JP3777942B2 - 圧縮機用中空ピストンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮機用中空ピストンの製造方法に関するものであり、特に、鍛造によるピストン素材の製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機用のピストンは往復動するものであるため、軽量化の要求が強く、従来から中空化による重量軽減(質量軽減)が図られていた。圧縮機用ピストンは、シリンダボアに嵌合される頭部と、その頭部を往復動させる往復駆動装置と係合させられる係合部とを一体に備えたものとされることが多い。この種のピストンにおいては、頭部が中空とされるのが普通である。底壁と中空円筒部とを備えた有底円筒状部の開口を、閉塞部材により閉塞することによって、中空頭部が形成されるのである。この場合、特開平11−294320号公報に記載のように、係合部が有底円筒状部と一体に形成される場合と、特開平11−303747号公報に記載のように、係合部が閉塞部材と一体に形成される場合とがある。
【0003】
従来、上記中空ピストンを製造するための素材を、鋳造により製造する方法と鍛造による方法とが知られていた。そして、鋳造による場合には、係合部が有底円筒状部材と一体に形成されたピストン素材を製造することが可能であったが、鍛造による場合には不可能であった。また、係合部が閉塞部材と一体に形成される場合でも、閉塞部材の係合部側と反対側の面に凹部を備えたピストン素材を鍛造することは不可能であった。上記凹部を形成することは、閉塞部材を軽量化するために有効な手段なのであるが、それを鍛造で実現することは不可能であったのである。
【0004】
一般に、鍛造によって製造されたピストン素材は、鋳造によって製造されたものより強度が大きい。材料自体の強度が大きい上、巣,引け等が発生することがないからである。また、冷間鍛造による場合は、鋳造による場合に比較してピストン素材の抜き勾配を小さくし得る。そのため、鍛造素材を使用する方が中空ピストンの軽量化が容易となる。さらに、アルミニウム合金によりピストン素材を鋳造する場合には、材料内に気体が閉じ込められ易く、有底円筒状部材と閉塞部材とを溶接により接合する場合に、閉じ込められた気体が膨張して溶接部周辺に突部や穴が生じ、接合強度を低下させたり外観を害したりするのであるが、鍛造すればこの問題を良好に回避し得る。このように、ピストン素材は鍛造によって製造することが望ましいにもかかわらず、鍛造により製造し得るピストン素材の形状に制限があったのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景とし、鍛造により製造し得るピストン素材の形状の自由度を増すことを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の圧縮機用中空ピストンの製造方法,ピストン素材の製造方法,ピストン素材の製造装置等が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0006】
(1)シリンダボアに嵌合される頭部と、往復駆動装置と係合させられる係合部とを備え、少なくとも頭部が中空である圧縮機用中空ピストンの製造方法であって、
前記係合部となるべき部分と、前記頭部の少なくとも一部となるべき部分とを一体に備えたピストン素材を、互いに交差する2軸の方向にそれぞれ移動可能な複数の型部材を備えた鍛造型により鍛造する2軸鍛造工程を含むことを特徴とする圧縮機用中空ピストンの製造方法。
本項の方法によれば、1軸方向にのみ移動可能な型部材を備えた鍛造型によりピストン素材を鍛造していた従来の方法に比較して、製造可能なピストン素材の形状の自由度が向上し、軽い中空ピストンの製造が容易となる。
(2)前記鍛造型を、前記中空ピストンの直径方向に接近,離間する第1型および第2型と、中空ピストンの軸方向に移動するサイドパンチとを前記複数の型部材として備えたものを使用する (1)項に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
本項の方法は、互いに直交する2方向に凹凸を備えるピストン素材を成形するのに好適であり、製造し得るピストン素材の形状の自由度が大きくなる。また、軽量で丈夫なピストン素材を製造することが容易となる。ただし、鍛造すべきピストン素材の形状によっては、第1型と第2型とを、中空ピストンの軸方向に接近,離間させ、サイドパンチを中空ピストンの直径方向に移動させることも可能である。
(3)前記第1型および第2型による前記係合部となるべき部分の鍛造が終了した後、それによって形成された素材内に前記サイドパンチを突入させることにより、前記頭部の少なくとも一部となるべき部分を鍛造する (2)項に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
第1,第2型の接近,離間とサイドパンチの移動とが同時に行われるようにすることも可能である。しかし、本項の方法による方が、鍛造が容易であり、形状および寸法の優れたピストン素材を得ることができる場合が多い。
(4)前記サイドパンチとして、円柱状部と、その円柱状部の先端の偏心位置から突出した突部とを備えたものを使用する (2) 項または (3) 項に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法(請求項1)。
凹部を形成すれば、それだけ中空ピストンを軽量化し得る。切削加工によって凹部を形成することも可能であるが、本項によれば切削加工を省略し得る。しかも、切削加工によって、偏心位置に凹部を形成することは面倒であるが、サイドパンチに突部を形成しておけば、容易に偏心位置に凹部を形成し得る。
(5)前記サイドパンチとして、円柱状部と、その円柱状部の先端から軸方向に突出し、かつ、横断面形状が非円形である突部とを備えたものを使用する (2) 項ないし (4) 項のいずれか1つに記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法(請求項2)。
凹部を形成すれば、それだけ中空ピストンを軽量化し得る。切削加工によって凹部を形成することも可能であるが、本項によれば切削加工を省略し得る。しかも、横断面形状が非円形である凹部を切削加工により形成することは面倒あるいは不可能であるが、サイドパンチに非円形断面の突部を形成しておけば、容易に非円形断面の凹部を形成し得る。
(6)前記頭部の少なくとも一部となるべき部分が、中空円筒部とその中空円筒部の一方の開口を閉塞する底壁部とを備えた有底円筒状部を含み、前記サイドパンチとして、前記有底円筒状部の内周面を成形する外周面を有する円柱状部と、その円柱状部の基端から半径方向外向きに延び、前記中空円筒部の前記底壁部側とは反対側の端面を成形する肩面とを備えたものを使用する (2)項ないし (5)項のいずれか1つに記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法(請求項3)。
