JP2008068257A - 液晶表示装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】より確実にかつより簡易に所定の薄膜形成領域における薄膜の膜厚を均一化する。
【解決手段】液体材料を液滴として吐出して基板20上に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、薄膜形成領域Aより広い液体材料配置領域Bに上記液体材料を吐出し、上記液体材料を乾燥させることによって、上記薄膜の端部における隆起部分H1を上記薄膜形成領域A外に配置する。
【選択図】図5
【解決手段】液体材料を液滴として吐出して基板20上に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、薄膜形成領域Aより広い液体材料配置領域Bに上記液体材料を吐出し、上記液体材料を乾燥させることによって、上記薄膜の端部における隆起部分H1を上記薄膜形成領域A外に配置する。
【選択図】図5
Description
本発明は、薄膜形成方法に関するものである。
従来の薄膜形成方法としては、一般的に、スピンコート法やフレキソ印刷法等が用いられている。これに対して近年、インク使用量削減や工程数削減に効果的な液滴吐出法を用いた薄膜形成方法が広まってきている。このような、液滴吐出法を用いた薄膜形成方法では、インク(液体材料)を液滴として複数吐出して配置し、この配置されたインクを乾燥してインク中の溶媒を除去することによって、薄膜を形成している。
ところが、このような液滴吐出法を用いた薄膜形成方法においては、複数吐出されることによって配置されたインクを乾燥させる際に、薄膜の端部のインクと薄膜の中央部のインクとで乾燥速度が異なる。より詳細には、薄膜の端部のインクが薄膜の中央部のインクよりも早い速度で乾燥する。
このため、インクの乾燥工程において、乾燥速度の速い端部にインク中の固形部が流れ、結果として端部が隆起した薄膜が形成される。
このため、インクの乾燥工程において、乾燥速度の速い端部にインク中の固形部が流れ、結果として端部が隆起した薄膜が形成される。
このような端部が隆起した薄膜は、均一な膜厚でないため、全面において均一な機能性を有していない。このため、例えば、高品質化のために、特に膜厚の均一性が求められる液晶表示装置の配向膜やオーバーコート膜を液滴吐出法を用いた薄膜形成方法によって形成した場合には、配向膜やオーバーコート材の膜厚が均一化されず、配向膜やオーバーコート材の所望の機能性が得られないという問題が生じる。
このような問題を解決するために、特開2001−170546号公報(特許文献1)に記載された技術を応用し、基板に温度勾配をつけることで薄膜の端部と中央部との乾燥速度をコントロールし、薄膜の端部と中央部との乾燥速度を同じにすることによって、薄膜端部の隆起を抑制することが考えられる。
特開2001−170546号公報
しかしながら、配向膜のようにÅオーダーの膜厚の薄膜を形成するような場合には、基板に温度勾配を持たせた時点で、インクが蒸発してしまい。インクのレベリング作用が発生する前にインクが乾燥・固化してしまう。
また、基板が温度勾配を有するということは、基板上に吐出配置されたインクの同じ膜表面における温度分布が不均一化される。このため、インクとしてポリマーインクや顔料インクを用いた場合には、インク内の粒子の運動状態が変化するため、インクを乾燥させた後に膜ムラが生じる可能性がある。
また、基板が温度勾配を有するということは、基板上に吐出配置されたインクの同じ膜表面における温度分布が不均一化される。このため、インクとしてポリマーインクや顔料インクを用いた場合には、インク内の粒子の運動状態が変化するため、インクを乾燥させた後に膜ムラが生じる可能性がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、より確実にかつより簡易に所定の薄膜形成領域における薄膜の膜厚を均一化することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の薄膜形成方法は、液体材料を液滴として吐出して基板上に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、薄膜形成領域より広い液体材料配置領域に上記液体材料を吐出し、上記液体材料を乾燥させることによって、上記薄膜の端部における隆起部分を上記薄膜形成領域外に配置することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の薄膜形成方法によれば、薄膜の端部における隆起部分が薄膜形成領域外に配置されるため、薄膜形成領域には、均一な膜厚の薄膜が形成される。このため、薄膜形成領域において、薄膜に所望の機能性を発揮させることが可能になる。このように、本発明の薄膜形成方法によれば、基板に温度勾配を持たせることなく、薄膜形成領域に均一な膜厚の薄膜を形成することができるため、より確実にかつより簡易に薄膜形成領域における薄膜の膜厚を均一化することが可能となる。
また、本発明の薄膜形成方法は、上記薄膜の端部における隆起部分の幅を把握する把握工程と、上記把握工程において把握された上記薄膜の端部における隆起部分の幅に基づいて上記液体材料配置領域を決定する液体材料配置領域決定工程とを有するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、予め把握された薄膜の端部における隆起部分の幅に基づいて液体材料配置領域が決定される。このため、隆起部分が確実に薄膜形成領域の外部に配置されることができるため、より確実に薄膜形成領域における薄膜の膜厚を均一化することができる。
このような構成を採用することによって、予め把握された薄膜の端部における隆起部分の幅に基づいて液体材料配置領域が決定される。このため、隆起部分が確実に薄膜形成領域の外部に配置されることができるため、より確実に薄膜形成領域における薄膜の膜厚を均一化することができる。
