JP3778127B2 - 樹脂中空製品の成形方法および成形用金型 - Google Patents

樹脂中空製品の成形方法および成形用金型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製中空製品の形成方法および成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製の中空製品の製造方法として射出成形機による成形方法が知られている(特開昭62−87315、特開平04−331123、特開2000−43100号公報)。
【0003】
特開昭62−87315号公報による開示によれば、固定金型と可動金型との間にスライド金型を設け、可動金型およびスライド型を第1の型締め位置に配置して両者の雌雄の型部分で形成されるキャビティ内に溶融樹脂を射出して一対の半割体を製造する。次にスライド型をスライドさせて可動金型およびスライド型を第2の型締め位置に設定し、半割体を付合わせて突合部に溶融樹脂を射出して両半割体を溶着することで1個の中空製品を製造する。この射出成形方法では、1次射出時での溶融樹脂の射出量と、2次射出時の射出量とが極端に異なるので、特殊な射出成形機の使用が必要等の装置対応が困難になるおそれがある。
【0004】
この対策として、特開2000−43100号公報による開示によれば、上記雌雄の型部分のうち、1次成形品を形成する両型部分の間に中間金型を配置し、その中間金型を回転させることにより、二つのキャビティ内で交互に1次成形、2次成形を毎回、つまりショット毎に行なう。
【0005】
なお、特開平04−331123号公報の開示によれば、上記雌雄の型部分を2列配置することで、1次成形、2次成形を毎回行なうとある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の特許公報に開示される成形方法では、金型等の装置が大型化するという問題がある。すなわち、特開2000−43100号公報に開示される技術では、金型の中心を軸に内側金型を回転させるため、金型または成形機に回転機構が必要となり、型構造が複雑かつ大型になってしまう。さらに内側金型を回転するためのスペースが必要となり金型が大型化してしまう。
【0007】
また、特開平04−331123号公報に開示される技術では、2列配置し、1次成形品をスライドさせるため金型が大型化するとともに、型締め装置も大型化するという問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ショット毎に中空製品を製造できるとともに、その中空製品を製造する金型の大型化を抑制可能な樹脂中空製品の成形方法および形成用金型を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によると、1次成形において、第1の金型と、第2の金型と、第1の金型と第2の金型との間に進退可能に設けられている内側金型とを使用し、一対の半中空成形体を突合部を有するように形成し、2次形成においては、第1の金型と第2の金型を使用して突合部を突合せ、突合部同士を付合わせた部分を溶融樹脂で接合して一対の半中空成形体から中空成形体を得る成形方法であって、突合部の突合せ方向と直交する方向で型締めをする。
【0010】
これにより、第1の金型と第2の金型との間に回転する回転金型を使用する従来方法に比べて、金型の大型化を抑制することが可能である。
【0011】
さらに、半中空形成体を延在方向に突合せる形状の中空成形体を得る場合において、半中空形成体の突合部の突合せ方向に対して、型締め方向を直交させるので、内側金型を介すことなく、第1の金型と第2の金型とに型締め力を作用させることが可能である。これにより、型締め力を効率よく作用させることができるつまり型締め装置の大型化を抑制することが可能である。
【0012】
本発明の請求項2によると、第1の金型と第2の金型は、一対の半中空成形体を形成可能な金型部分を二組有しており、二組のうち一方の金型部分同士と内側金型とにより半中空成形体を形成した後、内側金型を他方の金型部分へ移動させる。
【0013】
これにより、二組の一対の半中空成形体を形成可能な金型部分へ、内側金型を交互に配置させることで、ショット毎に1次成形、2次成形を行なうことができ、よってショット毎に樹脂中空製品の製造が可能である。
