電子銃から放出された電子線を所定の形状(例えば、複数のビームや矩形等)に成形し、成形された電子ビームを検査されるべき試料(例えばウェハ)Sの表面上に照射する照射光学系10と、試料Sから放出された二次電子を検出器に結像する写像投影光学系30とを備えている。
照射光学系10は、熱電子放出カソード(LaB6カソード)11及びアノード112を有していて空間制限領域で電子線を放出する電子銃11と、軸合わせ用電磁偏向器12と、レンズ13と、電子ビーム照射が不要な時間帯に電子ビームをブランキングするブランキング信号が重畳される偏向器14と、偏向器14と協働して軸合わせを行う偏向器15と、電子線を所定の断面形状の電子ビームに成形する成形開口16と、レンズ17と、副視野を移動させるように機能し且つ電子ビームの軌道を二次電子の軌道から一定間隔以上離した状態で走行させる機能を有する偏向器18,19とを備え、それらは、図1に示すように、試料Sの表面に垂直な方向に対し一定の角度を有する光軸Aに沿って、電子銃11を最上部にして順に配置されている。照射光学系10は更に、電界と磁界とが直交する場により電子ビームを偏向すると共に試料Sからの二次電子を分離するE×B分離器20,21と、偏向器22と、対物レンズ23とを備え、これらは試料Sの表面に垂直な方向の光軸Cに沿って順に配置されている。
E×B分離器20,21は静電偏向器20及び電磁偏向器21から構成されている。また、対物レンズ23にはE×B分離器20,21及び偏向器22が組み込まれており、更に、内側磁極231と外側磁極232とが形成する磁気ギャップを試料側に設けた磁気レンズが設けられている(図2)。
写像投影光学系30は、写像投影光学系の光軸Bに沿って、試料Sの表面に対して一定の角度を有する方向に配置されており、二次電子を拡大する拡大レンズ31と、NA開口32と、CCD検出器を選択するための偏向器33と,光学部材34と,光学レンズ35と、CCD検出器36とを備えている。NA開口32は拡大レンズ31の内部に組み込まれている。
上記構成において、電子銃11はカソード111とアノード112の間にクロスオーバ像を形成する。このクロスオーバ像をレンズ13と17とで少しずつ集束させて対物レンズ23の主面に結像させる。それと同時に、電子銃11から放出された電子線はレンズ13で少し集束され、成形開口16に照射されて電子ビームとして成形されかつ成形開口の像を形成する。成形開口から発散するビームが、対物レンズ上での光束よりレンズ17での光束の方が大きい場合は、クロスオーバー像をレンズ17の主面に形成してもよい。この成形開口の像はレンズ17と対物レンズ23とで少しずつ集束され、E×B分離器20,21に入射され、そこで試料Sの表面に垂直な方向に偏向され試料S上に成形開口の像を結像する。E×B分離器20,21は、電子ビームを27.8度曲げて試料Sの法線方向に向ける機能と、二次電子を反対方向に10度曲げる機能とを有する。
上述のクロスオーバ像及び成形開口の像の双方を二段のレンズを使用して少しずつ集束しているため、即ち、二段のレンズの間に像を形成せずにケーラ照明条件を満足しつつ成形開口の像を試料面に形成しているため、各レンズの励磁をあまり強くする必要がなく、レンズを小型のものにすることができ、しかも照射光学系の光路長を短くすることができる。
電子ビームの照射によって試料Sから放出された二次電子は、対物レンズ23で集束され、E×B分離器20,21で光軸Bに沿って曲げられ、拡大像が写像投影光学系30のレンズ31の手前に合焦される。この拡大像は更に拡大レンズ31で拡大され、光学部材34のシンチレーションが塗布された平面341に結像される。この像は更に光学レンズ35で拡大され、10数ミクロンの画素寸法を有するCCD検出器36に結像される。
このように本発明による電子線装置の写像投影光学系はMCP及びFOPを必要とせず、しかも電子光学系では100倍程度の拡大像を形成すればよいため、拡大レンズ31及び光学レンズ35の二段のレンズをそれぞれ10倍の拡大率にすればよく、従って写像投影光学系の光路長を200mm程度に短縮することができる。このため、空間電荷効果による電子ビームのぼけを小さくすることができる。
光学部材34は、試料側を向いた一方の面341が真空側であり平面に研磨されていてシンチレータが塗布されている。光学レンズ側に向いた他方の面342は大気側であり中心が平面17上にある半球形の形状に研磨されている。従って、この光学部材34はイマージョンレンズを形成している。他方の面342を半球形の形状としたのは、この面が平面の場合にはシンチレータで形成された光信号が光学部材から大気に出るとき屈折角により写像投影光学系の光軸Bに対して外側に屈折されるため、光学レンズ35で有効に光信号を受けようとするとf/ナンバーの小さい(すなわち明るい)レンズが必要となるが、この面が半球形の形状であるため、中心から出た光信号が光軸と平行に近い角度となることによりf/ナンバーの比較的大きい光学レンズ35でも大部分の光信号をCCD検出器36に結像することができるためである。