また、本発明の薄膜形成方法においては、上記基板が液晶表示装置用の基板でありかつ上記薄膜が配向膜である場合に、上記薄膜の端部における隆起部分を上記薄膜形成領域を囲う遮光膜上に配置するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、薄膜形成領域外に新たに隆起部分を配置する領域を設けることなく、薄膜形成領域に均一な膜厚の配向膜を形成することができる。
このような構成を採用することによって、薄膜形成領域外に新たに隆起部分を配置する領域を設けることなく、薄膜形成領域に均一な膜厚の配向膜を形成することができる。
また、本発明の薄膜形成方法においては、上記基板が液晶表示装置用の基板でありかつ上記薄膜がオーバーコート膜であるという構成を採用することもできる。
このような構成を採用することによって、薄膜形成領域に均一な膜厚のオーバーコート膜を形成することができる。
このような構成を採用することによって、薄膜形成領域に均一な膜厚のオーバーコート膜を形成することができる。
また、本発明の薄膜形成方法においては、上記薄膜形成領域が表示領域であるという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、表示領域に形成される薄膜の膜厚が均一化される。このため、表示領域全体において薄膜が所望の機能性を発揮するため、表示領域の表示性能をより高めることが可能となる。
このような構成を採用することによって、表示領域に形成される薄膜の膜厚が均一化される。このため、表示領域全体において薄膜が所望の機能性を発揮するため、表示領域の表示性能をより高めることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る薄膜形成方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材及び各層を認識可能な大きさとするために、各部材及び各層の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態の薄膜形成方法に用いられる薄膜形成装置10の概略構成を示した斜視図である。
この図1において、薄膜形成装置10は、ベース112と、ベース112上に設けられ、基板20を支持する基板ステージ22と、ベース112と基板ステージ22との間に介在し、基板ステージ22を移動可能に支持する第1移動装置114と、基板ステージ22に支持されている基板20に対して液体材料を吐出可能な液体吐出ヘッド21と、液体吐出ヘッド21を移動可能に支持する第2移動装置116と、液体吐出ヘッド21の液滴の吐出動作を制御する制御装置23とを備えている。更に、薄膜形成装置10は、ベース112上に設けられている重量測定装置としての電子天秤(不図示)と、キャッピングユニット25と、クリーニングユニット24とを有している。また、第1移動装置114及び第2移動装置116を含む薄膜形成装置10の動作は、制御装置23によって制御される。
この図1において、薄膜形成装置10は、ベース112と、ベース112上に設けられ、基板20を支持する基板ステージ22と、ベース112と基板ステージ22との間に介在し、基板ステージ22を移動可能に支持する第1移動装置114と、基板ステージ22に支持されている基板20に対して液体材料を吐出可能な液体吐出ヘッド21と、液体吐出ヘッド21を移動可能に支持する第2移動装置116と、液体吐出ヘッド21の液滴の吐出動作を制御する制御装置23とを備えている。更に、薄膜形成装置10は、ベース112上に設けられている重量測定装置としての電子天秤(不図示)と、キャッピングユニット25と、クリーニングユニット24とを有している。また、第1移動装置114及び第2移動装置116を含む薄膜形成装置10の動作は、制御装置23によって制御される。
第1移動装置114はベース112の上に設置されており、Y方向に沿って位置決めされている。第2移動装置116は、支柱16A,16Aを用いてベース112に対して立てて取り付けられており、ベース112の後部12Aにおいて取り付けられている。第2移動装置116のX方向(第2の方向)は、第1移動装置114のY方向(第1の方向)と直交する方向である。ここで、Y方向はベース112の前部12Bと後部12A方向に沿った方向である。これに対してX方向はベース112の左右方向に沿った方向であり、各々水平である。また、Z方向はX方向及びY方向に垂直な方向である。
第1移動装置114は、例えばリニアモータによって構成され、ガイドレール140,140と、このガイドレール140に沿って移動可能に設けられているスライダー142とを備えている。このリニアモータ形式の第1移動装置114のスライダー142は、ガイドレール140に沿ってY方向に移動して位置決め可能である。
また、スライダー142はZ軸回り(θZ)用のモータ144を備えている。このモータ144は、例えばダイレクトドライブモータであり、モータ144のロータは基板ステージ22に固定されている。これにより、モータ144に通電することでロータと基板ステージ22とは、θZ方向に沿って回転して基板ステージ22をインデックス(回転割り出し)することができる。すなわち、第1移動装置114は、基板ステージ22をY方向(第1の方向)及びθZ方向に移動可能である。
基板ステージ22は基板20を保持し、所定の位置に位置決めするものである。また、基板ステージ22は不図示の吸着保持装置を有しており、吸着保持装置が作動することにより、基板ステージ22の穴46Aを通して基板20を基板ステージ22の上に吸着して保持する。
第2移動装置116はリニアモータによって構成され、支柱16A,16Aに固定されたコラム16Bと、このコラム16Bに支持されているガイドレール62Aと、ガイドレール62Aに沿ってX方向に移動可能に支持されているスライダー160とを備えている。スライダー160はガイドレール62Aに沿ってX方向に移動して位置決め可能であり、液体吐出ヘッド21はスライダー160に取り付けられている。
