JP3781076B2 - エスケープメントシリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスケープメントシリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、実用新案登録第2514783号公報に開示された公知のエスケープメントシリンダを示している。
このエスケープメントシリンダは、互いに平行なシリンダ1と2を備え、これらのシリンダを気密に摺動するピストン4と6は、ストローク終端において互いにシリンダ1と2の反対側に位置し、そのロッド3と5は同じ方向に突出している。そして、シリンダ1と2は、ピストン4と6の外周面に嵌着したピストンパッキン12によって、ロッド側シリンダ室1a,2aとヘッド側シリンダ室1b,2bとに気密に区画されている。
【0003】
上記シリンダ1と2間の隔壁には、ピストン4と6のストロークによって、ロッド側シリンダ室1aをヘッド側シリンダ室2bとロッド側シリンダ室2aとに切り換えて連通させる流路7と、ロッド側シリンダ室2aをロッド側シリンダ室1aとヘッド側シリンダ室1bとに切り換えて連通させる流路8とが形成されている(図5A及びC参照)。このため、流路7と8の一端はシリンダ2と1の軸方向中間に開口しているので、ピストンパッキン12は、ピストン4と6の往復動の都度、これらの開口7aと8aを横切って摺動する。
そして、上記シリンダ1と2のヘッド側シリンダ室1bと2bに開口するポート9と10には、切換弁11から圧縮空気が給排される。
【0004】
このエスケープメントシリンダは、図5Aに示すように、切換弁11からヘッド側シリンダ室1bに圧縮空気を供給してヘッド側シリンダ室2bの空気を排出すると、ピストン4とロッド3が前進方向(ロッドの突出方向)にストロークする。これによってシリンダ室1aの空気が流路7と8を通ってシリンダ室2bと2aに流入するが、ヘッド側シリンダ室2bにおけるピストン6の受圧面積がロッド側シリンダ室2aにおけるそれよりも大きいので、受圧面積差によってピストン6とロッド5は停止している(図5B参照)。
ピストン4とロッド3の前進によって、ピストンパッキン12が流路8の開口8aを横切ると、ヘッド側シリンダ室1bに供給される圧縮空気が流路8を通ってロッド側シリンダ室2aに供給されるので、ロッド側シリンダ室2aの空気圧がヘッド側シリンダ室2bのそれよりも高くなって、ピストン6とロッド5が後退する。ピストン6とロッド5の後退によってピストンパッキン12が流路7の開口7aを横切ると、シリンダ室1bと1aが、流路8、シリンダ室2a及び流路7によって連通するが(図5C参照)、ヘッド側シリンダ室1bにおけるピストン4の受圧面積が、ロッド側シリンダ室1aのそれよりも大きいので、ピストン4とロッド3は終端まで前進する。
【0005】
切換弁11を切り換えて、シリンダ室2bに圧縮空気を供給してシリンダ室1bの空気を排出すると、同様の作用によってピストン6とロッド5が前進し、次いでピストン4とロッド3が後退して、図5Aの状態となる。
【0006】
上記公知のエスケープメントシリンダは、1個の切換弁11によってロッド3と5を交互に前後進させることができるので、2個の切換弁から2個のシリンダに個別に圧縮空気を給排するものに比べて配管が簡単で、エスケープメントシリンダを小形化することができるが、ピストン4と6の前後進の都度、ピストンパッキン12が流路8と7の開口8aと7aとを横切るために、ピストンパッキン12に摩耗や切れが生じ易く、このためシール不良となって誤動作し易いという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、長時間駆動してもシール不良による誤動作の恐れがないエスケープメントシリンダを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
上記課題を解決するため、本発明のエスケープメントシリンダは、第1,第2のシリンダと;これらのシリンダを摺動する第1,第2のピストンと;同じ方向に突出する第1,第2のロッドと;これらのピストンに設けたピストンパッキンによって気密に区画された第1,第2のヘッド側シリンダ室及び第1,第2のロッド側シリンダ室とを備え;第1,第2のヘッド側シリンダ室またはロッド側シリンダ室に給排される圧力流体によって、第1,第2のロッドを互いに反対の方向にストロークさせるエスケープメントシリンダにおいて、上記エスケープメントシリンダが、第1のヘッド側シリンダ室と第2のロッド側シリンダ室とを連結させる第1の流路と;第2のヘッド側シリンダ室と第1のロッド側シリンダ室とを連通させる第2の流路と前進位置にある第1または第2のロッドに係止して該第1または第2のロッドを前進位置に保持し、後退位置にある第2または第1のロッドが前進位置に前進したとき上記第1または第2のロッドに押圧されて該第2または第1のロッド側に移動することにより、上記第1または第2のロッドの保持を解除して該第2または第1のロッドに係止する保持手段とを備えている備えていることを特徴としている。