有底円筒状部の内周面のみならず、中空円筒部の底壁部側とは反対側の端面もサイドパンチにより成形されるようにすれば、端面にはばりが生じず、ばり除去を省略することが可能となる。有底円筒状部の開口が閉塞部材により閉塞される際、閉塞部材の当接面が有底円筒状部の端面に当接させられた状態で、溶接,接着,摩擦圧接等により接合されることが多いが、端面にばりが存在すれば、閉塞部材の当接面を端面に密着させることができない。端面を機械加工してばりを除去した上で閉塞部材を接合する場合もあるが、本態様によれば、このばり除去を行うことなく閉塞部材と当接させても、両者の間に隙間が生じることはない。したがって、端面の機械加工を省略し、あるいは、少なくとも端面のばり除去を省略することが可能となる。
(7)前記サイドパンチとして、前記肩面が、前記中空円筒部の前記底壁部側とは反対側の端面の外径より大きい外径を有するものを使用する (6)項に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
サイドパンチの肩面の外周縁の直径が、中空円筒部の端面の外周縁の直径と同じである場合には、端面の外周縁から有底円筒状部の軸線に平行な方向に突出し、あるいは少なくとも軸線に平行な方向の成分を有する方向に突出するばりが生じる。この場合でも、有底円筒状部の開口を閉塞する閉塞部材の当接面の外周縁の直径を、開口側端面の外周縁の直径よりやや小さくしておけば、上記端面の外周縁に沿って形成される上記ばりを除去することなく、閉塞部材を端面に密着させることができ、この態様も本発明の実施形態の一つである。それに対し、本項の態様によれば、端面の外周縁に沿って生じるばりは、端面に平行な方向に突出することとなるため、閉塞部材の当接面の外周縁の直径を、端面の外周縁の直径より小さくする必要がなくなる。例えば、両直径を等しくすることもできるのである。
(8)前記係合部が、前記往復駆動装置の斜板の外周部を一対のシューを介して両側から挟むべく、互いに平行に延びる一対のアーム部とそれらアーム部を基端側において連結する連結部とを備えたものであり、前記第1型と前記第2型とを、前記一対のアーム部の延びる方向と平行な方向に接近,離間させる (2)項ないし (7)項のいずれか1つに記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
(9)前記第1型を前記一対のアーム部を形成する型面を有し、固定型である前記第2型に対して接近,離間する可動型とする (8)項に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
(10)前記頭部の少なくとも一部となるべき部分を、前記頭部の主要部分を構成する有底円筒状部となるべき部分として鍛造する (1)項ないし (9)項のいずれか1つに記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
(11)前記頭部の少なくとも一部となるべき部分を、前記頭部の主要部分を構成する有底円筒状部の開口を閉塞する閉塞部材となるべき部分として鍛造する (1)項ないし (9)項のいずれか1つに記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
(12)シリンダボアに嵌合される頭部と、往復駆動装置と係合させられる係合部とを備え、少なくとも頭部が中空である圧縮機用中空ピストンを製造するためのピストン素材を製造する方法であって、
前記係合部となるべき部分と、前記頭部の少なくとも一部となるべき部分とを一体に備えたピストン素材を、互いに交差する2軸の方向にそれぞれ移動可能な複数の型部材を備えた鍛造型により2軸鍛造することを特徴とするピストン素材の製造方法。
前記 (2)項ないし(11)項のいずれかに記載の特徴は、本項のピストン素材の製造方法にも適用可能である。
(13)シリンダボアに嵌合される頭部と、往復駆動装置と係合させられる係合部とを備え、少なくとも頭部が中空である圧縮機用中空ピストンを製造するためのピストン素材を製造する装置であって、
互いに交差する2軸の方向にそれぞれ移動可能な複数の型部材を備えた鍛造型を含むことを特徴とするピストン素材の製造装置。
(14)前記鍛造型が、前記中空ピストンの直径方向に接近,離間する第1型および第2型と、中空ピストンの軸方向に移動するサイドパンチとを前記複数の型部材として備える(13)項に記載の圧縮機用中空ピストンの製造装置。
前記 (3)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の特徴は、本項のピストン素材の製造装置にも適用可能である。
(15)前記鍛造型が、前記第1型と第2型との接近離間運動を、前記サイドパンチの軸方向の移動に変換する運動変換装置を含む(14)項に記載のピストン素材の製造装置。
(16)前記運動変換装置が、駆動カムと被駆動カムとを備えたカム装置を含む(15)項に記載のピストン素材の製造装置。
(17)前記鍛造型が、前記第1型を保持する第1型保持板と、前記第2型を保持する第2型保持板との少なくとも一方を備え、その少なくとも一方とそれに対応する型との間に、それら両者を、前記第1型と第2型との接近離間運動の方向と平行な方向に相対移動させる油圧シリンダを含む(15)項または(16)項に記載のピストン素材の製造装置。
(18)前記鍛造型が、
前記第1型および前記第2型をそれぞれ保持する第1型保持板および第2型保持板と、
それら第1型保持板と第2型保持板との接近運動を、まず、前記サイドパンチを前記ピストン素材となるべき鍛造素材を変形させない大きさの力で作動させて、鍛造素材の軸方向の位置決めする運動に、次に、位置決めされた鍛造素材を前記第1型と前記第2型とにより鍛造する運動に、次に、第1型と第2型とにより鍛造された中間製品に前記サイドパンチを突入させて前記ピストン素材とする運動に順次変換する運動変換機構と
を含む(14)項ないし(17)項のいずれか1つに記載のピストン素材の製造装置。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態である車両用空調装置に用いられる斜板式圧縮機用ピストンの製造を例に取り、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に本実施形態における斜板式圧縮機を示す。図1において、10はシリンダブロックであり、シリンダブロック10の中心軸線回りの一円周上には、軸方向に延びる複数のシリンダボア12が形成されている。シリンダボア12の各々には、片頭ピストン14(以下、ピストン14と略称する)が往復運動可能に配設されている。シリンダブロック10の軸方向の一端面(図1の左側の端面であり、前端面と称する)には、フロントハウジング16が取り付けられ、他方の端面(図1の右側の端面であり、後端面と称する)には、リヤハウジング18がバルブプレート20を介して取り付けられている。フロントハウジング16,リヤハウジング18,シリンダブロック10等により斜板式圧縮機の本体が構成される。リヤハウジング18とバルブプレート20との間には、吸気室22,吐出室24が形成され、それぞれ、吸入ポート26,供給ポート28を経て、図示しない冷凍回路に接続される。バルブプレート20には、吸入孔32,吸入バルブ34,吐出孔36,吐出バルブ38等が設けられている。
