JP3780213B2 - 微生物の活性化方法及び有機性廃水の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水等の有機性廃水を処理する微生物の活性化方法及び下水等の有機性廃水を処理する好気的生物処理方法に関し、詳しくは生物処理の結果発生する生物汚泥量を著しく減少させることができる微生物の活性化方法及び有機性廃水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水等の有機性廃水の処理は、一般的に、活性汚泥法を始めとする生物処理法によって行われる。生物処理法では、汚水中の有機物は生物によって異化、同化され、水中より除去されることになる。
【0003】
しかし、同化された有機物によって、生物量即ち汚泥量が増大し、この汚泥の処分が処理費用の増大を招く結果となっている。このような問題に対応するために発生汚泥量を減少させる方法が数多く提案されている。
【0004】
生物処理方式により発生汚泥量を減少させる方法としては、長時間曝気法や生物膜法がある。これらの方法は有機物負荷や滞留時間等の運転変数を制御して発生汚泥量を抑制する方式である。
【0005】
一方、活性汚泥中の微生物細胞を破壊し、可溶化した後、曝気槽内で生物処理し、無機化することによって発生汚泥量を低下させる方法が提案されている。可溶化技術としては、熱処理、酸アルカリ処理、化学的酸化処理、機械的粉砕処理、酵素処理、微生物処理等多くの方法が提案されている。たとえば返送汚泥の一部をオゾン酸化し、可溶化した後、曝気槽に返送することによって余剰汚泥量を著しく減少させる方法が特開平8−103786号公報に開示されている。また同様に、高温で可溶化処理する方法が特開平9−10791号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、生物処理方式により発生汚泥量を減少させる方法は、汚泥減少量が小さく、曝気槽あたりの有機物処理量を少なくすることが通常であるため、処理効率が悪くなる。
【0007】
また汚泥の可溶化処理工程を採用する場合は、汚泥の主体である微生物細胞を破壊する必要がある。この破壊のために前記した方法が利用されるが、微生物細胞を覆う細胞壁はかなり強固であり、穏和な処理条件であれば細胞壁の破壊が起きず、可溶化処理が不十分となる。
【0008】
一方、可溶化処理の効果を充足させるためには、多量のエネルギーを要し、経済的に不利となるなどの問題が発生する。
【0009】
そこで、本発明の課題は、上記従来の諸問題を解決し、効果的に発生汚泥量を減少させる微生物の活性化方法及び有機性廃水の処理方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
有機性廃水の生物処理は活性汚泥中の多様な微生物間の相互作用によって行われていることは周知のことであり、微生物の中でも細菌の働きは重要なものと考えられる。ただし、活性汚泥中には多様な細菌の生息が確認されているものの、全てが明らかになっているわけではなく、個々の細菌の機能を積極的に活用し制御して廃水処理に適用している例は窒素除去等の一部に限られている。このような状況下で、内生胞子形成細菌の中でもバチルス属細菌は、その産出する酵素の有機物分解能力の高さから有機性廃水処理に極めて有用な細菌であると考えられている。
【0012】
またバチルス属細菌は活性汚泥中に含まれ一般的な細菌であるとの認識があるものの、その生態を十分に制御し、機能を活用している事例は存在しない。
【0013】
本発明は、このバチルス属細菌の機能を制御し、活性汚泥中で十分に機能を発揮させ、前記の課題解決を図るものである。
【0014】
即ち、バチルス属細菌は、その生存する環境によって栄養細胞から胞子、胞子から栄養細胞へと変遷し、栄養細胞の段階では菌体外酵素としてα−アミラーゼ、プロテアーゼを産出し、これらの酵素の持つ作用効果を活用すれば、廃水中の有機物を効果的に分解することができる。
【0015】