【0009】
また、同様の課題を解決するため、上記エスケープメントシリンダにおけるロッドの保持手段を、上記両ロッドのストローク方向と直交する方向に移動可能で、後退位置にある ロッドの側面に当接すると共に前進位置にあるロッドの縮径部端に係止する回転体としたことを特徴としている。
【0010】
さらに、同様の課題を解決するため、ロッドの保持手段を、同軸上に位置する第1および第2の2つの回転体を有し、第1の回転体が、第1ロッドには係止しまた当接するが第2のロッドには間隙を介して対向し、第2の回転体が、第2のロッドには係止しまた当接するが第1のロッドには間隙を介して対向するように構成されていることを特徴としている
【0011】
第1のピストンとロッドが前進位置にあり、第2のピストンとロッドが後退位置にあるときは、第1のピストンとロッドはロッドの保持手段によって前進位置が保持されている。
第2のヘッド側シリンダ室または第1のロッド側シリンダ室に圧力流体を供給すると、後退位置にある第2のピストンとロッドが前進するが、前進位置にある第1のピストンとロッドはロッドの保持手段で保持されているので、第1のロッド側シリンダ室に圧力流体が供給されても停止している。
【0012】
第2のピストンとロッドが前進ストロークの終端または終端近くまで移動すると、第1のロッドがロッドの保持手段を第2のロッド側に押圧することによって、第1のロッドの位置保持が解除されるので、第1のロッド側シリンダ室に供給される圧力流体によって、第1のピストンとロッドが後退ストロークの終端まで移動する。そして、前進ストロークの終端に移動した第2のピストンとロッドは、第1のロッドの後退によって、ロッドの保持手段で前進位置に保持される。
【0013】
第1のヘッド側シリンダ室または第2のロッド側シリンダ室に圧力流体を供給すると、後退位置にある第1のピストンとロッドが前進し、その前進ストロークの終端または終端近くにおいて、第2のロッドがロッドの保持手段を第1のロッド側に押圧することによって第2のロッドの位置保持が解除されるので、第2のピストンとロッドが後退ストロークの終端まで移動する。そして、前進ストローク終端に移動した第1のピストンとロッドは、第2のロッドの後退によって、ロッドの保持手段で前進位置に保持される。
したがって、第1,第2のシリンダ室への圧力流体の給排によって、第1,第2のピストンとロッドが交互に前進と後退とを繰り返すことができる。
この場合、第1,第2のピストンが前進と後退を繰り返しても、ピストンパッキンが第1,第2の流路の開口を横切らないので、ピストンパッキンの摩耗や切れの恐れが少なく、したがってシール不良による誤動作を防止することができ、しかもエスケープメントシリンダの寿命を長くすることができる。
【0014】
具体的には、ロッドの保持手段を構成する回転体が後退位置にあるロッドで押圧され、溝に沿って移動して前進位置にあるロッドの縮径部端に係止するので、前進位置にあるロッドの位置が保持される。
後退位置にあるロッドが前進すると、そのストロークの終端または終端近くにおいてこのロッドの縮径部が回転体に対向し、これにより前進位置にあるロッドで押圧された回転体が溝に沿って移動するので、前進位置にあるロッドの縮径部端との係止が解除されて、このロッドが後退する。
また、前進位置にあったロッドが後退すると、このロッドで押圧された回転体が溝に沿って移動して、前進したロッドの縮径部端に係止するので、前進したロッドの位置が保持される。
【0015】
ロッドの保持手段が第1,第2の回転体を有している場合は、前進位置にあるロッドに当接しているいずれかの回転体と、後退位置にあるロッドとの間には間隙がある。
したがって、後退位置にあるロッドは、前進位置を保持している上記回転体と関係なく、このロッドに当接する回転体の転動によって前進するので、ロッドが前進するときの摩擦を極めて小さいものとすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1実施例を示し、このエスケープメントシリンダにおけるシリンダ本体20には、第1,第2のシリンダ21と22が平行に形成されており、これらのシリンダを気密に摺動する第1,第2のピストン23と24は、ストローク終端において互いにシリンダの反対側に位置している。また、これらのピストンの第1,第2のロッド25と26はシリンダ本体20の同じ方向に突出しており、ピストン23と24の外周面に形成した環状の溝に、シリンダとの間をシールする環状のピストンパッキン27が嵌着されている。
