JP3781447B2 - V型ディーゼルエンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、V型のディーゼルエンジンの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、V型ディーゼルエンジンの構成に関する技術は、公知とされているのである。例えば、特開平6−272615号公報や、実開平6−80829号公報や、特開平6−299862号公報に記載の技術の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、吸排気用カム軸と燃料噴射ポンプが別体に構成されており、特に吸排気用カムと燃料噴射ポンプ駆動用カムを別の軸に構成しているのである。これにより、カム軸が2本必要となり、V型ディーゼルエンジンの全高が高くなるという不具合があったのである。また、従来の構造では、補機類の配置する位置が、メンテナンスの困難な位置に配置されていたので、点検・整備・補修が困難であるという不具合があったのである。
本発明は、コンパクトで安価で、かつ汎用性に優れたV型ディーゼルエンジンを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
本体をシリンダブロック2とギアケース3の接合により構成し、該シリンダブロック2の側にシリンダHL,HRを設け、該シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、V型のシリンダHL,HRの間に、吸排気用カム31と燃料噴射ポンプ駆動用カム30を1本の軸上に設けたカム軸1を配置し、該カム軸1に対してクランク軸Sと反対側の位置に、燃料噴射ポンプPとガバナー装置Gを配置し、該カム軸1の上において、吸排気用カム31をギアケース3の側に、燃料噴射ポンプ駆動用カム30をギアケース3と逆の側に配置し、ギアケース3の側にガバナー装置Gを配置し、該ガバナー装置Gを内部に配置するガバナーケースAを設け、該ガバナーケースAは、シリンダブロック2とギアケース3が接合された部分の上面に配置され、該ガバナーケースA のギアケース3と逆の側への延長部に、燃料噴射ポンプ用のブラケット50を一体的に構成し、該ブラケット50の上に燃料噴射ポンプPを固定したものである。
【0006】
【作用】
次に作用を説明する。
本発明によれば、シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、V型のシリンダの間に、吸排気用カムと燃料噴射ポンプ駆動用カムを、同一のカム軸1上に配置し、該カム軸の反クランク軸側に燃料噴射ポンプ装置とガバナー装置を配置し、V型のシリンダの間に左右シリンダのプッシュロッド24・24と燃料噴射ノズル26・27を配置したので、従来技術においては、燃料噴射用のカム軸と、吸排気弁用のカム軸の2本が配置されていたのを、1本のカム軸1に構成することが出来、また上下の高さを低く構成することが出来たのである。
【0007】
また、シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、カム軸1の上において、燃料噴射ポンプの駆動用カム30を、吸排気用カム31の後方の、ギアケース3と逆の側に配置し、ギアケース3の側にガバナー装置Gを配置したので、従来の技術の如く、上下に2本のカム軸を配置した場合に比較して、上下の高さを低く構成することが出来た。
【0008】
また、シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、ガバナー装置Gを構成するガバナーケースAの延長部に燃料噴射ポンプPを配置したので、燃料噴射ポンプPとガバナ装置GをガバナケースAを介して一体的に構成することが出来、これにより燃料噴射ポンプPの調整が容易になり、また組立性も改善された。また燃料噴射ポンプのケースを設ける必要がなくなった。
【0009】
【実施例】
次に実施例を説明する。
図1は本発明のV型ディーゼルエンジンの正面図、図2は同じく本発明のV型ディーゼルエンジンの正面断面図、図3は同じくV型ディーゼルエンジンの右側面断面図、図4は同じくV型ディーゼルエンジンの平面図、図5は同じくV型ディーゼルエンジンのギアケース3の部分の右側面断面図、図6はV型ディーゼルエンジンのシリンダHL,HRの部分の正面断面図、図7は本発明のV型ディーゼルエンジンのクランク軸を垂直状態で使用するバーチカルタイプのV型ディーゼルエンジンの右側面断面図、図8は同じくバーチカルタイプの右側面断面図、図9はシリンダブロック2の正面図、図10はシリンダブロック2の正面断面図、図11はギアケース3の正面図、図12は燃料噴射ポンプPを吸排気用カム31の間に配置した実施例の右側面断面図である。