【0008】
シリンダブロック10の中心軸線上には、回転軸50が回転可能に設けられている。回転軸50は、両端部においてそれぞれベアリングを介してフロントハウジング16,シリンダブロック10に支持されている。シリンダブロック10の中心部には、中心支持穴56が形成されており、その中心支持穴56において支持されているのである。回転軸50のフロントハウジング16側の端部は、図示しない駆動源の一種である外部駆動源としての車両エンジンに、電磁クラッチ等のクラッチ機構を介して連結されている。したがって、車両エンジンの作動時に、クラッチ機構によって回転軸50が車両エンジンに接続されれば、回転軸50が自身の軸線まわりに回転させられる。
【0009】
回転軸50には、斜板60が軸方向に相対移動可能かつ傾動可能に取り付けられている。斜板60には、中心線を通る中心穴61が形成され、この中心穴61を回転軸50が貫通している。中心穴61は、両端開口側ほど径が漸増させられている。回転軸50には、また、回転伝達部材としての回転板62が固定され、スラストベアリング64を介してフロントハウジング16に係合させられている。斜板60は、ヒンジ機構66により、回転軸50と一体的に回転させられるとともに、軸方向の移動を伴う傾動を許される。ヒンジ機構66は、回転板62に固定的に設けられた支持アーム67と、斜板60に固定的に設けられ、支持アーム67のガイド穴68にスライド可能に嵌合されたガイドピン69と、斜板60の中心穴61と、回転軸50の外周面とを含むものである。本実施形態においては、駆動部材としての斜板60,回転軸50,回転伝達装置を構成するヒンジ機構66等がピストン14を往復運動させる往復駆動装置を構成している。
【0010】
前記ピストン14は、中空ピストンの一種であり、斜板60と係合させられる係合部70と、係合部70と一体に設けられ、シリンダボア12に嵌合される中空円筒状の中空頭部としての頭部72とを備えている。係合部70に形成された溝74に球冠状の一対のシュー76を介して斜板60が係合させられている。シュー76は、球面部において係合部70に摺動可能に保持され、平面部において斜板60の両側面に当接し、斜板60の外周部を両側から摺動可能に挟持している。ピストン14の形状についての詳細な説明は後に行う。
【0011】
斜板60の回転運動は、シュー76を介してピストン14の往復直線運動に変換される。ピストン14が上死点から下死点へ移動する吸入行程において、吸気室22内の冷媒ガスが吸入孔32,吸入バルブ34を経てシリンダボア12内に吸入される。ピストン14が下死点から上死点へ移動する圧縮行程において、シリンダボア12内の冷媒ガスが圧縮され、吐出孔36,吐出バルブ38を経て吐出室24に吐出される。冷媒ガスの圧縮に伴ってピストン14には、軸方向の圧縮反力が作用する。圧縮反力は、ピストン14,斜板60,回転板62およびスラストベアリング64を介してフロントハウジング16に受けられる。ピストン14の係合部70には、回転規制部(図示省略)が一体的に設けられている。回転規制部は、フロントハウジング16の内周面に接触する状態とされ、ピストン14の中心軸線回りの回転を規制し、ピストン14と斜板60との衝突を回避する。
【0012】
シリンダブロック10を貫通して給気通路80が設けられている。この給気通路80により、吐出室24と、フロントハウジング16とシリンダブロック10との間に形成された斜板室86とが接続されている。給気通路80の途中には、容量制御弁90が設けられている。容量制御弁90は、電磁弁であり、ソレノイド92はコンピュータを主体とする制御装置(図示省略)により励磁,消磁され、冷房負荷等の情報に応じて供給電流量が制御されて容量制御弁90の開度が調節される。
【0013】
回転軸50の内部には、排出通路100が設けられている。排出通路100は、一端において前記中心支持穴56に開口させられるとともに、他端において斜板室86に開口させられている。中心支持穴56は排出ポート104を経て吸気室22に連通させられている。
【0014】
本斜板式圧縮機は可変容量型であり、高圧源としての吐出室24と低圧源としての吸気室22との圧力差を利用して斜板室86内の圧力が制御されることにより、ピストン14の前後に作用するシリンダボア12内の圧縮室の圧力と斜板室86の圧力との差が調節され、斜板60の傾斜角度が変更されてピストン14のストロークが変更され、圧縮機の吐出容量が調節される。具体的には、容量制御弁90の制御により、斜板室86が吐出室24に連通させられたり、遮断されたりすることによって、斜板室86の圧力が制御される。ソレノイド92の消磁状態では、容量制御弁90が全開させられて給気通路80が連通させられた状態となり、吐出室24の高圧の冷媒ガスが斜板室86に供給され、斜板室86内の圧力が高くなり、斜板60の傾斜角が最小となる。ピストン14は、斜板60の回転に伴って往復移動させられるが、斜板60の傾斜角が最小となると、ピストン14の容積変化率が小さくなり、圧縮機の吐出容量が最小となる。ソレノイド92の励磁状態では、供給電流量を多くして容量制御弁90の開度が小さくなる(開度0も含む)ほど、吐出室24の高圧の冷媒ガスの斜板室86への供給量が減り、斜板室86内の冷媒ガスは、排出通路100,排出ポート104を経て吸気室22に放出されるため、斜板室86内の圧力が低くなる。それに伴って斜板60の傾斜角が大きくなり、ピストン14の容積変化率が大きくなって圧縮機の吐出容量が大きくなる。ソレノイド92の励磁により給気通路80が遮断された状態では、吐出室24の高圧の冷媒ガスが斜板室86に供給されない状態となって斜板60の傾斜角が最大となり、圧縮機の吐出容量が最大となる。斜板60の最大傾斜角は、斜板60に設けられたストッパ106の回転板62への当接によって規定され、最小傾斜角は、斜板60の回転軸50上のストッパ107への当接によって規定される。給気通路80,斜板室86,容量制御弁90,排出通路100,排出ポート104,制御装置等により、斜板傾斜角制御装置ないし吐出容量制御装置が構成されている。
【0015】
シリンダブロック10およびピストン14は、金属の一種であるアルミニウム合金製のものとされ、ピストン14の外周面には、フッ素樹脂のコーティングが施されている。フッ素樹脂でコーティングすれば、同種金属との直接接触を回避して焼付きを防止しつつシリンダボア12との嵌合隙間を可及的に狭くすることができる。なお、シリンダブロック10およびピストン14は、アルミニウム珪素系合金製のもの等とすることが望ましい。ただし、シリンダブロック10やピストン14の材料、コーティング層の材料等は、上述の材料に限らず、他の材料であってもよい。
【0016】