しかし、胞子は休眠状態にあり、有機物を分解処理することができないため、活性汚泥中にいくら胞子が存在していても廃水処理には何ら関与しないことになる。
【0016】
従来の活性汚泥法では、活性汚泥中にバチルス属細菌が存在していても、胞子の状態で、休眠しているものがほとんどであり、前記のバチルス属細菌の持つ有用な作用・効果を発揮できていないのが現状である。
【0017】
本発明者らは、活性汚泥中のバチルス属細菌を活性な栄養細胞の状態に効果的に変換させる方法を考案し、本発明の課題とする発生汚泥の低減化を達成することができた。即ち、バチルス属細菌の胞子は、アラニン、グルコース、α−アミラーゼで分解可能な糖質等の発芽促進物質が存在すれば栄養細胞に転換でき、これらの物質は処理対象となる有機性廃水の中にも含まれることが多い。
【0018】
しかし、活性汚泥中には種々雑多な微生物が存在し、前述の発芽促進物質は、これら微生物にとっても格好な栄養源となるため、発芽促進物質濃度が高い場合を除き、休眠状態であるバチルス属細菌胞子に利用される以前に、他の微生物に利用されるため、バチルス属細菌胞子の発芽、栄養細胞化に関与できないことになる。
【0019】
本発明者らはこのような問題点を解決する手段として、バチルス属細菌胞子が、通常の微生物が存在することができない状態でも生存することが可能な性質を利用して経済的な栄養細胞に転換する方法を種々検討した結果、本発明に至ったものである。
【0020】
即ち、上記課題を解決する本発明は以下の構成を有するものである。
【0021】
(請求項1)活性汚泥をpH 10以上のアルカリ処理した後、アラニン、グルコース及びα−アミラーゼで分解可能な糖質のうち少なくとも一つ以上の物質を添加し、更にpH が6〜8の中和処理を行うことによって前記活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換することを特徴とする微生物の活性化方法。
【0023】
(請求項2)活性汚泥のアルカリ処理温度が35℃から40℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の微生物の活性化方法。
【0024】
(請求項3)有機性廃水を活性汚泥が生息する曝気槽において処理する有機性廃水の処理方法において、該曝気槽内の活性汚泥の一部を活性化槽に抜き出し、該活性化槽でpH 10以上のアルカリ処理した後、アラニン、グルコース及びα−アミラーゼで分解可能な糖質のうち少なくとも一つ以上の物質を添加し、更にpH が6〜8の中和処理を行うことによって前記活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換し、前記曝気槽に返送することを特徴とする有機性廃水の処理方法。
【0025】
(請求項4)アラニン、グルコース及びα−アミラーゼで分解可能な糖質のうち少なくとも一つ以上の物質を含む有機性廃水を活性汚泥が生息する曝気槽において処理する有機性廃水の処理方法において、該曝気槽内の活性汚泥の一部を活性化槽に抜き出し、該活性化槽でpH 10以上のアルカリ処理した後、前記有機性廃水を添加し、更にpH が6〜8の中和処理を行うことによって前記活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換し、前記曝気槽に返送することを特徴とする有機性廃水の処理方法。
【0027】
(請求項5)活性汚泥のアルカリ処理温度が35℃から40℃の範囲であることを特徴とする請求項3又は4記載の有機性廃水の処理方法。
【0028】
(請求項6)活性化槽においてアルカリ処理した汚泥を曝気してから曝気槽に戻すことを特徴とする請求項3、4又は5記載の有機性廃水の処理方法。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
(微生物の活性化方法)
はじめに本発明に係る微生物の活性化方法について説明する。
【0031】
この方法で用いられる活性汚泥は、有機性廃水処理場、例えば下水処理場、食品廃水処理場等で使用されているものである。
【0032】
