JP3778751B2 - 平板型表示素子 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に代表される平板型表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示素子は、2枚の各基板の一方面に電極および配向膜がそれぞれ配置され、シール材によって2枚の基板が所定の間隙を保って貼合わされ、該間隙に液晶が封入されることによって、構成されている。液晶表示素子において、液晶層を挟む2枚の各基板上にそれぞれ配置されている透明電極からの電流リークを防止するために、透明電極を覆う絶縁膜がさらに設けられている。電流リークの防止機能を優先するあまり、絶縁膜は、絶縁膜の配置に起因する表示品位不良をもたらす場合がある。また従来技術の絶縁膜構造を有する液晶表示素子においては、絶縁膜端面の位置が絶縁膜本来の機能を優先して設計されるため、少なくとも基板上において電極が配置される領域全面を覆うように絶縁膜が配置される。この場合、シール材によって封止されたシール領域の外側に絶縁膜端面が露出してしまうので、水分および塩分に起因する電極腐食不良等を誘発する原因に成り易い。
【0003】
特開平2−193118号公報は、2枚の基板表面における電極からの電流リークの対策、および液晶表示素子の防湿信頼性の向上を図るための構成を有する液晶表示素子を開示している。特開平2−193118号公報の液晶表示素子は、従来の構成に加えて、さらに、シール材よりも外側の領域およびシール材よりも内側の領域だけに電極を覆う絶縁膜が設けられており、シール材の下には絶縁膜および配向膜が形成されていない。特開平2−193118号公報の液晶表示素子は、絶縁膜をシール領域内に配置する構成になっているが、絶縁膜端面とシール材内側端面との距離が適正になっていない。このために、2枚の基板が貼合わされた場合、液晶表示素子のセル構造のうち、髄一、2枚の基板を剛結的に固定しているシール材近辺の2枚の基板の平行度が低くなっている。この結果、画像表示領域においても2枚の基板が平行度を保てないので、セルギャップの不均一に起因する表示むらの発生を余儀なくさせてしまっている。
【0004】
特開平4−97319号公報は、表示むらを低減するための構成を有しかつ強誘電性液晶を用いた液晶表示素子を開示している。特開平4−97319号公報の液晶表示素子は、従来の構成に加えて、2枚の各基板のシール材が接着されている部分に非表示電極が形成されており、かつシール材の内側の表示用電極上だけでなくシール材が接着される部分に、配向膜を兼ねた絶縁膜が形成されている。さらに表示用電極上に散布されたものと同じスペーサが、シール材内部に混入されている。強誘電性液晶を用いた液晶表示素子に特開平4−97319号公報開示の技術が適用された場合は表示むらを低減させるものの、昨今多く用いられている閾値の急峻な液晶を用いた液晶表示素子、およびセルギャップが狭いタイプの液晶表示素子に特開平4−97319号公報開示の技術を適用しても、満足のいく表示品位が必ずしも得られなくなって来ている。また特開平4−97319号公報の液晶表示素子は、従来の液晶表示素子に新たな構成材料を追加しているので、材料価格の増加および生産装置の追加を余儀なくされる。ゆえに、低価格で高品位の液晶表示素子を消費者に提供することが難しい。
【0005】
特開平8−328021号公報は、2枚の基板間の間隔を均一にする構成を有する液晶表示素子を開示している。特開平8−328021号公報の液晶表示素子は、従来構成に加えて、画像を表示する有効領域に配置されたカラーフィルタと、該カラーフィルタの外側に形成されたダミーカラーフィルタと、一方の基板上の電極を被膜した平滑層とをさらに含む。ダミーカラーフィルタ端面または平滑層端面とシール材端面との間隔が、0.1mm〜0.3mmになっている。特開平8−328021号公報の液晶表示素子においては、絶縁膜および配向膜の構成と表示品位の関係が配慮されていないので、表示むらが助長されてしまう可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、特開平2−193118号公報の液晶表示素子においては、絶縁膜および配向膜の構成と表示品位の関係が配慮されていないので、表示むらが助長されてしまう結果になっている。特開平8−328021号公報の液晶表示素子においても、絶縁膜および配向膜の構成と表示品位の関係が配慮されていないので、表示むらが助長されてしまう可能性がある。
【0007】
また、特開平4−97319号公報のように表示品位を向上させるための構造も紹介されているが、特開平2−193118号公報と同様に、絶縁膜、配向膜、およびシール材の位置のばらつき、ならびに印刷だれの発生が考慮されていないので、場合によっては、絶縁膜、配向膜、およびシール材の端面の交差に起因する構造のばらつきが発生してしまう。この結果、特開平2−193118号公報と同様に、2枚の基板が平行度を保てないので、セルギャップの不均一に起因する表示むらの発生を余儀なくさせてしまっている。さらに、従来の液晶表示素子に存在しない部品を追加する必要があるので、フレキソ版の追加に基づくコスト増加が避けられない。