液体吐出ヘッド21は、揺動位置決め装置としてのモータ62,64,67,68を有している。モータ62を作動すれば、液体吐出ヘッド21は、Z軸に沿って上下動して位置決め可能である。このZ軸はX軸とY軸に対して各々直交する方向(上下方向)である。モータ64を作動すると、液体吐出ヘッド21は、Y軸回りのβ方向に沿って揺動して位置決め可能である。モータ67を作動すると、液体吐出ヘッド21は、X軸回りのγ方向に揺動して位置決め可能である。モータ68を作動すると、液体吐出ヘッド21は、Z軸回りのα方向に揺動して位置決め可能である。すなわち、第2移動装置116は、液体吐出ヘッド21をX方向(第1の方向)及びZ方向に移動可能に支持するとともに、この液体吐出ヘッド21をθX方向、θY方向、θZ方向に移動可能に支持する。
このように、図1の液体吐出ヘッド21は、スライダー160において、Z軸方向に直線移動して位置決め可能で、α、β、γに沿って揺動して位置決め可能であり、液体吐出ヘッド21の液滴吐出面11Pは、基板ステージ22側の基板20に対して正確に位置あるいは姿勢をコントロールすることができる。なお、液体吐出ヘッド21の液滴吐出面11Pには液体材料を液滴として吐出する複数のノズルが設けられている。
液体吐出ヘッド21は、いわゆる液滴吐出法により、液体材料をノズルから吐出するものである。液滴吐出法としては、圧電体素子としてのピエゾ素子を用いてインクを吐出させるピエゾ方式、液体材料を加熱し発生した泡(バブル)により液体材料を吐出させる方式等、公知の種々の技術を適用できる。このうち、ピエゾ方式は、液体材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えないという利点を有する。なお、本例では、上記ピエゾ方式を用いる。
図2は、ピエゾ方式による液体材料の吐出原理を説明するための図である。図2において、液体材料を収容する液室31に隣接してピエゾ素子32が設置されている。液室31には、液体材料を収容する材料タンクを含む液体材料供給系34を介して液体材料が供給される。ピエゾ素子32は駆動回路33に接続されており、この駆動回路33を介してピエゾ素子32に電圧が印加される。ピエゾ素子32を変形させることにより、液室31が変形し、ノズル30から液体材料が吐出される。このとき、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子32の歪み量が制御され、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子32の歪み速度が制御される。すなわち、液体吐出ヘッド21では、ピエゾ素子32への印加電圧の制御により、ノズル30からの液体材料の吐出の制御が行われる。
図1に戻り、電子天秤(不図示)は、液体吐出ヘッド21のノズルから吐出された液滴の一滴の重量を測定して管理するために、例えば、液体吐出ヘッド21のノズルから、5000滴分の液滴を受ける。電子天秤は、この5000滴の液滴の重量を5000の数字で割ることにより、一滴の液滴の重量を正確に測定することができる。この液滴の測定量に基づいて、液体吐出ヘッド21から吐出する液滴の量を最適にコントロールすることができる。
クリーニングユニット24は、液体吐出ヘッド21のノズル等のクリーニングをデバイス製造工程中や待機時に定期的にあるいは随時に行うことができる。キャッピングユニット25は、液体吐出ヘッド21の液滴吐出面11Pが乾燥しないようにするために、デバイスを製造しない待機時にこの液滴吐出面11Pにキャップをかぶせるものである。
液体吐出ヘッド21が第2移動装置116によりX方向に移動することで、液体吐出ヘッド21を電子天秤、クリーニングユニット24あるいはキャッピングユニット25の上部に選択的に位置決めさせることができる。つまり、デバイス製造作業の途中であっても、液体吐出ヘッド21をたとえば電子天秤側に移動すれば、液滴の重量を測定できる。また液体吐出ヘッド21をクリーニングユニット24上に移動すれば、液体吐出ヘッド21のクリーニングを行うことができる。液体吐出ヘッド21をキャッピングユニット25の上に移動すれば、液体吐出ヘッド21の液滴吐出面11Pにキャップを取り付けて乾燥を防止する。
つまり、これら電子天秤、クリーニングユニット24、およびキャッピングユニット25は、ベース112上の後端側で、液体吐出ヘッド21の移動経路直下に、基板ステージ22と離間して配置されている。基板ステージ22に対する基板20の給材作業及び排材作業はベース112の前端側で行われるため、これら電子天秤、クリーニングユニット24あるいはキャッピングユニット25により作業に支障を来すことはない。
図1に示すように、基板ステージ22のうち、基板20を支持する以外の部分には、液体吐出ヘッド21が液滴を捨打ち或いは試し打ちするための予備吐出エリア152が、クリーニングユニット24と分離して設けられている。この予備吐出エリア152は、図1に示すように、基板ステージ22の後端部側においてX方向に沿って設けられている。この予備吐出エリア152は、基板ステージ22に固着され、上方に開口する断面凹字状の受け部材と、受け部材の凹部に交換自在に設置されて、吐出された液滴を吸収する吸収材とから構成されている。
基板20としては、ガラス基板、シリコン基板、石英基板、セラミックス基板、金属基板、プラスチック基板、プラスチックフィルム基板など各種のものを用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものも含まれる。また、上記プラスチックとしては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルケトンなどが用いられる。
次に、本実施形態の薄膜形成方法について図3〜図5を参照して説明する。