【0015】
本発明の請求項3によると、ショット毎に樹脂中空製品を製造する方法として好適である。
【0018】
本発明の請求項4によると、第1の金型と、第2の金型と、第1の金型と第2の金型との間に進退可能に設けられた内側金型とを備え、第1の金型と第2の金型には、内側金型との区画により一対の半中空成形体を形成するためのキャビティが二組配置可能であり、内側金型が所定の位置にあるとき、その二組のうち、一方のキャビティで一対の半中空成形体が形成され、内側金型が抜かれた他方の位置においてその二組のうち、他方のキャビティ内に配置された半中空成形体同士を接合する樹脂中空製品の成形用金型において、第2の金型が第1の金型に対して型締め、型開きする型締め方向は、内側金型が進退する方向に対して直交している。
【0019】
これにより、ショット毎に樹脂中空製品が形成できるとともに、その樹脂中空製品を製造する金型および型締め装置の大型化を抑制することが可能である。
【0020】
本発明の請求項5によると、キャビティを形成する第1の金型および第2の金型には、型締めする内側にそれぞれ複数のスライド金型が備えられており、スライド金型のスライド方向は、内側金型の進退方向に対して直交している。
【0021】
これにより、第1の金型と第2の金型との間、つまり二組のキャビティの間で、内側金型の交互移動を容易にすることが可能である。
【0022】
本発明の請求項6によると、内側金型は、第2の金型に係合され、スライド金型同士が離れる方向に移動したとき、型締め方向に直交するように、第2の金型に沿って移動する。
【0023】
これにより、内側金型を、ショット毎に二組のキャビティの間へ交互に移動させることが容易にでき、よって生産性の向上が図れる。
【0024】
本発明の請求項7によれば、スライド金型は、キャビティを形成するスライド金型本体部と、キャビティ内に延びる延在部を有する軸部金型とを有する。
【0025】
これにより、樹脂中空形成体の延在する方向と型締め方向とを略直交させることが容易となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂中空製品の成形方法および成形用金型を、具体化した実施形態を図面に従って説明する。図1は、本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形用金型の構成を示す縦断面図である。図2は、本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形用金型の構成を示す横断面図であって、図1のA−Aからみた模式的断面図である。図3から図9は、この金型を用いた樹脂中空製品の成形方法を説明するための、各工程における金型の状態、および樹脂中空製品としての樹脂中空体の形成過程を示す断面図である。なお、図3、図4、図5、図7、図9は、金型の状態および樹脂中空体の形成過程を示す縦断面図であり、図6、図8は、金型の状態および樹脂中空体の形成過程を示す横断面図である。
【0027】
図1および図2に示すように、成形用金型1は、第1の金型2、第2の金型3、および内側金型4とを備えている。なお、第1の金型2と第2の金型3は、型開き、型締め可能な二組の金型であればよく、例えば第1の金型2および第2の金型3のうち、一方が固定型、他方が可動型である場合に限らず、両方とも可動型であってもよい。本実施形態では、第1の金型2を固定金型、第2の金型3を可動金型として以下説明する。
【0028】
固定金型2は、従来周知の態様の固定盤21に取付けられ、この固定盤21の内側にはスライド金型22を含んで構成されている。可動金型3は、固定金型2に対して型締め、型開きする型締め方向に配置されている(図9参照)。この可動金型3は、固定盤21に対して型締めおよび型開き方向に駆動される可動盤31に取付けられ、スライド金型22に対向する位置に配置されるスライド金型32を含んで構成されている。
【0029】
