JP2009142786A - 有機性廃水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を馴養及び添加する、有機性廃水の処理方法を提供する。
【課題】バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌により、有機性廃水を処理する方法であって、
(1)分解能力の高い、バチルス属細菌を含む第1の廃水処理用細菌を処理槽内に添加する工程、
(2)バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を、有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌に処理槽内で馴養する工程、
(3)前記処理槽内の廃水処理用細菌数、及び廃水処理用細菌の有機物の分解能力を指標に、有機性廃水に適合した前記廃水処理用細菌の診断を行う工程、
(4)前記診断に基づいて有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を前記処理槽から単離して、有機性廃水に適合した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を試験室培養槽で培養する工程、
(5)培養した有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む前記廃水処理用細菌を前記処理槽へ添加する工程
を含み、前記(2)から(5)の工程を1サイクルとして、該サイクルを繰り返し行って、分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を処理槽内に蓄積させて行う、有機性廃水の処理方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、し尿処理、下水処理、食品廃水処理、畜産廃水処理などを行う廃水処理施設における有機性廃水の処理方法に関するものである。
従来の有機性廃水の処理方法においては、pH、溶存酸素(DO)、酸化還元電位(ORP)、汚泥濃度(MLSS)、汚泥沈降率(SV)などを測定して、廃水処理における運転管理の指標としている(非特許文献1−3)。
しかしながら、季節によって、又は廃水処理施設に流入する廃水中の基質が違うと、廃水処理用細菌が流入する有機性廃水の負荷に対応できなくなり、廃水処理の運転管理が困難であることが知られている。
このような状況においては、菌資剤メーカーから市販されている菌資剤のシーディングや投入を行うだけでは、有機性廃水中の基質に該菌資材が適合しないことも多く、かえって、処理廃水の水質の悪化、臭気の発生、汚泥発生量の増加などが生じ、廃水処理が悪化することが多い。また、廃水処理における運転管理にも熟練が必要とされている。
これらの理由により、どの廃水処理施設においても1年を通して安定して廃水処理をすることが難しい状況になっている。
特許文献1には、処理槽内の処理細菌数や処理細菌の分解能力を簡便に診断する方法について開示されている。
特許第3174518号公報 (財)日本環境整備教育センター編集、「浄化槽の維持管理・第1編」、第3版、(財)日本環境整備教育センター発行、平成6年5月、p.22−27 (財)日本環境整備教育センター編集、「浄化槽の維持管理・第2編」、第3版、(財)日本環境整備教育センター発行、平成6年5月、p.77−150 (財)日本環境整備教育センター編集、「浄化槽の維持管理・第3編」、第3版、(財)日本環境整備教育センター発行、平成6年5月、p.119−220
しかしながら、特許文献1に開示された診断方法を効果的に利用する方法は見出されておらず、該診断方法を有効に活用した有機性廃水の処理方法が望まれている。
本発明の目的は、処理水質の向上、汚泥発生量、電力使用量の低減、臭気の減少などを可能にする有機性廃水の処理方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を達成するために、鋭意検討を行った結果、処理槽内の廃水処理用細菌数、及び廃水処理用細菌の有機物の分解能力を指標として廃水処理の状況を診断する方法を利用することにより、分解能力の高い廃水処理用細菌を単離・培養し、培養した該分解能力の高い廃水処理用細菌を処理槽へ添加することを1サイクルとして、斯かるサイクルを繰り返し行うことにより、分解能力の高い廃水処理用細菌を処理槽内に優占させることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の有機性廃水の処理方法を提供する。
[1]
バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌により、有機性廃水を処理する方法であって、
(1)分解能力の高い、バチルス属細菌を含む第1の廃水処理用細菌を処理槽内に添加する工程、
(2)バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を、有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌に処理槽内で馴養する工程、
(3)前記処理槽内の廃水処理用細菌数、及び廃水処理用細菌の有機物の分解能力を指標に、有機性廃水に適合した前記廃水処理用細菌の診断を行う工程、
(4)前記診断に基づいて有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を前記処理槽から単離して、有機性廃水に適合した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を試験室培養槽で培養する工程、
(5)培養した有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む前記廃水処理用細菌を前記処理槽へ添加する工程
を含み、前記(2)から(5)の工程を1サイクルとして、該サイクルを繰り返し行って、分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を処理槽内に蓄積させて行う、有機性廃水の処理方法。