【0008】
さらに、本件出願人による本発明に至るまでの検討の結果、カラー液晶表示素子においては、カラーフィルタ層と絶縁膜との配置位置関係によっては、画像表示領域内部に表示むらが発生することが判明している。このためにカラー液晶表示素子においては、絶縁膜、シール材、およびカラーフィルタ層と、画像表示領域との構造設計および配置を、トータルで考慮する必要がある。
【0009】
本発明の目的は、絶縁膜に起因する表示品位低下を防止することができる平板型表示素子を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表示に関わる状態が局所的に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで対向配置されている第1基板および第2基板と、第1基板と第2基板とを間隔を空けて貼合わせている枠状のシール部材と、第1基板表面の法線方向から見てシール部材の内側端面よりも内側の領域の一部分である画像表示領域内において、第1基板と媒体層との間に配置される1以上の第1表示電極と、画像表示領域内において、第1基板と第1表示電極との間に配置されるカラーフィルタ層と、画像表示領域の端からシール部材の内側端面までの間の領域において、第1基板と前記媒体層との間に配置される平滑層と、全第1表示電極の媒体層側表面を少なくとも覆う第1絶縁膜と、第1絶縁膜形成後の第1基板の一方面上に、第1絶縁膜に重ねて形成される第1配向膜とを備える平板型表示素子において、
第1配向膜の端面が、第1基板と第2基板とシール部材とによって封止された封止空間内に配設され、さらに第1絶縁膜の端面よりも外側でかつシール部材の内側端面よりも内側に位置するとともに、第1絶縁膜の端面からシール部材の内側端面までの範囲の中心に位置するように、第1配向膜の形状および第1基板表面に対する第1配向膜の位置が定められ、
カラーフィルタ層の層厚と平滑層の層厚とは等しく、かつカラーフィルタ層と平滑層とは接しており、
第1絶縁膜の端面は、第1基板表面の法線方向から見て、画像表示領域の端とシール部材の内側端面との間に位置することを特徴とする平板型表示素子である。
【0011】
本発明に従えば、平板型表示素子において、画像表示領域の端よりも外側でかつシール部材の内側端面よりも内側に端面が位置するように、第1絶縁膜が配置される。この結果第1絶縁膜の端面は、平滑化層上に常に配置され、かつシール部材よりも常に内側に配置される。このように第1絶縁膜は、シール部材との接触および干渉を常に排しており、かつ所定の膜構造上に配置されているので、第1基板と第2基板との平行度が常に保たれる。これによって、表示素子の表示面内において、媒体層の層厚に相当するセルギャップが予め定める値に常に保たれるので、平板型表示素子の表示むらの発生が抑えられる。しかも第1絶縁膜形成後の第1基板の一方面上に、第1絶縁膜に重ねて第1配向膜が形成される。この第1配向膜は、この端面が第1基板と第2基板とシール部材とによって封止された封止空間内に配設される。さらに第1配向膜の端面が、第1絶縁膜の端面よりも外側でかつシール部材の内側端面よりも内側に位置するとともに、第1絶縁膜の端面からシール部材の内側端面までの範囲の中心に位置するように、第1配向膜の形状および第1基板表面に対する第1配向膜の位置が定められている。したがって、表示むらの無い、非常に高品位な平板型表示素子の提供が可能になる。
本発明の平板型表示素子は、第1絶縁膜は、シール部材との接触および干渉を常に排しており、かつ所定の膜構造上に配置されることを特徴とする。
本発明に従えば、第1絶縁膜は、シール部材との接触および干渉を常に排しており、かつ所定の膜構造上に配置されるので、第1基板と第2基板との平行度が常に保たれ、平板型表示素子の表示むらの発生が抑えられる。
【0012】
本発明の平板型表示素子は、前記第1絶縁膜の端面から前記シール部材内側の端面までの距離が、1100μm以上に選ばれていることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、平板型表示素子において、絶縁膜端面の位置がシール部材内側端面に対して数値的に最適化されている。この結果、平板型表示素子の表示むらの発生がより確実に抑えられる。
【0014】
本発明の平板型表示素子は、前記第1絶縁膜の端面から前記画像表示領域の端までの距離が、150μm以上1250μm以下に選ばれていることを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、平板型表示素子において、絶縁膜端面の位置が画像表示領域端に対して数値的に最適化されている。この結果、絶縁膜のパターン印刷時に発生する端面だれに基づいて生じる絶縁層内の膜厚が不安定になる領域は、画像表示領域へ影響を及ぼさない。これによって、平板型表示素子の表示むらの発生が、より確実に抑えられる。
【0016】