スライド金型22、32は、それぞれ固定盤21、可動盤31に沿って図1および図2中の上下方向にスライド可能に取付けられている。すなわち、スライド金型22、32は、図1および図2に示すように、型上側に配置されたスライド上金型22U、32Uと、型下側に配置されたスライド下金型22L、32Lとを備えている。対向するスライド金型22とスライド金型32が接する方向に移動するとき、これらスライド金型22、32のパーティング面に内側金型4を挟み込むことが可能な構造を有する。詳しくは、図2に示すように、固定金型2、可動金型3には、固定盤21、可動盤31に沿って、スライド金型22、32を上下方向にスライド可能な油圧ピストン等の駆動部材52、53が設けられている。なお、スライド上金型22U、32Uとスライド下金型22L、32Lの構造は、固定金型2、可動金型3で同じ構造をしているので、以下の説明では、図1に示す可動金型3のスライド上金型32Uとスライド下金型32Lの構造を説明し、固定金型2のスライド上金型22Uとスライド下金型22Lの説明は省略する。
【0030】
樹脂中空製品としての中空成形体Cは、図1に示すように、中空部分が中空成形体Cの長手方向に延在している。この中空成形体Cは、中空部分の形状が略直方体、略円筒体、あるいは複数の略円筒体のいずれでもよく、その外形形状が一方方向に延在、例えば図1の上下方向に延在してしるものであればよい。
【0031】
このスライド金型22、32(詳しくは、図1中に示すスライド上金型32U、スライド下金型32L)は、パーティング面に開口する略凹部32Ua、32Laが形成されている。これらの略凹部32Uc、32Lcと内側金属4の両側面は、一対のキャビティBを形成する。このキャビティBに、溶融樹脂を射出することによって、樹脂中空成形体Cの半割体(以下、半中空体と呼ぶ)Chを形成することができる。なお、この半中空成形体Chは、中空成形体Cが延在する延在方向に対して、中空成形体Cをその延在方向の中点にて分割されるものであっても、中点から離れたところで分割されるものであってもよい。
【0032】
さらに、スライド金型22、32において、図1に示すように、略凹部32Uc、32Lcは、内側金型4とともに区画する一対のキャビティBを二組形成することが可能にように配置されている。内側金型4は、これらキャビティBへ交互に移動する。これにより、二組のキャビティBのうち、一方のキャビティB側に内側金型4が配置されるとき、その一方のキャビティB側で一対の半中空体Chを形成することができる。二組のキャビティBのうち、他方のキャビティB側には、内側金型4が抜かれた状態となる。結果として、二組のキャビティBのどちらか一方に、内側金型4が交互配置され、中空成形体の1次成形品である半中空成形体Bが一対成形される。
【0033】
このとき、他方のキャビティB内には、一方のキャビティB側へ内側金型4が移行する前に形成した一対の半中空成形体Bが配置される。他方のキャビティBでは、内側金型4を間に挟まず、パーティング面同士を突合せるように、駆動部材52、54によってスライド金型22、32を図1上下方向にスライドさせて閉じる。結果として、半中空成形体B同士を突合せ、突合せ部分で溶融樹脂等によって接合させることが可能である。
【0034】
なお、スライド金型22、32は、一対のキャビティBを形成可能な金型部分を二組有しており、以下の説明では、その二組のうち、上記一方のキャビティB1を形成する金型部分には、添え文字「a」を付してスライド金型22a、32aとし、上記他方のキャビティB2を形成する金型部分には、添え文字「b」を付してスライド金型22b、32bとして説明する。例えば型上側に配置されたスライド上金型32Uにおいては、一方のキャビティB1を形成する金型部分の型上側に配置されたスライド上金型32Uaとして説明する。
【0035】
さらになお、スライダ金型22、32には、中空成形体CをキャビティBから突出させるエジェクタ装置(図示せず)が設けられている。
【0036】
内側金型4は、図1および図2に示すように、スライド金型22、32のスライド方向に対して略直交するように進退可能に構成されている。すなわち、内側金型4は、可動盤31に係合しており、油圧ピストン等の駆動部材(図示せず)によって一方の金型部分と他方の金型部分との並び方向(図1の左右方向、図2紙面に略直交する方向)で直線的に進退する。図2に示すように、可動盤31には、内側金型4と接する側に凹状のガイド部31gが形成され、内側金型4には、このガイド部31gに摺動自在に嵌合する突起部4gが形成されている。これにより、油圧ピストンのロッドの伸縮等による駆動部材の動作によって内側金型4を、可動盤31つまり可動金型3に沿って容易に移動させることができる。なお、内側金型4は、スライド金型22、32同士が離れる方向に移動したとき、型締め方向に略直交するように、可動盤31に沿って移動することが望ましい。これにより、溶融樹脂を射出して冷却固化後、型開きさせ、スライド金型22、32を所定距離だけ離間させれば、内側金型4を移動させることが容易にでき、よって生産性の向上が図れる。