アルカリ処理は廃水処理に有益な細菌を活性化させるために有用な方法であるが、一方、汚泥の可溶化効果も有する。相当量可溶化された汚泥を曝気槽に返送すれば活性化されたバチルス属細菌の有機物分解力と相まって、汚泥発生をほぼ完全に抑制することも可能である。
【0033】
可溶化を目的としてアルカリ処理を行う場合、アルカリ処理温度が低いと十分に効果が得られない。そこでアルカリ処理を効果的に行うためにアルカリ処理温度が35℃から40℃の範囲であることが好ましい。
【0034】
前記活性汚泥をアルカリ処理する際のアルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物やアルカリ土類金属の水酸化物等を用いることができる。活性汚泥のアルカリ処理は、pH10〜12の範囲に調整することが好ましく、より好ましくは10.5〜11.5の範囲に調整されることである。pHが10未満の場合、バチルス属細菌胞子の発芽が十分でなく、12を越えると無用にアルカリを消費するだけで効果の上昇は期待できない。
【0035】
pH10〜12に保持する時間は、活性汚泥中や有機性廃水中の微生物の活動を制御できる時間であれば特に制限されないが、好ましくは1〜4時間の範囲である。
【0036】
本発明に用いられるアラニン、グルコースまたはα−アミラーゼで分解可能な糖質は1種であっても2種以上の組み合わせであっても良い。アラニン、グルコースまたはα−アミラーゼで分解可能な糖質(例えばデンプンが挙げられる。)はバチルス属細菌胞子の発芽を促進する物質であり、別途用意した製品(化合物)を用いても良いが、本発明で好ましいのはこれらの物質の少なくとも1種を含む有機性廃水を用いることである。
【0037】
有機性廃水にアラニン、グルコースまたはα−アミラーゼで分解可能な糖質を含む場合、好ましい濃度は2〜50mg/m3−有機性廃水の範囲である。
【0038】
次に塩酸等の酸によって中和処理がなされ、pHが6〜8の範囲に調整される。pHが8を越えると、胞子の発芽が不十分なため適切でない。またpHが6未満の場合には酸性領域に入っていくため汚泥の活性化には好ましくない。
【0039】
中和領域に活性汚泥を保持する時間はバチルス属細菌胞子が発芽できる時間であれば特に制限されないが、好ましくは1〜4時間の範囲である。
【0040】
以上の処理によって、活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を効果的に活性化し、バチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換することができると共に、アルカリ処理によって活性汚泥中の微生物の一部を可溶化することもできる。
【0041】
(有機性廃水の処理方法)
次に、本発明に係る有機性廃水の処理方法について説明する。
【0042】
図1は本発明に係る有機性廃水の処理方法を実施するための活性汚泥処理装置の一例を示す説明図である。
【0043】
同図において、1は有機性廃水槽、2は廃水ポンプ、3は廃水添加ポンプである。4は活性汚泥処理を行う曝気槽であり、曝気槽内には図示しない曝気手段を備えている。5は固液分手段の一例として採用される膜分離手段であり、本態様では液中膜を採用している。液中膜としては、活性汚泥と処理水に分離できる膜であれば特に限定されず、例えば精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)等を使用できる。6は処理水ポンプであり、7は活性化槽である。
【0044】
本発明の処理方法は、先ず、図1に示す活性汚泥処理装置において、曝気槽内の活性汚泥の一部を抜き出しライン40を介して活性化槽7に抜き出す。
【0045】
活性化槽7では、抜き出された活性汚泥がアルカリ処理される。アルカリ処理は水酸化ナトリウム等のアルカリを添加することにより行い、pH10〜12の範囲になるように添加されることが好ましく、より好ましくは10.5〜11.5の範囲になるようにすることである。pHが10未満の場合、バチルス属細菌胞子の発芽が十分でなく、12を越えると無用にアルカリを消費するため好ましくない。