【0010】
図1から図6において、ホリゾンタルタイプのV型ディーゼルエンジンを説明する。
本発明のV型ディーゼルエンジンは、クランク軸Sを水平にした状態で使用するホリゾンタルタイプと、クランク軸を垂直にした状態で使用するバーチカルタイプとの2仕様に構成されている。バーチカルタイプとホリゾンタルタイプとはでは、シリンダブロック2等の大部分の部品は共通であるが、動力取出方向が異なることや、オイルパンの位置が相違することから、クランク軸Sやギアケース3が相違する。また搭載する機体の種類が異なるので、ラジエータRの配置が相違する。
【0011】
図1と図2においては、本発明のV型ディーゼルエンジンの正面位置で、ラジエータRを外した状態が図示されている。V型ディーゼルエンジンの本体はシリンダブロック2とギアケース3の接合により構成されており、シリンダブロック2の側にシリンダHL,HRが設けられている。そして該シリンダHL,HRの上部にシリンダヘッド28・29が載置固定され、該シリンダヘッド28・29の上にシリンダヘッドカバー36・37が固定されている。該シリンダヘッド28・29には燃料噴射ノズル26・27がそれぞれ配置されている。該燃料噴射ノズル26・27は、V字型に配置したシリンダHL,HRの間に配置されている。そして、ガバナーケースAの後部に配置された燃料噴射ポンプPから、高圧燃料パイプ10・11を介して、吐出された高圧燃料が供給されている。
【0012】
また図2において図示する如く、シリンダブロック2の内部のカム軸1と、シリンダヘッドカバー36・37の内部の吸・排気弁腕47・47との間にプッシュロッド24・24が介装されており、該プッシュロッド24は、V型のシリンダHL,HRの間に配置されている。更に、該プッシュロッド24・24の内側には、シリンダブロック2とギアケース3の上面に載置したガバナーケースAが固定されている。該ガバナーケースAの内部にガバナー装置Gが構成されている。
【0013】
シリンダHL,HRの内部には、左右のピストン6・7が摺動可能に嵌装されており、該ピストン6・7とクランク軸Sの間を、コンロッド5・4により連結している。該シリンダHL,HRの間の位置にカム軸1が配置されており、該カム軸1に吸排気用カム31と燃料噴射ポンプ駆動用カム30が構成されている。図1に示す如く、クランク軸Sの前端がギアケース3から突出した部分にプーリー14・15が固定されており、該プーリー15と作動油ポンプ12のプーリー13の間に、Vベルト18が巻回されている。
【0014】
また、クランク軸Sがギアケース3から突出した部分に固定されたプーリー14と、上部のラジエータファンFのファン軸40との間に、Vベルト17が巻回されて、ラジエータRのラジエータファンFを駆動している。シリンダブロック2とギアケース3が構成する本体が、左右のシリンダHL,HRの下側に作る凹部の、右側にはスタータKを配置し、左側には作動油ポンプ12を配置している。またギアケース3の前面の左側の上部には、冷却水ポンプ8が固設されており、左側のシリンダHL外周のジャケットには冷却水孔39から冷却水を供給し、右側のシリンダHRの外周のジャケットには、冷却水パイプ38を介して、冷却水を供給している。
【0015】
また、シリンダヘッド28・29の前面には、排気パイプ34・35が連結されている。該排気パイプ34・35が図2の排気マフラーMに連結されている。該排気マフラーMはホリゾンタルタイプの場合には、V型ディーゼルエンジンの上部に配置されており、ラジエータRはエンジンの前部に配置されている。またV字型に構成したシリンダヘッド28・29の間に配置したガバナー装置Gよりレギュレータレバー41が上方へ向けて突出されている。また、燃料噴射ノズル26・27がシリンダヘッド28・29に螺装された部分の側方で、燃料噴射ノズル26・27の先端が挿入された予燃焼室44に向けて、グロープラグ42が挿入固定されている。
【0016】
図2においては、クランク軸Sの円周上にバランスウェイト46が付設されており、またガバナーケースAの後方の位置に配置されている燃料噴射ポンプPが図示されている。また吸排気用カム31からプッシュロッド24を介してシリンダヘッドカバー36の内部の吸・排気弁腕47を押し上げて、該吸・排気弁腕47の他端により、吸排気弁48を押圧して開閉を行っている。
