JP3767652B2 - 流体圧アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工または組立て等の工程において、部品または製品の移送、供給、取出しまたはクランプ等を行なう流体圧アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から図10に示すように、駆動部であるピストン51の往復動を従動部であるテーブル(図示せず)に伝達するために、ピストン51を符号51a,51bで示すように軸方向に二分割し、この二分割したピストン51a,51bの間に、テーブル側から突設した円柱突起状の係合部52を挾み込んだ流体圧アクチュエータが知られている。
【0003】
また、この流体圧アクチュエータにおいては、ボディ53の外面にリニアベアリングの負荷ボール案内溝(図示せず)が形成されるために、その耐摩耗性を確保する観点から、ボディ53が高炭素クロム軸受鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼等の硬質素材により成形されている。そして、これらの硬質素材においては、機械加工によりボディ53に貫通孔54を形成するのが一般的であり、貫通孔54の長さが長い場合には、貫通孔54をその軸方向両端側からそれぞれ穿設して穿設方向の略中央で連通させている。
【0004】
しかしながら、このように貫通部54をその軸方向両端側からそれぞれ穿設して穿設方向の略中央で連通させる場合には、軸方向両端側から穿設される一対の孔54a,54bが互いに偏心し易いために、双方の孔54a,54bの接合部に段差54cが生じることがある。双方の孔54a,54bは一連のシリンダ室55となるものであって、このためシリンダ室55が二つの中心軸線55A,55Bを持つことになる。
【0005】
また円柱突起状の係合部52はテーブルに対して別部品とされて、この係合部52をテーブルに設けたねじ孔にねじ込むのが一般的であり、このため、ねじ込みの都合から、係合部52がテーブルに対して、テーブルに直交する軸線から傾いて結合されることが多い。
【0006】
したがって、これらの場合、ピストン51a,51bがシリンダ室55の中心軸線55A,55Bからオフセットした点で係合部52と接触することになり、このためピストン51a,51bが流体圧に押圧されると、ピストン51a,51bに回転モーメント荷重が作用する。
【0007】
そして、このようにピストン51a,51bに回転モーメント荷重が作用すると、ピストン51a,51bやその外周に嵌着されたピストンシール56,57に偏摩耗が発生し、よってこれを原因として、これらの部品寿命が短くなる不都合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑み、ピストンに作用する回転モーメント荷重を小さくし、よってピストンに発生する偏摩耗を小さくし、もって部品寿命を延ばすことが可能な流体圧アクチュエータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による流体圧アクチュエータは、貫通孔を形成するとともに前記貫通孔の両端部を閉塞してシリンダ室を設けたボディと、前記シリンダ室に往復動自在に内挿されたピストンと、前記ボディの外部に前記ピストンの往復動方向に沿ってスライド自在に配置されたテーブルと、前記テーブルに前記ボディに向けて設けられ、前記ボディに設けた開口部に差し通されるとともに前記ピストンに係合した係合部とを有する流体圧アクチュエータであって、前記ピストンは、前記係合部が係合した係合部材と、前記係合部材の軸方向両側にそれぞれ非接着で並べられた一対のピストン本体とを備え、前記ピストン本体は、前記係合部材の中心軸線に対してオフセットした状態で前記係合部材の端面に接触可能とされていることにした。
【0010】
また本発明の請求項2による流体圧アクチュエータは、上記した請求項1の流体圧アクチュエータにおいて、係合部材の軸方向両端部にそれぞれ、シリンダ室の内面と摺動する摺動部が設けられ、前記一対の摺動部の間に、前記シリンダ室の内面との間に間隙を設定した小径部が設けられていることにした。
【0011】