本実施形態の薄膜形成方法は、準備工程と、薄膜形成工程とを有している。また、本実施形態の薄膜形成方法においては、上述の薄膜形成装置10によって、基板20上に液体材料が吐出配置される。以下、各々の工程の詳細について説明する。
本実施形態の薄膜形成方法は、準備工程と、薄膜形成工程とを有している。また、本実施形態の薄膜形成方法においては、上述の薄膜形成装置10によって、基板20上に液体材料が吐出配置される。以下、各々の工程の詳細について説明する。
(準備工程)
準備工程は、実際に基板20に薄膜を形成する場合と同様の条件で薄膜を形成し、この薄膜の端部における隆起部分の幅(以下、隆起幅と称する)を把握し(把握工程)、この把握された隆起幅に基づいて液体材料を配置する領域である配置領域(液体材料配置領域)を決定する工程(液体材料配置領域決定工程)である。なお、本実施形態の薄膜形成方法においては、本準備工程以前に、吐出配置される液体材料に応じた最適な乾燥条件が決定されているものとする。
準備工程は、実際に基板20に薄膜を形成する場合と同様の条件で薄膜を形成し、この薄膜の端部における隆起部分の幅(以下、隆起幅と称する)を把握し(把握工程)、この把握された隆起幅に基づいて液体材料を配置する領域である配置領域(液体材料配置領域)を決定する工程(液体材料配置領域決定工程)である。なお、本実施形態の薄膜形成方法においては、本準備工程以前に、吐出配置される液体材料に応じた最適な乾燥条件が決定されているものとする。
まず、必要に応じて基板20の表面を液体材料に対して親液性に処理する。
親液化処理としては、例えば、大気圧プラズマ法、UV処理法、有機薄膜法(デカン膜、ポリエチレン膜)などが挙げられる。プラズマ法では、対象物体の表面に、プラズマ状態の酸素を照射することにより、その表面が親液化あるいは活性化される。これにより、基板20の表面の濡れ性が向上し(基板20の表面の接触角が処理前70°前後であったものが、例えば20°以下になる)、薄膜の膜厚の均一性の向上が図れる。
親液化処理としては、例えば、大気圧プラズマ法、UV処理法、有機薄膜法(デカン膜、ポリエチレン膜)などが挙げられる。プラズマ法では、対象物体の表面に、プラズマ状態の酸素を照射することにより、その表面が親液化あるいは活性化される。これにより、基板20の表面の濡れ性が向上し(基板20の表面の接触角が処理前70°前後であったものが、例えば20°以下になる)、薄膜の膜厚の均一性の向上が図れる。
次に、液体材料を、液滴として基板20上に所定のピッチで着弾させて基板20上に塗膜を形成する。具体的には、図3(a)及び(b)に示すように、液体吐出ヘッド21に設けられたノズルから液体材料L1を液滴として吐出して基板20上にその液滴を着弾させることによって配置する。そして、この液滴吐出動作を繰り返すことにより、基板20上に液体材料膜L2を形成する。なお、本準備工程においては、例えば、図3(c)に示すように、基板20の薄膜形成領域Aに液体材料膜L2を形成する。
続いて、基板20の薄膜形成領域Aに配置された液体材料膜L2を予め決められた乾燥条件で乾燥させることによって、図3(d)に示すように、薄膜形成領域A上に薄膜Hを形成する。ここで、背景技術において説明したように、液体材料膜L2は、乾燥の過程において、端部が中央部よりも早く乾燥されるため、液体材料膜L2に含まれる固形分が液体材料膜L2の端部に向けて流れ、図3(d)に示すように、薄膜Hの端部に隆起部分H1が形成される。
次に、段差計測器等で薄膜Hの高さを計測する。そして、ここで、図3(d)に示したように、薄膜Hは、その端部に向かうに連れて高さが増す。そして、薄膜Hの中央部に対して膜厚が+5%以上となった箇所から薄膜Hの最端部までの幅を隆起幅Dとして把握する(把握工程)。なお、薄膜Hの中央部に対して膜厚が+何%以上となった箇所を隆起部Dとするかは、任意であり、より好ましくは中央部に対して膜厚が+2%以上となった箇所から薄膜Hの最端部までの幅を隆起幅Dとすることがより好ましい。このように、中央部に対して膜厚が+2%以上となった箇所から薄膜Hの最端部までの幅を隆起幅Dとすることは、すなわち隆起部分以外の薄膜Hの面内ばらつきが2%以内とされることと等しい。
そして、上述のようにして把握された隆起幅Dに基づいて配置領域が決定される(液体材料配置領域決定工程)。具体的には、薄膜形成領域Aよりも少なくとも隆起幅D分だけ上下左右に広い領域を配置領域として決定する。なお、実際には、液体材料膜L2の4隅は、他の端部と比較して乾燥速度がさらに早い。このため、薄膜形成領域Aから隆起幅D分だけ広い領域よりも、さらに、図4に示すように、薄膜形成装置10のスキャン方向に1ドット分の幅dだけ広い領域を配置領域Bとすることが好ましい。
このようにして配置領域Bが決定されると、この配置領域Bが薄膜形成装置10の制御装置23に記憶される。そして、この後、実際に基板20に薄膜Hを形成する薄膜形成工程が行われる。なお、隆起幅Dは、液体材料成分及び液体材料膜L2の乾燥条件によってその値を変化する。逆に、液体材料膜L2の配置領域が広がった場合であっても、その値は変化しない。このため、薄膜形成領域Aより広い配置領域Bに液体材料膜L2を配置し、この液体材料膜L2を同一の乾燥条件で乾燥した場合には、隆起幅Dの値は、薄膜形成領域Aに液体材料膜L2を配置した場合と同一となる。
(薄膜形成工程)
薄膜形成工程は、実際に基板20上の薄膜形成領域Aに膜厚が均一化された薄膜Hを形成する工程である。
薄膜形成工程は、実際に基板20上の薄膜形成領域Aに膜厚が均一化された薄膜Hを形成する工程である。
具体的には、まず、上述の準備工程と同様に、必要に応じて基板20の表面を液体材料に対して親液性に処理する。
次に、上述の準備工程において決定された配置領域B(薄膜形成領域Aより広い領域)に液体材料L1を薄膜形成装置10を用いて吐出配置することによって、図5(a)に示すように、配置領域Bに液体材料膜L2を形成する。