【0037】
また、スライド金型22a、32aとスライド金型22b、32bの二組の金型部分には、図示しない1個のスプルが、図1に示すランナー8に分岐し、パーティングラインまたはパーティング面に開口している。これにより、ショット毎に、内側金型4を二組のキャビティB内へ図示しない駆動部材を用いて交互移動させることで、1次成形、2次成形を同時に行なうことができる。
【0038】
なお、半中空成形体Chは、図1に示すように、半中空成形体Ch同士を突合せわせる開口部の突合部Chaの外周側に、開口端から所定深さだけ切欠かれた段差部CdDが形成されている。一対の半中空成形体Chの突合部Chaを突合せると、突合部Cha同士の外周には、環状の凹状溝Dが形成される。この段差部Dは、図1に示すように、内側金型4の両面側に環状に形成され、キャビティB内へ突き出た突起部4aによって形成される。
【0039】
さらになお、半中空成形体Chの中空部分は、図1に示すように半中空成形体Chの延在する方向に内部を貫通する形状であっても、中空成形体Cの内部に配置される形状であってもいずれでもよい。中空部分が半中空成形体Chの延在する方向に内部を貫通する形状である場合には、図1に示すように、スライド金型22、32は、キャビティBつまり略凹部32Uc、32Lcを形成するスライド金型本体部321と、キャビティB内に延びる延在部を有する軸部金型322とを設ける。結果として、中空成形体Cの延在する方向と型締め方向とを略直交させる配置を形成する。すなわち、中空成形体Cの延在する側つまり最大投影面積で、固定金型2のスライド金型22と可動金型3のスライド金型32とを分割し、型締めできる。これにより、成形用金型1に溶融樹脂を射出するとき、半中空成形体Chを突合せる方向、つまりスライド金型22、32を上下方向で移動させる駆動部材52、53、54に加わる射出樹脂による荷重が、最大投影面積側で発生する射出樹脂による荷重に比べて、小さくすることができる。したがって、例えばスライド金型22、32のスライド機構や、駆動部材52、53、54おいて油圧ピストン等による突合せが容易に行なうことが可能である。
【0040】
また、半中空成形体Chの突合部Chaの突合せ方向に対して、型締め方向を略直交させるので、図2に示すように、内側金型4を介することなく、固定金型2と可動金型3すなわちスライド金型22とスライド金型32とに型締め力を作用させることができる。よって、型締め力を効率良く作用させることができ、金型の大型化、若しくは型締め装置の大型化を抑制することが可能である。
【0041】
さらまた、型締め力をスライド金型22とスライド金型32とに直接作用させるので、内側金型4の移動状態(並び方向での停止位置)に係わらず、型締め装置によって、型締め、型開きする固定金型2と可動金型3に安定した型締め力を印加することが容易となる。よって型締め力を必要最小限に抑えるつまり型締め装置の大型化を抑制することが可能である。
【0042】
次に、上述の構成の成形用金型1を用いて、合成樹脂製の中空成形体Cを製造する成形方法を、図3から図9に従って説明する。図1は、固定金型2に対して、型締め、型開きする可動金型3を内側からみたもので、図3に紙面に対向して固定型2が配置されている状態を示している。内側金型4は、二組あるスライド上金型とスライド下金型のうち、図3右側に示すスライド上金型32Uとスライド下金型32Lが配置された可動金型3と固定金型2の金型部分(以下、一方の金型部分と呼ぶ)に配置される。そして、可動金型3を固定金型2に対して型締めする。このとき、一方の金型部分では、スライド金型32Uaの略凹部32Ucと内側金型4の上面とで区画される空間、スライド金型32Laの略凹部32Lcと内側金型4の下面とで区画される空間に、それぞれ半中空成形体を形成するためのキャビティBが形成される。図3左側に示すスライド上金型32Ubとスライド下金型32Lbが配置された可動金型3と固定金型2の金型部分(以下、他方の金型部分と呼ぶ)には、内側金型4が抜かれた状態で、略凹部32Lc同士の空間が形成される。この空間には、前のショットで1次形成された半中空成形体Chが一対配置される(図3参照)。