したがって、第1,第2のシリンダ21と22は、ピストンパッキン27によって、ヘッド側シリンダ室21a,22aとロッド側シリンダ室21b,22bとに気密に区画されている。
【0017】
上記ロッド25と26及びこれらのロッドが貫通するロッド孔29と30は、いずれもピストン側が縮径されており、ロッド25と26の縮径部25aと26aの外周面は、ロッド孔29,30の縮径部に設けた軸受31によって移動が支持されるとともに、ロッドパッキン32によって気密にシールされている。そして、これらの縮径部25aと26aのロッド側の端部に、それぞれ円弧面28が形設されている。
また、シリンダ本体20のロッド孔側には、これらのロッド孔29,30と直交し両端がロッド孔に開口する溝34が形成されており、この溝34に、ロッドの保持手段を構成する回転体35が、溝の方向に沿って若干移動可能に挿入されている。
そして、ボールベアリング35の外輪35aは、前進(突出)位置にあるロッドの縮径部と、後退位置にあるロッドの外周面とに当接するように関係付けられている。したがって、回転体(ボールベアリング)35は、ロッド25と26の前進と後退とによって溝34に沿って若干往復動する。
【0018】
シリンダ本体20におけるシリンダ21と22間の隔壁20aには、シリンダ室21aと22bを連通させる第1の流路36と、シリンダ室21bと22aを連通させる第2の流路37とが形成されている。これらの流路36と37は、ピストン23と24の往復動終端におけるピストンパッキン27の位置よりもシリンダの外側(壁面側)に開口している。したがって、ピストン23と24が往復動しても、ピストンパッキン27がこれらの流路の開口を横切ることはない。
また、シリンダ本体20には、ヘッド側シリンダ室21aと22aに圧縮空気等の圧力流体を給排するポート38と39が開設され、これらのポートは図示を省略している切換弁の出力ポートに接続される。
しかしながら、これらのポートは、ヘッド側シリンダ室21aと22aに代えて、ロッド側シリンダ室21bと22bに設けることもできる。
【0019】
図1Aは、ポート38から第1のヘッド側シリンダ室21aに圧縮空気が供給され、第2のヘッド側シリンダ室22aの空気がポート39から排出された状態を示し、第1のピストン23とロッド25が前進(突出)位置にあり、第2のピストン24とロッド26が後退位置にあるので、回転体35の外輪35aが第1のロッド25の縮径部25a終端の円弧面28と第2のロッド26の外面とに当接している。
切換弁を切り換えて、ポート39から第2のヘッド側シリンダ室22aに圧縮空気を供給して、第1のヘッド側シリンダ室21aの空気をポート38から排出すると、後退位置にある第2のピストン24とロッド26が前進する。
【0020】
この場合、第2のヘッド側シリンダ室22aに供給される圧縮空気は、第2の流路37を通って第1のロッド側シリンダ室21bにも供給されるが、ロッドの保持手段を構成するボールベアリング35の外輪35aが、第2のロッド26の外面と第1のロッド25の縮径部25a端の円弧面28とに当接して、第1のピストン23とロッド25の前進位置を保持しているので、第1のピストン23とロッド25は前進位置に停止している。
【0021】
第2のピストン24とロッド26が前進ストロークの終端または終端近くまで移動すると、第2のロッド26の縮径部26aがボールベアリング35の外輪35aに対向するため、ボールベアリング35が、後退方向の流体圧が作用している第1のロッド25の円弧面28で押圧されて溝34に沿って移動するので、第1のロッド25の前進位置の保持が解除される。
したがって、第2の流路37を通ってロッド側シリンダ室21bに供給される圧縮空気により、第1のピストン23とロッド25が後退するため、ボールベアリング35が第1のロッド25の外面で押圧されて溝に沿って移動して、外輪35aが第2のロッド26の円弧面28に当接するので、前進した第2のピストン24とロッド26の前進位置が保持される(図1B参照)。
【0022】
切換弁を切り換えて、ポート38からヘッド側シリンダ室21aに圧縮空気を供給してヘッド側シリンダ室22aの空気を排出すると、第1のピストン23とロッド25が前進し、そのストローク終端または終端近くにおいて第1のロッド25の縮径部25aがボールベアリング35に対向し、これによりボールベアリング35が溝24に沿って移動して第2のロッド26の位置保持が解除されるので、ロッド側シリンダ室22bに供給される圧縮空気により第2のピストン24とロッド26が後退して、図1Aに示す状態に復帰する。
この場合におけるボールベアリング35の作用は、上述の場合と実質的に同じであるから、説明は省略する。
【0023】
上記第1実施例は、シリンダ21と22間の隔壁20aに第1,第2の流路36と37を設けたことによって、1個の切換弁から2個のシリンダに圧縮空気を給排することができるので、配管が簡単で小形化することができる。