次に、上述の準備工程において決定された配置領域B(薄膜形成領域Aより広い領域)に液体材料L1を薄膜形成装置10を用いて吐出配置することによって、図5(a)に示すように、配置領域Bに液体材料膜L2を形成する。
そして、配置領域Bに配置された液体材料膜L2を、上述の準備工程と同一の条件で乾燥させることによって、図5(b)に示すように、基板20上に薄膜Hが形成される。ここで、配置領域Bは、薄膜形成領域Aより少なくとも隆起幅D分だけ上下左右に広い。このため、図5(b)に示すように、薄膜Hの端部における隆起部分H1は、薄膜形成領域Aの外部に配置されることとなる。上述の準備工程においては、薄膜Hの中央部に対して膜厚が+5%以上となった箇所から薄膜Hの最端部までの幅を隆起幅Dとしているため、薄膜形成領域A上には、面内ばらつきが5%以内とされる薄膜Hが形成される。
このように本実施形態の薄膜形成方法によれば、薄膜Hの端部における隆起部分H1が薄膜形成領域A外に配置されるため、薄膜形成領域Aには、均一な膜厚の薄膜Hが形成される。このため、薄膜形成領域Aにおいて、薄膜Hに所望の機能性を発揮させることが可能になる。したがって、本実施形態の薄膜形成方法によれば、基板20に温度勾配を持たせることなく、薄膜形成領域Aに均一な膜厚の薄膜Hを形成することができるため、より確実にかつより簡易に薄膜形成領域Aにおける薄膜Hの膜厚を均一化することが可能となる。
次に、本実施形態の薄膜形成方法を用いる液晶表示装置の製造方法について図6〜図8を参照して説明する。
図6は、パッシブマトリクス型の液晶表示装置の断面構造を模式的に示している。液晶表示装置200は、透過型のもので、一対のガラス基板201,202の間にSTN(Super Twisted Nematic)液晶等からなる液晶層203が挟まれた構造からなる。
さらに、液晶層に駆動信号を供給するためのドライバIC213と、光源となるバックライト214を備えている。
さらに、液晶層に駆動信号を供給するためのドライバIC213と、光源となるバックライト214を備えている。
ガラス基板201には、その表示領域に対応してカラーフィルタ204が配設されている。カラーフィルタ204は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色からなる着色層204R、204G、204Bが規則的に配列されて構成されたものである。なお、これらの着色層204R(204G、204B)間には、ブラックマトリクスやバンクなどからなる隔壁205が形成されている。また、カラーフィルタ204及び隔壁205の上には、カラーフィルタ204や隔壁205によって形成される段差をなくしてこれを平坦化するためのオーバーコート膜206が配設されている。
オーバーコート膜206の上には、複数の電極207がストライプ状に形成され、さらにその上には配向膜208が形成されている。
他方のガラス基板202には、その内面に、上記のカラーフィルタ204側の電極と直交するようにして、複数の電極209がストライプ状に形成されており、これら電極209上には、配向膜210が形成されている。なお、上記カラーフィルタ204の各着色層204R、204G、204Bはそれぞれ、ガラス基板202の電極209と上記ガラス基板201の電極207との交差位置に対応する位置に、配置されている。また、電極207,209は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料によって形成されている。ガラス基板202とカラーフィルタ204の外面側にはそれぞれ偏向板(図示せず)が設けられている。ガラス基板201,202同士の間には、これら基板201,202同士の間隔(セルギャップ)を一定に保持するための不図示のスペーサと、液晶203を外気から遮断するためのシール材212とが配設されている。シール材212としては、例えば、熱硬化型あるいは光硬化型の樹脂が用いられる。
他方のガラス基板202には、その内面に、上記のカラーフィルタ204側の電極と直交するようにして、複数の電極209がストライプ状に形成されており、これら電極209上には、配向膜210が形成されている。なお、上記カラーフィルタ204の各着色層204R、204G、204Bはそれぞれ、ガラス基板202の電極209と上記ガラス基板201の電極207との交差位置に対応する位置に、配置されている。また、電極207,209は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料によって形成されている。ガラス基板202とカラーフィルタ204の外面側にはそれぞれ偏向板(図示せず)が設けられている。ガラス基板201,202同士の間には、これら基板201,202同士の間隔(セルギャップ)を一定に保持するための不図示のスペーサと、液晶203を外気から遮断するためのシール材212とが配設されている。シール材212としては、例えば、熱硬化型あるいは光硬化型の樹脂が用いられる。
また、基板201上には、表示領域A1を囲むように遮光膜215が形成されている。この遮光膜215は、例えば、クロム等によって形成することができる。そして、オーバーコート膜206の端部における隆起部分206a及び配向膜208,210の端部における隆起部分208a,210aが遮光膜215上に配置されている。
この液晶表示装置200では、上述したオーバーコート膜206、配向膜208及び210が上述した薄膜形成方法を用いて形成される。そのため、この液晶表示装置200では、配向膜208、210及びオーバーコート膜206の膜厚が表示領域において均一化されているため、液晶表示装置200における表示性能をより高めることが可能となる。
また、この液晶表示装置200では、オーバーコート膜206の端部における隆起部分206a及び配向膜208,210の端部における隆起部分208a,210aが遮光膜215上に配置されているため、新たにこれらの隆起部分206a,208a,210aの配置領域を設けることなく表示領域A1における配向膜208、210及びオーバーコート膜206の膜厚を表示領域A1において均一化することが可能となる。