上記構成を備えた本発明の請求項1による流体圧アクチュエータにおいては、シリンダ室に内挿されるピストンが、係合部が係合する係合部材と、この係合部材の軸方向両側にそれぞれ非接着で並べられる一対のピストン本体とを備えていて、前者の係合部材の軸方向両端部で回転モーメント荷重を受けることになるために、従来の二分割式のピストンの場合と比較して、回転モーメント荷重を受ける係合部材の摺動面距離を大きく設定することが可能である。また従来のピストンと同様に摺動面距離が比較的小さいピストン本体は本来、係合部材以上に傾くが、流体圧に押圧されると係合部材の中心軸線に対してオフセットした状態で係合部材の端面に接触するために、このピストン本体が係合部材以上に傾くことがない。したがってピストン本体が回転モーメント荷重による力を支えることがなく、僅かに傾いた状態でシリンダ室の内面に対して摺動するために、このピストン本体に大きな偏摩耗が発生するのを抑えることが可能となる。
【0012】
またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項2による流体圧アクチュエータのように、係合部材の軸方向両端部にそれぞれシリンダ室の内面と摺動する摺動部が設けられるとともに、この一対の摺動部の間にシリンダ室の内面との間に間隙を設定する小径部が設けられていると、シリンダ室の内面に穿孔時の偏心による段差が形成されていても、係合部材が段差に接触するのを防止することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
【0014】
図1は、当該実施形態に係る流体圧アクチュエータの正面を示しており、図2が平面、図3が右側面、図4が左側面を示している。図5は、図1におけるA−A線断面図、図6は図1におけるB−B線断面図、図7は図1におけるC−C線断面図である。また図8は係合部材の斜視図、図9はアクチュエータの作動説明図である。
【0015】
当該実施形態に係る流体圧アクチュエータは先ず、固定部である略長方体形のボディ1を備えており、図5または図7に示すように、このボディ1にその長手方向に沿って断面円形の貫通孔2が形成され、この貫通孔2の両端部がそれぞれ閉止部材3により閉塞されて、ボディ1の内部に断面円形のシリンダ室4が設けられている。
【0016】
ボディ1は、その硬度を確保するために、高炭素クロム軸受鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼等の硬質素材により成形されている。貫通孔2は、その軸方向両端側からそれぞれ孔を穿設して、この一対の孔を穿設方向の略中央で連通させるようにして形成されており、よって加工精度の都合から、この一対の孔の接合部に段差2aが生じることがある。閉止部材3はそれぞれ、穴用止め輪5により抜け止めされており、かつOリング等のパッキン6によりボディ1との間をシールされている。
【0017】
シリンダ室4の内部に、ピストン7が往復動自在に内挿されており、このピストン7によって仕切られた一対の圧力室8にそれぞれ流体圧としての圧縮空気を給排するべく、ボディ1に一対の配管ポート9が設けられている。配管ポート9はそれぞれオリフィス10を介して圧力室8と連通している。
【0018】
ボディ1の外部上面であってその幅方向略中央に、凸部1aが上方に向けて、かつピストン7の往復動方向に沿って一体に設けられており、この凸部1aに移動部(従動部とも称する)であるテーブル(スライドテーブルとも称する)11が跨乗配置されている。テーブル11の下面に、ボディ1の凸部1aに対応して、これと嵌め合わされる凹部11aが設けられており、凸部1aの両側面とこれに対向する凹部11aの内側面との間にそれぞれ直線案内機構であるリニアベアリング(リニアボールベアリングとも称する)12が設けられている。凸部1aはボディ1の全長に亙って設けられており、凹部11aもテーブル11の全長に亙って設けられている。
【0019】
リニアベアリング12は、以下のように構成されている。
【0020】
すなわち先ず、ボディ1の凸部1aの両側面にそれぞれ、内側負荷ボール案内溝13がピストン7の往復動方向に沿って直線状に設けられている。この内側負荷ボール案内溝13は、凸部1aすなわちボディ1の全長に亙って設けられており、かつ断面円弧形に形成されている。
【0021】
またテーブル11の凹部11aの内側面にそれぞれ、外側負荷ボール案内溝14が内側負荷ボール案内溝13に対向して直線状に設けられており、テーブル11の内部に無負荷ボール案内孔15が外側負荷ボール案内溝14と平行に設けられている。外側負荷ボール案内溝14は、内側負荷ボール案内溝13と平行に設けられるとともに凹部11aすなわちテーブル11の全長に亙って設けられており、かつ断面円弧形に形成されている。無負荷ボール案内孔15は、これも凹部11aすなわちテーブル11の全長に亙って直線状に設けられており、かつ断面円形に形成されている。