[2]
前記診断に基づいて有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を前記処理槽から単離して保存する工程、
前記処理槽内の廃水処理能力の低下時に、保存した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を再培養し、前記処理槽へ添加する工程を含む、前記[1]に記載の有機性廃水の処理方法。
[3]
前記処理槽内から分離された、バチルス属細菌を含む第2の廃水処理用細菌を前記有機性廃水を用いて試験室馴養槽で馴養する工程、
前記試験室馴養槽から有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を単離して、単離した前記廃水処理用細菌を試験室培養槽で培養する工程、
培養した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を前記処理槽へ添加する工程を含む、前記[1]又は[2]に記載の有機性廃水の処理方法。
本発明は、それぞれの廃水処理施設に流入してくる有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌を単離、培養して処理槽へ添加することを一定の周期で繰り返すことにより、廃水処理施設ごとに専用の廃水処理用細菌が処理槽へ高濃度に蓄積されるとともに、分解能力のさらなる向上が図れるため、処理施設の管理の安定化はもとより処理水質の向上、汚泥発生量、電力使用量の低減、臭気の減少などを可能にするものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の記載によって限定されるものでない。
(第一の態様)
本発明の有機性廃水の処理方法は、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌により、有機性廃水を処理する方法であって、
(1)分解能力の高い、バチルス属細菌を含む第1の廃水処理用細菌を処理槽内に添加する工程、
(2)バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を、有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌に処理槽内で馴養する工程、
(3)前記処理槽内の廃水処理用細菌数、及び廃水処理用細菌の有機物の分解能力を指標に、有機性廃水に適合した前記廃水処理用細菌の診断を行う工程、
(4)前記診断に基づいて有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を前記処理槽から単離して、有機性廃水に適合した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を試験室培養槽で培養する工程、
(5)培養した有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む前記廃水処理用細菌を前記処理槽へ添加する工程
を含み、前記(2)から(5)の工程を1サイクルとして、該サイクルを繰り返し行って、分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を処理槽内に蓄積させて行う、有機性廃水の処理方法である。
(有機性廃水の処理方法)
本発明の有機性廃水の処理方法は、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌により、有機性廃水を処理する方法である。廃水処理用細菌としてバチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を用いる有機性廃水の処理方法であれば、特に限定されることなく適用することができる。
本発明におけるバチルス属細菌を含む廃水処理用細菌とは、バチルス属細菌を主体とするものであり、該バチルス属細菌としては、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)、バチルス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)など1種類以上のバチルス属細菌である。
バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌として、バチルス属細菌の他に、バチルス属細菌と共生するシュードモナス属細菌などが挙げられる。
本発明の有機性廃水の処理方法において、処理槽としては、特に限定されるものではないが、し尿処理、下水道、食品廃水、畜産廃水、パルプ廃水などの廃水処理施設における処理槽が挙げられる。処理槽としては、箱型、長円形平底型、円形又は長円形すり鉢型などの処理槽が挙げられる。
処理槽における処理方式としては、好気性の廃水処理に用いられる方式であれば特に限定されるものではないが、標準活性汚泥方式、長時間曝気方式、脱窒型循環式活性汚泥方式、オキシデーションディッチ方式、膜浸漬型活性汚泥方式などの処理方式において使用することができる。
本発明の処理方法により処理される有機性廃水としては、有機物を含む廃水であれば特に限定されるものではないが、例えば、し尿、下水、食品廃水、畜産廃水、パルプ廃水、顔料廃水などの有機物を含む有機性廃水などが挙げられる。
(第1の廃水処理用細菌を処理槽内へ添加する工程)
本発明においては、分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を添加して、廃水処理を行うことができる。
分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌としては、バチルエナジー(登録商標)、ブルーエナジーなどの市販の菌資材を用いることができる。バチルエナジーやブルーエナジーは、バチルス・サブチルス、バチルス・チュウリンゲンシス、バチルス・プミラス、バチルス・メガテリウムなどのバチルス属細菌を主として含む菌資材である。