また、この液晶表示装置200では、オーバーコート膜206の端部における隆起部分206a及び配向膜208,210の端部における隆起部分208a,210aが遮光膜215上に配置されているため、新たにこれらの隆起部分206a,208a,210aの配置領域を設けることなく表示領域A1における配向膜208、210及びオーバーコート膜206の膜厚を表示領域A1において均一化することが可能となる。
図7及び図8は、上記液晶表示装置200の製造方法を模式的に示した図である。
まず、図7(a)に示すように、カラーフィルタ204及び遮光膜215が形成された基板201上にオーバーコート膜206を液滴吐出法を用いて形成する。この際、上述の本実施形態の薄膜形成方法を用いてオーバーコート膜206の端部における隆起部分206aが表示領域A1の外部に配置されるように、オーバーコート膜206を形成する。このようにオーバーコート膜206を形成することによって、表示領域A1におけるオーバーコート膜206の膜厚が均一化され表示領域A1における平坦性が向上される。
まず、図7(a)に示すように、カラーフィルタ204及び遮光膜215が形成された基板201上にオーバーコート膜206を液滴吐出法を用いて形成する。この際、上述の本実施形態の薄膜形成方法を用いてオーバーコート膜206の端部における隆起部分206aが表示領域A1の外部に配置されるように、オーバーコート膜206を形成する。このようにオーバーコート膜206を形成することによって、表示領域A1におけるオーバーコート膜206の膜厚が均一化され表示領域A1における平坦性が向上される。
続いて、表示領域A1におけるオーバーコート膜206上に電極207を形成した後、図7(b)に示すように、表示領域A1に配向膜208を液滴吐出法を用いて形成する。この際、上述の本実施形態の薄膜形成方法を用いて配向膜208の端部における隆起部分208aが表示領域A1の外部に配置されるように、配向膜208を形成する。このように配向膜208を形成することによって、表示領域A1における配向膜208の膜厚が均一化され表示領域A1における視認性が向上される。
次に、図7(c)に示すように、電極209が形成された基板202上の表示領域A1に対応する領域に配向膜210を液滴吐出法を用いて形成する。この際、上述の本実施形態の薄膜形成方法を用いて配向膜210の端部における隆起部分210aが表示領域A1の外部に配置されるように、配向膜210を形成する。このように配向膜210を形成することによって、表示領域A1における配向膜210の膜厚が均一化され表示領域A1における視認性が向上される。
その後、基板上201上にシール材212を配置した後、基板201,202間に液晶層203を挟み込む。具体的には、図8(a)に示すように、例えば液滴吐出法を用いて、ガラス基板201上に所定量の液晶を定量配置する。なお、ガラス基板201上に配置すべき液晶の所定量は、封止後にガラス基板同士の間に形成される空間の容量とほぼ同じである。また、図8においては、カラーフィルタ、配向膜、オーバーコート膜等の図示を省略している。
次に、図8(b)及び(c)に示すように、所定量の液晶203が配置されたガラス基板201上にシール材212を介して他方のガラス基板202を減圧下で貼り合わせる。
具体的には、まず、図8(b)に示すように、シール材212が配置されているガラス基板201,202の縁部に主に圧力をかけ、シール材212とガラス基板201,202とを接着する。その後、所定の時間の経過後、シール材212がある程度乾燥した後に、ガラス基板201,202の外面全体に圧力をかけて、液晶203を両基板201,202に挟まれた空間全体に行き渡らせる。
この場合、液晶203がシール材212と接触する際には、すでにシール材212がある程度乾燥しているので、液晶203との接触に伴うシール材212の性能低下や液晶203の劣化は少ない。
具体的には、まず、図8(b)に示すように、シール材212が配置されているガラス基板201,202の縁部に主に圧力をかけ、シール材212とガラス基板201,202とを接着する。その後、所定の時間の経過後、シール材212がある程度乾燥した後に、ガラス基板201,202の外面全体に圧力をかけて、液晶203を両基板201,202に挟まれた空間全体に行き渡らせる。
この場合、液晶203がシール材212と接触する際には、すでにシール材212がある程度乾燥しているので、液晶203との接触に伴うシール材212の性能低下や液晶203の劣化は少ない。
ガラス基板201,202同士を貼り合わせた後、熱や光をシール材212に付与してシール材212を硬化させることにより、図8(c)に示すように、ガラス基板201,202の間に液晶が封止される。
そして、以上のような工程を経ることによって、図6において示した液晶表示装置200が製造される。
そして、以上のような工程を経ることによって、図6において示した液晶表示装置200が製造される。
なお、図6においては、パッシブマトリクス型の液晶表示装置を示したが、TFD(Thin FilmDiode:薄膜ダイオード)やTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)をスイッチング素子として用いた、アクティブマトリクス型の液晶表示装置とすることもできる。
図9は、TFTをスイッチング素子に用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置(液晶表示装置)の一例を示すもので、(A)はこの例の液晶表示装置の全体構成を示す斜視図であり、(B)は(A)における一画素の拡大図である。
図9に示す液晶表示装置580は、TFT素子が形成された側の素子基板574と対向基板575とが対向配置され、これら基板間にシール材573が額縁型に配置され、基板間のシール材573に囲まれた領域に液晶層(図示略)が封入されている。