【0022】
またテーブル11の軸方向両端部にそれぞれ端蓋16が固定されており、この端蓋16の内部にそれぞれ、外側負荷ボール案内溝14と無負荷ボール案内孔15とを連絡する孔状の循環路17が設けられている。この循環路17は平面略U字形に形成されており、かつ断面円形に形成されている。
【0023】
そして、これらの負荷ボール案内溝13,14、循環路17および無負荷ボール案内孔15よりなる無限循環路18にボール状の転動体19が多数、転動自在にかつ並列方向に略隙間なく密に収容されており、これにより無限循環式のリニアベアリング12が構成されている。負荷ボール案内溝13,14はそれぞれ、ボディ1およびテーブル11が高炭素クロム軸受鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼等の硬質素材により成形され、これらの硬質素材に熱処理を施して所定の硬度を得た後、研削を行なうことによって、精密な寸法および形状を備えるように仕上げられている。
【0024】
ボディ1の上面のうち、テーブル11に面する部分であって凸部1aの天面であり、かつシリンダ室4の周面であってその軸方向略中央に、長孔状の開口部(連通部とも称する)20がピストン7の往復動方向に沿って設けられている。
【0025】
またボディ1におけるシリンダ室4の周面であって開口部20の180度対称位置(ボディ1の底面)に、開口部20と同じ軸方向長さを備えた長孔状の窓孔21が設けられている。この窓孔21は、テーブル11に係合部22をねじ込むために設けられている。
【0026】
テーブル11の下面のうち、ボディ1に面する部分であって凹部11aの底面であり、かつ軸方向略中央に、円柱突起状ないしピン状を呈する断面略円形の係合部(突起部とも称する)22がボディ1に向けて下向きに突設されており、この係合部22がボディ1の開口部20に差し通され、かつピストン7に対して係合している。係合部22は、その上端部にねじ部(雄ねじ部とも称する)22aを備えていて、このねじ部22aをテーブル11に設けたねじ孔(雌ねじ部とも称する)23にねじ込むことによって、テーブル11に対して直角に立設されている。
【0027】
尚、図5においては、回転モーメント荷重の発生原因を明示するために、係合部22が傾いて描かれている。このように係合部22が傾くのは、ねじ部22aの雄ねじとねじ孔23の雌ねじとの間に通常、クリアランスがあり、係合部22が、横荷重を受けたときに雄ねじの切り終わり部を支点として、このクリアランス分、傾くからである。但し、傾きの方向は決まっておらず、また傾きの大きさも実際には、図示したほど大きくはない。
【0028】
ピストン7は、以下のように構成されている。
【0029】
すなわちピストン7は、その往復動方向に三分割されており、軸方向中央の係合部材24と、その軸方向両側に非接着で並べられた一対のピストン本体25とを有している。
【0030】
係合部材24は、略円柱形を呈しており、その軸方向両端部にそれぞれ、シリンダ室4の内面と摺動する摺動部24aが設けられ、この一対の摺動部24aの間に、シリンダ室4の内面との間に間隙24dを設定した小径部24bが設けられ、この小径部24bの軸方向略中央に、係合部22が差し込まれてこの係合部22が軸方向に係合する孔状または凹部状の係合凹部24cが設けられている。
【0031】
係合部材24の軸方向長さは、
「開口部20の軸方向長さ+ストローク」
に設定され、または
「係合部材24の外径寸法+2×ストローク」
に設定されており、この比較的長い軸方向長さに基づいて、比較的大きな摺動面距離Lp が設定されている。
【0032】
摺動部24aは環状でなく、この摺動部24aが開口部20の周縁または窓孔21の周縁と噛ることがないように、円周の一部すなわち左右位置に限って設けられている。係合凹部24cの開口形状は略矩形(四角形)であり、軸方向に対向した内面二面は中心軸線と直角な平面に形成されている。
【0033】
尚、図7においては、回転モーメント荷重の発生原因を明示するために、係合部22が係合部材24に対して図上左側に変位して描かれている。このように係合部22が係合部材24に対して変位するのは、シリンダ室4、負荷ボール案内溝13,14、転動体19、およびテーブル11の係合部22と螺合するねじ孔23の位置、または大きさが加工公差範囲内でばらつき、したがってこれらの加工公差の累積分だけ、係合部22の中心位置と係合部材24の軸心との間にずれが生じるからである。但し、ずれの方向は決まっておらず、また、ずれの大きさも実際には、図示したほど大きくはない。