また、これまでに廃水処理に適合した細菌として、単離されているバチルス属細菌を用いることもできる。このとき、処理開始からの立ち上がりを短縮することができるため、同じ業種の処理施設から得られた分解能力の高いバチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を用いることが好ましい。同じ業種の処理施設から得られた分解能力の高いバチルス属細菌として、液体の状態で、分解能力の高いバチルス属細菌を106個/ml以上含有すれば、特に限定されるものではないが、培養することにより得られる、胞子化した状態で1012個/ml以上の分解能力の高いバチルス属細菌を含む液体や、麩を粉砕したものや活性汚泥を発酵させて粉砕したものに該培養液体を噴霧し乾燥して得られる、胞子化した状態の1010個/g以上の分解能力の高いバチルス属細菌を含有する粉末などの形態で用いることがより好ましい。
本発明に用いられる、分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌の分解能力が高いとは、一般に、糖質、タンパク質、脂質に対して分解能力を有していることを意味する。
(廃水処理用細菌を処理槽内で馴養する工程)
本発明における有機性廃水の処理槽において、廃水処理施設の有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌に馴養する方法としては、数日から数週間を必要とし、水温、pH、DO,MLSSなどのデータを測定し、曝気量や処理槽内へ戻す活性汚泥の量などを調整することにより行うことができる。
馴養の際に市販されているブルーミネラルなどのミネラル剤を添加することにより、優占的にバチルス属細菌を含み、有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌へと馴養することもできる。
バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を馴養する際に用いるミネラルとしては、ケイ酸塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、アルミニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、リン酸塩、チタン塩などが挙げられ、金属塩としては酸化物や硫酸塩などが好ましい。バチルス属細菌の生態の観点から、バチルス属細菌の胞子を形成するミネラル成分である二酸化ケイ素、酸化カルシウムなどを主成分として含むミネラル剤が好ましい。
本発明において、有機性廃水に適合した分解能力が高いとは、以下の廃水処理用細菌の診断方法によって、廃水処理用細菌の有機性廃水の処理状況が良好であると判断されることを意味する。
(廃水処理用細菌の診断を行う工程)
本発明におけるバチルス属細菌を含む廃水処理用細菌の診断を行う方法は、特許第3174518号公報に開示された方法によって行うことができる。具体的には、位相差顕微鏡による検鏡判定、糖質の分解能力を観察するためのでんぷんの分解試験、タンパク質の分解能力を観察するためのクックドミートの分解試験を行うことにより廃水処理用細菌の診断を行うことができる。
有機性廃水の成分としては、大きく分けて糖質、タンパク質、脂質であり、この内、糖質とタンパク質の分解能力は、臭気と汚泥発生量に関係するため、糖質の分解能力及びタンパク質の分解能力をみるための前記分解試験を行うことが好ましい。また、バチルス属細菌を含む第1の廃水処理用細菌を添加して14日〜1ヶ月後に、処理槽より活性汚泥をサンプリングして診断を行うことが好ましく、1ヶ月後に診断を行うことがより好ましい。
本発明における位相差顕微鏡による検鏡判定の方法は、活性汚泥のフロックの状況、活性汚泥のフロックとフロックの間の菌体の浮遊、菌体のフィラメント化の状況、活性汚泥のフロック中のバチルス属細菌の胞子、ラセン菌・イオウ細菌・光合成細菌・放線菌の状況、セルロースの分解、原生動物を検鏡項目として活性汚泥中の細菌を位相差顕微鏡を使用して観察することにより行うことができる。
本発明におけるでんぷんの分解試験の方法は、同時に、コロニー数(総菌数)及びバチルス属細菌数を測定する方法により行うことができる。具体的には、以下のとおりである。廃水処理施設の処理槽内の活性汚泥をサンプリングし、ホモジナイザーで破砕する。破砕した活性汚泥0.1mlを10mlの滅菌希釈水に加え撹拌し、10-2、10-4、10-6、10-8、10-10、・・・と段階希釈して被検試料を作成する。該被検試料を、ブドウ糖又はグルコース、肉エキス又はニュートリエントブロス、食塩、寒天からなる平面培地Aで培養する。2日後、培養されたコロニー数、バチルス属細菌数を数える。バチルス属細菌はクレーターのような独特なコロニーを形成するため、コロニーの形状によりバチルス属細菌であると判定することができる。クレーターを形成しないバチルス属細菌は、位相差顕微鏡によりバチルス属細菌の胞子が形成されているかを観察することによりバチルス属細菌であると判定することができる。そして、でんぷん(糖質)の分解能力は、ブドウ糖又はグルコース、肉エキス又はニュートリエントブロス、食塩、馬鈴薯でんぷんなどのでんぷん、寒天からなる平面培地Bで培養し、該培地上にルゴール液(ヨードカリウム2g、ヨード1g、蒸留水80ml)を塗布し、ヨウ素反応により、バチルス属細菌のコロニーについて、でんぷん分解能を有する細菌の出現率及びでんぷんの分解面積を計測することにより判定することができる。
本発明におけるクックドミートの分解試験は、ホモジナイザーで破砕した活性汚泥0.1mlをクックドミート培地に植菌して振盪培養を行い、クックドミートが可溶化されるまでの日数と、可溶化されたときのSSの減少量を対照試験と比較して分解能力を判定することにより行うことができる。
また、単離した廃水処理用細菌を植菌して振盪培養を行い、クックドミートが可溶化されるまでの日数と、可溶化されたときのSSの減少量を対照試験と比較して分解能力を判定することにより行うことができる。