【0046】
アルカリ処理は廃水処理に有益な細菌を活性化させるために有用な方法であるが、一方、汚泥の可溶化効果も有する。相当量可溶化された汚泥を曝気槽に返送すれば活性化されたバチルス属細菌の有機物分解力と相まって、汚泥発生をほぼ完全に抑制することも可能である。
【0047】
可溶化を目的としてアルカリ処理を行う場合、アルカリ処理温度が低いと十分に効果が得られない。そこでアルカリ処理を効果的に行うためにアルカリ処理温度が35℃から40℃の範囲であることが好ましい。
【0048】
次に、活性化槽7に、廃水添加ポンプ3を用いて、発芽促進物質を含む有機性廃水が添加され、一定時間保持される。添加される有機性廃水の量はその廃水中に含まれる発芽促進物質の量により変化させることができる。例えば有機物濃度の低い下水の場合は、活性化槽に抜き出した活性汚泥量の1/2量程度で有効性を発揮することができる。
【0049】
また有機性廃水中の発芽促進物質が少ない場合や、活性化を促進したい場合には前述したアラニン、グルコース、α−アミラーゼで分解可能な糖質等の発芽促進物質を添加してもよい。
【0050】
本発明において、pH10〜12に保持する時間は、活性汚泥中や有機性廃水中の微生物の活動を制御できる時間であれば特に制限されないが、好ましくは1〜4時間の範囲である。
【0051】
次に、活性化槽7において、アルカリ処理された汚泥は、塩酸等の酸によって中和処理がなされ、pHが6〜8の範囲に調整される。pHが8を越えると、胞子の発芽が不十分なため適切でない。またpHが6未満の場合には酸性領域に入っていくため好ましくない。
【0052】
中和領域に活性汚泥を保持する時間はバチルス属細菌胞子が発芽できる時間であれば特に制限されないが、栄養細胞に転化した活性状態のバチルス属細菌を直ちに廃水処理に活用することが望ましく、無意味に長時間、中和領域に活性汚泥を保持することは避ける必要がある。この点から中和領域に保持する時間は1〜4時間が好ましい。
【0053】
以上の処理によって活性化槽7内の活性汚泥中のバチルス属細菌胞子は効果的に活性化されると共に、アルカリ処理によって活性汚泥中の微生物の一部を可溶化される。
【0054】
次に、活性化槽7の汚泥は、返送ライン41を介して曝気槽4に供給(返送)される。
【0055】
可溶化の効果も含めてアルカリ処理を行い、処理後直ちに曝気槽に返送した場合、曝気槽汚泥のろ過性が悪化する。膜を長時間使用するためには汚泥のろ過性が高く維持されることが望ましく、その改善が必要である。そのため本発明においては、活性化槽においてアルカリ処理した汚泥を曝気してから曝気槽に戻すことが好ましい。
【0056】
曝気槽4では廃水中の有機物が適度な溶存酸素下で好気的に処理される。この際、曝気槽内の活性汚泥中の微生物の働きに加えて、活性化したバチルス属細菌の産出する有益な酵素によって有機物分解が促進され、廃水中の処理対象となる有機物分解のみならず、アルカリ処理によって可溶化した微生物由来の有機物も分解し、発生汚泥量の低減化をもたらす。
【0057】
その後、曝気槽4内水は、膜分離手段5で、処理水と汚泥に分離され、処理水は後処理工程に送られる。
【0058】
図示の態様では、固液分離装置として膜分離手段を用いたが、沈殿槽のような重力沈降方式のものでもよく、固液分離できるものであれば特に限定されない。
【0059】
また上記の態様において、活性化槽内の汚泥のpHを調整するために、活性化槽に図示しないpH制御手段を採用することもできる。
【0060】
図示の例では曝気槽が1段の場合を例示したが、複数段にした場合にも本発明を適用することができることは勿論であり、その場合、活性化槽への汚泥の抜き出しは、最終の曝気槽から行うことがバチルス属細菌中の胞子割合が高いため好ましい。
【0061】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
【0062】
実施例1
下水処理場の曝気槽から採取した活性汚泥中の芽胞性バチルス属細菌の活性化について以下の通り検討した。
【0063】