本発明の平板型表示素子は、前記平滑層は、前記カラーフィルタ層と同じ材料から形成されたダミーフィルタ層であることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、平板型表示素子において、平滑層がダミーフィルタ層で実現される。これによって、膜硬度の観点に基づき、最適の平滑層を得ることが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の平板型表示素子である液晶表示素子1の平面図である。図2は、図1の液晶表示素子1のA−A断面を簡略化して示す図である。図3は、図1の液晶表示素子1のB−B部分拡大断面図である。図1〜図3を合わせて説明する。
【0023】
図1の液晶表示素子1は、カラー表示が可能な構成になっている。液晶表示素子1は、平板型表示素子として、媒体層4、第1基板5、第2基板6、シール部材7、少なくとも1つの第1表示電極8、第1絶縁膜9、カラーフィルタ層17、および平滑層18を少なくとも含む。図1〜図3の液晶表示素子1は、第1配向膜11、第1端子12、第2表示電極13、第2絶縁膜14、第2配向膜15、および第2端子をさらに含む。なお図3では第1端子12が省略されている。
【0024】
媒体層4は、表示に関わる状態が局所的に変化可能な表示媒体から形成されている。本実施の形態では、表示媒体として、液晶材料が用いられている。第1基板5および第2基板6は、媒体層4を挟んで相互に対向配置される。シール部材7は枠状の部材である。シール部材7は、第1基板5と第2基板6とを、予め定める間隔を空けた状態で貼合わせている。シール部材7は、一部分が開口した略枠状の部材と、略枠状部材の開口部を封止する部材とから構成されている。少なくとも、媒体層4、第1表示電極8、第1絶縁膜9、カラーフィルタ層17、および平滑層18は、第1基板5と第2基板6とシール部材7とによって封止された空間である封止空間21内に、封入されている。
【0025】
全第1表示電極8は、第1基板5と媒体層4との間に配置される。かつ全第1表示電極8は、第1基板5の表面の法線方向DVから見て、予め定める画像表示領域22内に所定の配置で配置されている。画像表示領域22は、第1基板5表面の法線方向DVから見て、シール部材7の内側端面26よりも内側の領域の一部分である。画像表示領域22の端27は、シール部材内側端面26から、予め定める距離だけ離れている。第1端子12は、第1表示電極8への電気信号の入力端子である。第1端子12は、第1表示電極8に電気的に接続されており、かつシール部材7を貫通して封止空間21の外に露出している。第1端子12は、第1表示電極8の端部を封止空間21外部まで伸延した部分、または第1表示電極8に接続されている配線の端部を封止空間21外部まで伸延した部分によって、実現される。
【0026】
第1絶縁膜9は、全第1表示電極8の媒体層4側表面を少なくとも覆う。第1絶縁膜9の端面25は、第1基板5の表面の法線方向DVから見て、シール部材内側端面26から画像表示領域端27までの領域である周辺領域23内に位置する。好ましくは、第1絶縁膜端面25からシール部材内側端面26までの距離である第1距離W1が1100μm以上になるように、第1絶縁膜9は配置されている。第1距離W1の実用上の最適範囲は1100μm以上5000μm以下であり、第1距離W1の最適値は、1100μmである。また好ましくは、第1絶縁膜端面25から画像表示領域端27までの距離である第2距離W2が、第1絶縁膜9の印刷ダレ領域の幅W3以上になるように、第1絶縁膜9は配置されている。第2距離W2の理想の許容範囲は150μm以上1250μm以下であり、第2距離W2の最適値は250μmである。
【0027】
カラーフィルタ層17の層厚は平滑層18の層厚と等しく、かつカラーフィルタ層17と平滑層18との間に隙間は無い。カラーフィルタ層17は、画像表示領域22内において、第1基板5と各第1表示電極8との間に配置される。平滑層18は、周辺領域23内において第1基板5と媒体層4との間に配置される。液晶表示素子1がカラー表示が可能な構成である場合、第1絶縁膜端面25は、第1基板5の表面法線方向DVから見て、平滑層18に重なっている。
【0028】
本実施の形態では、カラーフィルタ層17は、赤と緑と青とのうちのいずれかの波長の光だけをそれぞれ透過する3種類のカラーフィルタを所定の配列で並べて構成されたRGBアレイパターンで実現されている。隣合う2つのカラーフィルタは、隙間なく隣接配置されていても良く、遮光層を挟んで配置されていてかつ遮光層と隣接配置されてもよい。平滑層18は層厚がカラーフィルタ層17と等しければ、カラーフィルタ層17と同じ材料から形成されているダミーフィルタ層によって実現されてもよく、光を遮光する材料から形成された遮光層によって実現されてもよく、その他の材料から形成された層によって実現されてもよい。平滑層18がダミーフィルタ層によって実現されている場合、膜硬度の観点に基づき、最適の平滑層を得ることが可能になる。
【0029】
第1配向膜11は、第1基板5と媒体層4との間に配置される。第1基板5と媒体層4との間に配置される全部品、本実施の形態では第1表示電極8と第1絶縁層9とカラーフィルタ層17と平滑層18と第1配向膜11とのうち、第1配向膜11が媒体層4に最近接している。図1においては、第1基板5の表面法線方向DVから見て、第1配向膜11の端面28は、周辺領域23に位置する。第1配向膜端面28が封止空間21内にある場合、第1配向膜端面28からシール部材7内側端面26までの距離W4の最適値は、第1距離W1の半分になるように設定された値である。