ここで、図10は、大型基板(例えば、1500mm×1800mm)を用いて液晶表示装置用の上記素子基板や対向基板を作成するいわゆる多面取りの例を示す模式図である。図10の例では、1つの大型基板から、複数(本例では6個)の基板(例えば、素子基板574)を作成するようになっており、各素子基板574のそれぞれに図9に示したようにTFT素子が形成される。なお、図9に示す対向基板575についても同様に、1枚の大型基板から複数個形成することが可能である。
図9に戻り、素子基板574の液晶側表面上には、多数のソース線576及び多数のゲート線577が互いに交差するように格子状に設けられている。各ソース線576と各ゲート線577の交差点の近傍にはTFT素子578が形成されており、各TFT素子578を介して画素電極579が接続され、多数の画素電極579は平面視マトリクス状に配置されている。一方、対向基板575の液晶層側の表面上には、表示領域に対応してITOなどからなる透明導電材料製の共通電極585が形成されている。
TFT素子578は、図9(B)に示すように、ゲート線577から延びるゲート電極581と、ゲート電極581を覆う絶縁膜(図示略)と、絶縁膜上に形成された半導体層582と、半導体層582中のソース領域に接続されたソース線576から延びるソース電極583と、半導体層582中のドレイン領域に接続されたドレイン電極584とを有している。そして、TFT素子578のドレイン電極584が画素電極579に接続されている。
図11は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置(液晶表示装置)の断面構成図である。
液晶表示装置580は、互いに対向するように配置された素子基板574と対向基板575と、これらの間に挟持された液晶層702と、対向基板575に付設された位相差板715a、偏光板716aと、素子基板574に付設された位相差板715b、偏光板716bとが備えられた液晶パネルを主体として構成されている。この液晶パネルに、液晶駆動用ドライバチップと、電気信号を伝達するための配線類、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての液晶表示装置が構成される。
液晶表示装置580は、互いに対向するように配置された素子基板574と対向基板575と、これらの間に挟持された液晶層702と、対向基板575に付設された位相差板715a、偏光板716aと、素子基板574に付設された位相差板715b、偏光板716bとが備えられた液晶パネルを主体として構成されている。この液晶パネルに、液晶駆動用ドライバチップと、電気信号を伝達するための配線類、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての液晶表示装置が構成される。
対向基板575は、光透過性の基板742と、この基板742に形成されたカラーフィルタ751とを主体として構成されている。カラーフィルタ751は、隔壁706と、フィルタエレメントとしての着色層703R,703G,703Bと、隔壁706及び着色層703R,703B,703Gを覆う保護膜704と、を具備して構成されている。
隔壁706は、各着色層703R,703G,703Bを形成する着色層形成領域であるフィルタエレメント形成領域707をそれぞれ取り囲むように形成された格子状のもので、基板742の一面742aに形成されている。
また、隔壁706は、例えば黒色感光性樹脂膜からなり、この黒色感光性樹脂膜としては例えば、通常のフォトレジストに用いられるようなポジ型若しくはネガ型の感光性樹脂と、カーボンブラック等の黒色の無機顔料あるいは黒色の有機顔料とを少なくとも含むものが用いられる。この隔壁706は、黒色の無機顔料または有機顔料を含むもので、着色層703R,703G,703Bの形成位置を除く部分に形成されているため、着色層703R,703G,703B同士の間の光の透過を遮断でき、従ってこの隔壁706は、遮光膜としての機能も有する。
着色層703R,703G,703Bは、隔壁706の内壁と基板742に渡って設けられたフィルタエレメント形成領域707に赤(R)、緑(G)、青(B)の各フィルタエレメント材料を液滴吐出法により吐出し、その後乾燥させることにより形成したものである。
また、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料からなる液晶駆動用の電極層705が保護膜704の略全面にわたって形成されている。さらにこの液晶駆動用の電極層705を覆って配向膜719aが設けられており、また、素子基板574側の画素電極579上にも配向膜719bが設けられている。
素子基板574は、光透過性の基板714上に図示略の絶縁層が形成され、さらにこの絶縁層の上に、TFT素子578と画素電極579が形成されてなるものである。また、基板714上に形成された絶縁層上には、図9に示したように、マトリクス状に複数の走査線と複数の信号線とが形成され、これら走査線と信号線とに囲まれた領域毎に先の画素電極579が設けられ、各画素電極579と走査線及び信号線とが電気的に接続される位置にTFT素子578が組み込まれており、走査線と信号線に対する信号の印加によってTFT素子578をオン・オフして画素電極579への通電制御が行われる。また、対向基板575側に形成された電極層705はこの実施形態では画素領域全体をカバーする全面電極とされている。なお、TFTの配線回路や画素電極形状には様々なものを適用できる。
素子基板574と対向基板575とは、対向基板575の外周縁に沿って形成されたシール材573によって所定の間隙を介して貼り合わされている。なお、符号756は両基板間の間隔(セルギャップ)を基板面内で一定に保持するためのスペーサである。素子基板574と対向基板575との間には、平面視略額縁状のシール材573によって矩形の液晶封入領域が区画形成され、この液晶封入領域内に、液晶が封入されている。