(1)曝気槽から採取した汚泥100mlを3000rpm、10分間の遠心分離を行って汚泥を回収した。
【0064】
(2)300mlの三角コルペンに予め滅菌した下水100mlを入れ、さらに上記(1)の汚泥を添加した。この汚泥を6サンプル調整し、1サンプルについては、pH7.3で未調整のまま、残りについてはそれぞれpHを9,10,10.5,11,12に調整し、25℃において1.5時間振とうした。
【0065】
(3)振とう後、グルコース及びL−アラニンを濃度が5ppm、10ppmとなるように添加した。
【0066】
(4)次に汚泥をpH7に調整し、25℃において、1.5時間振とうした。振とう終了後、菌数を以下の方法により測定した。
【0067】
▲1▼汚泥サンプルは15000rpmで1分間ホモジナイズして分散させる。デンプンを含むニュートリエントブロス寒天培地上で予め0.7%の生理食塩水で希釈した分散汚泥を平板塗抹し、32℃にて48時間培養して生育したコロニー数をカウントし、全菌数とした。バチルス属細菌の菌数はコロニーの形状(皺のある乳白色の艶のないコロニー)から判定してカウントし、コロニー数×希釈倍率で算出されたものをバチルス属細菌数とした。
【0068】
▲2▼バチルス属細菌胞子数の測定は次の方法によって行った。即ち、サンプルを80℃の水槽に浴し、10分間加熱したサンプルを全菌数と同様、寒天培地上に塗抹し、生育したコロニーを計測し、同様に菌数を算出し、胞子数とした。
【0069】
【表1】
【0070】
アルカリ処理時のpHが増加するにつれて全菌数は低下する。これはアルカリ条件下では微生物はダメージを受け、アルカリ性が増加するにつれてその影響が大きくなるためと考えられる。
【0071】
これに対して、バチルス属細菌数のpHに対する依存性は低い。活性汚泥中に存在するバチルス属細菌は、アルカリに耐性を有する胞子の状態で存在しているためと考えられる。又、アルカリ処理時のpH増加につれてバチルス属細菌の栄養細胞数が増加しているが、pH増加につれて他の微生物の活性が低下し、中和された後、バチルス属細菌の胞子が発芽促進物質を利用できる機会が増加し、発芽、栄養細胞化したためと考えられる。
【0072】
上記の結果より、活性汚泥中のバチルス属細菌を活性化された栄養細胞の状態にする方法として、活性汚泥のアルカリ処理時のpHを10以上、好ましくは10.5以上にすることが好ましい。ただし、pHが11以上では効果が顕著な差がなくなるため、経済性を考慮すれば、必要以上にpHを高くする必要はない。この点から、アルカリ処理時のpHは10.5〜11.5の範囲が適当である。
【0073】
実施例2
アルカリ処理によって、活性汚泥中の微生物は死滅したり不活性化される一方、バチルス属細菌胞子は、その耐性により何ら影響を受けることなく保持されている。ただし、これらバチルス属細菌を活性化した栄養細胞にするためには、アルカリ状態では好ましくなく、発芽促進物質と共に中性領域に保持する必要がある。
【0074】
以下の方法によりアルカリ処理、中和処理を行った場合のバチルス属細菌の状態を表2に示す。
【0075】
(1)300mlの三角コルペンに活性汚泥100mlを入れ、水酸化ナトリウムでpHを10.5に調整し、25℃において1.5時間振とうした。本サンプルを3個調整した。
【0076】
(2)さらにそれぞれに下水50mlを添加し、25℃において1.5時間振とうした。
【0077】
(3)塩酸でpHを7,8,9にそれぞれ調整して、25℃において1.5時間振とうした。
【0078】
(4)実施例1と同様にしてバチルス属細菌数、胞子数を測定した。
【0079】
【表2】
【0080】
中和処理時のpHが9の場合、バチルス属細菌胞子の発芽は十分でなく、バチルス属細菌中の栄養細胞割合は16%に止まった。
【0081】
これに対して、pHを8まで低下させると、栄養細胞の割合は63%まで増加し、これ以下のpHでも同様の数値を示した。これにより中和時のpHは8以下が適当である。中和時適正pHの下限値は酸性領域に入るとバチルス属細菌にとって好ましくなく、pH6までが適当と考えられる。