また、第1,第2の流路36,37によって、第2,第1のロッド側シリンダ室22b,21bに圧縮空気が供給されても、それによる第2,第1のピストン24,23とロッド26,25の前進位置を、これらのロッドの縮径部端に設けた円弧面28とボールベアリング35の外輪35aとの係止によって保持するために、第1,第2の流路36,37を各シリンダ室の壁面または壁面近くに開口することができ、これによってピストンパッキン27がこれらの流路の開口を横切らないので、ピストンパッキン27の摩耗や切れをなくすことができる。
したがって、シール不良によるシリンダの誤動作を防止することができ、かつエスケープメントシリンダの寿命を長くすることができる。
【0024】
また、ロッドの保持手段をボールベアリング35とし、その外輪35aが当接する縮径部25a,26aの終端を円弧面28としたので、位置保持の解除によるロッド25,26の後退がスムーズである。
【0025】
上記第1実施例は、ロッドの保持手段の構成が簡単であるが、ボールベアリング35の外輪35aが常に第1,第2のロッドの外面またはその縮径部に当接しているために、例えば図1Aに示すように、ベアリング35の外輪35aが第1のロッド25の縮径部25a終端の円弧面28と第2のロッド26の外面とに当接して、第1のロッド25の前進位置を保持しているときに、後退位置にある第2のロッド26が前進すると、外輪35aと前進する第2のロッド26との間に滑りが生じて比較的大きな摩擦力が発生する。
【0026】
図2ないし図4は、ロッドと回転体(ボールベアリング)との間の摩擦が極めて小さい本発明の第2実施例を示している。
第2実施例における第1,第2のロッド41と42は、互いに対する面に軸方向の逃げ溝41b,42bが形成されており、図2及び図4に示すように、第1のロッド41の逃げ溝41bは第2のロッド42の外面に、第2のロッド42の逃げ溝42bは第1のロッド41の外面にそれぞれ対向している。これらのロッド41と42は、少なくとも互いに対向する面が平面とされ、図示の例においては断面方形とされている。
また、これらのロッド41,42の縮径部41a,42aにおいて、逃げ溝41b,42bのない側の終端は、第1実施例と同様に円弧面28が形成されている(図2参照)。
【0027】
上記第1のロッド41と第2のロッド42の逃げ溝42bとの間には第1の回転体43が、第2のロッド42と第1のロッド41の逃げ溝41bとの間には第2の回転体44(図示の例は、いずれもボールベアリング)が、それぞれ挿入されている。
上記第1,第2のボールベアリング43と44の外輪43aと44aは、それぞれ第1,第2のロッド41と42の面に当接するとともに、逃げ溝42b,41bによって、第2,第1のロッド42と41との間には間隙が形成されるように関係付けられている。そして、これらのベアリング43と44は、共通の支軸45に回転自在に取付けられており、支軸45の両端は、シリンダ本体47とこれを覆うカバー48とに形成した凹溝49,49によって、第1実施例のベアリング35と同様にシリンダ本体47に形成した溝34に沿って移動可能とされている(図2及び図3参照)。
第2実施例の他の構成は第1実施例と同じであるから、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付して、説明は省略する。
【0028】
上記第2実施例は、図2に示すように、第1のロッド41が前進して第2のロッド42が後退しているときは、第2のボールベアリング44の外輪44aが第2のロッド42の外面に当接し、これにより第1のボールベアリング43の外輪43aが、前進位置にある第1のロッド41の縮径部41a端の円弧面28に当接するので、第1のロッド41の前進位置が第1のボールベアリング43によって保持されている。
この状態において第2のロッド42が前進すると、前進位置にある第1のロッド41の位置を保持している第1のボールベアリング43の外輪43aと、第2のロッド42との間には間隙があるので、第2のロッド42は、位置を保持している第1のボールベアリング43と関係なく第2のボールベアリング44を回転させながらが前進する。したがって、第2のロッド42の前進時の摩擦が転がり摩擦となって極めて小さくすることができる。
【0029】
第2のロッド42がストローク終端または終端近くまで前進すると、その縮径部42aが第2のボールベアリング44の外輪44aに対向するため、第1のボールベアリング43が、後退方向の流体圧が作用している第1のロッド41の円弧面28で押圧されて溝34に沿って移動するので、第1のロッド41の前進位置の保持が解除されて後退する。
また、第1のボールベアリング43と一体に移動する第2のボールベアリング44が、前進した第2のロッド42の縮径部端の円弧面28に係止するので、第2のロッド42の前進位置が保持される。
【0030】