廃水処理用細菌を診断する際に、バチルス属細菌のコロニー数をカウントして密度を計測する。コロニー数をカウントした被検試料の希釈倍率1/10xと該カウント数yが下記式(I)を満たすことを指標として有機性廃水の処理状況が良好であると診断することができる。
y×10x≧106 式(I)
また、でんぷん分解能を有する細菌の出現率が10%以上である場合には、有機性廃水の処理状況がさらに良好であると診断することができる。
さらに、菌各々のでんぷんの分解面積と各乗率の培地での分解面積が広いほど処理状況が良好であると診断することができる。
タンパク質の分解能は、クックドミートを可溶化する日数が速いほど、また、可溶化された時のSSの減少量が多いほど処理状況が良好であると診断することができる。
一般的に、廃水処理において、廃水処理用細菌の数が廃水処理能力に影響を与えるものとされ、同じバチルス・サブチルスであれば、処理能力は同じであると考えられている。しかし、バチルス属細菌は、様々な生育状況によって分解能力が変わるため、糖質、タンパク質を分解する速度、分解する量が異なる。したがって、バチルス属細菌数と糖質又は/及びタンパク質の分解能力を加味して活性汚泥中の廃水処理用細菌を診断することがより好ましい。
また、本発明におけるバチルス属細菌を含む廃水処理用細菌の診断を行う方法として、位相差顕微鏡による検鏡判定を行うか、廃水処理用細菌の糖質及びタンパク質の分解能力試験を行うことにより処理状況を診断することはできるが、これら2つを組み合わせて行うことでより確率の高い診断を行うことができる。
位相差顕微鏡による検鏡判定は、その場で行うことができるため、判定結果に応じて直ぐにアドバイスを行って、対応をとることができる。また、コロニー数(総菌数)、バチルス属細菌数、でんぷん分解能力試験は2日後に、クックドミート分解能力試験は7日後に診断を行うことができる。
さらに、前記診断に加え、バチルス属細菌の胞子数を測定することによっても、廃水処理用細菌の診断を行うことができる。
本発明の処理方法においては、第1の廃水処理用細菌を処理槽内へ添加する前に、廃水処理施設の曝気槽から活性汚泥をサンプリングして前記診断を行ってもよい。最初に廃水処理施設の処理槽の処理状況を前記診断により分析して、処理状況に応じてアドバイス、運転指導を行うことにより、効果的な処理方法を提供することができる。
最初に行うアドバイスとしては、具体的には、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌の添加などが挙げられる。
(分解能力の高い廃水処理用細菌を培養する工程)
前記診断方法により、分解能力の高い廃水処理用細菌が存在することが診断できた処理槽から、分解能力の高い廃水処理用細菌を、例えば、以下の方法により単離することができる。
糖質の分解能力の高い廃水処理用細菌は、前記平面培地B上に出現した廃水処理用細菌にシャーレーの裏側から番号付けし、それぞれの菌を試験管の斜面培地に単離する。次いで、番号付けしたシャーレー上にルゴール液を塗布し、ヨウ素反応により、分解面積の大きい廃水処理用細菌の番号を調べる。同一番号の単離してある廃水処理用細菌をでんぷんの分解能力の高い廃水処理用細菌とすることができる。
タンパク質の分解能力の高い廃水処理用細菌は、前記斜面培地に単離された廃水処理用細菌をクックドミート培地に植菌し、振盪培養を行い、クックドミートの肉片が可溶化する日数が速く、可溶化してSSの減少量が多い菌の番号を調べることにより単離することができる。
また、ホモジナイザーで破砕した活性汚泥をクックドミート培地に植菌して振盪培養を行い、クックドミートが可溶化されるまでの日数と、可溶化されたときのSSの減少量を対照試験と比較して分解能力を判定した際に、タンパク質の分解能力が高いと判断することができた培地から単離することもできる。具体的には、該培地に含まれる廃水処理用細菌を単コロニーとして平面培地上で培養して、それぞれの菌を試験管の斜面培地に単離することにより行うことができる。
単離された廃水処理用細菌は、肉エキス、ブドウ糖、食塩を含む栄養源を有している滅菌液体培地に植菌し、バチルス属細菌が胞子化するまで培養する。培養方法としては、温度を掛けた培養槽にクリーンエアーを吹き込んで曝気して培養する方法、培養容器を振盪して培養する方法などが挙げられる。
単離された廃水処理用細菌を培養する際に、栄養条件又は温度、曝気量などの生育条件を複合的に変えることにより、より分解能力の高い廃水処理用細菌へと試験室で馴養することもできる。
(廃水処理用細菌を添加する工程)
前記培養された廃水処理用細菌は、例えば、以下の方法により処理槽内へ添加することができる。
廃水処理用細菌を自動で処理槽に添加する場合には、バチルス属細菌活性化投入装置(中央バチルワールド社製)を用いて添加することができる。バチルス属細菌活性化投入装置から添加される廃水処理用細菌としては、前記培養により胞子化されたバチルス属細菌を加熱することにより活性化させて、曝気されている処理槽に1日数回に分けて添加することが好ましい。
廃水処理用細菌を手動で処理槽に添加する場合には、1日の必要量を、曝気されている処理槽に添加することにより行うことができる。
廃水処理用細菌を添加する方法としては、前記培養により得られた培養液のまま処理槽内に添加してもよく、適宜希釈して添加してもよい。手動で添加する場合には、培養液のまま処理槽内へ添加することが好ましく、前記投入装置などにより自動で添加する場合には、培養液を投入装置の添加量に合わせて希釈してから添加することが好ましい。また、廃水処理用細菌の添加は、廃水処理用細菌を処理槽内で馴養する工程において継続して行ってもよい。
本発明の有機性廃水の処理方法においては、前記(2)から(5)の工程を1サイクルとして、該サイクルを繰り返し行って、分解能力の高い廃水処理用細菌を処理槽内に蓄積させて行う。
斯かるサイクルは、何サイクル行うかについては処理槽に応じて異なってくるので特に限定されるものではないが、少なくとも2〜3サイクル行うことが好ましく、5〜6サイクル以上行うことがより好ましい。