【0017】
図3においては、クランク軸Sの前端で、シリンダブロック2の内部に駆動ギア21が固設されており、該駆動ギア21が正面視で左側の位置で、ギアケース3の内側に支持配置された潤滑油ポンプの駆動ギア43と噛合している。55は潤滑油ポンプ軸である。また駆動ギア21は上方でカム軸1上に固定されたカム軸駆動ギア20と噛合している。該カム軸駆動ギア20は、上方に配置されたガバナー装置Gのガバナー軸9上のガバナー軸ギア19と噛合している。該ガバナー軸9がガバナーケースAの内部配置された部分にガバナーウエイト25が配置されており、該ガバナー軸9の回転にガバナーウエイト25が開閉して、L字型ガバナーレバー45を回動し、燃料噴射ポンプPの調整ラックを摺動させる。またガバナーケースAから突出してレギュレータレバー41が設けられており、オペレータが操作することにより、回転数を変速可能としている。
【0018】
また、カム軸1の上には、ギアケース3の側に4個の吸排気用カム31を突設し、フライホイールWの側には、2個の燃料噴射ポンプ駆動用カム30を突設している。ガバナー装置Gを内部に配置するガバナーケースAは、シリンダブロック2とギアケース3が接合された部分の上面に配置されており、該ガバナーケースAの延長部に燃料噴射ポンプ用のブラケット50が一体的に構成され、該ブラケット50の上に燃料噴射ポンプPが固定されている。またシリンダブロック2から上方にブラケット49を突設して、該ブラケット49にエアクリーナCを支持している。またクランク軸Sには、フライホイールWが付設されている。また、クランク軸Sのバランスウエイト46・46の間の位置にコンロッド4・5が枢支されている。シリンダブロック2の下部には、オイルフィルタ52を固定しており、ギアケース3の内部のオイルパンの部分に突設している。
【0019】
図4においては、V型ディーゼルエンジンの平面図が図示されている。潤滑油フィルタLが、シリンダHLのフライホイールW側に配置されており、図1に示す作動油ポンプ12の後方に並べて配置されている。燃料噴射ポンプPの側方には燃料油フィルター22が吊り下げられており、シリンダブロック2またはガバナーケースAからブラケットを突出して支持している。そして燃料噴射ノズル26・27と燃料噴射ポンプPの部分からの燃料戻り油パイプ100・100・100が、燃料油フィルター22に延設されている。
【0020】
図5においては、ホリゾンタルタイプのラジエータRとギアケース3の部分の拡大図を示している。該図面において、特に図示したい部分は、ガバナーケースAがシリンダブロック2とギアケース3の上部に載置されており、該ガバナーケースAを延長して燃料噴射ポンプPの載置台であるブラケット50を一体的に構成した部分である。
また、図6においては、シリンダHL,HRの部分の拡大部分が図示されている。該図6においては、シリンダHLの下方で、作動油ポンプ12と同じ側に、潤滑油フィルタLを配置している点である。またプッシュロッド24・24の間に燃料噴射ノズル26・27が配置されており、更に、ガバナー装置Gと燃料噴射ポンプPが、プッシュロッド24・24の間の位置に配置されている点である。
【0021】
図7・図8においては、バーチカルタイプのV型ディーゼルエンジンが図示されている。この場合には、シリンダブロック2を上にして、ギアケース3の部分が下になった状態で作業機に固定されるのであるから、ギアケース3の部分が主たるオイルパンの部分を構成する。これに対応するように、ギアケース3が下側に深く突出した構成となっている。また、下方に作業機がある場合が多いので、クランク軸Sは下方に動力取出部を突設した形状としている。
【0022】
また、ホリゾンタルタイプの場合に、ギアケース3の側に配置されていたラジエータRが、下方となるので配置不可能となり、逆の側の上方に配置される。そして、クランク軸SにフライホイールWが付設され、ファン間座51を介して、ラジエータファンFが固定されている。
【0023】
図9と図10においては、シリンダブロック2が図示されている。該シリンダブロック2の正面視で右側には、スタータKの取付部2aが構成されている。また、図11においては、ギアケース3が開示されている。該ギアケース3には、正面視で左側の上方に冷却水ポンプ8の取付部3aが構成されている。また左側の下方には潤滑油ポンプの構成部3bが設けられている。