半球形の面342は、中心が平面341より光学レンズ側にあるハイパー半球面にしてもよい。その場合には光の透過率が更に良くなる。また、この様な光学部材を通すと球面収差で光軸から離れた位置の像が収差を発生するので、例えば、回転放物面のような非球面としてもよい。更に、図3に示されているようにシンチレータ像Dが拡大されて見えるため、解像度の悪いレンズでも微細なパターンのMTFを落とさないで形成できる。いずれにしても、像の寸法に対して半球形の面342の曲率半径を十分大きくすれば収差は問題ないレベルにまで低減させることができる。更にこの球形部材が生じる収差を後のレンズで補正をするようにしてもよい。このようなリレー光学系はMCP及びFOPを必要としないため、保守のし易い光学系を提供することができる。
偏向器33は、光軸B上に結像されるべき像を、4箇所に配置したCCD検出器36の像面に結像させるように偏向するために設けられており、CCD検出器の画像読み出し時間が遅いのを少し緩和できる。
図1において、成形開口16に複数の開口を設け、これら複数の開口に一様な強度で電子線を照射し、これら複数の開口で成形された電子線で試料面Sを偏向器18,19等を用いて照射し、試料から放出された二次電子を写像投影光学系30でシンチレータ341に結像させ、曲面342から光信号を取り出すようにしてもよい。
図2は、本発明による電子線装置の写像投影光学系30の収差を低減する方法及び光軸調整方法を説明するための図であって、図1の対物レンズ23及び拡大レンズ31の内部構成を図示している。光学レンズ及びCCD検出器は省略する。
従来からリソグラフィ等において、光軸上にある成形ビームを偏向器で偏向して試料上で光軸から遠い位置に結像させ、そのとき対物レンズをMOL動作させることにより収差の低減を行う技術が既に知られている。本発明では、上記リソグラフィの場合とは逆に、物点上で、光軸Cから遠い位置の二次電子をMOL動作により収差低減を行い、二段の偏向器22,20によって光軸Bに沿って進めることによりNA開口32を通すようにしている。
図2において、対物レンズ23の内部にMOL動作を行うための電磁偏向器40,41が配置されている。対物レンズ23の軸上磁場分布の微分値は試料の近傍で急な立上がりを有し、像側へ漸次小さくなっている。従って、偏向器磁場を形成する電磁偏向器40,41は、半値幅の小さい強度分布の偏向場を発生させる電磁偏向器40についてはコイルの直径を小さくしており、一方、半値幅の大きい強度分布の偏向場を発生させる電磁偏向器41についてはコイルの直径を大きいものとし且つZ方向(高さ方向)のコイル寸法も大きいものとしている。対物レンズ23の軸上磁場分布の微分値に偏向器磁場分布を略合わせると、二次電子の主光線の軌道42は光軸Cから外れた位置を光軸Cと略平行に進み、偏向器22で光軸B方向に偏向させてE×B分離器の偏向器20の位置で光軸Cと交差させ、この偏向器20により光軸B上を進むように偏向する。偏向動作を高速で行うため、対物レンズ23の内部磁極の内面にはフェライト43の円筒が設けられている。
以下、実際の二次電子のビームを観察しながら、対物レンズから出た主光線を前記拡大レンズの中心を通し且つ前記NA開口を通すように光軸調整する方法を説明する。電磁偏向器40,41のMOL動作を行うための条件はシミュレーションにより収差の最良の条件を見出す。二次電子の主光線を拡大レンズ31のレンズ中心を通し且つNA開口32の中心を通すためには、E×B分離器の偏向器20にX,Yの2次元方向に走査する走査電圧を印加し、平面341のシンチレータに入射する二次電子により発生する電流をCRTモニタ44の輝度変調入力に与えると、NA開口32を二次電子が通過する条件で、CRTモニタに符号45又は46で示されているような明るい開口像が表示される。この条件で、軸合わせを行うべき拡大レンズ31の励磁に制御装置47でウォーブラを与えると、CRTモニタ44に示されているように明るい開口像が2つに分離する(符号45及び46)のが見られる。この状態で偏向器22のX,Yの値を制御装置47により試行錯誤で変化させることにより、分離している明るい開口像45及び46が相互に近づき略一致する条件を見出すことができる。この条件が、対物レンズから出た主光線を前記拡大レンズの中心を通し且つ前記NA開口を通すように光軸調整する条件である。X,Yの2次元方向に走査する偏向器20と試行錯誤を行う偏向器22とを逆にしてもよい。
以上は、CRTを見ながら手動で光軸調整する方法について説明したが、コンピュータ制御により明るい領域をパターン認識で測定し、自動的に上述の手順で行ってもよい。
次に、図4及び図5を参照して本発明による電子線装置を用いた半導体デバイスの製造方法を説明する。
図4は本発明による半導体デバイスの製造方法の一実施例を示すフローチャートである。この実施例の工程は以下の主工程を含んでいる。