【0030】
第2表示電極13は、第1基板5の表面法線方向DVから見て、画像表示領域22内に位置している。第2表示電極13は、第2基板6と媒体層4との間に配置され、かつ媒体層4を介して第1表示電極8と対向している。第2端子は、第2表示電極13への電気信号の入力端子である。第2端子は、第2表示電極13に電気的に接続されており、かつシール部材7を貫通して封止空間21の外に露出している。なお第2端子は図示されていない。第2絶縁膜14は、全第2表示電極13の媒体層4側表面を少なくとも覆う。第2配向膜15は、第2基板6と媒体層4との間に配置される。かつ第2基板6と媒体層4との間の部品のうち、第2配向膜15が媒体層4に最近接している。第2絶縁膜14と画像表示領域22およびシール部材7との関係は、好ましくは、第1絶縁膜9と画像表示領域22およびシール部材7との関係と等しい。第2配向膜16とシール部材7との関係は、好ましくは、第1配向膜11とシール部材7との関係と等しい。
【0031】
画像表示領域22は、第1基板5の表面法線方向DVから液晶表示素子1を目視した場合、画像が実際に表示される領域である。液晶表示素子1の表示面内、すなわち第1基板表面の画像表示領域22内の部分において、第1表示電極8と第2表示電極13とが対向している複数の各箇所が、画素になっている。媒体層4における表示に関わる状態の分布状態に応じて、画像表示領域22に画像が表示される。表示媒体が液晶である場合、表示に関わる状態とは、媒体層における光の透過率である。相互に対向している第1電極8と第2表示電極13との間の電圧に応じて定まる電界に応答して、媒体層4の該電界内の部分の表示に関わる状態が制御される。
【0032】
以上説明したように、画像表示領域端27よりも外側でかつシール部材内側端面26よりも内側に端面25が位置するように、第1絶縁膜9が配置されているので、第1絶縁膜端面25は、平滑層18上に常に配置され、かつシール部材7よりも常に内側に配置される。この結果、第1絶縁膜9とシール部材7との接触および第1絶縁膜9とシール部材7との相互干渉が常に排され、さらに第1絶縁膜9が所定の膜構造上に常に配置されるので、第1基板と第2基板との平行度が常に保たれる。これによって液晶表示素子1の画像表示領域22内部におけるセルギャップが均一になるので、液晶表示素子の表示むらの発生が抑えられる。したがって、表示むらが無く非常に高品位の液晶表示素子の提供が可能になる。
【0033】
図1〜図3に示す液晶表示素子1の製造方法は、以下のとおりである。
第1基板5の一方面上には、まず、カラーフィルタ層17および平滑層18が形成される。平滑層18は、RGBアレイパターンで実現されているカラーフィルタ層17の端部を画像表示領域22外部まで伸延させた部分、すなわちダミーフィルタ層によって、実現されている。シール部材7の配置位置の交差を見越して、シール部材7配置後の第1基板5表面においてシール部材内側端面26よりも200μm内側の位置から画像表示領域端27までの範囲を最低限覆うように、平滑層18となるべきダミーフィルタ層が配置されている。
【0034】
次いで、カラーフィルタ層17に少なくとも一部分が重なるように、第1表示電極8が形成される。第1表示電極形成のために、第1基板5の一方面上にカラーフィルタ層および平滑層18に重ねてITO(インジウム錫酸化物)の薄膜が成膜され、成膜されたITO薄膜が所定形状にパターニングされる。第1表示電極8内において、液晶表示素子1完成時にシール部材が配置される位置を越えて画像表示領域22外に伸延されている部分が、第1端子12として用いられる。
【0035】
第1表示電極8形成後の第1基板5の一方面上に、第1表示電極8に重ねて、第1絶縁膜9が形成される。第1絶縁膜9は、オフセット印刷法を用いて、膜厚が1200×10-10m〔1200Å〕になるように、成膜されている。かつ第1絶縁膜形成時において、液晶表示素子1完成後に、シール部材内側端面26から第1絶縁膜端面25までの第1距離W1が1500μmになり、さらに第1絶縁膜端面25から画像表示領域端27までの第2距離W2が500μmになるように、第1絶縁膜9の形状および第1基板5表面上の第1絶縁膜9の位置が定められている。
【0036】
第1絶縁膜9形成後の第1基板5の一方面上に、第1絶縁膜9に重ねて、第1配向膜11が形成される。第1配向膜11形成のために、オフセット印刷法を用いて膜厚が800×10-10m〔800Å〕になるように薄膜が成膜され、成膜された薄膜が焼成され、さらに焼成後の薄膜表面にラビング法を用い配向処理が施される。第1配向膜成膜時において、液晶表示素子1完成後に、第1基板の表面法線方向DVから見て、第1配向膜端面28が第1絶縁膜端面25よりも外側でかつシール部材内側端面26よりも内側であり、かつ第1配向膜端面28が第1絶縁膜端面25からシール部材内側端面26までの範囲W1の中心に位置するように、第1配向膜11の形状および第1基板5表面に対する第1配向膜11の位置が定められている。この結果、第1配向膜端面28から第1絶縁膜端面25までの距離、および第1配向膜端面28からシール部材内側端面26は、どちらも750μmになる。