(第二の態様)
本発明の方法により有機性廃水を処理している際に、廃水処理能力が低下することがある。この場合、前記診断に基づいて保存している前記廃水処理用細菌を再度培養し、処理槽に添加することが好ましい。
該廃水処理用細菌の培養及び処理槽への該廃水処理用細菌の添加は、前記したような方法に従って行うことができる。
本発明において、廃水処理能力が低下したとは、処理槽内での廃水処理用細菌のバチルス属細菌のコロニー数をカウントして密度を計測する際に、コロニー数をカウントした被検試料の希釈倍率1/10xと該カウント数yが下記式(I)を満たさない場合などが挙げられる。
y×10x≧106 式(I)
また、前記診断を行った際に、でんぷんの分解能力やタンパク質の分解能力が低下している場合なども挙げられる。
さらに、処理廃水のBODなど水質検査を行って、測定値が高くなっている場合なども挙げられる。
(廃水処理用細菌を保存する工程)
廃水処理用細菌の保存方法としては、例えば、試験管の斜面培地に廃水処理用細菌を植菌し、冷凍保存する方法が挙げられる。試験管の斜面培地に単離したバチルス属細菌は、乾燥しても死滅しないので冷暗所に保存するのに適している。
バチルス属細菌以外の廃水処理用細菌は、斜面培地が乾燥する前に、植え継ぎを行って冷暗所に保存することが好ましい。
(第三の態様)
本発明において処理槽内における廃水処理状況を診断した際に、処理能力において立ち上がりが遅いことがある。この場合、試験室において馴養した分解能力が高い廃水処理用細菌を、処理槽に添加することが好ましい。
(廃水処理用細菌を試験室で馴養する工程)
廃水処理細菌は、以下の方法により試験室で馴養することができる。
単離された廃水処理用細菌を該細菌が必要とするに肉エキス、ブドウ糖、食塩を含む栄養源を有する滅菌した液体培地に植菌し、培養して菌数を増やす。
次いで、処理用廃水の基質の状況に応じて、処理する目的物質を加えた富栄養化液体培地で培養を続ける。該富栄養化培地で培養を続け、栄養が消費されると貧栄養化の状態で培養を続けるなど、栄養条件又は温度、曝気量などの生育条件を複合的に変えることにより、分解能力の高い廃水処理用細菌へと試験室で馴養することができる。
(廃水処理用細菌を試験室馴養槽で培養する工程)
前記方法により馴養された廃水処理用細菌を、単離した後に培養してもよく、また、そのまま培養に供してもよい。
培養方法としては、前記方法と同様にして行うことができる。
前記方法により馴養された廃水処理用細菌の単離方法としては、前記方法と同様にして行うことができる。
本発明の処理方法としては、廃水処理用細菌及び廃水処理用細菌の分解能力を診断した際に、適宜、処理状況の報告を受け、それに対し適切なアドバイス及び運転指導を行うことが好ましい。斯かるアドバイス及び運転指導を行うことにより、効果的な処理方法を提供することができる。
適切なアドバイス及び運転指導としては、例えば、廃水処理用細菌を添加すること、ミネラル分を添加して、廃水処理用細菌を有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌に馴養すること、保存してある廃水処理用細菌を培養して添加することなどが挙げられる。
以下、本発明を実施例によりに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、本実施の形態における各パラメーターに関する評価方法及び測定方法は以下のとおりである。
(廃水処理用細菌の診断)
以下の評価方法により、廃水処理用細菌の診断を行った。
(糖質の分解能力)
廃水処理施設の処理槽内から活性汚泥をサンプリングし、破砕した活性汚泥0.1mlを10mlの滅菌水に加え、希釈倍率10-2の被検試料を作成した。
10-2の被検試料を、滅菌水で段階希釈して10-4、10-6、10-8、10-10と被検試料を作成した。
各被検試料を、前記平面培地Bを用いて培養をおこなって、でんぷんの分解能力をレベル0〜5の6段階に分けて評価を行った。
レベル0:どの希釈段階においても、でんぷんを分解しない。
レベル1:ほとんど分解しない(10-2の希釈段階において、でんぷんの分解が10%以上観測される)。
レベル2:分解能力が低い(10-2の希釈段階において、でんぷんの分解が30%以上、10-4の希釈段階において、でんぷんの分解が10%以上観測される)。
レベル3:一般的な分解能力(10-2の希釈段階において、でんぷんの分解が30%以上、10-4の希釈段階において、でんぷんの分解が10%以上観測される)。
レベル4:分解能力が高い(10-2及び10-4希釈段階において、全てのでんぷんの分解が観測される)。
レベル5:極めて分解能力が高い(10-2、10-4及び10-6希釈段階において、全てのでんぷんの分解が観測される)。
そして、レベル1〜レベル3においては、10-4、10-6の希釈での分解状況を考慮して、また、レベル3〜レベル5においては、10-8、10-10の希釈での分解状況を考慮して、レベルを1.5、2.5、3.5及び4.5と評価した。
(タンパク質の分解能力)
クックドミート分解試験において、可溶化速度とSSの減少量の評価を行った。
(可溶化速度)
クックドミート分解試験において、100%可溶化するまでの日数によりレベル0〜4の5段階に分けて評価を行った。
レベル0:クックドミートを全く分解しない
レベル1:8日以上である場合を、分解速度が遅いと評価した。
レベル2:6〜7日である場合を、一般的な分解速度と評価した。
レベル3:4〜5日である場合を、分解読度が速いと評価した。
レベル4:2〜3日である場合を、極めて分解速度が速いと評価した。
(SSの減少量)
クックドミートの分解試験において、SSの減少量をレベル1〜3の3段階に分けて評価を行った。
クックドミートの分解試験開始前において、SS濃度は約20000mg/lであった。SS濃度が約3000mg/l及び約10000mg/lであるサンプルを対照とした。クックドミート分解試験で100%可溶化した際に、前記対照サンプルと目視で比較することにより評価を行った。