【0043】
所定の樹脂量に計量された溶融樹脂を、スプルからランナー8を介して射出する。溶融樹脂は、図3に示すように、ランナー8の分岐によって一方の金型部分と他方の金型部分へ、つまり一対のキャビティBと凹状溝Dへ達する。これにより、一方の金型部分には、突合部Cha、環状の段差部CdDを有する一対の半中空体Chが形成される。一方、他方の金型部分には、一対の半中空体Chは突合部Chaに形成された凹状溝Dにおいて溶融樹脂により一体化される。このように、本実施形態では、1次成形による一対の半中空体Chの樹脂成形と、2次成形による一対の半中空体Chの接合成形とが1回のショットにより同時に行なうことができる。
【0044】
冷却個化を待って可動金型3を固定金型2から型開きする(図9参照)。このとき、駆動部材52、53、54を用いて、一方の金型部分では、図4に示すように、スライド金型22、32を、内側金型4から離す方向に上下移動させる。一方、他方の金型部分では、駆動部材53を用いて2次形成された中空成形体Cにより離れるように軸部金型322を上下移動させ、エジェクタ装置によって中空成形体Cを取り出す。
【0045】
中空成形体Cを取り出した後に、他方の金型部分のスライダ金型本体部331を、駆動部材52、54を用いて、一方の金型部分のスライダ金型本体部331の位置までさらに移動させる(図5および図6参照)。内側金型4を、図5に示すように、他方の金型部分へ移動させる。このとき、摺動自在に嵌合する突起部4gとガイド部31gによって可動盤31に沿って容易に移動できる。これにより、二組のキャビティB間で、内側金型4の交互移動を容易にすることが可能である。
【0046】
次に、他方の金型部分、一方の金型部分は、内側金型4を配置した状態、抜いた状態で、それぞれスライダ金型22、23を、図7の上下方向内側へ駆動部材52、53、54によって移動させる。そして、可動金型3を固定金型2に対して型締めする(図8参照)。このとき、他方の金型部分では、スライド金型32Ubの略凹部32Ucと内側金型4の上面とで区画される空間、スライド金型32Lbの略凹部32Lcと内側金型4の下面とで区画される空間に、それぞれ半中空成形体を形成するためのキャビティBが形成される。一方の金型部分では、スライド上金型32Uaとスライド下金型32Laが配置された可動金型3と固定金型2の金型部分(以下、他方の金型部分と呼ぶ)には、1次成形された一対の半中空成形体Chが配置される。
【0047】
同様に、所定の樹脂量に計量された溶融樹脂を、スプルからランナー8を介して射出する。溶融樹脂は、ランナー8の分岐によって一方の金型部分と他方の金型部分へ、つまり凹状溝Dと一対のキャビティBへ達する。これにより、一方の金型部分には、一対の半中空体Chは突合部Chaに形成された凹状溝Dにおいて溶融樹脂により一体化される。他方の金型部分には、突合部Cha、環状の段差部CdDを有する一対の半中空体Chが形成される。このようにして、1次成形と2次成形が同時に行なわれた状態が図9で示される。冷却個化を待って可動金型3を固定金型2から型開きする(図9参照)。そして、中空成形体Cを取り出す。以下、同様に繰返して、ショト毎に、1次成形と2次成形を同時に行なうことができる。
【0048】
本発明の樹脂成形製品の成形方法および成形用金型において、上記説明の実施形態に係わらず、キャビティBを形成する固定金型2および可動金型3には、型締めする内側にそれぞれ複数のスライド金型が設けられ、そのスライド金型のスライド方向が、内側金型の進退方向に対して略直交するように配置されていれば、いずれの成形方法および成形用金型であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形用金型の構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形用金型の構成を示す横断面図であって、図1のA−Aからみた模式的断面図である。