ピストン14をさらに詳細に説明する。
ピストン14の係合部70の頭部72から遠い側の端部は、図2に示すように、前記溝74の形成により概してU字形をなし、ピストン14の軸線と直交する方向に延び出す一対のアーム部110,112と、アーム部110,112を基端側で連結する連結部108とを備えている。アーム部110,112の互いに対向する側面には、それぞれ凹部114が形成されている。これら凹部114の内面は凹球面状をなし、2つの凹球面が一球面上に位置している。前記一対のシュー76は、斜板60の外周部の表裏両面に接触し、斜板60を挟持するとともに凹部114に保持されている。
【0017】
ピストン14の頭部72は、一端が開口し、他端が閉塞された有底円筒状をなす有底円筒状部120と、有底円筒状部120に固定され、有底円筒状部120の開口を閉塞する閉塞部材としてのキャップ122とを備えている。有底円筒状部120は、底壁124において係合部70のアーム部112側と一体に形成されている。有底円筒状部120は、底壁124の外周部から軸方向に延び出す中空円筒部126を備えている。有底円筒状部120の内周面128は、単純な円筒面とされている。有底円筒状部120の底面130は、有底円筒状部120の中心線に対して非軸対称の3次元形状を成している。具体的には、有底円筒状部120の底面130において有底円筒状部120の中心線より係合部70の連結部108側へ偏心した位置に、有底円筒状部120の中心線に平行な方向に底面130のその他の部分よりアーム部112側へくぼまされた非円形断面の凹部132が形成されている。凹部132の、有底円筒状部120の中心線に直交する方向であり、かつ、アーム部110,112の延び出す方向に直交する方向の大きさである幅は、アーム部112の幅より小さくされており、底壁124に連なるアーム部112の重量が軽減されている。
【0018】
キャップ122は、円板状の底壁134と、底壁134の外周部から軸方向に延びる中空円筒部136と、中空円筒部136の端面138の内周部から軸方向に延びる中空円筒状の嵌合部140とを備えて有底の段付円筒状をなしている。嵌合部140,中空円筒部136の内周面と底壁134の内側の端面とによりキャップ122内部には嵌合部140の端面144に開口する凹部146が形成され、重量が軽減されている。凹部146の中空円筒部136の内周面と底壁134の内面とが交差する隅には、丸みが付けられて中空円筒部136と底壁134との境界部の剛性が高められている。なお、図2においては、理解を容易にするために、中空円筒部126の周壁の厚さ,中空円筒部136の周壁の厚さおよび底壁134の厚さ等が誇大に示されている。
【0019】
キャップ122の嵌合部140の外周面148が有底円筒状部120の内周面128に、端面138が有底円筒状部120の開口側端面152と当接する深さまで嵌合させられ、開口側端面152と端面138とが溶接面として溶接されることにより、キャップ122と有底円筒状部120とが接合されている。ピストン14の圧縮行程において頭部72の頂面154に作用する冷媒ガスの圧縮反力は、端面138と開口側端面152との溶接部によって受けられる。
【0020】
上記のように構成されたピストン14は、本実施形態においては1個のピストン素材から2個製造される。そのため、図3に示すように、ピストン14を製造するための片頭ピストン製造用素材160(以下、素材160と略称する)は、ピストン本体部材162(以下、本体部材162と略称する)と閉塞部材としてのキャップ164とを備えている。本体部材162は、係合部166と、係合部166とは反対向きに開口した有底円筒状部材としての有底円筒状部170とを備えている。2つの本体部材162は、有底円筒状部170が互いに同心となるように、係合部166側が互いに隣接して一体に形成されている。本実施形態におけるピストン素材は2連素材なのである。
【0021】
有底円筒状部170は、底壁172と、底壁172の外周部から軸方向に延び出す中空円筒部174とを備え、底壁172において係合部166と一体に形成されている。中空円筒部174の内周面176は、単純な円筒面とされている。内周面176は、製品たるピストン14になった場合に内周面128となる。有底円筒状部170の底面178も製品たるピストン14になった場合に底面130となり、有底円筒状部170の中心線に対して非軸対称の3次元形状を成している。具体的には、有底円筒状部170の中心線に対して偏心した位置に底面178の他の部分よりも係合部166側にくぼまされた凹部180が形成されている。各係合部166に設けられたブリッジ部182は、図3に示すように連結部108およびアーム部110,112を構成することになる部分(それぞれ連結部184,アーム部186,188と称する)の内側面同士を連結して、加工時の挟持作用に対して係合部166を補強するものであり、本体部材162の剛性を高め、あるいは熱による歪みを抑制するための補強部として設けられている。本体部材162は、本実施形態においては、金属の一種であるアルミニウム合金製であって、鍛造により製造される。本体部材162の製造方法については、後に説明する。
【0022】
2個のキャップ164は同様に構成されており、一方を代表的に説明する。図3に示すように、キャップ164は、円板状の底壁192と、底壁192の外周部から軸方向に延びる中空円筒部194と、中空円筒部194の端面196の内周部から軸方向に延びる中空円筒状の嵌合部198とを備えて有底の段付円筒状をなしている。嵌合部198,中空円筒部194の内周面と底壁192の内面とによりキャップ164内部には嵌合部198の端面200に開口する凹部202が形成され、重量が軽減されている。凹部202は、製品たるピストン14となった場合に凹部146となる。嵌合部198の外周面204の直径は中空円筒部194の外径より小さくされ、有底円筒状部170の内周面176に嵌合可能である。キャップ164の嵌合部198側の端面200とは反対側の端面210の中心には、図示の例では円形断面の保持部212が突設されている。このように構成されるキャップ164は、本実施形態においては、金属の一種であるアルミニウム合金製であって、鍛造により製造される。
【0023】
本実施形態における本体部材162の製造に使用される鍛造装置の主要部である鍛造型の一例を図4に示す。この鍛造型220は、互いに接近,離間させられることにより開閉される第1型222および第2型224と、一対のサイドパンチ226,228とを備えている。第1型222は、第1型保持板230に保持され、可動盤232に着脱可能に取り付けられている。第2型224は、第2型保持板234に保持され、固定盤236に着脱可能に取り付けられている。可動盤232は、駆動装置たる図示しない昇降装置により固定盤236に対して接近,離間させられる。つまり、第1型222が可動型であり、第2型224が固定型なのである。
【0024】