【0082】
実施例3
図1に示す活性汚泥処理装置を用いて以下の実験を行った。即ち、活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を発芽させ、栄養細胞に転換させる活性化槽7と、有機性廃水を処理し活性汚泥と処理水を分離する機能を持つMF(精密ろ過膜)5を浸漬した曝気槽4(活性汚泥保有量4.5リットル)からなる処理装置により有機性廃水の処理を行った。
【0083】
有機性廃水としては、BOD濃度381ppm、リン濃度16ppm 、窒素濃度49ppmの人工下水を使用した。この人工下水を連続的に15(リットル/日)供給した。曝気槽4は、25℃に保持されると共にMF膜下部より空気を120(リットル/時間)供給した。曝気槽4内における人工下水の滞留時間は7.2時間であり、ポンプ6によってMF膜を通して処理水を引き抜いた。
【0084】
また1日当たり曝気槽容量の1/10に当たる500mlの活性汚泥を活性化槽7に引き抜き、人工下水250mlを加え、さらに水酸化ナトリウムを添加してpH11でアルカリ処理を1.5時間行った後、塩酸を添加してpH8で中和処理を4時間行い、曝気槽4に返送した。この際、活性化槽7の温度は25℃に保持し、槽内均一化のために撹拌を行った。
【0085】
以上の条件で、系内からの汚泥引き抜きなしで25日間運転を行った。
【0086】
運転開始から運転終了まで、曝気槽汚泥について、MLSSを測定し、汚泥量の増減を把握した。
【0087】
処理水についてはBOD濃度、全窒素濃度(T−N)を測定した。
【0088】
汚泥量の増減は余剰汚泥発生率として次式により算出した。
余剰汚泥発生率(%)
=(運転終了時の系内のMLSS総量−運転開始時の系内のMLSS総量)×100
/(運転期間中に処理されたBOD総量)
【0089】
運転開始時のMLSSは7230mg/l、運転終了時のMLSSは10,010mg/lであり、余剰汚泥発生率は9.6%であった。また処理水中のBODは3ppm程度、全窒素は25ppm程度であった。
【0090】
一方、比較実験として、上記と同一の装置を用いて、活性化処理をしない点を除いては同一の条件で、15日間運転を行った。
【0091】
運転開始時のMLSSは10790mg/l、運転終了時のMLSSは15660mg/lであり、余剰汚泥発生率は26.1%であった。また処理水中のBODは1ppm程度、全窒素は17ppm程度であった。
【0092】
これらの結果より、活性汚泥を活性化処理することによって、汚泥発生量を著しく低減することができることがわかる。
【0093】
実施例4
汚泥のアルカリ処理温度と汚泥の可溶化率の関係を測定した。汚泥は、実施例3で使用した曝気槽内汚泥を用い、アルカリとして水酸化ナトリウムを用いた。
【0094】
可溶化率はアルカリ処理前後のMLSSを測定し、次式にて算出した。
汚泥の可溶化率=(アルカリ処理前のMLSS−アルカリ処理後のMLSS)/(アルカリ処理前のMLSS)×100
その結果を図2に示す。
【0095】
図2から明らかなように、アルカリ処理温度が20℃の場合の可溶化率は9%、25℃の場合の可溶化率は11%、30℃の場合の可溶化率は14%、40℃の場合の可溶化率は21%であった。
【0096】
実施例5
実施例3において、同装置、同条件で実験を行った。ただし、活性化槽7においてアルカリ処理を行うとき、曝気槽から引き抜く汚泥を曝気槽容量の1/20に相当する250mlに代えた。
【0097】
アルカリ処理温度は40℃とした。
【0098】
この運転を13日間行った。運転開始から運転終了まで、曝気槽汚泥についてMLSSを測定し、汚泥量の増減を測定して、その把握を行った。
【0099】
その結果、運転開始時のMLSSは10,460mg/l、運転終了時のMLSSは10,753mg/lであり、汚泥発生率は1.61%であった。処理水はBODは0.97ppm程度、全窒素は5ppm程度であった。アルカリ処理温度を40℃としたことにより、効果的に汚泥発生を抑制することができることがわかる。
【0100】
実施例6