【図3】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す縦断面図である。
【図4】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す縦断面図である。
【図6】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す横断面図である。
【図7】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す横断面図である。
【図9】本発明の実施形態による樹脂中空製品の成形工程を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 成形用金型
2 固定金型(第1の金型)
21 固定盤
22 スライド金型
3 可動金型(第2の金型)
31 可動盤
31g ガイド部
32 スライド金型
4 内側金型
4a 突起
4g 突起部
52、53、54 駆動部材
8 ランナー
B キャビティ
C 中空成形体(樹脂中空製品)
Ch 半中空成形体(半割体)
Cha 突合部
D 凹状溝

Claims (7)

  1. 1次成形において、第1の金型と、第2の金型と、前記第1の金型と前記第2の金型との間に進退可能に設けられている内側金型とを使用し、一対の半中空成形体を突合部を有するように形成し、
    2次形成においては、前記第1の金型と前記第2の金型を使用して前記突合部を突合せ、前記突合部同士を付合わせた部分を溶融樹脂で接合して前記一対の半中空成形体から中空成形体を得る成形方法であって、
    前記突合部の突合せ方向と直交する方向で型締めをすることを特徴とする樹脂中空製品の成形方法。
  2. 前記第1の金型と前記第2の金型は、前記一対の前記半中空成形体を形成可能な金型部分を二組有しており、前記二組のうち一方の金型部分同士と前記内側金型とにより前記半中空成形体を形成した後、前記内側金型を他方の金型部分へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の樹脂中空製品の成形方法。
  3. 前記半中空成形体の1次成形と、前記1次成形された前記突合部同士での前記突合せ部分の接合とを、共通のスプルから射出された溶融樹脂により一度に実施することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂中空製品の成形方法。
  4. 第1の金型と、第2の金型と、前記第1の金型と前記第2の金型との間に進退可能に設けられた内側金型とを備え、
    前記第1の金型と前記第2の金型には、前記内側金型との区画により一対の半中空成形体を形成するためのキャビティが二組配置可能であり、前記内側金型が所定の位置にあるとき、前記二組のうち、一方の前記キャビティで前記一対の半中空成形体が形成され、前記内側金型が抜かれた他方の位置において前記二組のうち、他方の前記キャビティ内に配置された半中空成形体同士を接合する樹脂中空製品の成形用金型において、
    前記第2の金型が前記第1の金型に対して型締め、型開きする型締め方向は、前記内側金型が進退する方向に対して直交していることを特徴とする樹脂中空製品の成形用金型。
  5. 前記キャビティを形成する前記第1の金型および前記第2の金型には、型締めする内側にそれぞれ複数のスライド金型が備えられており、前記スライド金型のスライド方向は、前記内側金型の進退方向に対して直交していることを特徴とする請求項4に記載の樹脂中空製品の成形用金型。
  6. 前記内側金型は、前記第2の金型に係合され、前記スライド金型同士が離れる方向に移動したとき、型締め方向に直交するように、前記第2の金型に沿って移動することを特徴とする請求項5に記載の樹脂中空製品の成形用金型。
  7. 前記スライド金型は、前記キャビティを形成するスライド金型本体部と、前記キャビティ内に延びる延在部を有する軸部金型とを有することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の樹脂中空製品の成形用金型。
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