第1型222および第2型224は、互いに対向する側の面であるパーティング面240,242において互いに当接可能である。各パーティング面240,242の互いに対応する位置に型面246,248がそれぞれ形成され、これら型面246,248により本体部材162の外形に対応する形状のキャビティが画定される。パーティング面240,242は、本体部材162の有底円筒状部170を形成すべき部分においては、有底円筒状部170の中心線を含む水平面をなし、係合部166を形成すべき部分においては、一対のアーム部186,188の延び出す方向に直角でかつ連結部184の厚さ方向の中間位置を通る水平面をなす段付きの平面とされている。第1型222の型面246は、一対のアーム部186,188と連結部184のアーム部186,188側の部分とを形成する型面を有する。第2型224の型面248は、連結部184のアーム部186,188側とは反対側の部分を形成する型面を有する。第1型222は、第2型224に対して、本体部材162の一対のアーム部186,188の延び出す方向であり、有底円筒状部170の直径方向である方向に接近,離間させられる。
【0025】
図4に示すように、第1型保持板230と第1型222との間には、液圧シリンダ250が設けられている。図示の例では、液圧シリンダ250のシリンダハウジング252が、第1型保持板230の一部と、それに固定の中空円筒状部材254とにより構成されている。ピストン256がシリンダハウジング252に液密かつ摺動可能に嵌合されて液圧室258が形成されるとともに、ピストンロッド260がシリンダハウジング252から突出し、その先端(下端)に第1型222が固定されている。ピストン256の後退限度は、液圧室258を画定する第1型保持板230に形成された凹部の底面264によって規定され、前進限度は、中空円筒状部材254の肩面266により規定される。
【0026】
液圧シリンダ250の液圧室258は、液通路270を経てタンク272に接続されている。液通路270は、途中で二股に分岐させられ、一方の液通路276が供給通路として機能し、他方の液通路278が排出通路として機能する。液通路270と液通路276,278との間には、制御弁装置としての電磁方向切換弁280が設けられ、電磁方向切換弁280のソレノイドの消磁,励磁により、液通路270が液通路276に連通させられる供給状態と、液通路270が液通路278に連通させられる排出状態とに選択的に切り換えられる。液通路276の途中には、ポンプ286およびポンプ286を駆動するモータ288が設けられている。電磁方向切換弁280の消磁状態において、モータ288が駆動されれば、ポンプ286によりタンク272から汲み上げられた液が液通路276,270を経て液圧室258に供給される。ポンプ286には図示は省略するがリリーフ弁が並列に設けられ、ポンプ286の吐出圧が規制されている。液通路278の途中にもリリーフ弁290が設けられている。電磁方向切換弁280の励磁状態において、液圧室258の液圧が設定値以上となれば、リリーフ弁290が開かれ、液圧室270の作動液が液通路270,278を経てタンク272に排出される。
【0027】
サイドパンチ226,228は、第2型224の両側面296,298に近接して互いに接近,離間可能に設けられている。サイドパンチ226,228は、第2型保持板234に保持されている。第2型224は、中間板300を介して間接的に第2型保持板234に保持されており、サイドパンチ226,228は、第2型保持板234上に設けられた一対ずつのガイドレール302にそれぞれ案内されて第1型222の移動方向と直交する方向であり、本体部材162の有底円筒状部170の軸方向に移動させられる。
【0028】
サイドパンチ226,228は、運動変換装置の一種であるカム装置306により、可動盤232の固定盤236への接近,離間がサイドパンチ226,228の軸方向の運動に変換されることにより、互いに接近,離間させられる。カム装置306は、駆動カム308と被駆動カム310とを備えている。駆動カム308は、嵌合凹部320を有して概して筒状をなし、ロッド部材322に摺動可能かつ相対回転不能に嵌合されている。ロッド部材322は、第1型222の両側面316,318から一定間隔隔たった位置において、第1型保持板230から第2型保持板234に向かって延び出させられており、先端に他の部分より太い頭部324が設けられて、駆動カム308のロッド部材322に対する相対移動限度が規定されている。ロッド部材322と駆動カム308との間には、付勢装置の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング330が配設されている。スプリング330の一端が、ロッド部材322の頭部324の先端面332に開口する軸方向穴334の底面に支持され、他端が駆動カム308の嵌合凹部320の底面336に支持されている。スプリング336の予荷重により、頭部324の先端面332とは反対側の肩面340と、駆動カム308の嵌合凹部320の開口部近傍に形成された肩面342とが当接させられており、上記予荷重より大きい力が駆動カム308に作用するまでは駆動カム308とロッド部材322とが一体の部材として機能する。駆動カム308の先端面は、第2型保持板234に接近するにつれて第2型保持板234の中央部から遠ざかる向きに傾斜させられた傾斜面346とされている。
【0029】
駆動カム308の下方には前記被駆動カム310が設けられ、その被駆動カム310に前記サイドパンチ226,228が保持されている。被駆動カム310のサイドパンチ226,228が設けられた前端面350とは反対側の後端部には、傾斜面346に対応する向きに傾斜させられた傾斜面352が形成され、傾斜面352と傾斜面346とは近接または接触させられている。したがって、駆動カム308が第2型保持板234に接近する向きに移動(下降)させられるにつれて、被駆動カム310がガイドレール302に案内されて移動し、サイドパンチ226,228を軸方向に移動させる。被駆動カム310は、非作動状態においては、付勢装置の一種である弾性部材としてのスプリング(図示省略)の付勢により後退方向に付勢されており、後退端位置をストッパ356により規定されている。上記スプリングがサイドパンチ後退装置を構成しており、このスプリングの予荷重は、前記圧縮コイルスプリング330の予荷重より小さく設定されている。なお、液圧シリンダ等の流体圧シリンダを被駆動カム310と第2型保持板234との間に配設して、サイドパンチ後退装置としてもよい。
【0030】
サイドパンチ226,228は、図5に拡大して示すように、円柱状部360と、円柱状部360の先端面362の軸方向に偏心した位置に設けられた非円形断面の突部364とを備え、有底円筒状部170の内部空間の形状に対応して、自身の軸線に対して非軸対称な形状を有している。円柱状部360の外周面366が有底円筒状部170の内周面176に対応する直径を有しており、突部364は、有底円筒状部170の中心線より連結部184側へ寄った位置に、有底円筒状部170の中心線に平行な方向に突出して設けられている。
【0031】