【0037】
第2基板6の一方面上には、まず、第2表示電極13が形成される。第2表示電極形成のために、第2基板6の一方面上にITOの薄膜が成膜され、成膜されたITO薄膜が所定形状にパターニングされる。第2表示電極13内において、液晶表示素子1完成後に画像表示領域22になるべき領域の外に伸延されている部分が、第2端子として用いられる。第2表示電極13形成後の第2基板6の一方面上に、第2表示電極13に重ねて、第2絶縁膜14が形成される。第2絶縁膜14の具体的構成および具体的製法は、第1絶縁膜9の具体的構成および具体的製法と等しい。第2絶縁膜14形成後の第2基板6の一方面上に、第2絶縁膜14に重ねて、第2配向膜15が形成される。第2配向膜15の具体的構成および具体的製法は、第1配向膜11の具体的構成および具体的製法と等しい。
【0038】
第1配向膜11および第2配向膜15形成後、第1基板5および第2基板6のうちのいずれか一方基板の配向膜上に、プラスチックビーズスペーサ19が、散布方式を用いて配設される。プラスチックビーズスペーサ19の粒径は6μmである。プラスチックビーズスペーサ19の散布密度は、直径1mmの円内当たり130個〔130個/mmφ〕である。さらに、第1基板5および第2基板6のうちのいずれか他方基板の配向膜が形成された一方面に、シール部材7の略枠状部材の材料となる貼合わせ剤が、注入口となる開口部を有する略枠状の形状になるように、スクリーン印刷法を用いて配設される。貼合わせ剤としては、熱硬化性1液エポキシシール剤が用いられる。スペーサ19および貼合わせ剤の配設後、第1基板5と第2基板6とが、貼合わせ剤によって、配向膜が相互に対向するように貼合わせられ、かつ貼合わせ剤が硬化させられる。硬化後の貼合わせ剤が、シール部材7の略枠状部材になる。貼合わせ剤硬化後、第1基板5上の第1配向膜11と第2基板6上の第2配向膜15とシール部材7の略枠状部材とによって囲まれた空間に、略枠状部材の一部に設けられていた注入口から、真空含浸法を用いて液晶材料が注入される。液晶材料注入後、樹脂材料を用いて、注入口が封止される。空間内に封入された液晶材料から、媒体層4が形成される。以上の工程によって、液晶表示素子1が完成する。
【0039】
なお液晶表示素子1の製造方法の説明において記述した液晶表示素子1の部品の材質および形状等の具体的条件は、カラー表示が可能な液晶表示素子1の構成の最適例の1つである。液晶表示素子1の部品の具体的条件は、上記内容に限らず他の条件でも良い。また液晶表示素子1の製造方法の説明において記述した液晶表示素子1の部品の具体的製法は、カラー液晶表示素子1の製法の最適例の1つである。液晶表示素子1の部品の具体的製法は、上記内容に限らず他の製法でも良い。
【0040】
本件出願人は、上記の製法によって得られた液晶表示素子1の画像表示領域22内の各所におけるセルギャップ、特にシール部材7に近い部分のセルギャップを計測した。セルギャップは、液晶材料から形成された媒体層の厚みであり、本実施の形態では、第1基板5上の第1配向膜11から第2基板6上の第2配向膜15までの間隔に相当する。測定の結果、液晶表示素子1の画像表示領域22内において、セルギャップのむらは見られなかった。また本件出願人は、上記の製法によって得られた液晶表示素子1の画像表示領域22の表示状態を観測した。観測の結果、液晶表示素子1の画像表示領域22の表示状態は、画像表示領域22全体においてほぼ均一になっていた。
【0041】
本件出願人は、図1〜図3の構成を有する液晶表示素子1において、第1絶縁膜端面25からシール部材内側端面26までの第1距離W1と液晶表示素子1の表示品位との関係を調べるために、以下に説明する第1実験を行った。実験対象として作成された複数台の液晶表示素子は、第1距離W1だけが相互に異なり、他の構成は相互に等しい。実験対象の液晶表示素子は、平滑層18としてダミーフィルタ層を用いたSTN方式のカラー型液晶表示素子である。実験対象となる液晶表示素子のパネルサイズ、すなわち該液晶表示素子の面積は、12型〔約432cm2〕である。実験対象となる液晶表示素子のセル厚、すなわち該液晶表示素子の媒体層4の厚さは、6.7μmである。第1絶縁膜端面25から画像表示領域端までの第2距離W2は、500μmに選ばれている。これら実験対象の液晶表示素子の表示品位は、電圧無印加状態、すなわち第1表示電極と第2表示電極との間の電圧が0Vである状態における表示状態を、検査者に目視確認させて、測定した。表示品位評価は、[優][良][可][不良][悪]の5段階評価であり、表示品位ランクが[可]以上の液晶表示素子1が良品とされる。
【0042】
図4は、第1実験の結果に基づく、第1距離W1に対する液晶表示素子1の表示品位ランクの変化を示すグラフである。第1距離W1が0μm以上200μm未満である場合、第1距離W1に関わらず、表示品位ランクは[悪]である。第1距離W1が200μm以上である場合、第1距離W1が増加する程、表示品位ランクは向上している。第1距離W1が1100μm以上である場合、表示品位ランクは[可]以上になっている。