曝気と、アルカリ処理汚泥のろ過性の関係を以下のようにして調べた。曝気槽より、汚泥を250ml採取し、アルカリ処理を行い、10時間曝気を行った。
【0101】
アルカリ処理前、アルカリ処理1.5時間後、中和処理後、10時間曝気後の各時点でろ過性を測定した。ろ過性は以下のようにして測定した。すなわち、ひだ状に折ったろ紙(No.1)に汚泥を流し込む。5分間に通過するろ液の量を測定し、ろ過性の数値とした。
その結果を図3に示す。
【0102】
図3に示すように、曝気を行なうことで、アルカリ処理汚泥のろ過性を改善することができた。
【0103】
実施例5
実施例3と同じ装置を用い、同じ条件で実験を行った。ただし、活性化槽7においてアルカリ処理した汚泥は活性化槽において10時間送気を行って曝気して、可溶化した汚泥の有機物処理を促進させる運転を10日間行った。
【0104】
運転開始から、運転終了まで曝気槽汚泥についてMLSSを測定し、汚泥量の増減を測定した。
【0105】
また、活性化槽での有機物分解の効果を、曝気槽汚泥のろ過性を測定して、その把握を行った。
【0106】
ろ過性は曝気槽汚泥50mlを採取し、ひだ状に折ったNo.1のろ紙を通し、1分間に通過するろ過水の量を測定する方法で行った。
【0107】
運転開始時のMLSSは7717mg/l、運転終了時のMLSSは7767mg/lであり、汚泥発生率は0.44%であった。処理水のBODは0.74ppm、全窒素は12ppm程度であった。汚泥のろ過性は6.4ml/5分であったものが、10.8ml/5分まで改善した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す説明図
【図2】アルカリ処理によるMLSSの減少率を示すグラフ
【図3】アルカリ処理汚泥のろ過性の改善傾向を示すグラフ
【符号の説明】
1:有機性廃水槽
2:廃水ポンプ
3:廃水添加ポンプ
4:曝気槽
5:固液分離手段(MF膜)
6:処理水ポンプ
7:活性化槽
Claims (6)
- 活性汚泥をpH 10以上のアルカリ処理した後、アラニン、グルコース及びα−アミラーゼで分解可能な糖質のうち少なくとも一つ以上の物質を添加し、更にpH が6〜8の中和処理を行うことによって前記活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換することを特徴とする微生物の活性化方法。
- 活性汚泥のアルカリ処理温度が35℃から40℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の微生物の活性化方法。
- 有機性廃水を活性汚泥が生息する曝気槽において処理する有機性廃水の処理方法において、該曝気槽内の活性汚泥の一部を活性化槽に抜き出し、該活性化槽でpH 10以上のアルカリ処理した後、アラニン、グルコース及びα−アミラーゼで分解可能な糖質のうち少なくとも一つ以上の物質を添加し、更にpH が6〜8の中和処理を行うことによって前記活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換し、前記曝気槽に返送することを特徴とする有機性廃水の処理方法。
- アラニン、グルコース及びα−アミラーゼで分解可能な糖質のうち少なくとも一つ以上の物質を含む有機性廃水を活性汚泥が生息する曝気槽において処理する有機性廃水の処理方法において、該曝気槽内の活性汚泥の一部を活性化槽に抜き出し、該活性化槽でpH 10以上のアルカリ処理した後、前記有機性廃水を添加し、更にpH が6〜8の中和処理を行うことによって前記活性汚泥中のバチルス属細菌胞子を栄養細胞に変換し、前記曝気槽に返送することを特徴とする有機性廃水の処理方法。
- 活性汚泥のアルカリ処理温度が35℃から40℃の範囲であることを特徴とする請求項3又は4記載の有機性廃水の処理方法。
- 活性化槽においてアルカリ処理した汚泥を曝気してから曝気槽に戻すことを特徴とする請求項3、4又は5記載の有機性廃水の処理方法。
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