以上のように構成された鍛造型220を使用して本体部材162の冷間鍛造が行われる。まず、図5に示すように、第2型224の型面248上にアルミニウム合金の鍛造素材380が載置される。また、液圧シリンダ250に液圧が供給され、ピストン256が中空円筒状部材254に当接する前進端位置にされる。この状態で、昇降装置の作動により可動盤232が固定盤236に接近させられることにより、第1型222が第2型224に接近させられる。この時、ロッド部材322と駆動カム308とが一体の部材として第2型保持部材234に接近させられ、サイドパンチ226,228が互いに接近させられて、鍛造素材380を両側から挟んで軸方向の位置決めを行う。
【0032】
サイドパンチ226,228が鍛造素材380を両側から挟んだ後は、圧縮コイルスプリング330が弾性変形を開始し、ロッド部材322の被駆動カム310に対する相対移動を許容する。この際、サイドパンチ226,228が鍛造素材380に向かって押される力は、駆動カム308の傾斜面346の傾斜角度が45度であるとすれば、圧縮コイルスプリング330の付勢力から被駆動カム310を後退方向に付勢するスプリングの付勢力を引いた大きさとなるが、この大きさが鍛造素材380を塑性変形させない大きさに設定されている。なお、サイドパンチ226,228が鍛造素材380に当接する直前に、被駆動カム310が、予荷重を与えられた弾性部材を含むストッパ装置に当接して停止し、その状態で、鍛造素材380の移動を両側から規制して、軸方向の位置決めを行うようにしてもよい。上記ストッパ装置は、上記予荷重より大きい力が加えられれば、後退して被駆動カム310の前進を許容するものであることが必要である。
【0033】
上記のようにサイドパンチ226,228が鍛造素材380を位置決めした後に、第1型222の型面246の最も突出した部分が素材380に当接させられ、鍛造素材380の塑性変形が開始される。第1型222と第2型224とにより係合部166が成形されるのに伴って鍛造素材380の軸方向寸法が増大するが、この増大は、被駆動カム310およびサイドパンチ226,228の後退により許容される。係合部166の成形が終了し、第1型222と第2型224とのパーティング面240,242が当接する。この状態においては、図6(a)に示すように、両型面246,248によるアーム部186,188,連結部184を含む係合部166が成形が終了している。
【0034】
この係合部166の成形終了の後に、ロッド部材322の先端面332が駆動カム308の底面336に当接する。したがって、これ以後は駆動カム308が可動盤232と一体的に移動し、被駆動カム310を強制的に前進させるため、サイドパンチ226,228が、第1型222と第2型224とにより拘束されている係合部166が成形された中間製品382中に突入し、有底円筒状部170が成形される。この際、可動盤232が固定盤236に接近するのに対し、第1型222は第2型224に当接していて移動不能であるため、第1型222の固定盤236に対する相対移動が許容される必要がある。そのため、電磁方向切換弁280が励磁されて液圧室258からの作動液の排出が許容されることにより、ピストン256および第1型222の第1型保持板230に対する相対移動が許容される。ただし、液圧室258からの作動液の排出はリリーフ弁290を経て行われ、液圧室258の液圧は、第1型222と第2型224とに十分な力で中間製品382を拘束し続けさせるに足る大きさに保たれる。なお、上記電磁方向切換弁280の切換えは、第1型222と第2型224との当接後に行われても、当接前に行われてもよい。
【0035】
上記作動に伴って、サイドパンチ226,228が図6(b)に示すように中間製品382内に突入させられ、型面246,248とサイドパンチ226,228とにより有底円筒状部170が成形される。有底円筒状部170の内周面176および底面178が、サイドパンチ226,228の円柱状部360の外周面366および突部364により成形されるのである。この成形の終了位置は、ピストン256が液圧室258の底面264に当接することによって規定される。ただし、ピストン256のストロークを、サイドパンチ226,228が中間製品382内に突入して有底円筒状部170を成形することを許容するのに十分なストロークとし、可動盤232が下降端位置で停止させられることにより、サイドパンチ226,228による有底円筒状部170の成形の終了位置が規定されるようにしてもよい。
【0036】
上記有底円筒状部170の成形終了によって本体部材162全体の成形が終了し、電磁方向切換弁280が消磁され、再び液圧室258に作動液が供給される状態とされる。続いて、可動盤232が固定盤236から離間させられるが、液圧室258に作動液が供給され続けているため、第1型222は第2型224と共同して本体部材162を拘束し続ける。一方、カム装置306においては、まずロッド部材322の先端面332が駆動カム308の底面336から離間させられ、続いて、駆動カム308がロッド部材322と共に移動(上昇)する状態となる。その結果、図示しないスプリングの付勢力により、被駆動カム310と共にサイドパンチ226,228が後退させられ、有底円筒状部170から離脱させられる。この際、本体部材162は第1型222と第2型224とにより拘束されているため、本体部材162がサイドパンチ226,228のいずれかと共に移動することはなく、両サイドパンチ226,228が確実に有底円筒状部170から離脱する。最後に第1型222が第2型224から離間させられ、本体部材162が取り出される。
【0037】
次に、本体部材162に2個のキャップ164を固定する工程について説明する。本体部材162の内周面176および底面178は、上記冷間鍛造工程において寸法精度良く製造されているため、切削や研削等の機械加工を施すことなく嵌合することができる。キャップ164の嵌合部198側が先端部とされ、有底円筒状部170の開口へ、同軸に位置決めされた状態で挿入され、嵌合部198の外周面204が内周面176と嵌合される。内周面176と外周面204との嵌合によりキャップ164が有底円筒状部170内で半径方向に位置決めされた状態でさらに嵌合が進行し、キャップ164の端面196と中空円筒部174の開口側端面388との当接によりキャップ164の嵌合深さが規定される。その状態で端面388,196がそれぞれ溶接面として電子ビーム,レーザビーム等のビーム溶接により結合される。
【0038】
このようにして本体部材162にキャップ164が固定された後、頭部72を構成することになる部分、すなわち本体部材162の中空円筒状部174およびキャップ164の外周面を始めとする複数の部分の切削加工が行われる。まず、2個のキャップ164にそれぞれ設けられた保持部212の中央部にセンタ穴392(図3に二点鎖線で図示)が形成される。その後、図示は省略するが、センタ穴392にセンタが嵌合されて心出しがなされるとともに、2個の保持部212がそれぞれチャックにより把持された状態で、回転駆動装置の回転がキャップ164および本体部材162に伝達されて中空円筒状部174およびキャップ164の外周面等の加工が行われる。