【0043】
図4のグラフに基づき、かつ液晶表示素子のばらつき安定性を考慮すると、第1距離W1が1100μm以上である場合、液晶表示素子が良品であることが分かる。1100μm以上∞以下の理論上の許容範囲内であれば、理論上、第1距離W1は大きいほど好ましい。実用上、第1距離W1は、1100μm以上5000μm以下であることが好ましい。5000μmは、液晶表示素子1の設計に基づく第1距離W1の最適範囲の上限値であり、液晶表示素子のセルの外形寸法の狭額縁化と画像表示領域のサイズの拡大化とに起因して定められる。このような第1実験の結果に基づいた数値範囲内の値に第1距離W1が選ばれた場合、第1距離W1が数値的に最適化されるので、液晶表示素子の表示むらの発生がより抑えられる。
【0044】
本件出願人は、図1〜図3の構成を有する液晶表示素子1において、第1絶縁膜端面25から画像表示領域端27までの第2距離W2と液晶表示素子1の表示品位との関係を調べるために、以下に説明する第2実験を行った。実験対象として作成された複数台の液晶表示素子は、第2距離W2だけが相互に異なり、他の構成は相互に等しい。実験対象の液晶表示素子は、平滑層18としてダミーフィルタ層を用いたSTN方式のカラー型液晶表示素子である。実験対象となる液晶表示素子のパネルサイズは、12型である。実験対象となる液晶表示素子のセル厚は、6.7μmである。第1絶縁膜端面25からシール部材内側端面26間での第1距離W1は、1500μmに選ばれている。これら実験対象の液晶表示素子の表示品位は、電圧無印加状態における表示状態を、検査者に目視確認させて測定した。表示品位評価は、[優][良][可][不良][悪]の5段階評価であり、表示品位ランクが[可]以上の液晶表示素子1が良品とされる。
【0045】
図5は、第2実験の結果に基づく、第2距離に対する液晶表示素子1の表示品位ランクの変化を示すグラフである。図5のグラフの極大点における第2距離W2MAXは、250μmである。第2距離W2が0μm以上極大点の第2距離W2MAX未満である場合、第2距離W2が増加する程、表示品位ランクは向上している。第2距離W2が極大点の第2距離W2MAX以上である場合、第2距離W2が増加する程、表示品位ランクは低下している。第2距離W2が150μm以上1250μm以下である間、表示品位ランクは[可]以上になっている。
【0046】
図5に基づき、かつ液晶表示素子のばらつき安定性を考慮すると、第1絶縁膜端面25から画像表示領域端27までの第2距離は、150μm以上1250μm以下であることが好ましく、第2距離の最適値が250μmであることが分かる。このような第2実験の結果に基づいた数値範囲内の値に第2距離W2が選ばれた場合、第2距離W2が数値的に最適化されるので、液晶表示素子の表示むらの発生がより抑えられる。特に第2距離W2が最適値250μmに選ばれた場合、液晶表示素子の表示品位が最良になる。
【0047】
前述の第2距離W2が第1絶縁膜9の印刷ダレ領域の幅W3以上になるように、第1絶縁膜9の位置および形状が調整されているのは、第1絶縁膜9の印刷ダレ領域の影響が液晶表示素子1の表示品位に及ばないようにするためである。第1絶縁膜9の印刷ダレ領域は、第1絶縁膜9の端部の領域であって、膜厚が不安定になっている。第1絶縁膜9の印刷ダレ領域の幅W3は、第1絶縁膜成膜時に用いられる生産用印刷機の位置決め能力に基づいて定まる値であり、位置決めのずれ量はたとえば150μmである。第1絶縁膜9の印刷ダレ領域の幅W3は、10μm以上200μmであることが分かっている。第2距離W2が第1絶縁膜9の印刷ダレ領域の幅W3以上になるように第1絶縁膜が設計されているならば、画像表示領域内に第1絶縁膜9の印刷ダレ領域を入込まないので、該印刷ダレ領域の影響が液晶表示素子1の表示品位に及ぶことが、未然に防止される。
【0048】
上述の第1実験に基づいて定められた第1距離W1の数値範囲、および第2実験に基づいて定められた第2距離W2の数値範囲は、基本的には、液晶表示素子の他の構成にに影響を受けない。たとえば第1距離W1が上記数値範囲内の代表値である1500μmであり、第2距離が上記数値範囲内の代表値である500μmである場合、今現在のベーシックな構成をもつ平板型表示素子の1つであるダミーフィルタ層を備えたSTN方式のカラー液晶表示素子のパネルサイズは18型〔約972cm2〕と12型と3型〔約27cm2〕とのうちのいずれであってもよく、該カラー液晶表示素子のセル厚は6.0μmと6.7μmとのうちのいずれであってもよい。
【0049】
本発明の実施の形態の液晶表示素子の他の構成例としては、図6に示すように、第1配向膜の端が封止空間21の外部まで伸延されるように、第1配向膜を印刷配置させる。図6は、本発明の実施の一形態の他の例である液晶表示素子51の第1基板表面法線方向の断面を簡略化して図である。図7は、図6の液晶表示素子51のC−C平面部分拡大断面図である。図6および図7を合わせて説明する。図6の液晶表示素子51は、図1の液晶表示素子1と比較すると、第1配向膜の構成だけが少なくとも異なり、他の構成は等しい。図6および図7の液晶表示素子51の構成部品のうち、図1〜図3の液晶表示素子1の構成部品と等価な部品には、図1〜図3と同じ参照符を付し、説明は省略する。なお図7において、第1端子12は省略している。