レベル1:10000mg/l以上のSS濃度である場合、SSが多く残っていると評価した。
レベル2:3000〜10000mg/lのSS濃度である場合、SSの減少量が一般的であると評価した。
レベル3:3000mg/l未満のSS濃度である場合、SSの減少量が多いと評価した。
(処理廃水の水質検査)
処理廃水を放流槽からサンプリングし、以下の測定方法に供することにより、処理廃水の水質検査を行った。
(BODの測定方法)
BODの測定は、JIS K0102 21及び32.3に基づいておこなった。
(浮遊物質(SS)の測定方法)
SSの測定は、昭和46年環境庁告示第59号付表8に基づいておこなった。
(n−ヘキサン抽出物の測定方法)
n−ヘキサン抽出物の測定は、昭和49年環境庁告示第64号付表4に基づいておこなった。
(CODの測定方法)
CODの測定は、JIS K0102 17規格に基づいておこなった。
(BOD及びCODのカット率)
BODのカット率は、原水及び処理水のBODを測定し、下記計算式(1)により求めた。
[計算式(1)]
BODのカット率=(原水のBOD−処理水のBOD)/原水のBOD×100(%)
また、同様にCODのカット率についても、現水及び処理水のCODを測定し、下記計算式(2)により求めた。
[計算式(2)]
CODのカット率=(原水のCOD−処理水のCOD)/原水のCOD×100(%)
本実施例においては、ミネラル剤として、ブルーミネラルを用いた。
[実施例1]
加圧浮上処理及び長時間曝気方式により処理される廃水処理施設を有する食品工場に於いて実施した。
処理槽の容積1300m3に対して処理槽へ流入する廃水量500〜700t/日、流入廃水のBOD濃度1800〜3300mg/l、SS濃度100〜510mg/l及びn−Hex濃度60〜120mg/lであった。
改善前に2回調査を行った。この際の処理槽からの排出液の水質検査結果を表1に示す。BOD、SS,n−ヘキサン抽出物質が放流基準を超えていることが分かった。
また、処理槽内のバチルス属細菌の密度は、5.0×104個/mlであった。でんぷんの分解能力はレベル1.5であり、タンパク質の分解能力のクックドミートの可溶化速度は、レベル2であり、SSの減少量はレベル1であった。
脂質の多い廃水処理施設から単離したバチルス属細菌を最初に添加する第1の廃水処理用細菌とした。該バチルス属細菌は、脂質の多い廃水処理施設の処理槽から、脂質を苛性ソーダで乳化させた寒天培地上で培養して、分解円の大きくなっているバチルス属細菌を単離したものを培養して用いた。該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル4.5であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル3であった。脂質の多い廃水に使用している分解能力の高いバチルス属細菌(8.0×1012個/ml)を最初に20l投入した。次いで、ミネラル剤を1日5kg、毎朝第1曝気槽へ手動で投入して、処理槽内の廃水処理用細菌の馴養を行った。その後も、ミネラル剤の添加は継続して行った。最初にバチルス属細菌を添加してから、14日経過後に、処理槽内の診断を行った。バチルス属細菌の密度は、2.0×107個/mlであった。でんぷんの分解能力は、レベル3であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。該診断結果からでんぷん及びタンパク質の分解能力の高い個々の廃水処理用細菌が処理槽内で得られ、処理槽内の廃水処理能力が向上していることがわかった。でんぷんの分解能力が高いと診断した廃水処理用細菌を単離し、クックドミートの分解能力試験を行い、でんぷん及びタンパク質ともに分解能力の高いバチルス属細菌を5日間、振盪培養することにより、有機性廃水に適合した分解能力の高い、廃水処理用細菌を含む菌液20lを得た。該菌液の、バチルス属細菌の密度は、6.0×1012個/mlであり、でんぷんの分解能力はレベル4.5であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル3であった。培養液中の胞子化したバチルス属細菌を、温度65℃に加熱することにより活性化させ、最初にバチルス属細菌を添加してから30日経過後に、該菌液0.6lを、廃水の流入が始まる前(am6:00頃)、流入量がピークとなる前(pm1:00頃)、pm6:00頃と3回に分けて処理槽内に毎日バチルス属細菌活性化投入装置により自動で添加した。
前記1)廃水処理用細菌のミネラル剤の添加による馴養、2)廃水処理用細菌の診断、3)有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌の単離・培養、4)培養した廃水処理用細菌の添加のサイクルを、その後、2)廃水処理用細菌の診断が1ヶ月毎となるようなサイクルで繰り返し行った。
放流水質の改善は放流基準のBOD30mg/l以下、SS70mg/l以下、n−ヘキサン抽出物質30mg/l以下を2週間ほどでクリアし、3ヶ月経過後には表1で示すような数値となった。そして、8ヶ月経過後も安定して処理水質は放流基準をクリアした。
Figure 2009142786
処理排水の改善前には処理槽からの悪臭に対しての苦情が絶えなかったが、処理後には処理槽からの悪臭に対する苦情が無くなった。
また、改善前に比べ汚泥脱水時に使用する高分子凝集剤の使用量が60%、汚泥の発生量が60%、電力使用量が80%に減少した。
[実施例2]
ラグーン方式により処理される廃水処理施設を有する食品工場に於いて実施した。処理槽の容積6000m3に対して処理槽へ流入する廃水量1400〜1800t/日、流入廃水のBOD濃度2000mg/l、SS濃度400mg/l及びn−ヘキサン抽出物質30mg/lであった。改善前に2回調査を行った。この際の処理施設からの放流水の水質検査結果を表2に示す。BODが放流基準を超えることがあることが分かった。
また、処理槽内のバチルス属細菌の密度は、3.0×104個/mlであった。でんぷんの分解能力はレベル1.5であり、タンパク質の分解能力のクックドミートの可溶化速度は、レベル2であり、SSの減少量はレベル2であった。