(1)ウェハを製造するウェハ製造工程(又はウェハを準備するウェハ準備工程)
(2)露光に使用するマスクを製造するマスクを製造するマスク製造工程(又はマスクを準備するマスク準備工程)
(3)ウェハに必要な加工処理を行うウェハプロセッシング工程
(4)ウェハ上に形成されたチップを一個づつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程
(5)できたチップを検査するチップ検査工程
なお、上記のそれぞれの主工程は更に幾つかのサブ工程からなっている。
これらの主工程の中で、半導体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼすのが(3)のウェハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウェハ上に順次積層し、メモリーやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウェハプロセッシング工程は以下の各工程を含んでいる。
(1)絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、或いは電極部を形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリング等を用いる)
(2)この薄膜層やウェハ基板を酸化する酸化工程
(3)薄膜層やウェハ基板を選択的に加工するためにマスク(レチクル)を用いてレジストパターンを形成するリソグラフィー工程
(4)レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる)
(5)イオン・不純物注入拡散工程
(6)レジスト剥離工程
(7)加工されたウェハを検査する工程
なお、ウェハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造する。
図5は、図4のウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。リソグラフィー工程は以下の各工程を含む。
(1)前段の工程で回路パターンが形成されたウェハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程
(2)レジストを露光する工程
(3)露光されたレジストを現像してレジストのパターンを得る現像工程
(4)現像されたレジストパターンを安定化するためのアニール工程
上記の半導体デバイス製造工程、ウェハプロセッシング工程、及びリソグラフィー工程については、周知のものでありこれ以上の説明を要しないであろう。
上記(7)の検査工程に本発明に係る欠陥検査方法、欠陥検査装置を用いると、微細なパターンを有する半導体デバイスでも、スループット良く検査でき、製品の歩留まりの向上が可能となる。
本発明は、写像投影光学系に二次電子の像を光学像に変換するシンチレータ及び光学部材を設けたことにより、写像投影光学系の光路長を短くすることができ、空間電荷効果によるビームのぼけも小さく、且つ写像投影光学系を従来より安価なものとすることができる電子線装置を提供する。また、光軸から遠い視野から放出された二次電子を対物レンズと複数の偏向器により前記光軸上に結像させ、複数の偏向器を最適化することにより、結像された像の収差を低減させることができる電子線装置を提供する。更に、電子銃の光源像を二段のレンズで対物レンズの主面に結像させると共に、成形開口の像を少なくとも二段のレンズで試料に結像させるようにしたため、照射光学系の光路長を短くすることができる電子線装置を提供する。また、対物レンズに内側磁極と外側磁極とが形成する磁気ギャップを設けた磁気レンズを設け且つ内側磁極の内側に偏向器を配置し、磁気レンズの軸上磁場分布の距離に関する微分値の分布と略等しい磁場分布に偏向器の磁場分布を合わせるようにしたことにより、写像投影光学系の収差を低減することができる電子線装置を提供する。更に、写像投影光学系に二段の偏向器を設け、これらの偏向器のそれぞれを最適に制御することにより、対物レンズから出た主光線を拡大レンズの中心を通し且つNA開口を通すように光軸調整し、それにより収差を低減することができる電子線装置を提供するものである。
本発明による電子線装置の実施形態を模式的に示す図である。 本発明による電子線装置の光学系を用いた電子線転写装置を模式的に示した説明図である。 光学部材により、シンチレータ像を拡大してCCD検出器に投影する状態を示す図である。 デバイス製造工程を示すフローチャートである。 リソグラフィー工程を示すフローチャートである。
符号の説明
1:電子線装置 10:照射光学系
11:電子銃 12:軸合わせ用偏向器
13,17:レンズ 14,15:偏向器
16:成形開口 18,19:偏向器
20,21:E×B分離器 22:偏向器
30:写像投影光学系 31:拡大レンズ
32:NA開口 33:偏向器