【0050】
第1配向膜53は、第1基板5と媒体層4との間に配置される。かつ第1配向膜53は、第1基板5と媒体層4との間の部品のうち、媒体層4に最近接している。図6においては、第1配向膜53の端部は、シール部材7と第1基板5との間を通って、封止空間21の外部まで伸延されている。また第2配向膜57は、第1配向膜53と同様に、端部が封止空間21の外部まで伸延されていてもよい。このように、第1配向膜端面54が封止空間外に至るように、第1配向膜53の端部が遠心されている場合、液晶表示素子の表示品位がさらに向上する。
【0051】
第1配向膜53の端面54の適切な最外位置は、液晶表示素子51の封止空間21外部にある端子に被らない位置である。第1配向膜端面54が封止空間21外にある場合、第1配向膜53の端面54からシール部材7の外側端面55までの距離W5の最適値は、500μmである。前記距離W5が500μmに選ばれている場合、該距離W5が数値的に最適化されるので、液晶表示素子の表示品位が最良になる。
【0052】
本件出願人は、図6の液晶表示素子51の画像表示領域22の表示状態を観測した。観測の結果、従来技術の液晶表示素子において画像表示領域の外郭近傍に見られた配向処理の不均一に起因する表示ムラは、図6の液晶表示素子51では発生していなかった。この結果、図6の液晶表示素子51の画像表示領域22の表示状態は、画像表示領域22全体においてさらに均一になっていた。これによって、第1配向膜の端面は、封止空間21の外部まで伸延されていることが好ましいことが分かる。
【0053】
図1の液晶表示素子1および図6の液晶表示素子51のどちらにおいても、第1配向膜11,53の端面の位置は、第1絶縁膜9が露出(Rub)しないように、第1配向膜11,53は第1絶縁膜9よりも広めにする必要がある。
【0054】
本件出願人は、図6の液晶表示素子51の比較例として、図8に示す構成の液晶表示素子を作成した。図8の比較例の液晶表示素子は、第1絶縁膜端面の位置だけが図6の液晶表示素子51と異なり、他の構成は図6の液晶表示素子51と等しい。図8の比較例の液晶表示素子は、第1絶縁膜9の端面25が画像表示領域22の端27と一致するように、設計されている。比較例の液晶表示素子の表示状態を目視観察したところ、第1絶縁膜9の端部に生じた印刷ダレに影響されて、画像表示領域外郭近傍にセルギャップむらが発生しており、画像表示領域の表示状態も均一ではなかった。ゆえに、図6に示す本発明の液晶表示素子51と図8の比較例の液晶表示素子とを比較すると、本発明の液晶表示素子51においては、印刷ダレの影響が除かれていることが分かる。
【0055】
以上説明したように、図1および図6で説明したように、液晶表示素子1,51における第1絶縁膜端面位置の最適化技術は、液晶表示素子に代表される平板型表示素子の画像表示領域の品質向上に用いられる。前記最適化技術は、特に、カラーフィルタ層を有するカラー表示素子の品質向上に用いられ、さらには、TN型およびSTN型のカラー液晶表示素子の品質向上に用いられる。また前記最適化技術は、EL表示パネルの防湿封止構造に適用されてもよい。
【0056】
本実施の形態の液晶表示素子1,51は、本発明の平面型表示素子の例示であり、主要な構成が等しければ、他の様々な構成によって実現することができる。特に表示素子の各構成部品の詳細な構成は、同じ効果が得られるならば、上述の構成に限らず他の構成によって実現されてもよい。本発明の平面型表示素子は、媒体層4、第1基板5、第2基板6、シール部材7、少なくとも1つの第1表示電極8、および第1絶縁膜9を最低限含めば良く、これら部品4〜9以外の部品は適宜省略されてもよい。また媒体層4は、液晶材料に限らず、電界に応じて局所的に表示に関わる状態を変化可能な表示媒体から構成されていればよい。たとえば本発明の平面型表示素子は、液晶表示素子1に限らず、EL表示パネルやプラズマディスプレイによって実現されてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、平板型表示素子において、画像表示領域の端よりも外側でかつシール部材の内側端面よりも内側に端面が位置するように、第1絶縁膜が配置される。したがって、表示素子の表示面内においてセルギャップが予め定める値に常に保たれるので、平板型表示素子の表示むらの発生が抑えられる。しかも第1絶縁膜形成後の第1基板の一方面上に、第1絶縁膜に重ねて第1配向膜が形成される。この第1配向膜は、この端面が第1基板と第2基板とシール部材とによって封止された封止空間内に配設される。さらに第1配向膜の端面が、第1絶縁膜の端面よりも外側でかつシール部材の内側端面よりも内側に位置するとともに、第1絶縁膜の端面からシール部材の内側端面までの範囲の中心に位置するように、第1配向膜の形状および第1基板表面に対する第1配向膜の位置が定められている。