でんぷんの多い廃水処理施設から単離した分解能力の高いバチルス属細菌を最初に添加する第1の廃水処理用細菌とした。該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル5であり、クックドミートの可溶化速度は、レベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。該バチルス属細菌の密度が7.0×1012個/mlである菌液を用いて作成した、でんぷんの分解能力の高い粉末のバチルス属細菌を最初に200kg投入した。この際、廃水処理槽内に活性汚泥量が少なかったため、粉末のバチルス属細菌を使用した。次いで、前記液体の該バチルス属細菌を1日1.5l、ミネラル剤を1日10kg、毎朝第1曝気槽へ手動で投入して、処理槽内の廃水処理用細菌の馴養を行った。その後も、ミネラル剤の添加は継続して行った。最初にバチルス属細菌を添加してから、14日経過後に、処理槽内の診断を行った。バチルス属細菌の密度は、8.0×106個/mlであった。でんぷんの分解能力は、レベル3.5であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。該診断結果からでんぷん及びタンパク質の分解能力の高い個々の廃水処理用細菌が処理槽内で得られ、処理槽内の廃水処理能力が向上していることがわかった。でんぷんの分解能力が高いと診断した廃水処理用細菌を単離し、5日間、振盪培養することにより、有機性廃水に適合した分解能力の高い、廃水処理用細菌を含む菌液50lを得た。該菌液の、バチルス属細菌の密度は、8.0×1012個/mlであり、でんぷんの分解能力はレベル5であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。培養中に胞子化したバチルス属細菌を活性化させることなく、最初にバチルス属細菌を添加してから30日経過後からは、該菌液1.5lを、am8:00頃に毎日手動で処理槽内に添加した。
前記1)廃水処理用細菌のミネラル剤の添加による馴養、2)廃水処理用細菌の診断、3)有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌の単離・培養、4)培養した廃水処理用細菌の添加のサイクルを、その後、2)廃水処理用細菌の診断が1ヶ月毎となるようなサイクルで繰り返し行った。
放流水質の改善は放流基準のBOD30mg/l以下を2週間ほどでクリアし、6ヶ月経過後、表2に示す様な数値となった。そして、12ヶ月経過後も安定して処理水質は放流基準をクリアした。
Figure 2009142786
処理排水の処理前には処理槽から糸状菌が流れてBOD、SSが放流基準を超えることと、悪臭に対しての苦情が夏季に多かったが、改善後には放流基準を常にクリアして処理槽からの悪臭に対する苦情が無くなった。
また、改善前に比べ、苛性ソーダの使用量が30%、沈降性を改善するための高分子凝集剤の使用量が20%に減少した。
[実施例3]
凝集沈殿処理、標準活性汚泥処理方式及び加圧浮上処理により処理される廃水処理施設を有するパルプ工場に於いて実施した。
処理槽の容積7200m3に対して処理槽へ流入する廃水量22000〜25000t/日、流入廃水のBOD濃度800〜1000mg/l、COD濃度600〜700mg/lであった。
改善前に3回調査を行った。この際の標準活性汚泥処理槽でのBOD、CODのカット率を表3に示す。
また、処理槽内のバチルス属細菌の密度は、1.0×104個/mlであった。でんぷんの分解能力はレベル1.5であり、タンパク質の分解能力のクックドミートの可溶化速度は、レベル2であり、SSの減少量はレベル1であった。
でんぷんの多い廃水処理施設から単離した分解能力の高いバチルス属細菌を最初に添加する第1の廃水処理用細菌とした。32℃における、該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル5であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。44℃における、該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル2であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。そこで、該バチルス属細菌を培養する際に、温度を昇温させながら培養して高温でも活動できるでんぷんの分解能力の高いバチルス属細菌へと馴養した。32℃で培養を開始し、培養温度を32℃〜44℃の上昇及び下降は3日間隔で、24日間馴養を行った。馴養後において、32℃における、該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル5であり、クックドミートの可溶化速度は、レベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。44℃における、該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル4であり、クックドミートの可溶化速度は、レベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。
44℃での馴養前のでんぷんの分解能力の高いバチルス属細菌の密度が6.0×1012個/mlである菌液を用いて作成した、該でんぷんの廃水処理能力の高い粉末のバチルス属細菌を最初に1000kg、液体のバチルス属細菌を200l投入した。次いで、馴養して得た高温でも活動でき分解能力の高い液体のバチルス属細菌を1日6l(3.0×1012個/ml)、ミネラル剤を1日60kg、毎朝第1曝気槽へ手動で投入して、処理槽内の廃水処理用細菌の馴養を行った。その後も、ミネラル剤の添加は継続して行った。最初にバチルス属細菌を添加してから、30日経過後に、処理槽内の診断を行った。バチルス属細菌の密度は、1.0×108個/mlであった。でんぷんの分解能力は、レベル3.5であり、クックドミートの可溶化速度はレベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。該結果から40℃程度の高温廃水の中でもでんぷん及びタンパク質の分解能力の高い個々の廃水処理用細菌が処理槽内で得られ、処理槽内の廃水処理能力が向上していることがわかった。