切換弁の切り換えによって前進位置にある第2のロッド42が後退して、後退位置にある第1のロッド41が前進する場合の、ロッド41,42とベアリング43,44との作用は、第1のロッド41が後退して第2のロッド42が前進する場合と同じであるから、説明は省略する。これによって、第2のロッド42の前進時の摩擦が転がり摩擦となるので、極めて小さくすることができる。
【0031】
なお、これらの実施例における図示の回転体35,43,44はいずれもボールベアリングであるが、本発明の回転体はこれに限定されるものではなく、例えば転がり軸受等の、支軸の回りを回転できるものであればよい。
また、ピストンやロッド等における第1,第2という記載は、説明の便宜のために付したものであって、駆動の順序を示すものではない。
【0032】
【発明の効果】
本発明のエスケープメントシリンダは、前進位置にあるピストンとロッドをロッドの保持手段で保持したことによって、流路を通って前進位置にあるピストンとロッドに後退させる流体圧が作用してもその後退を防止することができる。
また、このピストンとロッドの位置保持を、後退位置にあるピストンとロッドの前進により解除して後退させることができるために、ヘッド側シリンダ室とロッド側シリンダ室とを連通させる2つの流路をピストンパッキンが横切らない位置に開口させることができるので、流路の開口の横切りによるピストンパッキンの摩耗や切れをなくてシール不良による誤動作を防止することができ、これによってエスケープメントシリンダの寿命を長くすることができる。
【0033】
また、ロッドの保持手段を、一方のロッドの外面と他方のロッドと縮径部とに当接する回転体としたので、後退位置にあるピストンとロッドの前進による位置保持の解除がスムーズである。
さらに、ロッドの保持手段を、一方のロッドに当接して他方のロッドとの間に間隙を有し、かつ一体に移動するする2個の回転体としたことにより、ロッドが転がり摩擦で移動して、移動時のロッドの摩擦力が極めて小さくなるので、ロッドの移動が円滑である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 A,Bは第1実施例の作動説明図である。
【図2】 第2実施例の要部の横断面図である。
【図3】 同じく縦断面図である。
【図4】 同じく斜視図である。
【図5】 A〜Cは公知のエスケープシリンダの作動説明図である。
【符号の説明】
21,22 シリンダ
21a,22a ヘッド側シリンダ室
21b,22b ロッド側シリンダ室
23,24 ピストン
25,26,41,42 ロッド
25a,26a,41a,42a 縮径部
35,43,44 ボールベアリング
35a,43a,44a 外輪
36,37 流路

Claims (3)

  1. 第1,第2のシリンダと;これらのシリンダを摺動する第1,第2のピストンと;同じ方向に突出する第1,第2のロッドと;これらのピストンに設けたピストンパッキンによって気密に区画された第1,第2のヘッド側シリンダ室及び第1,第2のロッド側シリンダ室とを備え;第1,第2のヘッド側シリンダ室またはロッド側シリンダ室に給排される圧力流体によって、第1,第2のロッドを互いに反対の方向にストロークさせるエスケープメントシリンダにおいて、
    上記エスケープメントシリンダが、第1のヘッド側シリンダ室と第2のロッド側シリンダ室とを連結させる第1の流路と;第2のヘッド側シリンダ室と第1のロッド側シリンダ室とを連通させる第2の流路と前進位置にある第1または第2のロッドに係止して該第1または第2のロッドを前進位置に保持し、後退位置にある第2または第1のロッドが前進位置に前進したとき上記第1または第2のロッドに押圧されて該第2または第1のロッド側に移動することにより、上記第1または第2のロッドの保持を解除して該第2または第1のロッドに係止する保持手段とを備えている、
    ことを特徴とするエスケープメントシリンダ。
  2. ロッドの保持手段を、上記両ロッドのストローク方向と直交する方向に移動可能で、後退位置にあるロッドの側面に当接すると共に前進位置にあるロッドの縮径部端に係止する回転体で形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載したエスケープメントシリンダ。
  3. ロッドの保持手段が、同軸上に位置する第1および第2の2つの回転体を有し、第1の回転体が、第1のロッドには係止しまた当接するが第2のロッドには間隙を介して対向し、第2の回転体が、第2のロッドには係止しまた当接するが第1のロッドには間隙を介して対向するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載したエスケープメントシリンダ。
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