したがって、表示むらの無い、非常に高品位な平板型表示素子の提供が可能になる。また本発明によれば、第1絶縁膜は、シール部材との接触および干渉を常に排しており、かつ所定の膜構造上に配置されるので、第1基板と第2基板との平行度が常に保たれ、平板型表示素子の表示むらの発生が抑えられる。また本発明によれば、第1絶縁膜端面からシール部材内側端面までの距離が、1100μm以上に選ばれている。この結果、平板型表示素子の表示むらの発生がより確実に抑えられる。さらにまた本発明によれば、第1絶縁膜端面から画像表示領域端までの距離が、150μm以上250μm以下に選ばれている。この結果、絶縁膜の端面だれに起因する平板型表示素子の表示むらの発生が、より確実に抑えられる。
【0058】
また本発明によれば、第1絶縁膜の端部が重なる平滑層が、カラーフィルタ層と同じ材料から形成されるダミーフィルタ層で実現される。これによって、最適の平滑層を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の平板型表示素子である液晶表示素子1の平面図である。
【図2】図1の液晶表示素子1の基板表面法線方向のA−A断面図である。
【図3】図1の液晶表示素子1のB−B部分拡大断面図である。
【図4】図1の液晶表示素子1において、第1絶縁膜端面25からシール部材内側端面26までの第1距離W1と液晶表示素子1の表示品位との関係を調べるための第1実験の実験結果を示すグラフである。
【図5】図1の液晶表示素子1において、第1絶縁膜端面25から画像表示領域端27までの第2距離W2と液晶表示素子1の表示品位との関係を調べるための第2実験の実験結果を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の一形態の他の例である液晶表示素子51の基板表面法線方向の断面図である。
【図7】図6の液晶表示素子51のC−C部分拡大断面図である。
【図8】比較例となる液晶表示素子の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1,51 液晶表示素子
4 媒体層
5 第1基板
6 第2基板
7 シール部材
8 第1表示電極
9 第1絶縁膜
11 第1配向膜
17 カラーフィルタ層
18 平滑層
21 封止空間
22 画像表示領域
25 第1絶縁膜の端面
26 シール部材の内側端面
27 画像表示領域の端
28 第1配向膜の端面
W1 第1絶縁膜端面からシール部材内側端面までの第1距離
W2 第1絶縁膜端面から画像表示領域端までの第2距離
W3 第1絶縁膜の端面ダレ領域の幅
W5 第1配向膜からシール部材外側端面までの距離
Claims (5)
- 表示に関わる状態が局所的に変化可能な媒体層と、媒体層を挟んで対向配置されている第1基板および第2基板と、第1基板と第2基板とを間隔を空けて貼合わせている枠状のシール部材と、第1基板表面の法線方向から見てシール部材の内側端面よりも内側の領域の一部分である画像表示領域内において、第1基板と媒体層との間に配置される1以上の第1表示電極と、画像表示領域内において、第1基板と第1表示電極との間に配置されるカラーフィルタ層と、画像表示領域の端からシール部材の内側端面までの間の領域において、第1基板と前記媒体層との間に配置される平滑層と、全第1表示電極の媒体層側表面を少なくとも覆う第1絶縁膜と、第1絶縁膜形成後の第1基板の一方面上に、第1絶縁膜に重ねて形成される第1配向膜とを備える平板型表示素子において、
第1配向膜の端面が、第1基板と第2基板とシール部材とによって封止された封止空間内に配設され、さらに第1絶縁膜の端面よりも外側でかつシール部材の内側端面よりも内側に位置するとともに、第1絶縁膜の端面からシール部材の内側端面までの範囲の中心に位置するように、第1配向膜の形状および第1基板表面に対する第1配向膜の位置が定められ、
カラーフィルタ層の層厚と平滑層の層厚とは等しく、かつカラーフィルタ層と平滑層とは接しており、
第1絶縁膜の端面は、第1基板表面の法線方向から見て、画像表示領域の端とシール部材の内側端面との間に位置することを特徴とする平板型表示素子。 - 第1絶縁膜は、シール部材との接触および干渉を常に排しており、かつ所定の膜構造上に配置されることを特徴とする請求項1記載の平板型表示素子。
- 前記第1絶縁膜の端面から前記シール部材内側の端面までの距離が、1100μm以上に選ばれていることを特徴とする請求項1または2記載の平板型表示素子。
- 前記第1絶縁膜の端面から前記画像表示領域の端までの距離が、150μm以上1250μm以下に選ばれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の平板型表示素子。
- 前記平滑層は、前記カラーフィルタ層と同じ材料から形成されたダミーフィルタ層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の平板型表示素子。
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