【0034】
ピストン本体25はそれぞれ、略円盤形を呈しており、その外周面に設けられた環状の装着溝25aに環状のピストンシール26が嵌着されている。ピストン本体25の端面および係合部材24の端面は何れも、中心軸線と直角な平面であり、よって両者は対向端面で面接触している。
【0035】
テーブル11の右側面に、磁石(永久磁石とも称する)27が取り付けられるとともにボディ1の側面にセンサ取付用レール28が取り付けられており、このレール28に備えられた一対の取付用溝28a,28bに、磁石27の磁力を検知してテーブル11がストロークの一端限に位置することを検出する磁気近接センサ29と、同じく磁石27の磁力を検知してテーブル11がストロークの他端限に位置することを検出する磁気近接スイッチ30とがそれぞれ、着脱自在にかつ取付位置を調節自在に取り付けられている。
【0036】
上記構成を備えた流体圧アクチュエータは例えば、ボディ1を基台(図示せず)に設置するとともにテーブル11にワーク(図示せず)を搭載して、このワークをテーブル11とともに往復動させるものであって、図5の状態から、図上右側の圧力室8に圧縮空気を供給するとともに左側の圧力室8を大気開放すると、一対のピストン本体25および係合部材24よりなるピストン7が空気圧に押圧されて左方向に移動し、係合部材24の係合凹部24cに係合部22が係合しているために、係合部22およびこの係合部22を立設したテーブル11が同方向に従動し、係合部22がその周面で開口部20の周縁部に当接して、これらの移動が停止される。
【0037】
圧縮空気は直接には図上右側のピストン本体25を押圧し、このピストン本体25が係合部材24を押圧し、この係合部材24が係合部22および左側のピストン本体25を押圧するが、図7に示したように係合部材24がシリンダ室4の中心軸線から図上左側にオフセットした点で係合部22と接触する。したがって図9に示したように係合部材24がシリンダ室4とのクリアランス分、傾き、摺動部24aが
f=(F・LO )/(2・Lp
但し、F :圧縮空気による押圧力
O :シリンダ室の中心軸線と接触点との距離
p :摺動面距離
の回転モーメント荷重fを受けるが、係合部材24の軸方向長さが長くて摺動面距離Lp が大きく設定されているために、従来と比較して、受ける回転モーメント荷重の大きさが大幅に減少する。係合部材24は、ストロークが長くなれば、これに比例して軸方向長さが長くなるために、受ける回転モーメント荷重の減少度合いが更に大きくなる。また摺動面距離Lp が従来と比較して大幅に増加しているために、傾きも極端に小さくなる。
【0038】
また摺動面距離が比較的小さいピストン本体25は本来、係合部材24以上に傾くはずであるが、圧縮空気に押圧されると、図9に示したように係合部材24の中心軸線24Aに対してオフセットして、その端面で係合部材24の端面に面接触するために、係合部材24以上に傾くことがない。
【0039】
したがって、ピストン本体25およびその外周に嵌着されたピストンシール26が回転モーメント荷重による力を支えることがなく、僅かに傾いた状態でシリンダ室4の内面に対して摺動するために、これらの部品に大きな偏摩耗が発生するのを抑えることができ、これらの部品寿命を延ばすことができる。尚、図9において、符号4aはシリンダ室4の中心軸線、符号25Aはピストン本体25の中心軸線を示している。
【0040】
また受ける荷重が小さいために、摩耗によって発生する摩耗粉の粒子が非常に小さい。したがって摩耗粉がピストンシール26に悪影響を及ぼすのを防止することもできる。
【0041】
図5において、左側に移動したピストン7を再度、図示したように右方向に移動させる場合には、図上左側の圧力室8に圧縮空気を供給するとともに右側の圧力室8を大気開放する。すると、一対のピストン本体25および係合部材24よりなるピストン7が空気圧に押圧されて右方向に移動し、係合部材24の係合凹部24cに係合部22が係合しているために、係合部22およびこの係合部22を立設したテーブル11が同方向に従動し、係合部22がその周面で開口部20の周縁部に当接して、これらの移動が停止され、この反対向きの移動においても上記と同様の作用効果が奏される。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0043】
すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の請求項1による流体圧アクチュエータにおいては、シリンダ室に内挿されるピストンが、係合部が係合する係合部材と、この係合部材の軸方向両側にそれぞれ非接着で並べられる一対のピストン本体とを備えていて、前者の係合部材の軸方向両端部で回転モーメント荷重を受けるために、従来の二分割式のピストンの場合と比較して、回転モーメント荷重を受ける係合部材の摺動面距離を大きく設定することが可能である。したがって係合部材の軸方向両端部に作用する回転モーメント荷重の大きさを大幅に減少させることができる。
【0044】
また係合部材とピストン本体とが非接着とされているために、ピストン本体が流体圧に押圧されると、このピストン本体が係合部材の中心軸線に対してオフセットした状態で係合部材の端面に接触し、このためピストン本体が係合部材以上に傾くことがない。
【0045】
したがって、係合部材の軸方向両端部に作用する回転モーメント荷重が小さいとともに、ピストン本体が回転モーメント荷重による力を支えることがなく、僅かに傾いた状態でシリンダ室の内面に対して摺動するために、これらの部品に偏摩耗が発生するのを抑えることができ、これらの部品寿命を延ばすことができる。
【0046】
またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項2による流体圧アクチュエータにおいては、係合部材の軸方向両端部にそれぞれシリンダ室の内面と摺動する摺動部が設けられ、この一対の摺動部の間にシリンダ室の内面との間に間隙を設定する小径部が設けられているために、シリンダ室の内面に段差が形成されていても、係合部材がこの段差に接触するのを防止することができる。したがって係合部材が段差に接触して、噛り等の不具合が発生するのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る流体圧アクチュエータの正面図
【図2】同流体圧アクチュエータの平面図
【図3】同流体圧アクチュエータの右側面図
【図4】同流体圧アクチュエータの左側面図
【図5】図1におけるA−A線断面図
【図6】図1におけるB−B線断面図
【図7】図1におけるC−C線断面図
【図8】係合部材の斜視図
【図9】同流体圧アクチュエータの作動説明図
【図10】従来例に係る流体圧アクチュエータの断面図
【符号の説明】
1 ボディ
1a 凸部
2 貫通孔
2a 段差
3 閉止部材
4 シリンダ室
4A,24A,25A 中心軸線
5 穴用止め輪
6 パッキン
7 ピストン
8 圧力室
9 配管ポート
10 オリフィス
11 テーブル
11a 凹部
12 リニアベアリング
13 内側負荷ボール案内溝
14 外側負荷ボール案内溝
15 無負荷ボール案内孔
16 端蓋
17 循環路
18 無限循環路
19 転動体
20 開口部
21 窓孔
22 係合部
22a ねじ部
23 ねじ孔
24 係合部材
24a 摺動部
24b 小径部
24c 係合凹部
24d 間隙
25 ピストン本体
25a 装着溝
26 ピストンシール
27 磁石
28 センサ取付用レール
28a,28b 取付用溝
29,30 磁気近接センサ

Claims (2)

  1. 貫通孔(2)を形成するとともに前記貫通孔(2)の両端部を閉塞してシリンダ室(4)を設けたボディ(1)と、前記シリンダ室(4)に往復動自在に内挿されたピストン(7)と、前記ボディ(1)の外部に前記ピストン(7)の往復動方向に沿ってスライド自在に配置されたテーブル(11)と、前記テーブル(11)に前記ボディ(1)に向けて設けられ、前記ボディ(1)に設けた開口部(20)に差し通されるとともに前記ピストン(7)に係合した係合部(22)とを有する流体圧アクチュエータであって、
    前記ピストン(7)は、前記係合部(22)が係合した係合部材(24)と、前記係合部材(24)の軸方向両側にそれぞれ非接着で並べられた一対のピストン本体(25)とを備え、
    前記ピストン本体(25)は、前記係合部材(24)の中心軸線(24A)に対してオフセットした状態で前記係合部材(24)の端面に接触可能とされていることを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  2. 請求項1の流体圧アクチュエータにおいて、
    係合部材(24)の軸方向両端部にそれぞれ、シリンダ室(4)の内面と摺動する摺動部(24a)が設けられ、前記一対の摺動部(24a)の間に、前記シリンダ室(4)の内面との間に間隙(24d)を設定した小径部(24b)が設けられていることを特徴とする流体圧アクチュエータ。
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