このような構成を有する液晶表示装置580においても、配向膜719a,719bを本実施形態の薄膜形成方法によって形成することによって、液晶表示装置580の表示特性を向上させることが可能となる。
図12(a)〜(c)は、上述の液晶表示装置を備える電子機器の例を示している。
本例の電子機器は、本発明の液晶表示装置を表示手段として備えている。
図12(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図12(a)において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図12(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図12(b)において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図12(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図12(c)において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図12(a)〜(c)に示すそれぞれの電子機器は、本実施形態の薄膜形成方法を用いることによって製造された液晶表示装置を表示手段として備えているので、表示特性が高い表示手段を備えた電子機器とされる。
本例の電子機器は、本発明の液晶表示装置を表示手段として備えている。
図12(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図12(a)において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図12(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図12(b)において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図12(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図12(c)において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図12(a)〜(c)に示すそれぞれの電子機器は、本実施形態の薄膜形成方法を用いることによって製造された液晶表示装置を表示手段として備えているので、表示特性が高い表示手段を備えた電子機器とされる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る薄膜形成方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、薄膜形成領域の外側に薄膜の端部における隆起部分の幅以上の領域がない場合には、液体材料の成分や乾燥条件を変化させ、隆起部分の幅をコントロールすることによって、隆起部分の幅が薄膜形成領域の外側領域に入り込むように液体材料の成分や乾燥条件を決定する工程を行うことが好ましい。
また、図10に示すように、大型基板から複数の基板を作成する場合には、大型基板を1つの基板として本発明の薄膜形成方法を用いて薄膜の形成を行っても良いし、大型基板から作成される個々の基板に対して本発明の薄膜形成方法を用いて薄膜を形成しても良い。
また、上記実施形態においては、本発明の薄膜形成方法を用いて、配向膜及びオーバーコート膜を形成した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明の薄膜形成方法を用いて、フォトレジスト等の種々の薄膜を形成することができる。
また、上述のように薄膜の端部における隆起部分をスペーサとして用いたり、薄膜の厚みを微調整する際のバンクとして利用することもできる。具体的には、隆起部分をバンクとして利用する場合には、この隆起部分に囲まれた薄膜中央部に液体材料を吐出配置し、この液体材料を乾燥させることによって、薄膜の膜厚をさらに稼ぐことができる。
20……基板、200,580……液晶表示装置、215……遮光膜、A……薄膜形成領域、A1……表示領域、208,210,719a,719b……配向膜、208……オーバーコート膜、B……配置領域(液体材料配置領域)、D……隆起幅(隆起部分の幅)、H……薄膜、H1……隆起部分、L1……液体材料
Claims (5)
- 液体材料を液滴として吐出して基板上に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
薄膜形成領域より広い液体材料配置領域に前記液体材料を吐出し、前記液体材料を乾燥させることによって、前記薄膜の端部における隆起部分を前記薄膜形成領域外に配置することを特徴とする薄膜形成方法。 - 前記薄膜の端部における隆起部分の幅を把握する把握工程と、
前記把握工程において把握された前記薄膜の端部における隆起部分の幅に基づいて前記液体材料配置領域を決定する液体材料配置領域決定工程と
を有することを特徴とする請求項1記載の薄膜形成方法。 - 前記基板が液晶表示装置用の基板でありかつ前記薄膜が配向膜である場合に、前記薄膜の端部における隆起部分を前記薄膜形成領域を囲う遮光膜上に配置することを特徴とする請求項1または2記載の薄膜形成方法。
- 前記基板が液晶表示装置用の基板でありかつ前記薄膜がオーバーコート膜であることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜形成方法。
- 前記薄膜形成領域が表示領域であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の薄膜形成方法。
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