【0039】
上記加工の後、少なくとも本体部材162の有底円筒状部170およびキャップ164の外周面に塗装が行われ、例えば、ポリテトラフルオロエチレンを主材料とするコーティング層が形成される。そして、キャップ164の保持部212が除去されるとともに端面210が切削加工された後、コーティング層が形成された有底円筒状部170等の外周面にセンタレス研削が行われ、頭部72が完成する。続いて、係合部166にそれぞれ機械加工が施され、ブリッジ部182が除去されるとともに、ピストン14となった際にシュー76を保持する凹部114(図3に二点鎖線で図示)が形成され、係合部70が完成する。最後に、素材160が2つに切り離され、2個のピストン14が得られる。
【0040】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、本体部材162が係合部70となるべき部分(係合部166)と、頭部72の少なくとも一部となる部分(有底円筒状部170)とを一体に備えたピストン素材を構成している。また、第1型222,第2型224およびサイドパンチ226,228が互いに交差する2軸の方向にそれぞれ移動可能な複数の型部材を構成している。
【0041】
本実施形態によれば、サイドパンチ226,228によりピストン素材の有底円筒状部170の内周面176および底面178を成形することができ、内周面176および底面178の後の機械加工を省略し、あるいは工数を減少させることができるため、ピストン14の製造が容易となり、製造コストが低減される。また、前述のように、鍛造によって製造されたピストン素材は、鋳造と比較して強度が大きいため、ピストン14の要求強度を満たしつつ中空円筒状部174の周壁を薄肉化でき、ピストン14を軽量化を図ることができる。さらに、サイドパンチ226,228の突部364により、ピストン素材の底面178の連結部184に寄った側に凹部180が形成され、加工工具による加工では困難であった部分に重量軽減のためのくぼみを設けることができ、ピストン14の軽量化を容易に行うことができる。
【0042】
サイドパンチの形状は種々の形状とすることができる。例えば、サイドパンチの円柱状部を先端側が小径の段付状にすれば、図7に示す形態の片頭ピストン400のように、頭部402の主要部分を構成する有底円筒状部410の内周面を、開口側が大径で、内周面420と内周面422とを備えた段付円筒面とすることができる。また、有底円筒状部410の底面426に、凹部180と同様、有底円筒状部410の中心線に対して連結部108側に偏心した位置に凹部428を形成すれば、重量を軽減することができる。本実施形態においても、内周面420,422,底面426に機械加工を施すことなく、あるいは、加工工数を減少させて、内周面420に有底円筒状のキャップ430の外周面432に嵌合させることができる。キャップ430は、先端面434が内周面420,422の間に形成された肩面438に当接する深さまで嵌合させられる。内周面420と外周面432とを溶接面として溶接により接合してもよいし、接着により接合してもよい。
【0043】
有底円筒状部170の内周面176および底面178のみならず、開口側端面388もサイドパンチにより成形されるようにしてもよい。その一実施形態を図8に示す。本実施形態におけるサイドパンチ600は、円柱状部602と、円柱状部602の先端面604の軸方向に偏心した位置に設けられた非円形断面の突部610とを備えている。円柱状部602は、先端部620が基端部622より小径の段付円柱状をなし、先端部620と基端部622との間には、先端部620の外周面626より半径方向外向きに延びる肩面628が形成されている。肩面628の外周縁の直径は、有底円筒状部170の開口側端面388の外周縁の直径より大きくされている。肩面628と先端部620の外周面626との境界には、丸み部(図示省略)が形成されてこの境界部への応力集中の軽減が図られることが望ましい。第1型222,第2型224の側面296,316および側面298,318(図8には一方の側面298,318のみ図示)とサイドパンチ600の肩面628との当接により、サイドパンチ600の前進端位置(有底円筒状部170の成形終了位置)が規定される。
【0044】
本実施形態においても、図1〜図6に示す実施形態と同様に、第1型222と第2型224とにより係合部166が成形された後、係合部166が成形された中間製品が第1型222と第2型224とにより拘束された状態で、サイドパンチ600が突入し、有底円筒状部170を成形する。サイドパンチ600の先端部620の外周面626と先端面604とにより有底円筒状部170の内周面176と底面178とが成形されるとともに、突部610により、有底円筒状部170の底面178に凹部180が成形される。また、肩面628の側面298,318との当接部より内周側の部分により開口側端面388が成形される。
【0045】
本実施形態によれば、サイドパンチ600により有底円筒状部170の内周面176および底面178を成形して後の機械加工を省略、あるいは工数を減少することができるとともに、開口側端面388もサイドパンチ600の肩面636により成形することができ、開口側端面388の後の機械加工を省略するか、あるいは少なくとも開口側端面388に生じるばりを除去する工程を省略することができる。ばりが生じるとしても、開口側端面388の外周縁から開口側端面388に平行に延びることとなるため、機械加工を施すことなく端面388とキャップ164の端面196とを密着させることができ、製造コストが低減される。開口側端面388の外周縁から開口側端面388に平行に延びるばりは、キャップ164の固定後に、キャップ164および有底円筒状部170の外周面の機械加工時に除去できる。
【0046】
なお、図8には、肩面628と側面298,318とが直接当接した状態が示されているが、実際には、両者の間に薄いばりが挟まれた状態となることが多い。また、第1型222,第2型224の側面296,298,316,318とサイドパンチ600の肩面628との当接により、サイドパンチ600の前進端位置を規定する代わりに、専用のストッパによりサイドパンチ600の前進を阻止し、側面296,298,316,318とサイドパンチ600の肩面628との間に小さい隙間が残るようにすることも可能であり、その場合には、両者の間に上記隙間に対応する厚さのばりが生じることになる。
さらに付言すれば、第1型222,第2型224による係合部166の成形と並行して、サイドパンチ600を鍛造素材に突入させてもよい。また、上記各実施形態において、サイドパンチの突部の横断面形状を円形とすることも可能である。
【0047】