34:光学部材 35:光学レンズ
36:CCD検出器 40、41:電磁偏向器
43:フェライト S:試料

Claims (9)

  1. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系とを備えた電子線装置の信号取り出し方法において、
    前記写像投影光学系には二次電子の像を光信号に変換するシンチレータ及び光学部材を設け、前記光学部材の真空側を平面としかつ該平面に前記シンチレータを設け、前記光学部材の大気側を曲面とし、前記シンチレータにより形成された光信号を前記曲面を通して大気側に取り出すことを特徴とする、信号取り出し方法。
  2. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系とを備えた電子線装置において、
    前記写像投影光学系には二次電子の像を光信号に変換するシンチレータ及び光学部材を設け、前記光学部材の真空側を平面としかつ該平面に前記シンチレータを設け、前記光学部材の大気側を曲面とし、前記シンチレータにより形成された光信号を前記曲面を通して大気側に取り出すようにしたことを特徴とする、電子線装置。
  3. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射し、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する電子線装置の収差低減方法において、
    光軸から遠い視野から放出された二次電子を対物レンズと少なくとも一つの偏向器により前記光軸上に結像させることを特徴とする、収差低減方法。
  4. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出系に結像する写像投影光学系とを備えた電子線装置において、
    光軸から遠い視野から放出された二次電子を対物レンズと少なくとも一つの偏向器により前記光軸上に結像させることを特徴とする、電子線装置。
  5. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子又は前記試料を透過した電子ビームを検出面に集める写像投影光学系とを備えた電子線装置であって、
    前記照射光学系において、電子銃の光源像を二段のレンズで対物レンズの主面に結像させると共に、成形開口の像を少なくとも二段のレンズで試料に結像させるようにし、前記写像投影光学系において、少なくとも一つの拡大レンズの間に二次電子による試料の拡大像を形成し、前記拡大された像を前記検出面に結像させるようにしたことを特徴とする、電子線装置。
  6. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射し、前記試料から放出された二次電子を検出する電子線装置の対物レンズにおいて、
    前記対物レンズには内側磁極と外側磁極とが形成する磁気ギャップを試料側に設けた磁気レンズを設け、前記内側磁極の内側に円筒形のフェライトのパイプを設け、かつ前記フェライトのパイプの内側に偏向器を配置したことを特徴とする、対物レンズ。
  7. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出する写像投影光学系とを備えた電子線装置の光軸調整方法において、
    前記写像投影光学系には二段の偏向器、レンズ及びNA開口を設け、前記二段の偏向器の内の一つの偏向器でX,Y走査を行いつつ、軸合わせを行うべき前記レンズの励磁又は励起電圧にウォーブラを与え、前記NA開口を通過した電子線の信号で前記X,Y走査と同期した像を形成し、前記二段の偏向器の内の他の偏向器を制御することにより前記像のウォーブラによる分離を最小化し、それにより、対物レンズから出た主光線を前記拡大レンズの中心を通し且つ前記NA開口を通すように調整することを特徴とする、光軸調整方法。
  8. 電子銃から放出された電子線を成形して試料面上に照射する照射光学系と、前記試料から放出された二次電子を検出する写像投影光学系とを備えた電子線装置において、
    前記写像投影光学系には二段の偏向器、拡大レンズ及びNA開口を設け、前記二段の偏向器の内の一つの偏向器でX,Y走査を行いつつ、軸合わせを行うべき前記拡大レンズの励磁又は励起電圧にウォーブラを与え、前記NA開口を通過した電子線の信号で前記X,Y走査と同期した像を形成し、前記二段の偏向器の内の他の偏向器を制御することにより前記像のウォーブラによる分離を最小化し、それにより、対物レンズから出た主光線を前記拡大レンズの中心を通し且つ前記NA開口を通すように光軸調整することを特徴とする、電子線装置。
  9. 請求項2,4,5及び8の何れかに記載の電子線装置を使用してプロセス途中のウェハの評価を行うことを特徴とする、デバイス製造方法。
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