糖質の廃水であるため、でんぷんの分解能力が高いと診断した廃水処理用細菌を単離し、5日間、振盪培養することにより、有機性廃水に適合した分解能力の高い、廃水処理用細菌を含む菌液200lを得た。該菌液の、バチルス属細菌の密度は、7.0×1012個/mlであり、32℃における、該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル5であり、クックドミートの可溶化速度は、レベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。44℃における、該バチルス属細菌のでんぷんの分解能力はレベル4.5であり、クックドミートの可溶化速度は、レベル3であり、SSの減少量はレベル2であった。培養中に胞子化したバチルス属細菌を活性化させることなく、最初にバチルス属細菌を添加してから45日経過後からは、該菌液6lを、毎日処理槽内に投入ポンプにより自動で添加した。
前記1)廃水処理用細菌のミネラル剤の添加による馴養、2)廃水処理用細菌の診断、3)有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌の単離・培養、4)培養した廃水処理用細菌の添加のサイクルを、その後、2)廃水処理用細菌の診断が1ヶ月毎となるようなサイクルで繰り返し行った。
また、3)有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌を培養する際に、温度に対しての試験室馴養も行った。
処理水質の改善はBODのカット率が3ヶ月ほどで90%以上、CODのカット率は6ヶ月経過後70%以上になり12ヶ月経過後も表3に示すように安定したカット率を示した。
Figure 2009142786
処理廃水の改善前には夏季水温の上昇とともに処理水質が悪化して標準活性汚泥処理槽のBOD、DODのカット率が低下したが、改善後は年間を通してカット率が安定していた。
また、改善前に比べ処理の前段の凝集沈殿処理及び処理の後段での加圧浮上処理で使用する、無機の凝集剤のポリ塩化アルミニウムの使用量が60%に減少し、それに伴って汚泥の焼却灰も80t/月減少した。
本発明は、それぞれの廃水施設に流入してくる有機性廃水に適合して分解能力の高い廃水処理用細菌を単離、培養して処理槽へ添加することを一定の周期で繰り返すことにより、廃水処理施設ごとに専用の廃水処理用細菌が処理槽へ高濃度に蓄積されるとともに、分解能力のさらなる向上が図れるため、処理施設の管理の安定化はもとより処理水質の向上、汚泥発生量、電力使用量の低減、臭気の減少などを可能にする有機性廃水の処理方法を提供することができる。
また、診断結果に基づいて、あわせて適切なアドバイス、運転指導を実施することにより、より効果的な有機性廃水の処理を行う方法を提供することができる。
バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を馴養及び添加する、有機性廃水の処理方法を示す図である。

Claims (3)

  1. バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌により、有機性廃水を処理する方法であって、
    (1)分解能力の高い、バチルス属細菌を含む第1の廃水処理用細菌を処理槽内に添加する工程、
    (2)バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を、有機性廃水に適合した分解能力の高い廃水処理用細菌に処理槽内で馴養する工程、
    (3)前記処理槽内の廃水処理用細菌数、及び廃水処理用細菌の有機物の分解能力を指標に、有機性廃水に適合した前記廃水処理用細菌の診断を行う工程、
    (4)前記診断に基づいて有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を前記処理槽から単離して、有機性廃水に適合した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を試験室培養槽で培養する工程、
    (5)培養した有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む前記廃水処理用細菌を前記処理槽へ添加する工程
    を含み、
    前記(2)から(5)の工程を1サイクルとして、該サイクルを繰り返し行って、分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を処理槽内に蓄積させて行う、有機性廃水の処理方法。
  2. 前記診断に基づいて有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を前記処理槽から単離して保存する工程、
    前記処理槽内の廃水処理能力の低下時に、保存した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を再培養し、前記処理槽へ添加する工程を含む、請求項1に記載の有機性廃水の処理方法。
  3. 前記処理槽内から分離された、バチルス属細菌を含む第2の廃水処理用細菌を前記有機性廃水を用いて試験室馴養槽で馴養する工程、
    前記試験室馴養槽から有機性廃水に適合した分解能力の高い、バチルス属細菌を含む廃水処理用細菌を単離して、単離した前記廃水処理用細菌を試験室培養槽で培養する工程、
    培養した分解能力の高い前記廃水処理用細菌を前記処理槽へ添加する工程を含む、請求項1又は2に記載の有機性廃水の処理方法。
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