上記各実施形態においては、頭部の主要部分を構成する有底円筒状部と係合部とが一体に形成される場合について説明したが、閉塞部材と係合部とを一体に備える場合にも本発明を適用できる。その一実施形態を図9に示す。図9に示す中空ピストンとしての片頭ピストン500は、前記係合部70と同様に構成される係合部502と、シリンダボア12に嵌合させられる頭部504とを備えている。頭部504の主要部分は、有底円筒状部材510により構成され、有底円筒状部材510の開口が閉塞部材としての閉塞部512により閉塞される。この閉塞部材512が係合部502と一体のものとして前記各実施形態と同様にして鍛造により製造される。また、有底円筒状部材510も同じく鍛造によってではあるが、別個に製造される。閉塞部512は、底壁516と、底壁516の端面518の内周部から軸方向に延びる中空円筒部520とを備え、中空円筒部520の外周面522が有底円筒状部材510の内周面524に、端面518が有底円筒状部材510の開口側端面528に当接する深さまで嵌合され、端面518,528同士が溶接面として溶接される。閉塞部512の係合部502側とは反対側の端面530に非円形断面の凹部532が形成されることにより、機械加工を施すことなく、しかも機械加工による場合より効果的に重量を軽減することができる。
【0048】
本発明を、中空ピストンが頭部の軸方向の中央部で分割されて係合部を備えた側と備えない側とを有する場合にも適用することができる。
【0049】
有底円筒状部材と閉塞部材との固定方法は、前述のビーム溶接に限らず種々の方法を採用可能であり、例えば、接着剤による接着や、圧入、有底円筒状部材,閉塞部材より融点の低い低融点合金、例えば、半田,ろう材等により接合してもよく、かしめによる固着や、ねじによる固定でもよい。また、摩擦圧接または塑性流動によって接合してもよい。あるいは、これら固定方法の任意の組み合わせにより固定してもよい。
【0050】
図1〜図6に示す実施形態における片頭ピストン製造用素材160は、係合部同士が連結された2連素材とされていたが、これ以外にも、頭部同士が連結された2連素材とすることも可能である。また、ピストン製造用素材を、ピストン本体部材と閉塞部材とをそれぞれ1つずつ備えるピストン1個分の素材としてもよい。
【0051】
有底円筒状部と閉塞部材との少なくとも一方を、アルミニウム合金以外の金属材料、例えばマグネシウム合金により形成してもよい。有底円筒状部材と閉塞部材とを接着,かしめにより結合する場合には、閉塞部材はそれらの結合方法に好適な樹脂により形成してもよい。
【0052】
閉塞部材は円板等単純な形状であれば、市販の棒材等汎用素材の機械加工により製造してもよい。また、閉塞部材を鋳造により製造することも可能である。
閉塞部材内部に凹部を形成することは、軽量化の点から望ましいが、不可欠ではない。
【0053】
斜板式圧縮機の構造は、上記実施形態におけるそれに限らず、他の構造のものとすることもできる。例えば、容量制御弁90は不可欠ではなく、吐出室24の圧力と斜板室86の圧力との差圧に基づいて機械的に開閉させられる開閉弁を設けることもできる。また、容量制御弁90に代えて、あるいはそれとともに、排出通路100の途中に、容量制御弁90と同様な電磁制御弁を設けてもよいし、あるいは斜板室86の圧力と吸気室22の圧力との差圧に基づいて機械的に開閉させられる開閉弁を設けてもよい。
【0054】
本発明を、斜板との係合部の両側に頭部を有する両頭ピストンに適用してもよいし、固定容量型斜板式圧縮機用のピストン等種々の圧縮機用ピストンに適用することも可能である。
【0055】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である圧縮機用中空ピストンの製造方法により製造された中空ピストンを備える斜板式圧縮機を示す正面断面図である。
【図2】上記ピストンを示す正面断面図である。
【図3】上記中空ピストンを製造するためのピストン製造用素材を示す正面図(一部断面)である。
【図4】上記中空ピストンの製造方法に使用される鍛造型を示す正面断面図である。
【図5】上記製造方法を説明するための図である。
【図6】上記製造方法を説明するための別の図である。
【図7】本発明の別の実施形態である圧縮機用中空ピストンの製造方法により製造された中空ピストンを示す正面断面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施形態である圧縮機用中空ピストンの製造方法を説明するための図である。
【図9】本発明のさらに別の実施形態である圧縮機用中空ピストンの製造方法により製造された中空ピストンを示す正面断面図である。
【符号の説明】
12:シリンダボア 14:片頭ピストン 50:回転軸 60:斜板
66:ヒンジ機構 70:係合部 72:頭部 108:連結部 110,112:アーム部 120:有底円筒状部 124,172:底壁
126,174:中空円筒部 128,176:内周面 152,388:開口側端面 160:片頭ピストン製造用素材 162:ピストン本体部材 166:係合部 170:有底円筒状部 184:連結部 186,188:アーム部 220:鍛造型 222:第1型 224:第2型
226,228:サイドパンチ 230:第1型保持板 234:第2型保持板 250:液圧シリンダ 306:カム装置 308:駆動カム
310:被駆動カム 380:鍛造素材 400,500:片頭ピストン 402,504:頭部 410:有底円筒状部 502: 係合部
510:有底円筒状部材 600:サイドパンチ 602:円柱状部 610:突部 626:外周面 628:肩面
Claims (3)
- シリンダボアに嵌合される頭部と、往復駆動装置と係合させられる係合部とを備え、少なくとも頭部が中空である圧縮機用中空ピストンの製造方法であって、
前記中空ピストンの前記係合部となるべき部分と前記頭部の少なくとも一部となるべき部分とを一体に備えたピストン素材を、前記中空ピストンの直径方向に接近,離間する第1型および第2型により鍛造する第1工程と、
その第1工程の鍛造の終了後、円柱状部とその円柱状部の先端の偏心位置から突出した突部とを備えたサイドパンチを、前記中空ピストンの軸方向に移動させて、前記第1工程により成形された素材内に突入させることにより、前記頭部の少なくとも一部となるべき部分を鍛造する第2工程と
を含むことを特徴とする圧縮機用中空ピストンの製造方法。 - 前記サイドパンチとして、前記円柱状部の先端から軸方向に突出した前記突部の横断面形状が非円形であるものを使用する請求項1に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
- 前記頭部の少なくとも一部となるべき部分が、中空円筒部とその中空円筒部の一方の開口を閉塞する底壁部とを備えた有底円筒状部を含み、前記サイドパンチとして、前記有底円筒状部の内周面を成形する外周面を有する前記円柱状部と、その円柱状部の基端から半径方向外向きに延び、前記中空円筒部の前記底壁部側とは反対側の端面を成形する肩面とを備えたものを使用する請求項1または2に記載の圧縮機用中空ピストンの製造方法。
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