【0024】
図12においては、燃料噴射ポンプPをシリンダブロック2の上面で、吸排気用カム31の間に配置した構成が開示されている。この場合には、カム軸1の上には、前後に分かれて、吸排気用カム31・31と31・31が配置されており、その間に燃料噴射ポンプ駆動用カム30が配置されている。そして、ガバナーケースAの上に支持されていたレギュレータレバー41が、後方の位置に配置されている。排気マフラーMとエアクリーナCは、シリンダブロック2の下と上で、略同じ位置に配置されている。
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、V型のシリンダの間に、吸排気用カムと燃料噴射ポンプ駆動用カムを、同一のカム軸1上に配置し、該カム軸の反クランク軸側に燃料噴射ポンプ装置とガバナー装置を配置し、V型のシリンダの間に左右シリンダのプッシュロッド24・24と燃料噴射ノズル26・27を配置したので、従来技術においては、燃料噴射用のカム軸と、吸排気弁用のカム軸の2本が配置されていたのを、1本のカム軸1に構成することが出来、また上下の高さを低く構成することが出来たのである。
【0026】
また、シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、カム軸1の上において、燃料噴射ポンプの駆動用カム30を、吸排気用カム31の後方の、ギアケース3と逆の側に配置し、ギアケース3の側にガバナー装置Gを配置したので、従来の技術の如く、上下に2本のカム軸を配置した場合に比較して、上下の高さを低く構成することが出来たのである。
【0027】
また、シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、ガバナー装置Gを構成するガバナーケースAの延長部に燃料噴射ポンプPを配置したので、燃料噴射ポンプPとガバナ装置GをガバナケースAを介して一体的に構成することが出来、これにより燃料噴射ポンプPの調整が容易になり、また組立性も大幅に改善できたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のV型ディーゼルエンジンの正面図。
【図2】 同じく本発明のV型ディーゼルエンジンの正面断面図。
【図3】 同じくV型ディーゼルエンジンの右側面断面図。
【図4】 同じくV型ディーゼルエンジンの平面図。
【図5】 同じくV型ディーゼルエンジンのギアケース3の部分の右側面断面図。
【図6】 V型ディーゼルエンジンのシリンダHL,HRの部分の正面断面図。
【図7】 本発明のV型ディーゼルエンジンのクランク軸を垂直状態で使用するバーチカルタイプのV型ディーゼルエンジンの右側面断面図。
【図8】 同じくバーチカルタイプの右側面断面図。
【図9】 シリンダブロック2の正面図。
【図10】 シリンダブロック2の正面断面図。
【図11】 ギアケース3の正面図。
【図12】 燃料噴射ポンプPを吸排気用カム31の間に配置した構成4の右側面断面図。
【符号の説明】
A ガバナーケース
C エアクリーナ
G ガバナー装置
HL,HR シリンダ
M 排気マフラー
K スタータ
L 潤滑油フィルタ
N 補機類
1 カム軸
2 シリンダブロック
3 ギアケース
4,5 コンロッド

Claims (1)

  1. 本体をシリンダブロック2とギアケース3の接合により構成し、該シリンダブロック2の側にシリンダHL,HRを設け、該シリンダHL,HRを正面視でV型に配置したV型ディーゼルエンジンにおいて、
    V型のシリンダHL,HRの間に、吸排気用カム31と燃料噴射ポンプ駆動用カム30を1本の軸上に設けたカム軸1を配置し、該カム軸1に対してクランク軸Sと反対側の位置に、燃料噴射ポンプPとガバナー装置Gを配置し、
    該カム軸1の上において、吸排気用カム31をギアケース3の側に、燃料噴射ポンプ駆動用カム30をギアケース3と逆の側に配置し、ギアケース3の側にガバナー装置Gを配置し、
    該ガバナー装置Gを内部に配置するガバナーケースAを設け、該ガバナーケースAは、シリンダブロック2とギアケース3が接合された部分の上面に配置され、該ガバナーケースAのギアケース3と逆の側への延長部に、燃料噴射ポンプ用のブラケット50を一体的に構成し、該ブラケット50の上に燃料噴射ポンプPを固定したことを特徴とするV型ディーゼルエンジン。
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